二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.136 )
- 日時: 2013/09/29 13:07
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
デッキ調査室メンバー
アルフ……デッキ調査室の室長。メンバーの出席率の悪さが悩みだよ。
ミーシャ……最近配属された新人研究員。早く他の研究員と会いたいです。
コルト……真面目だがたまにずれる研究員。これぞ真髄、であります。
ミーシャ
「こんにちわー」
アルフ
「ああ、ミーシャちゃん。毎回ちゃんと来てくれるのは君くらいなもんだよ」
ミーシャ
「突然どうしたんですか、室長さん……」
アルフ
「いや、ティノ君がまたぞろどこかの山に引きこもったみたいで、今日は来ないみたいなんだ。ユウナは一度連絡寄越したっきり、音信不通だし……」
ミーシャ
「はぁ。ということは、今日も私と室長さんだけですか?」
アルフ
「そういうことになるかな。」
???
「ちょっと待つでありますよ! 室長殿!」
アルフ
「この声は……まさか!」
ミーシャ
「…………」
???
「…………」
アルフ
「…………」
ミーシャ
「……いや、私に振られても、知りませんよ。私、まだ配属されて数えるくらいしかここに来てないんですよ」
アルフ
「そっか。まあじゃあ、自分で自己紹介して」
コルト
「なんだか妙な振りを受けてしまったでありますな……とりあえず、お初お目にかかります。自分はコルト、このデッキ調査室の中でも一番の新米、下っ端であります」
アルフ
「いや、そのポジションはもうミーシャちゃんのものだから。だから……そうだな、コルト君ももう先輩になるのか」
コルト
「なんと! 自分ももう室長殿より格が高く——」
アルフ
「いや僕のじゃなくてミーシャちゃんの先輩ってことだから。まったく、君はそういうところが厄介だ……」
ミーシャ
「あ、あのー……お二人とも、お仕事はいいんですか……?」
コルト
「おっと、そうでありました。実は自分、今日は良いネタを仕入れて来たのであります」
アルフ
「へぇ? 最近の調査室のメンバーは妙に気が利くなぁ」
ミーシャ
「またネタって言ってしまうのですか……」
コルト
「聞いて驚くでありますよ。今回紹介するのは——」
アルフ
「あ、ごめん。実はユウナから先に考察してほしいデッキがあるって連絡があったんだ。だから先にそっちを紹介させて」
コルト
「むむ、ユウナ殿がでありますか……ならば仕方ないでありますな」
ミーシャ
(ユウナさんって誰……?)
[破壊の悪魔 デーモン・コマンドで敵を殲滅]
ミーシャ
「それで、今回考察するデッキってなんですか?」
アルフ
「まー、ティノ君の言葉を借りるなら順番通りという感じかな。今回は空城くんや春永さんの後輩である、御舟汐さんのデッキを考察していこうか」
コルト
「闇文明がメインのデーモン・コマンドデッキでありますな。ユウナ殿らしい選択であります」
ミーシャ
「だからユウナさんって誰……闇でデーモン・コマンドって言ったら、やっぱり除去コントロールのデッキなんですか?」
アルフ
「まあ、そうだね。それでも御舟さんのデッキは、わりとビートダウン的な動きも見せるんだけど。まずは序盤、軽いブロッカーやクリーチャーのコストを軽減するクリーチャーを並べて乗り切るんだ」
ブラッディ・イヤリング 闇文明 (2)
クリーチャー:ブレインジャッカー 4000
ブロッカー
このクリーチャーは攻撃することができない。
このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、このクリーチャーを破壊する。
電脳封魔マクスヴァル 水/闇文明 (3)
クリーチャー:リキッド・ピープル/グランド・デビル 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
ブロッカー
このクリーチャーは攻撃することができない。
自分の闇のクリーチャーを召喚するコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。
コルト
「《ブラッディ・イヤリング》は多少パワーが高くても、序盤に出て来るクリーチャーならば大抵は破壊できるでありますな」
アルフ
「《マクスヴァル》も闇クリーチャーのコストを下げてくれるから、ここから闇のデーモン・コマンドにつなげていけるね」
ミーシャ
「二枚ドローできる《エナジー・ライト》や闇文明のカードを最大三枚手に入れられる《セブ・コアクマン》のような手札補充も大事ですよ」
アルフ
「そうだね。そして《マクスヴァル》から繋がる5コストのデーモン・コマンドが、これだ!」
古の羅漢バグレン 闇文明 (5)
クリーチャー:デーモン・コマンド 3000
バトルゾーンにある、タップされている相手のクリーチャーのパワーは−1000される。
炎獄の剛魔ビルギアス 闇文明 (5)
クリーチャー:デーモン・コマンド 1000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手クリーチャーを1体選ぶ。そのターン、そのクリーチャーのパワーは−3000される。
O・ドライブ火×2
OD—このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体破壊する。
剣舞の修羅ヴァシュナ 闇文明 (5)
クリーチャー:デーモン・コマンド 7000
W・ブレイカー
相手にシールドが1枚もなければ、このクリーチャーは攻撃することができない。
コルト
「《バグレン》や《ビルギアス》は序盤に出た軽量クリーチャーのパワーを下げて破壊したり、殴り返しを容易にするのでありますな」
アルフ
「《バシュナ》はパワーが高いから簡単に殴り返しができるし、打点も高いから普通にシールドブレイクしても強いよ。相手が速いデッキだったらコントロールからビートダウンに切り替えるのもいいね」
ミーシャ
「うーん……でも、デーモン・コマンドってもっと、手札とか相手クリーチャーを破壊するものじゃないんですか? なんか、パワーを下げたりただパワーが高いだけって、ちょっと地味な感じがします」
コルト
「ミーシャ殿、意外と手厳しいでありますな……」
アルフ
「まあでも、確かにこのコストのデーモン・コマンドは地味だけど、このデッキが真価を発揮するのは6マナ以降だから、安心して」
凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ 闇文明 (6)
クリーチャー:デーモン・コマンド 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、種族をひとつ選び、相手の手札を見る。その中から、選んだ種族を持つカードを1枚選んでもよい。そうした場合、相手はそのカードを捨て、自分自身のシールドを1枚選んで墓地に置く。
W・ブレイカー
アルフ
「まずはコスト6の《ガル・ヴォルフ》から見てみようか」
ミーシャ
「えっと、種族をひとつ宣言して、その種族のクリーチャーがいれば手札とシールドを一枚ずつ墓地におけるんですか。これ、すごく強くないですか? 6マナ6000のW・ブレイカーってだけでもスペック高いのに、それに加えてピーピングとハンデス、シールド焼却までしちゃうなんて」
アルフ
「んー、まあ確かに強いんだけど、それでもそう上手く行かない時もあるというか、いまいち安定しないんだよね」
ミーシャ
「? どういうことですか?」
コルト
「つまり、《ガル・ヴォルフ》の効果が発動するためには一つの条件を満たさなければならないのであります。その条件というのが、相手の手札にあるクリーチャーの種族を当てなければならないということであります」
ミーシャ
「それって、そんなに難しいことなんですか?」
アルフ
「相手が種族デッキを使っていれば簡単に当たるけど、バラバラの種族を使ってたらなかなか当たらないんだよね、これが。しかも相手の手札にクリーチャーがいないと使えないから、呪文の多いデッキには効果が不発することも多いんだ」
コルト
「加えて、《ガル・ヴォルフ》が捨てられるのはクリーチャーだけであります。相手の手札を見れるのは利点でありますが、指定した種族のクリーチャーのみを墓地に送るので、普通の手札破壊よりも柔軟性に欠けるのであります」
ミーシャ
「なるほど……その分、効果が発動した時にシールドも墓地に置けて、強力なんですね」
アルフ
「そういうこと。さて、手札とシールドを破壊するのが《ガル・ヴォルフ》なら、相手クリーチャーを破壊するのが」
コルト
「《オルゼキア》でありますな」
アルフ
「……台詞取られた」
魔刻の斬将オルゼキア 闇文明 (7)
クリーチャー:デーモン・コマンド 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のクリーチャーを1体破壊する。その後、相手は自身のクリーチャーを2体選び、破壊する。
W・ブレイカー
アルフ
「《オルゼキア》は自分のクリーチャーを一体犠牲にしなきゃいけないけど、その分効果も強力だよ。なんと相手クリーチャーを二体も破壊できるんだ」
ミーシャ
「二体もですか? 強いですね……」
コルト
「しかも破壊するクリーチャーを選ぶのは相手でありますから、たとえば選ばれない《我牙の精霊HEIKE・XX》なども破壊できるでありますぞ」
アルフ
「変わったところでは、選ばれたら《XX》を山札から持ってくる《爆竜トルネードシヴァXX》の効果を誘発させない、みたいなこともあるよ。さらに相手クリーチャーを破壊するだけにとどまらないのがこのデッキだ」
ミーシャ
「? どういうことですか?」
コルト
「あれでありますか、室長殿」
アルフ
「そう、あれだ」
コルト
「あれでありますか……で、室長殿、あれとは?」
アルフ
「分からず言ったのかよ! まあいいや、あれっていうのはこのクリーチャーだよ」
死神の邪蹄ベル・ヘル・デ・ガウル 闇文明 (7)
クリーチャー:デーモン・コマンド 6000
相手のクリーチャーが破壊された時、自分の山札をシャッフルした後、上から1枚目を表向きにする。そのカードが進化ではないデーモン・コマンドであれば、バトルゾーンに出す。それ以外の場合、自分の手札に加える。
W・ブレイカー
コルト
「ああ、《ガウル》でありましたか、成程であります」
ミーシャ
「えっと、このクリーチャーの能力は……相手クリーチャーが破壊されると、山札からデーモン・コマンドが出るか、手札補充が出来るんですね」
アルフ
「そう! 相手クリーチャーを破壊しながら、こっちはクリーチャーを展開する。しかも出したクリーチャーが《オルゼキア》とかだったらまた相手クリーチャーが破壊されて《ガウル》の効果が発動するんだ。上手く行けば連鎖的にクリーチャーが増えて、相手の場はボロボロになっているよ」
コルト
「相手にはなにも残らず、自分の場には悪魔の軍勢。それこそが闇のデーモン・コマンドの神髄でありますな」
アルフ
「そして極めつけはこのクリーチャーだ!」
悪魔神ドルバロム 闇文明 (10)
進化クリーチャー:デーモン・コマンド 13000
進化—自分のデーモン・コマンド1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、闇以外のクリーチャーをすべて破壊する。その後、各プレイヤーは闇以外のカードをすべて、自身のマナゾーンから持ち主の墓地に置く。
T・ブレイカー
ミーシャ
「えっ? 召喚時に、闇以外のクリーチャーと、マナも墓地に行っちゃうんですか? こんなクリーチャー出されたら、勝つ気なくなっちゃいますよ……」
コルト
「それが闇文明の神髄であります……」
アルフ
「相手が闇のデッキを使ってたら効果は薄いんだけどね。そうでなくとも10マナ溜めるのは、マナ加速できるカードのないこのデッキじゃちょっと厳しいしね。相手に鉄壁の布陣を敷かれて手出しができなくなって、デュエルが長引いた時とかに出すと効果的だよ」
コルト
「それでは、これが御舟汐殿の使っていたと思われるデッキレシピであります」
枚数:コスト:文明:名前
2枚:3マナ:水《エナジー・ライト》
2枚:4マナ:水《セブ・コアクマン》
3枚:6マナ:水《アクア・サーファー》
4枚:2マナ:闇《ブラッディ・イヤリング》
2枚:4マナ:闇《死神の邪険デスライオス》
2枚:5マナ:闇《剣舞の修羅バシュナ》
2枚:5マナ:闇《古の羅漢バグレン》
1枚:5マナ:闇《炎獄の剛魔ビルギアス》
1枚:5マナ:闇《ゾンビ・カーニバル》
1枚:5マナ:闇《インフェルノ・サイン》
4枚:6マナ:闇《凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ》
3枚:6マナ:闇《デーモン・ハンド》
2枚:6マナ:闇《地獄門デス・ゲート》
1枚:7マナ:闇《狼虎サンダー・ブレード》
2枚:7マナ:闇《魔刻の斬将オルゼキア》
2枚:7マナ:闇《死神の邪蹄ベル・ヘル・デ・ガウル》
1枚:10マナ:闇《悪魔神ドルバロム》
4枚:3マナ:水×闇《電脳封魔マクスヴァル》
ミーシャ
「そしてこれが、このデッキのポイントです!」
POINT
1、守りながら準備
《電脳封魔マクスヴァル》などでコストを軽減させつつブロッカーで守り、《エナジー・ライト》で手札を補充しろ!
2、相手クリーチャーを除去
《古の羅漢バグレン》や《凶刻の刃狼ガル・ヴォルフ》で相手を妨害! 《兼部の修羅バシュナ》でビートダウンに切り替えるのも手だ。
3、デーモン・コマンドで殲滅
《魔刻の斬将オルゼキア》と《死神の邪蹄ベル・ヘル・デ・ガウル》のコンボで相手クリーチャーを除去しつつデーモン・コマンドを展開! とどめに《悪魔神ドルバロム》で相手を絶望させろ!
アルフ
「コルト君はともかく、ミーシャちゃんも段々とこなれてきたなぁ……」