二次創作小説(紙ほか)
- Re: 魔天使マテリアル 〜季夏の翠き風〜 ( No.261 )
- 日時: 2013/08/30 14:01
- 名前: 楓七 ◆AoQvVmjntM (ID: Ouicm1PF)
【影踏みの町】
志穂は たった一人 帰り道を歩いていた。
(徹平さん 今頃がんばっているんでしょうか・・皆さんに迷惑かけて居なければいいですけど…)
今、気になるのは サーヤもレイヤも消えたことだけど、それ以上に気になっているのが 「徹平」だ。
静まった住宅街で 叫んでしまいたい。
早くこの状況から抜け出したいとしか思わない。
ふらりと、コンクリートのへこんだ部分に躓きそうになり、ランドセルがゆらりと・・・。
「あ、しほっちじゃん!」
後ろからのうてんきな声が聞こえて。
「徹平さん?」
振り向くと 暗黒の笑みを浮かべた 誰かが立っていて。
「徹平?ああ、あいつは 花香に任せたよ。 僕は サガン・草摩 公爵だよ。君は風のお嬢様でしょ?ここの家だよね。」
「・・・どうして。」
志穂がキッとにらむが まったく怯んだ様子ない。
「あはは 面白いね。それ 変顔?」
「——」
「じゃ、サッと殺っちゃおっか?」
ぱちん!
するとすぐさまに 鞭が出てくる。
(やっぱり荒手の悪魔なんでしょうか。鞭なんて 指をはじくだけで)
鞭をさっと一閃しようとする草摩を目の前に 志穂は 構えて、呪文をとなえる。
「風よ 魔を切り裂く刃となれ!」
「ははは ふつーだね。 これ いつものヤツだろ?風のお嬢さんもいいかげん新技考えたらどうなの? 一年上の徹平さんはたくさん技持ってるじゃん。」
とかなんとか言って、鞭を一閃させるので 持ち技を応用させた。
「風よ 身を包む優しき衣となれ」
「ふうん なかなかだけど 風の衣なんかじゃ意味ないね。」
「うっ」
草摩が志穂に鞭を一閃させて 志穂は気を失って倒れた。
(徹平さん・・・)
今は 圭吾の言っていた 澪多宇の海に行き、悪魔偵察をしているから自分の目の前には来ないだろうけど
それでも 顔が見たかった。
元気に決まっているけど