二次創作小説(紙ほか)
- Re: 魔天使マテリアル 黑の悪魔石・金色の欠片(こんじきのかけら) ( No.170 )
- 日時: 2013/08/10 16:50
- 名前: かえな (ID: Ouicm1PF)
【空に問う少女】
≪お兄ちゃん わたしを体に戻して。わたしなら大丈夫。 わたしの力は光魔よ。 嫌な理由だけど 日守の光の力を 大きく引いているわけじゃないわ。 ユウヤ兄ちゃんが 苦しんでい無いように 私も苦しまずに攻撃することができるわ≫
「わかった。」
すぐ目上には 紗綾
よくわからないけれど サーヤ
「ふん 生意気なまねをするから。」
紗綾のその奥に紗綾を突き落したような人物が顔をのぞかせた。
「ぼくはユウヤだ。ぼくはもうサーヤの言うことなんて聞かない。元から闇の血を強く引く ユアヤとつきあえばよかったんだ。」
いつの間にか 崖の上にユウヤが立っている。
「お、おまえ!!」
「このサーヤは本物だよ。気にしないでくれ。目を覚ましたら破魔の笛を吹かせるがいい。目を覚ましたら すべてのことを聞けばいい。そうだろう?」
「———おまえ 闇に封じ込めたんじゃないだろうな?」
「悪いが サーヤは封じ込めたつもりはないよ。その代りユアヤはとらせていただく。」
「ああ、問題ない。 あいつは僕は嫌いだ。」
破光の笛の音はここはしない。
「ふーん。その言葉忘れるんじゃないぞ。」
これで 日守5きょうだいがそろった。
——
その時 だった。レイヤ以外のマテリアルは…。
「ぃ、ぃぉっび・・・」(し、しほっち・・・)
徹平の声ももう声にならないようだ。
志穂は倒れ、鳴神はもう倒れる寸前で 徹平はひざだけついて、翔と翼はやっとのことで立ち上がってふらふらしている。
「この笛はマテリアルを苦しめるの。私は笛だけで世界を支配できるの。」
真っ暗闇の目
呆然とした目
「人間っておろかだよね。私はこんなおろかな人間に生まれなければよかったわ」
ピー——————ッ!!!
下手な人がリコーダーを拭いたような音がいっせいにして。
「あぁ・・・・」
鳴神は倒れ、徹平も倒れ 翔も倒れ、翼も倒れ
レイヤは後ろから狙った
「光よ 闇を貫く・・「闇よ 見えざる手となれ」
後ろを見るとそうはさせない と つぶやきたように ユウヤの口元が笑って。
紗綾を胸に抱いて 崩れ落ちる。
≪レイヤ兄ちゃん!呪文!!≫
マーヤが悲鳴のように叫んだ。
「光よ 黒き石から甦ろ」
ずっと昔に言った 黒きペンダントに封じ込める 光よ 黒き石に封ぜよという魔法と反対のことを
最後の声を振り絞っていった。
倒れるマテリアルの前で、光魔の力を持つ マーヤが動き出した。
「私の身体をこんなに傷つけて。まあいいわ。 光魔よ 闇を貫く鋭き矢となれ!!!」
大声で 空に問いかけるように マーヤは言った。
もう 羽ばたきたい。
白い翼がほしかった。
黒い翼なんていらなかった。
ずっと一緒にいたかった。
家族と平和していたかった。
父が魔王じゃなければよかったのに。
全ての感情をぶつけるように 空に問う。
もう 嫌だよ。
≫まだやるべきことがあるはずです。
そんなの ない。
≫あなたが生きていてよかったと思うことが必ずある・・。
じゃあ 私は 光と闇 どちらの味方なの?
≫それは言えませんが 一歩踏み間違えれば……。
それ以上 空が答えてくれることはなくて。