二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.318 )
- 日時: 2014/01/03 12:43
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
仄とガラムマサラのデュエル。
互いにまだ大きな動きは見せておらず、シールドは共に五枚。
仄の場には《氷牙フランツⅠ世》のみ。ガラムマサラに至ってはクリーチャーすらおらず、《エマージェンシー・タイフーン》や《ボーンおどり・チャージャー》で墓地を肥やしている。
「私のターン。《封魔のイザナイ ガラムマサラ》を召喚」
7ターン目で初めて、ガラムマサラはクリーチャーを召喚する。
「光臨持ちのイザナイが出たのは要注意……でもなぁ」
光臨を持つ《ガラムマサラ》が出たことで警戒心を強める仄。ここでブロッカーの一体でも出せれば《ガラムマサラ》を止められるのだが、生憎今の手札では出せるブロッカーがいない。
「というかこれ、S・トリガーほとんど手札に来てるんじゃ……まあいいか。私のターン、《コアクアンのおつかい》を発動」
仄は《フランツ》の能力で1マナ軽くなった《コアクアンのおつかい》を使用。山札の上三枚を捲る。捲れたのは《天門の精霊キバッテ・キャット》《王機聖者ミル・アーマ》《知識の精霊ロードリエス》。すべて光のカードなので、手札に加える。
「残り3マナだから《ミル・アーマ》も召喚。ターンエンド」
なんとかブロッカーを出し、《ガラムマサラ》を止めにかかる仄だが、そう思ってもなかなか上手くいかないのがデュエル・マスターズだ。
『私のターンだ。まずは呪文《エマージェンシー・タイフーン》。山札からカードを二枚引き、手札を一枚墓地へ。次に《封魔バルゾー》を召喚、《ミル・アーマ》を手札へ』
「う……っ」
ブロッカーを除去され、仄の場に《ガラムマサラ》を止められるクリーチャーがいなくなった。
『《ガラムマサラ》でシールドをブレイク。そしてターン終了……《ガラムマサラ》の光臨発動』
各クリーチャーごとに踏み倒す範囲の違う光臨。《ガラムマサラ》が対応しているのは、コスト7以下のグランド・デビル。
『山札より《悪魔提督アルゴ・バルディオル》をバトルゾーンに』
悪魔提督アルゴ・バルディオル 闇文明 (7)
クリーチャー:グランド・デビル/ディープ・マリーン 5000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中からグランド・デビルとディープ・マリーンをすべて自分の手札に加え、残りを好きな順序で山札の一番下に戻す。
相手のターン中にこのクリーチャーが手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。
「来た……でも」
まだ攻めているわけではないようだ。提督サイクルと呼ばれる、名前に提督とつくクリーチャー群は、山札から特定のカードを手札に呼び込めるのだ。《ガラムマサラ》がグランド・デビルに対応していたように、《アルゴ・バルディオル》もグランド・デビルを手札に持ってこれる。
《ガラムマサラ》が捲った三枚は《魔龍バベルギヌス》《電脳封魔マクスヴァル》《封魔フーマー》。すべてグランド・デビルなので手札に加えられる。
「一気に三枚補充か……でも、そのデッキのそれだけの手札を使い切れるかな。私のターン《天門の精霊キバッテ・キャット》を召喚。山札の上四枚を見て……《ヘブンズ・ゲート》を手札に加えてターンエンド」
これでやっと次のターンには《ヘブンズ・ゲート》が打てる。だが流れるように動いている《ガラムマサラ》と違い、はっきり言って仄は出遅れていた。
ここからどうリカバリできるかが、彼女の行く末を左右することになるだろう。
クロとダイダラのデュエル。
シールドはまだお互い五枚。
クロの場には《白骨の守護者ホネンビー》と《雷鳴の守護者ミスト・リエス》。ダイダラの場には《信心深きコットン》と《爆翔イーグル・アイニー》。クリーチャーの数でも互角だ。
『俺のターンッ! 《爆裂のイザナイ ダイダラ》を召喚だッ!』
ここで光臨を持つ《ダイダラ》が現れる。しかも《ダイダラ》は、火文明ならではの仕掛けを施すことで、光臨の欠点を補っている。
『俺の場には《イーグル・アイニー》がいるから、俺のフレイム・コマンドはすべてスピードアタッカー! スピードアタッカーになった《ダイダラ》でシールドブレイクッ!』
光臨の欠点とは、タイムラグだ。タップしなければ発動しない能力なため、召喚し、次のターンに攻撃する必要がある。攻撃せずとも、他のカードの力を借りてタップすることは可能だが、一番手っ取り早いのは攻撃だろう。
だが攻撃するにしても、クリーチャーには召喚酔いがあるため、やはりタイムラグが生じる。だが《ダイダラ》は自身がフレイム・コマンドであることを利用し、《爆翔イーグル・アイニー》の能力でスピードアタッカーにすることで、そのタイムラグを消している。
爆翔イーグル・アイニー 火文明 (4)
クリーチャー:ファイアー・バード/フレイム・モンスター 3000
K・ソウル
自分の、名前に《XX》とあるクリーチャーの召喚コストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。
バトルゾーンにある自分のフレイム・コマンドはすべて「スピードアタッカー」を得る。
ともあれ、《ダイダラ》のシールドブレイクをクロはスルー。そして《ダイダラ》のターンが終了する時、
『《ダイダラ》の光臨発動ッ! 山札からコスト7以下のフレイム・コマンドをバトルゾーンに呼び出すッ!』
《ダイダラ》の光臨が対応しているのは、コスト7以下のフレイム・コマンド。フレイム・コマンドは中型から大型が多いため普通に出すのは手間がかかるが、《ダイダラ》の光臨があれば一気に並べられる。
『山札から出でよッ! 《爆竜ハリケーントプス XX》!』
爆竜ハリケーントプス XX 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド 7000
このクリーチャーが攻撃してブロックされなかった時、コスト5以下の火のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー
光臨によって呼び出されたのは、やはり大型フレイム・コマンド。しかも、
「サイキック……」
コスト7のフレイム・コマンドなら他にもいるが、その中でも《ハリケーントプス》を選んだということは、《ダイダラ》のデッキはサイキック・クリーチャーを使うデッキだということが窺える。
気にしていなかったので見なかったが、《ダイダラ》の超次元ゾーンを確認。もし《ダイダラ》が超次元呪文を握っているのなら、このままだと厄介なことになりそうだった。
「……でも、これだと……」
しかしクロの手札に除去カードはない。元々ガーディアンは守りの種族であり、除去は苦手なのだ。
「私のターン……呪文《ライフプラン・チャージャー》」
とりあえずクロは、マナを溜めつつ山札から解決策を探す。
「《守護聖天タテブエ・ヤッホー》を手札に。さらに《蔵禄の守護者カメンビー》を召喚して、《ミスト・リエス》の能力で一枚ドロー。呪文《フェアリー・ライフ》でマナも追加」
1ターンで手札、マナ、クリーチャーを増やすクロだが、《ダイダラ》の展開には追い付かない。
『俺のターンッ! 呪文《超次元シャイニー・ホール》! 《ミスト・リエス》をタップだッ!』
「やっぱり……」
やはり《ダイダラ》は超次元呪文も打ってくるようだ。しかも《シャイニー・ホール》ということは、出て来るのは、
『《時空の精圧ドラヴィタ》をバトルゾーンにッ!』
時空の精圧ドラヴィタ 光文明 (7)
サイキック・クリーチャー:エンジェル・コマンド 5500
相手が呪文を唱えた時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップしてもよい。
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップしてもよい。
覚醒—自分のターンのはじめに、バトルゾーンに自分の、フレイム・コマンドまたは名前に《NEX》とあるクリーチャーが合わせて2体以上あれば、このクリーチャーをコストの大きいほうに裏返す。
《時空の精圧ドラヴィタ》。覚醒前でも相手の呪文の詠唱を躊躇わせ、小型クリーチャーを殲滅できる能力を持つことから重宝されるが、覚醒後はさらに強力だ。
しかしその覚醒条件が厳しい。フレイム・コマンドも《NEX》も大型クリーチャーが多く、大量展開に向かないため、なかなか覚醒しにくい。
しかし《ダイダラ》の光臨がそこに組み合わされば、かなり容易に並べることが可能だ。実際、《ダイダラ》の場には既に二体のフレイム・コマンドがいる。
『まずは《ダイダラ》で《ミスト・リエス》を攻撃ッ! 破壊だッ!』
「っ……!」
《ハリケーントプス》がいることを考えると、シールドを割られたくはないので、ブロッカーは残しておきたい。なので《ミスト・リエス》への攻撃はスルー。どうせブロックしても、《コットン》や《イーグル・アイニー》でも殴り返されるのだから、チャンプブロックは無駄だ。
『次に《ハリケーントプス》でシールドをWブレイクだッ!』
「《カメンビー》でブロック、一枚ドロー」
《ダイダラ》の攻撃を防いでいくクロ。しかしこのターンの終わりに、また《ダイダラ》の光臨が発動する。