二次創作小説(紙ほか)

Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.562 )
日時: 2014/03/30 16:23
名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: SMalQrAD)

 ラトリ(+ささみ&うさみ)と《バラモン》のデュエル。
 ラトリのシールドはゼロ。場には《終末の時計 ザ・クロック》が一体。
 対する《バラモン》のシールドは六枚。場には、自分自身である《マントラ教皇 バラモン》に《封滅のマントラ ストロガノフ》《闇噛のファミリア ミョウガ》《慈愛のマントラ フリル》《血塗られた信徒 チリ》《信心深きコットン》そして《提督のマントラ ヴォスラディッシュ》が二体。合計で八体のオラクルが並んでいる。
 大量のオラクルの力を得た《バラモン》の一撃で、ラトリのシールドは一瞬にして消え去り、なんとか《クロック》で耐えたものの、クリーチャーはゼロ。ここから巻き返すのは至難の業。
 だが、逆転の可能性が、ないわけでもなかった。
「私のターン! 《R・M・G》を召喚!」
『ふん、またそのクリーチャーか。だが貴様の場にいるエグザイルはそのクリーチャー一体。ドローできる枚数は一枚だけだ』
 確かに《R・M・G》は、場にエグザイルがいなければその能力を存分に発揮することはできない。
 だが、ラトリにとっては一枚でも二枚でも、どちらでもいい。あのカードさえ引ければ。
「……準備、完了」
 俯いて小さく呟くと、ラトリはニィッと微笑んだ。それからバッと顔を上げ、
「さあ、教皇様に見せてあげようかな。友情パワーって奴を! ね、ささちゃん! うさちゃん!」
「え……?」
「はい……?」
 叫ぶように宣言する。ささみとうさみにも同意を求めたが、反応は芳しくない。
「えーっと……は、はい」
「わ、分かり、ました……」
「よっし、そんじゃー行くよ!」
 テンションの差がやや激しいものの、ささみとうさみもすぐに気を引き締める。
 そしてラトリは、今しがた引いてきたばかりのカードを、発動させた。
「呪文《ヒラメキ・プログラム》! 《R・M・G》を破壊!」
 《R・M・G》のコストは7。なので山札から現れるのは、コスト8のクリーチャー。
「さあ出て来て! 《光神龍ダイヤモンド・グロリアス》! さらに《R・M・G》が破壊されたから——」
 ドロン・ゴーが発動する。しかしそれは、ただのドロン・ゴーではない。
 通常のドロン・ゴーは、特定の名前をもつエグザイルが破壊された時、そのエグザイルと同じ名前を有するエグザイルを一体、バトルゾーンに出せる。
 だが《R・M・G》のドロン・ゴーは違う。ドロン・ゴーとは、元々のエグザイルが破壊された時、その魂だけが残り転生することだ。その時に新たな力を得て、巨大なクリーチャーになることもある。ゆえに、一体破壊されれば出て来るのは普通は一体。
 しかし、そもそも《R・M・G》は《ロビー・R》《ニケ・M》《五朗丸・G》の三体が、友情の力で三位一体となった姿なのだ。ゆえに破壊されれば、その三体が各々の魂に分かれることもある。
 それが、

三人組トリオドロン・ゴー!」

 すべての友情の力が。解放される。
「三人組ドロン・ゴーで《学友情 ロビー・R》! 《愛友情 ニケ・M》! 《猛友情 五朗丸・G》! そして——《友情集結 R・M・G》をバトルゾーンに!」


学(メチャンコ)友情(フレンズ) ロビー・R(ロビン) 水文明 (4)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 4000
バトルゾーンにある自分の、名前に《友情》とあるエグザイル・クリーチャーはすべてブロックされない。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《R》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《学友情 ロビー・R》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。


愛(ラブリー)友情(フレンズ) ニケ・M(ミケラン) 光文明 (5)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 5000
バトルゾーンにある自分の、名前に《友情》とあるエグザイル・クリーチャーはすべて「ブロッカー」を得る。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《M》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《愛友情 ニケ・M》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。


猛(バリバリ)友情(フレンズ) 五朗丸・G(グローバル) 自然文明 (6)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 5000+
バトルゾーンにある自分の、名前に《友情》とあるエグザイル・クリーチャーはすべて、「パワーアタッカー+2000」を得、シールドをさらに1枚ブレイクする。
ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《G》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《猛友情 五郎丸・G》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。


友情(フレンズ)集結(パワー) R(ロビン)・M(ミケラン)・G(グローバル) 光/水/自然文明 (7)
エグザイル・クリーチャー:アウトレイジMAX 11000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある自分のエグザイル・クリーチャー1体につき、カードを1枚引いてもよい。
W・ブレイカー
三人組ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、異なる名前の、名前に《友情》を持つカードを好きな数、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
自分の他の、名前に《友情集結 R・M・G》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。


『なに……? 一度に四体のクリーチャーが出ただと……!?』
 三人組と言いつつ出て来るのは四体だが、ともあれ、《R・M・G》だけが持つ三人組ドロン・ゴーの力で、ラトリの手札に集まっていたすべての《友情》エグザイルが姿を現した。
「これが友情の力って奴だよ」
『だが貴様のクリーチャーは召喚酔いだ。攻撃はできまい』
「どうかな? このターン出て来たのは《R・M・G》たちだけじゃないんだよ」
 そう言ってラトリが指差すのは、《ヒラメキ・プログラム》で《R・M・G》から閃いた《ダイヤモンド・グロリアス》。
「《ダイヤモンド・グロリアス》の能力発動。このターン、私たちのクリーチャーの召喚酔いは無効化される!」
『なんだと……!? いや、それでも私のシールドは六枚ある。打点が足りていない——』
 と、そんな《バラモン》の言葉を遮ったのは、うさみだった。
「そんなこと、ないですっ。《五朗丸・G》がいるので、わたしたちの場にいる《友情》エグザイルのパワーは攻撃中プラス2000、そしてシールドも一枚、追加でブレイクできますっ」
『ぬぅ……まだだ! 私にはまだ、ブロッカーが——』
「それも無駄よ。《ロビー・R》がいるから、あたしたちの《友情》エグザイルはブロックされないわ。いくらブロッカーがいても、それをすり抜ける」
『なんだと!?』
 つまり、今のラトリにはブロックされないWブレイカーが三体、Tブレイカーが一体存在していることになる。そして《バラモン》のシールドは六枚。
「さあ、これでフィニッシュだよ!」
 ラトリの声と共に、三体の小さな《友情》エグザイルたちが、各々武器を構える。
「《学友情 ロビー・R》でWブレイク!」
 まず最初に《ロビー・R》が光線銃を発射。
「《愛友情 ニケ・M》でWブレイク!」
 続けて《ニケ・M》が鋏で薙ぎ払い。
「《猛友情 五朗丸・G》でWブレイク!」
 最後に《五朗丸・G》がホルンから衝撃波を放つ。
 これで、《バラモン》のシールドはゼロ。
 ラトリの場に残ったのは、《ロビー》《ニケ》《五朗丸》の真の姿。それらが、三位一体となったエグザイル。
 《R・M・G》が、それぞれの武器を構える。そして、

「《友情集結 R・M・G》で、ダイレクトアタック——!」