二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【改】 ( No.1 )
- 日時: 2013/09/15 22:12
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4yRqeNGS)
* プロローグ
「ちょ、待っ、ヤバくね?! コレヤバくね?!」
「ヤバいですヤバいです俺チビりそうです」
「脱出通路を確保したぞ! 急げ!」
複数人の男達が急ぎ足で駆けていく。
その姿は必死に何かから逃げているようだ。
「何であんな化け物が三番なの?! なんでだ?!」
「ウチの馬鹿兄さんが勝手に決めたの〜」
「おにーさん? あ、おにーさんシスコン?」
「シスコンってゆーかねぇ…心配性?」
「なるほど…。……………………ギャアァァァァアアアッ!!!!!!」
男が悲鳴をあげる。周りの男たちもびっくり仰天だ。
「何をナチュラルに会話に入ってんの君?!」
「いや、だってアレでしょ? 私が教えないとわかんないでしょ?」
「あ、どーも」
「で…もう思い残すことはないよね?」
にっこり。
鞘から抜いた刀を片手に女は優しく優しく微笑んだ。
「真選組三番隊隊長、土方栄蓮<ヒジカタ エレン>…攘夷浪士十名、討伐いたしまーす!」
「「ギャァァァァァァァァァァッッ」」
十秒後。そこに立っているのは女、栄蓮のみだった。
他の男達…攘夷浪士共は伸びきっている。意識がないだけだ。
栄蓮は鞘に刀をおさめると無線機をとりだした。
「一掃作戦完了。おいマヨラー、きこえてる〜?」
『なんだその呼び方はァァ! ナメてんのかッ!』
「んじゃニコチンっ! 攘夷浪士共殺ったから今すぐきてくださーい!」
『一生やってろ馬鹿野郎』
ぶちっと無線がきられる。これで数分後にはきてくれるだろう。
普通なら来ないのではないかと思うだろうが来てくれるのだ。
それが栄蓮の兄、土方十四郎なのである。
「クッソ…三番って、強ェイメージねェけど…」
「めちゃくちゃつえーじゃ…ねぇか……」
「アレ? お目覚めがお早いことにびっくりぎょーてん!」
「馬鹿にしてますゥゥ?!」
そう言いながらも意識を取り戻した内の一人が刀を抜き襲いかかってくる。
「“三”って微妙な数字だけどね」
「——ッ?!」
「私はアンタらよりも強いから!」
その瞬間栄蓮は抜刀し、襲いかかってきた浪士一人を斬りつけた。
ぐあっと声を上げて倒れる攘夷浪士から血飛沫があがる。
「あーあ…馬鹿にーさんが遅いせいで一人殺っちゃったぁ〜」
「テ…テメェッ!」
「言っときますけどね!」
刀を抜くもう一人の攘夷浪士。その瞬間その腕が吹っ飛んだ。
「ぎゃああああっ!」
「刀で私に勝とうなんて100万年早いから!」
ざんっ——と斬りつけられる攘夷浪士。
ふぅ、と息をつく栄蓮の後ろから足音が聞こえてきた。
「遅いよ〜、八雲<ヤクモ>」
「悪い、トイレ行ってた」
「と書いてサボリって読むんでしょ?」
「だって隊長つえーし? いんじゃね的な?」
「あっはは、殴られたい〜?」
だるそうにやってきたのは三番隊副隊長である風霧八雲<カザキリ ヤクモ>。
紫色の髪と青い瞳が特徴的な二枚目の男だ。
八雲は腕を吹っ飛ばされた男も一瞥<イチベツ>をせずに栄蓮の元へと歩み寄った。
「で、終ったんスか? 攘夷浪士一掃大作戦」
「便所長いアンタがいない間にね〜」
「くっそ…ォ…テメェら…なん…なんだァァッ!!」
片腕のない攘夷浪士が二人に向かってほえた。
同じタイミングで攘夷浪士を見、にっと二人は笑った。
「「主に攘夷浪士の一掃専門である、三番隊でーす」」
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何故三番という微妙な数字なのかの質問はなしで((