二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ メソロギィ ( No.243 )
- 日時: 2013/12/28 04:29
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
ひまりとヴェルベットのデュエル。
シールドはひまりが五枚、ヴェルベットは早くも一枚だ。
ひまりの場には《コッコ・ルピア》と《フレミングジェット・ドラゴン》。
ヴェルベットの場には《予言のファミリア オラクルト》《信心深きコットン》《天雷導士アヴァラルド公》の三体。どういうつもりなのか、ブロッカーが二体いるにもかかわらず《フレミングジェット》のQブレイクをスルーしている。
「私のターン。前のターンに《ブレイン・チャージャー》を使用したため、私のマナはこれで6マナ、この呪文を唱えます。《ヘブンズ・ゲート》!」
「やっぱ来るかぁ……」
《アヴァラルド公》で手札に加えたカードの中に《ヘブンズ・ゲート》があったので警戒していたが、やはり唱えてきた。
天国の門が開き、二体の天使が舞い降りる。
「さあ、出でよ! 《知識の精霊ロードリエス》《聖核の精霊ウルセリオス》!」
聖核の精霊ウルセリオス 光文明 (8)
クリーチャー:エンジェル・コマンド 6000
ブロッカー
自分の他の「ブロッカー」を持つクリーチャーが破壊された時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
W・ブレイカー
「ブロッカーが場に出たので《ロードリエス》の効果で二枚ドロー。ターン終了です」
大型ブロッカーが追加され、ひまりは一気に苦しくなってしまう。
「私のターン。ここで《GENJI》が来ればなぁ……ま、そんなこと言っても仕方ないか。《エコ・アイニー》を召喚。マナを増やして……わ、《GENJI》が二枚ともマナに落ちた……うぅ、ターン終了」
速攻で殴れる上にブロッカーも破壊してくれる《GENJI》を一気に二枚マナに落としてしまったひまりは、苦しそうにターンを終える。
「私のターンです。まずは《王機聖者ミル・アーマ》を召喚。《ロードリエス》の効果でカードを一枚引き、《魔光王機デ・バウラ伯》も召喚です。墓地の《ヘブンズ・ゲート》を回収し、一枚ドロー」
ブロッカーを並べつつ、手札を補給し、なおかつ《ヘブンズ・ゲート》まで回収。かなり苦しい展開だ。
「……よしっ。《ガイアール・アクセル》を召喚! これで次のターンから、スピードアタッカーのドラゴンで攻撃できる! ターン終了!」
手札があまり良くないのでトップデック次第ではあるが、強力なドラゴンを引ければそのまま召喚し、即殴れる。《フォーエバー・メテオ》が出ればブロッカーを殲滅でき、《ダイハード・リュウセイ》なら残り少ないシールドをそのまま焼き払えるので、出るならその辺りが望ましい。
しかし、ヴェルベットも黙ってはいない。
「ふむ、スピードアタッカーですか、困りました。とりあえず、二体目の《コットン》を召喚、一枚ドロー」
カードを引いたヴェルベットは、笑みを零す。その笑みに、ひまりは悪寒を覚えた。
「運が悪かったようですね、ちょうどいいタイミングでこのカードを引き当てました。では、行きますよ。前のターンに回収したこの呪文を唱えます。《ヘブンズ・ゲート》!」
再び開かれる天国の門。そこから舞い降りるのは、なにも天使だけではなかった。
「まずは一体目《真実の名 ホワイト・オブ・ライオネル》をバトルゾーンに。そして二体目は——この私《閃光の神官 ヴェルベット》です!」
閃光の神官 ヴェルベット 光文明 (9)
クリーチャー:オラクル 11000
ブロッカー
相手のクリーチャーは、タップしてバトルゾーンに置かれる。
W・ブレイカー
「ここで《ヴェルベット》……!?」
次のターンからスピードアタッカーになったドラゴンを投げつけるつもりだったひまりだが、召喚したクリーチャーをタップインする《ヴェルベット》が出て来てしまっため、その作戦は瓦解してしまう。
「さらに《ホワイト・オブ・ライオネル》の効果発動。手札は私の方が多いですが、シールドとマナは貴女の方が多いですね。よってシールドとマナを一枚ずつ追加し、ターン終了です」
これで《ヴェルベット》のシールドは三枚。ただでさえブロッカーと《ヴェルベット》で攻め難いのに、シールドまで増やされてしまった。
「私のターン……クリーチャーはタップして出るけど、とりあえず逆転のカードを引かないと。《セルリアン・ダガー・ドラゴン》を召喚して三枚ドロー!」
引いたカードを見るひまり。確かにブロッカーを破壊できるカードは来たが、それはアタックトリガーの《GENJI》だ。《ヴェルベット》がいる現状では使い物にならない。
「うっ……なら《エコ・アイニー》召喚! マナを増やして、さらに《メンデルスゾーン》!」
対抗策にはならないが、ひまりはたった1ターンで5マナも増やしてしまった。とはいえ、それだけだ。
「マナだけ増やしても、どうにもなりませんよ。私のターンです」
守りを固めている《ヴェルベット》だが、いつまでも守っているわけではない。そろそろ攻めに出て来るはずだ。
「まずは呪文《戦慄のプレリュード》。コストを5下げ、2マナで《神聖麒 シューゲイザー》を召喚。効果で手札から《バウラのサトリ ビョーク》をバトルゾーンへ。次に《ビョーク》の効果で墓地から無色カードの《プレリュード》を回収し、一枚ドロー。そして再び《戦慄のプレリュード》です。2マナで《神聖騎 オルタナティブ》を召喚、《ガイアール・アクセル》のパワーを6000下げ破壊です」
「《ガイアール・アクセル》……!」
オラクリオンまで出され、クリーチャーを潰しに来た《ヴェルベット》。やはり、攻めに出ているようだ。
「最後に《予言のファミリア オラクルト》を召喚します……さぁ、これで準備完了です」
《ヴェルベット》やオラクリオンを筆頭に、大量に立ち並ぶクリーチャー。ブロッカーばかりとはいえ、アタッカーも少なからず存在する。その軍勢は、守りのクリーチャーとは思えないほど驚異であった。
「……これは、流石に……」
その圧倒的な戦力差を目の当たりにし、ひよりは圧倒される。
「行きますよ。まずは《ウルセリオス》でWブレイクです!」
「うぅ……S・トリガー発動! 《ジャジャーン・カイザー》で《ミル・アーマ》を破壊!」
S・トリガーでドラゴンが飛び出したが、《ジャジャーン・カイザー》が焼ける範囲は狭く、《ミル・アーマ》を破壊するにとどまる。
「ですが《ウルセリオス》の効果でシールドを追加します。続けて《ホワイト・オブ・ライオネル》でもWブレイク!」
「っ、またS・トリガーだよ! 《王龍ショパン!》!」
王龍ショパン 自然文明 (8)
クリーチャー:キング・コマンド・ドラゴン 6000
バトルゾーンに自分のドラゴンがある時、このクリーチャーは「S・トリガー」を得る。
ガードマン
このクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できない。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、このクリーチャーとバトルさせてもよい。
またも飛び出すS・トリガー《王龍ショパン》。連ドラで採用されることが多く、ドラゴン比率を下げないまま守りを固められるドラゴンだ。
「《ショパン》の能力で《アヴァラルド公》とバトルして破壊!」
しかしこれでもまだ、《ヴェルベット》の攻撃は防ぎきれない。
「これで最後です。私で最後のシールドをブレイク!」
これでひまりのシールドはゼロ。しかも《ヴェルベット》の場には、無色クリーチャーがいれば相手プレイヤーへのアタックが可能になる《オラクルト》が残っている。最後の最後でダイレクトアタックを決められてしまうだろう。
しかし、最後のシールドは光と束となり、ひまりの手元に集まる。
「……S・トリガー! 《王龍ショパン》で《オラクルト》と強制バトル! 《オラクルト》を破壊!」
決死のS・トリガーを引き、最後のアタッカーである《オラクルト》を破壊したひまりは、なんとか首の皮一枚を繋げる。
「ふっ……運がいいですね、五枚のうち三枚がトリガーとは。しかし《オラクルト》が破壊されたことでシールドを一枚追加です」
これで《ヴェルベット》のシールドは五枚。原点まで戻ってしまう。
シールドの枚数までも逆転され、圧倒的戦力差からここからの逆転は絶望的。
しかし、
(ダメ、ここで弱気になったら、勝てる勝負も勝てなくなる……ここで、あのカードを引ければ……!)
そう強く念じながら、ひまりは山札からカードを引く。