二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.135 )
- 日時: 2013/11/07 00:17
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rBpxuBxx)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11671476337.html
Sora様
なんせバラガキですからw戦闘で考える手段も悪いんですねw
かかかかか感動ですとォォ?! そそそそそんな嬉しいです!
サイダー様
桂かっこいいよね、うん! かっこよくかけてたら嬉しいな(´∀`)♪
タメで大丈夫ですよ! 応援ありがとうございます! 頑張ります!
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空に浮かぶ一隻の船。ぼんやりと晴香は外を眺めていた。
そんな時、晴香のいる部屋の中に誰かが入ってきた。
55訓 シリアスが終わるとすごくこう…何か来るよね! え、来ない?
「晴香さァァァァん! 無事ッスかァァァァ!」
「また子ちゃん……? …私は平気よ」
「良かったッスゥゥ!」
来島また子は金髪の美少女だ。紅い弾丸と呼ばれる鬼兵隊の一員でもある。
晴香はまた子のことを妹のように思っている。
「今回は大変でしたねェ…晴香さん」
「ロリさん」
「だからそのロリさんってやめてくれます? っていうかロリコンじゃないです」
「じゃあフェミさん」
「じゃあって何ですかじゃあって」
こちらは“ロリコンじゃないフェミニストです”が口癖の武市変平太だ。
実際ロリコンである。が、あえて言わないでおこう。
「こんなところで何をしているでござるか、晴香?」
「ちょっと休憩してたのよ、万斉」
「そうでござったか。あ…、晋助が探してたでござる」
「ありがとう。すぐに行くわ」
河上万斉。この男も鬼兵隊の一員だ。
なかなか強い男なのだが…何故か常に音楽を聴いている。
「あ、晴香さん! 確か刀斬られちまったんスよね?!
新しいの用意しといたっス! あとで渡しに行きますね!」
「ありがとう」
微笑んで晴香が言うと、嬉しそうに笑うまた子。
また子も晴香を信頼し、尊敬しているのだ。
晴香は部屋を出て高杉の元へと向かった。
「…………」
「……晋助」
「…来たか」
窓から宇宙を眺めていた高杉が晴香を見て微笑んだ。
ゆっくりと晴香に歩み寄ると、その頭をガバッと抱え込む。
「わわッ?! ど…どうしたのよ、晋助?!」
「…辛そうな表情してやがる。また…何抱え込んでやがんだ」
「…何でも…ないわよ……」
「何でもなくねェだろ…。……弟のことか」
「…………」
その言葉に晴香は目を細めて体の力を抜き、高杉にもたれかかる。
ふっと目を閉じれば…よみがえるのはいつだって、あの日のこと。
『 晴香…お前は—— 』
『 …え……?? 』
『 お前は…… 』
『 お父…さん…? お母…さん…? 』
「…本当に何でもないの…。
ただ…私、馬鹿だなァ…って、思っただけよ」
「…何でだよ」
「…護りたいと思ってたはずなのに…結局は傷つけてた。
生きてほしいと…幸せに生きてほしいと願ったはずなのに…。
……あの子に…地獄を見せてしまった」
「…………」
「どうしてこうも…上手くいかないのかしらね……」
『 あ…あ……あ…ああああああああああああああああッ!!!! 』
「…馬鹿野郎。ンな表情してんじゃねェよ…」
「晋助……」
「ンな風に…抱え込んでんじゃ…ねェよ」
「……うん」
『 ッ…壊したのは…テメー、だろ…。
お袋と親父壊したのは! 家族ぶっ壊したのは!! テメーだろうがよ!! 』
——姉貴ィィ! おれ、また強くなったぞ! マジだぞ! マジだかんな!
——分かった分かった…じゃあかかってきてみなさい!
——っしゃァ! 行くぞ! 行くぞォォォ!! うォりゃァァァ! あっ
——あっじゃないでしょォォォ! 普通そこで転ぶゥゥゥゥ?!
——う…うるぺぇぇぇぇぇ…
——もう…鼻真っ赤じゃないの? …ホラ、見せなさい?
「…………?」
急に静かになった晴香を訝しげに思い、高杉はその顔を覗き込む。
固く固く目を閉じて夢の中らしい。先程よりも表情は和らいでいる。
「……俺が…絶対にテメェを護ってやる」
——例えこの身が裂けようとも。
—
「いっ…だァァァァァァァァァァァァァァァいいいいいいい!!」
病院内に栄蓮の絶叫が響き渡った。
…それはそうだ。沖田がいきなりベッドの上の栄蓮に乗ったのだから。
「ありゃ、わりーねェ、栄蓮。わざとじゃないんでさァ。
別に腹の近くに乗って苦しめてやろうなんざ微塵も思って…なくもないんでさァ」
「つまりはあるってかコラァァァ! グホッ…! き…傷口…が……」
「ギャァァァァァァァァァ! 栄蓮隊長ォォォ!」
「うわー誰かァー大変だァ! ザキが乱心して栄蓮を殴ったァー!
大変だ大変だー!」
「何さりげに人のせいにしてんだァァァァァ?!」
「るせーな」
病室に入ってきたのは土方だ。その後ろには近藤もいる。
ふたりとも疲れに疲れた顔色をしている。
「オイ総悟! 栄蓮は一応重傷なんだから大人しくさせといてやれ!」
「ヘーイィ! すいやっせーん!!」
「馬鹿にしてるよね?! てゆか一応ってどう言う意味兄さんんん?!」
「うるせーよお前は黙ってネテロ」
「どこのハンタァァ?!」
全く…と近藤は言い合いをする栄蓮と土方、沖田を見る。
本当に昔からこの三人は変わっていない。
「栄蓮…しょうがねェから俺が元気になる呪文唱えてやりまさァ」
「え…あんまりって言うか絶対意味ないよね?」
「ザオリク!! あちょっぱ!!」
「ドラクエェェェェェェ!! つかあちょっぱって何だァァァァ!! グホッ」
「「ギャァァァァァァァッ!!」」
沖田が栄蓮の腹をチョップして、血を吹き出す栄蓮。
チーンと横たわる栄蓮にニンマリと沖田は笑った。
「総悟ォォ! おまっ、何してんだァァァ!」
「いやァ…動けねー栄蓮ほどからかって楽しいものはないですぜ?」
「どこでS発揮してんだオメーはァァァ!!」
「つーかからかってると言うより殺してますよね沖田隊長ッ!!」
「ザ オ リ ク !!」
「グホッ…!!」
「もうやめろォォォ!! チョップはもうやめろォォォ!!」
ちなみにザオリクの意味がわからない人はググってネ!
その時…シャッと栄蓮の隣のベッドのカーテンが開く。
迷惑そうに包帯グルグル巻きの八雲がこちらを見ていた。
「うるさいっスよアンタら」
「おォ八雲ォォ!! 大丈夫かァァ!! 皆、静かにするんだぞォォ?!」
「いやアンタが一番うるさいっスから近藤さん」
「ゲホッ…八雲…調子はどう?」
栄蓮が尋ねると、八雲はニッと笑って答える。
「絶好調ッスよ。もう帰れるっス」
「三日間生死の境を彷徨った奴が何言ってやがんだ」
「そうだぜェ八雲ォ! まだまだ仕事しなくていいんでェ! サボれサボれェ!」
「お前は隊長にあるべからずなことを言うなァァァ!」
「医者の話によると…二人共退院にはあと一、二週間はかかるそうですよ」
「「えェェェェェェェ?!」」
「しょうがないさ、栄蓮、八雲」
近藤が笑顔でそう言えば、納得したように黙る二人。
ガシガシと近藤は力強く二人の頭を撫でる。
「何はともあれ…無事でよかった! 心配したんだぞ?」
「近藤さん……」
「ありがとう…ございます」
ニッと笑う近藤につられて、栄蓮と八雲も笑った。
それをつられて笑いながら見ていた土方、沖田、山崎。今日の見舞い組だ。
「あーァ…でも早く帰りたいねェ、八雲」
「そーっスねェ…」
「んじゃ俺が復活の呪文を唱えてやらァ!!」
「「え、ちょ、待っ」」
「ザ オ リ ク !!」
「「ウグホッ」」
「総悟ォォォォォォォ!!」
( コレが俺達でィ! )