二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.120 )
日時: 2013/10/27 23:53
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: mGr/ToWj)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11655042823.html

参照≒ブログにて「八雲の想い(何故かハグ)」アップ。
相変わらずヘタです(´∀`)泣


 sora様

劇場版新八は神楽もですけどもう成長しすぎですよねw
もうホントに『こんなキャラ知らねェェェ!』ですよw

瑠璃丸と栄蓮は一緒にログアウトしたようでs((
総悟のドSはフォーエバーですね(´∀`)←


————————————————————————————————


 今日は栄蓮は非番である。朝からのんびりだ。
 のほほんとしながら総悟と共にテレビを見ていた。


 48訓 噂をするとホントにやってくる


「あァ〜。半川直樹面白いね〜。倍返しだァァ! だよ?」
「違いまさァ。もっと気合をこめるんでィ。ぶぁいぎゃえしだァァ!」
「イヤ言えてないし。つーか地味に噛んでるし」


 カブト虫も…まァ何か潰れたらしいけど何とかなったご様子。
 今日は私と総悟は非番。録画してたテレビ鑑賞中ナウ。


「つーか家政婦はミタも面白かったよねアレ」
「あァ、そだねィ。続編欲しいでさァ」
「分かる分かるー! ルーキードゥもいいよねー! あと川猿とかコケる大捜査線!」
「コケてどーすんでィって話だけどねィ。あ、ゲームすっかィ? 格ゲー」
「お、いいねー」


 なんやかんやで非番を満喫中。つか総悟とこんだけ触れ合ってるシーン初めてじゃね?
 っしゃァァ! 格ゲーじゃァァ! ボコったらァァァ!


「そいやっ! ほぅっ! とうっ! だああああ」
「ふっ…俺の勝ちでィ」
「も、もっかい! もっかいやろう?!」
「望むところでさァ」


 総悟マジ強いんだけど! 無双なんだけど!


「そーいや知ってるかィ、栄蓮」
「ほわたァァァ! え、何が?」
「最近辻斬りが出るんだってよィ」
「あァ、何か聞いたよ」


 江戸の町では辻斬りによる被害者が続出中ー。
 …そろそろ動かないといけないらしいけど。イヤでも私攘夷浪士とかの専門だし。


「何か…そいやっ! …その辻斬りの持ってる刀が…てぃっ! …刀と言うより…とぅっ!」
「あー…おりゃっ! …生き物みたい…うぉらっ! らしい…ねっ! っしゃああ勝ったァァ!」
「…もう一回でさァ」
「やったらァァァ!」


 刀が生き物みたいってどういうことだろうねー?
 刀が動くとか? 刀が喋るとか? 刀がご飯食べるとか? 何か面倒臭い刀だなァ。


「そーいや知ってるかィ、栄蓮」
「またかよ」
「昨日見回りにでた隊士二名が…まだ戻ってねーらしいぜェ」
「マジか?! っあああああ!」
「ホイ楽勝〜」


 気ィそらしてしまったァァァ! くっそォォォォ!


「…ん? てゆか昨日の夜の見回り担当って…三番隊ウチじゃね?」

「…そうでさァ。…オメーは昨日踏み潰されたショックがまだ残ってて気ィ失ってたけどねィ。
 …ここまで言やァ分かるかィ? 今日お前、誰の姿一度も見てねェ?」

「ま…さか…」

「——うわァァァァァァッ!! だ、誰かァァァ!」


「「!」」


 私と総悟は同時に走り出す。叫び声が聞こえたのは玄関口の方。
 …何?! 何があったの?!


「オイ! 何があったんでィ?!」
「お、沖田隊長! 栄蓮隊長ッ! そ、それが…!」
「……!」


 そこにいたのは、血まみれになった隊士。しかも…三番隊?!
 その隊士を見て混乱状態の隊士を一旦後ろに下げる。


「オイ栄蓮! どうした?!」
「何があった?!」
「兄さん! 近藤さん!」


 体中から血が溢れてる…! 特に腹を深く斬られてる…!
 まずいよ、このままじゃ出血多量で…!


「こりゃひでーや。…この隊士、昨日見回りにでた隊士でィ。噂をすれば何とやらでさァ」
「そ、そうなの?! と、とにかく部屋に運ばないと…」

「え…、れ……ん、…たい…ちょ」

「ッ! 意識が……!」


 一時意識が回復したみたい…。でも早く治療しないと…!
 けどその隊士は私の隊服を力強く掴んできた。


「きの…見回り…で、て…辻、斬り…に、そうぐ、…しま、し…た」
「喋るな! オイお前! 医者を呼んでこい! 移動は無理だ!」
「わ、分かりました!」
「聞いて…、くだ…さい…。ふくちょ、も…きょ、くちょ…も、沖田、たいちょ…も」


 …何? 何? 何なの、この感覚…?


「その…辻、斬り…は…、鬼、兵…隊、の…者、の…しわ、ざ…でし、た…」

「ッ?! 鬼兵隊……ッ?!」

「そこに…いた、…ん、で…す。この、間の…、キャバクラの…時、の…。
 鬼、兵隊…、風霧、はる、か……が」

「「「「!」」」」


 ハルさん…?! 風霧、…晴香…!  
 幕府の大官を殺害し、自分が存在した証拠隠滅のために爆破まで起こしたあの…。
 

「その、女に…風霧、副隊長、が…連れて、行かれ…ました…!!」

「なっ…」

「風霧…晴香に…腹を…! 辻斬りに…背中を、浅く斬られて…!」

「そ、んなの…」

「ぼ、くは…腹を…やられ、て…! ここまで、戻る、のに…精、一杯…で…!
 す、いま……せ……」

「! オイッ!」


 意識を失う隊士。ヤバイ、出血量が尋常じゃない…!
 医者がかけつけてきて治療を行う。何とか、一命は…とりとめれそう…。


「…………」
「……栄蓮」
「……やく…も…が」
「……あァ」


 …助けに…行かないと…。助けに、行かないと…!!


「待て! どこにいるかも分からないのに勝手に動くな!」

「そんな事言ってる場合じゃないじゃん?! 八雲だって斬られてるんだよ?!」

「オメーは八雲の事になると血がのぼりすぎだ!! 落ち着け!!
 アイツはそう簡単にやられるたまじゃねーだろーが!!」

「!!」


 そ、そうだ…。八雲はそう簡単にやられなんかしない…。
 落ち着いて…落ち着いて…! 落ち、着いて…ッ…!


「副長! 今何者からか何かが届きました!」
「ンだと?! 爆発物か?!」
「いえ、音を聞いてみましたが恐らくそれはなさそうです!」
「もってこい!」


 ザキが今届いたという荷物を持ってくる。
 それは横に長い長方形の箱。差出人に名はない。…けど、この、箱についてる…赤いもの…。


「…血……」
「……」
「…とにかく…開けてみるぞ」


 兄さんと近藤さんが箱を開けてくれる。
 そこに入っていたのは。爆発物でもない。薬物でもない。


 唯一の抵抗手段で、今最も見たくなかったもの。


「コレ……ッ」
「八雲の…刀……!!」


 血濡れた、彼の刀。



( 紅桜篇、始動 )