二次創作小説(紙ほか)

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.553 )
日時: 2014/03/27 14:39
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)

超神類 イズモ 光/闇文明 (12)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ OMG/オラクル 12000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
リンクしている自分のゴッド1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは2より少なくならない。
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、カードを3枚まで自分の手札または墓地から選び、新しいシールドとして裏向きにし、自身のシールドゾーンに加えてもよい。
T・ブレイカー
中央G・リンク


 現れたのは、姿こそ《イズモ》だが、体色は青く、両手は禍々しいほどに鋭利になっている《イズモ》。神を超えた存在となった《超神類 イズモ》だった。
「俺の《スパイス・クィーンズ》とリンクしたゴッド一体で、合計3コスト少なくなり、9マナで召喚だ」
 そして、《超神類 イズモ》が現れた時、その能力が発動される。
「まずは《ロラパルーザ&ビッグディアウト》とゴッド・リンク。そして俺の墓地から《デーモン・ハンド》《オラクルDJ》《支配のオラクルジュエル》の三枚をシールドに埋めるぜ……これで俺のシールドは六枚だ」
 そしてその三枚のシールドは、三枚ともS・トリガー確定という状況。
 ルカのデッキは時間をかけて戦うようなデッキではない。とにかく攻めまくるデッキであり、それが彼のスタイルだ。だがその戦術も、S・トリガーが三枚も仕込まれているとなれば、速度は激減する。このまま粘ってジークフリートをデッキ切れに追い込むのは、やや厳しいか。
 そもそも、そんな選択肢など、彼には最初から存在していないが。
「……いいぞ、ジーク……最高だ……!」
 追い詰めたと思ったらすぐにそれをひっくり返され、窮地に陥るるかだが、彼は絶望などしない。むしろ歓喜に打ち震えている。
「いつも素っ気なくやられてたが、今回は今まで以上に面白くなってきたじゃねえか!」
「黙れ、俺は微塵も面白くねえよ。ニートのお前と違って、俺はロッテ探さないといけねえんだ、さっさとしろ」
「おう! 俺のターンだ!」
 ジークフリートに冷たくあしらわれるルカだが、全く気にする素振りが見られない。どころかその負の感情すらも、彼にとっては正の感情に転換されて受け取られているように感じられる。
「《カツキングMAX》の能力で、俺はマナゾーンからクリーチャーを召喚できる! マナゾーンから出て来い《ジャッキー》! そして《ジャッキー》で攻撃だ!」
 その時、《ジャッキー》の能力で山札の一番上が墓地へと送られる。
「果てぬ刃と尽きぬ弾! 無法の武装よ、無尽蔵なる力を証明せよ! 《無限の銃刃 ダン・クローリー》!」


無限の銃刃(インフィニティ・ショット) ダン・クローリー 火文明 (13)
クリーチャー:アウトレイジMAX 35000
∞ ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドを好きな数ブレイクする)


 《ジャッキー》の呼び声に駆けつけたのは、無限のエネルギーを有する無法者《ダン・クローリー》だ。桁外れなパワーとブレイク数で、単純ながらも圧倒的な破壊を生み出すアウトレイジ。
「そしてWブレイク!」
 続けて《ジャッキー》シールドブレイクが来る。ルカが真っ先に狙ったのは、《超神類 イズモ》でS・トリガーが仕込まれたシールドだった。
「ま、そう来るだろうな。そのデッキじゃ、破壊はともかくタップ系の呪文に耐性がないからな。S・トリガー発動《支配のオラクルジュエル》」
 つまり、最後の最後でS・トリガーに阻まれないよう、こちらの動きを封じるようなS・トリガーを早めに潰しておこうというわけだ。
 ブレイクされたシールドは《オラクルDJ》と《支配のオラクルジュエル》の二枚。そのうちジークフリートが発動させたのは《支配のオラクルジュエル》のみ。
「《ヴァリアント》を破壊!」
「だが《ヴァリアント》の能力で山札を墓地に送り……《侵入する電脳者 アリス》だ。アウトレイジが捲れたから《ヴァリアント》は場を離れない!」
「知ったことかよ。どの道お前のクリーチャーはすべてタップだ」
 これでルカのクリーチャーはもう、このターンには攻撃できない。
「俺のターンだ。《スパイス・クィーンズ》をもう一体召喚し、《精霊聖邪ライジング・サン》を召喚」


精霊聖邪ライジング・サン 光/闇文明 (7)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ OMG/エンジェル・コマンド 6000+
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
自分の手札に加える、種族がゴッド・ノヴァ OMGのシールドカードはすべて、「S・トリガー」を得る。
W・ブレイカー
左G・リンク
このクリーチャーがリンクしている間、このクリーチャーはシールドをさらに1枚ブレイクする。


「《超神類 イズモ》の中央G・リンクにより、リンク解除。《超神類 イズモ》と《ライジング・サン》をリンクさせ《ロラパルーザ》と《ビッグディアウト》をリンク。」
 中央ゴッド・リンクにゴッドを集中させるのではなく、ゴッドを分散させることでそれぞれのゴッドの破壊耐性を上げると同時に、パワーも均等にするジークフリート。
「そして《ライジング・サン&イズモ》で《カツキングMAX》を攻撃!」
「っ……!」
 パワー18000の《ライジング・サン&イズモ》の攻撃で《カツキングMAX》は破壊される。さらに、
「《ロラパルーザ&ビッグディアウト》で《ヴァリアント》を攻撃だ!」
「リンクを分散させたのは殴り返す意味もあるのか……だが《ヴァリアント》の能力発動!」
 山札を捲って墓地に落ちたのは《電脳決壊の魔女 アリス》。
「アウトレイジだから《ヴァリアント》は場を離れない。俺のターンだ!」
 いくら破壊されようとも粘り強く場に残る《ヴァリアント》。さらに、いくらゴッド・リンクでパワーを上げても、パワー35000の《ダン・クローリー》には届かず、除去できなかった。
「こっちにはアタッカーが二体いる……さらに! 《裂竜の鉄槌 ヨルムンガルド》を召喚!」
 《ヨルムンガルド》の能力で、互いにクリーチャーを二体、マナゾーンへと送らなければならない。
「俺が送るのは《ヴァリアント》と《ヨルムンガルド》自身だ。だが《ヴァリアント》は山札を捲り、アウトレイジなら場を離れない」
 こうして捲ったのは《偽りなし ゾルゲⅩⅢ》。またもアウトレイジだ。
「鬱陶しい……《ロラパルーザ》と《超神類 イズモ》をマナゾーンに送るぜ」
 これで残ったのは、それぞれリンクの外れた《ライジング・サン》と《ビッグディアウト》、そして二体の《スパイス・クィーンズ》となる。
「なら、このまま一気に攻める! 《ダン・クローリー》で攻撃! 《ダン・クローリー》は、相手のシールドを無限の枚数ブレイクする、∞ブレイカーだ!」
「だからなんだってんだよ。んなもんブロックすれば問題なしだ。《スパイス・クィーンズ》でブロック」
 派手な能力ではあるのだが、その攻撃は《スパイス・クィーンズ》によっていとも簡単に防がれてしまった。
「だったら《ヴァリアント》でも攻撃!」
「《スパイス・クィーンズ》でブロック」
 《ヴァリアント》の攻撃もブロックされるルカ。だがこれで、いよいよジークフリートの場にブロッカーはいなくなった。
「そのデッキ枚数じゃあ、流石に《ラウドパーク》は出ないだろ。次のターンこそ、《ダン・クローリー》の∞ブレイクをぶち込む!」
「はぁ? お前に次のターンなんざ来ねえよ」
 意気込むルカを、ジークフリートは一蹴する。
 確かにジークフリートのシールドには、まだ《デーモン・ハンド》が仕込まれており、他のシールドも三枚あるが、それでもすべてのシールドをブレイクする《ダン・クローリー》と除去耐性を持つ《ヴァリアント》に対処するのは難しいはずだ。もう出せるようなブロッカーもいない。
 だがジークフリートは、もう防御の必要なんてなかったのだ。ここまで来れば、後はもう、すべてを破壊するだけ——

「吹き飛べ盾よ、消え去れ知識よ! すべては我が手の上にある——《「黒幕」》!」


「黒幕」 闇文明 (9)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ OMG/オラクル 12000+
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、相手は自身の手札をすべて捨てる。
T・ブレイカー
中央G・リンク
このクリーチャーがカード3枚でリンクした時、このクリーチャーは各プレイヤーのシールドをすべてブレイクする。


 現れたのは、全身に包帯を巻いた少年のようなクリーチャー。姿を隠してはいるものの、これは《イズモ》だ。敬愛する師を討たれ、怒りと憎しみををもって復活したのだ。包帯の隙間から覗く眼は、アウトレイジに対する憎悪に満ちている。
「《ライジング・サン》《ビッグディアウト》……そして《「黒幕」》をゴッド・リンク!」
 三神合体。
 三体の神が、一つとなった。
 さらに、
「《「黒幕」》が三体でリンクした時の能力発動……互いのシールドを、すべてブレイクする」
 それは、すべてを破滅に導く力だった。
 刹那、ジークフリートのシールドも、ルカのシールドも、すべてが《「黒幕」》の力によって粉砕される。
「……S・トリガー発動」
 だがジークフリートのシールドは、光の束となって収束していく。その一枚目は、
「《デーモン・ハンド》。《ダン・クローリー》を破壊」
「っ!」
 そして二枚目。
「《ライジング・サン》の能力で、俺がシールドから手札に加えるゴッド・ノヴァOMGはすべてS・トリガーを得る。S・トリガー発動《精霊聖邪ライジング・サン》」
 続けて三枚目。
「S・トリガー発動《魔天聖邪ビッグディアウト》。《ヴァリアント》を破壊」
「やるなぁ……だが《ヴァリアント》は山札を墓地に送り、それがアウトレイジなら場を離れない」
 捲れたのは《無法秘伝 悪・即・斬》。
「……あれ?」
「破壊だ」
 次の瞬間《ヴァリアント》が爆散する。
 そして最後、四枚目。
「S・トリガー発動——《超神類 イズモ》」
 最後のシールドから現れたのは、またしても《超神類 イズモ》。その能力で、墓地のカードがシールドとなる。
「シールドに送るのは《デーモナン・ハンド》《オラクルDJ》《支配のオラクルジュエル》だ」
 最初に召喚した時と同じカードをシールドに仕込むジークフリート。これで、ルカはほぼ完全に積んでしまった。
「俺もS・トリガーだ。《終末の時計 ザ・クロック》で、お前の残りターンを飛ばす!」
 ルカのブレイクされた最後のシールドから飛び出したのは《クロック》。これで残りのターンがスキップされ、とどめを刺されることなくルカのターンが回って来たが、
「……また勝てなかったな。だが、まあ、楽しかった。またデュエルしような、ジーク」
「断る」
 《クロック》一体では、どうしたってS・トリガー満載の三枚のシールドを割り切って、とどめを刺すことはできない。
 満足しているとまではいかないが、それなりに喜びを得たような笑みをを浮かべ、ルカのターンは終了。
 そして、ジークフリートのターン。

「《「黒幕」》でダイレクトアタック——」