二次創作小説(紙ほか)
- Re: 季夏の翠き風 ( No.221 )
- 日時: 2013/08/24 18:30
- 名前: 楓七 ◆AoQvVmjntM (ID: Ouicm1PF)
【終わりを告げて】
黑くうずいた黒い球・・・は レイヤの思うとおりの幻想となって壊れ
バラバラになって倒れていき。
ついに最後には 欠片となって 散っていく。
その光景に レイヤは ふう と軽く息をついて。
「あそこに 光ができてる。脱出するけれど もう脱出したら私たちはあなたの仲間ではないから。静かに去るわ。いいわね?」
ユアヤは 黒い球が無くなって 光の出口が見えたその歪んだ扉に手をかけてそういった。
「もちろんだ。」
「分かってるわよ。」
「わかった。」
みんな頷くと その扉に手を触れて、カチャ と 下にさげて押した。
その扉が開くと レイヤやマーヤたちは見知らぬ光景についていた。
——
レイヤは気づいていなかった。
光の扉を開くと そこに置かれた 解放感に導かれて ドアを閉めるのを忘れ・・・・。
残念ながら あいつ が また出てくることになってしまう。
——
「あー!!私の家よ ここ。」
あっけない顔をしている レイヤを前に 沙耶が言う。
「?」
「私たちが住んでるところなの。神舞町から相当離れてるわ。 行ける?戻れる?」
舞耶が レイヤと萠希達に目線を配る。
「・・・大丈夫だ。地図 もらえるか?」
「三つ県越えすれば 行けるわね。 じゃあ どうぞ。」
沙耶は 家からとってきた地図をレイヤに渡した。
「ありがとう。迷惑をかけてごめんね。 沙耶 舞耶 ありがとう じゃあね!」
湖萠が言う。
「ありがとう!!」
「本当にありがとね!」
「じゃあな」
「またねー!!」
萠映もマーヤもレイヤも萠希も 挨拶をして その場を離れた。
遠い遠い 何も知らない世界から 歩いて 県を超えるなんて たまったもんじゃないが。
いまのレイヤには 終わった。 戻ったという 解放感に導かれて、結局終わってしまった。
(やっぱり 無茶なんかして ペンダントに入るんじゃなかった。)
「おまえの言うとおりだったな。」
レイヤは こそっと マーヤにそう伝えたのだった。
——
レイヤも マーヤも 誰も気づいていないが…。
残った 光の扉から あいつ が噴出しているということを・・。
だれも気づいていなかった。
光の扉を開くと そこに置かれた 解放感に導かれて ドアを閉めるのを忘れ・・・・。
残念ながら あいつ が また出てくることになってしまう。
——
- Re: 季夏の翠き風 ( No.222 )
- 日時: 2013/08/24 22:05
- 名前: 楓七 ◆AoQvVmjntM (ID: Ouicm1PF)
実は私は コメディライト小説で 楓花という名前でやっていたりする。
そして 私は今 楓七という名前だけど楓七でもいいんじゃねえ。
という 始末 ふうちゃん? 汗汗
——
【泣きやめ おまえは泣くな】
「レイヤくんっ!!」
志穂が目の前で崩れ落ちた。
「レイヤか?!」
徹平が目の前で志穂に飛びついた。
目の前で二人が泣き笑いしてる。
その光景が早く見たい・・・。
自分に泣いてくれるかは 分からない。
でも 〝悪魔、、 という 存在として 自分は認められて 意思に封印された 皮肉付きの 光の力の持ち主。
——
歩き続けた レイヤたちの姿があった。
「レイヤ…のど乾いた よ?」
萠映に話しかけられる。
「…まだ 一県も越えてない…。 お金もないんだ。頑張って歩いてくれ」
「でも 三県もとても越えられるとは思えない…。何とかして 力を使っていけないの?かつて魔界にいたんでしょう?レイヤ!しっかりしてよ!!」
肩をバンバン萠希にたたかれる。
「・・・僕にも できることとできないことがあるんだよっ!!!」
レイヤが強く弾き飛ばした。
「ちょ…ちょっと もう 私は行くから? うたの力を使えば 神舞町なんか一っ跳びだからっ!!」
「おまえができるわけじゃないのに でかい口を叩くな!!」
萠希がにらんで、軽くレイヤを突き飛ばすと、こういった。
「唄よ 魔を捻る縛めとなれ」
「僕にそれが通用すると思ってるのか? 光よ 万物をはじく盾となれ!」
瞬間の動きをスローモーションで見たようなレイヤの力に 萠希は圧倒されてしまう。
「ちょっと お姉ちゃん!!仲間割れはやめて!!」
「嫌よ。 こんな人と一緒にいると 私は飢え死にする。あなたたちはこのまま一緒に居ればいいわ。
切り抜くことができる いい方法で行くことが優先よ。」
「魔界でそれが通用すると思ってるのか?いい方法なんてないんだよ!おまえはわかってないだろうが いっつもきれいごとでやってけないんだよ!!」
萠希とレイヤの目は 情熱の色に変わり いまにもケンカに陥りそうで。
「やめて ! そんなの・・ もうすぐ二県目にいけるんだよ。今まで精いっぱい 沙耶と舞耶からもらった お茶とおにぎりで つらいことを耐えてきたじゃない!!」
いまの湖萠の演説も まるで聞かないように レイヤは言った。
「萠希 おまえは行けばいい。一人で 死ねばいい。お前は消えればいい!!」
「あーあー!それはどっちかなあ? とっとと死んじゃえ お前みたいな。最強革命の裏切者め!!」
「ああ、そうか。わかった。君みたいな 魔力も何もない ふつーの庶民にはわからないだろうな。」
「そ、そんな。。もう なにやってるのよ!早くいくわよ。」
「行く? こいつをここで殺してからな。 おまえも 三つ子の片割れが殺されたくなかったらとっとと応戦すればいい。
僕の力を 見せつけてやる。」
「僕の力を 見せつけてやる!!!!!!!!」
- Re: 季夏の翠き風 ( No.223 )
- 日時: 2013/08/24 22:19
- 名前: 楓七 ◆AoQvVmjntM (ID: Ouicm1PF)
【超絶な 光】
「光よ 暗き魔を破滅に追わせる銀河となれ」
ひゅう と レイヤの周りで ぐるぐると銀色の星が回っていく。
スピードを上げてレイヤを 白き光で包む。
「ちっ まぶしい。」
舌打ちした萠希は すぐに仰いだ。
「唄よ 音を遮る壁となれ」
独りしゃがんで 熱いアスファルトに触れる。
そこにのこされた アスファルトの悲しき唄を聞く。
(踏まれる。暑い。 目の前で太陽が笑ってやがる)
悲しみの唄は次第に ハッピーエンドに変わってゆく。
(それでも僕は みんなの役に立つために…)
(可哀想に。今私が助けてあげる。)
萠希と心を通い合わせて、静かに、コンクリートの切れ目からふわりと音の壁が出てくる。
「僕の 最強攻撃受けて見ろ!」
「ダメ!やめて お姉ちゃんを殺しちゃ・・。」
「じゃあ応戦すればいい。いくらでも壁を出せばいい。」
「じゃあ やるまでよ。」
「来るなっ!!!」
萠希のそばに近寄った湖萠は すぐに萠希に押し突き飛ばされて ぶっ飛び、後ろにいた萠映とともにブッ飛ばされる。
「分かってるんだろ?おまえも 勝敗の決めてが。」
「もちろんわかってるわよ——でもやるからにはそれを塗り替えて私がおまえを殺す。
覚悟しろよ?」
時間がたつにつれて くるくると勢いを強める銀河は どんどんレイヤを包み…。
光に包まれたレイヤは 不敵に笑って 手を向けた。
「行けっ!!」
その星は たくさん固まって 集いながら 萠希の目の前に行く。
そして 沢山の大きな 光のボールになって 萠希に襲い掛かる。
萠希よりも背の高い光のボールはそのまま 萠希にぶつかり ぶつかったものから星になって
とがった部分で 萠希を攻撃する。
「あああああああぁぁぁぁぁぁ———……。」
がさり
静かに 萠希が 一撃で 倒れた。
「お姉ちゃん!!!!!!!!」
その悲痛な叫びは 少し前にレイヤも聞いたことがあるような気がした。
- Re: 季夏の翠き風 ( No.224 )
- 日時: 2013/08/25 10:46
- 名前: 楓七 ◆AoQvVmjntM (ID: Ouicm1PF)
- プロフ: ルビウス サンビ 伯爵
———その程度でおまえが死ぬと思ってないけど?
倒れる萠希の目の前で レイヤが顔をゆがめて笑った。
「よくわかってんじゃないの」
何とか手をついて 起き上がる。
ふらりと身体が自分を抑えきれなくなるけれど あのレイヤに負けるわけにはいかなかった。
さっき吹っ飛ばした二人の妹たちは 重なり横たわっていた。
肩で息をしながら萠希は言った。
「唄よ 悪を壊す唄を奏でて!!」
目の前で 萠希が必死に、手を組んで願うように 目の前で目をつむる。
自然と 萠希の身体が 複雑模様なシールドに囲まれていき・・。
萠希がパチン と 指をはじくと 丸い塊・・。それが レイヤの目の前に置かれていて——・・・?
バ———————————ンッッ!!!!
すさまじい音を立てて その丸い塊は 爆発した。
そのあとレイヤにきこえてくるのは キリキリと金切声をあげる 何か。
あまりの 耳の痛さに 膝をつく。
一方 複雑怪奇な模様のシールドにかこまれた萠希には聞こえていない。
頭の中で響く 気持ち悪い音が 自然とレイヤを弱気にさせる。
——
「ルビウス おまえを信じていいんだな?」
「もちろんです。ユウヤ様 わたくしが 必ずあのものたちを殺して見せます。」
「いいだろう。もし殺せたなら 大公の位まで上げて見せるぞ。
いいな?もう一度言うが サーヤだけは殺すな。連れてくるだけでいい。」
「分かりました。」
「ついでに 草摩と花香もそっちにいるだろう?そいつらも応戦させてもいいぞ。」
「分かりました。では 行ってきます。」
「ああ、待っているぞ。」
一人の青年は ただ眩しき場所を見つめながらそうつぶやいた。