二次創作小説(紙ほか)

ターン27:”フレイム”と”ギルティ” ( No.81 )
日時: 2013/07/07 10:24
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

「なあ、ドラポン。”0(ゼロ)・メモリー”って何だ?」

 ここは、ヒナタの家。基本、カードか勉強道具、本棚、そしてベッドがおいてある。ヒナタは、ベッドに寝転がって、ドラポンに話しかけた。

「0・メモリー?何や、それ。おだんも知らんちゃ。」
「あっそ。あのオーロラが、俺に0・メモリーについて知っているかって、聞いてきたんだ。」
「ん?待てっちゃ。1つ思い当たることが。あ〜!ダメ!思い出せないっちゃ!」

 ドラポンは頭を抑える。長年の眠りで、記憶もいくらか吹っ飛んでしまったのだろうか。

「まあ良いや。無理に今思い出す必要はねーんだしさ。」

 ヒナタは起きあがる。

「それじゃあ、宿題やるかぁ。」

 勉強道具を手に取り、机に向かうヒナタ。

「ん?その新聞の切り抜きは何っちゃ?」
「ああ、これか。」

 ヒナタは、その切り抜きを手に取った。

「俺がデュエマを始めるきっかけさ。”フレイム”って言うハンドルネームの人で、とってもデュエマが強くって、2年前の世界大会でも優勝してる。」
「へぇ〜。」




 次の日、鎧龍決闘学院。現在は、HR前の休み時間で、まだみんなゆっくりしている。

「おい、知っているか?昨日もあの、”ギルティ”が出たらしいぞ。」
「あの、大物不良グループ!?」

 ヒナタは、しばらく立ち聞きしていたが、すぐ興味が失せたように立ち去ろうとする。

「暁ヒナタ君か?」
「?」

 突然、誰かに呼び止められた。振り向くと、茶髪で長身の男だった。

「はい、そうっすけど・・・・・・。誰ですか?」
「3年生C組、無頼シント。」
「はあ。何のようですか。」
「ああ。ちょっと、こっちに来てくれるかな。」

 付いたのは、コモンホール。自学スペースが設置されている。また、デュエマをするためのセットも完璧だ。

「始めるか。」
「な、何を?」
「デュエマだよ。最近、お前が強いと聞いて、どれくらいの実力か見たくなってな。」

 爽やかな顔でそう答えるシント。

「べ、別に良いですけど・・・・・・。」



「《永遠のリュウセイ・カイザー》召喚!」

永遠(とわ)のリュウセイ・カイザー SR 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 8000
バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
W・ブレイカー
相手のクリーチャーは、バトルゾーンに出す時タップして置く。
相手の呪文の効果または相手のクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりに自分のバトルゾーンに置いてもよい。

「な、《リュウセイ・カイザー》!?」
「そしてッ!《偽りの名 バルガ・ラゴン》でシールドブレイク!」
「うっ・・・・・・!」
「効果で、《ボルシャック・ギルクロス・NEX》召喚!!」

ボルシャック・ギルクロス・NEX SR 火文明 (9)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/エイリアン 9000+
スピードアタッカー
パワーアタッカー+5000
T・ブレイカー
誰もサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

「嘘だろ!?ドラゴンが次々に・・・・・・!!」

 これが、俗に連ドラと呼ばれるデッキだ。

「《ギルクロス》で最後のシールドをブレイク!!」
「S・トリガー!!《終末の時計 ザ・クロック》召喚!!」
「ほう、ここでそれを出したか・・・・・・!やるじゃねぇか!!」

 プレイングを褒めるシント。そして、ヒナタのターンだ。ヒナタの場には《ドルル・フィン》のみ。しかし・・・・・・。

「そして、俺のターン!《ドルマークス》で《ドラポン》と《リュウセイ》を破壊!そして、《ドラゴ・リボルバー》にドロン・ゴー!そして、G・0で《クロスファイア》、《モールス》召喚!《キリモミ・スラッシュ》で全員スピード・アタッカーに!!」
「来るかッ!!」
「《クロスファイア》で《ギルクロス》撃破!!《ドラゴ・リボルバー》でW・ブレイク!!」

 しかし、運とは時に平等に配当される。

「S・トリガー、発動。《スーパー・スパーク》!!効果で敵全員をタップ!!そして、俺のターン!勝利を掴め!その手で!闇を切り裂け!その剣で!《「勝利」の頂 バトル・ザ・クライマックス》召喚!!」

「勝利」の頂 バトル・ザ・クライマックス P 無色 (11)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ゼニス/ハンター/エイリアン 12000
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、そのターン、このクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、すべてのバトルに勝つ。
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップしてもよい。
T・ブレイカー
エターナル・Ω

「《バトル・ザ・クライマックス》でトドメ!!」
「くっ、《ドルル・フィン》でブロック!!」
「良いのか?こいつはどっちみち、バトルに勝つとアンタップするぜ!よってアンタップ!!ダイレクト・アタックだ!!」
「ま、負けました・・・・・・。」



「いやぁ、噂通りの強さだな!がんばれよ!」
「で、でも、俺負けたんですよ?」
「良いんだ。誰だって、最初から強い訳じゃない。俺だって、”フレイム”として栄光をつかみ取るまで、何回も負けた。」
「え?!え!?もしかして、”フレイム”って、無頼先輩の事ですか!?」
「ああ!鎧龍のサマートーナメントで、待っているぜ!」

 そう言って、シントは去っていった。



「無頼、この間は俺の仲間が迷惑掛けたな。すまん。」
「へっ、いーんだよ、この程度の傷。」

 白髪の少年と、シントが話している。

「なあ、いい加減、ヤンキーのボスなんか、辞めないのか。」
「俺にはコッチの方が性に合うんだよ。授業なんざ、面倒だ。テストなんか、授業に出なくても良い点とれるっつーの。」
「まぁ良い。そっちもそっちでがんばれや。」

 シントは立ち去ろうとする。

「それじゃあ、気ィ変わったらいつでも言えよ-----------------------封李。」