二次創作小説(紙ほか)

Re: 魔天使マテリアル 〜季夏の翠き風〜 ( No.278 )
日時: 2013/08/31 20:03
名前: 楓七 ◆AoQvVmjntM (ID: Ouicm1PF)
プロフ: 16込み。16巻読んでないヤツ入るなよ。

プルル

プルルルルルル…

プルルルルルル…

日差しがカンカンと照りつける猛暑の住宅街には。

ただ ケータイの音だけが鳴り響いていた。

「ちっ しほっちとつながんねー。」
「鳴神くんともつながらないよ。」

徹平と翼は お互いに顔を見合わせた。

「たぶん しほっちは 俺じゃなければ出ると思う。」

「なんで?」
翔は訊き返した。

「今、しほっちケータイ持ってなくてさ、おばあさんに取り上げられてんだよ。俺としほっちが・・・いや、その付き合ってることを知られちゃってさ、引き離そうとされてるから。」

「ふうん。じゃ、俺がかけてみればいいよな?徹平 おまえは 鳴神だ。出るかもしれない」
翔は ケータイを取り出した。

鳴神も 翼がかけても話しにくかったのかもしれない。

でも 鳴神の性格から見て それはなさそうだ。と思う一同だったが。

プルルルプルルル

徹平が 新たな電話に耳を傾ける。

「て、徹平さん!つながらないからどうしたのかと思いましたよ!」

切羽詰まった様子で、サーヤが電話をかけてきた。

さきほど徹平が志穂に電話をかけていたためつながらなかっただけだが。

「あ、え どうしたの?」

徹平がとまどいつつサーヤに返事を返す。

「鳴神さんが消えちゃったんですっ!!ユリさんも一緒です!!実は先ほど、鳴神さんとユリさんが windmillに居たのですが、小夜子さんのところに出かけたらしいんです。そしたら行方が分からなくなってしまって」

「えっ?わ、分かった。今 翔と翼といるんだけどさ、windmillにすぐ行く」

「今はヘッドロックしてる暇じゃないな。」

翔は windmillに行くぞ。と、自転車を差出して、徹平に後ろに乗るように言う。

「じゃ、いくぞ。」

翼の返事も聞かずに 翔は出発した。