二次創作小説(紙ほか)

Re: 魔天使マテリアル 闇夜に響く声→頬を伝う夢 ( No.126 )
日時: 2013/07/29 20:42
名前: 楓七 (ID: Ouicm1PF)

美月≫早く ルイの治ってほしいね!
だって お客様じゃない?大事な。
——
【変えられない勇気を】

「それじゃ おしゃべりはここまでにしよう」
「そうだな。例外 王子は強さがここの全員とケタ違いだろう」
「ああ、もちろんだ。だが お前もここの奴らよりは 強いだろ?」
「もちろんだ。」
「光よ 悪を貫く鋭き矢となれ!!」
凜とした声が響いたとき、光の矢は聖なる輝きを秘めて とんだ。
「唄よ 音を遮る壁となれ!!」
萠希が間一髪で止めた。
「ナイス!」
徹平が喜ぶのもつかのま。
「徹平さん きますよ」
次々とレイヤが光の矢を放つのだ。
「火よ 赤き鞭となれ!」
鞭が光の矢に絡まって マテリアルに向かってくる。
「唄よ 音を遮る壁となれ!」
「詩よ 闇を遮る音となれ!」
今度は 湖萠の防御だった。 超音波で出来た壁
「歌よ 悪を遮る歌となれ!」

次は 萠映が攻撃を発した。 萠映が歌う。それが大きく太く 二つの壁と超音波の壁を包む。

壁と音と歌 すべてを遮る壁達が 重なる。

び、ビビッ…
「お、おい!大丈夫か?」
「割れる・・」
「———うっ」
徹平によって避難された鳴神がうめいたのを合図に みしみしと音をたてた壁が壊れた。

バリ——————ンッ!!

その後もドリルのように光の矢と火の鞭は追及し、 音の波動は必至でマテリアルを守ろうとする。

バリンッ

鈍い音を立てて 超音波が波動を止めてしまう。
「…はあっはあっ ごめんね もばえ」
その後も 萠映は歌い続ける。
「———もう ダメ」
もう歌いきれなくなった萠映は 攻撃をど真ん中に受けて とんだ。
「もばえっきー!」
『萠映!!』
「萠映さん!!」
志穂の悲鳴も 中央公園に響く。

ザアーッ……。
雨が降り出した。
「くそっ 火が」
「光よっ!」
二人の力が発動しづらくなっており、非常にマテリアルにとって幸運といえど話だ。
「地よ 敵を捕らえる魔手となれ」
先ほどの防御で力を使い切った三人をそばに置き 徹平と志穂は 四人の瀕死をかばうかのように攻撃を重ねる。

だが 翼とレイヤの身体は傷つけるわけにはいかない。
「風よ 邪悪を払う旋風となれ」
志穂が雨に濡れたからだを吹き飛ばすかのように 風を出した。
「地よ いかれる波となれ!」
雨が降っており ちょうど都合がいい波を使って 最後に二人はバランスを崩しそうになる。
「レイヤ!」
「大丈夫か?」
二人は 支えあってなんとか踏み場を取ろうと思ったが ダメだった。
「くそっ」
「退散だ!」
「そうはさせないせ。地よ 濁流のごとき流れとなれ」
徹平の最後の濁った水で 終わった。
結局霧散しないので 倒そうともいえないのだが。
逃げられた。

「くそっ、ま 一件落着?」
「はあ・・・・最後力使い切ってしまいました」
志穂が 足をつく
何とか踏ん張ろうと片足を持ち上げようとするのに 起き上がらない。
「ふう。」
徹平は 中央公園の じめじめと湿った地面に寝転がった。

「てっぺ、わたしたち黙ってたことがあるの」
萠希が言った。
「ちょっと 言うの早いよ」
湖萠がとめた。
「わたしの名前の名字は 新野ではありません。頌乃と申します」
「うたの?」
「そう。うたの もえぎ こもえ もばえ っていうことです」
「ふうん また詳しくは 後で。」
「そうね」
「鳴神さんと萠映さんは 大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないけど 救急車 だれか呼んで」
力のない四人 瀕死の二人

最悪の状況に 志穂が救急車へと 徹平が圭吾へと 連絡を入れた。
(早く戻ってこいよな レイヤ さあやっち そして 翔と翼)
心の中で誰もが願ったのだった。
「それでは済まないからね」
「私たちはまだ残っています」
疲れ切ったマテリアルのところに ふたりの影があらわれた。