二次創作小説(紙ほか)
- ターン31:リベンジせよ! ( No.94 )
- 日時: 2013/07/15 10:30
- 名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)
「う〜ん、最後にズバッと決められるような・・・・・・。」
昼休み。リョウはぶつぶつと呟いていた。
「もっと、防御を固められるような・・・・・・。」
「リョウ?」
「わっ、ヒナタ君!」
リョウは急に声を掛けられて、驚き、振り向いた。
「何やってるんだ?」
「いや、デッキを組んでるんだけど、全然出来ないんですよ。何か、何かすごい切り札が・・・・・・これだ!《鋼鉄突破 アイアンローズ》だ!って、こんなカードあったっけ?」
沢山の束から、カードを1枚抜き取る。一瞬、疑問を浮かべたが、迷わずデッキに入れた。
「良かったな。良いカードが見つかって!」
「うん!ダイダラに、リベンジしないとね!」
「ダイダラにか。以前、シオが撃破しているけど、アイツは結構強いって・・・・・・んじゃ、これを貸すぜ。」
ヒナタは、カードボックスからカードを1枚抜き取った。
「《サイバー・A・アイアンズ》!?良いのかい!?君の切り札なんだろ!?」
慌てて拒むリョウ。しかし、ヒナタは
「いや、今の俺のデッキにコイツは会わないからさ。でも、放っておくのもアレだからよ。ダイダラ戦で大いに役立ててくれ。」
「ダメなんだよ!あいつらのカードにやられたクリーチャーは、焼き印が押されて・・・・・・。」
ヒナタは首を振った。
「いや、受け取ってくれ。俺はお前を信じる。・・・・・・まあ、またダイダラがお前の前に現れるかどうかも疑問だがな。」
笑ってそう言うヒナタ。
「そ、そうだね・・・・・・。」
放課後。ヒナタから受け取った
「あーあ、良かったのかな。これを受け取っちゃって・・・・・・。」
「リョウくーん!」
「!」
その声を聞きリョウは思わず振り返った。
「リ、リン・・・・・・!」
リョウは相手の顔を見て、顔を紅潮させた。
「はあ、はあ、間に合った〜。返そうと思ってた本を買えそうと思ってさ。私の家、病院から遠いから、お見舞いにも行けなくてゴメンね!」
「あ、ああ、良いんだよ。どうだった?」
「うん、良かった!デッキの組み方について、色々詳しく書いてあって、すっごい参考になったよ!」
「じゃ、じゃあ良かった。」
閑崎リン。茅山リョウの小学校の時からの友人だ。年頃の男女にしてはリンとリョウは仲が良く、デュエマについて語り合える仲である。(マニアックな話に発展することも多々あり)仲が良いため、小学校の頃、噂になったこともあった。本人らは気にしていなかったが。
「ホント、ありがとう!」
「あ、ああ・・・・・・。」
(か、可愛いなぁ〜。)
勘の良い方は分かると思うが、リョウは彼女に思いを寄せている。が、リンは恋愛面に疎く、未だ”ただの幼馴染み”から発展していないのである。(リョウが奥手なのもある。)
「そ、それじゃあさ、今からデュエマでも・・・・・・。」
「うん、良いよ!」
リョウはリンを誘おうとする。無論、彼女は2つ返事で了解した。が、その時だった。
「デュエマなら、この俺様とやってくれないか?」
「!」
上空から声が聞こえる。思わず上空を見上げた。すると、巨漢の姿。
「ダ、ダイダラ・・・・・・!!」
「うおおおおおおおおおおおおお!!ねっ、けぇぇぇぇぇぇぇぇぇええつ!!」
大きな音を立て、落下してくるダイダラ。
「俺様のターゲットは貴様だ!うおおおおおおおおおおお!!」
「っ!キャアアアアア!!」
ダイダラはリンに向かって、黒い霧を吹き出した。
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「!」
リンを咄嗟に突き飛ばすリョウ。そして、一気に黒い霧を浴びて、擬態するように見えなくなった。
「何だぁぁぁぁぁぁぁぁ!?また貴様かぁあああああ!!」
「この間の借り、返させて貰うよ!」
ダイダラはデッケースからデッキを取り出し、リョウと向かい合う。
「今度こそ、ぶっつぶす!!」
「コッチのセリフだ!」
ターン13:ダイダラのターン。
「《バジュラズ・ソウル》をジェネレートし、《爆裂のイザナイ ダイダラ》でシールドブレイク!」
「くっ、《光器パーフェクト・マドンナ》でブロック!」
場を離れないブロッカー、《パーフェクト・マドンナ》で何とか防ぐリョウ。リョウの場には、《ハッチャキ》と《パーフェクト・マドンナ》、《シンカイドーベル》。一方、ダイダラの場には《爆裂のイザナイ ダイダラ》。
爆裂のイザナイ ダイダラ UC 火文明 (5)
クリーチャー:オラクル/フレイム・コマンド 4000
光臨−自分のターンの終わりに、このクリーチャーがタップされていれば、自分の山札を見る。その中からコスト7以下のフレイム・コマンドを1体、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
「そして!光臨発動ォ!!《爆竜 GENJI・XX》!」
「あっ、しまった!」
「ターンエンドだ。」
ダイダラはフレイム・コマンドの使い手と言うことだけあって、ブロッカー破壊が得意だ。しかし、リョウには策があった。
「《ハッチャキ》でシールドブレイク!効果発動!忍耐強く止まること。それがHEIKE一族の誇り!打倒、GENJI!!《我牙の精霊HEIKE・XX》をバトルゾーンへ!ターン終了!」
「うぐぐ・・・・・・!忌々しい!」
ハッチャキ P 光/水文明 (3)
クリーチャー:サイバーロード/アンノイズ 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーが攻撃する時、「ブロッカー」を持つコスト5以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
そう。1つは、効果によって選ばれないブロッカー。《GENJI・XX》の効果も選ばれなければ怖くはない。そしてもう1つは、不死身のブロッカー。場を離れない《光器パーフェクト・マドンナ》はパワーが0に鳴らない限り、場に居座り続ける。
光器パーフェクト・マドンナ R 光文明 (5)
クリーチャー:メカ・デル・ソル/エイリアン 2500
ブロッカー
このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できない。
このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、そのパワーが0より大きければ、離れるかわりにとどまる。
(そうだ、ブロッカーを並べて、焦らせろ、警戒させろ!流れをコッチに無理矢理でも向けるんだ!)
「ぐぬぅ・・・・・・!俺様のターン!《爆竜トルネードシヴァXX》召喚!」
現れたのは、鎖を身にまとった龍。
爆竜トルネードシヴァXX(ダブルクロス) VR 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド 7000
相手がこのクリーチャーを選んだ時、自分の山札を見る。その中から名前に《XX》とあるクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、山札をシャッフルする。
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにあるクリーチャーを2体選んでもよい。そうした場合、選んだクリーチャー同士でバトルさせる。
W・ブレイカー
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!ねっ、けえええええええつ!ターンエンド!!」
「XX(ダブルクロス)は厄介だな・・・・・・!僕のターン!《HEIKE・XX》召喚!ターンエンド!」
「それで良いのか?熱血!!俺様のターン!《爆竜ベルナルド・タイソン》を《フェアリー・ギフト》を唱えて召喚!」
「そ、そいつはッ!バトルに勝ったら、シールドを3枚ブレイクする、大型フレイム・コマンド!!」
現れたのは、拳を無限に持つ龍。だが、これでは終わらない。
「ふははははははは!ターンエンドだ!」
「くっそォ、僕のターン!とりあえず、《電脳聖者タージマル》召喚!ターンエンド!」
「良いのかァ?俺様のターン!《バジュラズ・ソウル》を《トルネードシヴァ》にクロス!そして呪文!《無限掌》!!」
「なっ!!」
バジュラズ・ソウル SR 火文明 (5)
クロスギア
これをクロスしたクリーチャーのパワーは+2000され、シールドをさらにもう1枚ブレイクする。
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、相手のマナゾーンからカードを2枚まで選び、持ち主の墓地に置いてもよい。
※殿堂入り
「そして、《トルネードシヴァ》のアタックトリガー発動!!《ベルナルド・タイソン》と《パーフェクト・マドンナ》をバトル!!さらに、《ベルナルド》の効果で、T・ブレイク!!そして、《バジュラズ・ソウル》の効果でマナも2枚焼いてやる!!」
そう。ダイダラは最初からこれが目的だったのだ。
「ぐああ・・・・・・!!だけど、諦めないぞ・・・・・・!S・トリガー発動!!《ヘヴンズ・ゲート》で《偽りの名 ビルド・レオーネ》!そして、《偽りの名 オレワレオ》召喚!!」
偽りの名 (コードネーム) オレワレオ P 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/アンノウン 9500
ブロッカー
自分の「ブロッカー」を持つクリーチャーの、相手を攻撃できない能力を無効にする。ただし、そのクリーチャーの召喚酔いは無効にならない。
W・ブレイカー
天国の門が開かれて、突如、2体の天使が光臨した。しかし、ダイダラは余裕すら浮かべる。
「ハッハッハッ!!それがどうした!!まだ、俺のターンは終わってない!《無限掌》の効果で、」
「もう1つのS・トリガー発動!《反撃のサイレント・スパーク》で全員をタップ!!」
「!!」
勝負が付いたことを、それは表していた。
「僕のターン!《無敵城シルヴァー・グローリー》を要塞化!!」
「なっ、それは自分クリーチャーを全て、バトルに勝たせる城!!」
無敵城 シルヴァー・グローリー VR 光文明 (6)
城−自分のシールドをひとつ選び、このカードを付けて要塞化する。 その要塞化されたシールドがシールドゾーンから離れた時、このカードを自分の墓地に置く。(「S・トリガー」能力を使う場合は、このカードを墓地に置く前に使う)
自分のクリーチャーはすべてのバトルに勝つ。
この城を付けて要塞化したシールドが他の城によって要塞化されていなければ、そのシールドが相手のクリーチャーにブレイクされる時、かわりに自分のシールドを1枚手札に加えてもよい。
ダイダラは焦りを隠せなかった。いくらパワーを上げてもこれでは無意味--------------------------。
「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!《偽りの名 オレワレオ》で《トルネードシヴァ》破壊!!」
「うっ!!」
「《HEIKE・XX》で《GENJI・XX》破壊!!」
「なっ!」
「《ハッチャキ》で《ベルナルド・タイソン》破壊!!そして、《タージマル》で《ダイダラ》を破壊!!ターンエンド!」
ダイダラの場には、最早、クリーチャーなど無い。
「くっ、ぐぐ!!俺様のターン!!《クリムゾン・メガワイバーン》召喚!!効果で、全ブロッカー破壊!!」
「し、しまった!」
「舐めたマネしやがって!」
ダイダラの仮面の下の素顔は、恐らく怒りで満ちていただろう。が、それはリョウも同じだった。
「好い加減にしろ!それはこっちのセリフだ!僕の仲間をこれ以上傷つけるのは許さない!!そして、傷つけさせない!!僕のターン!《サイバー・A・アイアンズ》召喚!!効果で5枚ドロー!ターンエンドだ!」
「ふん、ゲームエンドに持って行ってやる!《クリムゾン・ワイバーン》でシールド・ブレイク!!」
クリムゾン・ワイバーン SR 火文明 (8)
クリーチャー:アーマード・ワイバーン 3000
このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンにある「ブロッカー」を持つクリーチャーをすべて、持ち主の墓地に置く。
「ぐああ・・・・・・!だけど!僕のターン!!《鋼鉄突破 アイアンローズ》召喚!お前のクリーチャーをブロッカー化!そして、ブロックを強制する!!」
鋼鉄突破 アイアンローズ VR 光文明 (7)
クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
バトルゾーンにある相手のクリーチャーはすべて「ブロッカー」を得、可能であればブロックする。
このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある相手のクリーチャー1体につき+2000される。
W・ブレイカー
「なっ!!」
「いっけえええ!!《アイアンズ》で攻撃!《クリムゾン・ワイバーン》破壊!!」
「ぐぐっ!!」
これで、バトルゾーンのダイダラのクリーチャーは、今度こそ一掃された。
「ターンエンド!!」
「お、俺様のターン・・・・・・。エンドだ・・・・・・。」
序盤からの激しい手札浪費で、ダイダラは最早何もできない。
「僕のターン!!《アイアンズ》でT・ブレイク!!《アイアンローズ》でトドメだ!!」
「ギャッ、ギャアアアアアアアアア!!」
ダイダラの体は、打ち砕かれ、今度こそ完全に消滅した。
「お、おのれええええ!!ウギャアアアアアアア!!」
黒い霧は消え去り、リンの視界にリョウが現れた。
「リョ、リョウ君!大丈夫!?」
「大丈夫だよ。」
リョウは笑顔で答えた。
「ありがとう!助けてくれてさ!リョウ君、かっこよかったよ!」
「え!?ちょっ、それはどういう・・・・・・。」
顔を赤らめるリョウ。
「ねーねー、早くデュエマしようよ!」
「あ、ああ・・・・・・!」
(結局、告るチャンスもダメになっちゃったな・・・・・・。)
内心残念がるリョウであった。