二次創作小説(紙ほか)
- Re: 魔天使マテリアル 抱いた暗闇(頬を伝う夢) ( No.136 )
- 日時: 2013/08/05 17:16
- 名前: 楓七 (ID: Ouicm1PF)
【羽をつけたら】
感触が変に気持ちよかった。
ふわふわとしたベットではなく とげとげとしたベットだったけれど。
藍色ともいえない黒色ともいえない深い紫のようなベットに寝かされていた。
眩しかった。変に
目をつぶっているという感覚は抱いているのに。
眩しかった。
「・・・草摩 起きてよ。草摩」
自分の近くから声が聞こえる。
聞きなれた少女の声だった。
淀んだ沼のそこから這い上がるように起き上がったその先にいたのは
「花香・・・」
「草摩 起きたわね。」
「どうして・・・」
「なにも 戦いの後寝ることないじゃない」
「ああ・・・。」
「王女の顔を見て。あの風のマテリアルの子がやった傷よ」
王女の写真を見せて 少女が言った。
「深いな。ずいぶん重力があったのか?」
「ええ これに対して 王子様が怒ってしまって。裏切者の王子のほうは、今のところは闇に転じてる」
「ずいぶんこちらの戦力をあおられたものだな」
「そうね。でもそこまでよ。」
「ああ 今すぐ」
「羽ばたけるんだからな」
二人は笑みを浮かべて その場から立ち去った。
———
【平穏というか不穏】
「そうですか。はい 分かりました。」
圭吾がしみじみ こう思った。
病院の鳴神と萠映。 病院には何度お世話になっただろう。
(傷が軽くて良かったです)
萠映の場合は 父母ぶらりだし、ほとんど外部からのことを避けておけば、治るまで特に無かった。
問題は 鳴神だった。どう説明しようにも 相手の方には伝わらない。
マテリアルじゃないから。
もどかしいが 仕方がない。としか言えない。
それでも口のまわる 元現役マテリアルの大人たちだった。
鳴神の父母の説明についてはこうなった。
「中央公園で不審者が出たんです。その周辺を歩いていた鳴神くんが襲われて、一時 気を失うなどのことがあった。」
という説明で 渋々なっとくしてもらえたという。
(ほんとに 最近は)
不協和音ばかり続いている。 サーヤはみつからない。となれば けが人も続出
(落ち着きを待つしか・・・)
あの時の連続も大変だったはずだ。
悪魔リーザがあらわれると同時にどんどん舞い降りてきた悪魔
いまは落ち着いていたかと感じられていたのに
(破魔のマテリアルを狙う悪魔に休憩なんてありませんね)
「先生 翔と翼はどうしたんですか?!」
徹平の声に押され、圭吾は我に返る。
ここはwindmill 徹平と志穂もいる。
「あ、翔くんと翼くんはこの前 神舞の森の入り口で見つかったんだよ。特に大きな怪我もないから いまは絶賛仕事中!レイヤくんは・・・いまだ見つかりません」
「そうですか・・」
志穂のくらい声が windmillに 残った。