二次創作小説(紙ほか)
- ターン22:エグザイル・クリーチャー・ドラポン ( No.71 )
- 日時: 2013/07/06 14:08
- 名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)
「《バイケン》でトドメだ!!」
「なっ、ぐあああああ!!」
相手のシールドを全て割り、勝負を決めたクナイ。一方のレンも、
「《スミス》でトドメだ!!」
「う、うああああああ!!」
と、勝利を決めた。次の瞬間、2人に取り憑いていたクリーチャーが、消え去る。そして、黒い靄のような空間も消え去った。相手は気絶している。
「ふぅ、これで一件落着だな。で、クナイ。貴様は何故、教団のことを知っている?」
「ふん、成り行きだ。忍者の情報網を舐めるな。」
「貴様は、忍者じゃないだろ。で、例のカード・・・・・・。どうする?」
レンが問いかける。
「心配要らん、全て回収した。」
「すごいなッ!!どうやって!!」
「こっそり抜き取った。」
「す、すごいな・・・・・・。」
「会場の連中は、無くしたとしか思わないはずだ。」
次の日、カード消失事件が学園新聞の1面を飾った事は言うまでもない。
「で、どうする?」
「こいつらは、放っておくか。」
「そうだな。」
「・・・・・・悔しいけど、強かったよ君は。僕はもっと強くなる必要がありそうだ。」
「ふん、俺は自分の言い分を自分のやり方で通しただけだ。」
「カードの力を無駄にしない君の戦い方。何か惹かれるモノがあった。これを機に、僕は考え直す必要がありそうだ。」
そう言って、デッキを片付けるジェイコフ。
「あ、そーそー、もう1つ。」
「ん?」
「仲間やライバルは金やカードじゃ買えない。」
「・・・・・・そうだね。」
そう言って、ジェイコフは立ち去った。彼は変わってくれるだろう。
そう思うヒナタ。
「おーい、ヒナタ!!」
「お、レン。どうした?」
「実は、かれこれこうで・・・・・・。」
事情を説明するレン。
「つまり、教団の連中がこの学園にスパイとして、潜り込んでいると言うことか。」
「他にも居ないとは、限らない。」
「で、クナイは?」
「先に行った。」
「ああ、そうかよ。」
ヒナタは呟いた。
「授業の間は寝よう・・・・・・。」
「お前な・・・・・・。」
「動き出しましたか。教団の連中は。」
「はい。そして、同時にエグザイル・クリーチャーも何体か覚醒した模様です。」
「そうデスか。引き続き調査を。万一の時は、私の《ハリケーン》が付いています。」
そう言って、学園長は窓から空を見上げた。
「教団・・・・・・一体、何が目的なのでしょうか・・・・・・。」
・・・・・・これは・・・・・・夢?紅いドラゴン・・・・・・。で、ここは・・・・・・滝?そ、そうか、ここって・・・・・・!
「分かった!!」
「何が分かったのかね、曉ヒナタ君。」
先生が睨み付けている。まずい、居眠りには気付かれていないが・・・・・・とりあえず、適当に答えるしかない!黒板の内容から、大体推理するしか・・・・・・。
「え、えーと・・・・・・。」
落ち着け!落ち着け俺!黒板は・・・・・・えーっと、反比例のグラフ!?よし、整理しろ!!・・・・・・よし!!
「Xの数値が、Yの数値と反比例しているため、答えは24です!」
周りの空気が一瞬、フリーズする。まずい-----------!!もし間違ってたら、ヤバイ!!
「えーっと、曉ヒナタ君?」
(怒られる!)
そう思って構えた途端だった。
「君は、何て天才なんだ!!」
「え、ええ!?」
ちょっと待て、俺は何で数学の先生から天才呼ばわりされてるんだ?
「私がまさしく、今言おうとしていたことなのだよ!!君はテレパシーを持っているのか?いや違う!!君は天才だ!!」
(何か切り抜けられたァ--------------------------------!!)
放課後。ヒナタは欠伸をしながら、レンと並んで帰っていた。
「ったく、居眠りなんかするモンじゃねぇな!」
「バカが。これに懲りることだな。」
「るっせぇな!!・・・・・・それよりさ、妙な夢を見たんだが・・・・・・。」
「貴様の夢話に付き合っている暇はないのだ。僕はとっとと、塾へ行く!」
そう言って、レンは去っていった。
「ちぇ、釣れねーの!」
夢だと言うことは分かっている。が、その場所を探したくなる衝動に駆られた。それもそのはず、学園周辺のダムに、そんな場所が・・・・・・あった。
「確か、ここだったよな・・・・・・すげぇ、同じだ!!とにかく、滝の方だったな!!」
しかし、向かってみたものの、何もない。
「あっれぇ?おかしィな・・・・・・。」
滝壺のあちこちに、飛び石が見られる。折角なので滝の前まで進んでみた。
「この先・・・・・・。滝の裏に何かあるかも・・・・・・。」
そして、勢いよく助走を付ける。
「おらァッ!!」
そして、滝の向こうへ勢いよく飛び込んだ。が、
「ぎゃあああ!!」
当然、滝に上から叩き付けられるわけである。無謀にも程がある。
(やべ・・・・・・死ぬ!!)
息が切れそうだ。もうすぐで、もうすぐで・・・・・・。
(!?)
途端、何かに引っ張られる感覚を覚えた。そして、息はそこで切れ、意識を手放した。
「・・・・・・ここは・・・・・・。」
次の瞬間、銃声。顔面の横の地面に穴が開く。ここはどうやら、洞窟らしい。そして、怒鳴り声が響く。
「おんしゃー(お前)、ここで何やっとるんちゃ!!」
・・・・・・?見上げると、そこには深紅の体をした、小柄の龍。両手には煙が上がった拳銃。
「どわぁい!!」
「どわぁい!!はこっちのセリフちゃ!おだんをぶちせんない目に(俺をとても面倒な目に)遭わせて、どーゆーつもりっちゃ!」
何・・・・・・?方言辞典で読んだことあるような・・・・・・山口弁?こいつ、龍のくせに。
「お前こそ何だ!!クリーチャーか!!」
「クリーチャー?おだんはそんなモンやない、アウトレイジの中のアウトレイジ、エグザイル・クリーチャー、《双拳銃 ドラポン》っちゃあ、おだんの事っちゃ!!」
得意気に答えるクリーチャー。
「知らねーよ!!そもそもエグザイル・クリーチャーって何だよ!って、シオが使ってたか!じゃなくてェ!そうじゃなくてェ!!何でそれが、俺の目の前で実体化してるんだよ!!」
あまりの急展開に、付いていけないヒナタ。
「ふん、おだんらエグザイルは、スミスとかとちゃうて、常に実体化できるんちゃ!おんしゃーら人間には理解できなか!」
「・・・・・・。」
何だコイツ・・・・・・と内心、ぶっ飛ばしてやりたくなるヒナタ。だが、こらえる。
「お前な。何でここにいるの?」
「おだんはもうちょい、寝てときたかったっちゃ!でも、こないだから騒がしくて、とーとー、目覚めてしもーたんっちゃ!」
「スミスと同じか。」
「あ!?おんしゃー、スミスを知っとんか!」
嬉しそうに答えるドラポン。同胞らしい。
「とにかくな、おんしゃーの事も知っちょるわ。おんしゃー、教団の連中に喧嘩かったんとちゃうんか?」
「いや、俺は・・・・・・。」
「ともかく!おんしゃーは、余計なことはせんといてええねん!そんとな無茶なマネしちゃいかん!とっとと家に帰んさい!(帰りなさい!)」
「んなろォ・・・・・・!!」
拳を握りしめるヒナタ。その時だった。
「談笑とは、暇だな曉ヒナタ。」
「なっ、お前は何だ!!」
そこには、男の姿。仮面は付けていないが、妙な姿をしている。中世的な顔立ちだが、その目は野心に溢れている。
「我が名は教団の”愛染”。そのドラポンを渡して貰おうか!!」
「あ?何でこいつなんだ!」
「おい!おだんが、おんしゃーのデッキに入る!ヤツと戦え!」
カードに変身するドラポン。
「え、えええ!?」
仕方なく、デッキから1枚抜いて、ドラポンを入れる。そして、鑑真は体から黒い霧を吹き出した。
「デュエマ・スタートと行こうか!」
「ちっ、やるしかねえ!!」
こうして、ヒナタ対愛染のデュエマが始まった!!