二次創作小説(紙ほか)
- Re: 魔天使マテリアル 抱いた暗闇(頬を伝う夢) ( No.144 )
- 日時: 2013/08/03 15:39
- 名前: 楓七 (ID: Ouicm1PF)
- プロフ: せつか
【君の瞳を見たくて】
「おまえ 本気で言ってるのか?」
「と——・・・とうさん!!」
ユウが驚いて 目を向けたがそむけた。
「一番がいい だと?」
「・・・」
「一番は 誰だ?」
「・・・・・・」
「黙ってれば済むとでも思ってるのか?」
「ぼく・・ぼくが一番だ。一番 一番なんだ!」
———
その頃 後ろでは
「マヤ 大丈夫か?」
≪レイ・・お兄ちゃん どうして心配するの?≫
「僕は・・・僕は マヤと居たい。封じ込めてごめんね。」
≪私といたっていいことない。だから 兄ちゃんもユウヤ兄の方に行けばいいのに≫
「これからは 僕がずっとマヤのそばにいる」
≪・・・話しかけてくれて 実は 嬉しかったんだ≫
兄妹の親睦を深め 暖かな話をしていると、突然言われた。
「お前は!!レイヤ!おまえはそのペンダントを外せ!」
「——!いやだ!!僕はもう マヤとだけでいるんだ!」
「何を言う!ユウヤと交代だ。こんなやつより マーヤのがましだ!」
「な・・・」
ユウヤがうなだれる。
「どういうことだ?」
「ユウヤは 一番になることしか望んでない。こんなやつより マヤのがましだ」
≪落ち着いて≫
ペンダントから声が発された。
≪私が負けたからここにいるの。どうして変わる必要があるの?≫
「一番を望んでいる高望みのヤツはダメだ」
≪それしか言ってないわ 私は負けた。だから変わる必要はない。これでおしまいでいいのよ≫
「ええい!おまえもか?!」
いまにも破裂しそうなくらい顔を真っ赤にさせた父親は、レイヤからペンダントを剥ぎ取り、ユウヤに向かって 投げつけた。
「だ ダメ!!」
ユウヤにペンダントが当たる直前でレイヤがとって逃げた。
「闇よ 身体を滅ぼす一撃となれ!」
「あああああぁあああああああああああああああ!!」
レイヤが肩越しに見たユウヤの身体はもう
その時には消えてしまっていた。