二次創作小説(紙ほか)

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.169 )
日時: 2013/10/11 23:27
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)

 ロイヤルティーの差し金イカロスと、仄のデュエル。
 仄のシールドは五枚、場には《天門の精霊キバッテ・キャット》《知識の精霊ロードリエス》の二体。
 イカロスのシールドは六枚、場には《幻獣妖精ユキゴン》と《無頼聖者スカイソード》《鎧亜の樹炎アルゴス》の三体。
(見る限り、相手は光・火・自然の三色構成、しかも多少カードが中心……起動が遅い分、《ユキゴン》やマナ加速のカードで補ってるのかな)


幻獣妖精ユキゴン 自然文明 (3)
クリーチャー:スノーフェアリー/ドリームメイト 2000
多色カードをタップして自分のマナゾーンに置く時、かわりにアンタップして置く。


「まあなんにせよ、まずはブロッカーを並べることが先決。呪文《ヘブンズ・ゲート》で、二体目の《キバッテ・キャット》と《バウライオン》をバトルゾーンに! 《キバッテ・キャット》の効果で山札から《ヘブンズ・ゲート》を手札に入れて、《バウライオン》で墓地の《ヘブンズ・ゲート》と《コアクアンのおつかい》を回収! さらに《ロードリエス》の効果で二枚ドロー!」
 一度の呪文で様々な効果が生み出され、一気にアドバンテージを得る仄。だがイカロスも、黙ってそれを見過ごすわけではない。
『私のターン。《勇騎聖者ジェット・アール・イー》を召喚』


勇騎聖者ジェット・アール・イー 光/火文明 (5)
クリーチャー:イニシエート/ヒューマノイド 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとしてシールドゾーンに加える。その後、相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。


『シールドを追加し、《バウライオン》を破壊する!』
「くっ……!」
 せっかく出した大型ブロッカーを除去され、歯噛みする仄。とはいえ、ブロッカーは基本的に破壊されやすい。そのためある程度は、除去には目をつぶらなければならないだろう。
「それに、手札はまだまだいくらでもある。除去しきれないスピードでクリーチャーを展開すればいいだけのこと。私のターン、もう一度《ヘブンズ・ゲート》!」
 再び天国の門が開かれ、そこから二体の天使が飛び出す。
「天門より出でよ、《偽りの名 ビルド・レオーネ》《真実の名 ホワイト・オブ・ライオネル》!」


偽りの名 ビルド・レオーネ 光文明 (8)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/アンノウン 8000
ブロッカー
このクリーチャーが攻撃する時、バトルゾーンにある相手の進化でないクリーチャーを1体選び、新しいシールドとして持ち主のシールドゾーンに裏向きにして加える。
W・ブレイカー


真実の名 ホワイト・オブ・ライオネル 光文明 (8)
クリーチャー:エンジェル・コマンド/アンノウン 11500
ブロッカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の手札が相手より少ない場合、カードを1枚引いてもよい。自分のマナゾーンのカードが相手より少ない場合、自分の山札の上から1枚をマナゾーンに置いてもよい。自分のシールドが相手より少ない場合、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
W・ブレイカー


 今度は二体とも重量級ブロッカーが現れる。いよいよ本格的に、仄も攻めの姿勢を見せ始めた。
「《ホワイト・オブ・ライオネル》の効果発動! 登場時、手札、マナ、シールドが相手より少なければ、それぞれ一枚ずつ追加する。と言っても、手札は私の方が多いから、マナとシールドを追加!」
 次のターンに増援を送り出す準備を整え、防御も固める。さらに大型ブロッカーも立ち並び、この防御壁はそう簡単には崩せない。しかし、イカロスは、
『私のターンだ。《無頼勇騎ウィンドアックス》を召喚』


無頼勇騎ウインドアックス 火/自然文明 (5)
クリーチャー:ヒューマノイド/ビーストフォーク 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、「ブロッカー」を持つ相手のクリーチャーを1体破壊し、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。


『《ビルド・レオーネ》を破壊し、マナを追加!』
「っ、また……!」
 出した傍から破壊される仄のブロッカー。しかもマナまで増やされる。
『まだ終わらないぞ。《鎧亜の光牙ジクトゥス》を召喚。ロスト・プリズムで山札を捲り、多色カードなら手札に加える。《龍仙ロマネスク》を手札に加え、ターンエンド』
「私のターン! 今度こそ、《ヘブンズ・ゲート》!」
 再三に渡る《ヘブンズ・ゲート》で、さらなるブロッカーを展開しようとする仄。
「《バウライオン》と《タイガー・レジェンド》をバトルゾーンに! 《バウライオン》の効果で墓地の《ヘブンズ・ゲート》二枚を回収。続いて《タイガー・レジェンド》の効果発動、ガチンコ・ジャッジ!」
 《ヘブンズ・ゲート》だけでなく、《タイガー・レジェンド》でもブロッカーを並べようとする仄だが、どうにも調子が出ない。
 ガチンコ・ジャッジで仄が捲ったのは、コスト5《知識の精霊ロードリエス》。イカロスが捲ったのは、コスト6《鎧亜の戦輝リグド》。初戦からガチンコ・ジャッジに負けてしまった仄は、これ以上ブロッカーを並べられない。
「こんな時に限って……だったら、少しずつでもシールドを割っていく。《ホワイト・オブ・ライオネル》でWブレイク!」
 《ホワイト・オブ・ライオネル》から光線が放たれ、イカロスの七枚のうち二枚のシールドが割られる。しかし、そのうちの一枚が光り、集束していく。
『S・トリガー《リーフストーム・トラップ》。私の《ウインドアックス》と、お前の《ホワイト・オブ・ライオネル》をマナゾーンへ!』
「また!?」 
 次々と除去される仄のクリーチャー。そのせいで、なかなか数を並べられない。しかもイカロスはマナとシールド、クリーチャーまでもどんどん増やしていく。
『《龍仙ロマネスク》を召喚!』


龍仙ロマネスク 光/火/自然文明 (6)
クリーチャー:アポロニア・ドラゴン/アーマード・ドラゴン/アース・ドラゴン 5000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
ブロッカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から4枚を、マナゾーンに置いてもよい。
自分のターンの終わりに、カードを1枚、自分のマナゾーンから墓地に置く。


 《龍仙ロマネスク》。三文明の龍の力が合わさった多色ドラゴンで、場に出るだけで膨大なマナを生み出す強力なクリーチャーだ。
『マナを4マナ加速させ、《ウインドアックス》を召喚! 《バウライオン》を破壊し、マナブースト! 続けて《血風神官フンヌー》を召喚!』
「まずい……」
 仄のクリーチャーは破壊される一方だが、イカロスは着実にクリーチャーを増やしている。仄が四体に対し、イカロスは八体。頭数に倍の差がついてしまっている。
 なんとかしたいところだが、仄のデッキは基本的に除去カードがない。そのため、この軍勢を止めるにはブロッカーを並べるしかないのだが、そのブロッカーが簡単に除去されてしまう。
 相手クリーチャーは軽量ばかりなので、ブロックさえすれば簡単に破壊できるのが唯一の救いか。
「さっきからこれしか使ってない気がするけど、まあいいか。《ヘブンズ・ゲート》で《オレオレ・ライオネル》と《神令の精霊ウルテミス》をバトルゾーンに!」
 これで仄の場は二体の《キバッテ・キャット》と、《ロードリエス》《ウルテミス》《タイガー・レジェンド》に、《オレオレ・ライオネル》の六体。そして、いくらなんでもそろそろブロッカー除去も切れてきた頃だろう。イカロスの手札も多くはない。
「《タイガー・レジェンド》でシールドをWブレイク!」
『《フンヌー》でブロック!』
 徐々にだが、反撃態勢を整えていく仄。
 しかし、イカロスはもう決着をつける準備を終えていた。
『私のターン。呪文《DNA・スパーク》でお前のクリーチャーをすべてタップする!』
「なっ……!?」
 突如、二重螺旋状の光が放たれ、仄のクリーチャーを縛り付ける。これにより、仄を守るブロッカーはすべてタップされてしまった。
『まだだ。《ジクトゥス》を進化元に、この私《星鎧亜イカロス》を召喚!』


星鎧亜イカロス 光/火文明 (7)
進化クリーチャー:メカ・デル・ソル/ロスト・クルセイダー 6000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化—自分の多色クリーチャー1体の上に置く。
クルー・ブレイカー:多色クリーチャー
このターン、このクリーチャーは、バトルゾーンにある自分の多色クリーチャー1体につき「パワーアタッカー+5000」を得る。


 《イカロス》の場に多色クリーチャーは全部で六体。即ち、《イカロス》は合計で七枚のシールドがブレイクでき、攻撃中のパワーは36000というとんでもない数字となっている。
『お前を守るブロッカーはいない。私でシールドをすべてブレイクだ!』
 多色クリーチャーのパワーを受け取った《イカロス》は、具足のような武器を七色に輝かせ、仄に特攻。仄のシールドがその攻撃を防ぐが、衝撃波で他のシールドもすべて吹き飛んだ。
『このまま《アルゴス》でとどめだ!』
 と、《アルゴス》が飛び出そうとした瞬間、仄の手札に入るはずのシールドが光り輝く。
「っ、さっきから好き放題やってくれて……でも残念だったね。S・トリガー発動《反撃のサイレント・スパーク》! 相手クリーチャーをすべてタップ!」
 眩い電撃が放たれ、《イカロス》のクリーチャーはすべてタップ状態となる。これでは、もう攻撃が出来ない。
「さらにもう一枚S・トリガー! 《ヘブンズ・ゲート》! 出すのは《ロードリエス》と、もう一体はこのクリーチャー!」
 開かれた光の天門から呼び出されたのは知識を蓄積した精霊。そして、

「武装せよ! 私の前を遮る愚か者をすべて貫く、一条の矛よ! 《変幻の精霊ナイツ・オブ・コバルト》天より私に仕えろ!」!」


変幻の精霊ナイツ・オブ・コバルト 光/水文明 (9)
クリーチャー:エンジェル・コマンド 7000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
ブロッカー
このクリーチャーが攻撃した時または攻撃された時、相手は自身の山札の上から1枚目を墓地に置く。それがクリーチャーであれば、そのターン中、このクリーチャーのパワーは+7000され、「T・ブレイカー」を得る。それが呪文であれば、自分がコストを支払わずに唱え、持ち主の墓地に置いてもよい。
W・ブレイカー


 現れたのは、《変幻の精霊ナイツ・オブ・コバルト》。このクリーチャーは今までに出た他のブロッカーとは決定的に違う点がある。
 それは、効果が非常に攻撃的である事だ。攻撃時に相手にトップデックを捲り、クリーチャーならパワーアップしてT・ブレイカーとなり、呪文でもそのまま唱えてしまうというもの。
 しかもそれが、S・トリガーとして出たため、返しのターンにすぐ攻撃可能。加えて除去される心配も少ない。
「これで私の場のアタッカーは《ナイツ・オブ・コバルト》《オレオレ・ライオネル》《タイガー・レジェンド》となったわけだけど……《ナイツ・オブ・コバルト》の効果がないとまだ足りない。そのデッキは見たところクリーチャー中心みたいだから大丈夫だと思うけど、念には念を入れて……ソウルシフトでコストを5下げて、《ロードリエス》を《白騎士の聖霊王ウルファス》に進化!」


白騎士の聖霊王ウルファス 光文明 (11)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド 11000
ブロッカー
進化—自分の「ブロッカー」を持つクリーチャー1体の上に置く。
ソウルシフト
自分のターンの終わりに、このクリーチャーをアンタップする。
W・ブレイカー


「まずは《ナイツ・オブ・コバルト》で攻撃! 効果発動!」
 《イカロス》の山札の一番上が捲られ、墓地へと落ちる。そのカードは、《居合のアラゴナイト》だ。
「クリーチャーだから、《ナイツ・オブ・コバルト》のパワーは+7000! さらにT・ブレイカーになる!」
 《ナイツ・オブ・コバルト》の一撃で、《イカロス》のシールドが一気に三枚吹き飛ぶ。
『ぐぬぬ……S・トリガー《雷撃と火炎の城塞》! 《オレオレ・ライオネル》をタップ!』
「無駄! 《タイガー・レジェンド》でWブレイク!」
 決死のS・トリガーで《オレオレ・ライオネル》こそタップしたが、続く《タイガー・レジェンド》では何も出ない。そして、《イカロス》に巨大な白い騎士、聖霊の王が立ち塞がる。

「《ウルファス》で、ダイレクトアタック!」