二次創作小説(紙ほか)
- Re: 魔天使マテリアル 笑顔の先に ( No.29 )
- 日時: 2013/07/13 11:48
- 名前: 望愛 (ID: SyxKXH7O)
【君が吹いて】風見 志穂 第二 雫沢 圭吾
コンコン
「失礼します」
一人 静かに横たわっている 紗綾の姿は 痛々しい。
頬にはガーゼが貼られており、隙間から見える傷は非常に深い。
首元にも 傷が入っており、また 頭に包帯を巻いている。
(なんで・・・こんな)
話では 志穂の刃が原因だという。
頭を強く打った ということで 意識不明
「紗綾ちゃん 紗綾ちゃん」
だから ゆすぶったって起きることはない。
(紗綾ちゃん)
これは 紗綾だけれど傷さえなければ 綾香そっくりで。
この容態を 志穂やレイヤに伝えるなんて無理なんだ。
「失礼します すいません 日守紗綾さんの面会時間は終了させてもらいます入らないでください」
「すいません 入らせてください。」
腕と足を打撲+すり傷した志穂が足を引きずってやってきた。
(これは 雪成くんと 同じ じゃないですか。・・)
同じだというと この後も悪魔が訪れる…。
雪成の容体を知ろうとやってきた 尚紀は看護婦に止められながら…。
ずっとまえの 熱い記憶がよみがえる
あれから月日はたった。
が 思い出すのは あの時と同じ 最悪の状態で
(これは ユウヤくんが来るっていう 合図・・)
志穂が無理矢理入った。
「あの 面会はあと五分になります 速やかに出てください」
そう言って 看護婦は過ぎ去っていった。
志穂は すぐに紗綾に近づき 一瞬にして目を見張った。
「す すいませんでした ごめんなさい 紗綾さん」
この 姿は 尚紀にはなかった部分で。
言葉にもならない薄れた声で あやまった。
(これは あの時の・・)
紗綾は 小夜子に向かって 謝る その姿がよみがえる しっかり見たわけじゃないけれど 聞いた話だ。
こんな痛々しい姿を見て 志穂はすぐに 出て行った。
一言のこして
「圭吾先生 すいませんでした。私は 戻りますね」
かすれた声で言い残した。
僕は…。
まだ明日も 教師という 仕事を残していて。