二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.527 )
- 日時: 2014/03/13 23:16
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
『呪文《焦土と開拓の天変》! マナを一枚追加し、貴様のマナゾーンからカードを一枚墓地へ!』
「わっ」
このみとギガマンティスのデュエルは、まだ始まったばかり。このみはシールド五枚、ギガマンティスが四枚だ。
このみのバトルゾーンには《呪紋のカルマ インカ》と《魅了妖精チャミリア》。
対するギガマンティスのバトルゾーンには《ピーカプのドライバー》と《青銅の鎧》。
「うーん、このターンで6マナになりたかったんだけどなぁ。《レヴィヤ・ターン》が出せない……まあ仕方ないか。ならここは《チャミリア》のタップ能力で、山札から《オーロラ》を手札に加えるよ。そして《インカ》でシールドブレイク!」
ランデスによって本来の速度を削がれてしまったこのみ。だがその程度では手を止めず、後続を引き寄せながら攻めを崩さない。
しかし、
『俺のターン! 《スナイプ・モスキート》を召喚。さらに《ピーカプのドライバー》を進化! 《超神機鎧冑ゼノメノン》!』
超神機鎧冑ゼノメノン 火/自然文明 (6)
進化クリーチャー:ゼノパーツ/ジャイアント・インセクト 5000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化—自分のゼノパーツまたはジャイアント・インセクト1体の上に置く。
バトルゾーンにある自分の他のゼノパーツとジャイアント・インセクトすべてのパワーは+2000される。
自分のゼノパーツまたはジャイアント・インセクトが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、相手は自分自身のマナゾーンからカードを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
『《ゼノメノン》で《チャミリア》を攻撃!』
「うぅ、《チャミリア》がやられちゃったか……まあでも、ここからここから」
まだまだ余裕を失わないこのみは、笑みを浮かべながらカードを引く。
「《レヴィヤ・ターン》はマナにしちゃったから……これかな。まず《天真妖精オチャッピィ》を召喚して、墓地の《ジャスミン》をマナゾーンに! 続けて《妖精のイザナイ オーロラ》を召喚!」
手札を使い切ってしまったが、それなりに場数は並んだ。あとは《オーロラ》の光臨で後続を呼びながら殴るだけだ。
「でも、《インカ》はそのまま殴り返されちゃうし……ターン終了だよ」
このターンは攻撃せず、次のターンに回すこのみ。
だが次のターン、彼女は予想だにしない悲劇を目の当たりにする。
『俺のターン《ボルバルザーク・エクス》を召喚! マナをすべてアンタップ!』
《ボルバルザーク・エクス》でマナを再び使用するギガマンティスだが、この《ボルバルザーク・エクス》はターンの初めに出て来たので、単純に頭数が一体増えただけ。いや、スピードアタッカーでWブレイカーも持っているので、それが実質コストの支払いなしで出て来たとなれば十分強力だが、マナブーストとコスト軽減で大量のドラゴンを呼び出すために使用する夕陽などと比べると、いまいちパッとしない印象を受ける。
だがそれも、次の瞬間には彼女のマナと共に吹き飛ぶのだが。
『続けて呪文! 《竜脈噴火》!』
竜脈噴火 火文明 (8)
呪文
バトルゾーンにある自分の自然のクリーチャー1体につき、相手のマナゾーンから1枚選び、持ち主の墓地に置いてもよい。
突如このみのマナゾーンが鳴動する。そして、噴火した。
『俺のバトルゾーンにいる自然のクリーチャーは、今さっき召喚した《ボルバルザーク・エクス》と、《青銅の鎧》《スナイプ・モスキート》そして《ゼノメノン》の四体。つまり、4マナ破壊だ!』
「えぇ!? 4マナも!?」
このみのマナゾーンのカードが四枚吹き飛ばされる。これで3マナ、対するギガマンティスのマナは8マナもある。倍以上の差がついてしまった。
『まだだ! 《ゼノメノン》でシールドをブレイク! ブロックされなかったので、マナゾーンのカードを一枚墓地へ置け!』
「またマナ破壊!? うぅ……」
仕方なくマナゾーンの《ジャスミン》を墓地へと送るこのみ。だが、まだ終わりではない。
『《スナイプ・モスキート》でシールドブレイク!』
マナゾーンのカードを回収しつつ、このみのマナを破壊していくギガマンティス。これでこのみは1マナとなってしまう。
『《青銅の鎧》でシールドブレイク!』
「っ、S・トリガーだよ! 《リーフストーム・トラップ》で、あたしの《オチャッピィ》とあなたの《ボルバルザーク・エクス》をマナゾーンに!」
このままWブレイクを喰らえばシールドがなくなってしまう。マナがない今は手札が多くてもできることがないので、いつもなら通すこともあった攻撃も今は通せない。なので素直に《ボルバルザーク・エクス》をマナゾーンに送り込んだ。
「でも2マナか……うーん、とにかくやるだけのことをやるしかないか。まずはG・ゼロで呪文《妖精の裏技ラララ・ライフ》を使うよ。マナを一枚増やして、次は《再誕の社》。墓地のカードを二枚マナゾーンに」
自然文明が得意とするのはマナ加速。このターンで3マナ増やし、5マナまで回復させるが、ギガマンティスのマナには遠く及ばない。
「それから《オーロラ》で《青銅の鎧》に攻撃して破壊!」
《オーロラ》をタップさせると同時に殴り返し、最低限の防御は固めておく。さらに、
「ターン終了する時に、《オーロラ》の光臨で山札からコスト6以下のスノーフェアリーをバトルゾーンに出すよ」
このみのターンの終わりに《オーロラ》の光臨が発動し、山札を見るこのみ。山札のカードが次々と捲られていき、このみの正面に広がるが、
「あ、あれ? あの子がいない……!?」
目当てのクリーチャーがそこにはいなかった。恐らくはシールドに埋まっているのだろう。本当なら《チャミリア》でクリーチャーをサーチした時に気付くべきなのだが。
「ん、んぅー……なら、《オチャッピィ》を出して墓地の《再誕の社》をマナゾーンに置くよ」
ともかくマナがなければなにもできないので、このみはとにかくマナを増やす。
『無駄なことを……《ベニジシ・スパイダー》を召喚。マナを追加し、そのまま進化!』
だが、このみがマナを増やすより早く、大昆虫の鎌が襲い掛かる。
『《大昆虫ギガマンティス》!』
大昆虫ギガマンティス 自然文明 (4)
進化クリーチャー:ジャイアント・インセクト 5000
進化—自分のジャイアント・インセクト1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間に、自分の他の自然のクリーチャーがバトルゾーンから墓地に置かれるとき、そのクリーチャーを自分のマナゾーンに置く。
現れたのは、その名の通り巨大な昆虫。直立した蟷螂のような姿をしたクリーチャー《大昆虫ギガマンティス》だった。
その能力はともかくとして、このみのシールドは二枚、そして《ギガマンティス》のアタッカーはこれで三体。つまり、このターンにこのみを倒すだけの打点を揃えてしまったのだ。
『もうマナを破壊する意味もないな。《ゼノメノン》でシールドをブレイク!』
《ゼノメノン》が四枚目のシールドを剥ぎ取る。同時に、このみのマナゾーンからカードが墓地へと落ちる。破壊する意味がないなら破壊しないで欲しいが、そうもいかない。
『《ギガマンティス》で最後のシールドをブレイク! そして《スナイプ・モスキート》でとどめだ!』
「……っ!」
シールドを失ったこのみに、巨大な蠱虫が襲い掛かる——
「まだ……だよっ! ニンジャ・ストライク! 《光牙忍ハヤブサマル》を召喚!」
——が、このみと《スナイプ・モスキート》の間に、一つの影が割って入る。
「《ハヤブサマル》をブロッカーにしてブロック!」
なんとかダイレクトアタックを防ぐこのみ。マナを増やした甲斐あり、ギリギリ4マナあったため《ハヤブサマル》を召喚できた。
「これで1ターン生き延びられたよ! あたしのターン!」
《ギガマンティス》がシールドを割ったため、《オーロラ》で呼びたかったカードを手に入れることができた。しかも都合の良いことに、それは、
「マナゾーンの《ジャスミン》を進化元にして、マナ進化! 《ダイヤモンド・カスケード》!」
進化クリーチャーだった。
「《カスケード》の能力で、マナゾーンのスノーフェアリーをすべて手札に加えるよ。さらにその後、墓地のスノーフェアリーをすべてマナゾーンに!」
『なんだと……っ!』
一気にマナを9マナまで回復させたこのみ。今の時点でとどめを刺すだけの打点は揃っているが、このみがそうであったように、相手もS・トリガーやシノビで凌ぐかもしれない。ここはオーバーキル気味に攻める。
「さらに! 《ボルバルザーク・エクス》を召喚! マナをすべてアンタップ! 続けて《きぐるみ妖精ユッキー》と《守護炎龍レヴィヤ・ターン》を召喚! 《レヴィヤ・ターン》の効果でマナゾーンからコスト3以下のクリーチャーをバトルゾーンに! 《ユッキー》を進化! 《ダイヤモンド・ブリザード》!」
《ブリザード》の能力でマナに戻したスノーフェアリーがすべて手札に入り、またマナをほとんど失ってしまうが、この状況では気にならない。
「《ボルバルザーク・エクス》でWブレイク! 《オーロラ》で最後のシールドをブレイク!」
《ギガマンティス》のシールドを次々と粉砕していくこのみのクリーチャーたち。最後のシールドからは《ナチュラル・トラップ》が出て来たが、構うものか。まだアタッカーは残っている。
そして、
「《ダイヤモンド・ブリザード》で、とどめだぁー!」