二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.433 )
- 日時: 2014/03/03 21:17
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
終末の時計(ラグナロク) ザ・クロック 水文明 (3)
クリーチャー:アウトレイジMAX 3000
S・トリガー
このクリーチャーをバトルゾーンに出したとき、ターンの残りをとばす。(次のプレイヤーのターンをすぐ始める。)
「…………」
「…………」
「…………」
「……ふっ、ターンエンドだ」
《ジャッキー》の効果で呼び出されたのは《終末の時計 ザ・クロック》。
場に出た瞬間ターンを強制終了させるという、型破りなアウトレイジらしい能力を持っており、S・トリガーで出れば問答無用で相手のターンがスキップされ、完全に攻撃を止めることができる。
だが、逆に自分のターンに出してしまえば、残りのターンがすっ飛ばされ、そのターンそれ以上のことができなくなる。
男は《ジャッキー》で《クロック》を呼び出してしまったがために、このターン夕陽にとどめを刺せなくなってしまった。せっかくのチャンスが潰えてしまう。
「こんなふざけた奴に負けてたまるか! 僕のターン!」
なんとか難を逃れた夕陽だが、それが相手の自滅となっては逆にヒートアップするばかりだ。
「《ボルバルザーク・エクス》を召喚! さらに《ジャック・ライドウ》召喚! 来い、《アポロン》!」
「合点だぜ!」
立て続けのクリーチャーを呼び出し、《アポロン》もサーチし、手札に呼び込む夕陽。さらに、《エコ・アイニー》《ジャック・ライドウ》《フォーエバー・メテオ》の三体が炎の渦に飲み込まれる。
「進化MV! 出て来い《アポロン》!」
『《太陽神話 サンライズ・アポロン》推参! そして、俺で攻撃だ!』
ドラゴン展開から流れるような《アポロン》への進化へ繋げ、そのまま《アポロン》で攻撃。その瞬間、爆風が巻き起こり、《ジャッキー》のように山札の一番上のカードが吹き飛ばされる。
「最高のドラゴンが出たな……《ボルシャック・クロス・NEX》をバトルゾーンに!」
《ボルシャック・クロス・NEX》がいれば、誰もコスト4以下のクリーチャーを召喚できない。見たところ男のデッキはほとんど呪文を積んでいないように見え、S・トリガーはさっき出て来た《クロック》頼みだろう。だが《クロス・NEX》なら、その《クロック》も封じられる。
だが、
「S・トリガー発動! 《秘拳カツドン破》!」
《アポロン》が焼き払う一枚目のシールドが、光の束となって収束する。
「手札から《プロメテウス》をバトルゾーンへ! 《プロメテウス》の能力で山札の上から二枚をマナへ! そしてマナゾーンの《ストップ》を回収し、《コッコ・ルピア》と強制バトル!」
《プロメテウス》の斧が《コッコ・ルピア》を切り裂くが、《コッコ・ルピア》も決死の特攻で《プロメテウス》を貫き、相打ちとなる。
「……だからどうした。どの道、お前はこのターンで終わりだ! 残りのシールドもブレイク!」
一度中断されたものの、《アポロン》の攻撃は終わっていない。二枚目のシールドにも熱線を放ち、吹き飛ばすが、
「S・トリガー発動! 《秘拳カツドン破》!」
「また!?」
二枚目のシールドから現れたのは、またも《カツドン破》。再び手札からコスト7以下のアウトレイジが飛び出す。
「手札から《ストップ》をバトルゾーンに! 《アポロン》と強制バトル!」
「っ、しまった……!」
《カツドン破》で現れた《ストップ》が《アポロン》へと突っ込んでいく。だが《ストップ》のパワーは3000、パワー15000の《アポロン》に到底敵うはずなどない。
『邪魔だ!』
実際《アポロン》が軽く腕を払うだけで、《ストップ》は燃やし尽くされてしまう。だが、それこそが男の狙いだった。
破滅の時計(アルマゲドン) ザ・ストップ 水文明 (3)
クリーチャー:アウトレイジMAX 3000
シールド・ゴー
このクリーチャーを表向きにして自分のシールドゾーンに加えた時、このターンの残りを飛ばす。
「《破滅の時計 ザ・ストップ》のシールド・ゴー発動。お前のターンは終わりだ」
急に熱が冷めたように落ち着きを見せる男だが、夕陽にとってはどうでもよかった。
『すまない夕陽、止められた……!』
「いや、これはどうしようもない……まさか、《クロス・NEX》が召喚だけを封じることをいいことに、《カツドン破》で出してくるなんて、思ってもみなかった……!」
なにはともあれ、これで夕陽のターンは終わり。
男のターンだ。
「《侵入する電脳者 アリス》を召喚」
侵入する電脳者(コードブレイカー) アリス 水文明 (5)
クリーチャー:アウトレイジ 4000
自分のアウトレイジが攻撃する時、カードを1枚引いてもよい。
自分のコスト7以上のクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を1枚、山札の一番上に置く。
ダメ押しのように現れたのは、女性型のアウトレイジ《アリス》。ビートダウンが得意なアウトレイジが攻撃するたびにカードを引き、後続を確保することができるが、このクリーチャーの神髄はそこではない。女性型といえども、彼女も無法者のアウトレイジなのだ。
「今度は外さない! 《ジャッキー》で攻撃! 能力発動!」
また《クロック》でも出て来れば万々歳だが、今度はそんなへま犯さない。
《ジャッキー》が攻撃すると同時に、能力が発動する。ただし、《アリス》の能力が、だが。
「まずアウトレイジが攻撃したので一枚ドロー! 続けてコスト7以上のクリーチャーが攻撃したので一枚ドロー! その後手札を一枚山札の一番上に!」
つまり《アリス》は、手札を補充するだけでなく、大型クリーチャーが攻撃した時、手札のカード一枚を山札の一番上に仕込めるのだ。これを《ジャッキー》と組み合わせれば、《クロック》のような外れを引くこともなく、好きなアウトレイジを踏み倒せる。
「そして《ジャッキー》の能力発動だ! 来い《疾封怒闘 キューブリック》!」
《ジャッキー》の呼びかけに応えた無法者は《キューブリック》だ。
「《キューブリック》はどこからでも墓地に送られた時、マナゾーンに水のカードが三枚以上あれば、クリーチャー一体を手札に戻せる……《アポロン》を手札に!」
そう《ジャッキー》の能力は他のデックトップからの踏み倒しとは違い、一度墓地を経由する。そのため、《キューブリック》などの墓地に落ちた時に発動する効果を使用できるのだ。
そして《キューブリック》の効果が発動し、《アポロン》の周りに水流が発生。水流は渦となり、《アポロン》を飲み込んでいく。
『くっ、夕陽、すまない……!』
「《アポロン》!」
手札に戻された《アポロン》。さらに男の場には《キューブリック》が降り立ち、加えて《ジャッキー》の攻撃がシールドを叩き割る。
「ぐぅ……S・トリガー! 《黒神龍オドル・ニードル》を二体召喚!」
《ジャッキー》に割られたシールドから二体の黒龍が飛び出すが、
「《ホルモン》と《プロメテウス》で《オドル・ニードル》に強制攻撃!」
すぐさま脇のアウトレイジに攻撃され、相打ちとなる。無法者たちの猛攻は、この程度では止まらない。
「俺のマナゾーンに火のカードは三枚! 《キューブリック》はスピードアタッカーだ! Wブレイク!」
「っ……S・トリガー発動! 《黒神龍オドル・ニードル》! 二体召喚だ!」
《キューブリック》の刃に切り裂かれたシールドからも《オドル・ニードル》が飛び出す。これで夕陽のデッキに入っている《オドル・ニードル》をすべて繰り出したが、
「《トップギア》と《マイパッド》で《オドル・ニードル》を攻撃! 《フロッグ》で最後のシールドをブレイク!」
それも《トップギア》《マイパッド》に討ち取られる。そして《フロッグ》が最後のシールドを砕くが、五枚目でS・トリガーは来なくなった。
そして、無防備を晒す夕陽に、最後の無法者が襲い掛かる。
「《終末の時計 ザ・クロック》で、ダイレクトアタック!」