二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.321 )
- 日時: 2014/01/04 03:12
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
『《ダイダラ》の光臨発動ッ! 山札から《爆竜フレームシヴァXX》をバトルゾーンにッ!』
呼び出されたのは、攻撃するたびに山札から超次元呪文を持って来れる《爆竜フレームシヴァXX》だ。
「……私のターン」
正直、状況はかなり厳しい。
シールドこそまだ四枚残っているが、ブロッカーは《ホネンビー》が一体だけ。だが《ダイダラ》の場には《信心深きコットン》《爆翔イーグル・アイニー》《爆裂のイザナイ ダイダラ》《爆竜ハリケーントプス XX》《爆竜フレームシヴァXX》《時空の精圧ドラヴィタ》の、六体のクリーチャーが並んでいる。
「二体目の《ホネンビー》を召喚。墓地から《ユッパール》を回収して、《カメンビー》と《ユッパール》を召喚。《ドラヴィタ》をフリーズ」
束縛の守護者ユッパール 光文明 (3)
クリーチャー:ガーディアン/アンノイズ 1000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップしてもよい。そのクリーチャーは、次の相手のターンのはじめにアンタップされない。
次のターンに《ドラヴィタ》は覚醒してしまうが、覚醒して名前が変わっても同じクリーチャーとして扱われるので、フリーズは通用する。
今はまだ逆転することはできないが、とりあえず守りを固め、隙を窺うしかない。
『俺のターンだッ! 俺のバトルゾーンにはフレイムコマンドが三体! この時《時空の精圧ドラヴィタ》の覚醒条件を達成ッ!』
《ドラヴィタ》は場のフレイム・コマンドから、その爆裂の炎を受け、覚醒する。
『覚醒ッ! 《龍圧の覚醒者ヴァーミリオン・ドラヴィタ》!』
龍圧の覚醒者ヴァーミリオン・ドラヴィタ 光/火文明 (14)
サイキック・クリーチャー:エンジェル・コマンド/アーマード・ドラゴン 12000
相手は呪文を唱えることができない。
このクリーチャーはタップされていないクリーチャーを攻撃できる。
T・ブレイカー
解除(このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、バトルゾーンを離れるかわりに、コストの小さいほうに裏返す)
覚醒して現れたのは、フレイム・コマンドの力を得た超次元の精霊《龍圧の覚醒者ヴァーミリオン・ドラヴィタ》。
アンタップクリーチャーを攻撃でき、よほど大量展開をするデッキでもない限り、場を制圧していける。なおかつ呪文を封じるため、除去もされにくい。
アンタップキラーはともかく、呪文封印は呪文を比較的多く使用するクロにとっては辛い。だからこそ、《ユッパール》でフリーズさせ、一時停止にしたのだが。
しかし《ヴァーミリオン・ドラヴィタ》を止めても、《ダイダラ》のクリーチャーがいなくなるわけではない。
『まだまだこれからだッ! オーロラの苦しみは、こんなものではないッ! 《爆裂霊騎ドイネーション》を召喚ッ!』
続けてクリーチャーを繰り出す《ダイダラ》。しかしクロは、《ダイダラ》の口走った言葉に反応を示す。
「オーロラ……?」
『そうだッ! 貴様にやられたオーロラの痛み、苦しみ、この俺が報復するッ!』
確かに以前、雀宮高校に現れた【師団】の刺客、ミウ・ノアリクによって呼び出された《妖精のイザナイ オーロラ》は倒したが、
「……誰?」
残念ながら、倒したのはクロではなくこのみだ。その場には居合わせていたが、実際に倒されているところを見たわけでもない。
《ダイダラ》は勘違いしたままに、叫び続ける。
『喰らえッ! 《ダイダラ》でシールドブレイク! 《フレームシヴァXX》でシールドブレイク!』
次々と割られていくシールド。しかも《フレームシヴァ》の能力で超次元呪文まで手に入れられてしまった。
『《ドイネーション》でシールドをブレイク!』
「ニンジャ・ストライク《光牙忍ハヤブサマル》でブロック」
シールドブレイクで手札に入った《ハヤブサマル》を召喚し、《ドイネーション》を止めるが、まだ《ダイダラ》の攻撃は止まらない。
『《ハリケーントプスXX》でWブレイク!』
「《カメンビー》でブロック。《カメンビー》が破壊されたから、一枚ドロー」
《ダイダラ》の猛攻を凌ぎながら、反撃の体勢を整えていくクロ。しかし、反撃にはまだ手が足りない。
『ターン終了ッ! そして《ダイダラ》の光臨発動ッ! 山札から二体目の《フレームシヴァXX》をバトルゾーンにッ!』
これで《ダイダラ》の場にはクリーチャーが八体。対するクロはたったの二体。次のターン、凌げるかどうかかなり微妙だ。
「……三体目の《ホネンビー》を召喚。墓地から《ハヤブサマル》を回収。さらに墓地のガーディアンの数だけコストを減らして、1マナで《連隊の守護者ドクロンビー》を召喚」
さらに残ったマナで、《ユッパール》にカードを重ねる。
「《ユッパール》進化《守護聖天タテブエ・ヤッホー》」
守護聖天タテブエ・ヤッホー 光文明 (5)
進化クリーチャー:ガーディアン 6000
超無限進化—自分のクリーチャー1体以上の上に置く。
ブロッカー
メテオバーン—このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに裏向きにして加えてもよい。そうした場合、そのターンの終わりにこのクリーチャーをアンタップする。
W・ブレイカー
とにかく今は守り切るしかないので、ブロッカーでない《ユッパール》のみを進化元に《タテブエ・ヤッホー》が現れる。
「《タテブエ・ヤッホー》で《ダイダラ》に攻撃。メテオバーンで《タテブエ・ヤッホー》の下の《ユッパール》をシールドへ」
なんとかシールドを回復させ、これで三枚になる。ついでにアタッカーも破壊しようとするが、
『《コットン》でブロック!』
流石にそこまでは許してくれない。今まで空気同然だった《コットン》が、ここに来てチャンプブロックとして役に立った。
「……ターン終了時、《タテブエ・ヤッホー》はアンタップする」
これでクロのブロッカーは五体。さらに手札には《ハヤブサマル》もいるため、なんとか次のターンは凌げそうだ。
と、思ったが、
『その程度で俺の攻撃を防げると思ったかッ!? 俺のターンッ! 《超次元ボルシャック・ホール》で、《ホネンビー》を破壊ッ! そして超次元ゾーンより《時空の剣士GENJI・XX》をバトルゾーンにッ!』
時空の剣士GENJI(ゲンジ)・XX(ダブルクロス) 火文明 (7)
サイキック・クリーチャー:アーマード・ドラゴン/フレイム・コマンド/サムライ 7000
W・ブレイカー
覚醒—自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーがすべてタップされている場合、このクリーチャーをコストの大きいほうに裏返す。
ブロッカーが破壊された上に、サイキック・クリーチャーまで呼び出されてしまった。しかもフレイム・コマンドなので《イーグル・アイニー》でスピードアタッカーとなる。
しかも、まだ《ダイダラ》の破壊は終わらない。
『さらにッ! 《超次元キル・ホール》! 《ホネンビー》を破壊し、《時空の喧嘩屋キル》をバトルゾーンにッ!』
またしても《ホネンビー》が破壊される。《キル》はスピードアタッカーではないが、ブロッカーを破壊されたのは痛い。
『行くぞッ! まずは《ヴァーミリオン・ドラヴィタ》でTブレイク!』
「…………」
クロは《ヴァーミリオン・ドラヴィタ》が襲ってくる数秒の間に、自身のマナと墓地を見遣る。
マナには二枚、墓地には一枚《大行進・スパーク》が落ちており、山札の枚数からそのカードがシールドに入っている確率を計算すると、
「……《ホネンビー》でブロック」
この結果を導き出す。
《ヴァーミリオン・ドラヴィタ》のパワーは12000、《ドクロンビー》も12000なので、相打ちにできるのだが、ここで《ヴァーミロン・ドラヴィタ》を討ち取っても、解除で《ドラヴィタ》に戻り、次のターンに除去できなければ大量に並んだフレイム・コマンドの力を得てまた覚醒してしまう。
《ヴァーミリオン・ドラヴィタ》がいると呪文を唱えられないが、《ドラヴィタ》がいると呪文を唱えるたびにこちらのブロッカーが機能しなくなってしまう。残っているS・トリガーは呪文ではなさ気なので、ここはまだ《ドクロンビー》を残しておく。
『ならばッ! 《ハリケーントプス》でWブレイクだ!』
「《ドクロンビー》でブロック」
これは迷わず《ドクロンビー》で防ぎ、《ハリケーントプス》を破壊。
『まだまだッ! 《ドイネーション》でシールドブレイク!』
次に放たれた攻撃は、とりあえずスルー。これでクロのシールドは残り二枚になったわけだが、
「……!」
手札に入ったのは、《大行進・スパーク》だった。
もし《ヴァーミリオン・ドラヴィタ》を《ドクロンビー》と相打ちにして覚醒を解除させれば、このターンは確実に凌げていた。
『《GENJI》でWブレイク!』
「ニンジャ・ストライク《ハヤブサマル》でブロック」
『《ダイダラ》でブレイク!』
「《タテブエ・ヤッホー》でブロック」
次々と突っ込んで来るダイダラのクリーチャーをブロックするが、これでクロのシールドはゼロ。しかしダイダラの場にはアタッカーが三体。
『万策尽きたかッ! なら終わりにしてやるッ! 《フレームシヴァXX》でブレイク! 山札から《超次元シャイニー・ホール》を手札に!』
ブレイクされたのは《ユッパール》のシールドだ。さっきは《大行進・スパーク》のシールドブレイクされたが、どうやらダイダラは適当にシールドを割っているらしい。
『二体目の《フレームシヴァXX》で最後のシールドをブレイク! 《超次元ボルシャック・ホール》を手札にッ!』
そして遂に、クロの最後のシールドが砕け散った。
しかし、そのシールドが光の束となって収束する。
「……S・トリガー発動。《神託の守護者 胡椒》を召喚」
神託の守護者 胡椒 光/闇文明 (5)
クリーチャー:オラクル/ガーディアン 2000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
S・トリガー
ブロッカー
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
このクリーチャーが破壊された時、他のクリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻してもよい。
S・トリガーで現れたのは、オラクル教団に仕える《暗躍のサトリ 山椒》の兄《胡椒》だ。
特別強いわけではないのだが、この場合だととりあえずダイダラのとどめの一撃を防ぐことができる。
『ふん、S・トリガーに救われたな。だが攻撃は緩めんぞッ! 《イーグル・アイニー》で攻撃!』
「《胡椒》でブロック。破壊されたから墓地の《ハヤブサマル》を回収」
とりあえず首の皮一枚で生き残ったクロ。とはいえここから逆転するのは至難の業だが、ここまで粘った甲斐あって、逆転のカードを引いた。
「……墓地の《ミスト・リエス》《ドルル・フィン》《ユッパール》《ハラッカダン》《カメンビー》《ホネンビー》《エビンビー》《ドクロンビー》《胡椒》を進化元に、超無限進化・Ω」
墓地に落ちた数多のガーディアンが寄り集まり、守護の力が暴走した天頂の存在となる。
「《「無情」の極 シャングリラ》」
愛憎併せ持つゼニス、《シャングリラ》。タップしていればそれだけで相手クリーチャーは攻撃できなくなり、無情の封殺を受けることとなる。
だが今回は、攻撃させないなどと悠長なことはしない。
「《ドクロンビー》でTブレイク、《タテブエ・ヤッホー》でWブレイク」
『なっ……ぐおぉぉぉッ!』
場にはアタックできるブロッカーが残っている。なのでクロは攻めに出た。《ドクロンビー》で三枚《タテブエ・ヤッホー》で二枚、それぞれシールドを粉砕し、これでダイダラのシールドはゼロ。
「《「無情」の極 シャングリラ》で、ダイレクトアタック」