二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.398 )
- 日時: 2014/02/15 13:57
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
夕陽とニャルラトホテプのデュエル。
夕陽のシールドは五枚。場には《ボルシャック・NEX》と《永遠のリュウセイ・カイザー》。
ニャルラトホテプのシールドは三枚。場には《青銅の鎧》《躍動するジオ・ホーン》《希望の親衛隊ファンク》《ヤミノザビグライド》《時空のジキル ザビ・ガンマン》《凶星王ザビ・ヒドラ》。
「僕のターン! 《セルリアン・ダガー・ドラゴン》を召喚して三枚ドロー! そして《ボルシャック・ENX》でWブレイク!」
「その攻撃は《ザビ・ガンマン》でブロックします。その時、山札の上から二枚を墓地へ置き、ループ覚醒! 《時空のハイド ジオ・マッチョ》!」
「でも《NEX》のパワーも上がってる! 墓地にクリーチャーを溜めたところで、そいつのパワーじゃ《NEX》には勝てないよ! 続けて《リュウセイ・カイザー》でも攻撃!」
「それも《ヤミノザビグライド》でブロックです!」
《ヤミノザビグライド》の破壊された時の効果でまた手札を捨てさせられる。今度はマッドネスはいない。そう都合よく手札にいるものでもないのだ。
「三度目の正直だ! 《セルリアン・ダガー》でWブレイク!」
これでニャルラトホテプのシールドは残り一枚。だが、ニャルラトホテプの場には《ザビ・ヒドラ》がいる。
「私のターンですね。まずは《炎獄スマッシュ》で《リュウセイ・カイザー》を破壊!」
「くっ、《リュウセイ・カイザー》が……!」
夕陽の攻撃速度を上げながら、ニャルラトホテプの動きを鈍化させる《リュウセイ・カイザー》も破壊されてしまった。さらに、
「《次元流の豪力》を召喚! 効果でコスト6以下の、光、火、自然いずれかのサイキックを出しますよ。開け、超次元の門! 《舞姫の覚醒者ユリア・マティーナ》をバトルゾーンに!」
またしても厄介なブロッカーを並べられる。しかも、これだけでは終わらない。
「まだまだ行きますよ? エイリアンがバトルゾーンに出たので、《ザビ・ヒドラ》の能力発動! 墓地から《死海秘宝ザビ・デモナ》を回収します。そして最後に《ザビ・ヒドラ》で《ボルシャック・NEX》を攻撃!」
《ザビ・ヒドラ》も《ボルシャック・NEX》もパワーは6000。しかしニャルラトホテプの場には《希望の親衛隊ファンク》がおり、夕陽のクリーチャーのパワーはすべて1000下げられている。
そのため、《NEX》が一方的に破壊されてしまった。
「《NEX》まで……!」
これで残ったのは《セルリアン・ダガー・ドラゴン》のみに。大量にクリーチャーを展開するニャルラトホテプに、こちらも展開力で対抗するつもりが、クリーチャーは次々と破壊される始末。
「くそっ《メンデルスゾーン》発動! マナを追加し、さらに《爆竜トルネードシヴァXX》を召喚して、《セルリアン・ダガー》で攻撃」
「《ユリア・マティーナ》でブロック、効果でシールドを追加しますよ?」
攻撃を防ぐだけでなく、ブロックするたびに《ユリア・マティーナ》はシールドを増やす。その分パワーは低いが、時間を稼がれるとターンが経過するたびに夕陽が不利になっていく。
「ターン終了だ……」
しかも、手札もあまりよくない。序盤に《ヤミノザビグライド》で手札を削られたことが響いてきているようだ。
「では、私のターンです。ふふっ、楽しみですねぇ?」
口元で笑いながら、ニャルラトホテプはマナにカードを落とす。そして、
「まずは《ザビ・デモナ》を召喚です。効果で《ザビ・デモナ》自身を破壊し、開け、超次元の門! 《ザビ・ガンマン》をバトルゾーンへ! さらに《ザビ・ヒドラ》の効果で墓地から《ヤミノザビグライド》を回収し、そのまま召喚! さらにさらに、エイリアンがバトルゾーンに出たので再び《ザビ・ヒドラ》の能力で《ザビ・デモナ》を回収! またまた《ザビ・デモナ》を召喚! 《次元流の豪力》を破壊し、二体目の《ザビ・ガンマン》をバトルゾーンへ! 《ザビ・ヒドラ》の能力で《次元流の豪力》を回収です!」
《ザビ・ヒドラ》と、破壊されやすい軽量エイリアンや自壊効果を組み合わせ、ニャルラトホテプは墓地のエイリアンを回収しつつクリーチャーを並べていく。
「おい夕陽、なんかすげぇ勢いでクリーチャーが増えてるぞ? 大丈夫か?」
「正直きつい……でも、突破口がないわけじゃない」
このターン《トルネードシヴァ》が除去されたなかったのが幸いだった。
「しかも、ここでこいつを引けた……行ける。《爆竜 GENJI・XX》を召喚! そして《トルネードシヴァ》で攻撃、能力発動!」
《トルネードシヴァ》は、攻撃する時に場のクリーチャー二体を選んでバトルさせる能力がある。つまり、
「《ザビ・ガンマン》二体を選んでバトルだ!」
「やはり相打ちで破壊されましたねぇ……では、どうせ破壊されるのですし《ヤミノザビグライド》でブロックです。手札を捨ててください」
「だからどうした! 《セルリアン・ダガー》でWブレイク! そして《GENJI》でダイレクト——」
「ストップ、そこまでです」
ニャルラトホテプからストップをかけられ、夕陽の攻撃は止められる。
「今日はついてますね、S・トリガー発動です。《地獄門デス・ゲート》で《GENJI》を破壊し、《ヤミノザビグライド》を復活! もう一枚S・トリガーです。《デビル・ハンド》で《トルネードシヴァ》も破壊! ついでに山札の上三枚を墓地へ」
「くぅ……でも、選ばれたから《トルネードシヴァ》の効果で山札から《GENJI》を手札に加えるよ」
連続で繰り出されるS・トリガーにより、場を削られてしまった夕陽。しかもニャルラトホテプのブロッカーがまた出て来た。
「ではでは、私のターンです。《次元流の豪力》を召喚して《ユリア・マティーナ》をバトルゾーンに。《ザビ・ヒドラ》の能力で《ヤミノザビグライド》を回収し、そのまま召喚。再び墓地の《ヤミノザビグライド》を回収して召喚。さらに再び、四体目の《ヤミノザビグライド》を回収して召喚、今度は《ザビ・デモナ》を回収します」
「ブロッカーが四体も増えやがった……!」
場に出ていた一体目の《ヤミノザビグライド》も合わせれば五体。いくら破壊しても《ザビ・ヒドラ》で回収されてしまうため、感覚的にはこちらの手札ばかりが破壊されている気分だ。
「《ザビ・ヒドラ》で《セルリアン・ダガー》を攻撃です!」
最後には《セルリアン・ダガー》も殴り返されてしまう。これで本当に、夕陽の場は全滅だ。
「僕のターン。とりあえず《メンデルスゾーン》を発動して、《GENJI》も召喚。そして攻撃、《ユリア・マティーナ》を破壊!」
「《ヤミノザビグライド》でブロック」
やはり夕陽の攻撃は止められる。手札も削られる。
そして遂に、ニャルラトホテプが動き出す。
「私のターンですね! まずは《ザビ・デモナ》を召喚して自壊! 《ザビ・ガンマン》をバトルゾーンへ! そして墓地の《ザビ・ミラ》を回収!」
「《ザビ・ミラ》……? ……!」
クリーチャーの使い回しと場の戦力差でつい見落としてしまっていたが、前のターンの《デビル・ハンド》で既にそのカードは墓地へと落ちていた。
ニャルラトホテプが回収したカードを見た瞬間、夕陽に戦慄が走る。
「死海の龍の儀式が始まる、汝の祈祷よ異星に届け。邪神の如く復活せよ——《復活の祈祷師ザビ・ミラ》!」
復活の祈祷師ザビ・ミラ 闇文明 (8)
クリーチャー:デーモン・コマンド/エイリアン 9000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の他のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、コスト6以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー
現れたのは、異星の祈祷師。他の命を捧げることで行われるその祈祷は、異世界へと通じる門を開く力がある。即ち、自身のクリーチャーを破壊した数だけ、コスト6以下のサイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出せるのだ。
《ザビ・ミラ》を召喚したニャルラトホテプは、自身のクリーチャーを一体ずつ選んでいく。
「破壊するのは《青銅の鎧》《躍動するジオ・ホーン》《次元流の豪力》《死海秘宝ザビ・デモナ》と《ヤミノザビグライド》をそれぞれ二体の合計七体です!」
《ザビ・ミラ》の祈祷で、選ばれた七体のクリーチャーが消滅する。しかしその命は無為には終わらない。それらの命が消えた時、その数の超次元へ繋がる門が、開かれる。
「さあ出て来てください、《舞姫の覚醒者ユリア・マティーナ》二体と《時空のジキル ザビ・ガンマン》《時空の喧嘩屋キル》そして——」
呼び出されるのは異星の龍の欠片。三つの異形なる手足が、悪魔の祈祷により、現れる——
「——《ガロウズ・セブ・カイザー》《ハイドラ・ギル・ザウルス》《竜骨なる者ザビ・リゲル》! これらをバトルゾーンへ!」