二次創作小説(紙ほか)

ターン25:オーロラ現る! ( No.79 )
日時: 2013/07/06 20:15
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

 次の日。登校中の通学路。

「で、お前はそいつを・・・・・・ドラポンを手に入れたと。」

 レンは、《ドラポン》のカードを眺める。

「ああ、もちろん!今後、大きな戦力になること間違いなし、だぜ!そう言えば、昨日、妙なことをドラポンが言ってな。」



 昨日、ヒナタ宅。

「おい、おんしゃーのデッキのカード!《クロスファイア》のカードが入っちょるやないか!」
「え、そ、そうだけど・・・・・・?」
「見せーや!」

 あんまり、ドラポンがうるさいので、仕方なく《クロスファイア》をドラポンに見せた。すると、

「やっぱりな!」
「お前、《クロスファイア》の何なんだ?」
「仲間っちゃ!こいつも、封印されちょったアウトレイジの1つ!こいつはひねくれ者じゃから、意思を疎通させるのは難しいけどな!そーいや、こいつには、弟分がおったな。」
「弟分?」



 レンは少し興味を示した。

「弟分・・・・・・か。まあ良い、そう言えば今から、コトハとリョウが登校してくるとか。」
「ああ!アイツらにも自慢してやらないとな!」
「おだんを見せ物にするなっちゃァー!!」
「へ?」

 次の瞬間、ヒナタの手に持った《ドラポン》のカードが実体化する。そして銃声。ヒナタの髪を、銃弾がかすめ、髪の毛が落ちる。

「あ、わ、わ・・・・・・。」
「おだんを見せびらかして、そんなに気持ちええか!?こら!!」
「んなこと言われたって・・・・・・!だって!」
「るっさい!!」

 ヒナタを睨み付けるドラポン。

「もう良い!お前は、俺のバッグの中に入ってろ!万一、大騒ぎになったらどうする!!」
「こいつがドラポンか。」

 レンがじろじろドラポンを眺める。ドラポンが不愉快そうに、再び銃を構える。

「とにかく、カードに戻れ!」

 慌ててドラポンを制止するヒナタ。すると、不服そうにドラポンが答えた。

「嫌っちゃ!折角手に入れた自由!アウトレイジが一番好かんのは、束縛っちゃ!ちゅーワケで、しばらくその自由を満喫しとくっちゃ!」
「あっ!ちょ、まっ!!」

 止める間もなく、ドラポンは2枚の翼を羽ばたかせ、飛んでいった。



「あ、コトハ!」

 教室にはいると、真っ先にコトハの姿があった。

「おはよう、ヒナタ、レン!なんかさ、こうやって学校で会うのも、久しぶりじゃない?」
「確かにな。もう、火傷の方も大丈夫なのか?」
「ま、別にヒナタに心配して貰うほどでもないけど。」

 所々に、ガーゼや絆創膏はあったが、元気そうだった。

「おはよう!みんな!」
「おっ、リョウ!」

 教室の戸から、リョウが入ってくる。

「何か、久しぶりだよね、こーゆーのは・・・・・・。」

 これで、全員集合と言うことだ。




 昼休み。廊下で、コトハは1人で図書室へ向かっていた。

「図書室も久しぶりねェ!ほんと!」
『フフフ・・・・・・。』
「ん?」

 次の瞬間、黒い靄がコトハを一瞬で渦を巻くように包み込む。

「キャ、キャアアアアア!!」




「《破界の右手 スミス》でシールドブレイク!《真実の名 修羅丸》で
W・ブレイク!」
「すごい調子だね、レン君。」

 観戦中のリョウは、レンのプレーを思わず褒めた。

「《最澄》でトドメだ!」
「負けたァー!!」

 教室にて。ヒナタとレンはデュエマしていた。レンが勝利したが。

「ヒナタ・・・・・・。」
「ん?」

 振り向くと、コトハの姿。

「何だ、コトハ。」
「ちょっと、屋上に来て・・・・・・。」

 仕方なく、ヒナタはデッキを片付ける。教室からヒナタが出て行ったのをレンは見届けて、呟く。

「何だコトハ。急に・・・・・・はっ!!まさか!!」
「な、何がまさかなんですか?レン君・・・・・・。」

 思わず尋ねるリョウ。レンが結論が付いたように、喋り出した。

「分かったぞ!!屋上でコトハは、ヒナタに告るつもりだ!!」
「何で!?」
「何だかんだでアイツはヒナタに助けられているからな!」
「いや・・・・・・それは単なる君の過剰妄想じゃ・・・・・・。」
「あのリア充め!おのれ、生かしておかん!!」

 レンの勝手な妄想に、ため息をつくリョウ。

(この人ラノベの読み過ぎだ。)

 確信の持てたリョウであった。



 屋上。

「で、何のようだ?」

 コトハに尋ねるヒナタ。次の瞬間だった。

「フ・・・・・・フフフフフフ!!!!」
「!!」

 黒い靄がヒナタを包み込む。




「何だァ、ありゃ・・・・・・。」

 白髪の少年は、屋上の給水タンクの上で横になりながら、その光景を見ていた。

「成る程、こいつぁ面白くなりそうだぜ・・・・・・!」

 少年の口角が少し上がった。

「そうだろォ?《カツキング》・・・・・・。」




「私は教団の使い-------------クスクス。なーんて真面目ぶってたらあたしらしくないや。あたしの名はオーロラ。”0・メモリー”について、教えて貰おうかしら!」

 コトハ--------------いや、それに取り憑いたオーロラがそう言う。直後、コトハの体から、魔法使いの格好をした妖精のようなクリーチャーが現れ、コトハはそのまま倒れた。

「これが、あたしの本当の姿。人型でいるより、クリーチャーでいる方が楽だもん!」

 一瞬、ちょっとこいつ可愛いかもと思ったヒナタだが、話題を戻す。

「”0・メモリー”?何だそりゃ、意味が分からねえな!!」
「まぁ良いわ!今は、楽しみましょう!精々、余生をね・・・・・・!」

 ターン12。オーロラのターン。

「私のターン。《交錯のインガ キルト》召喚・・・・・・!効果で、あたしの分身、《妖精のイザナイ オーロラ》をタップ!」

妖精のイザナイ オーロラ UC 自然文明 (4)
クリーチャー:オラクル/スノーフェアリー 2000
光臨−自分のターンの終わりに、このクリーチャーがタップされていれば、自分の山札を見る。その中からコスト6以下のスノーフェアリーを1体、バトルゾーンに出してもよい。 その後、山札をシャッフルする。

(ヤツのデッキは、コトハのデッキに何らかの改造を加えたモノ。警戒しておかねえと・・・・・・!!)

「光臨発動!マナ進化!《ダイヤモンド・カスケード》!」
「なっ、何だって!?」

ダイヤモンド・カスケード C 自然文明 (5)
進化クリーチャー:スノーフェアリー 5000
マナ進化—自然のクリーチャーを1体自分のマナゾーンから選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、スノーフェアリーをすべて、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。そうした場合、スノーフェアリーをすべて、自分の墓地からマナゾーンに置く。

「効果発動!マナから《魅了妖精チャミリア》、《守護炎龍レヴィア・ターン》を回収よ。」
「ッ!!」

(何てヤローだ。光臨にはこんな使い方があったのかよ!)

 前回のガラム戦からてっきり、光臨はゴッド・ノヴァを呼び出すための効果で、こいつも何らかのゴッド・ノヴァを呼び出すのではと警戒していたのだ。

「光臨の効果は、何も神だけを呼び出すためのモノじゃないわ。あたしの場合、コスト6以下のスノーフェアリーを呼び出せる!進化クリーチャーなら、進化元が揃っていれば良いからね。ターン終了!」
「厄介だな・・・・・・!!だけど!!」

 教団に負けるわけにはいかない。

「俺はッ!お前には負けねえ!」

 次の瞬間だった。

「よう言ったっちゃ!ヒナタ!」

 靄を貫通し、現れたのはドラポンの姿。

「ドラポン!サンキュー!来てくれたのな!」
「おう!」

 そう言って、デッキの中に入るドラポン。

「よっしゃぁー!!俺のターン!《双拳銃 ドラポン》召喚!!」

 カードから、勢いよくドラポンが現れる。

「おっしゃあー!脳天ぶち・・・・・・ぬ・・・・・・。」

 ドラポンの言葉がそこで途切れた。ドラポンの視界にはオーロラの姿。

「ヒナタ・・・・・・、コイツほんまに敵か?」
「ドラポン?」

 思わず尋ね返すヒナタ。

「ぶ、ぶち、可愛い・・・・・・。」
「は?お前な!!まさか惚れたとか言うんじゃあるめーな!相手は教団の刺客だぞ!敵なんだぞ!」
「どーしたの?早く続けてよ。」

 オーロラが痺れを切らして、そう言う。

「あ、ああ、すまねぇ!《虚空の力 レールガン》で《オーロラ》をこうげ」
「死ねェ!!」

 銃声が響く。ヒナタのこめかみあたりに、銃弾が掠る。放ったのはドラポンだ。

「いっぺん、おんしゃー死にさらせェ!!何で平気でこんな可愛い娘を攻撃するんっちゃあ!!しかもパワー4000の差の《レールガン》を攻撃させたっちゃ!」
「今日のお前、どうかしてるぞドラポン!!つーか、パワー差関係あるの!?」
「おんしゃーも、おんしゃーじゃあ!《レールガン》!お前はアウトレイジの皮を被った鬼か?ああ!?」

 実体化している《レールガン》に銃口を向けるドラポン。《レールガン》は困惑気味だ。

「ダメだこいつ・・・・・・!仕方がない、ターンエンド!」
「フフフ・・・・・・熱い子は嫌いじゃないけど?私のターン!《戦慄のプレリュード》を唱え、《妖精左神パールジャム》召喚!!」

 現れたのは、民族衣装を着て、曲玉の首飾りをぶら下げた神。

「来たな・・・・・・!!ゴッド・ノヴァ!!」

 色々面倒な状況!!ヒナタはオーロラに勝利することは出来るのか!?

「勝利どころか、攻撃すら危ない状況なんだけど!?」