二次創作小説(紙ほか)

ターン32:裏切りのオーロラ! ( No.95 )
日時: 2013/07/15 12:30
名前: タク ◆XaammrlXPk (ID: 39RfU1Y2)

「後は、これを入れて、完璧!」

 自宅の一室。如月コトハは、デッキを練っていた。

「完成!新デッキ、”ニュー・カチュアシュート”!これで、ヒナタも滅多打ちに出来るんだから!」

 早速、新しいデッキの餌食になろうとは、ヒナタも不憫な方である。

「さーて、お肌が荒れるから、もう寝よ」
「フフフフフフ・・・・・・!」
「ん?」

 次の瞬間、光弾が背後をかすめる。

「やっと気付いたみたいね。ふぁ〜あ。」
「アンタァ!部屋を荒らすな!てゆーか、誰よ!」
「この間は憑依されていて、私のことは知らないんだったね。私はオーロラ。」

 魔女のような怪しい笑みをオーロラは浮かべた。紛れもなく、この間コトハに憑依した(特に意味はなく結局ヒナタを誘導するために、面白半分でやったらしい)本人(クリーチャーだから本獣?)である。

「アンタね!アタシをこの間憑依したのは!聞いたわよ!ヒナタにフルボッコにされて命からがら逃げてきたみたいね!」

 イラッ

「あれは貴方のデッキが弱かったの!改造しても手の撃ちようがないくらいね!」
「何ですってェ!?」
「良いよ、デュエマで勝負だよ!」
「良いわ!」




 毎度恒例ながら、黒い霧のような空間が現れ、2人を包んだ。現在、10ターン目:コトハのターン。場には《天真妖精オチャッピィ》、《スーパーゴーオン・ピッピー》が一体ずつ。

「私のターン!《極武者カイザー「斬鬼」》召喚!」

極武者カイザー「斬鬼」 P 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ハンター/エイリアン 4000
パワーアタッカー+2000
このクリーチャーが攻撃する時、自分のシールドをひとつ手札に加えてもよい。ただし、その「S・トリガー」は使えない。このようにしてシールドを手札に加えた場合、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。
W・ブレイカー

 現れたのは、武者のような姿をした2本の猛々しい角を持つ龍。振り上げられた剣はあらゆる敵を切り裂かんとばかりに、ギラついている。

「さらに、《オチャッピィ》でシールドブレイク!ターン終了!」
「フフ、ダメよ焦っちゃ・・・・・・。」

 オーロラは、笑みを浮かべた。オーロラの場には《薫風妖精コートニー》、《妖精のイザナイ オーロラ》。

「私のターン。《交錯のインガ キルト》で《妖精のイザナイ オーロラ》をタップ!光臨発動!効果で、《守護炎龍レヴィヤ・ターン》召喚!」
「こ、光臨!?」

 魔法陣が現れ、強大なる存在が現れる。それは、幸せの調律を運ぶ、妖精。しかし、背後にはその友の力強いドラゴンの姿。

守護炎龍レヴィヤ・ターン P 火/自然文明 (6)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/スノーフェアリー 7000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが破壊された時、コスト3以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー

「効果で、《ダイヤモンド・ブリザード》を《コートニー》から進化!」
「うっそ、どれだけ出すのよ!」

 思わず声を上げるコトハ。しかし、猛攻は止まらない。

「効果で、マナと墓地からスノーフェアリーを回収!ターン終了よ!暁ヒナタだけどさ。実は私の好みなんだよね。」
「い、いきなり何を!」
「私が1つ魔法を掛ければ、彼は私の物って事。」

 オーロラは怪しい笑みを浮かべた。

「な、何を言ってるの!!そんな勝手なマネをしたら、絶対許さないから!」

 コトハは頬を紅潮させて反論した。

「へぇ、そこまで言うのね。バカね。クリーチャーが人間如きに興味を持つわけ無いでしょ。嘘に決まってるじゃん。だけど、さっきの反応からすると、ひょっとして・・・・・・!」
「違う違う!別にアタシはあんなヤツのことなんか、微塵も好きじゃない!」
「奇遇ね。私も好きな奴が居るから。」
「違うってば!!!」

 全力で否定するコトハ。もう、容赦はしない。

「私のターン!《ドラゴンフレンド・カチュア》召喚!効果で、《母なる緑鬼龍ダイチノカイザー》召喚!ガチンコ・ジャッジよ!」

母なる緑鬼龍(りょっきりゅう)ダイチノカイザー P 自然文明 (7)
クリーチャー:グリーン・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 7000
このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つ、進化ではないドラゴンを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。(ガチンコジャッジ:各プレイヤーは自身の山札の上から1枚目を見せ、それを一番下に置く。そのカードのコストが相手以上であれば、自分の勝ちとする)。
W・ブレイカー

「各プレイヤーは、山札から1枚目を見せる。そして、コストが大きい方が、勝つ!!」
「!」

 コトハが見せたのは、《闘魂!紫電ドラゴン》のカード。一方、オーロラのカードは、《妖精左神パールジャム》だ。

「こ、こんな時に限って・・・・・・!!」
「効果で、《ボルバルザーク・エクス》をマナゾーンからバトルゾーンへ!マナを全部アンタップ!そして、この子を召喚!勝利こそ運命、我がサダメ!独走し、目の前の敵を叩き潰せ!《独走状態!鬼無双・カイザー「真剣」》!!」

独走状態!鬼無双・カイザー「真剣(ガチ)」 P 火文明 (6)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 6000
このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、このターン、このクリーチャーはブロックされず、このクリーチャーがシールドをブレイクする時、相手はそのシールドを手札に加えるかわりに自身の墓地に置く。
W・ブレイカー

 1ターンで現れたこの軍勢。止められるすべはほとんど無い。

「《「真剣」》でW・ブレイク!ガチンコ・ジャッジ発動!」

 さらに、カードを捲る2人。しかし、今度もコトハが勝利した。

「なっ!!」
「効果で、シールド2枚を墓地送りに!そして!《ダイチノカイザー》でW・ブレイク!」
「・・・・・・!!」

 シールドは0枚に。しかも、S・トリガーが発動しない。

「《ボルバルザーク・エクス》でトドメ!!」
「くっ!!キャアアアアア!!」

 直後、轟音が轟き、煙が噴き上がった。が、煙が晴れるとそこにはオーロラの姿。

「フフ、アハハハハハハ!気に入ったわ!」
「はぁ?」
「教団とアウトレイジ。付くなら、面白い方。」

 クスクスと笑うオーロラ。彼女の背後にはスノーフェアリークリーチャー達の姿。

「私たち、スノーフェアリーは、アウトレイジに全面的に協力するわ。」
「えっ、ええええええええ!?」

 こうして、オーロラはコトハの仲間になった。同時に大量のカードが手に入ったのは、言うまでもない。