二次創作小説(紙ほか)
- ターン21:教団のスパイ ( No.70 )
- 日時: 2013/07/04 22:22
- 名前: タク ◆COeo3uVOjE (ID: 39RfU1Y2)
ターン5。ヒナタのターン。
「俺のターン!!《ボーンおどり・チャージャー》を発動!!山札から2枚を墓地へ!!」
山札から墓地へカードが送られる。
「ふん、大したこと無いね。それで?」
「ターン終了だ!!」
「まぁ、良い。僕のターン、《フェアリー・ライフ》でダイチにチャージし、そしてターンエンド。」
何もしてこない。これはチャンスである。
「俺のターン!!《虚空の力 レールガン》を召喚だ!!そして、ターン終了!」
「僕のターン、呪文《フェアリー・ギフト》!!効果で3マナ下がった、《メッサダンジリ・ドラゴン》召喚!」
アンノウンのコストを1下げ、さらにスピード・アタッカーを追加するクリーチャー。
観客席にて。レンは観客席へと移動し、観戦していた。
「善戦しているな、ヒナタ。」
「果たして、それはどうかな?」
低く、唸るような声が聞こえた。
「クナイ!!」
「奴のデッキは、コスト踏み倒し、マナ加速、あらゆる手段を投入しているぞ。序盤がジャンク気味だから、これらでカバーしているのだろう。つまり-------------------。」
戦況を見る。ターン8。シールドはヒナタが5,ジェイコフが4。しかし、ジェイコフが《フェアリー・ミラクル》を唱え、彼のマナゾーンはふくれるばかり。
「デュエマに於いて、ジェイコフはマナが重要だと考えている。それ故、マナ加速戦略を中心に戦っているのだ。ああ、それと入場特典のレアカード、実は-------------------------。」
「はぁ!?どういう事だ!!それに、何でお前がその事を・・・・・・!」
「ジェイコフが犯人ではない。犯人は、取り巻きのあの2人だ。」
クナイは、カードを配っている2人を指さした。そして、彼らが出て行くのを確認すると、それを追うように駆けていった。
デュエル・ルーム外の男子トイレ。大量のカードが入った、BOXをもって、ジェイコフの取り巻きである2人は会話していた。
「へへへ!!配布用のカードは全部、俺らの懐にあるわけだ!」
「そして、今配っているのは、あの方に貰ったカード。それに、こんなにあれば、もうわざわざ、アイツのパシリをしなくて良いわけさ!」
「はい、カット。サンキューね。今の会話は全部録画及び録音しておいた。」
「「!!」」
2人が振り向く。そこには、レンの姿。
「テ、テメェ!!何のつもりだ!!」
「別に?ただ、僕は詐欺師が嫌いなだけさ。それに、君たちが”教団”のスパイということもね。お前らが配布したカードは、全て、教団の魔力が込められた、ゴッド・ノヴァのカード。そうだろ?」
「「!!」」
図星。もっとも、クナイから聞いた話ではあるが。
「知られてたなら、仕方ねえ!!おい、屋代!!こいつなんか、2人がかりで殺っちまえば、バレな」
「い訳ないだろう?」
2人が後ろを振り返る。そこには天井にぶら下がっている、クナイの姿。
「くっ!!2人!!」
「仕方ねえ、葦戸!こいつら、デュエマで叩きつぶすぞ!!」
「おう!!」
そう言って、2人は黒い霧を吹き出した。
「これは・・・・・・!!」
まさしく、レンにとっては見覚えのある光景だった。
「さて、お前らには神の前で倒れて貰おう!!」
「デュエマ・スタートか・・・・・・!」
レンは呟いた。目の前の相手は、少なくとも、強い。そう感じた。
ターン14。ジェイコフの場には、《メッサダンジリ・ドラゴン》。
「そろそろ、終わりにしようか。破壊こそ新たな命の糧なり。ダイチを司る龍《偽りの王 ヴィルヘルム》!ザンネンだけど、大勢のギャラリーの中、君は僕に負けるんだ!!《ドルル・フィン》破壊!さらにマナブーストだ!」
「ちっ、奴の効果で俺の墓地戦略は、使いづらい・・・・・・!」
「さて、《ヴィルヘルム》でT・ブレイクだッ!!」
シールドが3枚消し飛ぶ。が、
「S・トリガー発動!!《インフェルノ・サイン》で《クロスファイア》を召喚!!」
「《ヴィルヘルム》の効果で、ダイチをブースト!!」
ダメだ。呪文を唱えれば、奴の効果が発動してしまう!!
「俺のターン!!《盗掘人形 モールス》召喚!!効果で、《虚空の力 レールガン》を回収!!そして、《クロスファイア》で《ヴィルヘルム》を破壊!!さらに、《無法秘伝 悪・即・斬》でアンタップし、W・ブレイク!!」
破壊される、《ヴィルヘルム》。さらに、シールドも2枚に。しかし、
「僕のターンだ。君が呪文を唱えてくれたおかげで、僕の勝利が確実になった。ありがとう。」
「何!?」
「……その祝福は絶望と死へのレクイエム。召喚、《「祝」の頂 ウェディング》」
「祝」の頂 ウェディング SR 無色 (11)
クリーチャー:アンノウン/ゼニス 13000
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手はバトルゾーンの自分のクリーチャーまたは自身の手札から合計4枚を選び、新しいシールドとして裏向きにし、自身のシールドゾーンに加える。
このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを自身の手札に加えるかわりに墓地に置く。
T・ブレイカー
エターナル・Ω
「なッ!!」
「効果で、君は手札かバトルゾーンから、カードを4枚シールドに置くんだ!!」
しかし、《クロスファイア》を埋めるわけにも行かない。仕方なく、
「手札を4枚全部、シールドへ!!」
「さて、《メッサダンジリ・ドラゴン》の効果で《ウェディング》はスピード・アタッカーになるよ!!《クロスファイア》を攻撃だ!!さらに・・・・・・!」
ジェイコフは手札からカードをヒナタに見せた。
天頂秘伝ゼニス・レクイエム 秘 無色 (12)
呪文
アタック・チャンス−ゼニス
このターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体のパワーは+50000され、「ワールド・ブレイカー」を得、「このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップしてもよい」を得る。(「ワールド・ブレイカー」を得たクリーチャーは、相手のシールドをすべてブレイクする)
「アタック・チャンスで《天頂秘伝ゼニス・レクイエム》を発動!!効果で、ワールド・ブレイカーに!!さらに、バトルに勝ってもアンタップだ!!」
「ぐあああッ!!クロスファイア!!」
「ワールド・ブレイクだ!!シールドを全て、焼き尽くせ!!」
シールドゾーンはまっさらに。かの有名な《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》も真っ青な一撃だった。
「トリガーが、発動しない・・・・・・!?」
「ザンネンだね。もう君の負けは決定的だ。違うかい?」
「ぐ・・・・・・ん?」
確かにそうだ。一見すれば。このまま、《メッサダンジリ・ドラゴン》で攻撃されればヒナタの敗北である。ただし、あくまで一見すればということだ。ヒナタはシールドから墓地へ行ったカードを、見て、勝機を見いだした。
「さあ、これで終わりだ!」
ジェイコフが高らかに宣言する。が、しかし、
「終わってねーよ!!」
そう言って、自身のシールドから墓地に行った1つのカードをジェイコフに見せつけるヒナタ。
「どこからでも墓地に行ったとき、《疾封怒闘キューブリック》の効果発動!!効果で、《メッサダンジリ》をバウンスだ!!」
「なっ、ターンエンドだ・・・・・・!!」
ジェイコフのバトルゾーンのカードはウェディング1枚。ターンを断念せざるを得ない。
「俺のターン!!《どんどん掘るナウ》で《クロスファイア》を手札に!」
墓地から、《クロスファイア》が戻される。
「G・0発動!!《百万超邪 クロスファイア》召喚!」
「な、なななな!!」
「W・ブレイク!!そして、《モールス》でトドメだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「なっ、うわあああ!!」
気づけばシールドは0になり、ジェイコフはダイレクト・アタックを決められていた。