二次創作小説(紙ほか)
- Re: デュエル・マスターズ Mythology ( No.580 )
- 日時: 2014/07/06 13:05
- 名前: モノクロ ◆QpSaO9ekaY (ID: hF19FRKd)
夕陽と桜舞う師匠とのデュエル。
夕陽の場には《エコ・アイニー》が一体。一方、桜舞う師匠の場も《正々堂々 ホルモン》一体だけ。
「私のターン。《進軍する巨砲 クロムウェル》を召喚」
「《クロムウェル》……?」
訝しむような視線を向ける夕陽。桜舞う師匠そのものはビーストフォークだが、呼び出すクリーチャーはアウトレイジばかりだ。
「なんか引っかかるけど……まあ、とりあえず置いておくか。僕のターン《ボルシャック・NEX》召喚。その能力で、山札から《コッコ・ルピア》をバトルゾーンに」
夕陽は着々と準備を整える。マナも溜まり、ファイアー・バードやドラゴンも並び始めた。
そろそろ攻め時だが、攻勢に出るのは相手の方が早かった。
そして、唐突だった。
「私のターン、呪文《ヒラメキ・プログラム》。《クロムウェル》を破壊」
「《クロムウェル》に《ヒラメキ・プログラム》って……」
嫌な予感がする。
桜舞う師匠の山札が捲られていき、《クロムウェル》よりコストの1高い、コスト6のクリーチャーが現れる。
「山札より《桜舞う師匠》をバトルゾーンへ。さらに《クロムウェル》のシールド・ゴー発動です」
桜舞う師匠(デイリノジカン) 自然文明 (6)
クリーチャー:ビーストフォーク/ハンター 6000
このクリーチャーが攻撃する時、「ガードマン」を持つクリーチャーを1体、自分の手札またはマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
W・ブレイカー
進軍する巨砲(アイアンキャノン) クロムウェル 火文明 (5)
クリーチャー:アウトレイジ 4000
このクリーチャーが、各ターンはじめて攻撃する時、アンタップする。
シールド・ゴー
このクリーチャーが自分のシールドゾーンに表向きであれば、バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
「っ、そう来るか……!」
歯噛みする夕陽。綺麗にコンボを決められてしまった。
コスト5の《クロムウェル》を《ヒラメキ・プログラム》でコスト6の《桜舞う師匠》に変化させる。この時、破壊された《クロムウェル》はシールド・ゴーでシールドになり、味方をすべてスピードアタッカーにする。そして《クロムウェル》をヒラメいて呼び出した《桜舞う師匠》は、攻撃時に手札かマナゾーンからガードマンを踏み倒す。
つまり、
『私で攻撃。その時、手札より《真実の名 ニドギリ・ラゴン》をバトルゾーンに!』
「やば……!」
このターンで勝負を決めるつもりなのだ。
『私でWブレイク! 続けて《ニドギリ・ラゴン》で攻撃!』
「くぅ……っ!」
まず、《桜舞う師匠》が夕陽のシールドを二枚切り裂く。続けて《ニドギリ・ラゴン》も突撃して来るが、
『その時、《ニドギリ・ラゴン》の能力発動。各ターン初めてタップした《ニドギリ・ラゴン》は、アンタップされます! Wブレイク!』
真実の名(トゥルーネーム) ニドギリ・ラゴン 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/アンノウン 7000
ガードマン
各ターン、このクリーチャーがはじめてタップした時、アンタップする。
W・ブレイカー
「が……っ!」
《ニドギリ・ラゴン》の斬撃により生じた衝撃波が、鋭い痛みとなって突き抜ける。
この時点で夕陽のシールドは残り一枚。だが《桜舞う師匠》の場には、今しがた起き上がった《ニドギリ・ラゴン》と《ホルモン》が残っている。
『《ホルモン》で最後のシールドをブレイク! そして《ニドギリ・ラゴン》! とどめです!』
夕陽の残り一枚のシールドを、《ホルモン》が切り捨てる。そしてシールドを失った夕陽に、《ニドギリ・ラゴン》が二度目の特攻をかけて来るが、
「っ……させるか! S・トリガー発動《熱血龍 バトクロス・バトル》を召喚!」
熱血龍 バトクロス・バトル 火文明 (8)
クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン 7000
S・トリガー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このクリーチャーとそのクリーチャーをバトルさせる。
W・ブレイカー
相手のターン中にこのクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのターンの終わりにこのクリーチャーを自分の山札の一番下に置く。
夕陽の最後のシールドから、ドラゴンが飛び出す。数少ないドラゴンを種族に持つS・トリガー獣、《バトクロス・バトル》。
その能力は、登場時に相手クリーチャー一体とバトルすること。つまり、疑似的な7000の火力として働くS・トリガー獣だ。連ドラのような構成を取る夕陽のデッキにおける、守りの要を担うクリーチャーである。
「《バトクロス・バトル》の能力で、《ニドギリ・ラゴン》と強制バトル! 相打ちだ!」
『むぅ……致し方ないですね。ターン終了』
S・トリガーで九死に一生を得た夕陽。しかし盤面は、夕陽がシールドゼロに対し、《桜舞う師匠》のシールドは《クロムウェル》と合わせて六枚。クリーチャーの数は大差ないが、あと一撃でも喰らえば夕陽の負けだ。
「……まあ、このくらいならなんとかなるだろ。《ジャックポット・バトライザー》を召喚! スピードアタッカーの《ジャックポット》で《桜舞う師匠》を攻撃!」
『むっ、ぬぅ……!』
《ジャックポット》の刃と《桜舞う師匠》の刃が切り結び、鎬を削る。しかし、すぐに《ジャックポット》が押し切り、《桜舞う師匠》が真っ二つになった。
「このバトルは《ジャックポット》の勝利! よって《ジャックポット》の能力発動!」
ジャックポット・バトライザー 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン 8000
スピードアタッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルに勝った時、自分の山札の上から3枚をすべてのプレイヤーに見せてもよい。その中から進化ではないドラゴンを1体、バトルゾーンに出し、その後、残りを墓地に置く。
《ジャックポット・バトライザー》がバトルに勝った時、山札からドラゴンを踏み倒すことができる。単純に考えれば《竜星バルガライザー》に近い能力だが、条件がバトルに勝つことと厳しい代わりに、山札の上から三枚を捲れるので不発が少ない。その上、狙ったクリーチャーを呼び出しやすい。
この能力で捲れたカードは《爆竜 GENJI・XX》《セルリアン・ダガー・ドラゴン》《永遠のリュウセイ・カイザー》の三枚。
「《永遠のリュウセイ・カイザー》をバトルゾーンに! さらに自分の火のクリーチャーがバトルに勝ったことで、《爆竜勝利 バトライオウ》をバトルゾーンに!」
一度のバトルで二体のドラゴンが並ぶ。これで夕陽の攻勢は整った。
「まずは《エコ・アイニー》で《ホルモン》を破壊! 続けて《リュウセイ・カイザー》でWブレイク!」
桜舞う師匠のクリーチャーはすべて破壊され、シールドの《クロムウェル》もいなくなったので、スピードアタッカーで奇襲されることはなくなった。
さらに夕陽の攻撃は続く。
「《リュウセイ・カイザー》の能力で、僕のクリーチャーはすべてスピードアタッカーだ! 《バトライオウ》でWブレイク! さらに《ボルシャック・NEX》でもWブレイクだ!」
《バトライオウ》の剣と、《ボルシャック・NEX》の爪が、桜舞う師匠のシールドをすべてブレイクする。S・トリガーも出ない。
怒涛の攻めの最後に、小さき火の鳥が突貫する。
「《コッコ・ルピア》で、ダイレクトアタックだ!」