二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.132 )
- 日時: 2013/09/28 15:57
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
かくして始まった、汐と流のデュエル。
互いにシールドは五枚。流はやはり序盤からマナ加速カードを連打し、場には《青銅の鎧》一体だが、既に6マナ。
対する汐は、マナの数に倍の差をつけられ、場にも《一撃奪取 ブラッドレイン》が一体だけ。
だがここで、汐が動き出す。
「私のターン。《ブラッドレイン》の効果でコストが1軽くなり、《豚魔槍 ブータン》を召喚です」
豚(ピギー)魔槍(ブルース) ブータン 闇文明 (4)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーを破壊する。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《魔槍》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
「アウトレイジのカード、それに場とマナを見る限り闇単色デッキ……いつもの御舟さんのデッキじゃないよ?」
「うん、あたしも汐ちゃんのこんなデッキは初めて見たよ……」
夕陽だけでなく、このみや姫乃も汐の異変に気付きだしたようだ。
「俺のターン。まずは《鎧亜戦隊ディス・ピエロ》を召喚。そして《フェアリー・ライフ》を使用し、マナに《ガウルザガンタ》が落ちた。水と自然の多色カードなので、スペース・チャージが二回分発動。1ドローし《プロメテウス》を手札に」
序盤から終盤までマナ加速し続ける流のデッキは、中盤以降に手札が枯渇してしまう。それを解消するのが《ディス・ピエロ》だ。マナを溜める行為が手札補充に繋がるので、隙がない。
「もう8マナですか……しかし場の水クリーチャーは一体、リヴァイアサンもいないですし、今のうちに攻めるべきですね。呪文《ボーンおどり・チャージャー》で墓地とマナを増やし、《ブータン》でW・ブレイクです」
「S・トリガー発動、《フェアリー・ライフ》。マナを溜めつつ、スペース・チャージで手札も補充だ」
《ブータン》の槍による攻撃で、流のシールドは残り三枚になるが、代わりにマナと手札を与えてしまう。
「さらに《キング・ラングレー》をチャージして1ドロー。《プロメテウス》を召喚して2マナ溜め、マナに落ちたのが《ラングレー》と《ドンドン吸い込むナウ》なので2ドロー。そして《母なる星域》をマナから回収。さらに《父なる大地》で《ブータン》をマナゾーンの《ブラッドレイン》と入れ替える」
「……破壊ではないのですか」
少し残念そうな素振りを見せる汐。
シールドこそ五枚あるが、アドバンテージで見れば汐がかなり不利だ。マナは倍以上の差が開き、手札も流は豊富にあるが、汐は切れ気味。バトルゾーンにしても大差ない。
「だったら、これです。再度《ブータン》を召喚して、呪文《邪魂転生》です」
邪魂転生 闇文明 (3)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある自分のクリーチャーを好きな数選び、自分の墓地に置く。その後、そのクリーチャー1体につき2枚カードを引く。
「効果で《ブラッドレイン》と《ブータン》の二体を破壊し、四枚ドローです」
ここでの汐の考えは、まず手札を補充すること。そして《ブータン》を破壊することの二点。
《ブータン》は数あるアウトレイジの中でも、唯一無二の存在とされるエグザイル・クリーチャー。死してもその魂は残り、より強大な姿へと変貌するクリーチャーだ。
そして、《ブータン》が転生したその姿は——
「統治せよ、地獄の国家。生きとし生ける者は死者への糧、魔槍の王の君臨です——《地獄魔槍 ブリティッシュ》」