二次創作小説(紙ほか)

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.430 )
日時: 2014/02/22 12:57
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)

 一気に四枚ものシールドを割られてしまった姫乃。だが彼女は、その割られたシールドが収束した光を掴み取る。
「S・トリガー発動! 《ヘブンズ・ゲート》!」
 収束する光は、天国の門となる。そしてその門が開かれると、二体の守護神が降臨する。
「《光器パーフェクト・マドンナ》と《天国の女帝 テレジア》をバトルゾーンに!」


天国の女帝 テレジア 光文明 (8)
クリーチャー:メカ・デル・ソル/ハンター 8000
ブロッカー
自分のターンのはじめに、「ブロッカー」を持つ光のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー


「これは、ちょっとピンチかもです……ターン終了……」
 大型ブロッカーが現れ、うさみの勢いが消えつつある。姫乃はこれを好機と見た。
「わたしのターン! まずは《テレジア》の効果で手札から《光器セイント・マリア》をバトルゾーンに!」


光器セイント・マリア 光文明 (9)
クリーチャー:メカ・デル・ソル/ハンター 11500
ブロッカー
自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分のハンター・クリーチャーをすべてアンタップする。こうしてアンタップした光のハンター1体につき、自分の山札の上から1枚を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
W・ブレイカー


 《テレジア》の効果でターンの初めに光のブロッカーを呼び出せる。場には《ロードリエス》もいるので、手札が切れる心配もない。
「《シャックル・アーマ》の効果で呪文のコストを1下げて《ヒラメキ・プログラム》! 《パーフェクト・マドンナ》を破壊するけど、《マドンナ》は破壊されない。そして《マドンナ》はコスト5、コスト6のクリーチャーが出るまでデッキを捲って……《光機のイザナイ ロイヤルティー》をバトルゾーンに! 最後に《転々のサトリ ラシャ》を召喚! 無色以外のクリーチャーをすべてタップ!」
 これで姫乃のターンは終わり。だがその時、タップされた《ロイヤルティー》の光臨が発動する。
「光臨発動! 山札からコスト7以下のメカ・デル・ソルかグレートメカオーをバトルゾーンに出すよ! 出すのは二体目の《ロイヤルティー》! さらに《セイント・マリア》の能力も発動! 《セイント・マリア》と《テレジア》をアンタップして、シールドを二枚追加!」
 1ターンでクリーチャーが一気に展開し、さらにシールドまで増やす姫乃。それによりうさみの勢いが、フィールドアドバンテージと共に消えていく。
「わ、わたしのターンです……《新世界 シューマッハ》を、召喚します……」
 《シューマッハ》の能力でお互い手札をすべて捨て、その後五枚ドローする。一定量の手札を保っている姫乃にとってはあまり嬉しいカードではないが、これ一枚では姫乃の優位性は変わらない。
「……《キンジ》で攻撃して、シールドとマナを、増やします」
「《セイント・マリア》でブロック!」
 《シャイニング・キンジ》が再び鍬を振りかざして突っ込むが、今度は《セイント・マリア》によってその攻撃が防がれ、返り討ちにされる。
「《キンジ》は破壊されましたが、もう一度ドロン・ゴーですっ! 再び手札の《キンジ》をバトルゾーンに!」
 結果的にはシールドとマナを増やしただけ。この鉄壁の壁を突き崩すのは、かなり難しいだろう。
「わたしのターン! 《テレジア》の効果で《マドンナ》をバトルゾーンに! さらに呪文《ヘブンズ・ゲート》! 《勝利の女神ジャンヌ・ダルク》を二体バトルゾーンに! 効果で《キンジ》《シューマッハ》《パール》《ケラサス》をタップ!」
「あ、、まずいです……」
 うさみのクリーチャーは完全に無防備を晒す。これでは姫乃のブロッカー軍に殲滅されるのが関の山だ。
「まずは《ロイヤルティー》でWブレイク! 続いて《セイント・マリア》で《キンジ》を、《テレジア》で《シューマッハ》を、《シャックル・アーマ》で《パール》を、《ロイヤルティー》で《ケラサス》を攻撃!」
 最初に《ロイヤルティー》でシールドを四枚に減らし、《パール》のパワーを落としてからブロッカー軍でクリーチャーを殲滅。それ以上の攻撃はせずに、姫乃はターンを終えるが、
「ターン終了、する時に! 《セイント・マリア》の能力でわたしのハンターをアンタップ、アンタップした光のハンターは《セイント・マリア》と《テレジア》の二体だから、シールドを二枚追加! そして《ロイヤルティー》の光臨発動!」
 二体の《ロイヤルティー》が、金色の錫杖を輝かせ、山札からクリーチャーを呼び出す。
「一体目は《パーフェクト・リリィ》! そして二体目! お願い、出て来て——」
 錫杖の光が一段と強くなる。その光に導かれ、慈愛の女神が、降臨する。

「《ロイヤルティー》《パーフェクト・リリィ》《ラシャ》の三体を、進化MV! 《慈愛神話 テンプル・ヴィーナス》!」

 三体のクリーチャーの力を集め現れたのは、《慈愛神話 テンプル・ヴィーナス》。姫乃の持つ『神話カード』だった。
 《ヴィーナス》のコストは5、つまり《ロイヤルティー》の光臨の範囲内だ。なので、場に進化元さえ揃っていれば、踏み倒して山札からバトルゾーンに出せる。
『姫乃様、私をお呼び頂き、有難うございますわ。感謝します』
「いいよ、そんなの。それより、よろしくね」
『了解いたしました』
 いつもの《ヴィーナス》よりも落ち着いていて、包容されるような声が響く。その声があるだけで、姫乃も安心できる。
 一方うさみは、この圧倒的状況から抜け出せず、焦燥に焦燥が重なっているような状態だ。
「あうあう……と、とりあえず、《正々堂々 ホルモン》《一撃奪取 アクロアイト》《奪太陽 サンサン》を召喚、します……」


奪太陽(ゲットレジャー)サンサン 光文明 (4)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 35000
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加えてもよい。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に「太陽」とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に「サンサン」とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。


 クリーチャーを並べていくうさみだが、その程度の数では話にならない。
 そして姫乃のターン。鉄壁の布陣を敷いた彼女の反撃が、開始する。
「まずはターン始めに《テレジア》の効果で《閃光の神官 ヴェルベット》をバトルゾーンに! 続いて《パーフェクト・リリィ》も召喚! 最後に呪文《ダイヤモンド・ソード》!」
 ダメ押しというか、オーバーキル過ぎる軍勢だ。この数のクリーチャーは、一枚や二枚のS・トリガーで対処できるものではない。
「じゃあ、行くよっ! 《セイント・マリア》でTブレイク!」
 《セイント・マリア》の光線が、うさみのシールドを三枚まとめて薙ぎ払う。その薙ぎ払われたシールドの破片はすべて、光の束となって収束する。
「っ……S・トリガー、発動ですっ! 《グローバル・ナビゲーション》二枚と《DNA・スパーク》! 《グローバル・ナビゲーション》で、《ジャンヌ・ダルク》と《ヴィーナス》をマナゾーンへ!」
 《ジャンヌ・ダルク》がホルンの音と共に大地へと飲み込まれる。だが、《ヴィーナス》はそうはいかない。
「《ヴィーナス》の能力発動! CD10! 《マドンナ》と《ロードリエス》をタップ!
『そして、私は場を離れませんわ』
 光のクリーチャーかブロッカーを合わせて二体タップすることで、《ヴィーナス》は無敵となる。破壊だけでなく、バウンスもマナ送りも通用しない。
「うぅ……で、でも、《DAN・スパーク》で、クリーチャーはすべてタップ——」
「それも効かないよ。《ヴィーナス》のCD8発動!」
『姫乃様の場のブロッカーが、相手のカードの効果でタップされた時、場にいる光のクリーチャーをすべてアンタップしますわ』
 つまり、《ヴィーナス》がいる限り、タップして動きを封じることはできない。《ヴィーナス》自身にも除去耐性があるので、場から離すのは困難を極めるだろう。
「う、うぅぅ……では、シールドを、追加します……」
 《DNA・スパーク》のもう一つの効果でシールドを増やすが、これもあまり意味はない。
「《ジャンヌ・ダルク》でWブレイク!」
 そして《キンジ》と《DNA・スパーク》で追加したシールドを二枚、叩き割る。これでうさみのシールドはゼロ。
「S・トリガー発動ですっ! ……《グローバル・ナビゲーション》及び《DNA・スパーク》、なのです……」
 《グローバル・ナビゲーション》で《セイント・マリア》をマナゾーンへ送ったが、《DNA・スパーク》は通用しない。一応、シールドは増やしたが、ブロッカーをタップしてしまったので光のアタッカーが起き上がり、結果的にシールドを増やした意味がなくなる。
「《ヴィーナス》で最後のシールドをブレイク!」
 これで本当にシールドはゼロ。守りの盾を失ったうさみに、光の姫君が迫る。

「《パーフェクト・マドンナ》で、とどめだよ——!」