二次創作小説(紙ほか)

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.550 )
日時: 2014/03/24 23:47
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)

 ルカとジークフリートのデュエル。
 ルカのシールドは五枚。場には《飛散する斧 プロメテウス》《無法伝説 カツマスター》《無限皇 ジャッキー》《超法剣 カツキング GANG》の四体。
 ジークフリートのシールドは三枚。場には《聖邪のインガ スパイス・クィーンズ》と、リンクした《サマソニア&ラウドパーク》。
 一気に大型アウトレイジを展開されて攻め込まれたジークフリートは、S・トリガーで凌ぐものの、まだルカの場には三体のアウトレイジが立っている。
「《ジャッキー》のせいで呪文は唱えられない……なら《霊騎左神ロラパルーザ》を召喚。《カツマスター》をフリーズし、さらに《封魔右神グラストンベリー》を召喚」


封魔右神グラストンベリー 闇文明 (5)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ OMG/グランド・デビル 5000+
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーは−2000される。
右G・リンク


「《プロメテウス》のパワーを−2000して破壊。《ロラパルーザ》と《グラストンベリー》をゴッド・リンク。さらにパワー8000の《ロラパルーザ&グラストンベリー》で、パワー8000の《ジャッキー》を攻撃」
「相打ちだな」
 《ジャッキー》と《ロラパルーザ》が破壊され、ジークフリートの場に残ったのは《グラストンベリー》。
 ルカが1ターンで展開したアウトレイジ軍に比べては些か地味だが、ジークフリートも1ターンでルカのクリーチャーを二体破壊、《カツマスター》の動きも封じて見せた。
「だが、《カツキング GANG》は生きている。それだけで十分だ。《夢幻界廊 ヴァリアント》を召喚。そして《カツキング GANG》で攻撃! その時ブロッカーの《サマソニア&ラウドパーク》を破壊だ!」
「《サマソニア》を破壊し、残った《ラウドパーク》でブロック!」
 《カツキング GANG》の剣が、《ラウドパーク》を切り裂いた。シールドを守ったジークフリートは、代わりにまたゴッドを失い、これで場に残ったのは《グラストンベリー》のみ。
「ま、だが一体でも残ればなんとかなるだろ。俺のターン、まずは《ロラパルーザ》を召喚し《カツマスター》をフリーズだ」
 またしても《カツマスター》の動きが封じられる。
 だが、今回はそればかりではなかった。さらに、無法者たちへと牙を剥く存在が降臨する。

「生み出せ規律を、打ち壊せ無法を! 統制された世界のために、無法者へと逆襲せん——《逆襲の神類 イズモ R》!」


逆襲の神類 イズモ R(リターンズ) 光/闇文明 (6)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ OMG 5000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーが攻撃する時、コスト5以下のゴッド・ノヴァ OMGを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
中央G・リンク


 現れたのは、聖邪の力に目覚めし《イズモ》。その、覚醒する直前の姿だ。
「《イズモ R》と《グラストンベリー》をゴッド・リンクだ」
「《ロラパルーザ》はいいのかよ?」
「お前の知ったことじゃねぇよ。《グラストンベリー》とリンクした《イズモ R》で《カツキング GANG》を攻撃だ」
 《グラストンベリー》とリンクした《イズモ R》のパワーは10000。パワー8000の《カツキング GANG》を一方的に討ち取れるが、それだけではない。
「《イズモ R》が攻撃する時、手札からコスト5以下のゴッド・ノヴァOMGを一体バトルゾーンに出せる。出て来い《ラウドパーク》! 《ロラパルーザ》とゴッド・リンク!」
 《ロラパルーザ》を残しておいたのは、リンクせずとも《カツキング GANG》を破壊できるというだけでなく、《グラストンベリー》とリンクさせることで除去耐性とパワーを上げるためだったようだ。
「成程な。ブロッカーは破壊されやすいし、リンクすれば相手よりパワーが低くても二回は止められるからな。流石だ」
「いいからとっとと消えろ」
 次の瞬間《カツキング GANG》は《イズモ R》の光線に撃ち抜かれ、破壊されてしまった。
「《カツキング GANG》までやられたか……これは《カツマスター》がやられるのも時間の問題だな」
 少しずつジークフリートに巻き返されるルカだが、しかしその表情には焦りではなく、歓喜しか浮かんでいない。
「いいぞ、やっぱりお前とのデュエルは最高だ……! 俺のターン! 呪文《無法のレイジクリスタル》!」


無法のレイジクリスタル 水/火文明 (8)
呪文
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
S・トリガー
バトルゾーンの相手の、パワー6000以上のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。その後、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体破壊する。


 アウトレイジ種族に伝わる古文書、アウトレイジの書。その1ページが開かれ、レイジクリスタルの力、その一部が解放される。
「パワー6000以上の《ロラパルーザ&ラウドパーク》をバウンス! パワー6000以下の《スパイス・クィーンズ》を破壊だ! そして《ヴァリアント》でWブレイク!」
「《ラウドパーク》でブロック!」
 ルカの攻撃を耐え凌ぐジークフリート。だが、長期戦になっても巻き返せなければ、負けるのジークフリートだ。
 《サマソニア》によるドローや《ラウドパーク》による墓地肥やしで、ジークフリートのデッキは十枚を切っている。そろそろ決めに掛からなければ、厳しいだろう。
「とりあえずは邪魔な《カツマスター》を消さねえとな。まず《スパイス・クィーンズ》を召喚。続けて《魔天聖邪ビッグディアウト》を召喚!」


魔天聖邪ビッグディアウト 光/闇文明 (7)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ OMG/デーモン・コマンド 7000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のクリーチャーを1体破壊する。その後、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、タップしてもよい。
W・ブレイカー
右G・リンク


「効果で《カツマスター》を破壊! タップするクリーチャーはいねぇから、次に《イズモ R&グラストンベリー》で《ヴァリアント》を攻撃!」
 その時、能力で《ロラパルーザ》を呼び出して《ビッグディアウト》とリンクしつつ《ヴァリアント》をフリーズする。どうせバトルに勝つのだから、このフリーズは無意味に思われるが、
「《ヴァリアント》の能力発動! 山札の一番上を墓地へ!」
 墓地に送られたのは《終末の時計 クロック》。アウトレイジだ。


夢幻界廊(イリュージョン・インフィニット) ヴァリアント 火文明 (7)
クリーチャー:アウトレイジ 7000
このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、自分の山札の上から1枚目を墓地に置いてもよい。そのカードがアウトレイジであれば、このクリーチャーはバトルゾーンを離れるかわりにとどまる。
W・ブレイカー


「墓地に落ちたのがアウトレイジだから《ヴァリアント》は場を離れない!」
「ちっ、やっぱりか……だったら《ロラパルーザ&ビッグディアウト》でも攻撃!」
 フリーズさせといて良かったぜ、と呟くジークフリート。
 またバトルに負けて破壊される《ヴァリアント》だが、トップデックを墓地に送り、それがアウトレイジなら場を離れない。今回墓地へと送られたのは《疾封怒闘 キューブリック》。
「アウトレイジだ。《ヴァリアント》は場を離れない。さらに、俺のマナゾーンに水のカードが三枚以上ある状態で《キューブリック》が墓地に落ちたので、能力発動! 《イズモ R&グラストンべりー》をバウンス!」
「……《イズモ R》を手札に戻す」
 ジークフリートは《グラストンベリー》を残し、《イズモ R》を手札に戻した。スピードアタッカーで潰されることを懸念したのだろう。
 そしてその選択は、結果的には正解だった。
「《無敵剣 カツキングMAX》を召喚! 《グラストンベリー》を破壊だ!」
 《カツキングMAX》の登場時能力でパワー8000以下のクリーチャーが破壊されてしまうが、《グラストンベリー》を残しておいたことで《イズモ R》は破壊を免れた。
 だが、それは戻そうが戻すまいが関係なかった。
 どちらにせよ、もう《イズモ R》は不要だったのだ。
「ここでこいつか。マナも足りてる……」
 ジークフリートは引いてきたカードを見遣り、マナゾーンの枚数を数える。
 そして、
「……恐れろ民よ、敬せよ信者よ! 神すらも贄となり、神を超えた存在を証明す——」
 神を超えた神が、降臨する。

「——《超神類 イズモ》!」