二次創作小説(紙ほか)

Re: 魔天使マテリアル×妖怪ナビ・ルナ  Ⅲ ( No.6 )
日時: 2013/08/10 09:52
名前: ルイ (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=11454

もう一つのマテマテ小説です ↑へどうぞ!

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「こんにちは〜」
サーヤはウィンドミルのドアを開け、カウンターの奥に居る伊吹に声をかけた。
「紗綾か。」
「ふふ、変な感じですね。今までここに住んでいたのに、遊びに来るなんて」
「・・・そうだな。 そういえば、綾香はどうした?」
伊吹の質問に、サーヤはうーんと首を傾げてから。
「あ、面接。面接ですね」
「仕事か」
「らしいです。お母さんなら多分、すぐ通ると思いますけど」
「・・・まぁ、自棄を起こさなければ、な」
伊吹の言葉に、サーヤはクスリと笑ってから。
「黎夜、来ました?」
「来てないな」
「そうですか」
サーヤは静かにカウンターに座った。
特に何をする訳でもなく、時々入ってくるお客さんに挨拶をしたり、手伝ったりしながらすごしていた。
カラン・・・
と、ウィンドミルのドアが開く音。
サーヤはドアのほうを向いて、「あ」といい、ふわりと笑った。
「黎夜、兄さん、皆」
「サーヤ」
「紗綾さん、早いですね」
「なんだ、もう少し遅いかと思って」
「黎夜をからかう材料を用意していたのだがな」
「ふーん・・・・俺も混ぜて」
「俺も・・・・」
「話の方向変わってるだろ!」
仲間達が、ガヤガヤと賑やかに店へ入ってくる。
カウンターに座ったり、テーブルに座ったりして、皆おしゃべりに興じ始めた。
今、この店内に居るのは、
順に上げていけば
サーヤ、レイヤ、ユウヤ、志穂、魔梨、陸、美羽、雪乃、徹平、鳴神だ。
翔と翼は、もちろん仕事、雪成も学校。
マテリアルの活動が終わったのにこうして集まってしまう理由は、サーヤたち誰にもわからなかった。

そのとき。
「っ」
サーヤが、小さく息を飲む音が聞こえた。
「え・・・・?」
「紗綾、どうした?」
「今・・・・まさか」
サーヤが、首筋に手をあてる。
マテリアルたちの表情が激変した。
「ウソ」
「だって、魔王は倒した・・・」
「でも、妖怪のこともあったし・・・」
「マテリアルは消えちゃったんだよ?」
「でも、今サーヤの破魔のマテリアルが働いたし・・・」
レイヤたちが、次々に力を発動させようとする。
「光よ・・・」
「氷よ・・・」
『闇よ』
「地よ・・・」
「火よっ」
「水よ・・・」
「風よ」
「雷よ・・・」
それぞれの力が、それぞれの掌に収束していく。
幸い客は居なかった。
「じゃ、コレって・・・」
「マテリアル復活・・・?」
「マジか!」
元マテリアル・・・・もとい、マテリアルたちは騒ぎ出す。
「じゃあ・・・この痛みって、悪魔!?」
サーヤが言うと、マテリアルたちははたと動きを止める。
「ヤバイ・・・・でしょ」
「ああ・・・」
「紗綾さん、悪魔の居場所、わかりますか」
「うん。こっち!」
サーヤは言うと、スツールから飛び降りて、ウィンドミルから飛び出していく。
騒がしくマテリアルたちが出て行ったあと。

「やっほー、涼・・・って紗綾たちは?そいや走ってたような・・・」

「お前も・・・圭吾先輩と同じなのか・・・」
サーヤたちの母、綾香が、空気を読めないまま店に入ってきていた。