二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.536 )
- 日時: 2014/03/19 06:54
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)
絶超(ムッチャ)合金(アルケミー) ロビンフッド 水文明 (7)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、またはこのクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引くか、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
W・ブレイカー
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《合金》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《合金》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
《ロビー》がドロン・ゴーした姿、《超絶合金 ロビンフッド》。
時空を超えた英雄たる《ロビンフッド》は、時に賢者の如き知識を与え、時に愚者を制裁する力がある。
「ドロン・ゴーで《ロビンフッド》をバトルゾーンに! 《ノーブル・アデル》をバウンス! これで攻撃できるようになったわ」
しかし《ペイント・フラッペ》と《レミーラ》がいるため、ハスターのクリーチャーはすべてブロッカーだ。攻撃で来ても、攻撃を通すことはできない。
「《しずく》で攻撃! 《しずく》はブロックされないから、そのままシールドブレイク!」
「…………」
「続けて《シューマッハ》で攻撃!」
「……《青銅の鎧》でブロック、かな」
流石にWブレイクは喰らいたくないと判断したのだろう、ハスターはブロッカーとなった《青銅の鎧》で《シューマッハ》の攻撃を防ぐ。
「うーん、あと一歩なんだけど……とりあえず《緑銅の鎧》を召喚して、山札から《ガガ・ラスト・ミステリカ》をマナゾーンに。続けて《ノーブル・アデル》を召喚して、ターン終了」
大したこともできないまま、ハスターはターンを終える。これが好機だとささみは判断し、一気に畳み掛ける。
「《突撃奪取 ファルコン・ボンバー》召喚! さらに《マイパッド》進化!」
《マイパッド》が進化する。しかしそれは、ただの進化ではない。いや、進化する先が、ただの進化クリーチャーでないというべきか。
それはこの世でたった一つの、唯一無二なる存在。エグザイルの進化クリーチャーだ。
「《錬金魔砲 ロビン・チャンプ》!」
錬金魔砲(オリハルコン・ウィザード) ロビン・チャンプ 水文明 (6)
進化エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 8000
進化—自分のアウトレイジ1体の上に置く。
W・ブレイカー
いずれかのプレイヤーが自身の手札から呪文を唱えた時、その呪文をそのプレイヤーの墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。そうした場合、その後、その呪文を持ち主の墓地に置く。
自分の他の、名前に《錬金魔砲》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。
《ロビンフッド》のもう一つの姿《錬金魔砲 ロビン・チャンプ》。時空を超えることのできる《ロビンフッド》だからこそ到達できた境地。彼が放つ銃撃は、魔法の力を増幅させることができる。
「うっわ、嫌なの出て来た……でも、君のマナはもうほとんど残ってないし、呪文連射はできない——」
「そう思う? だったら見せてあげるわ」
ハスターの言葉を遮って、ささみは手札のカードを抜き取る。
「あたしの場にはアウトレイジがいる。だからG・ゼロで呪文! 《無法の裏技ドドンガ・ドン》!」
無法の裏技ドドンガ・ドン 火文明 (5)
呪文
G・ゼロ—バトルゾーンに自分のアウトレイジがあれば、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい。
このターン、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体は「パワーアタッカー+3000」を得、タップされていないクリーチャーを攻撃できる。
「能力の対象は《ロビンフッド》! これで《ロビンフッド》はパワーアタッカー+3000を得て、タップされていないクリーチャーを攻撃できる! そしてこの時《ロビン・チャンプ》の能力発動!」
墓地に落ちた《ドドンガ・ドン》が光る。同時にそのカードは《ロビン・チャンプ》が構える銃のマガジンへとリロードされた。
「いずれかのプレイヤーが呪文を唱えた時、その呪文を墓地からもう一度唱えられる! というわけでワンモア《無法の裏技ドドンガ・ドン》! 今度は《しずく》を対象に選ぶわ」
これで《しずく》もパワーアタッカーとアンタップキラーを得た。しかしパワーアタッカーなので、《ノーブル・アデル》がいる限り根本的に攻撃できるようにはならないが、
「《ロビンフッド》で《ノーブル・アデル》を攻撃! その時アタック・チャンス呪文発動! 《EX秘伝カツトンファー》!」
エグザイルが攻撃する時にアタック・チャンスで唱えられる《カツトンファー》。普通に使うなら打点上昇か、ドロン・ゴーの補助。しかしこの呪文の対象は、なにも攻撃しているクリーチャーでなくてはならないというわけではない。
「効果の対象は《しずく》よ。さらに《ロビン・チャンプ》の能力発動! もう一度墓地から《カツトンファー》を唱えるわ。次の効果対象は《ファルコン・ボンバー》よ!」
これで《しずく》と《ファルコン・ボンバー》はパワーが9000のWブレイカーだ。《ノーブル・アデル》の干渉を受けないどころか、高打点アタッカーとなる。
「さらに《ロビンフッド》の能力で《ペイント・フラッペ》をバウンス! さあ、どうする?」
「うーん、なんかわざと《レミーラ》を生かされた感じだなぁ……まあ、じゃあ、《緑銅の鎧》でブロックしよう」
わざとブロックを促すことで、ハスターのクリーチャーを削るささみ。ブロックの権限はハスターにあるので、ブロックしないという選択肢もあるが、それならそれで、アンタップキラーとなったクリーチャーで潰すか、普通にシールドを割るだけだ。
「続けて《しずく》で《レミーラ》を攻撃! 《しずく》はブロックされない!」
とはいえ、《レミーラ》はすぐに破壊するつもりだったようで、結局は《カツトンファー》で強化された《しずく》に殴り倒されてしまった。
さらに、
「《カツトンファー》の効果で、攻撃後に《しずく》を破壊! 《しずく》が破壊されたのでドロン・ゴー発動! 《百仙閻魔 マジックマ瀧》!」
《しずく》が破壊されたことで、手札から《瀧》がドロン・ゴーで現れる。
これで準備は整った。相手は【師団】の四天王、ダメ押のオーバーキルで攻めるくらいがちょうどいい。
「これで決めるわ……《ファルコン・ボンバー》で攻撃! その時《瀧》をスピードアタッカーにしてWブレイク!」
《レミーラ》がいなくなったのでハスターのシールドを守るクリーチャーはいない。《ファルコン・ボンバー》の攻撃はすんなり通った。
(《瀧》は攻撃時、アウトレイジにアンブロッカブルを付加できるから、S・トリガーでブロッカーが出ても無視できる。もしシノビを握ってても、一回は防がれても二回目はハンデスで叩き落とす。なによりこれだけ戦力が揃ってれば、突破できるはず)
仮に《ペル・ペレ》や《ミスター・アクア》が出たとしても、スピードアタッカー付加でこのターンに攻撃できるようになった《瀧》の前では無力。まだ後続には《シューマッハ》や《サイバー・N・ワールド》もいるので、このターンにとどめまで行ける。
だが、相手は【師団】の四天王の一人だ。
最後の最後まで、なにをしでかすか分かったものではない。
「……ははっ。残念だったねぇ」
「? ……なにがよ」
「トリガーを引いちゃったんだよ。それも、最高のね」
笑みを浮かべて、ハスターは最後にブレイクされたシールドを表向きにする。
「S・トリガー……《終末の時計 クロック》」
「な……っ!?」
《クロック》が召喚される。その瞬間、時流が急速し、ささみのターンが飛ばされてしまった。
「君のターンはこれでお終い。ぼくのターンだね」
「っ、決めきれなかった……!」
歯噛みするささみ。やはり、目の前の敵はただの少年ではない。
ささみはハスターの、澄んでいるが、同時に暗いなにかが渦巻いているような瞳を見る。
彼の瞳の奥には、どこまでも続く狂気の天空が、広がっているのだった——