二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カエル編】 ( No.15 )
日時: 2013/09/16 18:12
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: iuL7JTm0)

 瑠李様

ヅラのキャラが結構好きなんだよーw(´∀`*)笑
あの何処か抜けた感じのキャラが面白いから((

————————————————————————


「御用改めである〜」
「神妙にお縄についてもらいましょう〜」
「もっと気合入れろやァァァッ!!」


 06訓 仕事の後に嫌なことがあると凄く腹が立つ


「え? あァ、ごよー改めであァァァーるっ」
「神妙〜にお縄につきたもぉれぇ〜ッ!」
「そぉゆう問題じゃ無いんですけどォォォッ?!」


 アレ? 何でこの攘夷浪士はツッコミかましてくるんだろ?
 普通だよね? いつもこんな感じで兄さん乗り込んでるよね?


「オイ兄貴! 何なんだよこの2人?!」
「いや真選組だけどサ! 全く気合感じられねーよ?! 何しに来たのコイツら?!」


 だからアンタらを捕まえに来たんだってばよ!
 
 兄さんにとある攘夷浪士のグループを潰して欲しいと頼まれた私と八雲。
 まさかのまさかの2人だけで遠く離れた土地までやってきていた。


「幕府の大官1人の命を狙ったアレとして捕まえまーす」
「アレってなんですかァァッ?!」
「て言うか何者なんだテメェらはァァッ! 見た事ねぇぞォォッ!」


 見た事ないねェ…まァ、基本的に三番隊は攘夷浪士専門だから。
 それ以外には基本的に私と八雲はサボ、じゃなくて関わらないようにしてるからね!


 ほとんどは他の隊士に任せてる感じだから。


「主に攘夷志士・浪士討伐専門の三番隊の隊長でぇぇぇす」
「俺ァ副隊長でぇぇぇす」
「なめてんの?! アンタらなめてんの?!」
「ちょ、待て兄貴! 俺、何か聞いたことあるぜ!」


 1人が何か叫んだかと思うと、10人程の浪士が円になって話し始めた。
 何ですかこのゆるーい感じは。斬るよ? 斬っちゃうよ? いいの?


「フッフッフ…三番隊隊長、貴様は敵が刀を抜かなければ己も抜かないらしいな!」


 何で私の顔知らなかったのにんなこと知ってるの。


「だったら…コレでどうだァァァッ!」


 素手で襲いかかってくる攘夷浪士共。
 いやアホじゃね? つーかアホでしょコイツら?


「確かに私は素手相手には刀抜かないけどさ…」
「ッ!」
「だーれが素手でやれないって言った?」
「ふがっ!」


 1番先頭にいた奴にアッパーを喰らわす。
 バイキ○マンチックに何か叫びながら飛んでいった。あ、バイバイキーン?


「コ、コイツ…!」
「——それにね」
「?! ぐああっ…!」


 ザシュッという肉をたつ音。迫ってきていた2人の浪士が倒れた。
 その後ろに立っているのは、冷たい瞳の八雲。


「三番隊副隊長は…素手だろうと何だろうと、容赦ないからね」
「なっ…何だコイツ! 強っ——ガァァッ!」
「ゲロォォッ!」
「ゴフッ!」
「ちょ、今途中なんか変な叫び入りましたけどォォォッ?!」


 誰ですか恐怖のあまりに吐いたのはァァァッ?! あ、何か悪臭が。
 
 ターゲットを変更して八雲に向かっていく浪士達。既に全員刀を抜いている。
 それを冷たい瞳で八雲は斬りつけていく。


「副隊長も強ぇぞ…! バケモンだァァァッ!!」
「あ」


 終わったな、あの浪士。


 そう思った瞬間八雲は凄い勢いで浪士を斬りつける。
 背中から血飛沫があがっている。


「悪ィけど…」


 全員を斬った八雲は刀を肩に担いで、妖しく笑ってる。


「バケモンって、俺が1番嫌いな言葉なんだよな」
「バッケモーン」
「ちょ、隊長殺しますよ? 亀有の部長チックに言われても腹立つんスけど?!」
「アンタだって昔は私の事バカガキとか言ってからかったじゃん!」
「覚えてるわけねェだろォォッ!」


 気づけば周囲は血の海。…派手にやってくれたなァ、八雲。
 捕まえる予定だったんだけど…ま、仕方ないっか。


「コレにて一件落着ゥゥ! 帰りますかァァッ!」
「いえっさーぁ。…って、あ」


 ベチャって言う嫌な音。…何か、踏んだ、気がする。
 恐る恐る足元を見ると、どっかのシーンで浪士が吐いてた【ピー】。


「……ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」
「ちょ、落ち着け隊長ォォッ! こっち来んなァァァァッ!」
「今こっち来んなっつったよねェェッ?!」


 最悪だァァァァァっ!



       (格好よく決められないのが)
             (三番隊隊長と副隊長なのです)


 

 


 

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.16 )
日時: 2013/09/16 18:30
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

ルー ルー ルー


気合いがww気合いが感じられないwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カエル編】 ( No.17 )
日時: 2013/09/16 21:46
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: aksXRGAk)

 瑠李様

気合を求めちゃいけませんww
いつだってのんきなんです、ひょうひょうとしてるんです((
いつもコメントありがとうね!(´∀`)

————————————————————————————

 ——笑え笑え! 笑った方が人生楽しめるぞ?
 ——栄蓮は凄いなぁ。今日もボコボコにされたされた! ガハハハハ!


 07訓 人間守りたいものがあってこそ強くなる


「た…ただいま、戻りましたァァ…」
「あ、栄蓮隊長に風霧副隊長! お帰りなさーい!」
「お、ザキ!」


 (ゲロを洗って)任務から帰還した私と八雲。
 そこには山崎退、通称ザキがブンブンとミントンを振っていた。

 …兄さんに殺されても知らないよ?


「山崎ィィィ! てめっ何やってんだコノヤロォォ!!」
「ギャァァァァァァァァッ! ちょ、栄蓮隊長助けて下さいィィィッ!」
「オーケイ、我が命にかえても」
「腹立つっ! 何か腹立つッ!」


 だーから殺されるって言ったじゃん。…いや、言ってない?
 私の後ろにザキが隠れる。それを見て兄さんは私に気づいたみたい。


「…帰ってたのか」
「うん、何とか無事にね。ゲロにやられたよゲロに」
「ゲロォォッ?! おま、誰と戦ってきたんだァァ?!」


 あ、気を逸らせたっぽい? 恐る恐ると言った感じでザキは私の隣に立つ。
 

「八雲も御苦労だったな」
「ども。報告は“とにかく斬りつけました”です」
「お前また見境なく斬っただろ? 捕まえろって俺言ったよね? ねぇ?」
「お褒めに預かり光栄です」
「褒めてねェよォ?!」


 八雲の中では“捕まえろ=殺せ”だからね!
 目の前の敵を全員斬り伏せるのがこの風霧八雲さ!


「お、栄蓮に八雲! 帰ってたのか!」


 いきなり響いた陽気な声。久々に聞いた、声。
 ゆっくり振り返ると、そこには近藤さんがいた。


「ゴリッ…近藤さぁぁぁぁぁぁんッ!」
「ちょ、今ゴリまで言ったよね?! 久々に会ったのにゴリラって言いそうになったよね?!」


 だって見かけがゴリラっぽいんだも…ゲフゲホゴホッ!
 
 近藤勲。我らが真選組局長。私の…守りたい人。
 行くところもなく頼れる人もなかった私達土方兄妹を受け入れてくれた人。


「また美人になったなぁ、栄蓮! 怪我はないか?」
「近藤さん…アンタそれ洒落になりやせんぜィ」
「おい総悟、どう言う意味よ? …怪我はないですよ」


 やっぱり近藤さんは近藤さんだなぁ。
 この笑顔を見るとすごく安心できるんだよねぇ…。


 真選組三番隊隊長という立場だけど、私が守りたいのは幕府なんかではない。 


「そうかァ! そりゃー良かった! 八雲も怪我はないか?」
「ないッスよ。近藤さんこそまた変なことに手を染めてませんか?」
「してないしてない! 女の人に惚れてなァ、日々見守ってたくらいさ! いいことだろー?」
「…それ、ストーカーって言うんじゃないスか?」
 

 うん、ストーカーだよね。…いいのか真選組?
 まぁ、こんな感じの人なんだけど。私が守りたいのは…この近藤さん。

 まとめると…真選組のみんな、かな。


「ま、何はともあれ無事で良かった! ゆっくり休めよ!」
「ありがとうございます」
「栄蓮…テメェ何かゲロ臭ェぜィ?」
「沖田隊長…それ禁句ッス」


 靴の裏はげるほどにこすって洗ったのにィィィィィッ!
 

「っと、栄蓮。テメェ早く自分の部屋に戻れ」
「? なんで?」
「…実はな」


 兄さんが煙草を吸いながら口を開いたとき。
 背後に謎の気配を感じた。知っている気配じゃない。…敵?!


「ん? こやつ…女ではないか?」
「……」


 振り向いたところにいたのは、かえるの天人。蛙。帰る。…カエル?


「あ、…やばいっスね」
「ヤベーねィ」
「…ヤベーだろ?」


 カ エ ル ? ゲ ロ ? ゲ コ ?


「ほほぅ…色気はないが顔はなかなかだ。ちょいと暇潰しの相手をしろ」
「…………」
「男ばかりで飽き飽きしていたところだ。…おい、聞いているのか?」



  カ え ル ?







「ッギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!!」





(あ、そういえば栄蓮隊長…)
(蛙、苦手だったっけか……)
(目見開いたまま固まってるっスね)
(ちげェよ。あれ…)
(気ィ失ってるんでィ)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.18 )
日時: 2013/09/16 21:58
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

栄蓮ちゃん描きたいです!
今思いました←

良いかな?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カエル編】 ( No.19 )
日時: 2013/09/17 22:05
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: MDks2Yj8)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11615969655.html

↑参照↑

ゆる〜く栄蓮を描いてみました。しんのすけチックな輪k((
めっさ下手くそです! ホントに! 誹謗中傷とか無しで(;´∀`)
ただイメージを持っていただきたいだけなので。


 瑠李様

まじですか?! かいて欲しい! ホントにかいて欲しい!

詳しく容姿の説明するのもアレだったから、参照にソレっぽいもの載せといた←
下手くそで参考にもならないだろうけど(;´∀`) ごめんね!
アバウトにはオリキャラ紹介に書いてありまーす!

ビューティフルな栄蓮なんぞ私にはかけないのだ(悲)
楽しみに待ってます(^-^)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カエル編】 ( No.20 )
日時: 2013/09/17 23:25
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: MDks2Yj8)

 三番隊隊長の弱点といえば。
 ヌメヌメしていてゲロゲロと鳴く、アレなんです。


 08訓 何だかんだ言って頼れるのは兄


「…ん?」


 あー…土方栄蓮、只今覚醒です。布団? 布団の上?
 ふと目線を隣にやると、首がカックカックしてる兄さん発見。


「…兄さん?」
「……」
「…寝てるの?」
「……」


 …見守っててくれたのかな? ってか何があったんだっけ?
 あ、そうだそうだ。カエルがいたんだ。本当…有り得ない。


「……んぁ?」
「あ。兄さんおはよう」
「あァ…。チッ、ちょっとうとうとしちまったみてェだ。……気分は?」
「最ッ悪!」
「だろうな」


 煙草を吸い始める兄さん。ちょ、臭いんですけど?!


「あのカエルの天人…何?」
「……実はな」


 …兄さんの話はこうだった。

 先日、“宇宙海賊春雨”の一派と思われる船が没したらしい。
 没させたのはたった2人の侍。その内の1人は桂。
 春雨の連中は江戸に大量の麻薬を持ち込み、売りさばいていた。
 そして…それには幕府の官僚が一枚絡んでいるらしい。


「…幕府の…官僚が…?」
「あぁ。麻薬の売買に手を貸す代わりに、利益の一部を海賊から受け取っていたらしい」


 腐ってるなぁ…。攘夷浪士の吐いたゲロよりゲロいよ。
 

「勿論真偽は定かじゃねェ。
 …が、江戸に散らばる攘夷浪士は噂を聞きつけ、奸賊討つべしと暗殺を画策しているようだ。
 そこで…真選組の出番ってわけだ」

「なるほど、分からん」
「こんだけ丁寧に言ったのに分かんねぇのかオメェはァァァッ?!」


 ギャァァァァッ! 煙草臭いィィィィッ!
 ちょ、こっち来んなや馬鹿にーさんんんんんんッ!


「ホンッと馬鹿だなオメェは!」
「それが貴方の妹なんだ!」
「何でそんなに上からチックなの? ねぇ教えて? マヨネーズ様?」
「普通ケチャップだよ! マヨネーズとかじゃーどーうー」
「なんっでお前ほんとそんなウザイの?! 敬えやァァッ!」


 煙草臭い兄を誰が敬えるかァァァァッ!
 兄さんは溜息をついたあともう1度座り直した。


「簡単に言うと…あのカエルを守らなきゃなんねェんだ」
「まじか」
「マジだ」
「マジすか」
「マジだよ」


 あれ、マジッてなんだっけ? 分かんなくなってきた。 

 あ、今の作者の呟きね? つーか何マジ○か学園チックな台詞入れてんだ作者。
 っていうか待って? カエル守るんだったら…カエルの傍にいなくちゃだよね?


「イヤ、あの…私無理かも…」
「…………」


 ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!
 何かすっごい兄さんに睨みつけられたァァァァッ! …気がする!


「…分ァってるよ」
「…へ?」


 スパーっと兄さんは煙草の煙をはく。


「テメーの蛙嫌いは全員知ってる。近藤さんも寝かせてやれってよ」
「近藤さんが…」
「それに…任務帰りだしな。ゆっくり休め、この馬鹿妹」
「…馬鹿妹は余計だよッ!」


 クシャッと前髪を撫でられる。あ、何か懐かしい感覚ゥー。
 昔はよくこうしてもらったっけか…ハハハ、私も年をとったもんだわ!


「…つーか何でお前そんなカエルが嫌いなんだ?」
「昔…総悟が顔面につけてきたから」



『栄蓮ー。オイ栄蓮ー。ちょっとこっち来いよー』
『はいはい…何さ何さ』
『…目ぇ瞑って?』
『…なんで』
『いーいーかーらー! 早くしろィ!』


 じだんだを踏む小僧を一瞬でも可愛いと思った自分が馬鹿だったのよ…。
 確か顔にベチャッて言う感覚がありましたよねー。


『ッ…ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァッ?!』
『ブッハハハハッ! ひっかかった! ひっかかったァァァッ!』
『なにこれ?! なにこれ?! 気持ち悪ゥゥゥッ』
『名づけて顔面カエル大作せーん! 栄蓮にはお似合いだ〜ッ』
『ちょ、いやァァァッ! ギャァァァァァァァァァッ!!!!!』

『…あり? ……ちょっと、やり過ぎた、かねィ?』





「…ということがありましてですね」
「……(笑ってる)」
「って何笑っとるんじゃ馬鹿兄さんんんんんッッ!!!!!!」
「馬鹿とは何だ馬鹿とはァァァッ?!」




 ——ドォォォォォォォォォンッ!

 

「ギャァァァァァァスッ?!」
「何だ?! 敵か?!」


 私と兄さんが同時に立ち上がった時、襖が開いた。
 そこにいたのは八雲で。


「副長、隊長! 大変です!」
「「?!」」

「近藤さんが——ッ!」




( 局長ォォォ!! )

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.21 )
日時: 2013/09/18 00:05
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

きょく…こんど…ゴリラァァアアァ!!←どうしたゴリラァァァ!

マジか! やった〜

あ 一つ質問です


花火は携帯持ってる?
そしてメルアドを私に教えられる?
okな場合、アナログ絵になり
無理な場合 クオリティくっそ低いデジタル絵になるよ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カエル編】 ( No.22 )
日時: 2013/09/18 22:53
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: HZjgBtCK)

 瑠李様

近藤「最初あってたのに何で言い直したのォォォ?!」

メルアドはちょっと教えられないかな(´・ω・`) ごめんね!
クォリティ低くても大丈夫vV 楽しみにしてるねー♪

——————————————————————————————

 カエルだろうが天人だろうが幕府だろうが、
 真選組局長を酷く侮辱するのだけは許さない。


 09訓 自分の思いを貫いてゆけ 


 私と兄さん、それに八雲は急いで近藤さんの元へ向かう。
 

「ッ?!」
「近藤さんッ!」


 近藤さんが肩から血を流して倒れてる…?!
 総悟が必死に近藤さんの名前を呼んでる。ザキは…既にいない。


「総悟、何があったの?」
「近藤さんがそこのカエルを守ったんでィ。ザキの野郎がもう犯人追ってるぜィ」
「そこのカエルとは何だ?! フン、…しかしまァ」


 ——猿でも盾代わりにはなったようだな。


 その言葉を聞いて総悟が素早く刀に手をかけた。
 一瞬で首が飛ぶ…というとき、兄さんがその手をとめた。


「止めとけ」
「……」
「…瞳孔開いてんぞ」
「…だってよォ、栄蓮」
「って私かァァッ?!」


 チン、と鞘に刀をおさめる総悟。…何とかおさまったみたい。


「八雲、部屋に布団敷いて。近藤さん運ぼう。
 あと三番隊! 今すぐ全員警備について! カエルさん守るんだよ!」


 そう叫ぶと威勢のいい返事が返ってきた。
 近藤さんが身をはって守ったんだ…。だったら私も…頑張ら、ないと。
 

「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだァァァッ…!」
「……副長、隊長が何か凄い暗示かけてます」
「……見守っといてやれ」


 —


「ホシは“廻天党”と呼ばれる攘夷派浪士集団。
 桂たちとは別の組織ですが、負けず劣らず過激な連中です」

「…そーか。今回のことは俺の責任だ。
 指揮系統から配置まで全ての面で甘かった。もっかい仕切り直しだ」

「……副長。あのガマが言ったこと聞いたかよ!
 あんなこと言われてまだ奴を守るってのか?!」


 原田さんが声を上げて反論している。
 …まーァ、確かに…あの台詞はいただけなかったよねェ。

 一歩間違ってたら私が抜刀してたね! アハッ!


「副長…勝手ですがこの屋敷内色々調べてみました。
 倉庫からどっさり麻薬コイツが…。
 もう間違いなく奴ァクロです」


 あー、やっぱりね。…ま、んなこたどーでもヨロシ。
 隣に座ってる八雲を見れば、彼もこっちを微笑んで見てきて。
 
 ぃよし、と2人同時に立ち上がれば注がれる視線。
 痛い痛い痛い痛い! 視線が痛い!


「栄蓮隊長、風霧副隊長! まさかまだあのカエルを守る気ですか?!」
「え、まァそんな感じ? ねェ、八雲?」
「そっスね」

「どうしてです?! 麻薬を所持してるようなやつですよ?!
 こんな奴を守れなんて一体今の幕府はどうなって…ッ」


 悔しげに俯くザキ。…分かんなくも、無いけどね。


「…私が守りたいのは、近藤さんだから」
「…え?」

「だから…私が守りたいのは幕府なんかじゃないの!
 アンタらはどうか知らないけどね、私は近藤さんを守りたい!
 だから近藤さんの指示なのであれば、私はそれを遂行する!
 近藤さんが守ろうとしたものは、私だって守る!

 今の私があるのは…近藤さんのおかげだからねッ!」


 そう言うと見開かれる隊士達の瞳。そーいうことなのさ。
 

「カエルは大っ嫌いだけど…守らなきゃなんないなら守るよ」
「以下同文。ちなみに俺ァ隊長の指示でもあるんで」

「何より…三番隊は攘夷浪士共の討伐が責任だからね!
 近藤さんに…。近藤さんの守ろうとしたものに歯向かう奴は、私の敵でもあるのね!
 …っつーことで、三番隊出動してきまーす!」

「お先に失礼しまーす」
「って八雲ォォッ! 何かサボるみたいな感じになるからそれ止めてェェッ!」


 ——ピシャンッと閉まった障子。静寂が室内を包んだ。
 土方は煙草の煙を一度はいて、フッと微笑んだ。


「…そう言うこった」
「「「ッ!」」」
「俺の大将も…昔から近藤さん(コイツ)だけだ」 


 バラガキ兄妹だ何だと呼ばれていた、あの頃から。


 —


「…で」
「で??」
「……なァァァにやってんの総悟ォォォォッ?!」


 カ、カ、エル…どの…オヴェッ…!
 カ、カエル…さん何かはりつけられてその足元で薪焚かれてますよォォ?!


「…沖田隊長」
「何でィ、八雲」
「……カエルの丸焼きって、美味いっスかね?」
「よっしゃやってみようぜィ」
「待てェェェッ!!!」


 何ていうか、うん! 私が兄さんに怒られるゥゥゥッ!
 だって何かでかい口叩いて来たあとだよ?! ダメでしょ?! ダメでしょォォッ?!

 いやカエルは大嫌いだけども! 寧ろ焼き尽くしてほしいけどもッ!


「…何してんのォォォォォッ!! お前らァァッ?!」
「「大丈夫大丈夫、死んでませんぜ」」


 何で八雲も江戸っ子口調? 兄さん登場ー。


「要は守ればいいんでしょ? これで敵おびき出してパパッと一掃。
 攻めの守りでさァ」

「貴様ァ、こんなことしてタダですむと…」
「喋るなカエルゥゥゥゥゥッ! キモイィィィィィィッ!」
「もぺ!!」


 口の中へ薪を投入ゥゥゥッ! マジで喋るなァァァッ!
 これでも気を失わないように掟シ○ジチックな暗示かけまくってんだよ…!


「土方さん、栄蓮、八雲。俺もアンタらと同じでさァ」
「……」

「早い話真選組ココにいるのは近藤さんが好きだからでしてねぇ。
 …でも何分あの人ァ人が良すぎらァ。
 他人のイイところ見つけるのは得意だが、悪いところを見ようとしねェ」


 …その通りだね。


「俺や土方さん、栄蓮や八雲みてーな性悪がいて、
 それで丁度いいんですよ真選組は」

「「…ハハッ」」


 私と八雲は小さな声で同時に笑ってしまう。
 まさか総悟がこんなこと言うとは。…愛されてるなァ、近藤さん。


「…フン。あー、なんだか今夜は冷え込むな…。
 薪をもっと焚け総悟、八雲。…栄蓮は気を保て」


 兄さん、それが1番簡単なようで難しいんだよ?
 良い子の皆さんは覚えておこうね!


「も゛ぐらっはめっそ」
「何語ォッ?! てゆか何てェェッ?!」
「——土方隊長! 敵です!」
「ッ?!」


 門の方を見れば噂の攘夷浪士共、“廻天党”の連中。
 ゾロゾロと屯所の敷地内に入ってくる。


「天誅ぅぅぅ!! 奸賊めェェ!! 成敗に参った!!
 どけェ、幕府の犬ども。貴様ら如きにわか侍が、真の侍に勝てると思うてか」

「ねェ八雲? あのはちまきダサくない? “天誅”とかかいてあるよ? ヤバくない? センスヤバくない?」
「ありゃぁヤベーっすね。ウ○コ以下の土方スペシャルっスね」
「ちょ、それどーゆう意味だァァァァッ?!」
「アンタらこんな時まで漫才繰り広げますかィ? 死ね土方兄」
「攘夷浪士の前にテメェを先に斬ってやろうかァァ?! しかもちゃんと“兄”ついてるしィィッ?!」


 あれま、ぼーぜんとしてるよ攘夷浪士共。
 んじゃま、そろそろ行きますか!


「んじゃまァ…派手にいくとしよーや」
「——まったく喧嘩っ早い奴等よ」
「「「「!」」」」


 この声は…近藤さん?!
 後ろを振り返ると、真選組総員が外に出てきていて。
 その中央で指揮をとっているのが近藤さんだった。


「三番隊とトシと総悟に遅れをとるな!!
 バカガエルを守れェェェェ!!」


「…やっぱ、近藤さんだね」


 私がつぶやくと、兄さんと総悟は小さく微笑んだ。
 八雲もコクコクと頷いている。


「行くぞォォォ!!」


 っしゃァァッ! いきますかァァァッ!




(ヨシ…全員御苦労だった! 攘夷浪士共は全員のびている!)
(バカガエルさん、大丈夫っスか?)
(誰がバカガエルか! …大丈夫だ)
(栄蓮栄蓮、カエルに慣れたんじゃねェの?)
(ほほぅ。ならば今から一緒に来い、女)
(…………)
(総悟。コイツもう気ィ失ってるから)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お花見編】 ( No.23 )
日時: 2013/09/19 16:58
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://hp44.0zero.jp/1072/rui1127/

了解です!
頑張る←


遅くなるかもしれないけど待ってねッ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お花見編】 ( No.24 )
日時: 2013/09/19 22:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: fLcGHkVA)

 瑠李

遅くなってとか気にしなくても大丈夫!
ってゆうか私がかいてもらうんだし!( ´∀`)

瑠李も小説更新頑張ってねー!

————————————————————————


「今年もやって来たァァッ! “ザ☆真選組deお花見”ィィッ!」
「「うぉぉぉぉぉッ!」」
「何っだそのダセェ名前はァァァッ?!」


 10訓 花見っていってもどっちかというと団子目当て


 っということでェッ! カエルさんも何とかなりィィッ!
 今日は真選組総出でお花見なのです! 


「…何でお前そんなにテンション高いんだ?」
「お酒が飲めるからァッ! ひゃぁっほぉぉぉぉっ!!!!」
「キャラ違くないィィッ?!」


 お酒! お酒ッ! 私はお酒が結構好きなのだ!
 やぁっぱねェ、日々の労働には酒が必要なのよ! うん!


「栄蓮栄蓮! 一緒に鬼嫁飲み比べしようぜィ!」
「おっ、いいねェ総悟! こういう時は優しいからねアンタは!!」


 いつもは命狙ってくるんだけどネ!


「心配ねェよ栄蓮! 今日は全く殺意とかわかねぇからねィ!
 ちょっと鬼嫁に毒仕込もうと思ってるぐれェでさァッ!」

「いつもより殺意倍増してるんですけどォォォォッ?!」


 滅茶苦茶可愛らしい笑顔で何を言うかコイツァァァッ?!
 恐るべしベビーフェイス! 何か何を言っても許される顔してるよ?!


「隊長、安心してください。俺が速攻でお酌してあげますよ!」
「死ねってか?! とっとと死ねってか八雲ォッ?!」
「両手に花だねィ、栄蓮! 憎いねコノコノ〜」
「薄汚れた花だけどね! 死ねという思いが込められた花だけどねェェッ!!」


 コイツらほんと敵だ! 総悟と八雲はほんっとに敵だァァッ!
 もういい! もういい! こうなったら兄さんとでも飲んだらァァッ!

 あ、もうすぐ毎年のお花見スポット…って、アレ?!


「あ、瞳孔女」
「あ、死ね天パ」
「何でだァァッ!! てゆか会ってすぐそれかテメェェェッ!!」


 万事屋連中が毎年のお花見スポットとってる…だと?!
 あれ? でも見慣れない人もいるな…?


「ンだよ、着物間違えたのか瞳孔女。それ男物だぞ?」
「わざとだよわざと。いつでも私は男物を着てるんですぅー」
「あぁそうですかぁー」 
「アンタらは小学生かァァッ!」


 あ、メガネだ。相変わらずツッコミだなコノヤロー。


「…そこをどけ万事屋。そこは毎年真選組が花見をする際に使う特別席だ」
「瞳孔女かっこ男バージョンが何言ってやがる!」
「何その呼び方?! 無性に腹立つんですケドォッ?!」


 んなこたどーでもいいからさァー。早く酒飲もうよ酒ぇー。


「副長、もういいじゃないッスか。別んとこ行きましょうよ」
「るっせェ八雲! 大体テメーら、ここから見える桜は特別だろーがよ?」
「別に俺達ゃ酒飲めりゃどこでもいいッスわ〜〜」
「アスファルトの上だろーとどこだろーと構いませんぜ」
「酒のためならアスファルトに咲く花のよーになれますぜ!」

「兄さんッ! おーさーけーのもーよォォォォッ!」
「テメェはキャラ違うから黙ってろォォォォッ!!!!」


 だってお酒飲みたいんだもんマジで!
 もう八雲が隣で嫌がらせのように…っていうか嫌がらせで酒瓶ふってるよ!
 チャポチャポ言ってるよ! 酒が私を呼んでるよ!


「ッ…ホントは俺もどーでもいいんだが、
 コイツのために場所変更しなきゃならねーのが気にくわねー!!」

「もう面倒くさいッス、副長が」

「ンだと八雲テメェェッ?! 切腹しろや切腹ゥゥッ!
 っ大体山崎に場所取り行かせたはずだろ…どこいったアイツ?」

「ミントンやってますぜミントン」
「カバディカバディ」
「カバディ何ィィッ?! っていうか山崎ィィィッッ!!」
「ギャアアアアア!!」


 カバディを知らんのか兄さん?! アレだよ、カバディだよ!
 そうさカバディさ! …もう分かんない人はネットで検索してェェェッ!


「まァとにかくそーゆうことなんだ。
 こちらも毎年恒例の行事なんでおいそれと変更できん。
 お妙さんだけ残して去ってもらおーか」

「いやお妙さんごと去ってもらおーか」
「いやお妙さんはダメだってば」
「いやお妙さんて誰なんだァァッ?!」


 万事屋衆にお妙さんなんて人いたか?!
 天パとメガネとチャイナ娘しかいなかった感じがするよ?!


「——あら? 真選組に…女性がいるんですか?」
「…………」


 び…美人だァァァァァァァッッ!
 凄く美人な女の人! おしとやかそうで…アレ? 胸はない?


「アラ? 何か今胸がどうのと聞こえたような?
 銀さん、刀とってちょうだい?」

「すいませんでしたァァァァァァッ!!!!」


 エスパー?! お妙さんエスパー?!
 何この人、美人のくせに超怖いんですけど?!


「志村妙と言います。胸がどーのとか言ってんじゃねぇぞこのクソババア」

「アレ? なんか今悲しい言葉が聞こえたような?
 ……三番隊隊長、土方栄蓮です。
 …ちなみにお妙さんからみるとババアかもしんないけどまだ20代だからババアとかやめt

「何か言った?」
「言ってません」


 多分まだ10代後半…かなァ、お妙さん? 若々しいし。
 って私だってんなふけてないわァァァッ! あれ、何か虚しいよ?


「宜しくお願いしますね、栄蓮さん」
「ア、ハイ、コチラコソー」


 私は生き残れるエンドを選ぶよ! うん!
 ちょっとしくじったら多分っていうか絶対殺されるよマ ジ で!


「姉上、あんまり栄蓮さんを困らせないでください。
 …すいません、栄蓮さん」

「あァ、こういう扱い慣れてるから大丈夫よー。って…姉弟?」
「アンタ気づいてなかったんですか…」


 …そういやメガネの姓も“志村”だったっけ?
 

「まァ、自己紹介はしましたが…私達をここからどかしたくば……」
「ど、どかしたくば?」


 死ねってか? 死ねってかお妙さん?
 切腹しろってかお妙さん? 首斬れってかお妙さん?


「ハーゲンダッツ1ダースもってこいよ」
「ブルドーザーでも持ってこいよ」
「フライドチキンの皮持ってこいよ」
「フシュー!」
「案外お前ら簡単に動くな?!」


 ってちょっと待て、何ですかあの巨大犬?
 絶対地球の生物じゃないよね? なんで誰もつっこまないの? ねぇ?


「面白ェ、幕府に逆らうか?
 ——今年は桜じゃなく血の舞う花見になりそーだな……」


 あ、兄さんマジだ。目の瞳孔が開いてるよ…!
 …アレ、いつものことか?


「じゃあ私はとりあえず天パぶった斬りまーす!」
「なんで俺なんだァァッ?!」
「待てぃババア! オメーの相手は私アル!」
「ほっほぅ、チャイナ娘。…ぶった斬ったる!!」
「隊長、アンタほんとに大人?」
 

 八雲、斬り合いに大人も子供も関係ねェよ!
 アレ、でもチャイナ娘刀持ってないよ? 素手? 素手で勝負?


「待ちなせェ!!」
「「?!」」 

「堅気の皆さんがまったりこいてる場でチャンバラたァいただけねーや。
 ここはひとつ花見らしく決着つけましょーや」


 花見らしく…? 花見らしくといえば…何だろう?
 あ、花札とかやってみるか? って花札って花見か?


「じゃあ飲み比b」
「第一回陣地争奪…叩いてかぶってジャンケンポン大会ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

「「「「花見関係ねーじゃん!!」」」」


 イヤ、あの…!
 お酒を飲ませてよォォォォォォォォッ!



(いけェェ局長!)
(死ねェェ副長!)
(誰だ今死ねっつったの!! 切腹だコラァ!!)
(アッハハ、兄さんいい気味だ!)
(ンだと栄蓮テメェェッ!)
(死ねェっ女隊士ィッ!)
(女隊士って私しかいないよねェェェッ?!)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.25 )
日時: 2013/09/19 23:25
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

明日から描くけどね
今ほかの方のお祝いも入ってて 汗
まあ同時進行でやるんだけど…


ペンタブほしいよねッ←

たかが小六の画力なんか期待しないでねッ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お花見編】 ( No.26 )
日時: 2013/09/20 23:01
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: NeUoROHL)

 瑠李

だいじょぶだいじょぶ!
待つのは昔から得意でね…( ´∀`) (((遠い目

ペンタブいいよねーw
普通にでも描けないのにマウスなんかで描けるかァァッ!
っていうのが私の意見なのね(((

大丈夫、私には他人の画力をどうこう言える画力はないから←

————————————————————————————


 近藤勲vs志村妙、沖田総悟vs神楽、土方十四郎vs坂田銀時。
 観戦者は諸々。そんな中で叩いてかぶってジャンケンポン大会が始まった。


 11訓 女同士の戦いは熱い


「…はぁ…お酒飲みたい……」
「耐えてください隊長。…俺がちゃんとお酌してあげますよ」
「…ん、じゃあ頑張るー…」


 八雲が(まともな)お酌してくれるんなら…耐えようかな…。
 あぅあー…お酒飲みたいのにィィィ…。あ、アル中じゃないからね?


「それでは一戦目、近藤局長vsお妙さん」
「近藤さん頑張ってくだs」
「栄蓮さん。私の応援…してくれますよね?」
「頑張って下さいお妙様ァァッ!」


 恐い怖いこわいコワいよォォォォ…!
 カエル以上に恐ろしいよお妙さんんんんん…!


「隊長…アンタ年上っしょ? 何をあんなまな板女に怯えてんスか。
 大体胸はもちろん色気もまだ隊長の方があるッスよ」

「や、八雲ォォ…!」


 八雲が何か優しいィィ…! “まだ”ってのが気になるけど…!
 でも恐いんだよお妙さんは! いやマジで、いやホントマジで。


「だからあんなまな板に隊長が怯える必要なグブホォッ!!!」
「八雲ォォォォォォォォッッッ!!!!!!!」
  

 どっかから巨大な石が飛んできたァァァァァッ!
 そしてそれが八雲に直撃ィィィッ!


「アラ、ごめんなさい。手が滑っちゃったわ?」
「おおおおおお妙さんんんん…!」


 真っ黒だァァ…! お妙さん真っ黒だァァ…!
 八雲は真っ赤っかだァァァァァァッ…!!


「や、八雲ォォッ! このアマ近藤さんに続けて何してんだァァッ!」
「あ゛ァ? マジでやんのかゴラ?」
「「「さっせんしたァァァァァッ!!!!!」」」


 って近藤さんまでやられてるゥゥゥゥゥッ!
 意識ないよ?! 白目むいてるよ?! グッタリしてるよォォォッ?!


「フフ…新ちゃん、ちょっといいかしら?」
「な、なんでしょうか、姉上」
「栄蓮さんと対決したいのだけれど…いいわよね?」


 全力でお断りさせていただきますゥゥゥゥッ!!
 おいメガネェェッ! 許すなァァ! 許した瞬間私の死は決定するゥゥゥッ!


「え、えと…」
「いいわよね?」
「え、栄蓮さ…」
「いいわよね?」
「いや、ですから」
「いいわよね?」
「あの、ですかr」

「いいって言えやこのクソガキ」
「おっけぇでェェェェェェすッッ!!!!!」


 メガネェェェェェェェェェェェッ!! ちょ、待っ、死ぬ!
 叩いてかぶってジャンケンポンで死ぬとかマジ有り得ないよマジで。


「という事で…栄蓮さん、女同士でやりましょうか?」
「あ…ハハ、ははははは…」
「さ。座って座って?」


 座りたくねェェェェェェッ…! やばい、地面に埋まりたい…!
 誰か私を全力で地面に埋めてくれェェェェ…ッ!


「じゃあいくわよ? 勝った方が場所をとる権利を得られるのよ?」
「お、おす!」

「おぉ〜うぃ、がぁーんばれよォォ、えれ〜んッ」
「負けんじゃねぇぞォ〜」


 馬鹿兄さんんんんんんっ! 何か天パと飲み比べしてるしィィッ!
 もうベロンベロンじゃん! 弱すぎだよ!

 っていうか私もそこに混ぜてぇぇぇぇぇぇっ!


「栄蓮コラァァッ! 負けたらアルミホイルかみかみの刑じゃァァァッ!!」
「変な刑を作るなァァァァァッ!!」


 けど辛そォォォッ…!

 総悟はチャイナ娘と何かもうジャンケンポン無しで戦い合ってる。
 もう私もそれがいいよ…!


「それじゃあいきますよ、栄蓮さん」
「お、おす…!」


 や、八雲と近藤さんの仇はとらないとォォ…ッ!


「「叩いてかぶってェェッ!」」
「「「「…………」」」」
「ジャンケn」
「ポォォォォォォォォンンンンッ!!!!!」
「ギャッファアアアアアッ!!」


 割れたァァァッ!! 頭割れたァァァッ!!
 まだ“ポン”してないのにやられたァァァァッ!!!


「フフ、私の勝ちですね?」

「いや待てェェッ!
 ジャンケンの勝ち負けも決まってないのに殴ったよねェェェッ!」

「なんのことで?」


 とぼけてるゥゥゥッ! こぉなったらァァァァァァッ!


「うォラァァァァァァッ!!」
「ギャフッ」


 ピコピコハンマーがお妙さんの頭にヒットォォォォォッ!
 やられたらやり返すゥゥッ! …倍返しだ!


「な、なかなかやるわね…!」
「フッ…女隊士なめてもらっちゃぁ困るよ、お妙さん」
「次で…決着、つけましょうか」
「オーケイ…」


 ザッキィが凄い熱い視線を送ってくれるよ…!
 

「隊長頑張れェッ! そのアマやっちゃってください!」
「局長と風霧副隊長の仇をォォッ!」
「いっけェ隊長ォォォッ!」


 っしゃあああああ頑張るぜえええええええっ!


「行くわよ…」
「っしゃ、来い…!」

「「叩いてかぶってェェェッ!」」


 ジャンッケンッ!


「「ポンッ!」」


 パーとグー。…私の勝ちィィィィィィッ!
 

「うぉらァァァァァァァッッ!!」
「は、早いッ——!」

「「「いったれ隊長ォォォォォッ!」」」 


 ——バコォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!


「…ッ」
「……!」


 フッ…!































「「「「「「「「って空振りかァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!」」」」」」」」


 そうだよちゃんと空振りましたけど何かァァァァァァァッ?!
 スカッていったよ?! 気持ちいいほどにスカッって言ったよォォォッ?!


「……栄蓮さん」
「あー、お妙さんの勝ちだねェ…スカっちゃったよ」
「フフ…一緒に飲みますか?」


 あ。やっぱり美人だわ、お妙さん。 


「そーだね。一緒に飲もっか!」
「僕達も一緒にいいですか?」
「勿論だよ、地味ーず」
「「どう言う意味ですかァァァァッ?!」」


 やっぱり花見は大勢が1番だね!
 ——その年のお花見は、これまでにないくらい楽しかった。






(…分かっていますよ)
(あの時一瞬、迷って力を抜いたんでしょう?)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.27 )
日時: 2013/09/21 00:21
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

待つの得意なんだ! 笑

絵、明日にでもできそうだよ〜
小説(カキコの方)更新したよ〜

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【桂小太郎編】 ( No.28 )
日時: 2013/09/21 15:01
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://www.kakiko.info/oekaki_bbs/data/IMG_003064_3.png

どうも、こんにちはー
できたよ!
ハイライト入れすぎてスミマセン><
ほんと・・・ほんと汚いからね!
覚悟してね!!←
参照へどうぞ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【桂小太郎編】 ( No.29 )
日時: 2013/09/21 22:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: nFRCnKe8)

 瑠李

栄蓮んんんんんんんんッ!(´Д`)
おまっ、いつからそこまで美人になったァァァァッ!!
何かもう輝いてるよ?! キラキラしてるよ?!

低クォリティってなんだっけ?((
すごく嬉しい! もうホント嬉しい! ほんとのほんとn(((ry
有難うね瑠李! キラキラ栄蓮ごちになりました♪(´∀`)

————————————————————————————


 かつて攘夷戦争で活躍した、黒髪長髪の男。
 ————その名を、“狂乱の貴公子 桂小太郎”という。


 12訓 体調管理はしっかりしましょう


「隊長。こっちの攘夷浪士、討伐終了しました」
「御苦労さん、八雲。他の隊士達も全員無事? 怪我とかない?」
「……大丈夫みたいッス」


 どーも皆さん、真選組三番隊隊長土方栄蓮です。
 
 あのお花見から数日。まァお妙さんとも仲良くなれましたよ。
 で、まぁ今日は三番隊から隊長と副隊長、隊士3名出動で任務中ですねー。


「大使館爆破で攘夷浪士14名討伐完了…っと」
「……大丈夫っすか、隊長。何か随分と疲れてますね?」
「ん、まぁね」


 ちょいと体調が優れないのね。
 …いや、どこにも怪我はしてないよ? 


「…ハァ、ったく隊長は…もう年っすね」
「同い年だろーがアンタァァッ! 何で人をババアみたいに言ってんのォォッ?!」
「はいはい、もう動けないっしょ? 年ですし」
「だから年寄り扱いすんなァァァッ!!」


 ったくゥゥ…! こちとら辛いんだから叫ばせるなァァッ…!


「んじゃまァ…動かないでいてくださいね〜」
「ハイハイ、お年寄りはここで待ってますよーだ」
「認めるんスか…。こりゃァ重症っすね。
 オイお前ら、とっととここまでパトカー持ってくるぞー」


 そう言って去っていく八雲と隊士達。

 ったく…ほんっと素直じゃないんだから八雲は…。
 最初からストレートにパトカー持ってきますって言ってくれればいいのに…。

 だーから優しいのに誤解されんだよアンタは…。


「ッあいたたた…」

 
 ぬぉー…頭痛が止まんないィィ…!
 くっそぅ…帰ったら速攻で頭痛薬飲まないとォォ…ッ!


「…ん…?」


 なんか…足音が聞こえる。いや、結構遠くからなんだけど。

 八雲達はパトカー取りに行ってくれるはずだから…。…敵か?
 畜生ォォ…こちとら頭痛がひどいってのにィィ…!


「ッ…しゃーない」


 攘夷浪士14名っていう報告だったけど…他にもいたのか。
 よっこいしょォォ…ッ! あ、ヤベ、体が重いっ!

 ズールズールと重い体を引きずりながら足音のする方へ行く。
 …あァ、こっちに来る。…素手か? 刀持ってるか?


「ッ?! そこにいるのは誰だッ!」


 いやそれはこっちの台詞だよバーロー。
 ん…? でもなんかこの声、聞き覚えがある感じがする…?


「おぅおぅ。こちとら真選組三番隊たいちょ…」
「…………」
「…………」
「………………」
「………………」
「って…。テメェかよバ桂ァァァァァッ!!」
「バ桂じゃない、桂だァァァァァァッッ!!」 


 黒髪長髪の男。コヤツこそが桂小太郎。
 過激派の攘夷浪士。…いや、最近は何も聞かなかったかな?

 あの池田屋の時は逃がしたんだっけか…!


「久しぶりだな、土方栄蓮。そしてサヨナラだ」
「って何をあっさり逃げようとしてるんだァァッ! 逃がすかァァッ!」

「待て! 俺は今回この件には絡んでいない!
 大使館を爆発してそこにいる天人アマントを殺ってしまおうなどという作戦は知らん!
 第一に俺以外に14名いるなんていうことも知らん!」

「めちゃめちゃ知ってるんじゃんかァァッ!!!!」


 何がこの件には絡んでいないだァァッ!
 くっそォォ…いつもみたいに追いかけたいところだけど体が重いィィ…!


「…とにかくだ、土方栄蓮。俺はいつもの如く刀を抜かんぞ?」
「っ…じゃーぁ素手でボコるだけよ? 覚悟しろそして死ねバ桂」
「バ桂じゃない桂だと言っているだろう土方栄蓮」
「フルネームとか何か面倒くさいよヅラ」
「ヅラじゃない桂だァァッ!」


 お? なんかツッコミのキレが増したよ?!
 まァ…とにかく、コイツとっとと捕まえないとね!


「おるァァァァッ!」
「! 貴様、いきなり殴りかかってくるかァっ!」


 とか言いつつもばっちり避けてくる桂。
 これがいつもの私達だからね! いつも通りだからね!


「そしていつも通り俺は逃げるゥゥッ!」
「いやドヤ顔でいうことじゃねェェェェッ!」

 
 腹・立・つ! あのドヤ顔腹立つッ!
 

「待てェェッ! バ桂ァァァッ!」
「バ桂じゃないヅラだァァッ! あ、間違えた、桂だァァァッ!」
「いや自分で間違えたらおしまいだからァァッ!」


 うわァァッ体が重すぎるゥゥゥゥッ!
 追いかけるのが辛いィィィッ! とまれバ桂ァァァッ!


「…………」
「…何見てんだァァッ! 止まれやァァァッ!」


 何か超真顔で見てくるんですケド?! 無性に腹立つ!
 頭痛がァァッ! もう無理かもしれないィィッ! 吐きそォォッ!


「…うぇっぷ……」
「どうした土方栄蓮、今日はもう終いか?」
「うるさァァァい…!」


 いつもなら地の果てまで追いかけれるのにィィ…!
 くっそぅ…こんな状態総悟と兄さんあたりに見られたら…!


『アレ、栄蓮風邪かよィ? 顔が悪ィぜィ?』


 顔色じゃなくて顔が悪いとか言ってくるパターンとォォ…!


『なんとかは風邪ひかねぇっつーのにな』


 っていう根本的に馬鹿にしてくるパターンンン…!
 それで桂を逃がしたなんてなったらもう笑われるゥゥ…!


「…おい、土方栄蓮」
「うるさァァい! 今日もどこまでも追ってやらァァッ!」
「…貴様…やはり今日は」

「——真選組三番隊隊長土方栄蓮、見つけたぞ!」
「ッ!」


 最悪だァァ! 加勢か何かかな…攘夷浪士が3人出現んん…!
 

「おっと…いきなり斬りかかってくるなんざ、随分と手荒いようで?」
「黙れ! 貴様にやられた14名の同胞の仇、俺たちがとる!」
「はははははははっ! …最悪だァァァッ!」


 なんでこんな辛い時に限ってくるんだァァァッ!


「ねぇ、マジでちょっと帰ってくんない? ちょ、マジで頼むわ」
「知るかァァァッ! こちらには桂さんもいる! 貴様ももう終わりだ!」

「桂、マジで頼むわ。家まで連れて帰ってあげて? 
 いやホント、300円あげるから。お願いするわ」

「300円で桂さんがつられるとでも」
「よしのった」
「のるんかィィィィッ!」


 頭痛と吐き気がヒートアァァァァァッップ…!
 ちょ、吐くよ? マジで吐くよ? 下降気流発生だよ?


「フン、今日はどこか弱気なようだな。…かかれェェッ!」
「「うぉぉぉぉぉぉっ!」」


 1人の志士のかけ声によって残り2人がかかってくる。
 刀抜いてる…よね? っしゃァァ…ぶったぎいいいる…!


「うォらァァァァッ! ゲロボッ」
「吐いたァァァッ! こいつ吐いたァァァァッ!」
「汚ねェェッ! 最悪だゲロロロロロ…」
「ギャァァァァッ! もらいゲロしやがったァァァッ!」


 ゲロイン第2号です、よろしくゥゥ…ッ!
 と、とりあえず…一旦隠れるゥゥゥゥッ!!


「! 待てッ!」
「逃がすかァァッ!」


 ちょ、マジで今は無理ィィッ! 
 意識途切れそうなんだってばァァァァッ!


「——こっちへついて来い、土方栄蓮」
「ッヅラ?! なんで…?!」
「ヅラじゃない桂だ。…いいからついて来い!」





(アレ…? 隊長がいねェ…) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【桂小太郎編】 ( No.30 )
日時: 2013/09/22 20:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: qgDGZVdh)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11619369203.html

↑参照↑

ゆる〜く八雲を描いてみました。相変わらずしんのすけチックな輪k((
そしてやっぱり下手くそです! ホントに! いやもう誹謗中傷とか無しで(;´∀`)
八雲のイメージを持っていただきたいので。


 —


八雲『つーか作者さァ、文才も画力もナシってもうアレじゃね?』

栄蓮『アレだね、うん。もうアレだよね!』

私 『何が言いたいんだオラ』

八雲&栄蓮『死ねやクソガキ』

私 『もうどっちか死なせようか』

栄蓮『じゃあ八雲でよろしくッ!』

八雲『隊長ォォォォォッ?!』


 —

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【桂小太郎編】 ( No.31 )
日時: 2013/09/23 13:53
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ov8Bp1xS)

 体調管理は昔から苦手なんだけど、ちょっと待て。
 ————なんでこの桂が私の手をひいて共に逃げている?


 13訓 敵だとしても何やかんやの想いはある


「ぅぷ…ッ!」
「……ここなら安全だろう」


 クーラクーラしまァァァァァす…。視界がぼやけまァァァァァす…。
 頭痛が止まらない…昔から風邪ひきやすいんだけど…このタイミングかよォ…ッ!


「ハァ…それにしても酷い顔色だ」
「うるせェェ…! っていうか…何で一緒に逃げてんのォォ…!
 アンタあっち側でしょうが…! 何で庇ってんの…!」


 殺したきゃ殺せやオルァァァァァッ…!
 まぁ返り討ちにするけどね? ふはははははははははは!

 …やばいよ、自分が何言ってるか分かんなくなってきた…。


「…勘違いするな。別に貴様を助けたわけではない」
「ツンか、ツンなのか? ツンデレなのかお前は?」
「ツンでもツンデレでもない、桂だ」
「いやそうじゃなくて」


 コイツほんっとーうに調子狂うのよね…相手してると。
 こうやって謎の行動をよく起こすし…。


「攘夷浪士としての決まりも俺の中ではある」
「はぃィィ…? 何ソレ…?」

「貴様が素手相手に決して刀を使わないのと同じだ。
 手負いの人間を殺っても俺の心は晴れん。
 そしてそのようなことを…同志の人間にもしてほしくなかっただけのことだ」


 …あァ、やっぱりコイツも侍なんだ。
 それなりの武士道をしっかり持ち合わせている。


「攘夷浪士がよーく言うよ。…っていうか私手負いじゃないし」
「…そんな体調では手負いと同じような状態だろう。
 まぁ、それだけの理由でもないのだがな」


 何だそれ。ケチケチせずに言いやがれコンニャロー。


「貴様を負かすのは…この俺だ」
「な…ッ!」

「今まで散っっっっっっ々世話になったからな。
 必ず俺が貴様を討ちとる。…互いに全力を出し合える時にな」


 バ桂が…言うじゃん言うじゃん…!


「言ってくれるねェ、桂が」
「フン。…だからそれまでに殺られるのではないぞ」
「……バ桂が」


 んなこと言われなくったってねェ、殺られるわけないじゃん。
 …それにね、バ桂。そう思ってるのはアンタだけじゃなくてねェェッ!


「…アンタを殺るのは私だよ」
「……」
「それまでに死んだら…地獄の果てまで行って殺すから」
「否、もう殺すも何もないだろう」

「うるさいわァァァッ! とにかく…!
 …アンタもやられるんじゃねぇぞーッ!」

「…当然だ」


 あァ…限界かも、しれないなァ…。
 とりあえず八雲のところまで行かないと…!

 で、早く桂を帰さないと…コイツが裏切り者扱いになる…。


「バ……か、つら」
「……何だ」
「今日は…見逃す、から…早く、行って…!
 但し…次会ったときは、…マジで、ボコるから…!」
「……」


 ほら…聞こえるでしょ? …近づいてくる足音。
 ゆっくりと、でも確実に…まるで誰かが消えるのを待っているかのように、ね?


「…そうだな。今日は退散するとしよう」
「……礼は言わないよ?」
「言われた方が気色悪い」
「どーいう意味だ、このバ桂…」
「…バ桂じゃない」


 ————“桂小太郎だ”。

 そう言って桂はすぐさま去っていく。
 それと入れ替わるように…足音、八雲がやってきた。


「おやァ、隊長ォ。こーんなところにいたんですかー?」
「おォ〜八雲く〜ん…よっくぞ見つけてくださった!」
「流石っしょ? 
 …攘夷浪士“17名”、討伐終了しましたし…帰りますか」


 あァ、まーた八雲に助けられちゃったか?
 ほんっとにコイツは…何も知らないようで知ってるんだから。


「ま、…1人大物逃しちゃったみたいッスけどね」
「…やっぱ全部お見通し?」
「…さぁね。借りができたことだけは分かってます」
「全部分かってんじゃん」


 さーて…頑張って帰りますか…!
 

「…………」
「…………」


 え、ちょ、え、あの…ちょっとお待ちよ?
 あの、イヤなんていうか…体に力がァァァァァァッ!


「…………」
「…………」
「……アノ、八雲クン」
「……お先に行っときますね!」

「ギャァァァァァァァッ! 置いてかないでェェェェェッ!」







(あ、お帰りなさい。風霧副体ちょ…って、栄蓮隊長ォォッ?!)
(ちょ、栄蓮?! どーしたんだ?! グッタリしてるぞォォッ?!)
(…八雲。もしかしてコイツ…風邪でもひいたか?)
(ホントだ。顔がひでーことになってやすねィ)
(沖田隊長、あんたさりげに毒吐きますね…)
(…なんとかは風邪ひかねぇっつーのにな)
(隊長、昔から風邪には弱いっスからね〜。よくよく風邪をひく)
(…ったく。とっとと部屋に放り込んどけ)


( …とか冷たいこと言って、誰よりも心配してるくせによォ、トシ  )

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.32 )
日時: 2013/09/23 14:08
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

良い話だ…

八雲描いて良い?←お決まりみたいでご免なさい

私 八雲って 猫っ毛かと思ってた…
ふわふわの…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.33 )
日時: 2013/09/23 15:30
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ov8Bp1xS)

 瑠李

ぜひかいてください←
あ、猫っ毛カモン(((
私のイメージ内でも猫っ毛八雲なんだけど、かけないのね猫っ毛(((
お願いします♪

————————————————————————


 攘夷浪士の中でも過激派と穏健派に分かれる。
 そして最も過激で危険な男というものも、存在する。


 14訓 風邪の時に1人って寂しいものさ


 どおぉもォォ…任務の最後の方で見事に気を失った土方栄蓮でーす。
 まァあれから八雲くんが何とかしてくれたらしく…。


「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっくしょんっ!」
「長ェェッ! “ふぇ”が長ェェッ!」


 気づいたら屯所にいた訳ですよ。自室で寝かされてたのね。
 で、グーラグーラする頭で必死に思考巡らせてたら兄さんが来てくれて。


「ったくテメェはァッ! 何でそんな風邪に弱いんだァッ!」
「ズビッ…しょうがないじゃんんんん…!」
「しょうがなくねェェッ! 体調管理が下手なんだよお前は!」
「うるへーわァァッ!」


 あれから数日…だいぶお熱もさがりましたよ…。
 でもまァやはり体調的には辛くてねェ…ババアになった気分。


「で…熱はどうなんだ。下がったのか?」
「あーうん、平熱くらいまでは」
「そうか。何度だったんだ?」


 ふぇい? …えっと、確かねぇ…?


「39.5くらい?」
「平熱ゥゥゥゥゥゥゥゥッ?!」


 平熱? アレ、平熱ってなんだっけか…?
 あァァァァ…ダメだ、頭が痛すぎて辛いィィィィ…。


「全ッ然下がってねェだろーがっ! 寧ろ上がってるわっ!」
「Aェぇえェ…? MaージーdEー?」
「何ッかもう色々とおかしくなってるから寝ろォォォッ!!」


 何gAおかしいんDaろォォォォ…?
 あァァァ…、もうダメかもしれないィィィィ…。


「…ったく…この馬鹿ッ!」
「ふぇェいィィ…」
「…ちゃんと寝とけよ」
「ふぁーい…」


 ひとりにしないでェェェ…!
 …とか言えるわけもなくゥゥ…!


「…に、ィさ…ん…」


 あ、…睡魔が…。…おやすみなさい…。


 —


「…………」 


 ッたく…真っ赤な顔して寝やがって。どんだけ熱あんだよ。
 昔から1ヶ月に数回は風邪ひく弱さだからなァ、コイツ。


「…副長」
「…八雲か? …もう会議の時間か」
「そうなんスけどね…」


 隊長1人にしていいんスか、と言ってくる。

 …そこが問題だ。八雲も会議に出なきゃなんねェ。
 というか今日の会議は全員出席予定だ。


「どうせ隊長のことだから、1人にしてほしくないでしょうね」
「…だろうな、口には出さねぇ奴だけど」
「…昔っからじゃないっスか。あ、コレ沖田隊長が」
「……総悟が?」


 八雲の手に握られていたのはフルーツの入ったバスケット。
 …アイツらしいな。


「“三番隊隊長が不在だと色々と面倒くせェですからねィ”…ですって」
「……そうかよ」


 素直じゃねェ奴。…正直にコイツが心配だって言やァいいものを。
 

「あ、そういえば…皆さんから伝言がありますよ」
「…? なんだ?」
「“会議場所変わっても俺達は平気っすよ”ですって」
「…………」


 ッたく…。
 ま、コイツにゃ1人にならねェかわりに…ちったぁ我慢してもらうか。


「今から会議を行う。…至急、栄蓮の部屋まで集合だ。なるべく、静かにな」
「…了解っス。皆さんに伝えてきますね」


 —


「って総悟ォォォッ?! テメッ、何してんだァァッ?!」
「いや、あまりにも気持ちよさそうに寝てるもんで」


 何っか栄蓮の顔が黒ペンでひでぇことになってるけどォォォッ?!
 フルーツの礼言おうと思ってたのに言う気失せるだろォがァァッ!


「はァァァ…とにかく、会議をはじめるぞ」


 グッスリ寝ている栄蓮を取り囲むようにして総員がそろう。

 女であるためかなんなのか、コイツの部屋はかなり広い。
 だから無理なく総員入ることができた。


「この間、祭りに将軍が参加する…とは言ったな」
「はい」

「…いいか。祭りの当日は真選組総出で将軍の護衛につくことになる。
 将軍にかすり傷一つでもつこうものなら俺達全員の首がとぶせ!
 そのへん、心してかかれ」

「とりあえず責任は副長任せってことで」

「どう言う意味だコラ八雲」


 最初に死ねってかゴラ?! ふざけんなよテメェはァァ?!
 

「ったく…間違いなく攘夷派の浪士どもも動く。
 とにかくキナくせー野郎を見つけたら迷わずぶった斬れ。
 俺が責任をとる」

「マジですかィ。土方さん…俺ァどーにも鼻が利かねぇんで…。
 侍見つけたらかたっぱしから叩き斬りますァ、頼みますぜ」

「オーイみんな、さっき言ったことはナシの方向で」


 ンなこと言った俺が馬鹿だった。
 コイツ絶対やるわァァ…。…いくら身があっても足りねぇよ。


「攘夷浪士討伐も責務だ。三番隊、頼むぞ」
「「「はいッ」」」
「栄蓮は出動は恐らく不可能だ。八雲、指揮を取れ」
「面倒くさいっス」

「切腹しろコラ八雲」
「嫌ッスよコラ副長」
「切腹させてやろォかァァァァァッ?!」


 何で俺の周りってこんなに敵が多いんだァァッ?!


「…それからコイツはまだ未確認の情報なんだが、
 江戸にとんでもねェ野郎が来てるって情報があるんだ」

「とんでもねー奴? いったい誰でェ」

「桂の野郎は最近おとなしくしてるし」
「…どこがだよ」
「あ? 何か言ったか八雲?」
「いや、なんでも」


 聞き取れなかった…。まァ、大したことじゃねェだろ。


「以前料亭で会話をしていた幕吏十数人が皆殺しにされた事件があっただろう。…あらぁ、奴の仕業よ。
 ——攘夷浪士のなかで最も過激で、最も危険な男。…“高杉晋助”のな」

「…高杉、晋助」


 誰かが呟いた。…本当に気の抜けねェ仕事だぜ。


「ちょっくら質問いいっスか、副長」
「なんだ八雲」

「祭りの日は真選組総出っすよね。
 しかもその日は女中も全員何がしかの用があるみたいです。
 土方隊長…1人にするんスか?」

「……あ」





(もしも攘夷浪士が大量に乗り込んできたら…)
(もしもテロリストが大量にやってきたら…)
(((栄蓮隊長の命が…)))
(分かったァァッ! 何か考えるからンな目で見んなァァッ!)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.34 )
日時: 2013/09/23 16:44
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

やった〜!
ふわふわ八雲くん 笑
描かせていただきやす!

髪と目の色 何色?



いや〜
相変わらず黒いな 沖田よ
ふぇ…長い 笑

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.35 )
日時: 2013/09/23 22:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: hSqi2epP)

アメーバにて土方兄妹絵をUPしました。
URLが載せられなかったので、一応報告しておきます。
但し御注意。土方(兄)が土方じゃありません(((
そして栄蓮が美人などではありません!←


 瑠李

髪の色は紫、目の色は青色の二枚目野郎だよ〜(´∀`)
ふわふわキリキリ八雲を楽しみにしてます♪
沖田は病人でも容赦なしッ!←

—————————————————————————
 
 本日は祭りである。将軍も参加するこの祭り。
 真選組は総出で将軍の警備にあたっている。…総出で。


 15訓 悪いことってのは重なるもんだ


「ゲホッゲホッ! ゴボッゲフェッガハッ!」
「死にかけェェェッ?!」


 どーもォォ…風邪ひいて3話目の土方十四郎でぇぇぇす…。
 あ、違う、それ兄さん。…土方栄蓮でぇぇぇす。


「ぬぇぇ…何で私風邪ひいてんのに連れてこられたのォォ…?」
「屯所がほとんど空になるからだ。テメェを1人にゃできねェ。
 とりあえずお前は俺の傍にいろ」


 …らしいでェェす。え、意味わからない…?

 いや、今日は真選組総出で将軍の護衛。で、女中もいないらしい。
 そんな中流石に風邪ひきの私を1人ぼっちにしていけないという事で。


「ゲホッゲホッ! ぬぇぇぇ…苦しいぜェェ…!」
「三番隊の指揮は八雲がとっている。お前は安静にしてろ」
「えェェ…? 遊んでくるッ!」
「めちゃめちゃ元気じゃねェかァァァッ!」


 イ、いや、体調悪い時こそ遊びほうけたいというか!
 …ってまぁそんなこともないから…。あー、マジで苦しい。


「とりあえず…一応見回りしてくるよ」
「ッだから安静にしてろって…!」
「大丈夫大丈夫、ゆっくり歩いていくから」
「いやそう言う問題じゃねェェッ!」


 うっし…マスク装着ゥゥ…! これでバッチリィィ…!
 

「ここにいても暇だし…。将軍様見守るだけでしょ?」
「それが1番重要だろーがッ!」
「ってゆか、三番隊はどのあたりで見張ってるの?」

「ちょ、俺の言うこと全スルー?! 
 …三番隊はあちこちに散らばって攘夷浪士に備えてる。
 八雲もその辺りにいるだろーよ」

「ふぇぇい。じゃ、行ってきまーす」



「…………無理すんなよ」


 何かちっさい声で聞こえたから、片手をあげて返事する。
 ごめんね、兄さん。でもまぁ現場にきたら仕事しないと、ね!
 イヤ、正直言って動きたくないけども! 一応隊長だから!

 とりあえず八雲と遭遇しようかな…。何処にいるんだろ?


「…アレ? 瞳孔女?」
「…ん…?」


 あ、天パだ。相っ変わらずだるそう。


「おぉ、天パ〜。久しぶりだゲホッゲフうっほッ!!」
「ちょ、最後ゴリラ入ってなかった?! …つーか風邪?」
「まァね…風邪ひきやすいのよ私…」
「馬鹿は風邪ひかねェっつーのにな」
「そうだねェ…」

「認めるのか。重症だろお前。いつもみてぇに憎まれ口叩いてこねェし。
 …ヨシ、銀さんが何か奢ってやろーじゃねェか」

「そんなお金あーるーのー?」

「うるせェェッ! テメッ、人が気ィ使ってやってんのに!
 ったく…やっぱ風邪ひいても憎まれ口は健在だなオマエ!」

「はいはい、すいませんねェェ。…じゃ、りんご飴」
「オーケイ。こんな所にいたら邪魔になるし、どっか座っとけ」


 ひらひらと手を振ってりんご飴を買いに行ってくれる天パ。
 …何だかんだでやっぱ江戸はいいな。あったかい人がたくさんいる。

 とりあえずりんご飴もらってすぐに八雲探すかァァ…。


「…まァ、座っておきますか」


  —


「毎度ー」


 りんご飴2つゲーット。あ、もちろん1つは俺のもの。
 
 最悪な顔色してたからなー、瞳孔女アイツ
 とりあえず何か食わせたほうがいいだろ。もう金ねェけど。


「…結構遠くまで来ちまったみてェだな」


 りんご飴の屋台がすぐそこに無かったんだよコノヤロー。


「さて…戻るか」


 ——パァンッ! 
 ——ドン! パン!


 お、花火が上がりだしやがった。…アイツ気ィ失ってねぇだろうな。
 いや、それくらいまでに顔色悪かったからよ。


「——やっぱり祭りは派手じゃねーと面白くねェな」
「…!」


 いきなり背後に感じた気配。木刀に手をかける。
 …が、相手の方が早かったらしい。真剣を当てられている。

 聞き間違えるはずもない。…この声は。


「クク…白夜叉ともあろうものが後ろをとられるとはなァ。
 銀時ィ……てめェ弱くなったか?!」

「…なんでテメーがこんな所にいんだ…、高杉…」

「…ちょっと用のある人間がいてなァ」


 用のある、人間…? 将軍が参加してるらしいが…ソイツか?


「俺の中に獣がいてよォ…その人間を殺せ殺せって呻き続けてんだ。
 銀時ィ…てめぇには分かんねぇだろーけどな。
 過去から目ェそらしてのうのうと生きてるテメーに…、
 牙をなくした今のてめーに…俺の気持ちは分かるまいよ」

「…………」

「おっと…テメェと話してる暇なんざねェ。
 とっととソイツを殺さなきゃいけねェよ俺ァ。獣の呻きが止む前によォ」

「その人間がテメーに何したってんだ?」

「…そうだなァ」


 後ろで高杉が何かを考えているような気配がした。
 しかし俺の身にあてられている刀はまったくぶれない。


「ソイツがいると…色々と厄介でよォ」
「…………」
「…いろんな事を邪魔される訳だ。俺の鬼兵隊も何度か殺られた。
 コレが馬鹿強ぇらしくてよォ。ことごとく計画を潰してきやがる」


 …なんだ? この胸にある黒いモヤは…?


「まァ…向こうからしたらよォ、攘夷派の俺らの方が悪いんだろうけどよ」
「?! じゃあまさか…真選組の人間か……?!」
「察しがいいじゃねェか、銀時ィ。まァ…てめーにゃ関係ねェだろ」
「………ッ?!」


 なんだ、この…嫌な感じは…?!


「…じゃあなァ銀時ィ。…今宵……」


 ————“真選組から、唯一の女隊士が消えるぜ??”

 その言葉が聞こえたと同時に、野郎の気配も消えた。
 唯一の、女隊士…。それにあたる人物は1人しかいねぇ。


「ち…くしょッ」


 いつものあの女なら大丈夫だろうが…今日は別だ…ッ!


「…間に合ってくれよ…ッ!」


  —


「ゲホッゲホゲホッ! うへァァ…苦しいィィ…!」


 おせぇぇぇ…! 天パがおせぇぇぇ…!
 40分以上待ってるんですけどォォォォッ…?!


「ハァァァ…忘れて遊んでるんじゃないだろーなァァ…」


 ——ドォンッ!


「…ッ?!」


 今のは…爆発音?! 花火の音とは全然違った…ッ!
 っていうか…天パ大丈夫なのォォォォッ?!


「攘夷派のテロだァァっ!」
「カッ…カラクリだァァっ! カラクリがこっちに来るぞォォッ!」
「逃げろォォッ!」


 …なんか、やばいことに…なってません…? 
 しょうがないィィ…行きますかァァッ!  


「……………………」


 かっ…体に力がァァァァァッ!

 やばいやばい、カラクリとか攘夷の前にヤバイヤバババイッ!
 何でこういう大事な時に限って体動かないの?! ねぇ教えてケチャップ様ァァッ!
 アァァァァ…祭り来る前に飲んだ薬きれたっぽいな。

 熱あがってきたみたい…。でもッ、とりあえず何とかいかな——ッ


「い、…と……ッ?!」
「————」


 ——ダァンッ!

 いきなり私めがけて刀が振り下ろされた。
 寸でのところで転がってそれをかわす。


「ほォ…気配を消してやったつもりだったが…。
 …やっぱそう簡単にはいかねぇか?」

「ハハハッ…何でこう辛い時に限って…襲われるんだろ、私…」


 体…ホント、動きませんけど…。やばいな。


「で…どちら様? いきなり刀振り下ろすなんて…。
 レディに対する礼儀っていうものがなってないようで?」


 そう言うと、目の前の男は妖しく笑った。
 ——次の瞬間、右肩に痛みが走って。血が、地面に落ちた。

 …どうやら、高熱で反応が鈍ってるみたいだわ…ッ!


「その顔色見てっと…今日は調子悪そうだなァ、女」
「初対面のお方にもバレるなんて…私はよっぽど顔色悪いらしいねェ〜」

「ククク…惜しいな。俺の手下にほしいくれェだ。
 体調でも悪ィのかよ、女」

「まァね。39.5を平熱って言っちゃうくらいに頭が働いてないよ?」

「そりゃァ重症だ。そんな中でもあの俺の剣をかわすたァ…。
 本当に惜しい女だ…。…だが」


 ————“ころすぞ?”

 そう言って目の前の男は、刀についた私の血を舐めた。
 …あぁ、もしかしなくてもコイツ…ッ!


「高杉、晋助か…ッ」
「クククッ…ご名答だァ…」
「…ッ」


 …兄さん、ごめん。
 ちょっと…無理しなくちゃ、いけないみたい。



( 間に合えこのやろォォ——ッ! )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.36 )
日時: 2013/09/24 16:28
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

了解したっ!
猫ッ毛むずいから時間かかるかも・・・
待ってね!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.37 )
日時: 2013/09/24 23:05
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 8JrV/Llz)
プロフ: 土方兄妹の絆を書きたかったのにただのグダグダと化した←

 瑠李

全然大丈夫だよー(´∀`)
待ちわびてます♪

————————————————————————

 いきなり起きた爆破。…攘夷浪士の仕業か…!
 その時何よりも真っ先に、テロの対策よりも先に浮かんだのは。


 16訓 絆の中で最も強いのは兄妹カゾクの絆だ


 ——ガキィンッ!


「へェ…やっぱり強ェんだな、女ァ…なかなかいい剣の筋してるぜ」
「そりゃァどーもォォッ! でもアンタに言われても嬉しくねェェェ!」
「クククククッ…噂通りの女だァッ!」


 刃と刃が、交じり合う。右肩からの血は止まらない。
 何度も何度も意識がぶっ飛びそうになる。…苦しい。

 でも、どうしてか立っていられる。…多分だけどそれは…、


「本当に体調悪ィのかァ? 信じられなくなってきたぜ?」
「人間は限界を越えると未知の力を発揮すんのよ! 覚えとけェェッ!」


 振りかざされた刀は真っ直ぐに私に向かっておろされる。
 早い剣の太刀。…コイツ、本気でやばい。そしてマジで強い。

 後退して高杉の刀を間一髪で避ける。そのまま私も高杉の腹を狙う。
 高杉の腹に横一閃の煌き。


「…チッ」
「浅いか…ッ!」


 恐らく一般人が見たら何が起こっているか分かんないであろう早さ。
 そんなスピードで私達は攻防戦を繰り広げている。

 一瞬でも気を抜けば、——殺られる。


「ッゲホゲホッ…!」

「その体で…俺の体に傷をつけたこたぁ褒めてやる。
 …だが…、テメェに負けるほど俺ァ弱くもねェし甘くもねェ。
 女ァ…恨みっこなしだぜ……?」

「真選組に…死んだら潔く成仏しろっていう決まりがあってね…。
 だから恨みっこもなんもないよ? …アンタも、さ」


 ヘッ…こちとら兄さんに逆に殺されるわッ!
 

「…そろそろ終いにしようやァ、女。
 俺の計画をことごとく潰されるのは面倒だからなァ…。
 それに…俺の仲間を、これ以上あっさり殺されても困んだよ」

「ヘェ…意外と仲間思いで…?」


 こんな奴でも、やっぱり仲間とかはちゃんと大事にしてるんだ…。
 まぁ、当たり前か。じゃないと…鬼兵隊なんてつくれないか。


「じゃあなァ…女」
「ッ…!」


 一瞬、視界がブレて。右肩に再び強い痛みを感じた。
 
 また刀をさされたその肩からは、血がとまることを忘れたように溢れ出る。
 思わず尻餅をついてしまう。でも、私も、負けてらんないから、


「……!」
「女、隊士…ッ。…三番隊、たいちょ、……なめんなよッ」


 高杉の腹に左手で刀をさす。互が互いに刀をさした状況。
 それでも高杉は笑っている。だから私も、笑ってやる。


「やっぱり…面白ェな、女ァ…!」
「その言葉そのまんま…バットで打ち返したらァァァァッ!!」


 ググッと高杉の腹から刀を抜き、立ち上がる。
 私の肩からも刀が勢いよく抜かれた。互いに血飛沫があがる。


「おォォらァァァァッ!」
「…死ね、女…!」
「…ッ…!」


 一瞬バランスが崩れて。向かってきた刃を受け止める。
 くっそォォ…ッ、——時間切れかァァ…ッ!


「どうやら完全にキレたらしいな。…終わりだ、女」


 あァ…ごめんね。ごめんね、天パ。
 ごめんね、…兄さん。もう、終局、みたい。



 あー…桂と約束したのに。私、まだ、死ねない、のに。




 振りかざされる、刀。ボーッとする、頭。 
 右肩に走る痛みと、宙を舞っている赤い血飛沫。




 一瞬遅れて、腹にやってくる痛み。









「————… ンメェェッ  …っすぎィッ——…!」




 視界入ったのは、銀色の何か。
 それと、…それと。視界全てを覆った、黒色の何か。




「————…れ、ん…ッ!」


 あァ…聞き間違えるはずもない、この声は。


「——しっかりしろ! オイ、栄蓮! 栄蓮ッ!」
「…に、ィ……さ…?」
「ったく…無理すんなっつったろーがッ!」
「にゃはは…ごめんごめん」


 ふっとまた浮上してきた意識。あァ…そういうことか。
 高杉とは天パが戦っている。その片手にはりんご飴。

 右肩に走った痛みは恐らく、兄さんが私の肩を掴んだんだろうな。
 高杉からの攻撃を避けさせるために。で、その間に天パが入ってくれたと。
 腹への痛みはかすかなものだった。かすったくらい。

 おかげで死なずにすんだ…。


「…悪ィ」
「…え? なんで兄さんが謝んの…?」
「俺が…あん時」


 ——“ちゃんと、止めていたら”。

 そんな言葉が身にしみるようで。心配してくれたんだと、わかる言葉。
 らしくないなァ…いつもみたいに叱り飛ばしてくれればいいよ。


「兄さんのせいじゃ、ないから」
「…………」
「そんな顔、…しないでよ」
「ッ…あァ…」


 強く抱きしめられて。…苦しいよ、兄さん。


「——…瞳孔女ッ」
「お、天パちゃ〜ん…」


 どうやら高杉を退けてくれたらしい天パがこっちに来た。

 まァ…こういう時は名前で呼ぶべきなんだろうけど…。 
 これがやっぱり私たちらしいよね。


「…ホラ、りんご飴。遅くなって悪かったな」
「大丈夫大丈夫…。…ありがとうね、天パ」
「ちょ、普通そこは“銀さん”だろ?! ムードねぇなぁ〜」
「うるさいッ!」


 あ、なんか、いつもの調子が出てきたかも、しれない。


「万事屋ァ…。まァ、色々と、…世話になった」
「えー? なーにー? 聞こえねぇよ、多串く〜ん」
「テンメッ、人がちゃんとやればァァッ!」
「ハハハッ」


 似てるなァ、この2人。…性格が、ね。 


「ッたく…あ〜ぁ、手が汚れちまった。洗いに行くかァ」
「あー…んじゃあそこの川で洗いなよ、天パ」
「おォ、そうすらァ。………って、川?」


 え? そうそう、そこの川だよ?


「綺麗な水が流れてるよォォ…? あァァ…綺麗ィィ…。
 あ、カエルだァァァ…待ってよカエル、私を置いてかないで〜…」

「ギャァァァァァァァァッ!! ちょ、多串君?! 
 おたくの妹さん高熱のあまり三途の川見えてますけどォォォッ?!」

「しかもカエル追いかけようとしてらァァァッ!
 待て待て待て栄蓮んん! そっちには行くなァァァァッ!」




( …ありがとうね、銀さん )    

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.38 )
日時: 2013/09/24 23:37
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

ちょッ

おねーさぁぁあぁんんん!?

道を間違うな!
間違ってもそれわたるなあああ!


コホン。。

わかった
八雲がんばります!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.39 )
日時: 2013/09/25 17:10
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://www.kakiko.info/oekaki_bbs/data/IMG_003075.png

ざ☆hetakuso☆←
八雲くん描きました〜〜

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.40 )
日時: 2013/09/25 23:56
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: zhN/mYB5)

 瑠李

やく…八雲だァァァァァァッ!
何かもうその表情とかもういかにも八雲ォォッ!

栄蓮に続き八雲まで…本当にありがとう、瑠李!

————————————————————————

 気づけばカラクリの山を大量にぶっ壊していた。
 …あーァ、油くさ。あ、近藤さん達から離れてしまったらしい。

 戻ろうとしたその時…首筋に、冷たい感覚。


 17訓 「久しぶり〜」って言って「え、誰??」って言われるとすっごく傷つくよね


「……誰だ?」
「……」


 …人の首に刀当てといて無視かよ。ふざけた奴だ。 
 なんて思っていると刀にこめられる力が上がった。…動くなってか。


「誰だっつってんだ、答えろ」
「…………」
「…殺されてぇのか」
「…………」

 
 まさか、…高杉晋助か?

 …はーい、八雲くんプッチン10秒前ェェェ。
 じゅーう、きゅー、はーち、ろぉぉぉく、よォォォォんんんッ!


「——この状況でそんな口きくなんて…相変わらずね」
「……ッ?!」


 …オカマ?! え、高杉オカマァァァッ?!
 イ、イヤ…高杉だっつーのは俺の予想だ…! 落ち着け俺…!


「…誰だって俺ァ聞いてんだ」
「…………」
「…悪いが俺は短気でなァ。…おちょくってんの? …殺すぞ?」
「フフフ…ッ。——八雲」
「ッ…!」


 ゾワッとたつ鳥肌。背筋を何か冷たいものが走った。
 この、俺の名を呼ぶ時の声色は。このおぞましい、声色は。

 大ッ嫌いな、…声色は。


「なんでテメェがまだ生きてんだよ…、クソ姉貴…ッ」


 —


「カエルがいっぴーき、カエルがにひーき、あ、逃げたァ〜。
 アハハハッ、カ〜エ〜ル〜ちゃ〜ん。今いくよォォォ〜」

「「いくなァァァァァァァァッッ!!」」

「ふぇえ…? アレ、あそこに昔よく遊んでくれた駄菓子屋のおばあちゃんが…!
 おばあちゃァァんッ! 久しぶりィィッ!」

「瞳孔女ァァァァッ! テメッ、ちょ、逝くなァァァッ!」


 いく? 良く? 行く? 活く? 逝く?


「いってきまァァァァす…ご飯用意しといてねェェ…ッ」
「ご飯でもなんでも用意するからァァッ!」
「とりあえずそっちいくなァァッ!」
「あァァァ…綺麗な女性ヒトォォ…舟だァァ…コレ乗るのォォ?」
「綺麗な女性についてくなァァッ! …ヤベ、俺も見てぇ」
「テメーもかィィッ! っていうかその舟に乗んなァァァッ!」
 

 え〜…? でも…おいでおいでェェェェって言ってるよォォ…?
 

「アレ…銀ちゃんッ! ここにいたアルかッ!」
「旦那ァ、それに土方さんに栄蓮。何してるんですかィ?」
「神楽ァァッ! 沖田くゥゥんっ!」
「助けろォォッ! ちょ、栄蓮がこのままじゃ逝くゥゥッ!」
「イく? …土方さん、そんな発言は」
「字がちげェんだよォォォッ!」


 総悟…に、チャイナ娘ェェ…? あ、メガネと近藤さんもきた。
 あれ…? アレレ? あ、れェェェ…?  


「や、く…も……は?」
「——隊長?」


 八雲の声が、聞こえて。そっちを見ると八雲がいた。
 そう。隊服に返り血を浴びまくった…八雲。


「八雲…オマ、1人何と戦ってきたんだァァッ?!」
「カラクリとかカラクリとか女とか」
「女ァァァァァッ?!」


 コッ…コイツ…! 女斬ったのォォォォッ?!
 一般人とかじゃないよね?! 大丈夫だよね?! 


「隊長…もう何か、顔色ヤベーっすね」
「え、そう? いやァ、でもね! そこに川があるから顔洗えるよ?」
「いや無いッス。それ三途の川っす」
「三種の鶏皮?」
「どこをどうやったらそう聞こえたァァッ?! もうダメじゃないっすかァァァッ!」


 あァ。…幸せだなぁ。
 

 —


「…………」


 女が1人。船の上で、ぼうっと空を見上げていた。

 肩まで真っ直ぐにのびた紫色の美しい髪と、すんだ青色の瞳。
 整いすぎているその顔立ちは、今は憂鬱そうである。


 そんな女の体を、何者かが抱きしめた。


「なんつー顔してんだ」
「……晋…助…? 怪我、してるんじゃ…?」
「まァな。女隊士と銀髪にやられちまったぜ」


 クククッと愉快げに笑う高杉。女は眉根を下げた。


「無理、しないでよ…」
「分ァってる」
「わかってないでしょ!」
「…そう言うテメェも、腹やられてんじゃねぇか」


 女の身につけている胸元のはだけた裾の短い派手な着物。足元は黒いブーツだ。
 その腹を指差し、巻かれている包帯をなぞる高杉。


「…誰にやられた」
「フフフッ…内緒」
「お前なァ…」


 呆れたような表情を見せる高杉。ニッコリと女は笑う。


「大丈夫よ。今日はちょっとやられてあげただけだもの。
 次会ったら…ちゃんと殺すわ?」

「…やっぱあんな女より、テメェが1番だ」

「んー? 何か言った?」

「…何でもねェよ」


 ——久しぶり、八雲。
 ——俺の名前を呼ぶな。お前なんかもう家族でもなんでもねェ。
 ——…えぇ。…そうね。


「…………」
「…………」


 2人してぼんやりと空を見上げる。
 高杉の腕の中で静かに女は目を閉じた。


「…晋助」
「…なんだよ」
「…私——」


 —

 
 オッス! オラえっちゃんッ!
 いやぁ、やっとのことで風邪からも解放されてねェェッ!


「うるっせェしキメェんだよテメェはァァッ!」
「ふべらっぷッ!」


 グッホォォォ…顔面ヒィィィット…!
 
 あのお祭りの日からまァ実に2日くらい生死の境をさまよって!
 イヤ、高熱+出血+激しい戦闘でもうやばかったのよ!


「たーいちょォォ、キモいっす死んでください」
「オイコラ待てェェェッ! 何でそうなんのォォォッ?!」
「えーれーんッ、失せろ死ね堕ちろ地獄に」
「今地獄にっつったァァッ?!」


 総悟と八雲は相変わらず敵ィィィっ!
 近藤さんは…ッてアレ、近藤さんんんんッ?!


「近藤さんなら…そこだ。その…見ないほうが」
「ギャァァァァァァッッッ!! 何で下はいてねぇんだアンタはァァッ!」
「ぐぼふッ!」
「ちょ、おまっ、何してんのォォッ?! 近藤さァァんッ!」

「ヒューヒュー栄蓮!」
「やんややんや隊長ォォッ!」
「テメェらは栄蓮の敵か味方かどっちなんだァァァァッ!」


 都合によって寝返りまくる野郎どもだよォォォッ!
 もう織田○長の気持ちがわかる! …きがする!


「あ、栄蓮隊長ォッ」
「お、ザキ! 苺牛乳買ってきてくれた〜?」
「えぇ! どうぞっ!」
「せんきゅーべりぃまぁっち!」
「発音悪ッ」
「ンだとコラァァァッ! 気分は帰国子女じゃァァッ!」


 やっぱり元気が1番だねッ!



(あ、坂田さん)
(ん? あァ、八雲くん。どーかしたか?)
(コレ、苺牛乳ッス)
(マジで? 八雲くん奢ってくれんの?)
(違います。…匿名希望さんからっスよ)
(……………………) 
(じゃあその匿名希望さんに、ありがとよ瞳孔女、って伝えといてくれや)
(…りょーかいッス!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【お祭り編】 ( No.41 )
日時: 2013/09/26 22:23
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: SW6tVdsd)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11622325672.html

↑参照↑

◆17訓 「久しぶり〜」って言って「え、誰??」って言われるとすっごく傷つくよね
で、登場しました八雲姉。ここで明かしておきます。
「風霧晴香」ちゃんです。ゆる〜く描いてみました。相変わらず下手((

————————————————————————————————

 栄蓮の風邪もすっかり回復。皆も安心していた。
 勿論彼も。だけど、どこか浮かない顔をしている。


 18訓 男だって悩みは沢山あんだよ


「八雲〜、お〜い八雲〜。何処行ったの〜?」


 ちょっと手合わせしてもらおうかと思ったんだけど…いないや。
 今日は思いっきり暴れてフルボッコに…じゃなくて楽しみたい気分なんだけどなァ〜。


「アレ、栄蓮隊長。何をしているんですか?」
「お、ザキ。いや、あのさァ…八雲見なかった?」
「風霧副隊長ですか…?」


 首をひねるザキ。あ、この様子だと見てなさそう。


「見てないよね…」
「…すいません…。見つけ次第連絡します!」
「あ、ありがと〜」


 ザキは良い奴だよホントッ! え? 知ってる?
 
 にしても八雲ォォ…ほんとに何処いったの〜?
 もしかして屯所内にいないのかなァ?


「……あ」
「……ん? あァ、隊長っすか。どうかしました?」
「いたァァァァッ!」
「何がァァァァッ?!」


 アンタだよベイベーッ! 探したんだぞこの野郎ッ!
 
 ボケーッと外を眺めてたらしい。
 …なんかすごく眠そう。てゆかダルそう。


「で…、何か用っスか?」
「あァ、ちょっと手合わせして欲しくて! いい?」
「…………」


 …あり? きょ、今日は乗り気じゃない…のかなァァッ?!
 いや、だってなんか凄い遠い目してるし?! え、なんかゴメン?!


「…や、八雲く〜ん」
「え…? あ…すいません」
「い、いや…えっと、それで」
「あ、あぁ…俺でよければ…お相手しますよ」
「マジで? ありがとうッ!」


 …けど。いつもとな〜んか…違う気がする…?

 何か…悲しそうな、悔しそうな…辛そうな…怒っているような。
 そんな感情が混ざりあったような表情してる。

 …もしかしなくても…、何かあったよね?


「…八雲…?」
「……隊長」


 俯いていた顔を上げた八雲と、視線がぶつかりあって。
 その目はいつもの八雲よりも真剣な瞳だった。


「た、いちょ…」
「ど、どうしたの? どうしちゃったのよ八雲?」
「………」


 ——大丈夫よ。私は今、正々堂々貴方の敵だから。
 ——攘夷浪士側にいる…って言ったらわかる? ある人の理想のために。
 ——え? 誰かって? フフフッ…知りたいの、八雲?
 ——いいわよ、教えてあげる。…それはね、


「俺が…攘夷浪士と血ィ繋がってても…。
 攘夷浪士と関わってる…家、族…もってても…。副隊長で、いれますか?」


「…は?」


 どう言う意味? イヤ、そのままの意味…だよね?
 ん? 八雲の家族が攘夷浪士に関わってると? うん?


「いれるでしょ?」
「…え? そんな…あっさり…っすか?」
「うん」


 え、いや、ちょ、八雲くん何その顔ォォォッ?!
 何でそんなに泣きそうなの?! ちょ、どうしたのォォォッ?!


「もし俺が…その家族についてったら、どうするんスか?」
「…へ?」  

「だから…もしも俺が裏切ったらどうします、って話です。
 攘夷浪士に俺が手を貸したら…、攘夷浪士に情報全部吐いたら。
 そんな可能性があるのに…アンタは何もしないんですか?」

「…………」


 何となく、何があったか分かった気がする。

 八雲の家族は…全員亡くなったって聞いてたけど。
 もしかしたら、誰か1人が実は生きていて…その人が攘夷浪士…もとい高杉に関わっている。

 …真選組三番隊副隊長という立場の八雲。
 もしも家族に、攘夷浪士と繋がっている人間がいると知られたら。
 “真選組ココを追い出されるのではないだろうか”。


 …そんな感じ?


「そうだねェ…そん時にぶった斬るかな!」
「…へ? マジっすか? 容赦なく?」
「うん、容赦なく!」
「アンタには愛情のひとかけらもないのか?」


 ちょ、失礼なァァァッ!


「っていうか…“そん時”でイイんスか?
 もう情報すべてを吐かれたあとなんですよ?」

「大丈夫。全員ぶった斬るから!」

「アンタ本当に物騒なこといいますよねェェッ?!」


 だァァァァって斬るしかないじゃァァァんっ!


「んで…そのあと俺もぶった斬ると」
「うん。そんで…目ェ覚まさせる」
「……え?」

「多分そんな曲がったアンタ見てると…私自身も辛いだろうから。
 アンタの目を何が何でも覚まさせる。ひっぱたいてでも、なんでも。

 …っていうかこんなこと言わせんな馬鹿八雲ッ」


 いやな想像させんじゃねぇぞ馬鹿野郎ォォッ!
 私の前からアンタがいなくなるとか…あ、ヤベ、泣きそ。


「…アンタは昔から、何も変わってないっスね」
「そりゃァどーも」
「性格も顔もスタイルも」
「そっちかァァァァッ!」


 っていうかスタイルくらいは変わってますゥゥゥッ!
 身長だって伸びましたァァッ! 体重だって…言わせんなァァッ!


「ホーラ、手合わせ手合わせ! くだらない事考えない!
 アンタはとにかァっく、アンタらしく生きればいいの! オーケイィィッ?!」

「…オーケイ」


 あ、いつもの八雲の笑顔だ。良かった良かった。
 

「ほら、いこう!」
「ヘーイ」



(やっぱり隊長は、この人が1番だ)




八雲と栄蓮のほのぼのストーリー……ィィィィ( ´∀`)?? 

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.42 )
日時: 2013/09/26 23:41
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

晴香さん描いていいですか〜?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.43 )
日時: 2013/09/27 08:39
名前: Sora (ID: BDyaYH6v)



はじめまして?
花火さんの夢小みに来ちゃいました。
僕マジでこの話大好きです!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.44 )
日時: 2013/09/27 22:57
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: VnjWzITU)

 瑠李

めちゃめちゃ描いて欲しい(`・ω・´)!
けどいいの? 何かもう結局全員描いてもらっちゃってるし(´д`)
描いてもらえるのはすっっっっっごく嬉しいんだけど…。
私何も恩返しできてないし←


 Sora様

はじめまして…ではないかもしれません(笑)
確かSora様の小説にコメントさせていただきました(´∀`)♪

見に来て下さって有難う御座います!
だ…大好きだなんてそんな…! 嬉しすぎて死ねr(((
ありがとうございますッ! お互いに頑張りましょうね!


————————————————————————————————


「あれは今日みたいに蚊がたくさん飛んでる暑い夜だったねェ…。
 俺友達と一緒に花火やってるうちにいつの間にか辺りは真っ暗になっちゃって。
 いけね、母ちゃんにブっ飛ばされるってんで帰ることになったわけ。
 それでね、ちらかった花火片付けてふっと寺子屋の方見たの」


「「「「「…………」」」」」


「そしたらさァ…もう真夜中だよ? そんな時間にさァ…。
 寺子屋の窓から赤い着物の女がこっち見てんの……。
 俺もうギョッとしちゃって、でも気になって恐る恐る聞いてみたの。
 “なにやってんの、こんな時間に”…って」


「「「「「…………」」」」」


「そしたらその女…ニヤッと笑ってさ」










「「マヨネーズとケチャップが足りないんだけどォォォォォ!!!!」」

「「「「「ぎゃふぁァァァァァァァァァッッッッ!!!!」」」」」


 19訓 幽霊ってほんとうにいるのでしょうか


「…副長ォ、栄蓮隊長ォォッ!」
「なんてことするんですかっ大切なオチをォォ!」


 オチィィィ? んなもんは自分で決めろォォッ!
 こちとらそんな場合じゃねェんだよォォォォォッ!


「知るかァッ! マヨネーズが切れたんだよ! 
 買っとけって言っただろ! 焼きそばが台無しだろーがァ!!」

「ケチャップも買っとけっつったでしょォォッ!
 見てみろこの少量をォォッ! プリンが台無しでしょォがァァッ!」

「「「「何にかけてんだ栄蓮隊長はァァァッ!!」」」」


 プリンだよォォッ! ケチャップは何にでもあうんだぞ!
 オールマイティアイティィィィムッなんだぞォォォォッ!


「っていうかもう両方充分かかってるじゃねーか!
 なんだよそれ、焼きそばでもプリンでもねーよもう!
 “黄色いやつ”と“ただのグロイもの”だよォォッ!」

「はァァァッ?! こんだけで充分とか頭おかしいわァァッ!」
「マヨネーズがこれっぽっちなんだぞ?! おかしいィィィッ!」

「「「「「それはテメェらだァァァァァッ!!」」」」」


 何だよ何だよォォッ! 
 っていうか八雲まで何か呆れた視線送ってきますけどォォッ?!


「ギャァァァッ! 大変だァッ、局長がマヨネーズとケチャップにやられたァァッ!」
「最悪だァァッ! 大切なオチがァァァッ!」

「あーくだんねェ。…ったく、これでたえるっきゃねぇな」
「フンッ、マヨネーズなんてよく口に入れるね! 邪道だよ邪道!」
「んだとコラァ? マヨネーズをなめんなよォォ? 大体ケチャップの方が邪道だァァ!」
「はァァァ? ケチャップなめんなよォォッ?! 兄さんの頭はパァかァァ?」

「それはテメェらの頭だよ馬鹿方兄妹が」
「「ンだとコラ八雲ォォッ!」」


 ッたくゥゥ…ちょーっと様子がおかしかったのにすぐ治りやがった!
 まァそれでいいんだけどね別にィィッ?!

 けどケチャップを馬鹿にすることだけは許さんんんん!


「はーァ…部屋もーどろっと」
「…そうすっか」

「全くぅ〜…皆怪談なんかにハマっちゃってねェ〜…?
 幽霊なんかいるわけないっつーのにね!」

「その通りだな。幽霊なんざいるわきゃね…」


 —— 死ねェェ……!


「…………」
「…………」


 —— 死ねよォォ…土方兄妹ィィィ…


「……………………」
「……………………」


 —— 頼むから死んでくれよォォォ…


「……………兄さん」
「な…なんだよ」
「……何か聞こえるんだけど」


 —— ほんと頼むから死んでくれよォォ…300円あげるからァァ…


「今300円とか聞こえたんだけど。安くね? 私らの命安くね?」
「ツッこむところそっちかァァッ?! いや確かに安いけどもォォ!」


 な…何さ何さ。言っとくけど私は幽霊とか信じてないからねッ?!
 いやツンじゃないよォォォッ?! マジで! ツンじゃないから!


「せ、せーので見るよ?」
「お、おう」
「「せーのっ」」


 ——グルリッ

 
「し…。…………」
「…………………」


 2人同時に声のする方向を見るとそこには総悟がいた。
 なんか頭にロウソクありますけど。白装束着てますけど。


「…何してんの総悟アンタ」
「ジョ…ジョギング」
「「嘘つけェェッ!」」


 なにその衣装?! 何その装備?!
 絶対絶対絶対よからぬことしてたよねェェッ?!


「儀式してたんだろ? 俺ら呪う儀式してたんだろォォッ?!」
「自意識過剰な人たちだ。そんなんじゃノイローゼになりますぜ」
「じゃあアンタのその装備の真実を10文字以内で述べよ」
「土 方 兄 妹 を 呪 い 殺 す ぜ」
「本音ェェェェッ!」


 それ本音だよねェェッ?! 何この子?! 超危険んんんんッ!


「ッ!」
「…??」


 兄さんが何やら明後日の方向をみて固まってる。
 …何してんの? そっちにあんのは屋根のみですけど?


「どうしたんだィ土方さん?」
「…総悟、栄蓮。今あそこに何か見えなかったか?」
「ううん、特になにも?」
「俺も同じくなにも」

「……確かに今、



「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!!」


「「「ッ?!」」」





(ベルトコンベアには気を付けろ)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.45 )
日時: 2013/09/28 07:54
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

描く!描かせて!


でたァァァア ベルトコンベ((

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.46 )
日時: 2013/09/28 10:28
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

目と髪は八雲と同じでいいのかな??

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.47 )
日時: 2013/09/28 11:28
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://www.kakiko.info/oekaki_bbs/data/IMG_003082_1.png

連続コメントスミマセン

晴香さんん!!!参照へ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.48 )
日時: 2013/09/28 17:16
名前: あずま (ID: vj3b3W/M)  

はじめまして

この小説が更新される度に必ず読んでます!
それくらいまでにハマりました!

僕も銀魂の小説書きたいんですけど
どうしたら花火さんみたいにかけますか?
なるべく皆さんに分かりやすく書きたいんですけど
うまくかけないんです(泣)

あとキャラ構成のコツとかありますか?
栄蓮や八雲や晴香みたいな、性格も何も異なった個性的なキャラつくりたいんですけど
僕にはできないんです(泣)

それからどうすればこんな風に長期執筆できるんですか?
僕本当に飽きっぽくて…小説完結させたことないんです…
それどころか、どんなに好きな作品の小説でも
三話程度かくと飽きちゃって…
コメントもこないし、自信ももてなくて…

突然で本当にごめんなさい…
僕はこの小説、本当に大好きです!
銀魂の小説書きたいと思ったのもこの小説の影響でして…(笑)

栄蓮も八雲も晴香も大好きです!
特に栄蓮と土方の絡みが好きです(笑)

頑張ってください!(*^_^*)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.49 )
日時: 2013/09/28 19:57
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://satou-rui.jimdo.com/sitemap/

あずまs、始めまして・・・瑠李といいます。
タメOKですか??

私も花火の小説みて、ちょっと小説書き始めてみたクチです 笑
私も飽きっぽいんですよね・・・
一応2つくらいは完結させてるんですけど、今年から忙しくなったりして停滞中・・・笑

あずまsが小説作ったら、きっと見に行きますね!
頑張ってください><

___

参照、私のhp兼ブログです。
見てね。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.50 )
日時: 2013/09/28 21:27
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: NvHaua1/)

 瑠李

うわァァァァァァッ!(´Д`)←
晴香まで描いてくれるとか…本当にありがとう!
まさに晴香! もうThe☆晴香!
本当にありがとね!


 あずま様


はじめまして! ご愛読して頂けてるようでもう嬉しい限りです!
長文での返答となりますが、それで良ければお読み下さい(笑)


質問の返答順番が異なるのですが…私もかなりの飽き性です。
これまでに完結させた二次創作なんて片手で数えれるくらいです((
あ、私なんてプロローグかいて放置とかいう経験あります←

この生涯バラガキだって幾度となくダァァァァッってなりました((((
それくらいに私も飽き性であり面倒臭がりなんですハイ。
だからこの小説が続いているのも…ある意味奇跡かと(笑)

えーっとですね…この小説を書く前に1つ決意をしました(´∀`)
「とりあえず話を10話以上は書こう」と。これまではそんな事すら考えてませんでしたが((
そして『10訓 花見っていってもどっちかというと団子目当て』までいけました。
その時に「次は15訓までいこう」と決め、次々とそこからのばしております。
そうこうを繰り返してたら何とか19訓までこれた感じです。

ですからまずは「○○話まで書く」とか決めてみればいかがでしょう。
多分あずま様よりも私の方が数倍飽き性ですので、きっと何とかいくと思います(笑)


キャラ構成のコツ…とのことですが。実際私は全然考えてませんでした((

銀魂の小説は心理描写メインでいこう…と執筆前から私はそちらを考えていて。
実を言うと最初の栄蓮はすっごく毒舌設定にしようかと考えていて。
でもそれで心理描写にするとすれば「文面全部毒発言ばっかじゃね?」とか思いまして(笑)

だから明るい・天真爛漫・馬鹿・思いやりの4つをイメージしました。
そうすると栄蓮みたいなキャラになったんです。
でも今は栄蓮を書くのが凄く楽しいですし、こんなキャラも好きだなァとか思えるようになりました(笑)

八雲はそんな栄蓮に対応できるキャラ。クールっぽいがボケるしツッこむ。
私はクールビューティーキャラも好きなので、晴香はそちら方面にしました。
で、そこに「カエルが大嫌い」だとか「化け物という言葉が嫌い」だとかいう設定を加えていき…って感じです。

ですからキャラ構成については私的にいくと自分の書きたい話とオリ主人公に合わせました。
本来はもっときっちりしなければなのでしょうが、個人個人でいいじゃねェかッ!って感じで((

私は私だァァァ! でいったかんじです(´∀`)


あずま様は「自信がもてない」と仰っていますが、それは私もです。

ですからコメントがきたり参照数が増えたりする度に本当に嬉しいのです。
なるべく読みやすいようにとか考えて書いています。
自信はいつになってももてない私ですが、満足はできるようにしてます。

それぞれ個人に小説の書き方があります。
私は各一話一話、内容と文面に満足できるようにして書いてるわけです(´ω`)

この小説は原作沿いなのでまず原作コミックを読んで。
○○訓では原作のこの部分からこの部分まで書こう、とまず決めます。
それから自分の脳内で妄想(←)を広げて、
栄蓮や八雲を入れた場合どうなるかな〜なんて2828(←)しながら考えまs(((

そこから夜に小説執筆開始。
なかなか書くの難しいですよね、小説って。いやほんとに。
でも決めた部分まで書けたり、自分の納得のいく文面でかけると本当に嬉しいわけです。

実際「19訓 幽霊ってほんとうにいるのでしょうか」は結構満足できた感じでした。
コミック第5巻の33訓のスタート部分から、33訓の表紙部分までの内容を書こうと決めて、
そこに栄蓮と八雲を入れてストーリーを考えました。

「「マヨネーズとケチャップが足りないんだけどォォォォ!」」はその結果ですね(笑)


ですから「花火さんみたいに」とかではなくて、あずま様の書き方でよいのだと思います。
上手とか下手とか関係ナシですよホント。私だって上手くなんかないです。
ただ読みやすさと満足感を求めただけなのです(笑)

わかりやすく書きたいとか言うのはもう何ていうか…素晴らしい心がけだと思います←
私の場合読みやすく書きたいですからね(笑)わかりやすさなんぞ無r((

皆さんにも分かりやすく書きたいのなら細かく描写をするべきだと思います(;´Д`A
文面が長くなってしまうので、それが面倒くsじゃなくて苦手なので私は読みやすさ求めましたが((←
でもあずま様もそれが苦手なら、また別の分かりやすさを求めればよいかと( ´∀`)


銀時「え? 何? 何いきなり?」
栄蓮「試し書き的な?」


これは誰が喋っているか分かりやすいですよね。台本書きですね。
こんな感じで、読者様にわかりやすい方法を求めれば良いかと思います。



あずま様が小説を書かれるのなら、私が毎回でもコメントに行きますよ! いや本当に!
「銀魂好きに悪い奴はいない」と私は信じているのd(((
とりあえず3話以上続ける! って感じでスタートしてみればどうでしょう?


クソ長文、そして参考にならずに申し訳ございません。
私は私のやり方でやっています。だからあずま様もあずま様のやり方でいけばいいかと(´∀`)

簡潔にまとめると! 楽しんで書く事がなによりです。

あずま様の小説、楽しみにしてますね♪

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.51 )
日時: 2013/09/28 22:08
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

花火かっけぇ
あ ちょっと教えになった←ェ

小説更新しました

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.52 )
日時: 2013/09/28 22:48
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: NvHaua1/)

 瑠李

マジかww(´∀`)
見 た よ ! 沖田の咽せにワロタ←
いや想像したら何かもうゲェッホッ!とか言ってそうで((
私もコメントしにいきまーす!(´∀`*)

————————————————————————————

「ひでーなオイ、これで何人目だ?」
「えーと…18人目でさァ」
「「マジか」」


 20訓 お祓いとか出来る人って凄いよね


 えーと…現状を私の頭で分析いたしますと。
 隊士の18人以上が赤い着物の幽霊にやられたやら何やら。


「ったく…冗談じゃねーぞ。
 幽霊にやられてみんな寝込んじまっただなんて…」

「恥ずかしくてどこにも言えないよねェェ…」

「トシ、栄蓮…俺は違うぞ! マヨネーズとケチャップにやられた!」

「「余計言えるかァァ!」」


 局長が幽霊以前にマヨケチャにやられたなんざ…もう悲しいよホント。
 にしても赤い着物の女かァ…。やってくれるなァ…。


「隊長。隊長は幽霊…見たんスか?」
「見てない見てない。そう言う八雲は?」
「全くっスね」


 そういやァ…何か兄さんが変なこと言ってなかったっけ?
 

「局長! 連れてきました!」
「「「「…??」」」」
「オウ山崎、ご苦労!」


 ザキの後ろには何か見るからに怪しい三人組。
 …イヤ、何このお方たちは?


「街で探してきました、拝み屋です」
「どうも」
「イヤどう見ても怪しいでしょ」
「黙れヨババア」
「今ババアって言ったよね? ねぇ?」


 何この拝み屋ァァ?! 
 …ん? 何か…どこかで聞いたことあったような…?


「オイオイ冗談だろ、こんなうさん臭い連中…」
「あらっお兄さん背中に…」
「…なんだよ…、背中になんだよ」
「ププッありゃもうダメだな」
「なにコイツら。斬ってイイ? 斬ってイイ?」


 え、何? 兄さんの背中に何かいるの?
 あ、もしかしてマヨネーズの守護霊とか?


「先生、なんとかなりませんかね。
 このままじゃ恐くて1人で厠にも行けんのですよ」

「任せるネゴリラ」

「アレ? 今ゴリラって言った? ゴリラって言ったよね?」

「…ざっと屋敷を見させてもらいましたがね。
 こりゃ相当強力な霊の波動を感じますな、ゴリラ」

「あ。今確実にゴリラって言ったよね」

「まァとりあえず除霊してみますかね。
 こりゃ料金も相当高くなるゴリよ」

「オイオイ、なんか口ぐせみたいになってるぞ」


 …なんかさ。イヤ、なーんかさァ。
 ……おかしくない?


「…して霊はいかようなものゴリか?」
「うつった!」
「イヤ、何かおかしいと思いますゴリが?」
「アンタもうつってるっすゴリよ」
「オメェら何かおかしいからァァァッ!」


 イヤ、ちょっと参加してみたくなったのね!


「えーと…。…工場長」


 ——パン!

 あ、痛そう。何か私のことババアって言った人が殴られた。
 え、何? 工場長なの? 工場長じゃないの?


「えー…ベルトコンベアにはさまって死んだ工場長の霊です」
「いやあの、皆赤い着物の女って言ってるんスけど」

「…間違えました。ベルトコンベアにはさまって死んだ工場長に似てる、
 って言われて自殺した女の霊です」

「長いィィッ! そして何かその工場長可哀想ォォォ!」


 工場長に似てるって言われて自殺って…工場長どんな扱いィィ?!
 よっぽど顔面凶器な人だったんだなァァ…。何か同情…。


「とりあえず…お前山崎とか言ったか。あと八雲クン」
「は? いや、何で俺の名前知ってるんスか?」
「え。あ、あァ! えっと…ソレっぽい名前だから!」
「どれっぽい名前ェェ?!」


 八雲を見て浮かぶ名前といえば「THE☆ダルそう」さんだよ?!
 誰だ今ダセェとか言った奴ァァァァ!


「とりあえずお前らの身体に霊を降ろして、除霊するから」
「え? それって2人も必要なんスか?」
「あーまァね。とりあえず八雲クンから行こうね!」
「いや…それはいいんスけど、除霊ってどーすんすか?」
「君ごとしばき倒す」
「なんスかそれ、誰にでもできグフッ!」

「八雲ォォォォォォッ?!」


 何ッか今霊というよりボディブロー入ったんですけどォォォッ?!


「じゃァ山崎くんも行ってみようかー」
「イヤあのそれ霊というかボディブロぐはッッ!」
「ザキィィィィィッ!」
「いやさっきから霊というよりボディブローしか入ってない気がするんですけどォォ?!」


 八雲もザキもグッタリしてるんですけどォォ?! 
 何してくれてんのォォ?!


「はァい私山崎に入りましたァ。
 …えー皆さん、今日でこの工場は潰れますが責任は全て私…」

「オイィィィ! 工場長じゃねーか!!」

「で、こっちの八雲クンにも入りましたァァ。
 …ギギギッ、ガガッ、ガッ、ギギギギギギギギギッ」

「なんっでベルトコンベアが入ってんのォォォォ?!」


 もう人でもなんでもねェじゃんかよォォォォ!
 っていうかベルトコンベアの霊って何ィィィッ?!


「アレ? なんだっけ?」
「バカお前…ベルトコンベアにはさまれて死んだ女だよ」
「ベルトコンベアにはさまれる女なんているわけないでしょ。
 ベルトコンベアに…アレ?」


 いやその前になんで八雲にベルトコンベアの霊が入ってんの。


「もういいから普通の女やれや!」
「無理ヨ! 普通に生きるっていうのが簡単そーで1番難しいの!」
「誰もそんなリアリティ求めてねーんだよ!」
「うるさいネミイラ男! お前の格好にリアリティがなさすぎネ!」
「なんだァ! こんなんしてた方がミステリアスだろーが!」
「ああもうやめろやァ!」


 …何か争い始まってますけど。そして口調変わってますけど。
 うん、この口調といいゴリラ発言といいババア発言といい。


「仕事中ですよ!! ちょっと聞いてんの2人とも——」


 ——パサッ
 拝み屋…もとい万事屋三人衆の着ていたものが落ちた。


「「「……あ」」」
「「「「……」」」」


 ……。……とりあえず…。
 八雲とザキの意識返せェェェェ!




(ベルトコンベアの霊って何なんだよコラ作者)
 

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.53 )
日時: 2013/09/29 00:24
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

あ…あっけな!wwwww

こちらこそ、三回も描かせて貰って 有り難う(*^_^*)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.54 )
日時: 2013/09/29 08:04
名前: あずま (ID: 5j0aAg4P)  

瑠李さん、ありがとうございます!
ぜひ瑠李さんの小説も見ます。
タメ口OKですよ(*^_^*)

そして花火さん。
長文での返答ありがとうございますm(_ _)m
花火さんも飽きっぽいんですね。
ちょっと驚きました(笑)
でもすごく、参考になりました。

僕は僕なりの書き方で…とりあえず三話目標ではじめてみます!(笑)
また失敗するかもしれないですが…

花火さん、本っ当にありがとうございますm(_ _)m!
花火さんに聞いて良かったです(*^_^*)

毎回コメントにきてくださるとか…
もう泣きそうになりましたよ嬉しくて(笑)
僕もコメントします!

これからも明るい栄蓮やクールだけどボケツッコミそなえている八雲
クールビューティーな晴香を待ってます!

頑張ってください!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.55 )
日時: 2013/09/29 21:41
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: F4bOQQzb)

プログにて全員集合ォォォッ(ほとんど)アップ。
相変わらず下手で似てませんがお暇があれば遊びに来てやってください!


 瑠李

あっけなくいっちゃったよww
3回も描いてもらっちゃって…幸せ者だ私は(´∀`)

 あずま様

飽きっぽい花火で御座います←
お互いに小説の更新、頑張りましょうね!


————————————————————————————————


 拝み屋に化けていたとばれた万事屋三人衆。
 照りつける太陽の下、総悟によって木に逆さ吊りにされていた。


 21訓 ドSはなめない方がいい


「悪気はなかったんです。…仕事もなかったんです。
 夏だからオバケ退治なんて儲かるんじゃねーの?
 …って軽いノリで街ふれ回ってたら…ねェ銀さん?」

「そーだよ。俺昔から霊とか見えるからそれを人の役に立てたくて。
 あっ、君の後ろにメチャメチャ怒ってるババアが見えるね」

「マジですかィ? きっとそりゃァ栄蓮だ」

「あァそうだよ怒ってるよ! 何?! 何ベルトコンベアの霊って?!
 でもって何八雲にボディブローかましてくれてんの?!
 グフッっつってたよ?! 血ィ見えたよ?! 何晒しとんじゃァァッ!」

「「「ギャァァァァァッ」」」


 ロープでぶらんぶらんの刑じゃァァァァァァッ!
 ザキは血ィ見えなかったからまだマシだけど八雲の時血ィ見えたから!
 

「ババアァァァァ…あとで覚えてろヨォォォォ…!」
「今日は負ける気しないよ私〜? チャイナちゃ〜ん?」
「わ、悪かったって! 謝るから! はいスイマッセェェェェンッ」
「何が“はい”だァァァッ! つーか馬鹿にしてるよねェェッ?!」


 天パもチャイナ娘もふざけろよォォォッ!
 あ、もうふざけてるか。ふざけんなァァァァッ!


「旦那ァ、本当に反省してやすかィ?」

「してるしてる! もう何でもできる勢い!」

「そーか、分かりやした。
 じゃあコレ鼻から飲んでくだせェ」

「いだだだだだだだだだだだ!
 何コレ! なんか懐かしい感覚ゥ! 昔プールで溺れた時の感覚ゥゥ!」


 びちゃびちゃ言ってるよ。結構痛そうだよ。
 鼻からジュース流し込まれてる天パの姿は…うん、何かシュール。


「ッたく…おい栄蓮、総悟。そろそろおろしてやれ。
 そんな馬鹿共に関わってる場合じゃねェ」

「「えー」」

「もうお前らただ楽しんでるだけじゃね? え、何? 何なのそれ?
 つーか栄蓮? お前はSに目覚めんなよ? 総悟につられんなよ?」

「大丈夫でさァ!」

「どこが大丈夫?! もう口調総悟になってるんですけどォォ?!」


 とりあえず…馬鹿タレ3人下ろさないとダメだよねェェ…。
 あーァ、まだ八雲の仇とれてないのに。


「あー…気持ち悪いヨ」
「だーいじょーぶでーすかーァァ?」
「「「誰のせいだァァッ!」」」


 総悟。…じゃなくて自業自得だろォォォォッ!

 ヤバイよ何か今殺気感じたよ! 真っ黒いオーラ感じたよ! 
 総悟がめちゃめちゃこっち見てるよ恐いよ!


「…本来ならテメーら皆叩き斬ってやるとこだが、俺達ゃそこまで暇じゃねェ。
 ……とっとと消えろ」

「あー、幽霊恐くてもう何もできねーってか」

「かわいそーアルな。トイレ一緒についてってあげようか?」

「武士を愚弄するかァァァァッ!
 …トイレの前までお願いしますチャイナさん!」

「「お願いするんかィィィ!」」


 あァァァ…近藤さんチャイナ娘と一緒にトイレ行っちゃったよ。
 あの「武士を愚弄するかァァ」発言は何だったのよ?


「とりあえず…栄蓮さん、八雲さん殴っちゃってすいませんでした」
「イヤ…別にもういいよ。死んでるわけじゃないし」
「ベルトコンベアの霊が入ったんだよ。機械にだって命はあるんだ!」
「アンタを霊にしてやろうかァ天パァァァ!」


 だからベルトコンベアの霊って何なんだよォォォ!
 ッたくゥゥ…ことごとく馬鹿にしてくるなァァ!


「つーかさァ、おたくら本当に幽霊なんて信じてんの?
 痛い痛い痛い痛い! 痛いよ〜お母さァん! ここに頭怪我した兄妹がいるよぉゥッ!」

「「オメェ絶対いつか殺してやる!」」

「…っていうか私は幽霊なんて信じてないから。恐くもないし?」

「いやァァァァ! おばあちゃァん、ここにツンデレがいるよォォ!
 何か見てて恥ずかしいよォォ! 可哀想だよォォ!」

「ツンデレじゃないィィッ! つーかマジで斬るぞコラァァッ!!」


 なんで最近ツンデレ容疑あがってんの?! なんでなの?!
 

「まァ、栄蓮が幽霊は平気だってことは俺が証明しまさァ」

「おっ、いいねェ総悟ォ〜」

「あ…でもコイツ、カエル無理なんですぜィ。
 だから困ったときは蛙出せばいいんでさァ…」

「マジかマジかァ…んじゃあこれからは毎日プレゼント持ってくらァ。
 もちろん中身はァァ…」

「カエル…ですかィ?」

「正解正解ィィ…! 絶対ェ面白ェよォォ…コレェェェ…!」

「「プククククッ」」

「おいこらそこのドSコンビィィィィィィッ!
 聞こえてるよ?! ってゆかわざとだよね?! わざとだよね?!
 お前ら腹ん中真っ黒だよドSがァァァッ!!」


 何このドSコンビ?! 関わりたくない人間ナンバーワンだよォォ!


「ハァ…兄さんは確か、何か感じたんだよね?」
「あァ…妙なモンの気配は感じた。赤い着物の女…ありゃ多分人間じゃねェ…」

「「痛い痛い痛い痛いッ! 痛いよ〜お父さーん!」」

「絆創膏持ってきてェェ! できるだけ大きな、人1人包み込めるくらいのォォォ!」

「おめーら打ち合わせでもしたのか!!」


 総悟と天パのこの息の合い方は一体なんなのォォォ?!


「…赤い着物の女か。確かそんな怪談ありましたよね」
「あ、メガネの初台詞」
「初じゃないですゥゥだ! つーか冒頭で喋っただろォがァァァ!」
「え、あれアンタの声だったんだ」
「泣くよ? マジ泣いていい? 僕の存在どんだけ薄いの?」


 大丈夫、ザキも通称ジミーだからね!
 存在薄いというか…うん、アレだね! …アレだよ!


「ハァ…。昔僕が通った寺子屋でね、一時そんな怪談が流行ったんですよ。
 えーと…なんだっけか。夕暮れドキにね、授業の終わった生徒が寺子屋で遊んでるとね。
 もう誰もいないはずの部屋に…赤い着物きた女がいるんだって」

「何でここではドSコンビ発動しないの? …てゆか、天パ顔色悪いよ?」

「こ、ここは真面目な話だからねェェ? かかか、顔色なんか悪くねェしィィッ?!」


 イヤ真っ青なんですけど。唇ガタガタ言ってるんですけど。
 でもって声震えまくってるんですけど。


「話戻しますよ〜。
 それで…その赤い着物の女に“何してんだ”って聞くとね…」

「——ぎゃああああああああああああッ!」

「ぬぇっほォォっ?!」

「何その驚き声はァァ?!」


 天パの声がおかしかったんですけど?! 凄く上擦ってるんですけど?!
 っていうか今の叫び声は…近藤さんだよねェ?!


「話はあとだ! 行くぞ!」


 兄さんの声により全員で厠へと向かう。
 厠ではチャイナ娘が近藤さんに呼びかけていた。返事は…ないみたい。


「どけ! ぶち破る!」


 ——ドンッ!
 兄さんが勢いよく扉を蹴り開いた。


「近藤さッ……」
「………………」


 そこにいたのは、
 何故か。頭から便器に顔を突っ込んだ近藤さん。


「…なんでそーなるの?」 
「…ってゆかなんで…。イヤホント、なんでそーなるの?」




(ニィッと、女は笑っていた)
 

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.56 )
日時: 2013/09/29 21:35
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

あずま頑張れェェェ!!(^_^)/

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.57 )
日時: 2013/10/01 21:13
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 1OZSm3LG)

 瑠李

全力であずま様応援!(
そして瑠李も応援! ファイトォォォォォォォォッッ!(((

————————————————————————

 土方栄蓮。女隊士。嫌いな物はカエル。特に緑色。
 風霧八雲。二枚目クール男。嫌いな物は。


 22訓 人間誰だって嫌いなものがある


「う…あ…あ…赤い着物の女が…う、う…来る…!
 こっちに…来るよ…ッ…うぐっ!」

「近藤さ〜ん、しっかりしてくだせェ。
 いい年こいてみっともないですぜ、寝言なんて」


 近藤さんまで赤い着物の幽霊にやられるとは…。
 参ったなァ…どうしたもんかねェ…。


「…ん……」
「あ…目が覚めた? 八雲?」
「…隊長…」


 八雲くん起床ー。まだちょっと顔色悪いけど…平気かな。
 
 そして八雲は万事屋三人衆を見て一瞬ですべてを理解しました。もう流石…!
 イヤ…でも目つき超怖いよ。土下座してるよ万事屋三人。


「八雲さんすいませんでしたイヤもう本当にイヤ切実にイヤマジで」
「坂田さん、新八さん、神楽さん。……もういいっスよ」
「や、八雲くん…! やっぱり君はいい奴だ!」
「とりあえず布団貸してあげるんで寝てください、深く永遠に」


 死ねっつってるゥゥゥゥゥゥゥゥッ?!
 コイツは何を真顔でしかも二枚目顔で言ってんだァァァッ?!


「や…八雲さん……」

「…ハァ。冗談っス。って言うかそういう事にしときます。
 ……で。次は近藤さんがやられた感じっスか」

「うん。さっきから赤い着物の女って言葉を繰り返してる」

「…ハァァァァ…。で、万事屋衆さん達は幽霊を信じてここに来たんすか?」

「馬ッ鹿オメェ、俺ァ幽霊なんざ信じちゃいねーよ。
 アホらし。付き合いきれねーや。オイ、てめーら帰るぞ」


 そう言って立ち上がる天パ。とメガネとチャイナ娘。

 …イヤ、あのさ。帰ってくれるのはすんごく嬉しいんだけど。
 なんであの…仲良く手ェつないでんの?


「銀さん…何ですかこの手は」

「…なんだコラ。
 てめーらが恐いだろーと思って気ィつかってやってんだろーが」

「銀ちゃん、手ェ汗ばんでて気持ち悪いアル」

「「「「…………」」」」


 もしかしなくても。うん、もしかしなくてもだよね。
 …この天パ野郎、人のこと散々馬鹿にしといて…。


「あっ、赤い着物の女!!」


 ——ガシャンッ!

 …盛大に天パが押し入れに飛び込みましたよ。
 イヤ発言者は総悟なわけなんだけど、勿論嘘だよねウン。


「…何やってんスか、銀さん?」
「いや、あの…ムー大陸の入口が……」
「…オイこら天パ。もしかしなくても…アンタ幽霊が」
「なんだよ」


 イヤ、絶対ビビってるよね。って言うかビビってたよね。


「…土方さん、コイツは……アレ?」


 ——ガタッガタッ

 …兄さんが何か、馬鹿でかい壺に上半身突っ込んでる。
 …イヤ。ちょっと兄さん。ちょっと兄さん。ちょっと兄さァァんん!


「……土方さん、何やってるんですかィ」
「いや、あの…マヨネーズ王国の入口が…」
「「…………」」


 あァァァ…何か思い出した…きがする。
 こんの馬鹿兄さん確か…幽霊無理だったような。


「ハァ…ねェ八雲、これどう思…」


 ——ガツッ! ガツッ! ガツッ!

 イヤなんか八雲が全力で柱に頭ぶつけてますけど。
 目ェ血走ってますけどォ! 血が飛びまくってるんですけどォォォッ!


「…何やってんの…八雲…」
「…いえ、あの……。…趣味っスよ」
「どんな趣味ィィィィッ?!」


 何?! 何なのこいつら?! 何でこんなヘタレたくさんなの?!
 つーか何で二枚目男ほとんどヘタレなの?! 総悟とメガネ以外アウトよ?!


「……行くぜィ、栄蓮」
「……そうしようか」

「待て待て待て! コイツらはそうかもしれんが俺は違うぞ!」
「びびってんのはオメーらだろ! 俺はお前…ただ胎内回帰願望があるだけだ!」
「何言ってるんスか。びびってんのはアンタらっすよ。俺はただの趣味ッス」

「分かった分かった。ムー大陸でもマヨネーズ王国でもどこでもいけよクソが!
 趣味で柱に頭ぶつけまくって死ねヨ馬鹿が!」

「口悪ッ! 口悪ッ! 何コイツ、口悪っ!」

「「「って言うか何だその蔑んだ目はァァァァ!」」」


 イヤもう。私はこの3人の二枚目男を信じないィィィ!
 いい年こいて何で幽霊恐いの?! イヤカエル嫌いな私が言えないけどもォォ!


「………あ」
「…………」


 …ちょっと待って。何かさ、何かいるよ。
 イヤ、あの、ちょ、あの表情はヤバイィィィィィィッ!


「「「「ギャァァァァァァァァァァァァッ!!」」」」

「…なんだオイ。俺達を驚かそうったって無駄だぜ?」
「よくあんな手の込んだ嫌がらせを。これだからガキは…」
「隊長まで悪ノリしちゃって。ったく……」

「「「ひっかかるかってんだよ」」」


 ——振り向いた3人の後ろには、
 襖の間から凄い形相で逆さになって口を開いている赤い着物の女。


「…………」
「…………」
「……こッ」

「「「こんばんは〜…」」」







 ——ギャァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッ!!!!!!


「ギャァァッ! 何か聞こえたァァッ! 3人の悲鳴が聞こえたァァ!」
「諦めろィ…もう奴らはダメでィ」
「八雲ォォォォォッ!」


 ってか見ちゃったよ! マジで幽霊見ちゃったよォォォォ!
 全速力で私達4人は疾走中ゥゥ! あァァァ死にたくないィィィ!


「「「待てェェェェッ!」」」
「切り抜けてきた! 切り抜けてきたァァッ!」
「けど背中ァァァァァァァッ!」


 何か背負ってるゥゥゥゥッ! 女乗ってるゥゥゥゥゥッ!
 こっちに来んなァァッ! マジで頼むからァァッ!


「隊長ォォッ! 何で逃げるんスかァァァァッ!」
「己らの背中に聞いてみろォォォッ!」
「背中ァァッ?! ちょ、副長! 坂田さん! 何か背中重くね?」 
「知らん! 俺は知らん!」
「ちょ、せーのでみましょうよ! せーのっスよ!」
「テメェら絶対見ろよォォッ! 行くぜェッせぇぇぇぇのっ!」






 ————ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァアァァッ…!

 避難完了ォォ…二枚目三人衆よ、貴様らの死は無駄にしないィィ…!
 にしてもこの物置せまいィィィッ…!


「やられたァァ…今度こそやられたよあの人たちィィ…!」
「総悟ォォ…ここ暗いよ、何か明かり持ってない?」
「明かり明かりっと…あ、蚊取り線香ならありやしたぜィ」
「微かな明かりだなオイ」


 切ねぇよ、そんな明かり切ねぇんだよォォ…!
 兄さァァん…天パァァ…八雲ォォ…!


「ババァァ…銀ちゃん死んじゃったアルか?」
「それを言うなら八雲も兄さんもだよォォ……ッ」


 ——ガタタッ…

 物置の入口が小さな音を立てて。
 あ、やばい。きっと来るーきっと来るーっていう音楽がどこからか聞こえてくるよ。


「ちょ、ヤバく…な……」


 私が見たのは。物置の扉の隙間から、
 …私達を怪しげな笑みを浮かべながら見てくる、女。 


「…………」
「…………」

「「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!」」


 で…で…でででッ、でとぅワァァァァァァァっ!

 蚊取り線香の明かりの意味もねェェッ! 寧ろどん底だァァッ! 
 さっきよりも周囲が真っ暗に思えてきたァァァッ!


「でっ…でっでで出すぺらァどォォォ!
 スンマッセン! とりあえずスンマッセン! マジスンマッセン!
 てめーらも謝れバカヤロォォォォッ!」

「オメェの方が危ないわァァァッ! 総悟ォォッ! チャイナ娘ェェッ!」


 メガネに頭鷲掴みにされて頭ガンガン地面に叩きつけられてるゥゥ?!
 ちょ、それ以上は総悟とチャイナ娘が死ぬゥゥゥゥッ!


「……アレ?」


 気づいたらあの女はいなくて。
 代わりに蚊取り線香の煙が物置内に充満していた。


「ア、…アレェェ…?」
「…………」 


 白目むいてる総悟の手に握られている蚊取り線香。
 それを見ていたメガネが、メガネをキラーンと輝かせた。


「栄蓮さん…」

「ど、どうしたの」

「僕…あの幽霊の正体、わかった気がします!」

「マジか。うんそれは嬉しいんだけども。
 ……総悟とチャイナ娘どーすんの」

「…あ」





(…てめェら生きてやがったのか)
(オメェ達こそ)
(なかなかしぶといッスね)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.58 )
日時: 2013/09/30 23:00
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

有り難う!


八雲 笑
八雲君!?
私の腹筋崩壊させて何が楽しいのかな?←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【幽霊騒動編】 ( No.59 )
日時: 2013/10/01 22:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 1OZSm3LG)

 瑠李

八雲は幽霊大嫌いなのです(
だからもう何とか気絶しようと頑張ってみてたみたい((

————————————————————————————

 幽霊やらカエルやら恐いものは人それぞれ。
 しかしなんやかんやで地味な奴が1番頼れるのかもしれない。


 23訓 固定観念はダメ絶対


「間違いないです…アレは幽霊なんかじゃありません」

 
 迷探偵志村新八が誕生しましたよ。コナン顔負けだよ。
 じっちゃんの名にかけて頑張ってるよメガネ。


「…せめて名探偵にしてください」
「そこは譲れない。私の中の名探偵はコナンだけだ!」
「それ作者の本音ェェッ!」
「…で、一体全体アレは何だってーの?」


 幽霊でもなんでもないのなら…人間? イヤまさかだよ。


「恐らくあれは…天人アマントかと」

「天人? なんでそーなんの? 赤い着物の女の霊じゃないの?
 ベルトコンベアにはさまれて死んだ工場長に似てるって言われて死んだ女の霊じゃないの?」

「まだそこ引きずってるんですかァァッ?! すいませんでしたって!
 ……ホラ、この寝込んでる人たち見てください」

「……ん」


 寝込んでる隊士達。…アレ、今まで気づかなかったけど。
 何か全員…何かに刺されたような赤い痕がある。


「…コレって…何? アレか? キスマーk
「どう考えても違うだろォォォッ! しっかりして下さいよォォッ!」
「え、なにこれ。なにこれなにこれ」
「アンタ馬鹿ァァァッ?!」
「真選組唯一の女隊士兼真選組1番の馬鹿って言われてるぜ!」
「自慢できることじゃねェェェッ!」


 兄さんと対照的だってよく言われるわァァァッ!
 安心して! 1+1くらいはできるから!


「コレは恐らく! 蚊か何かに刺された痕ですよ。
 だからきっとあの幽霊は幽霊なんかではなくて……」


 ——ドゴォォォォォンッ!
 うォォォッ?! 何か外から凄い音がしましたけどォォォッ?!
 

「な、何か凄い音しましたよねェッ?!」
「に、兄さん! 八雲ッ! 天——」


 …勢いよく外に出てみれば。何故か気絶している八雲と女。
 あと何かスッキリしている表情の兄さんと天パ。


「お、栄蓮。みろ、幽霊退治してやったぞ」
「だーから俺達ゃ平気だっつってんだろ? あ、でもだな〜——」


 イヤ…この状況から察するに、ね。  


「なァに八雲を犠牲にしてんだァァァァァァッ!!!!」
「「グブホォォッ!」」


 —


「あの〜どうもすいませんでした〜」

「「「…………」」」

「私地球で言う蚊みたいな天人で、最近会社の上司との間に子供ができちゃって。
 この子産むためにエネルギーが必要だったんです」


 …現状。幽霊=地球で言う蚊みたいな天人とかいうオチ。
 なんだこれは。何ですかそれは。いいお子さん育ててね。


「ホントすいませんでした! でも私強くなりたかったの!
 この子育てるために、強くなりたかったの!」     クワッ!<●><●>

「スイマセンその顔の影強くするの止めてくれませんか」


 恐いよ。はじめて天人を恐いと思ったよ。
 
 …さてと。縁側に座ってるビビり3人組のところにいきますか。
 八雲の意識も戻ったみたいだし。


「あ、瞳孔女。テメッ、アッパーはなかったんじゃない?」
「八雲犠牲にしたくせに何を言うかクソッタレ」
「八雲く〜ん愛されてるね〜」
「おぞましく寒気がするッスね」
「もう2度と起きれなくしてあげようか、八雲?」


 ッたくゥゥ…人が心配してやったってのにィィ…!
 コイツ絶対いざというとき私の事見捨てるよね! 絶対!


「にしてもまさか…3人とも幽霊無理だったとはね〜」
「「「だから恐くないって言ってんだろォォ!」」」
「マヨネーズ王国探したりムー大陸探したり大量出血で気絶しようとしてた奴が言っても説得力ないから」


 特に趣味とか言ってたやつ誰だよ。


「大体オメェはだなァ、誰のおかげで」


 ——ガララッ

 あ、チャイナ娘登場ー。何かもう帰りたそ…、…う。
 ……何か。ビビり3人組が縁側の下に潜り込んでるんですけど。


「銀ちゃん、そろそろ帰…。
 …何やってるアルか、3人とも」

「「「いやコンタクト落としちゃって」」」

「いつからアンタらはコンタクトつけてたよ?」





( 鈍感な隊長と副隊長 ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.60 )
日時: 2013/10/01 22:21
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 1OZSm3LG)

 今日は八雲が非番のため栄蓮は一人見回りだ。
 ブーラブーラと街中を歩いていた時、子供を見つけた。


 24訓 仕事はちゃんとするべし


 イヤ、あの…何か子供が泣いてますけど。
 え、コレはアレだよね。一応警察として…声かけるべきだよね。

 まだ4歳から5歳くらいの小さい男の子。よ、…ヨシ行くぜ。


「ねェ、僕? こんなところでどうかしたの?」
「うぅッ…ひっく…ぅっ…」
「僕〜?」
「ぅっ…ぅうっ…」
「…………」


 面倒くせェェェェェェェッ!
 私これくらいの年の子供苦手なの! 無理なの! ダメなのォォ!


「……ち…ぃ」
「…え?」
「おう…ち…かえり…たぃ…ッ」


 イヤ君の家なんぞは知らないからァァァァッ!
 どうすればいい?! コレどうすればいいよ?! ヤバイよ周囲の視線が!


「お、おうち帰りたいねェ。僕、おうち何処かなァ〜?」
「ヒック…うっ、おうちは…ッ廃寺…ッ! けど、迷っちゃって…!」
「ハイジ? え、何? アルプス? アルプスか?」
「ウゥッ…うぇぇぇぇぇんっ!」


 ギャァァァァァァァァッ! また何か私は馬鹿な発言をしたらしィィィッ!
 泣かれたよ?! なにこれ?! なにこれ?! 馬鹿にされたような失望されたようなァァッ!


「ヨ、ヨシ! オネーさんが一緒におうちを探してあげよう!」
「ほ、んと…?」
「勿論! ハイジを探してあげよう!」
「あ…ありがとッ…!」


 …と言ってもハイジ? 何それ?
 ま、まぁ…何とかなるよね! と言うか何とかするよ!


「ヨ…ヨシ、聞き込み開始だァァッ!」
「ぐすっ…おぉぉっ!」


 あ、この子もちょっと元気出たかな?
 ヨ、ヨシ…頑張って行きますかァァァッ!


 —


「アノ、すいません。この辺にハイジってありますか?」
「廃寺…ですか。ごめんなさい、知らないです」


 —


「アノ、すいません。この辺にハイジってありますか?」
「廃寺ですかィ? 俺ァ知らねェでさァ」


 —


「アノ、すいません。この辺にハイジってありますか?」
「アルプスに行ったらいるのでは?」
「イヤ、あの。“いる”ではなく“あり”ますか?」
「アルプスに行ったらいるのでは?」


 —


「…………」
「…………」

 
 ……全滅だァァ。つーか2人目おかしくね? かなり親しい知り合いじゃね?
 3人目勘違いしまくってね? もうダメじゃね? まともなの1人目だけじゃね?


「おねーさん…ごめんなさい」
「え」
「僕のせいで…」
「…………」


 流石に…この年の子のこんな表情はみたくないかな。


「…大丈夫大丈夫ッ!」

「…え」

「絶対おねーさんが見つけてあげるから! ハイジでも何でも!
 だからさ、もうちょっと頑張って探してみよう! …ね?」

「……。…うんッ!」

「ヨシ、そうと決まれば調査再開ッ!」


 男の子の手をひいて立ち上がった時。
 ちょっと離れた木々の隙間から、一瞬だけど建物が見えた。


「…アレって……」
「あ…。おねーさん! 僕の家、多分あっち!」
「…ヨシ!」


 ドンピシャァァッ! 多分あれがハイジだァァッ!

 草むらをかき分け進んでいくと、現れたのはお寺。
 …ハイジ? あァ、廃寺! 今更理解したよ!


「って言うか…ココ、本当に僕の家?」
「うん! あ、道信先生だァァッ!」
「……へ?」
「あ…! どこに行ってたんだ…! 帰りが遅いから心配していたんだぞ…!」


 …お父さん…じゃないよね? 先生とか呼ばれてるし…?

 道信先生と呼ばれたのはまだ若そうで歳いってそうでな男性。
 男の子を力強く抱きしめてるんですが…アレ? 私お邪魔虫?


「…じゃ、コレで失礼しま」
「お待ちください! …もしや…真選組ケイサツの方ですか?」
「あ、えぇ…まァ…」
「女性…イヤ、男性ですか?」
「スイマセン一発殴らせてもらってもいいですか?」


 何ですかこの人。何ですかこの人。いやいくら女っけないからって。
 私だって悲しいんだよォォ! 色気を誰かくれェェェッ!


「も、申し訳ない。あの…男性にしては華奢だと思いましたが。
 真選組というのは男しかいないというイメージしかないものでして」

「ハイもう弁解はよろしいです、ハイ。もう慣れっこですよ、えぇ」

「どこかご自分に言い聞かせておられるような」

「気のせいです」


 そうさ…慣れっこだろう、私。いつものことだろう…!
 あ、ヤベ、言い聞かせてた。


「この子をここまで送っていただけたようで…有難う御座います」

「いえ、一応職務なもので」

「今日はもう遅いです。
 この辺りは危険ですから、ちょっと寄っていかれませんか?」

「いえ、あの」


 …マジだよ。気づけばもう辺りは真っ暗だよ。
 でも帰らないと兄さんに殺されるよォォ!


「おねーさん」
「………??」
「寄って、いって…?」


 …子供に言われちゃいましたけど。どうしましょう。
 イヤここで断るのは何か大人気ない気がするのですがァァ…!


「…どうですか。この子もこう言ってますし…」
「…分かりました。ではちょっと…お邪魔します…」
「やったァッ! おねーさん、こっちこっち!」


 イヤ…何か…いいのか? 帰らなくていいのか私?
 



(オイ総悟、栄蓮の奴がまだ帰ってねェんだが。何か知ってっか?)
(ハイジ探してやしたぜィ。今頃アルプスかと)
(アルプスゥゥゥゥッ?!)  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.61 )
日時: 2013/10/02 12:24
名前: 花乃 ◆GYVcN/Ev5M (ID: Km711df.)


どうも!こんにちわ(((o(*゜▽゜*)o)))
花火さんの小説発見して早速読みましたよ!
もう凄い面白くてずっと読んでました←
キャラが生き生きとしててスゴいなぁってただ単に感心してました(笑)

更新がんばってください!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.62 )
日時: 2013/10/02 14:48
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://satou-rui.jimdo.com

廃寺・・・ハイジィwww
マジでか←
沖田ウケる・・・・www

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.63 )
日時: 2013/10/02 22:13
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: BlQh8qP9)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11626533924.html

参照≒22訓 人間誰だって嫌いなものがある
の八雲。でもいつも以上に絵が下手くそです。汚いです。
息抜きに描いてみたんですが…とりあえずガツガツやってた八雲。
と、ソレにつっこみを入れてる栄蓮の図(笑)


 花乃様

こんばんはァァ! 有難う御座います花乃様!
面白いだなんて…凄く嬉しいですッ(´∀`)!
更新頑張ります! 花乃様も頑張って下さい! またコメント行きます!


 瑠李

栄蓮は馬鹿だからハイジと廃寺も分かんないの(((←
沖田はもう栄蓮の考えてることなんかお見通しですw
なんてったって…沖田だから!(((黙


————————————————————————————————


 ボロっちぃ廃寺。どこか薄気味悪いその寺。
 栄蓮は少年に手を引かれ、廃寺の障子を開けた。


 25訓 子供にだって容赦はするな


「待てェェッ!」
「キャァァァッ! 逃げろォッ!」
「アハハハハッ!」


 …何これ。廃寺の中に大勢の子供がいるのですが。
 道信さん…だっけか。え、何。この方もしかしてェェ…!


「…道信さん、貴方随分と股かけられたようで…」
「すいません、妙な誤解をうまないでいただきたいのですが」


 イヤこれ何股よ。…軽く10は超えてるよ??

 私の手を引いていた男の子は私に向かって笑う。
 それから遊びの渦の中に入って行った。


「改めまして…道信と申します。本当に有難う御座いました」
「えぇっと…土方栄蓮と言います。…お気になさらないで下さい」
「土方さん…ですか。忘れられないお名前です。
 …ここにいる子供達は皆…捨て子なのです」


 …捨て子、か…。こんなにも大勢の子供たちが…ねェ。
 だから“道信先生”って呼ばれてたんだ…。


「こんなにも大勢の子供達を…お金とかは大丈夫なんですか?」
「ソレは…まァ、何とかなっておりますね…」


 ん…? 何か歯切れ悪くなった…?
 目泳いでるし…アレ、つっこまない方がいいのかな?


「それでも大変ですよね。こんなにも多くの子供達を……」
「……えぇ、まァ。ですが…この子達は私にとって“宝”なのです」
「宝…ですか」
「えぇ」


 あ…道信さん、お父さんの顔してる。
 捨て子とか関係ない。優しい優しい、普通のお父さんの顔してる。


「ですからどのような事があろうとも…私はこの子達を守ろうと思っているのです」
「…すごいですね、道信さん」
「…え……?」


 鳩が豆鉄砲を喰らったような表情でこっちを見てくる道信さん。
 …だってね、道信さん。


「血の繋がりも何もない…こんなにもたくさんの捨て子。
 そんな捨て子を宝と呼んで、そんな風に言えるのは…素晴らしいことですよ」

「……土方さん」

「栄蓮でいいですよ。そんな堅苦しいのもアレなんで」


 あ、ちょっと警戒が解けたみたい。結構空気ピリピリしてたから。
 道信さんは柔らかく微笑みかけてくれた。


「有難う、…栄蓮さん」
「……え??」
「そう言っていただけると…どこかホッとします」
「あ、いえいえ」


 …道信さん。何か寂しそう…なんだけど。何で…?
 
 その時。女の象徴とも言える私の上の部分に何か当たった。
 …え、何。何か小さいガキ共がもろ触ってるんですけど。
 何ですか。なんですかこれ。何て言うプレイですかコレェェッ?!


「すっげぇ〜このババア結構おっぱいある〜」

「お、お前たち…! 何をしているんだ…! すいません栄蓮さ

「こんのクソガキャァァァァァァッ! 何さらしとんじゃァァァッ!
 何ピッタリ触ってんの?! 何が結構あるだァァァッ!
 こちとら結構でかい設定なんじゃボケがァァァァッ!!」

「「「ギャァァァァァァッ! 鬼だァァッ!」」」

「待てコラァァァァァァッ!」



 ——子供達を追いかけ回す栄蓮を見て、道信は小さく微笑んだ。
 
 随分と子供達も楽しんでいるようだ。愛らしい笑顔が飛び交っている。
 大人気ない栄蓮であるが、彼女もどこか楽しそうである。
 この女性に出会えて良かった——心の底から道信はそう思った。


「キャァァッ! 鬼ババが転んだぞー!」

「やっちまえー! 鬼退治だァァ!」

「ギィヤァァァァァァァッ! ちょ、結構痛いィィィィッ!
 ぐへっ! や、やられたァァァァ…!」

「よっしゃァァ! 退治完了だァァァッ!」

「「「イェーイッ!」」」

「グフッ…。な、なかなかやるな貴様らァァ…!
 ……ってこんな事で倒れる鬼ババじゃねェぞォォッ!
 喰ってやるーッ!」

「「ギャァァァァッッ」」


 楽しそうな子供達。いつの間にか既に馴染んでいる栄蓮。
 穏やかな空間の中で、道信はフッと微笑んだ。


 —


 わぁわぁと叫び声が響く会場内。
 ——私服姿の八雲は冷たい目で、騒ぐ者達を見ていた。


(…下衆どもが。賭け試合なんぞ見て何がいいんだ。…胸くそ悪い)


 最近偶然にも八雲が見つけたのは…地下闘技場“煉獄関レンゴクカン”。
 ここでは正真正銘の殺し合いが行われている。
 そしてそれは賭け試合である。…嫌な見世物だ。

 速攻で潰してやってもいいのだが…できない理由がそこにはあった。


(さァて…どうすっかな。…つーかコレ隊長に言おうっかなァ。
 ぶっ潰すの手伝ってもらおうかなァ。流石に1人はキツいだろ…)


 次々と行われていく賭け試合。
 潰すための作を練ろうと今日も来たが、やはり胸糞が悪い。
 気分を害した八雲は帰ろうと踵を返した。


「今日は鬼道丸がいねェみてェだなァ〜」
「ッたく…つまんねーの」

(…鬼道丸<キドウマル>……?)


 聞いたことがあるようなないような名だ。
 確か…ここ、煉獄関最強の闘士。鬼の面をつけた無敵の帝王。
 一本の金棒で相手をなぎ倒すらしい。


「…こりゃァ、もちっと調べてみるっきゃねェか…」


 ハァ、と八雲は溜息をついた。




(とりあえず…隊長巻き込んでやろう)
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.64 )
日時: 2013/10/03 09:38
名前: Sora (ID: 8OSWocyP)



コメありがとうございました!
僕、八雲と栄蓮大好きなんですよね。
特に八雲の栄蓮に対する扱いが(^ω^)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.65 )
日時: 2013/10/03 15:46
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

八雲ォォオ((
カッコいいよ!!かっ((


失礼いたしました ハイ。
鬼道丸キタコレ←

オリ小更新したよ
あとは今から他を 笑

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.66 )
日時: 2013/10/03 22:38
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: PEb0lw5o)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11627242274.html

参照≒風霧晴香さんリアルバージョン。
かなり下手ですがお許し下さい!(;´Д`A


 Sora様

八雲と栄蓮が大好きだなんて…有難う御座います!
常日頃の八雲の栄蓮に対する扱いはもう沖田同等ですねw
いざッッ! という時もいつかお見せできればいいなァと思います(´∀`)


 瑠李

そう言ってもらえると嬉しいッ!(´∀`)
ちょっと八雲をメインに書きたかったの(←

鬼道丸だよ、煉獄関だよ…(;‾ェ‾)
頑張るぜェェェェッ!

らーじゃ! オリ小にもコメント行くぜェェッ!


————————————————————————————————


 その日の夜道信達の廃寺に泊めてもらった栄蓮。
 子供達や道信とも随分と仲良くなれて、ホクホクしながら屯所に戻った。


 26訓 誰だって見返りを求めたくだってなる


 朝帰りィィ…! …ちょっと不良になった気分?
 
 道信さんやチルドレンとも仲良くなれたし、結構楽しかったなァ。
 また来てねーって言われたけど…今度は八雲も連れて行こうかな。


「ッと…。静かーに戻りましょーっと…」
「——そうだなァ。まだ朝早ェしなァ〜…?」
「…ギャッ?!」


 さ、殺気ィィィィィィィィッ! 物凄い殺気ィィィィィッ!

 ゆーっくりと振り返れば、そこには青筋を浮かべた兄さん。
 煙草をくわえながら凄い目つきで私を見てくる。

 え、コレ…ヤバくね? いやマジで、マジのマジで。


「テンメェ栄蓮んんん…ッ!
 見回りの途中で消え失せた上に朝帰りたァどう言う了見だァァッ!
 しかも一切連絡なしたァいい度胸じゃねェかァァァッ!」

「ギャァァァァァァッ! 違うの! 違うんだってばァァッ!
 これには深ァァァい理由があるの! ちょ、聞いて兄さんんんん!!」

「っるせェェッ! 俺の部屋に来いやァァッ!」

「イヤァァァァァァァァッ!」


 ——その後、グチグチネチネチと5時間近く説教されました。 
 ……あれ? 作文?


 —


「…生きてやすかィ、栄蓮」
「死んでやす。…もう私は貝になりやした。話しかけないでくだせェ」
「あらら。こりゃァ随分と参ってるみてェだねィ」


 …気づけばもうお昼。兄さんは見回りに出かけていった。
 くっそォォ…! 私の話も聞かずに出て行きやがってェェッ…!


「で…あれからハイジは見つかったのかよィ?」
「あー…見つかんなかった…。廃寺なら見つけたよォォ…」
「チッ…アルプス行って遭難しときゃァ良かったもんを」
「今凄い悲しい発言聞こえたんだけど」


 気のせいということにしておきましょう…ッ!

 総悟は私の部屋に入ってくるとジュースを1本置いてくれた。
 あ、苺牛乳…。すんごく欲しいんだけど…いいのか?


「お返しは土方十四郎の命でいいでさァ」
「殺せってか? 実兄殺せってか? 誰が飲むかァァッ!」


 コイツは相変わらずブラックなんだからァァ…!
 昔っから変わっちゃいないよホント!


「冗談でさァ。飲んでいいですぜィ。お返しなんざ求めねェよ」
「イヤ、絶対何か企んでる! 絶対何か企んでるゥゥッ!」
「しつけェ。いいから飲めよィ。鼻から流し込まれてェのか」
「有り難く頂戴いたします」


 コイッツ何でこんな黒いのォォッ?! つーか迫力恐ェわァァッ!
 そ、総悟なら本当にやりかねないからァァ…有り難くいただこう…!


「んじゃ…いただきまーす。…ズズッ」
「で、栄蓮。苺牛乳のお返しにやってほしいことなんだけどねィ」
「やっぱお返し求めるんじゃんかァァァッ!」


 なーにが“お返しなんざ求めねェよ”だァァッ!
 めちゃめちゃ求めてるじゃんかァァァッッ!


「……“煉獄関”って…知ってるかィ」
「……れんごくかん…?」


 いきなり低くなった総悟の声音。…どうやらマジな話みたい。
 表情もいつもより真剣な総悟。


「これァ俺しか知らねーんでィ」

「総悟だけ…? それって…どう言う意味?」 

「まァ待てよィ。
 …苺牛乳のお返しってのァ、その煉獄関ぶっ潰すの手伝って欲しいんでさァ」

「オイちょっと待って総悟、話が見えないよ話がァァッ!
 手伝うのはいいんだけど…それ何? れんごくかんって何ィィッ!」

「それァ…。……あ」


 ん? なんか総悟が時計を見て固まってる…?


「悪ィ、栄蓮。俺ちょっくら出かけなきゃなんねェや」

「仕事…じゃないよね? 今日非番だよね、総悟?」

「格闘技見に行くんでさァ。…んでま、野暮用も。
 あ、明日空けとけよィ」

「…なんで」

「八雲が何か、テメーに話があるらしいぜィ。
 今は見回りでいねェから俺ァ伝言係。確かに伝えたぜィ。
 んじゃァな〜」

「ちょッ、待ってェェェッ?!」


 ばいなら〜と手を振りながら去っていく総悟。
 ちょっと待ってちょっと待って! “れんごくかん”の話は?!
 あのシリアスムードはなんだったのォォッ?!


「…ハァァァァァ……ッ」


 とりあえず…明日、八雲のところにいかないと。



(アレ…奇遇ですねィ、旦那ァ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.67 )
日時: 2013/10/03 22:27
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: PEb0lw5o)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11627242274.html


 翌日。早朝から栄蓮は八雲の部屋を訪れた。
 互いに今日はオフのため、2人は私服で屯所を出た。


 27訓 やっていい事と悪いことの区別ぐらいつけろ


「で…八雲クン? どこに連れて行ってくれんの?」
「あー…まァ、ついて来て下さい」
「イヤァァァな予感しかしないんですけど」
「気のせいっスよ」


 イヤ、何か変な裏道入ったし。何コレ? 何ココ?
 かと思えば今度は地下に続くような道。…何ですか、秘密組織のアジトにでも行くの?

 なんて思っていると…いきなり視界が開けた。


「…!!」


 何ココ…? 大勢の観客…がいるみたいだけど…?


「八雲…、此処は……?」
「…地下闘技場——“煉獄関”ッスよ」
「…れん、ごく…かん」


 どこかで聞いた覚えがあるのですが。うん、どこだろう。

 ……昨日総悟に聞いたんですけどォォォッ! 
 え、なに? ココ? ココのことなのか? ヤベーよ総悟くん、知ってるの君だけじゃなかったよ!


「ココで行われてんのは…正真正銘の殺し合いなんスよ」

「……え…?」

「賭け試合…違法賭博っつったら分かりますか?
 どう考えたって違法なんスよ、コレが。ったく胸くそ悪ィ。
 何度潰してやろうかと考えるんスけど…ダメなんすよ」

「なんで」


 すると八雲は今まさに闘技を始めようとしている人間の…上。
 つまりは観客席の上の方を見た。

 そこに見えたのは…笠を深くかぶった人影。


「…アレは……」

「…“天導衆”。将軍を傀儡にし、この国をテメー勝手に作りかえてる連中ッす。
 事実上この国の実権を握ってんなァ奴らッスね。
 ここ、煉獄関は…奴らの遊び場なんスよ」

「殺し合いさせる場が遊び場ってか? 趣味悪いねェ?」

「どうっすか? ぶっ潰したくなりましたか?」

「イヤ何? 私をコレに巻き込むために呼んだのか? ん?」

「ザッツラァァァイトッ!」

「じゃねェェェェェェッ!!」


 なにがザッツライトだァァァッ!
 って言うか何それ?! 何それ?! 何で私までェェェッ!


「下手に動くと…真選組ウチも潰されかねないんスよ?」

「……え…??」

「だから…あまりにも大きな動きすると、天導衆の奴らに真選組が潰されます。
 ですからなるべく少数で行動をしなくちゃなんねェ。
 でも流石に俺1人ではキツいんすよ。…で、隊長に頼みたいと」

「……なんで私?」


 一応総悟は知ってるような感じだったし。
 …イヤ、一応八雲には言わないでおくけど。何か誰にも言うなって感じだったし。


「隊長なら安心ッスから。いろんな意味で」
「どう言う意味?」


 何か悪い意味も含まれてそうなんですケド?


「あ…。アレ、見てください」
「え…?」


 八雲が指差した方向には…、
 金棒を持ち、鬼の面をつけた上半身裸の人物。…何だあれ…?


「アレが…、ここ煉獄関最強の闘士。…“鬼道丸”ッス」

「……鬼道丸」

「えぇ。…ここにいる奴ァ全員金欲しさに人殺すような狂人ばかりっス。
 そんな中でも負けなし。無敵の帝王っスね」

「…マジか」


 なんつー危険な存在…。とりあえずあの鬼道丸を洗うべきかな。
 あとは…天導衆をどうするかなんだけどねェ…。


「お、隊長。やる気湧いてきたっスか?」
「ん、まァね」
「……ょっしゃ…」
「? 何か言った?」
「なんでもないっすよ」


 ——その時。
 鬼道丸と呼ばれる存在が、こちらを見ている…気がした。


「ッ…?!」


 なに、今の…? 気のせい…かな?


 —


 煉獄関からの帰り道。何か八雲は野暮用があるらしい。
 …ので私は1人、道信さんたちのいる廃寺へと向かった。


「こんばんはァ〜」
「あっ、栄蓮のおねーちゃんだッ!」
「栄蓮おねーちゃァん!」
「オババァァァッ!」
「誰がオババだァァァッ!」


 いつも通り明るく明るゥゥくチルドレンと触れ合う。
 …あれ? あれれ? 道信さんが…いない?


「ねェ、道信さんは?」
「え? あッ、先生はねェ——」

「…おや、栄蓮さん?」


 聞きなれた声。振り返ると道信さんがいた。
 お仕事…にでも行ってたのかな…?


「今日も来て下さったのですか。どうぞお上がりください。
 特になにもおもてなしできませんが…」

「アハハッ、お気になさらず。平気ですから?」


 …けど、なんだろう。…なんだろう?





 ————血の匂いがする。




「……どうか、されましたか」
「え…? あ、いえ! なんでもないですよ!」
「………………」


 …道信さん。全ッ然元気がないんだけど。
 何これ何これ。私のせい? 私のせいなんですかァァッ?!


「…栄蓮さん」
「ハイ?」
「私は貴方に…大切なことを言わなくてはなりません」
「え」


 なんですか。告白ですか、告白タイムですか?
 

「すいませんが私はどっちかというと同い年h
「今日…煉獄関に来ておられましたよね」
「いえですから同いどし…。……え??」


 なんで…道信さんが、そんなこと知ってんの…?
 もしかして道信さんも…見に行ってた感じ…はないよねェェェ?


 子供達がそれぞれ騒いでいる。
 そんな中で、私と道信さんは別世界にいるような感じ。


 それくらいに、何だか、重たい。



「行ってましたけど…なぜ……?」

「……そこに…“鬼道丸”という闘士がいましたでしょう」

「あ、えぇ」



「アレは……私なのです」


 どこかさみしげに、道信さんは微笑んだ。




( その片手には鬼の面 )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.68 )
日時: 2013/10/05 00:20
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: VmEJEvT3)

 
 切なげに微笑む道信。その手には鬼の面。
 微かに漂う血の匂い。何よりも…その面は。


 28訓 鬼にだって優しい鬼はいる


 道信さんが…“鬼道丸”……。
 
 だから血の匂いがするんだ。だから…そのお面を持ってるんだ。
 あァ…いつもみたいに冗談でしょうって笑い飛ばしたい。


 けど。…それをするには、道信さんがあまりにも真剣すぎて。


「…驚きましたか。そして…失望しましたか…?」
「…驚きはしました」
「…そう…ですか……」


 あァァァ…夜空の星達はあんなにも綺麗だというのに…!
 何でこんな重たい雰囲気にならなくちゃいけないんだァァ…!


「…私は昔から腕っ節だけが取り柄の人斬りでして。
 ある日獄に繋がれ…首が飛ぶのをただ待っていました。
 その時私に目をつけたのが…あの連中なのです」

「…………」

「今日お隣にいた方も警察のお方ですよね。
 …昨日お客人が他にも来られました。
 その人たちは…煉獄関を潰そうとしているようです」

「そう…ですか」

「…貴女もでしょう。……栄蓮さん」


 真っ直ぐな道信さんの瞳。…信じられないなぁ。
 こんな良い人が人斬りだなんて…本当に信じられない。


「…それは職務的に秘密です」

「…どちらにしろ。煉獄関には関わらないほうがいい。
 それに…幕府を動かすような連中が絡んでいるんです。ただではすまないでしょう?
 ですから…アレには関わってはいけないんです」

「……どうして」

「……え…?」

「どうして今、その話を私にしたんですか?
 あくまでも私は警察です。話せばどうなるか…くらいはお分かりでしょう。
 ただ黙っていればバレない確率の方が高かった。…なのに何故?」


 質問をすると道信さんは黙り込んでしまった。
 それから子供達の方をフッと見ると、小さい声で言ってくれた。


「私はもう…この子達を連れて江戸ココを出ようと思っているのです」

「……え? マジですか?」

「えェ。…ですから…貴女にだけは、言っておきたかったんです。
 嘘偽りなくすべてを…貴女に知っておいてほしかったんだと思います」

「…………」


 何これ? 口説き? 口説きですか?
 

「煉獄関で稼いだ汚い金…。そんな金ですがあるにはあるのです。
 それを持って…子供達全員と暮らしたい…」

「…道信……さん」

「職務的に…今ここで私を殺さなくてはならぬのなら…どうぞ。
 しかし私も子供達がいるので…遠慮はしません。
 でも…ただ1つ願望を聞いてもらえるのならば…見逃して欲しい」

「…………」

「貴女とは私自身戦いたくありません。
 そして…子供たちに胸をはれるような父になれた時……。
 貴女に1番に…報告がしたいのです」

「ッ…!」


 あァァァ…! ごめん、総悟、八雲ォォォ…!
 私にはこの人を…斬ることも捕まえることもできないや…。

 こんなにも…あったかい人だから。


「…さァて、今日はもう帰りますね!」
「……え…?」


 ある程度の覚悟はしてたのか…道信さんが目を見開いてる。
 だって私に貴方は斬れない。…ってか斬りたくもない。

 第一、悪い人じゃ、ないもの。


「約束ですよ、道信さん。…必ずいいお父さんになって下さい。
 報告…ずっと待ってますから。約束ですよ?」

「栄、蓮…さん……」

「その代わり! 何かあったら必ず協力します! 約束です!」


 小指を差し出すと道信さんは小さく微笑んでから指を絡めてくれた。
 よっしゃ! 約束約束! 絶対破らないようにしないとね!


「はい、…約束です。…有難う御座います、栄蓮さん」
「どういたしまして? いつ頃江戸を出られるのですか?」
「もう明日の夜頃には出ようかと考えております」
「明日…! 仕事をとっとと切り上げてお見送りに来ますね!」
「有難う御座います。子供達も喜びますよ…!」


 ここで私がこの人を斬れば…あの子達の親がいなくなっちゃうからね。


「では、今日はコレで失礼します」
「はい。…よろしければまァ、明日」
「えぇ。お邪魔しました!」
「栄蓮おねーちゃんバイバァ〜イ!」
「バイバァ〜イッ! 明日も来てねぇ!」

「おーぅ! また明日ねー!」


 ヨシ…とりあえず煉獄関自体をぶっ潰す方法考えないとね。


 —


「…ハァァァァァァァァッ?! ちょ、ふざけろよォォォッ!」

「うるせェェェッ! つーかふざけろよって何だァァッ!
 だーから! テメェは今日1日任務だッ!」

「嘘でしょォォォッ?!」


 …翌日。なわけなんだけど。
 今日に限ってかなり大変そうな任務が入ってるゥゥゥッ?!

 ヤバイよコレェェッ! 絶対夜に間に合わないパターンだよォォォッ!


「ちょ、兄さんお願いィィィッ! 今日だけは無理ィィィッ!」
「アホか! この任務はなァ、かなり重要な任務なんだァァッ!」
「それよりも重要なことがあるのォォッ!」
「アッホッかァァァッ!! 任務優先だァァァッ!!」


 ノォォォォォォォォォォォッ! 最悪ゥゥゥッ!

 しかも私1人だけの任務らしいけど…何それ?! 何それ?!
 絶対間に合わないじゃんかァァァッ…!


 うぅぅぇぇぇ…とりあえずとっとと行ってみよーッッッ!


 —


 ——道信は首を伸ばして周囲を見回した。

 時刻は既に夜。子供達も既に馬車に乗り込んでいる。
 しかし…肝心の栄蓮が来ないのである。


(…何か…あったのか……?)


 仕方がない…と道信は目を閉じた。そろそろ出発しなくてはならないのだ。
 今も煉獄関の連中がこちらに向かってきている。

 それを何とかとめてくれているチャイナ服の少女と眼鏡の青年。
 2人にも感謝の気持ちを表しながら、道信は馬を走らせた。


「わわわわわわ!」
「先生ェ! 何をそんなに急いでるの? …先生ってば! アレ…?」
「……先生…何で泣いてるの?」


 ——もっと早くに…あんな奴らと出会いたかった。
 心の底から…道信はそう思えた。


「先生ェ! 栄蓮おねーちゃん結局来てくれなかったよねェ?!」
「栄蓮さんも忙しいんだろう。仕方がないさ」
「残念! 最後におねーちゃんに会いたかったなぁ!」
「僕も〜!」


 俺も、私もと上がる声に道信は微笑む。
 そして今度は栄蓮に対し…内心で心の底から感謝を述べた。


「——甘いわ。
 …ワシらから逃げられるとでも思うてか?」

「…ッッ!」


 ドッ、と胸を貫かれる道信。そして勢いよく引き抜かれる。
 血が勢いよく溢れ出した。


「ククク…これで貴様も終わりだ…」


 そう言って去っていくその相手。きっと煉獄関の者だ。
 溢れ出す血を片手でおさえながら、グゥッと道信はうつむいた。



「先生! これからどこに行くの?」

「僕たち先生と一緒ならどこへでも行くけどね!」

「…そーだなー。私もお前達と一緒なら…どこへでも行くさ…。
 ッ…けど、先生……そんなに遠くには…ッ行けそうに…ないな……」









『約束ですよ、道信さん。…必ずいいお父さんになって下さい』









「アレ? 先生? ひょっとしてまた泣いてるの?」
「何かまた嬉しいことでもあったの? ホントに先生は泣き虫なんだから!」









『報告…ずっと待ってますから。約束ですよ?』









「……そーだな。ホントにそうだ。
 ——幸せ者だよ……、…私は……」






 
 グッタリと動かなくなる道信。
 そんな道信を見て子供達は何かを察したようだ。



「…先生…?」
「道信…先生…?! …道信せんせェッ!」






          ( …申し訳ありません )     
        ( 約束…守れそうに、ないです ) 
 

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.69 )
日時: 2013/10/05 06:57
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

nooooooooo←

泣いて良い? つか泣くね

うわああああry

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.70 )
日時: 2013/10/05 17:59
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

すいません。質問です。
目次についてなんですけど、どういう腑にやれば目次ができるんですか
教えてください。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.71 )
日時: 2013/10/06 18:04
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: tzg9ExdF)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/

 瑠李

煉獄関編の道信先生のシーンはホント感動するよね…!
書いてても泣きそうになった←


 サイダー様

えっとですね、まず入力モードを半角英数にします。
それで『Shift』キーを押しながら『る』のキーを2回押してください。
多分『>>』なると思うので、次にスレのナンバーをいれます。
すると『>>0』こうなります。完成です(´∀`)

それから目次の欄をつくっていけます。
題名を書いて上の作業をしていくと>>0みたいな長ァァい目次が気づけばできあがってます(笑)
こんな感じでしょうか? 説明が下手くそですいません(汗)


————————————————————————————————


 幕府の大官1名をその日1日護衛という大変な任務。
 その任務を1人でこなし、結局翌日の朝帰りになった栄蓮である。


 29訓 一度交わした約束は破るな


「…………」


 最っっっっ悪…! いやもうホンット最悪…!
 
 幕府の大官1人を護衛とかマジ何なの? マジ何なのさ?
 もうお見送りどころじゃなかったよ、お見送りされそうになったよマジで。


「ハァァァァァ…!」


 雨ェェェェ…傘忘れたから濡れるしかないなァァ…!
 
 ザーザーと雨に濡れながらも考えるのは道信さん達の事ばかり。
 あァァァ…! お見送り行けなかったァァ…! ごめんなさいィィィ…!


「…って言うか雨ひどいんですけど」


 ヤバイよまた風邪ひくよ。それだけは困るよ。


「…ん……?」


 目に入ったのは『万事屋銀ちゃん』の看板。
 …そう言えば…あそこ確か、天パが経営してるんだよね?

 …ヨシ。雨宿りさせてもらいに行くかァァ…!


 —


「お邪魔しまー…って…、……え?」
「! 栄蓮おねーちゃんッ!」


 え、ちょ、待っ…え?! 何でチルドレンがここにいるの?!
 道信さんは?! 道信さんはァァ?! 昨日江戸を出たんじゃないの?!


「瞳孔女…? お前ガキ共と知り合いなのか?」
「知り合いというか…もうすでにお友達みたいな?」
「隊長…アンタいつの間に…。そしてお疲れさんっス」
「ありがと。…で、何で子供達…ここにいるの? 道信さんは?」


 そう尋ねるとチルドレンは全員俯いてしまった。
 …え? ちょ、あの…何? え、あの…何かすいません。


「道信先生…ッ、殺されちゃったんだ……ッ!」
「…………え……??」


 道信さんが…、殺された……?
 なんで…なんで? だって…道信さん…ッ、一昨日は…!


「八雲から聞いたぜィ。…栄蓮ももう煉獄関のこたァ知ってんだろ」

「…うん。鬼道丸の正体も…一応……」

「…だったら話は早ェや。
 鬼道丸は…その煉獄関の連中の奴らに殺されたんでさァ」

「…………!」


 道信さんが…殺された…。
 あぁ…昨日私がちゃんと…お見送りいけてたら…! 防げてたかもしれないのに…ッ!


「ごめん、ババア…私らが悪いネ」

「……え…?」

「僕と神楽ちゃん、道信さんと一緒に居たんです。
 …けど煉獄関の人達が攻めてきて、それを倒してて。
 ……僕たちがちゃんと最後まで見送ってたら……」

「チャイナ娘…、眼鏡……」


 違う…。違うよ。悪いのはアンタらじゃないよ…。


「栄蓮お姉ちゃん…ッ! お願い…ッ!」

「え……?」

「先生の敵討ってよォ…! どんなに、悪いことしてても…。
 立派な…僕たちの、“父ちゃん”だったんだよォッ……!!」

「ッ!」



 あァ…なーんだ。
 道信さん…貴方は約束するまでもなく…もう、立派な——…。



「分かった」
「え……」


 総悟と八雲が驚いた表情カオでこっちを見てる。
 それは天パや子供達も同じだったんだけど。


「任せといて。道信さんの敵とるのは…私に任せときなさい!」
「「「「栄蓮おねーちゃんッ!」」」」
「ちょッ…、隊長! 正気ですか……ッ?!」
「下手に動きゃァ真選組も潰されかねねーんだぜィ?」


 …だって。こんなにも子供達が泣いているんだもん。
 私だって、こんなにも…。こんなにも、悲しいんだもん。

 …それに、なにより……。


「約束したから」
「…え……?」
「道信さんと、約束、したの」


 

『約束ですよ、道信さん。…必ずいいお父さんになって下さい。
 報告…ずっと待ってますから。約束ですよ?』




「道信さんはいいお父さんになる。子供達を、幸せにする。
 だから私もね…道信さんに約束した」





『その代わり! 何かあったら必ず協力します! 約束です』





「何かあったら…必ず、協力するって。それは今この事も含まれてると思うから。
 一度した真剣な約束は、絶対に破れない。だから…私は行く」

「…隊長……」

「…栄蓮さん…」


 たとえ潰されようとなんだろうと。
 この約束だけは。道信さんとの約束だけは…守りぬく。


「——ッたく…テメェは本当に馬鹿だな」
「…ッ! …兄さん」


 兄さんが腕組みをしながら私を見ていた。

 …道信さんは、もう…約束、守ってくれてるの。
 だから私がここで破っちゃ…だめだと思うから。


「ごめん、兄さん」
「…………」
「何と言われようと…私は行く」
「………栄、」



 ——蓮、と土方は言葉を続けるが、その時にはもう栄蓮はいなかった。
 ハァ、と溜息をつく土方。その時…ガタガタッという音をたたせて銀時が立ち上がった。


「んじゃァ、ま…俺も行きますか」

「おにーちゃんッ!」

「ドッキリマンシール貰っちまったし。
 それに何より…ここで行っても行かなくても、俺ァ死んじまう」

「…え…?」

「——魂が…、折れちまうんだよ」

「己の美学の為に死ぬってか? …とんだロマンティズムだ」

「そーでもねェよ。…何より、なァ?

 オメーの妹さんのあんな言葉聞いちゃァ…行くっきゃねーだろ。
 珍しく神妙な顔して…いつ首がとんでもいいっつー顔してた」


 ジッと銀時は土方を見つめながら言う。


「ンな似合わねェ顔してるアイツが、あぁ言ってんだ。
 何だろうな…。ちょいと手ェ貸してやりたくなったのさ」


 ヒラリと片手をあげて万事屋を出て行く銀時。
 それを合図にしたかのように、八雲が動き出した。


「さてと、俺も行きますか。隊長1人にはできねェし」

「八雲…ッ?! テメェもかよ…ッ」

「……“何があっても隊長の傍にいる”。
 俺ァ昔っからそう決めてるんスよ」


 にっこりと微笑む八雲。その目は決意した目だ。


「あの人が死んだら俺の魂が折れちまうんスよ。だから俺ァ行きます。
 ——俺の1番守りてェモンは昔っから…あの人っスから」


 真剣な表情でそう言って万事屋を出て行く八雲。
 さらに深い溜息を土方はついた。


「…さてと! 神楽ちゃん、僕らも行こうか!」
「そうネ。女だってロマンティストだってことを教えてやるヨ!」
「ちょっ…」


 続いて出て行った新八と神楽。もう溜息しか出なかった。
 ガチャガチャと何かを探っているような音がする。


「全くバカな連中ですね。こんな物のために命かけるなんてバカそのものだ…。
 アンタの妹なんざ、本当に馬鹿でィ」

「…全くだ。俺には理解できねェ……ん?」


 ふと隣を見ると、鼻と鼻ヒゲのついた眼鏡をかけた総悟。
 彼もまた、万事屋を出ていこうとしている。


「ってお前何してんだァ?! どこにいくつもりだァァ!!」

「……すまねェ、土方さん。別にアンタの妹に感染したわけじゃねェ。
 …ただ。八雲の言葉には、ちょいと感染しちまった」

「…………」


 扉をゆっくりとあけながら、総悟は土方の方を振り返った。


「やっぱり…、俺もまた、バカなんでィ」


 そう言って出て行く総悟。
 残された土方は1人、頭をおさえた。



(アレ…? 天パ…なんで来たの……?)
(よぅよぅ瞳孔女ァ。1人で行くなんざ水くせェじゃねェか)
(でもアンタ…今から行く場所は…ほんとに……)
(大丈夫だ。死にゃしねェよ。……死にゃしねェさ)
(…そうだね。負ける気…しないよ) 

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.72 )
日時: 2013/10/06 11:09
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

八雲の言葉に殺された←
ヤバい 悲しいけどカッコいい!

泣きながら興奮してるよ私ッ(T_T)+(*^w^*)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.73 )
日時: 2013/10/06 14:13
名前: Sora (ID: Z6QTFmvl)



栄蓮…カッコよすぎます!
男形無しですね。
惚れちゃいました

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.74 )
日時: 2013/10/06 17:30
名前: りあ◇& (ID: 57ZTMspT)

 どうも、お初にお目に掛かります。
 りあです。

 小説のネタが思いつかないので、誰かのネタ借りy((蹴殴
 誰かの小説のネタを見て、
 自分の作品に改良でも加えようかなー、
 と思い閲覧してみました^-^((ボコラレタッ

 原作ネタにオリキャラを登場させて、
 話を進めるというのに面白さを感じました

 オリキャラを登場させて勝手な話を作り
 自己満足に話を推し進める私のような駄作者とは大違いです

 見習いたいです。

 さて。今回はこの辺で。
 今後の更新頑張って下さいね^-^

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【煉獄関編】 ( No.75 )
日時: 2013/10/06 21:40
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: y88BZl/P)
プロフ: 参照数1000突破、有難う御座います!(´∀`)

 瑠李

そう言ってもらえると嬉しいッ!
泣きながら興奮?! あ、顔文字で凄く分かりやすい←


 Sora様

そう言っていただけると嬉しいです(´∀`)!
しっかりした部分もちょっと見せたかったのです←


 りあ様

初めましてりあ様! 花火です! コメント有難う御座います!

原作が好きなのでオリキャラ入れて真選組話書きたいなァとなりまして(´∀`)
そう言っていただけると非常に嬉しい限りでございます!

実はひっそりこっそり、りあ様のお話を読んでたりしてます←
なかなかタイミングが切り出せなくてコメントができなかったのですが…((
私はりあ様の書いておられるお話好きです!(´ω`+)

正直言って…文才的にも画力的にも…私の方が見習いたいです←
更新頑張ります! りあ様も頑張って下さい!


————————————————————————————————


 今日も盛り上がっている煉獄関の会場。その中心に立つのは鬼道丸。
 ——ではなく、今や鬼獅子である。そんな時、会場に見慣れぬ2つの影が現れた。


 30訓 気に食わないならとめてみろ


「ッ?! 貴様ら、何者だ…!」


 煉獄関の闘士1人が声を荒げる。観客達もジッと見つめている。
 そこにいたのは…鬼道丸の面を付けた者と、何故か河童の面をつけた者。

 しかし河童の方はどう見ても真選組の服を着ている。


「貴様は鬼道丸! …と…真選組の河童か」

「誰が真選組の河童だァァァッ! アレ? てゆか何で分かったの?」

「アホか瞳孔おん…じゃなくて河童ァァ! 服! 服ゥゥッ!」

「あ、マジだ。て言うか河童っていうのやめてくんない?! 
 天パ…じゃなくて鬼道丸もどきィィッ!」

「何そのもどきって?! 何か腹立つ! 
 って言うかもう名前呼んじゃってるんですけど?!」


 ……何だコイツら。
 その場にいた全員がそう思っただろう。


「鬼道丸…貴様なぜここにいる? 確かにわしが殺したはず…」

「ゴホン…てめーか、俺を殺したのは? 
 イライラして眠れなくて起きてきちゃったじゃねーか。どーしてくれんだコノヤロー」

「道信さんそんな事言わないから。それアンタの本心だからァァ!」

「黙ってろ河童ァァッッッ!」

「イヤおめーら漫才しに来たんなら帰れや」


 ゴホンッと河童と鬼道丸(らしい人物)は咳払いをする。
 河童が刀に手をかけ、ゆっくりと抜いた。


「とりあえず鬼道丸ゥゥ…。河童は雑魚共やるから鬼獅子ヨロシクゥ!」
「オーケイ河童。…死ぬんじゃねェぞ」
「オーケイ鬼道丸もどきィ!」
「だからそのもどきってのやめろォォ!」


 河童のその態度に鬼獅子以外に立っていた者達が苛立ったようだ。
 数十人が一斉に刀を抜く。


「この幕府の犬がァァ! たった1人で来て何ができるかァァ!」
「——ねェ。皆さん、刀抜いてるよね?」


 連中の言葉には答えずに、河童は呼びかける。
 ポニーテールが揺れる。その体格を見て、数人がハッとしたようだ。


「コッ、コイツまさか…!」

「聞いたことがある…! 真選組唯一の女隊士、三番隊隊長…!」

「相手が刀を抜かない限り自分も刀を抜かずに戦う…。
 ま、まさか…この河童……ッ!!」



「——河童じゃない」



 ——ダァンッッ!!


 たったの一太刀で、10人ほどが一気に吹っ飛ばされた。
 飛ばされなかった闘士達は唖然としている。


 河童は面に手をかけて、ゆっくりと面をとる。

 
 露になる顔立ち。その顔立ちに闘士達は息を呑んだ。
 噂通りの顔。予想通りの女。想像通りの、女隊長。


 ただ1つ…違うのは。




「真選組三番隊隊長…土方栄蓮だァァッ!!
 あ、ヤベ、何か桂とカブった」

「オイィィィッ! オマッ、ちゃんとキめろやァァッ!」

「う、うるさい鬼道丸ゥゥッ! …もどきィィッ!」

「いちいちもどきつけんなァァッッ!」


 先ほどのようにツッコミをいれる闘士はいなかった。

 …真選組三番隊隊長。この煉獄関内では知れ渡っている名だ。
 何よりもすでに10人ほどは殺られたのだ。ただものではない。 


「ッ…オメーらァァァ! 殺っちまえェェッ!」

「「「ッ…ウォラァァァァッ!!!」」」
 


「…天パァ。鬼獅子ちゃん頼んだよー? 

 …さァて…悪いけど今日は…、
 ——刀抜いていようといまいと殺っちゃうんで…早く死にたい奴からかかって来いやァァァッ!!!」


 河童の面を投げつけ、栄蓮は闘士達に襲いかかる。
 
 目に見えない早さ。
 一気に5人が抜かれ、その首から血が出て絶命する。


「おらァァァッ! 次来いやァァァッ!」

「な…なんだコイツ…ッ!」


「道信さん傷つけた奴もその仲間も…ッ! こんなふざけた趣味持ってる奴も!
 全員私が潰したらァァァァッ!!」





「——水くせェなァ、隊長ォ。俺も巻き込んで下さいよ?」

「ッ!」



 ザンッと斬りつけられる闘士。首から上が飛んだらしい。
 倒れこむ闘士の傍には、にっと笑う八雲が立っていた。


「や、八雲…ッ! アンタ何で…ッ?!」
「隊長が行くんだったら俺も行くっスよー。隊長が痛めつけられるザマ見たらァ」
「オマッ、そんなことの為に来たのォォォッ?!」
「ま、…ンなことにゃァならないッスけどね」


 八雲は両手で刀を持つと栄蓮の前に庇うように立つ。
 闘士たちも再び刀をかまえた。


「隊長つえーし。まずこんな雑魚には殺られないっしょ?」
「とーぜん! だいいち…負ける気自体しないから!」
「ふーん。ま、俺が守ってあげますよ」
「馬鹿八雲。アンタなんかに守られなくても平気ですぅーだ」


「テ…テメェら! 本当に…何だってんだァァッ!」



 その言葉にニィッと2人は微笑む。
 同時に、じゃきっと刀先を闘士達のいる方向へと向けた。




「「主にテメーらみたいな腐れ外道をぶっ潰す…鬼道丸組だァァッ!!」」

「なッ…!」

「死にてー奴からかかって来いや。…痛み感じねェくらいにはやく殺したらァ」


 ニヤァァァッと笑う八雲に、闘士達は寒気を覚えた。
 
 ふと栄蓮が違う方向を見れば、神楽や新八も来ている。
 そして…土方や総悟、真選組隊士が数名いた。


「ッ…兄さん…総悟……!」
「……隊長。とっとと…終わらせちゃいましょう」
「…八雲…」
「だーいじょうぶですって。首飛ぶときは一緒っスよ」
「…フフ。ばーか。縁起でもないこと…言わないでくれるかな!!」
「んじゃまァ…鬼道丸組、行きますか!」


 — 


「結局1番デカい魚は逃がしちまったよーで。
 …悪い奴程よく眠るとは、よく言ったもんで」


 総悟がポツリと呟いた。…うん、みたいだね。

 あれからその場にいた闘士を捕縛、抹殺して。
 煉獄関を何とか潰すことができた…んだけども!


「天導衆のソイツ潰したかったァァァ…!」

「バッ、栄蓮! お前なぁ…!」

「じょ、冗談…でもないけど冗談だから! 怒るな兄さんんん!」

「何で命令口調?! 
 …つーかこの件で真選組に火の粉かかったら…全員切腹だから」

「はぁぁぁ?! ちょっ、瞳孔女ァァッ!!」

「なんで私なんだァァァァッ!!」


 切腹とかもう覚悟できてます! できまくってますゥゥ!
 …とか嘘ォォォッ! あ、何かお腹痛い痛い痛いィィッ!


「ま、今日はとにかく帰るか。…行くぞ、栄蓮、総悟、八雲」
「疲れた。寝たい。寝たいっスよ。寝たいっス」
「ヨシ分かった、黙ってろ」


 …天パ、まだ道信さんの…。ううん、鬼道丸の面持ってる。
 それに気づいたのか、天パがこっちを見てきた。


「……この面か」
「…あ、まァ…ね。それ…どーすんの?」
「どうするって…こうしたらァ」


 天パは面を宙に投げると、その木刀でパァンッと砕いてくれた。


「あんな面、あの人にゃァ似合わねェよ」
「…そうだね」

 
 …道信さん。何とか私達も…煉獄関潰せました。
 だから、だから…どうか、道信さん。


「あの世では楽しく笑って過ごしてくださいねーッ!」
「…瞳孔女……」
「ッハハ! 空に向かって叫んじゃったよ! 道信さん聞こえたかなー?」
「馬鹿アルなァ、ババア〜」
「ンだとコラチャイナ娘」
「まぁまぁ、栄蓮さん」



(…きっと、聞こえてるさ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.76 )
日時: 2013/10/06 22:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: y88BZl/P)

 …アレ? なに…コレ……? 空が…真っ赤…だ…。
 …アレ? 違…う…? 真っ赤なのは…わた、…し——…


 31訓 記憶喪失とかンなベタな…え、マジで?


「「「八雲ォォォッ!」」」
「あ…近藤さん、副長、沖田隊長」


 病院内全力で走ってきたみたいだけど…いいのか?
 まァ…そんなのんきな状況でもないから仕方ねェか…。


「栄蓮が! 栄蓮が事故にあったって本当かァァ!」
「落ち着いてください、近藤さん」
「八雲…ホント何があったんでィ? 説明してくれよィ」
「あー…っとですね」


 隊長は今日見回りの途中に坂田さんに出会ったらしく。
 ちょっと2人で立ち話を…とトーキングしていたらしい。
 そこに車がボカンとつっこんできた…そうだ。


「ッたく…見回りの途中に話なんかしてるからだ」
「自業自得でさァ」
「アンタら血も涙もないな」


 すぐそばには新八さん達もいる。見ねぇ顔がいくつか。


「八雲さん…お互い大変ですね……」
「そっスね…。まァ、こっちはあんな感じなんスけど…」
「血も涙もない感じですか? …こっちもです」
「マジか」


 その時。隊長と坂田さんを引いたらしい男がやってきた。
 …いかにも事故起こしそうな感じだ。


「いやァ、マジすんませんでしたァ。電話してたら確認遅れちゃって。
 ホントッ、マジすんませーん」

「貴様ァァッ! 俺の栄蓮に何してくれてんだァァァァッ!」


 イヤ、アンタの隊長じゃないっス、近藤さん。


「テンメェェ…運転中に電話たァいい度胸じゃぁねーかァァ…。
 切腹だ切腹ゥゥッ! 栄蓮引いた罪は切腹で償えやァァァッ!」

「ちょいと写真撮らせてもらえやすかねィ、アンタの。
 藁人形に貼り付けてガンガン叩いてやりまさァ」


 何この人たち。マジ恐いんだけど。
 しかも神楽さん達まで坂田さんの敵とってるし。ちょっと同情。


「ちょっと…皆さんいい加減にしたらどうっスか。恐ェっすよ」

「八雲……。そうだな、ちょっと落ち着いたほうが」

「おいこらよそ見野郎。指1本1本切り落としてってやらァ。
 それか首をカクッとやってやろうか? あ? 隊長に何してんだコラ」

「「「「「オメェが1番恐ェわァァァッ!!」」」」」 


 …俺ァ正常っすよー。うん。正常…だよな、うん。
 

「アンタらうるさいよォォ!! ここは病院だって分かってんのかァァ!!」
「いや君の方がうるさい」


 医師さんナイスツッコミ。俺も思いました。

 その時、開いた扉から全員が中に入って行く。え、いいのか?
 …まァ、とっとと隊長笑ってやるか。


「……アレ?」


 何だ…2人とも意外と元気そうだ。頭に包帯巻いてるけど。
 みんなも安心したようで、いつも通り接している。


「隊長、具合はどうなんスか?」
「え、あ、えっと……あの」


 …そーいや、髪下ろした隊長久々に見たかも知んねぇ。
 ずっと髪くくってるからなー。…なんてのんきに考えた。


「ッたく。手間かけさせやがって…」
「栄蓮んんんん! 良かったァァ! 元気そうで父ちゃん嬉しいぞォォ!」
「近藤さん、それやめて下せェ」


 …アレ? …なんか隊長の様子が…おかしいような?
 それに…坂田さんの様子もおかしい気がする…?


「栄蓮さん! 栄蓮さんも元気そうで良かったです!」
「銀ちゃんもババアも心配かけさせんなヨ!」
「へ〜ェ…この子が噂の税金泥棒の唯一の女かい」
「フッ…私ニハ劣ルガ、ナカナカノ顔ダナ」


 イヤ隊長の方が余裕で顔いいよ。何だこの猫耳天人アマント
 

「……あの、すいません」
「…何スか、ソレ…気持ち悪ィ」
「ここは…何処ですか?」


 ………………………………………………………………。


「……は……?」
「あ…ソレ、僕も思ってました…。それに君達は一体…?」
「ぼ、僕…? 銀さん、一体何を言って…?」


 ……まさか……?


「どうやらこのお二方、記憶喪失になってしまったようです」
「「「「「「「「………………」」」」」」」」






















「「「「「「「「「え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ッ?!」」」」」」」」」




(多分その時の副長と沖田隊長の顔を、俺は一生忘れないと思う)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.77 )
日時: 2013/10/07 07:19
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

うあああ

記憶喪失篇きたww
あれはウケるwwwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.78 )
日時: 2013/10/07 12:12
名前: Sora (ID: KG6j5ysh)



電車の中で読んでてにやけちゃいました…
面白すぎです!
しかも栄蓮絶対キョト顏可愛いですよ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.79 )
日時: 2013/10/07 16:33
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://www.kakiko.info/oekaki_bbs/data/IMG_003118.jpg

思わずにやけちゃいますよね><
部屋で読んでて弟に

「キモッ」

と言われ散々心をずたずたにされたことがw


あ 参照 なんとなく神楽を描いてみたんですが 是非見てね〜←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.80 )
日時: 2013/10/07 23:34
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: FEqFrkLe)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11630576660.html

参照≒アメーバにて『戦闘状態(?)』アップ。
栄蓮と八雲の2人…の戦闘状態…でもないかもですけど←
描いてみました(´∀`)


 瑠李

記憶喪失編面白いよねw 頑張ります!w
え、神楽w ちょ、神楽w オマッ、可愛すぎr(((((黙
ベリベリキュート神楽ちゃんいただきました←


 Sora様

電車の中?! そ、それは大変ですねw
キョト顔描こうかなァと思いましたが本日は断念しました(^p^)サーセン


————————————————————————————————


 記憶喪失とか漫画みたいな展開あるわけないない。
 …え? ちょ、え、あ? …マジでか?


 32訓 ダークマターって存在したんだね


「ここが真選組屯所ッスよ」
「しんせんぐみとんしょ…」


 呆然と隊長が復唱している。
 …どうやら本当に記憶喪失になったみてェだ…。

 
『人間の記憶は木の枝のように複雑に絡み合って出来ている。
 その枝の1本でもざわめかせれば他の枝も徐々に動き始めていきますよ。
 …まァ、あせらず気長に見ていきましょう』


 とかなんとか病院のブラッ○ジャックみてェなお医者さんは言ってたけど。
 …こちとらそうも言ってらんねェんだよなァァ…。


「……副長」
「…なんだ」
「さっきから吸ってるソレ…煙草じゃないっス」
「……あ」


 って今気づいたのかアンタはァァァッ!
 さっきから煙草じゃなくて【ピー】みたいな【ピー】吸ってるから!
 頼むからしっかりしてくれェェェッ!


「……沖田隊長」
「……なんでィ」
「さっきから持ってるソレ…【ピー】ッス」
「……あ」


 お前もかァァァァァッ!
 いやもう【ピー】としか表せられねェよ! って言うか何が『あ』だよ!
 いい加減にしっかりしろよォォォッ!


「……近藤さん」
「……なんだ」
「……。……………………何で全裸なんスか」
「……あ゛ァ゛ァ゛!」
「じゃねェェェェェェェェッ!!」


 何をどうしたら全裸?! 何で全裸?! 何が起きたらそうなった?!
 もうなんなんだよトップスリー! ダメダメじゃねェかァァッ!


「アンタら何なんスか?! 何でいつも隊長に対してひでェのにいざとなれば何これ?!
 ヘタレか! アンタらはヘタレかァァァッ!」

「「「どうせ俺らはヘタレさ」」」

「認めんなァァァッ!!」


 頼むからいつもの調子に戻ってくれ! ホント頼みますから!


「…なんてな。どうやったらこの馬鹿の記憶が戻るか考えてたんだ」
「……副長」
「とりあえず…屯所内を見回らせてみるか?」
「馴染みのある連中に会わせんのもいいかもしれやせんねィ」
「お、それならお妙さんなんてのはどうだ?!」
「アンタが会いたいだけだろ」


 …まな板女か。お花見編以来登場なかったもんな。
 …とりあえず奴のもとに行ってみるか。


 —


「まァ、そォ。お花見編以来の登場かと思えばそんな展開?
 銀さんも栄蓮さんも…私の事忘れてしまったの?」

「「…スミマセン」」


 まな板女の元へ行けば坂田さん達も来ていた。
 …つーか相変わらず恐ェなこの女。何かもう…黒い。

 ちなみに副長と沖田隊長は屯所。で、何か探ってくれるらしい。
 俺ァ隊長をひきつれて近藤さんと共にまな板女の家に来たわけだ。


「え? 私の事は…覚えてるわよね? 栄蓮さん、銀さん?」
「だからスミマセンっつってんだろ」
「黙れパープル」
「誰がパープルだこのまな板女」


 腹立つ。美人のくせしてコイツマジ性格悪ッ!


「私は覚えているのに一方的に忘れられるなんて胸クソが悪いわ、何様?
 新ちゃん、これで私を殴って銀サンと栄蓮サンの記憶だけ取り除いてちょうだい。
 ついでにそこのパープルぶっ殺しちゃいなさい」

「姉上、僕エスパー? って言うか何で八雲さんも?」

「胸のことばっかり言ってくるからよ。あと何かムカつく。なァに、貴方変態?」

「オメェみてェな年下の性悪女見ても何も感じねェよ。
 どうせならもっとボンッとしてる奴がみてェな」

「新ちゃん、ソイツぶっ殺して?」


 返り討ちにしますよ、新八さん。
 …でも、何かあれだな。ホント隊長が隊長じゃねェや。


「あの…お妙さん、でしたっけ」

「え? なァに、栄蓮さん?」

「あ、あの…何か…ご、ごめんなさい…。
 え、えっと…絶対に…思い出しますので…ま、待ってて下さい…ッ!」

「新ちゃん神楽ちゃんどうしましょう、私こんな可愛い生き物知らない」


 ごめんまな板女、ソレ同意。
 何これ? 何これ、何ていうプレイ? 記憶喪失プレイか?
   
 イヤだってな? あの隊長がだよ? あの女っけのない隊長がだよ?
 泣きそうな顔でしかも上目遣いでこっち見てくんだよ? え、マジでナニコレ?


「もうそのままでいいアルヨ、ババア。お前そっちの方が女っけあるネ」
「いやダメだァァァッ! 多分うちのトップスリーが崩れ落ちるゥゥゥ!」


 今であの状態だからこんなの見たらどうなる? どうなるよ?


「な、何かいいものないんですかね…? あ、姉上! 甘い物! 何か甘いものありますか?!」
「あ…まな板女、じゃあケチャップも持ってきてくれ! ケチャップ!」
「了解よ新ちゃん。パープルは死ね!」


 とかなんとか言いながら走り去っていくまな板女。
 …こらえろ俺。イヤまだお花見の時にやられたアレは返せてないが。


「——ホラ! ケチャップよ!」
「どーも! …さ、隊長! これアンタの大好物なんスよ!」
「え…? この赤い…【ピー】…みたいなものがですか…?」
「自分で言ったよ。記憶喪失とは言え自分で言ったよ」


 大好物のはずなんだけど言っちゃったよこの人。


「ホラ、ちょっとでいいっスから。どうぞ!」
「あ、は…い」


 ちょっとだけケチャップをなめる隊長。
 その瞳がほんのわずかに見開かれた。…コ、…コレは…!


「こ、この味…なんだか…懐かしい…!」

「何か思い出したっスか?」

「あ…あ…! あ、わた、し…は…。
 わた、し…わ、たし…。——私は…ッ!」

「ッ! たいちょ」


 ——ガボッ!

 …何か。まな板女が隊長の口に何か押し込んだんですが。
 え…ちょ…隊長白目むいてるんだけど。


「…オイまな板女。…今隊長に何食わせやがった…」
「卵焼きよ。今日は甘めにつくってみたものなの」
「…イヤ。どこが? 何が? どれが卵焼き?」


 机の上に何か黒い物体が乗せてある皿があるけど。
 …いやいやいやコレじゃねぇだろ。これじゃねぇはずだ。


「いや〜なかなか個性的な味ですな、この卵焼…グフッ」

「ちょ、近藤さんんん?! 
 アンタやっと出てきたと思ったら何してんスかァァァ!」


 倒れたァァァ! しかも近藤さんまで白目むいてるゥゥゥ!

 やっぱりこれが卵焼き?! 卵焼きなのか?!
 どっからどう見てもダークマターだろコレェェェッ?!


「…ん」
「ッ! 隊長、しっかり! しっかりしてください!」
「銀さんッ!」



「「「…君達は…誰ですか?」」」


 ……………………………………………………………………。


「オイィィィィッ! 悪化してんじゃねェかァァァッ!!
 しかも近藤さんまで記憶喪失になってらァァァッ!!
 何してくれてんだまな板女ァァァッ!!」

「あらァ…今回のは結構自信があったんだけど」

「あのダークマターにどうやったら自信が持てんだァァァッ!」







「八雲さんッ! 
 近藤さんが栄蓮さん連れてどこか行っちゃいましたよ!」


「はァァァァァァッ?!」


 もう記憶喪失編とっとと終わってくれェェェェッ!



(どこ行きやがったァァァ!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.81 )
日時: 2013/10/08 08:36
名前: Sora (ID: .1vW5oTT)



八雲と妙の掛け合いが…
記憶喪失編すっごく面白すぎです!

ってか局長、栄蓮連れてまさかジャスタ…に?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.82 )
日時: 2013/10/08 15:43
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
プロフ: http://matennsi-1127.jimdo.com

ジャ・・・・ェェ!?←やばいww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.83 )
日時: 2013/10/08 22:41
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: I3lm3qcr)
プロフ: ちょっと文省略しすぎた(´;ω;`)

 Sora様

八雲とお妙さんの関係は栄蓮と神楽みたいな感じですね(笑)
喧嘩もするけど協力し合う時はしあうみたいな( ´∀`)

...Let's ジャスタウェイ! でございまs((


 瑠李

ジャスタウェイのあの目がなんかすき←
もうオラには感情ねーよみたいな((黙


————————————————————————————————

 結局あの日から栄蓮と近藤の行方は掴めず終い。
 さらには銀時までもが行方不明となるしまつ。

 屯所内で八雲は、ただただ茫然としていた。


 33訓 忘れさせちゃいけないことは思い出させろ


「えーと…山崎。…ん? コレなんて読むんだ?」
退サガルです。山崎退」


 “さがる”ってうっても“退”出てこないよ面倒くさいよ…。

 …武装警察真選組の観察である山崎退はとある工場に来ていた。
 そこは何か事件の匂いがするらしい。


「おたくもリストラされたのかい? ここにいる奴ァ皆そんなもんさ。
 オーイ皆ァ、新入りだぞォ。似た者同士仲良くやってくれー」


 無論山崎はリストラなどではない。れっきとした仕事である。

 行方不明となっている栄蓮と近藤の所在も知りたいところだ。
 栄蓮が行方をたって以来、何かもうニコチンとドSと二枚目が色々とおかしい。


(一体どこに行っちゃったんだよ〜栄蓮隊長ォォ…!)

「——こんにちは。新入りさん…ですか?
 私も最近入ったばかりなんです。宜しくお願いしますね?」

「あ、どうも。こちらこ……」


 丁寧語で話しかけてきた人物を見て山崎はフリーズした。

 いや、どう見ても栄蓮である。髪はおろしているようだが。
 ちょっと大きめの作業服に身を包んで、綺麗な笑みを浮かべているが。


「ッて栄蓮隊長ォォッ?! なァァにしてるんですかァァッ?!」
「え? えれんたいちょー? …ごめんなさい、よく分からないんですが…」
「皆さん心配してるんですよ?! それより近藤さんは?!」
「あ、あの…ッ! な、なんか…ご、ごめんなさい…ッ」
「——オイ、ジミー。栄蓮さん泣かせちゃダメだぞ」


 どこかで聞いたことのある声。
 ギギギギギ、と山崎は首を回転させて声の主の方を見る。


「あ、銀時さん。お疲れ様です〜!」
「お疲れ様、栄蓮さん。このあとどう? 飯食いに行く?」
「アンタらなんでそんな仲良くなってんだァァァッ!」


 …銀時である。
 ウフフアハハと会話している2人を見ていると山崎はだんだんイライラしてきた。


「何してるんですか万事屋の旦那ァ! アンタ万事屋は?」
「ヘイ新入り、その2人記憶喪失だから何言っても分かんねェぜ」
「栄蓮隊長はともかく…旦那まで記憶喪失ゥゥ?!」
「あ、でも…万事屋は解散しました」
「解散んんんん?!」


 何だかもう訳がわからなくなってきた山崎である。

 ——そして仕事が始まった。
 ベルトコンベアに乗って流れてくる何かを組み合わせる地道な仕事だ。
 

「オイィィィ! テメッ何やってんだァ?!
 こういう流れ作業は1人がミスったらラインが全部止まっちまうんだよ!」

「ス…スイマセン」


 早速お叱りをうける山崎。…しかし、しかしだ。
 
 何かもうやる気の失せる表情をした顔。
 棒の手が2本胴体部分についたコレは一体なんなのだろうか。


「あの…コレ、なんなんですか? 何作ってるんですか?」
「はァ? アレだよお前…ジャスタウェイに決まってんだろーが!」
「だからジャスタウェイって何だって聞いてんだろうがァァ!」
「ジャスタウェィはジャスタウェィだァァ! それ以上でもそれ以下でもねェェ!」


 イヤ名前だけは妙に立派だが、非常に見ていて苛立つ表情をしている。
 恐るべしジャスタウェイ。


「こんなもんはなァ! ただひたすら手ェ動かしてりゃいいんだよ!
 見ろォ、坂田と栄蓮をォォ!」

「うおおおお! スゲェェ! 速ェェ!」

「流石坂田さんと栄蓮さん! 
 次期工場長候補と副工場長候補は違うねェェ!!」

「ふふ〜、何か天職見つけちゃった感じです〜」

「「「おおおおお! いいねェ栄蓮さん!」」」

「イヤアンタには既に隊長という天職があるからァァァァッ!」


 —


「ふぅ〜…ひと仕事した後のお弁当は美味しいですね〜、銀時さん」
「そうですね〜、栄蓮さん。あっ、お茶飲みますか?」
「え? いいんですか? 有難う御座います、銀時さん」
「もうアンタら爆発しろよ」


 休憩時間。非常に山崎は疲れた様子だ。
 とりあえず栄蓮を発見したと土方に伝え、改めて栄蓮の方を向き直った。


「栄蓮隊長、帰りましょう。貴女の居場所はここじゃないんですよ!」
「え…? い、いえ…あの…。そんな事を言われても…」
「アンタは隊長なんです! 三番隊隊長、土方栄蓮なんですよ! キャラ戻してください!」
「キ、キャラ戻してくださいと言われましても……」
「——コラ貴様ァァ! 栄蓮さんに何をしているかァァッ!」


 変なのが来た…と山崎は身構える。
 …が、次の瞬間フリーズした。いやどう見てもゴリラである。近藤である。


「ゴッ、ゴリさん! お疲れ様です〜」
「いやァ、お疲れ様です栄蓮さん! 最近この職にも慣れきましたn」
「——何してんだアンタはァァァッ!」 
「グフッ」


 山崎のパンチが近藤にクリーンヒットである。
 ズザザァァッと倒れこむ近藤。慌てて寄り添う栄蓮と銀時。


「何してるんですか! えっと…あの…えっと…新入りさん!」
「山崎だァァッ! もう何でもいいから名前だけはちゃんと呼んでください!」
「ジミー! ゴリさんも僕たちと同じで記憶喪失なんだ! デリケートに扱わなきゃなんだァァ!」
「記憶喪失ゥゥ?! ちょ、局長までェェ?! バカのくせに! バカのくせにィィ!」
「言いすぎですよジミーさん! バカはバカなりにバカな悩み抱えてるんです!」
「もう面倒くせェよアンタらァァ! て言うか山崎だっつってんだろォ!」


 ガッと山崎が近藤の腕を掴む。
 その拍子に近藤が持っていたジャスタウェイが、少し離れたところに落下した。
 …次の瞬間。


 ——ドガァァァァァンッ!


「「「…………」」」
「……………………」


 …物凄い爆発である。
 1つのジャスタウェィの爆発により、倉庫内にあるジャスタウェィにも次々と誘爆している。
 ぼーぜんあんぐりといった感じだ。


「……う」

「嘘ォォッ! ジャスタウェィがァァッ! ジェスタウェィがァァッ!」

「爆発物だったなんてェェェッ!」

「で、でも悪いのはそんなのを作らせてたおやじさんです!
 おやじさんであって、悪いのはジャスタウェィではないです!」

「アンタいい加減に目ェ覚ませ隊長ォォォッ!」


 迫ってくる炎から逃げながら山崎は叫ぶ。
 安全なところに4人は逃げ込む。ほぅ、と息をつく栄蓮。


「ッ…栄蓮隊長! とっととアイツらやっちゃいましょう!」
「え…? で、でも…私…は…」
「ッ…! いい加減に記憶取り戻してくださいよォォォ!」
「いやそんなこと言われましてもォォォ?!」

「アンタがいなくなって…特に! もう風霧副隊長がボロボロなんです!

 確か風霧副隊長のことは…昔、栄蓮隊長が助けたんですよね?!
 昔栄蓮隊長が風霧副隊長のことを変えたんですよね?!

 そんなアンタが副隊長の前から姿消してどーすんですか!
 そんなアンタが! 副隊長のこと忘れて…どーすんですかァァッ!」

「な、なに…言って——」





























『…俺に、関わんな…。もしくは…、殺せ…! ッ…殺してくれ…!!』


 ——…アンタが私を殺す理由がないように私にもアンタを殺す理由はない。


『…頼む…。もう…恐ェんだ…。裏切られんのも…誰かを殺すのも…もう…恐ェ…。
 俺に……居場所なんざ…ねェんだ……ッ——!』


































「…ッッ!」


 突如浮かんだソレに、栄蓮は両目を見開く。
 何だ今のはと頭の中で自問自答を必死に繰り返す。


「ッ…とりあえず、副長達には連絡入れました。
 ですからここはまず逃げましょ——」

「——まさかオメェらが…幕府の犬だったとはなァ」

「「「!!」」」 


 静かに山崎の首に刀があてられる。
 ここの現工場長…いわゆるおやっさんだ。不敵な笑みを浮かべている。


「しかし残念だったなァ。こう見えても昔は同心として悪党を追い回したマムシと呼ばれてたのさ。
 …しつこさには評判があってねェ」

「ザ、ザキさん!」


「もう少しで幕府に目にもの見せることができたのに…。
 だが…こうなったらもう後へは引けねぇ。


 準備万端とは言えねーがやってやるぜ。
 腐った世の中…俺の爆弾によってひっくり返したらァ…」




(はーい、危ないからさがりなさーい)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.84 )
日時: 2013/10/08 23:12
名前: Sora (ID: EdfQYbxF)



かっ可愛い!!
記憶喪失三人組可愛いすぎるんですけどぉ!
やばいです!
キュン死にする勢いですよ!

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.85 )
日時: 2013/10/08 23:39
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

ザキwwwww

いやぁ 今回もゴチでした←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.86 )
日時: 2013/10/09 23:47
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 7kf.zKti)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11632165783.html

参照≒記憶喪失編栄蓮(ゆる)バーション。
お隣の吹き出し内は通常栄蓮です(´∀`)+八雲。


 Sora様

記憶喪失編の銀さんと近藤さんには笑いましたw
可愛いと言ってもらえると嬉しいです!(´∀`)


 瑠李

ザキにも出番をあげなきゃと思った結果コレだよ←
そう言ってもらえると嬉しいよー!(´ω`)♪


————————————————————————————————


 マムシによって捕らえられた栄蓮、銀時、近藤、山崎。
 グルグルに縄で縛られ、屋根の上に座らされていた。


 34訓 伝えたいことははっきり伝えるべし


「幕府の犬どもォォ! この4人がテメーらの仲間だってことは分かってる!
 俺たちを止めたくば撃つがいい! ただし…コイツらもこっぱみじんだがなァ」


 現場に到着し、マムシ達に大砲を向けている真選組に対してそう言い放つマムシ。
 しかしそんなマムシの元にも、大砲とは比べ物にならぬ大きさの大砲、「蝮Z」がある。

 どうする…と八雲は唇を噛むが、何者かによって大砲が栄蓮達に向けられて発射された。


「ちょ…ッ、誰だ撃った奴ァァァ?!」

「なんでィ、何か文句あんのかよィ八雲」

「アンタかよ沖田隊長ォォ! つーか大ありだァァァッ!」

「何言ってやがるんでィ。昔近藤さんが俺に言ったんでさァ。
 もし俺が敵に捕まる事があったら迷わず俺を撃てってよ」

「近藤さんが…そんな事を…」

「…のはずなんだけどねィ。言ってたような言わなかったような?」

「「そんなアバウトな理由で撃ったんかィィ!!」」


 土方と八雲による鋭いツッコミが入る。
 一方の栄蓮達は呆気にとられていた。いやマジで撃たれたよ?


「撃ったァァ! ホントに撃ちやがったよアイツらァァ!」
「あの人達本当に私達の仲間なんですかジャッキーさん?!」
「山崎だっつてんでしょうがァァ! もう知りません! もうあんな奴ら仲間じゃねェェ!」
「いてて…ゴリさん大丈夫ですか…ってゴリさんんん!」


 見事に近藤の頭に木片がささっている。血がダラダラ状態だ。


「ザキ…? お、俺は…、な、何だろうか…長い夢でも見ていたようだ…」
「局長! アンタまさか記憶が…ッ! …ていうか頭……」
「あぁ、心の霧が晴れたようだ。とにもかくにも逃げよう。行くぞ!」
「ッ待ってください局長! まだ旦那と栄蓮隊長が!」


 未だに栄蓮と銀時は身動きがとれない状況だ。
 しかし2人は近藤と山崎を見ると、小さく微笑んだ。


「大丈夫です。せめて銀時さんだけは助けて…行ってください」

「何言ってるんですか栄蓮隊長!」

「そうですよ栄蓮さん! ジミー、僕の事はいい。栄蓮さんを連れて行ってくれ」

「何言ってるんですか銀時さん! 貴方を置いていけるわけないでしょう!」

「しかし栄蓮さん! ッこのままでは…!」

「銀時さん…ッ!」

「アンタらこの非常事態になにラブコメみたいなことしてんだァァッ!!」


 必死に近藤と山崎は2人をはり付けられている壁から離そうと引っ張る。
 その甲斐あってか何とか離れ、地面に下りた4人は逃げようと駆け出す。

 それを見た土方が発砲の命令を送った。マムシ達に大砲が発砲される。


「クッソォォ…! こうなりゃ“蝮Z”を使えェェ!」
「嘘ォォッ?! ちょ、もっと早く逃げろォォ!」
「無理です…も、もう…私…げ、限界…ですっ…!」
「アンタは記憶喪失になると体力まで落ちんのかァァ!」


 次の瞬間、マムシによるマムシのための蝮Zが発砲された。
 必死に走る4人だが間に合わない。その時、近藤が3人を庇うように押した。


「ッ! ゴリさッ…」


 ——ドォォォォォォォォォンッ!

 本当に国1つ消してしまいそうな威力の蝮Z。
 小さく呻き声をあげ、栄蓮は隣で倒れている銀時を見た。


「銀、と、きさ…! だ、いじょ…うぶ…です…か……?」
「栄蓮さん…! 貴方、額から血が出て…!」
「…え…? あ…う…、大丈夫、です…よ……」
「大丈夫じゃ…! ッ?!」
「あぃた…ッ!」

「——あぃた…じゃないッスよ」


 いきなり額に触れた柔らかい布の感覚。
 ふと栄蓮は視線をあげる。優しい手つきで栄蓮の額の傷口に布をあてていた。


「あ、貴方は……」
「ったく…どんだけ心配かけさせるんスか。心臓止まったら隊長のせいッスからね」
「あ、の…」
「…大丈夫っすよ」


 八雲は優しい優しい極上の笑みを浮かべる。
 傷口から手を離し立ち上がると、マムシ達のいる方を睨めつけた。



「アンタは、俺が守ります」
「……ッ!」



『アンタのこと、…俺が守る』



「おいコラマムシ野郎ー。そのショボい大砲撃ちたけりゃ撃て。
 但し…この人だけァ傷つけさせねーぞ」

「——そうですよ」

「! き、君たち…なんでこんなところに!」


 新八と神楽だ。2人は銀時を庇うように立ちはだかる。
 八雲、新八、神楽はただ真っ直ぐにマムシを睨んだ。


「江戸が焼けようが煮られようが知ったこっちゃないネ」
「でも…この人達は撃ってもらっちゃ困りますよ」
「この人が居なくなったらさらに困るッスけど」
「あ、危ないです…! 早く逃げて下さい!!」
「もういいって…好きに生きていこうって…決めたじゃないか!」
「「「黙ってろ馬鹿2人組」」」


 こちらを見ずに言い放つ3人。銀時と栄蓮は顔を見合わせた。
 

「こちとらもうとっくに、好きに生きてんだヨ」
「好きでここに来てんだよ」
「「好きでアンタと一緒にいんだよ」」
「…ッ…!」
「アンタと、栄蓮さん…どっちも大切なんです」
「一緒にいて損しないヨ。…むしろハッピーアル」


 きょとんとした表情の2人。八雲がそれを見て小さく微笑んだ。


「まァ、簡単に言いますとね」
「「……」」
「アンタらのことは、俺達全員で守るっつー事っスよ」
「全員…? …ッ?!」


 ザッ、と並ぶ真選組隊士達。無論土方も沖田もいる。
 2人を庇うように前に立ち、マムシの方を真っ直ぐに見据える。


「…そういうことだ。撃ちたきゃ俺達撃て。
 チン砲だかマン砲だかしらねーが、毛ほどもきかねーよ」

「そうだ撃ってみろコラァ!」

「このリストラ侍が!」

「ハゲ! リストラハゲ!」

「趣味悪クソ野郎ォォ!」

「…ッ俺がいつハゲたァァ!! 上等だァ、江戸を消す前にテメーらから消してやるよ!」

「私達消す前にお前消してやるネ!」

「いけェェ!!」


 わっと一斉にマムシの元に斬りかかろうと駆け出す一同。
 八雲もキッとマムシを睨みながら走る。


「——ねェ八雲。ちょっと刀貸してくんないかなァ?」
「え…いいっスよ…、……ッ!!」


 素早く八雲の手から刀を抜き取り、先頭を走っていく女。
 ニィィッと栄蓮はいつもの笑みを浮かべた。


「おやじさーん! すいませーん、本職に戻らせてもらいまーす!」
「た…隊長ォッ!」
「栄蓮ッ!」
「…つーことで俺も! 今日で仕事やめさせてもらいまーす!」
「ぎっ…銀さん!!」


 新八から木刀を奪ったらしい銀時も追いついてきた。
 にんまりと2人は笑い、刀を蝮Zの穴にさす。


「「お世話になりました!」」


 ——ガァンッ!

 蝮Zが爆発する。あちこちで驚きの叫び声が上がっている。
 銀時が万事屋衆の元に戻っていく。栄蓮も八雲達のいる方向へと足を向けた。


 土方、総悟、八雲の3人が寄ってきた栄蓮を見る。
 どこか不安そうなその瞳に栄蓮は苦笑を零した。心配をかけたと思い知る。


 だから、めいっぱい笑ってやった。


「——ただいまッ!」


 その言葉に、3人とも嬉しそうに微笑んだ。




(ハハ…やっぱり栄蓮隊長もあーでないとな。…あ、局長!)
(……)
(大丈夫ですか? ホラ、旦那と栄蓮隊長の記憶戻ったんですよ)
(……)
(副長も沖田隊長も風霧副隊長も凄く嬉しそうで。やっぱりあの3人はあーでないと。ねっ、局長…)
(…君は…誰だ…?)
(…………)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.87 )
日時: 2013/10/09 22:31
名前: Sora (ID: RadbGpGW)



栄蓮戻ったぁ!
可愛かったけど、事実八雲の言葉が響いちゃいました。
やっぱしコンビはコンビですねぇ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.88 )
日時: 2013/10/11 12:38
名前: りあ◇& (ID: 57ZTMspT)
プロフ: http://www.kakiko.info/oekaki_bbs/data/IMG_003136.jpg

 花火様>>

 記憶篇完結おめでとう御座います

 銀魂のショート長編の中で、記憶篇は好きな方なので
 栄蓮さんと銀さんの格好良い姿が見れて大満足な私です

 次は海坊主篇ですか。
 神楽ちゃんがどんなふうに栄蓮たちと関わるのか楽しみです^-^
 
 更新お待ちしています

 (気晴らしに栄蓮さん描いてみました^-^
 お暇でしたら見てみてください(下手です))

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.89 )
日時: 2013/10/12 01:24
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: zhN/mYB5)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11634165995.html

参照≒総悟と栄蓮、オマケに銀さんハピバ小説andイラスト(?)
銀さんが銀さんじゃないので御注意((


 Sora様

栄蓮と八雲のコンビ性はこれからも磨きたいです(´∀`)
記憶喪失時栄蓮気に入っていただけたようで嬉しいです♪


 りあ様

何とか無事に完結しました! 私も原作の記憶喪失編好きです!
星海坊主編は…どうなるのでしょうね?←
ノープランイッツマイライフなので((ry

イラスト有難う御座います! ヘタとかとんでもないww
何ていうかもう…ナイスケチャップゥゥゥ! ナイス☆テヘェェェェェェェェッ!
有り難く頂戴いたします♪


————————————————————————————————


『ホラ、…あの子達…』
『あァ、あの妾の……』
『あの人随分と遊び人だったものね〜…』


 ——…ヤメテ、…
 ——おとうさんの悪口、言わないで…!


 35訓 思ったことはたまにポロッと出ちゃう


「…………」


 ぬァァァァ…。只今起床ー…。
 …何か夢を見た気がするんだけど…何だっけ? 思い出せねェェ…。


「——栄蓮、起きてるか」
「兄さん? あ、寝起きすぐ襲いこみとか間に合ってますー」
「違うわァァッ!」 


 スパーンッと障子を開けてズカズカ入ってくる兄さん。
 普通そんな入ってくる?! 一応女の部屋だよココォォォ?!


「今…江戸内で大変なことが起きてる」
「大変なこと? あ、マヨネーズでも消滅した?」
「オマッ、ホントふざけんなよ? 今一応マジだからな? マジだからな?」
「マジ…だと?! まさかケチャップが消滅したかァァ?!」
「何でそれがマジな話なんだァァァァ!」


 ケチャップが消えたりしたら一大事だよ?! 困るよ?!
 兄さんは一度ため息を吐いてから、実にマジな目で見てきた。


「今江戸内に、危険なエイリアンが潜んでいるという情報が入った」

「えいりあん? えいりあんって…Alien?」

「無駄に発音いいんだけど何コイツッ?! 何か腹立つッ!
 …そうだよ、そのエイリアンだよ」

「無駄に発音悪いんだけど何兄さんッ?! 何か悲しいッ!」

「斬られてェのかテメェはァァ!!」


 エイリアン? Alien? エイリアン?
 つーかエイリアンがこの江戸に何の用? 探し人?


「で、そのエイリアンを今星海坊主ウミボウズが捜索している」

「うみぼうず? 何それ? 新種のヘアースタイル?」

「どんなヘアースタイルゥゥ?! いや、お前知らねェの? 星海坊主。
 えいりあんばすたーと呼ばれる、どんなエイリアンでも退治しちまう大物だ。
 その大物が直々に伝えてきた。こりゃよっぽどやべェもんだ」

「マジか。で、私にどうしろと」

「あァ、お前は通常通り見回り」

「……はァァァァァ?!」


 ちょ、何それ?! そんだけミステリアスに言っておいて?!
 普通に見回り?! 捜索とかじゃなく?! 見回り?! 見回りィィ?!


「俺達ァ今からエイリアンがいると思われる場所へ行く。
 その間他の場所で何か起こると面倒臭ェことになる。
 そこでテメェが見回りだ。いいな」

「待てェェ! 何で?! 何で私だけェェッ?!」

「八雲は既に行っている。テメェは完全な寝坊だろーが。
 …まァ、記憶喪失の時に無駄に消耗した体力回復の為でもあったが。
 とにかくテメェは市中を見回っとけ! いいな!」


 そう言って兄さんは私の部屋を出て行った。
 …ヒドくね? 私だけ普通に見回りだよ? ヒドくね?


 星海坊主とやらに会ってみたいのにィィ…!
 あ、市中見回ってたら会えるかも? っしゃァァ行ったれェェ!

 今単純とか思った奴後で体育館裏来い。


 —


「すいませーん、ここらへんで海のような坊主の人みませんでしたー?」
「イヤ見てないです、つーか意味分かんないです」


 …やっぱりなかなか見つからないなァ、星海坊主。 

 今日も江戸は平和だよー。何も起こってなーいよーォォォ。
 エイリアンがいるとか考えられない——


「あれ? チャイナ娘? ついでに天パ?」

「ついでって何だコラァッ!」

「ついではついでだバカヤロー」

「ったく…やーなタイミングで来やがる奴だ。
 つーわけだ。じゃァな、神楽ァ。…元気にやれよー」


 片手をあげて去っていく天パ。…え? 何? 元気にやれよ?

 チャイナ娘を見れば何か泣きそうな表情をしてる。
 え、どったの? いやホント嫌なタイミングできたみたい。


「オイ、そこの女。お前…真選組か?」
「…え? あ、そうですけど。貴方誰ですか、おはg…じゃなくてメガネさん」
「今おはげって言おうとしたよな? おはげって言おうとしたよな?」
「…ソイツは私の父親の……星海坊主アル」


 チャイナ娘が何か呟いた。…え? 父親? 星海坊主?
 え、ちょ…え? は? 星海坊主?


「このハゲの極みみたいな人がァァァ?!」
「何失礼なことサラッと言ってんだァァァ! 誰がハゲの極みだコルァァァ!」
「あ、すいませんハ…じゃなくて星海坊主さん!」
「今“ハ”って聞こえたんだけど?」


 マジかよもっとダンディーな人だと思ってたよ…。
 いや…あの…ただの…。これ以上はやめておこうか!


「…って言うか…父親? え? マジ? マジで?」
「…うん。私のパピーアル」
「パピー? パピーって子犬っつー意味だよ? あ、アレか? 実は父親ヅラした子犬?」
「オイコラ女、殺されたいのか」
「ご勘弁を星海坊主さ——ッ?!」


 え…なんか…あの…チャイナ娘が…抱きついてきたんだけど?
 ナニコレ? ナニコレ? え、何? マジで何?


「えっと…アノ…チャイナ…ちゃーん?」
「…ッ…」
「オイ神楽、何してる。…行くぞ」
「…イヤ、アルヨ…」


 …オイ。待て待て待て待て待て待て待て待て。

 イヤ…あの…、チャイナ娘が半泣きなんですけどォォォォォ!
 どうする?! どうすればいい?! つーかなんで?!


「帰りたくないアル…ッ」
「神楽!」
「ッここにいたいネ!」
「あの男も帰れと言っただろう!」
「…!」


 イヤ、あの…マジで、あの…。
 私に抱きついたまま喧嘩しないでもらえますかァァァ?!

 …てゆかあの男って…天パ? 


「…チャイナ…娘……?」
「…ババア…! わ、たし…ッ!」
「行くぞ神楽!」
「え、ちょ、ちょォォォォォ?!」


 チャイナ娘が星海坊主にグイグイ引っ張られて行きますけど。
 え、チャイナ娘ちゃん? あの、そんな瞳で私を見ないで? どーしろと? どーしろと?


「女ァ! お前も親子関係に口出ししようという考えは捨てるんだな!」
「イヤ何も口出ししてないんですけどォォ?!」
「——栄蓮ッ…!!」
「ッ!!」
「私…ッ、私…ッ!!」


 フッとチャイナ娘と星海坊主さんの姿が消えた。
 恐らく星海坊主さんがどこかに高速で移動したんだと思う。

 イヤ、なんていうか…。


「私にどうしろってんだチャイナ娘ェェェェェェッ!!」 




(あの場面で“栄蓮”は反則だわァァァァ…!)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.90 )
日時: 2013/10/12 09:34
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

ピーッピィィィイ!!
反則ゥゥウゥ!←
きた〜 神楽がかわいい←終われ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.91 )
日時: 2013/10/12 09:43
名前: Sora (ID: N.hBywMC)


神楽…何故に直前までババァ…
笑える…
ってか今回可愛いのが二匹もいるんですけど!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.92 )
日時: 2013/10/12 15:28
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

ヤバいっすねw
笑いが止まらないですよ 何度読んでもwwww

小説更新したよ><

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.93 )
日時: 2013/10/13 23:21
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: BBO0JG4T)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11634165995.html

 瑠李

神楽可愛いよねー♪
了解! 見に行くね!( ´∀`)


 Sora様

それが栄蓮と神楽なんです(笑)
可愛いと言っていただけると嬉しいです(´∀`)♪


————————————————————————————————

「オイゴルァ天パァァァァッ!」
「グぶフォォッ!」


 36訓 シリアスなんかはこの小説と作者に求めちゃいけません


「テメッ、瞳孔女ァァァ! いきなり扉蹴破って入ってくんなァァァ!
 見ろコレェェ! びっくりしすぎて苺牛乳ふいちまっただろーがァァ!」

「知るかァァ! こちとらアンタに聞きたいことがあんだァァッ!
 神妙にお縄に付けェェェッ!」

「何でお縄につかなきゃなんねェんだァァァッ?!
 …ったく…、どいつもこいつも!」


 …勢いに任せて万事屋に乗り込んできたはいいものの…。
 チャイナ娘いないし…メガネもいないし…。何かガラーンとしてるなァ…。


「…ねェ天パ、…メガネは?」
「…出ていったよ。万事屋やめるとか言ってたっけか」
「…はァ?」


 メガネが? 万事屋を? やめる? …何それ?


「ま…俺は頼んだ覚えねーし? …別にどうってこと、…ねェけど…よ」

「アンタ…メガネとチャイナ娘に何て言ったの?」

「神楽には帰れっつった。家出娘を親のもとに返すのは当然…だろ。
 んで、新八には神楽を解雇したことを伝えた。そしたらこのザマだ」

「…………」


 …なんつー表情カオしてそんなどうでも良さげに台詞吐いてんだか。
 コイツも…天パも、不器用な人間だよね…。


「で。それが聞きたいが為に万事屋まで来たのかよ?」
「イヤ…チャイナ娘に泣きつかれたから」
「…………。…………。…………。…………。……そうかよ」
「間が長すぎるんだけど」


 …とりあえず…天パがチャイナ娘に帰れって言ったのはマジらしい。
 …でも…。このまま帰らせて…いいのかな。


「んじゃま、とりあえずお邪魔しましたー」
「オマッ、扉弁償しろォォォ!」
「無理」
「テンメェェェッ!」


 私は今からあのハゲ坊主さんの所に行かなくちゃなんだよォォォ!
 …アレ? そんな名前だったっけか?


「…お前…神楽止めに行く気か?」
「止めに行くっていうか…何だろうね?」
「イヤ知らねーよ」
「私にも分かんないや」
「…何だそりゃ」


 …親子関係に口出しすべきではない何てことは分かってる。
 …けど。けどね。


『——栄蓮…ッ!!』


 あの時のチャイナ娘の表情が…どうしても忘れられない。
 あの時のチャイナ娘の声色が…どうしても、…消えない。


 きっと、あの言葉の続きは。


「…オイ、瞳孔女」

「…何だね天パくん。扉の弁償はしないよ?」

「ちげーよ。…なんつーか、よォ…。
 俺が…俺が間違ってんのか? 俺が…おかしいのかよ?」

「…………」


 真剣な表情で見てくる天パ。…そう、だなァ…?


「間違ってると言えば間違ってる」
「…そ、うかよ」
「…けど。間違ってないといえば間違ってない」
「…何だそりゃァ?」
「ハハッ、なんだろーね」




『私…ッ、私…ッ!!』





「親子の絆を考えたのは正しかったと思うよ。それが普通だから。
 …けど…さ」




『帰りたくないアル…ッ』




「ここにいたい、…っていうチャイナ娘の気持ちはちゃんと見えてた?
 ちゃんと考えれた? あの子の気持ちは大事にできた? 

 …アンタの気持ちは、大事にできた?」

「!」

「イヤ、全否定するわけじゃないよ? イヤマジでね?
 ただ…あの…何ていうかな…うまく言葉にできないんだけど…あの…」

「…………」


 …ぬォォォォォ…! 何て言ったらいいんだァァァ…!
 うまく言葉にできないよ! どうする?! どうすればいい?!


「…ホンット、馬鹿で変な女だなオメーは」
「ンだとコラやんのか天パ」
「褒めてんだよ」
「けなしてる以外の何もんでもないでしょうがァァァ!」


 何コイツ?! 珍しくシリアスだと思ったらコレ?!
 

「…瞳孔女ァ」

「…なにさ」

「…俺ァよォ…家族もなんもいねーから親っつーもんがどんなもんか分かんねェんだ。
 けど…これで間違ってねェとは…思ってんだよ」

「……いるじゃん」

「…は?」

「アンタ、いい家族いるじゃん」


 …コイツもしかして家族と思ってないのか? いやどう見てももう家族でしょ?
 そんな家族を失おうとしてるのにも…気づいてない…よね?


「血の繋がりがなくても…私から見てたらアンタらもう家族だよ」
「…まじ、か」
「うん。だからアンタも——」


〔——隊長ォォッ!〕


 ぬォォォォッ?! びびびびビビビびっくりしたァァァ!
 何?! 無線?! そして八雲?!


「ど、どったの八雲?! 声裏返ってんだけど?!」

〔ぃ…ま! タ…ナル…エイ…りァ……ぃ…ます!〕

「ちょ、ノイズゥゥゥ! 聞こえねェェェッ!」

〔し…きゅ…来て……だ…さ…! かぐ…らさ…が!〕

「え?! ちょ、今神楽さんっつった?!
 チャイナ娘?! チャイナ娘がどうしたの?!」

[かぐ…さん…が! ぇい…リァ…と…戦…って…ま…す!
 坂田…さ…でも…つれ…きて…く…ださ……!]

「ちょッ、聞こえないって! ノイズ入りまくってるから!」

〔死ね栄蓮〕

「何でそこだけハッキリ聞こえるんだァァァッ!
 ってちょ、オイィィッ! 応答しろやァァ! オイコラァァッ!!」


 だ、ダメだァァ…! 完全に電波的なものが届きません状態だァァ…!
 つーか最後何アレ?! 総悟だよね?! 総悟だよね?! やけにクリアに聞こえたんだけど?!



「…だってさ、天パ。何かチャイナ娘がヤバイらしいよ?」
「…………」
「勿論…行くよね?」


 挑発的に見れば、天パは腰に木刀をさしていた。
 …準備万端って感じ…?


「…行くか」
「っしゃ! …でもこっからじゃかなり遠いんだけど…大丈夫かな」
「…俺に名案がある…。オイ定春!」
「さだはる?」


 何それ? どこの人?
 …ん? 何か床が暗くなった…よ…う……な……。


「…天パ。このビックすぎるドッグが…定春?」
「あァ」
「マジかァァ?! つーか絶対これ犬じゃないよね?! 何これ?! 何これ?!」
「ゴチャゴチャ言ってねぇで乗れェェ! 定春は走るの速ェからァァ!」
「いや聞いてないけどもォォォ!」


 私の背丈の倍の大きさはあるよ?! ビックすぎでしょォォ?!
 ま、まァとりあえず行くっきゃない! 乗るっきゃない!


「さ、定春くん? ヨロシクね?」
「ワン!」
「あ、可愛い」




(ターミナルへレッツゴーだァァァァ!) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.94 )
日時: 2013/10/14 14:00
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

ふふ、今頃定春の魅力にきずいたことでもう遅い。(殴)
変なこと書いて、ごめん。でも一度は定春に乗ってみたいって思うよね・・
あれ。

そう思ってるのうちだけ?

どうおもうの?

ちょっと花火ーー!!
助けて!!

ため口すいません。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.95 )
日時: 2013/10/14 22:22
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: nA/hfs8a)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11634165995.html

 サイダー様

べべべべ別にィィィッ?!
私だって定春の魅力にくらい気づいてたしィィっ?!
の、乗ってみたいとか思ってたしぃぃぃっ?!(´Д`)

はい、こちらこそいきなりのタメ口andツン…デレ(?)すいません((

定春乗ってみたいですー♪絶対フワフワで気持ちいいですよね!(´∀`)
魅力もなにも…銀魂キャラには魅力しかn((黙

コメント有難う御座います♪お互い小説頑張りましょうー!

————————————————————————————————


 町中を巨大犬が物凄いスピードで駆け抜ける。
 その上には二人の侍。彼らの向かう先は、ターミナルだ。


 37訓 カッコつけたら最後までカッコつけろ


「八雲! 栄蓮に連絡はとれたか?!」
「一応は! ノイズ入りまくってたんで伝わってたかは微妙っス!」
「マジか…!」


 つーか最後、沖田隊長の死ね栄蓮で終わったんですけど。
 しかもあの部分だけノイズ消えたし。何? 沖田隊長何者?


「ったく…ターミナルは幕府の重要建築物だ。下手に破損すりゃァ俺らの首が飛ぶ」
「まず最初に飛ぶのは土方さんあたりですかねィ」
「今この場でテメーの首をとばしてやろうかァァァ?!」


 ほんとこのお二方は…仲いいんだかわりーんだか。
 と言うかマジでやばくねェか、コレ。神楽さん1人で戦ってるんだけど。


「…つーか副長。何で隊長呼んだんスか? どうせ手出しできないでしょうに?」

「あいつはターミナルが壊れようと何だろうと暴れるだろうからな。
 きっとあのエイリアンもなんとかなるだろーよ」

「オイ副長、アンタ自分の妹そんな扱いしていいのか」


 流石は鬼の副長だ。自分の妹さえも使っちまう。
 
 ——その時だ。現場取材に来ていたリポーターが声を上げた。
 …何か走ってくるんだが。何だあれ? 犬? …犬ゥゥ?!


「なっ、何かがこちらへやってきます! アレは…犬? 老人? 女性?」
「…ッ! まさか…ッ!」
「違います…! ——侍です!!」


 俺達の前を飛び上がってエイリアンの方へ向かっていく犬。
 その上には…坂田さんと、隊長が乗っていた。


「たっ…隊長ォォッ?!」
「ちょ…いきなり突っ込んでいく馬鹿がいるかァァ!」
「死ねーえーれーん!」
「ちょ、沖田隊長ォ! それ冗談に聞こえないっすよォォ!」


 あのまま突っ込んでいったら死ぬぞ?! てゆか死ぬ気か?!
 巨大犬の上に乗った坂田さんと隊長は刀を構えている。


「っしゃァ! 行くぞォ天パァァ!」
「おうゥゥ! ッ行くぜェェェェ!!」


 ——バクン。


「…………」
「…………」


 え…え゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇぇ゛ぇぇぇぇぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ?!
 ちょ、飲まれたぞ?! エイリアンに犬ごと飲み込まれたぞォォォォ?!


「飲まれたァァァ! 散々カッコつけて飲まれたァァァ!」

「ちょ、栄蓮マジで死んじまったぜィ? 凄くね? 俺すごくね?
 予知かねィ? それとも言霊パワーかねィ?」

「ただの呪いだァァァァッ!!」

「ギャァァァァ! エイリアンがこっちに来るぞォォォ!」

「た…ッ、隊長ォォォッ!」


 —


「神楽ァァ! しっかりしろ、神楽ァァッ!」


 エイリアンとたった1人で戦っていた神楽は、腹に攻撃を喰らってしまった。
 血がドクドクと溢れ出している。そんな神楽に、必死に星海坊主は呼びかける。


「パ…ピー…?」

「神楽ッ! 神楽ッ!」

「ぱ、ピー…。わ、たし…、私…変わった…でしょ…?
 私の力…人を傷つけるだけじゃないヨ…。人を護ることも…できるように、なったネ…」

「も…もういい! しゃべるな!」

「そういうふうに…したらネ…、いっぱい…友達、できたヨ…。
 もう誰も…私を恐がったりしないアル…。もう…1人じゃないネ…」

「…ッ…」

「戦って戦って…夜兎、滅びたネ…。戦って戦って…夜兎一人ぼっちになってたネ…。
 パピーも…兄ちゃんも……みんな…。

 戦わなきゃいけないのは自分自身アル。このままじゃ…みんな一人ぼっちになってしまうヨ」

「…………」


 茫然と星海坊主は神楽を見つめた。
 その時、エイリアンが襲いかかってくる。神楽を抱きしめて避ける星海坊主。

 しかし左腕を食いちぎられた。機械の破片がパラパラと落ちる。


「ぐううう…」
「パ…パピー…」
「ッ! 神楽ァ!!」


 神楽の体がエイリアンによって宙に持ち上げられる。
 しかし神楽は大怪我により、力が入らないようだ。


「神楽! 神楽ァァァァァ!」


『——神楽』



 ——……ゃん、



「神楽ァァァァ!」


『オーイ、神楽ァー』



 ——…ちゃん、



「この…クッソ…!」


『チャイナ娘ー!』


 
 ——…れ…ん、



『——けーるぞ、神楽』
『やんのかチャイナ娘ェェ!』



 ——ッ銀ちゃん…! …ッ栄蓮!!


 ズバァァァッ、と神楽を掴んでいたエイリアンの身が一部裂ける。
 それと同時にエイリアンの大きな口から白い何かが飛び出してきた。


「ッ神楽ァァァァァァ!」
「クソエイリアンがァァ! その子を離せェェェェ!」
「っ…銀ちゃ…! 栄、蓮…っ!」


 伸びる手。必死に銀時と栄蓮は神楽に向かって手を伸ばす。
 神楽もなんとか手を伸ばす。

 しかし…届かない。


「「っ…うおらァァァッ!」」


 二人して定春の上から飛び上がり、エイリアンに向かう。

 真剣を振りかざす栄蓮。木刀を振りかざす銀時。 
 それをエイリアンにぶっ刺して、ガシィッと掴まる。


「こんのミミズ野郎ォ! そいつを離せェェ!
 小便かけんぞォォ! この瞳孔女と一緒にあまーい小便かけんぞォォ!」

「誰がかけるかァァ! 地味に巻き込むなァァ!
 かわりに全力でぶった斬るぞこのミミズエイリアンンンン!」

「——そんな事したらなァ…大事なところが腫れ上がるぞォォ!
 あと余計にエイリアンに刺激与えるぞォォ!」

「「!!」」


 ブシャァッ、とエイリアンに番傘をさす星海坊主。
 にぃっと銀時と栄蓮は笑う。


「テメーらどのツラ下げてきやがったァァ!
 特に女ァァ! 首突っ込むなってあらかじめ言ったろうがァァ!」

「もう忘れましたァァ! 過去は振り返らない主義なんですゥゥ!」

「振り返れェェ! つーか忘れんなァァッ!」


 ギャオオオオッと声をあげるエイリアン。
 ギンッ、と三人はエイリアンを睨みつけた。


「「「どけコルァァァ!」」」
「ギャォォォッ」
「「小便かけんぞォォォ!」」
「ぶった斬るぞゴルァァァァッ! チャイナ娘返せェェッ!」




(神楽————ッ!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.96 )
日時: 2013/10/14 21:13
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

沖田隊長エスパーor超能力sy((死

げふっ・・・
いやぁ 定春は・・・可愛いよね←うん
もふもふしたい 乗りたいwwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.97 )
日時: 2013/10/15 20:46
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: lUj0AdnX)

 瑠李

うん、絶対沖田はそんな感じだ!←

定春いいよね〜( ´∀`)♪ 確かにモフモフしたい!
あと定春の上でお昼寝してみたいかな?(笑)


————————————————————————————————

 
 栄蓮と銀時、そして星海坊主。三人でエイリアンを退治している時。
 軍艦が近づいてくる。そこに乗っているのは…松平片栗虎だ。


 38訓 相手に気持ちを伝えたい時は大声で話しましょう


「うらァァァァッ!」
「だらァァァァッ!」
「つァァァァァッ!」


 ぶはァァァァァ…! とりあえずちょっとは落ち着いたかな…!
 …ん? …こっちに向かってくる軍艦…アレ、幕府の軍艦じゃね?


「おーおー、今頃うるせェのがブンブンたかってきたよ」

「あそこに乗ってるのは…破壊神、松平片栗虎って呼ばれてる人。
 松平のとっつぁんが来たってことは…ヤバいよ…?」

「「マジか」」

「うん、とっつぁんは何でもするからねー…」


 にしても久しぶりだなァ、とっつぁん。
 最近お互いに多忙で全然会えてなかったからなァ。


「それにしても…テメーら地球人にしてはやるじゃねェか。
 もうほとんどカタはついてらァ」

「てめーに言われても嬉しくねーよ、化け物め。
 片腕でよくここまで暴れられたもんだぜ」

「私から言わせたらどっちも化け物だわ〜。あァ恐い」

「「テメーが1番恐いわ。ほんとに女か?」」

「そこまでハモられると悲しいんだけど」


 何? 私化け物扱い? 女だよ? 
 もうちょいデリケートに扱ってよ? ガラスのハートが壊れるよ?


「…と言うか…ハゲ坊主さん片腕ないし。
 ってか何それその腕。あれか、オートメイルか?」

「アニメがちげーんだよォォッ! つか誰がハゲ坊主だァァァ!」

「天パつぁんも片腕やられてんじゃん。
 いける? …死んじゃうかもよ?」


 わざと挑発気味に言えば予想通り反応を示す男2人組。
 …なんて扱いやすんでしょうね!


「馬鹿野郎ォ、死ぬつもりなんざねーよ。
 …勿論……、神楽アイツを死なせるつもりもねーよ。…だろ?」

「当たり前じゃん? 何のために来たと思ってんの?
 エイリアンだろうがハゲだろうがぶっ飛ばすよ!」

「おいそのハゲっつーのは何だ。誰のことだ? お?
 …面白い奴だな、テメーら。だが銀髪、…腕1本で何ができるよ?」

「アンタも1本だろ」

「「いやいや…。2人合わせりゃ…2本だ」」

「プラス…2本っていうことでェェ!」


 エイリアンに向かって飛び上がり、その身に刀をつきたてる。
 思いっきり引き裂いてやればエイリアンから上がる叫び声。


「おらァァ! かかってこォォォいィィィ!」
「女ァァァ! 飛ばしすぎると死ぬぞォォ!」
「ッはァァ?! 悪いけど私はねェ! 殺し合う相手は決めてんだよォォォッ!」


 どこぞの黒髪長髪野郎を殺るまでは死ねないィィィィ!
 
 その時。エイリアンの中心部から何か出てくる。アレは…核か何か?
 にしても大きすぎない? ヒートアップしてない?


「アレを潰せばこいつらを止めら…」
「「!」」


 核の中心部に…チャイナ娘が取り込まれてる…?!
 ちょ、呑み込まれてるゥゥゥゥ!


「チャ…イ、ナ娘ェェェェッ?!」

「の、呑まれちまったぜ?! どういうこったァァ?!」

「や、野郎ォ…神楽を取り込みやがった…!
 このままじゃ…こいつを殺っちまえば…、神楽も、死ぬ…」

「!」


[——隊長ォォッ!]


 ぬォォォォッ?! びびびびビビビびっくりしたァァァ!
 何?! 無線?! そして八雲?!

 アレ? こんなこと前にもなかったか?


[今から松平のとっつぁんがエイリアンにむけて撃ちます!
 今すぐそこから離れてください!]

「はァァ?! ちょ、マジでェェェ?!」

[マジっすよ! ほんとヤバイから早く逃げて下さい!]


 で…でもチャイナ娘が取り込まれてんのに…!
 今エイリアンをとっつぁんがやれば…チャイナ娘まで…!


「…お前ら…、…行け」

「は…? 何言ってるんですか、ハゲ坊主さん?!」

「もうツッこまねーぞ?! もうツッこまねーぞォォ?!
 …もうじきここは火の海だ。てめーらを巻き込むわけにはいかねェ。

 …つくづく情けねー男だよ、俺は。
 最強だなんだと言われたところでよォ…なーんにも護れやしねー。
 家族一つ…娘ひとり守れやしねーんだなァ、俺って奴ァよォ」

「…………」

「これも逃げ続けてきた代償か。すまねェ神楽…。
 せめて最期はお前と一緒に死なせてくれ」

「…はァ」


 …ったくこのハゲ坊主さんは。何言っちゃってんだか。
 その前に…。…オラにパワーを与えておくれェェェ…!


「すぅぅぅぅぅ…」
「…? 何をしている女、早く逃げ…」

「——オイコラとっつぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんんん!!!!」

《アレー? おゥ、栄蓮じゃァねェかァ! 久しぶりだなァァ》


 い、いよォォォし…! 軍艦までビックボイスが届いたようだァァ…!
 いや結構軍艦近づいてきてるし! とっつぁんとまれェェェ!


「とっつぁぁぁぁぁん! 撃つのやァァァァめェェェェてェェェェ!」

《えェェェ? いィやァァァ、かァわいい栄蓮の頼みでもねェェ?》

「ふざけろとっつぁぁぁぁぁぁぁんんんんん!
 グエッフ! ゲッフゲッフ! オう゛ェェェェ…」

「腹から声出しすぎだァァァ! むせてんだろォォォ!」

「うるせェ天パァァ! …あー、苦しい…」


 こんなにも腹から声を出したのはいつ以来でしょうかァァ…!
 その時…天パがしゃんで木刀を持ち直した。


「瞳孔女。…5分でいい。時間を稼いでくれ」

「けほ…ッ! っはは…5分だろうと10分だろうと…稼いであげるよ」

「て、てめぇら…!」

「…お父さんよォ、神楽がこんなモンで死ぬタマだと思ってんのかィ。
 俺達を信じろとは言わねェ。…だが。…神楽のことは、信じてやってくれ」 


 そう言って天パは木刀をエイリアンの身につきたてる。
 その影響で天パの体もエイリアンに取り込まれた。


「お前ら…何考えてやがるんだ!」

「だから…! 言ってんでしょーがァァ!」

「…ッ?!」

「…私達はアンタも、チャイナ娘…、…神楽も死なせない。
 勝手に諦めるんなら諦めちゃってくださいって話ですよ、コンニャロー」

「…お前ら…」

「ッとっつぁぁぁぁぁぁぁん! 撃ったら2度とお酌しないぞォォォォッ!」

《えぇぇぇぇ? ソレはおじさん困っちゃうなァー》

「だから待てっつってんだァァァ! 5分でいいからァァ! 
 300円あげるからァァァァッ!」

「——5分なんかじゃダメですよ」

「!」


 そう言ってやってきたのはメガネと定春クン、あと二人組の天人。
 あ、この天人…確かハタ王子とか呼ばれてる奴だ。


「ッ貴様らァァ! この王子が目に入らぬかァァ!」
「今撃ったらもれなくこのハタ王子も爆死するぞォォ! もれなく国際問題だぞォォ!」
「…そういうことだとっつァァァん! だから撃たないでェェェ!」
「テ…テメーら」


 は、早く戻ってこい天パァァ…! こちとらもう声が限界じゃァァ!


「…ゼーゼー…う、み坊主、…ゲッホ…さん…」
「…?!」
「誇りに思いなよ? アンタの娘…こんなにも大切に思われてんだから」
「…!」


 
《…ア、ゴメーンえれーん》


「…は?」



《いや、ちょっと待とうと思ったんだけどさァ。
 今ちょっとつまずいちゃってねェ? …発射ボタン押しちゃったよォ〜》


「…………」




(嘘ォォォォォォォォォォォォォォッッ?!) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.98 )
日時: 2013/10/16 20:03
名前: Sora (ID: Fa9NiHx5)



とっつぁぁぁぁん!!
栄蓮ピンチ!!
ってかいつの間にかすごく進んでる事に驚きでしたよ…

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.99 )
日時: 2013/10/16 20:48
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

とっつぁん(-_-;)

いや〜 笑った。。←マジでwww

どうすりゃその才能が手にはいr(((
銀の世界もドS兄妹も更新してないしwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【星海坊主編】 ( No.100 )
日時: 2013/10/17 16:34
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: FEqFrkLe)


コメント数100突破、参照数1400突破有難う御座います!
お礼をしたいのですが何をすればいいのやら(´∀`;)


 Sora様

大砲撃たれちゃあひとたまりもないですからねw
地道にひそひそ更新してますw!(´∀`)
星海坊主編も終了…ですかね?((笑


 瑠李

アナゴく…とっつぁんは何でもするからねw
笑ってもらえると嬉しい(´∀`) もうしょうもないだけだからねw

才能? んなもん私がほしいy((
銀の世界とドS兄妹停滞してるね(´・ω・`) 杏深ちゃん可愛いよ杏深ty((黙
私も最近リアルがバタバタすぎて泣けるよ← お互い頑張ろうねェェェ!


————————————————————————————————


 松平のとっつぁんがつまずいて押してしまった発射ボタン。
 だんだんと大砲の先にパワーが集まってきている。全員顔をひきつらせた。


 39訓 いくつになってもお父さんは大切にしようね! じゃないとお父さん泣いちゃうからね!


「嘘ォォッ?! ちょっ…嘘ォォォォッ?!」
「ヤ、ヤバイですよこれ! 早く逃げないとォォ!」
「天プワァァッ! とっとと戻ってこ——」
「それ私の酢昆布ネェェェェ!!」
「ブギャフッ!」


 アップワァァァァァァァッ! いだだだだだだだ! 顎! 顎ォォォ!
 ちょっ、チャイナ娘のアッパー! アッパー! ちょ、アッパァァァァァァァッッッ!


「いだだだだだだだ! ちょ、天パァァ! お帰りィィ! そしてアッパァァァァァッ!」
「たでーまァァァ! ちょ、顎割れてね?! ケツアゴってね?!」
「イヤァァァァァァァァァァ!」
「変な嘘に騙されんなァァァァッ!」


 だってメガネェェェ! それくらい痛いんだよォォォォ!
 

「オイ女! アパってる場合じゃねェ!」

「アパってるってなんですかァァッ?!」

「ったく! 食い意地はったガキだぜ! 親の顔が見てみてぇよ! なァ、瞳孔女?」

「全くもってその通りだね天パクン! 
 ついでにアッパー返してやるよその親に! ねぇハゲ坊主さんん?!」

「お門違いじゃねェかァァァ?! …ったく俺もテメーらみたいな奴らの親の顔が見てみたいね。
 …さて、そろそろ……しまいにしようや」


 っしゃァァ! 行ったらァァァ! アッパーの痛みはとっておこう!


「いくぜェェェ!! お父さん!」
「誰がお父さんだァァァァッ!」
「じゃあハゲ坊主さんんんッ!」
「だァれがハゲ坊主だァァッ!! いい加減きちんと…名前を呼べェェェッ!」


 ——ドゴォォォンッ!

 っしゃあァァ、核に一発ゥゥゥ! これで動きは鈍ったァァ!
 とりあえずとっととここから逃げないとォォ!


「ヨシ! 早くここから逃げブフォッ!」
「瞳孔女ァァッッ!」
「酢昆布返せェェ!!」
「ぐぉぶ!」
「銀さんんんんん!」


 ちょッ、何ィィィィッ?! 何かいきなり蹴られたんですけどォォ?!
 どったのチャイナ娘?! いつもより三割増で様子がおかしいんだケド?!


「神楽ァァ! しっかりしろ! オイ! ダメだって、出血が!」
「うがァァァァァ!」
「ダメだ、意識が定まってねェェ! 女、手伝えェェェ!」
「無理だァァ! こちとらアッパー+渾身の蹴りでもうHPは0だァァァァッ! ヘイホォォォッ!」
「めちゃくちゃ元気だろうがァァァァッ!」


 こんなもんでヘバってちゃァ真選組女隊長なんてやってらんないよォォ!
 その時。チャイナ娘が一度停止して、星海坊主さんの方を向いた。あ、正気に戻った?


「あー…酢昆布だ」
「……??」


 ——ブチン。

 …チャイナ娘ちゃんが…あの…星海坊主殿の…唯一の残り髪の右部分…抜いちゃいましたけど?
 え…。…つーか食ってるゥゥゥゥゥッ?!


「ぎゃあああああ! 何すんのォォ! お父さんの大事な昆布がァァ!」
「おいチャイナ娘ェェ! だせェェ! 出すんだァァ! それは酢昆布じゃないィィィ!」
「ハゲるぞ! そんなもん食ったらハゲるぞ! だせ神楽ァァッ!」
「そのままじゃアンタの頭もパピーの二の舞だぞォォォォォッ!」
「ハゲるかァァァッ! テメーらホントあとでぶっ殺すからねェェッ!」


 …ん? なんか…ゴゴゴゴゴゴゴゴって聞こえますけど…?
 え、ちょ…何? ん? あ、大砲ついに発射されたみたい。砲撃がこっちに向かって…


「来るゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッ?!」
「「「ギャァァァァァァァァァァァッ!」」」


 ——ドォォォォォォォォォォォォォォンッ!



 っっっっっっ…! …………! …………。………………アレ?
 何の衝撃も…来…ない……ッ?!


「ハ、ハゲ…さん?!」

「オイせめてでも坊主をつけろォォォォッ!
 …クク。俺も焼きがまわったようだ」

「イヤ髪の毛も焼きがまわってるけど」


 ハゲさんが番傘一本であの砲撃を防いでくれた…らしい。
 けど…けど…ハゲさんの…ハゲさんの…!


「ハゲさんの髪がァァァァァッ!」

「も…もう…、…ホントに…ツッコま…ねーぞ…。
 …他人をまもって…くたばるなんざ…本当に……うっ…」

「ッ?! お…おい!」


 ハゲさんが倒れたァァ?! 力尽きたァァァッ!


「おいハゲ! ハゲ!」
「坊主さん!」
「ハゲェェェッ! ハゲさんんんんんッ!」
「ハッ…じゃない、坊主さん!」
「「ハゲェェ!! 右側だけハァァァァゲェェェェェェェェェッ!!」」


 —


「なんとか無事だったみてーだな」
「! …兄さん」


 隊服がおかげさまでボロボロだよ、ホント。とっつぁん恨むべし。

 目を覚ましたハゲさんと天パは何かあっちの方でミミズエイリアンに向かって【ピー】してる。
 ちなみにハゲさんの残りの希望も全てなくなりました。もうパーフェクトハゲ。


「ホラ、帰るぞ」
「うん。…あ」


 …チャイナ娘だ。え、何か私睨まれてません?
 なんで? あ、ハゲハゲ言いすぎたからかな? やっぱ怒るか?


「…ババア」
「開口一番がそれかチャイナ娘」
「……。ありがとナ」


 …え。何この可愛い生き物。私こんな可愛い生き物知りません。
 ツン? デレ? ツンデレ? …ツンデレかい? ツンからのデレなのかい?


「…それだけアル! じゃーな、クソババア!」
「そこでクソババア来るかァァ?!」


 ったくー…折角可愛いなぁとか思ったのにィィィィ…。
 ん? なんかまだこっち向いてるんだけど?


「……栄蓮!」
「…!」
「…ホントに…感謝してるヨ」
「…………」
「ありがとう」
「…どういたしまして、神楽チャン」


 …やっぱりこの年の子にはこの笑顔が1番だね。
 あ、何か照れてやがるゥゥ! 速攻で背を向けて走っていきやがった!


「オイ栄蓮」
「ん? なに、兄さん?」
「アレ」


 兄さんの指差す方向にはハゲぼ…ゴホン、星海坊主さん。
 …なんか視線が熱いよ? なに? なにがいいたいんですか?


「      」
「……!」


 ヒラリと片手をあげて去っていく星海坊主さん。口パクしか読み取れなかったけど。
 …あの義手の秘密は聞けなかったけど…、まァ…いいか。


「…帰るぞ」

「…うん」

「? どうかしたか?」

「いやァ…家族っていいなァーとほのぼのしちゃって」

「…………そーかよ」

「あ、兄さんに不満があるわけじゃないよ? 寧ろ大好きさ!」

「キモイ」

「ひっどォォッ?! つーか嘘だボケェェッ! 
 私はブラコンじゃないんですよーだ! 兄さんと違ってェェ!」

「誰かシスコンだァァ?! 俺はシスコンじゃねーし?! シスコンじゃねーし?!」

「何回言ってんですかぃ土方さん」

「「うおォォォッ?! 総悟ォォォォッ?! どっから出たァァァッ?!」」

「息ピッタリじゃないっスか」

「「なわけねーだろ八雲ォォォッ! ちょ、被んなよォォッ!」」





( オメーには、俺がいるだろ )


 —

星海坊主さんの言った言葉はまァ…感謝の気持ちです( ´∀`)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【松平栗子編】 ( No.101 )
日時: 2013/10/17 17:25
名前: Sora (ID: EqqRo75U)



星海坊主!
最後ハゲなのにカッコよすぎだろぃぃぃぃ!
神楽が栄蓮って呼びましたね!
きゃぁ!めっちゃ可愛いっす!
栄蓮の返しもかわゆすぎゆぅぅ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【松平栗子編】 ( No.102 )
日時: 2013/10/18 22:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: f9mkXew8)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11642339080.html

参照≒コメント返信数100突破&参照数1500突破感謝イラスト(´∀`)
相変わらずお粗末なものですが感謝を込めて...。


 Sora様

ハゲのくせに星海坊主はカッコいいですよねwハゲのくせn((黙
原作の神楽が可愛いのでなるべく壊さぬように…((((;゜Д゜))))
栄蓮も可愛いとな…?! 嬉しい限りです!

いつもありがとうございますッ!m(_ _)m

————————————————————————————————

 
 星海坊主も去り、銀時は新八と仲直りして数日。
 近藤、土方、沖田、栄蓮、八雲のメンバーは松平に呼び出された。


 40訓 読み切りの13(サーティーン)も結構好き


「てめーらを呼んだのは他でもねェ。…奴が、ついに動く」
「…とっつぁん。そりゃ確かかィ」


 …え。ちょ、え、あの…え? 何これ、シリアス? シリアスなの?
 …奴って誰? 奴って誰なの? …高杉? 高杉のことなの?


「間違いねェ。奴の周りには常に俺の密偵が張ってる。
 奴もそれに勘づいてナリひそめてやがったが…我慢比べは俺達年寄りに分があるってもんよ。
 我慢できずに動き出しやがった。あ、栄蓮。お酌頼む」

「このタイミング?! ま、まァ…。…どうぞ」

「あんがとよォ。やァっぱ栄蓮に酌してもらうのは最高だァ。
 これでもうちょい色気がありゃァ」

「とっつぁん、話ズレてるっす」

「おっといけねェ」


 とっつぁん、その台詞お酌するたびに言われてんだけど。
 そろそろ悲しいんだけど。ってか昔から悲しいんだけど!


「…俺ァもう後手に回るつもりはねーよ。幕府の連中がガタガタ言うなら腹切る覚悟だ…。
 決戦だよ。奴も奴の企ても全て潰す」

「…そうか。とっつぁんがそのつもりなら…俺達の命もアンタに預ける」

「…フン、頼りにしてるぜ」


 そう言って去っていく松平のとっつぁん。

 …え、聞いていいの? 聞いていいのか? この雰囲気の中で?
 奴ってだァれ、なんて聞いていいんですか? 殺されませんかァァ?!


「…トシ、総悟、栄蓮、八雲。ひとつ確認しておきたいことがある」
「…なんだ…?」
「なんですか?」
「……。……奴って誰かな?」
「「「しらねーのかよッ!」」」


 —


「おー、栗子。ワリィワリィ、遅れちまって。待ったァ?」
「いえ、私も今来たところでございまする。全然待ってませんでございまする」
「あ、なんだよ。良かったー。実が電車がさァ……」


 …遊園地なう。カレカノのデート尾行中なう。
 

「…じゃねェェェェェッ! 何コレ?! とっつぁん、何なのコレ?!」
「奴ってアレかァァァッ?! 娘の彼氏ィ?!」
「彼氏じゃねェェ! 認めねーよ! あんなチャラ男パパは認めねーよ!」
「「やかましーわァァ!」」


 兄さんと全力でツッコむ! おかしいよね? コレおかしいよね?
 幕府一切関係なくね? 切腹一切関係なくね? シリアス関係なくねェェ?!


「とっつぁん…まさか俺達をこれだけの為に呼んだんスか…」

「これだけだとォォ?! ふざけんな八雲、切腹しろォォォォッ!」

「なんで切腹だァァッ?! こんなことで切腹なんざ認めらんねェェ!」

「俺だってあんな男を彼氏だなんて認めねェェ! なァトシィッ!」

「知・る・かッ! 俺はお前を警察庁長官なんて絶対認めねーよ!」

「土方さん、俺もアンタが真選組副長なんて絶対認めねーよ!」

「おめーはだまってろ!!」


 っていうかとっつぁんライフルかまえてるんだけど?!
 
 …まァ確かに…あの栗子ちゃんっていう子の彼氏、凄くチャラ男。
 栗子ちゃんが今来たなんていうのもうそだし。


「あんなチャラ男が栗子を幸せにできると思うか?
 いや俺だってなァ…娘の好きになった奴は認めてやりてーよ。悩んで…色々考えた…。
 それで…、抹殺しかねーなっていう結論に…」

「なんでェェッ?! なんで抹殺ゥゥッ?!」

「色々考えすぎだろ! マフィアかお前は!」

「警察なんてほとんどマフィアみたいなモンだよ」

「ソレ警察庁長官が言っていいセリフっスか」

「とんでもねーこと言ったよ」


 …はァ、帰りたいなァ…。帰りたいなァァ…!
 

「近藤さん…。この親バカに何とか言ってやってくれ」
「誰が近藤だ」
「え」
「俺のことは殺し屋ゴリラ13(サーティーン)と呼べ」
「「ちょっと待てェェ!」」


 なんか近藤さんまでグラサンかけてライフル持っちゃってますけど?!
 ってオイィィィィ! とっつぁんとどっか行っちゃったよォォォ!


「ヤベーな、アイツらホントにやりかねねーぞ。栄蓮、テメーは八雲とそっちから回れ。
 総悟、テメーは俺と止めに行くぞ」

「誰が総悟でィ」

「「「!」」」

「俺は殺し屋ソウゴ13(サーティーン)。面白そうだからいってきやーす」

「おいいィィィィ!!」


 馬鹿ばっかか?! 馬鹿ばっかかァァ?!
 つーかどっから出してんのそのライフルゥゥゥ?!


「や、八雲…アンタは大丈夫だよね…」
「当たり前じゃないっスか」
「よ、良かった…。とりあえずこの3人で」
「でもちょっとノリよく行ってくるっス」
「「八雲ォォォォッ!」」


 いったァァァァ! 行きやがったァァァァァ!
 だからどっから出してんのそのライフル?! どっから出してんのそのグラサン?!

 …残ったのは私と兄さんのみ。


「…ッたく。とりあえずあの馬鹿共止めに行くぞ、栄蓮」
「らーじゃァァァ!」
「あ、なんかメリーゴランドに乗ろうとしてっぞ。ヨシ行くぞ」
「却下ァァァァッ!」
「なんでだァァッ?!」


 だ、だって…アレ…! アレ…!


「全然進んでないじゃん?! 回ってるだけじゃん?!」

「進むかァァァッ! オメェほんと馬鹿! ほんっと馬鹿! アレは土台が回ってんだよ!」

「永遠に回り続けろってか?! 死ぬまで?! 永遠に?!」

「いつかは止まる! メリーゴランドはいつかは止まる! 行くぞォォ!」

「ギャァァァァァ! 引っ張んなァァァ! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛痴漢んんん!」

「変なことを言うなァァ! ってちょ、違うからねェェ?! 皆さんんんん?!
 何で離れていくんだァァァァァッ!」



(あんなモン乗ったら吐くんだけど! 絶対吐くんだけど!)
(そっちが本音だろ?! 大丈夫だよ多分!)
(いやああああああ痴漢んんんんんんん!)
(だからソレやめろォォォ! 周囲の人が離れてるだろうがァァァ!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【松平栗子編】 ( No.103 )
日時: 2013/10/19 08:43
名前: sora (ID: 8BUvyu0j)



八雲…ノリよすぎっしょ…
やばいっす…只今電車で笑堪えるのに必死で死にそう…
ってか兄妹って痴漢にはいるんすかね?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【松平栗子編】 ( No.104 )
日時: 2013/10/19 09:45
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

八雲の考えていることがね!
もう笑いが止まんないよ!ほんと。
土方兄妹は、ツッコミレベル高くね!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【松平栗子編】 ( No.105 )
日時: 2013/10/19 17:12
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: eD.ykjg8)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11642339080.html

 sora様

八雲はノリの良いやつなんですw(´∀`) と言うより好奇心旺盛←
分かりませんw((オイ けどまァそれでも栄蓮は兄を痴漢と叫びます(笑)


 サイダー様

八雲はノらなそうでノる奴なんですw
笑いが止まらないだなんて言ってもらえて嬉しいです(´∀`)!
土方兄妹はボケツッコミ備えてますww


————————————————————————————————


 メリーゴーランドに乗り、次はコーヒカップと回転系ばかり。
 見事に酔った栄蓮を支えながら、土方は見張りを続けていた。 


「おぼろろろろろろろ…」
「開始早々そんな出オチィィィ?! ちょっ、大丈夫かよ?」


 大丈夫じゃないよォォ…! 私あんな風に回るの嫌いなんだよォォ…!
 あァァァ…気分悪いィィィィ…! 


「次はジェットコースターらしいが…お前は休んどくか」
「…ううん、多分だいじょおぼろろろろろろろろろ…」
「大丈夫じゃねェだろォォォォォッ!」


 41訓 人の恋路は邪魔しちゃいけねーんだぞ! 覚えとけェェ!


「ウホホホホホーイ! ジャェェェットコォスタァァァァァッ!」
「何コイツ?! さっきまでと全然違うんだけどォォォッ?!」


 元気いっぱいじゃァァァァッ! ジェットコースターはいけるからね!
 何か総悟が凄い嫌がらせするらしいけど…大丈夫かなァ?


「じゃあ俺はあの長官と乗るからお前は八雲な」
「らーじゃ!」
「そのらーじゃってやめてくんない? 何か腹立つんだけどォォ?」


 さてさてジェットコースター! 隣にはグラサン八雲!
 …って言うか八雲、確かジェットコースター…が…。


「…ねェ、八雲」
「…ナンスカ」
「アンタ…ジェットコースターダメじゃなかった?」
「…回転系ナライケルンスケド」
「いやこれ回転しないから」


 え、ちょ、待て。待て待て待て待て。
 とんでもないキャラ崩壊警告が出てるんだけど…待て待て待て待てェェ!


「ちょ…っ! 何で乗ったのォォォ?!」
「とっつぁんが乗れ乗れってェェェェェ! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「じゃねェェェッ! 降りて! 今すぐおり——」
「…っ!!」


 は、発車したァァァァッ! あ、思ったよりキツいかな…!
 って…私でこんだけ来てるってことはァァァ…!


「やくっ——」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! ギャァァァァァァァァァァァ!!
 うわあぁあぎゃぐあぁぁああやあぁあぁぁうあぁぁあぁっ!!!!!」

「キャラ崩壊ィィィィィィッ!!!!」


 つーか何て言ってんだァァァァッ?! 作者テメェェ適当にうちすぎだろォォッ!
 そっ、そうだ! とりあえず総悟の様子を見とかないとォォ!


「——あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「「ぶっ」」


 何か顔面ヒットォォ?! そのまま後ろの兄さん達に流れたァァァ!
 何?! 何ィィッ?! って総悟ォォォォッ?!


「ベルト締めんの忘れた! ベルト締めんの忘れた!」

「何してんだァァァッ!」

「はわわわわわわ」

「テンパリまくりじゃねーかァァァ!」

「Sだからこそ打たれ弱いの! ガラスの剣なのォォォ!
 たたたた助けてェェ!! 土方コノヤロー!!」


 キャラ崩壊第二弾んんんんんん!! 兄さんが髪ひっぱられまくってるゥゥゥ!
 ってここ宙回転だァァァァァ! 急落下ァァァァッ!


「「「「「ぎゃああああああああああああ!!!!!」」」」」


 —


「……(チーン)」
「……兄さん、風霧八雲くんがログアウトしたよ」
「ログインさせろォォォォッ!!」


 八雲が死んだァァ…。ほんっとなんで乗るんだよォォ…。
 イヤ私も言えないけどもォォォ…!


「…そう言えば総悟の作戦はどうなったの? てゆかどんな作戦だったの?」
「……彼氏の方に【ピー】させる作戦」
「どんな作戦だァァァァッ!!」


 いや【ピー】に入るのは…アレだよ! ウから始まってコで終わるやつだよ!
 ほんっと…どんな作戦考えてんだよォォォ…!


「で…うまくいったの…?」

「…いや、いくにはいったんだけどな…彼女の方が引かなかった。
 寧ろ優しく温かく受け入れてた」

「マジか?!」


 栗子ちゃんスゲェェェ! 私だったら引くけどなァァァ…。
 …にしても八雲大丈夫かコレ? 完全にログアウトしてるけど?


「アイツら…今度こそ潰す気で行きやがった。
 観覧車に乗る2人を止めるらしいぜ。…オメーはどうする?」

「止めに行く。人の恋路邪魔しちゃダメだっての! ね?」

「…だな。行くか」

「……兄さん、そのグラサンとマヨネーズ型の銃は何?」

「兄さんじゃねェ。俺は愛の戦s」

「やめてェェェェェェェッッ!」


 —


 ——栗子とその彼氏…七兵衛は観覧車に乗り、ついに頂上付近まで来ていた。
 やはり観覧車。ムードがそれらしきムードになってきたその時…。


「なっ…」
「なんじゃありゃぁぁぁぁぁ?!」


 栗子たちの乗る観覧車の付近に、ドアの開いた黒いヘリコプター。
 そこにはグラサンをかけ、銃をかまえた男が3人。…言わずもがなである。


「「「殺し屋侍13(サーティーン)、お命ちょうだいする」」」
「はァァァァ?! 何ムチャクチャなこと…」
「きゃああ! 誰か助けっ…?!」


 その時だ。栗子は建物の瓦の上に何者かが立っていることに気がついた。
 黒髪にグラサンの男だ。その後ろには紫髪に肩を貸している黒髪ポニーテールの女。


「トシィッ?! 栄蓮にログアウト八雲ォォッ?!」
「ログアウト八雲って何」
「——トシぃ? 誰だそれは」


 そう言って土方はマヨネーズ型の砲をかまえる。
 

「俺は愛の戦士、マヨラ13(サーティーン)。人の恋路を邪魔する奴は…消え去れ」
「(すごく決まったなオイ)」


 土方は発砲する。それが殺し屋侍13の乗るヘリにあたり、ヘリは落ちていった。
 フッと土方は銃口に息を吹きサングラスを外すと、栗子と七兵衛の方を見た。


「2人いつまでも仲良くやりな。——じゃあな」
「…決まったねェ、マヨラ13(サーティーン)」
「マヨラ13じゃねェよ、土方十四郎だ」
「ややこしいんだけど」


「——待ってくださいませ、マヨラ13様!」


 栗子から静止の声がかかる。ふっと栄蓮は嫌な予感がした。


「あのォ、もうこんな脱糞ヤローとは別れるでございまする!
 だから私とつきあってもらえないでございまするか!」

「…………」

「…とっつぁんに殺されるね、兄さん」


 …ドプンッと、土方は水の中へと落ちていった。


(…愛なんて)

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.106 )
日時: 2013/10/19 19:09
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

ボケツッコミ出来るキャラ万歳←
いいなww

風霧八雲君はログアウト(と書いて逝った)かメッセージの届かない所(と書いてあの世)に居ます

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.107 )
日時: 2013/10/19 21:06
名前: sora (ID: 8BUvyu0j)



八雲…絶対栄蓮と遊園地行けませんね…
可哀想に…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.108 )
日時: 2013/10/20 17:00
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: fFMoervE)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11642339080.html

 瑠李

ボケツッコミが兼ね備えてある方が動かしやすいw
風霧八雲くんは安らかに眠ってるよ! とても安らかn((黙
もうすぐ栄蓮お母さんが起こすと思う!←


 sora様

確かにそうですねw
お化け屋敷もダメだわジェットコースターもだめだわw
しかもコーヒーカップとかは栄蓮がダメw(^p^)


————————————————————————————————


 平凡な日々。どことなく穏やかな日々が続いていたある日。
 その情報はいきなり入ってきた。


 42訓 職業名に騙されちゃダメ


「…高杉晋助が絡んでる?」
「…あァ」


 どうも皆さん、土方栄蓮です。どことなくシリアスムードなう。
 何か今、兄さんに呼び出されましたよ。


「キャバクラ“silver soul”。そこに高杉が出入りしているらしい。
 ガセかどうかはわかんねーが、確かめてみるっきゃねェ」

「キャバクラの名前何かおかしくね? ねェ作者? それ日本語にしてみ?
 …それで…、私にどうしろっての?」

「テメェには女装して潜入捜査をする任務を与える」

「オイちょっと待て兄さん? 女装ってどう言う意味だコラ」


 高杉かァァ…。嫌な思い出しかないんだけども…。
 あのお祭りの時は散々な目にあったからなァァァァ…!


「…祭りの時の事を考えると少々不安も残るが…行けるか?」
「あァ、大丈夫大丈夫。何とかなるよー!」
「…………」


 …え、ちょ。兄さん。止めてくんない? それ止めてくんない?
 いつも通りにテンション高く来てくんない? 何? 何なの?!


「…本当に、いけるか?」

「いけるってば! 何?! どうしたの?! 何かあるの?!」

「…実はこの山、何やら幕府に関しても妙な噂が入ってきててな。
 何でも大官数人がこのキャバクラに出入りしてるらしいんだが…麻薬の取引がある可能性が出た」

「マジか」

「あァ。幕府の大官が絡んでるとなると…俺達も妙な手出しはできねェ。
 それでお前1人ってわけなんだが…」

「…大丈夫だよ? 女物の着物着るのは嫌だけど」


 アレ動きにくいからねェェェ…! やってらんねェェ…!
 …何か。マジで兄さんの面持ちが暗いんだけど…。


「…兄さん? どうしたの? 本当に様子がおかしいよ?」

「…あ、あァ…。いや…何となく、なんだけどよ」

「うん」

「…悪ィ予感が…して、な」

「何それ気持ちわるッ」

「んだとコラァァァァァァァッ?! 
 テメッ、人が気にかけてやってんのにィィィィッ!」


 あ…やっと兄さんが兄さんに昇格したァァァァ!
 アレ? 今までの兄さんは何だったんだ?


「大丈夫だよ、兄さん」
「!」
「とりあえず報告は無線でよろし?」
「…あァ。しっかり頼むぜ」
「らーじゃっ!」


 —


「皆! この子は今日から新入りとして働いてもらう、レンちゃん!
 皆いろんなこと教えてあげて!」

「えっとー、新入りの蓮でぇぇぇぇぇす。よろしくお願いしまーす」


 いきなりで悪いんだけどー…帰りてェェェェェェェ!
 もうホント帰りたい! ごめん兄さんホント帰りたい!


「じゃあ皆! 今日もしっかり頼むよ!」
「「「おっけぇぇぇぇい」」」


 ふざけてね? このキャバクラふざけてね? 返事ふざけてね?


「じゃあ蓮ちゃん! 蓮ちゃんは今日は先輩と一緒にお仕事してもらうから!
 習うより慣れろってことで!」

「わ、分かりました」

「返事は“おっけぇぇぇぇい”ィィィィィ!」

「そんなんでいいのかァァァァァ?! つーか差金は店長テメェかァァァッ!
 おっと…。お、おっけぇぇぇぇい!」

「もっと腹から声を出せェェェェ!」

「ここキャバクラだよねェェェッ?!」


 女っけというものが私よりも欠けちゃうぞ?! いいのかキャバ嬢?!

 おっと、捜査もしなきゃなんないよね。高杉と麻薬…忙しいな。
 その前に仕事かァァ…。気が重いなァァ…。先輩ってどんな人なんだろ?


「蓮ちゃん! この人この人!」

「あ、はい!」

「紹介しとくね。この子がここ“silver soul”のナンバー1キャバ嬢、ハルちゃん! 
 じゃあハルちゃん、あとは頼んだよ!」 


 う…っわァァァァァ…! すんごい美人…! ハルさんパネェェ…!
 紫色の髪と、青い瞳。…なんか八雲を思い出すなー…。


「蓮ちゃん、だっけ。ハル、って呼ばれてるの。よろしくね?」
「れ、蓮っす! よよよよよよろしくっしゅッ!」
「落ち着いて?」


 き、緊張する…! 何この人超美人…! ふつくしいよ…!
 しかも胸結構大きいよこの人! 色気ムンムンだよ…!


「じゃあとりあえず…着替えましょうか?」
「うううううううぃっしゅ!」
「落ち着いて?」


 —


「わァ! 可愛いよー! 似合ってるわ!」
「そ、そっすか? ああああああありがとうごぜぇやしゅ!」
「落ち着いて?」


 ブヘェェェェェ…! キラキラしててめちゃくちゃ重い着物に着替えたよォォ…!
 ヤバイよ動きにくすぎるゥゥゥ…! しかも髪下ろすとか嫌すぎるゥゥ…! 斬っとけば良かったァァ…!


「じゃあお仕事に行きましょうか? 大丈夫よ、私が蓮ちゃんのことも紹介するからね」
「は、はィ」
「じゃ、行きましょうか」


 だ、だんだん緊張してきたァァ…! お客様ってどんな人なんだろ…!


「最近来るようになった人達がいるんだけどね。とっても面白い人達なのよ?
 お優しい方達だし…きっと蓮ちゃんもお話できるわ」

「そ、そうですか?」

「えぇ。あ、ホラ、あの人達よ」


 ど、どの人達?! どの人達ィィィィ?!


「——おーおーハルゥ。今日も美人さんだなァオイ」

「フフフッ。おだてたってなにも出ませんよ? 銀さん?
 アラ、キャプテンカツーラさん? 今日はエビザベスちゃんは?」

「エビザベスじゃないエリザベスだ! 今日はいない」

「…ん? 何その子? 見たことねぇ顔だな? 美人だなァ、オイ。
 何? 新入り…さ……」


「「…………」」





 何やってんだヅラと天パァァァァァァァァァァァァァッ!!!!! 


(( …え。ちょ、どっかで見たことあるようなナイヨウナァァ?! )) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.109 )
日時: 2013/10/20 17:10
名前: sora (ID: aUfirgH8)  


かっかっ…
栄蓮が可愛すぎるぅぅぅ!!
何ですか!この仔!
銀ちゃんとヅラと鉢合わせ…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.110 )
日時: 2013/10/21 21:55
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: hzDRnUrf)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11646441742.html

参照≒ログアウト八雲です(´∀`)
グホッってなってます。白目むいてます。ログアウトしてます((


 sora様

栄蓮はただのお馬鹿な子です((黙
栄蓮が可愛いだなんて…有難う御座います!
銀さんとヅラを出したのは突発的にです(笑)


————————————————————————————————


 高杉晋助絡み。そして幕府の大官同士の麻薬取引。
 そんな危険な雰囲気のするキャバクラに威勢良く乗り込んだ栄蓮だが…。


 43訓 ジンクスとか噂は信じてみるのも吉


「紹介するわね。このお方が銀さん、このお方がキャプテンカツーラさんよ。
 銀さん、キャプテンカツーラさん。この子は新入りの蓮ちゃん。ホラ蓮ちゃん、御挨拶御挨拶」

「「「…………」」」


 …イヤ、ご挨拶もなにも…めちゃくちゃ知ってるお方なんですが。
 で…でもコレ潜入捜査だし…バレない方がいいよね、ウン。


「え、えっと…は、初めまして! 蓮でーす!
 銀さんにキャプテンカツーラさん、隣失礼しますねー?」

「「イヤ何してんだ」」


 あわせろやァァァァァァァァァァ!
 ちょっ、潜入捜査なんだってば! バレたら終わりなんだってば!


「銀さん、キャプテンカツーラさん。ドンペリでいいわよね? 安くしますよ?」
「おゥ…、そりゃァいいんだけどよォ…」
「この女どこからどう見ても…しんせグブフッ!」
「蓮ちゃんんんん?!」


 酒瓶をキャプテンカツーラ殿の額にクリティカルヒットォォォォォッ!
 それ以上は言うなァァ! それ以上は言うんじゃないイイイッ!


(言うなつってんのォォォ! それ以上口開くんじゃねェェ!)
(ちょっ、お前マジ何やってんの? 美人だとは思ったけどホント何やってんの?)
(仕事だボケェェ! アンタらこそ何つータイミングでいるんだァァァ!)
(グフッ…。俺達も捜査に来ただけだ。貴様と変わりない)
(もうどうでもいいけどバラさないでね? いやマジで頼むよ?)


 小声トーキングゥゥ! ヤバ、ハルさんに不審な目で見られてるゥゥ!
 な…なんとか立て直さないとォォォォ!


「ハッ、ハルさん! ドドドドドンペルィィィニョ来ましたか?!」

「ドンペリでいいわよ? きたみたい。さ、銀さん、キャプテンカツーラさん。
 銀さんは私がお酌しますよ」

「お、ハルがお酌してくれんのか? サンキューな」

「蓮ちゃん。蓮ちゃんはキャプテンカツーラさんにお酌してあげて?」 

「何? 何故俺がこの天敵のひじか」

「ドンペリどうぞォォォォォォォ!」

「グホォッ」

「蓮ちゃんんんんんッッ!」


 ヒット第二弾んんんん! だから言うなっつってんだろォォォォ!

 昇天しかけのヅラの頭はお酒でビショビショ。…サーセンね。
 周囲は結構忙しい状況のため、ハルさんが布巾を取りに行ってくれた。


「…で。マジでオメーは何してんだ」
「声が大きい…、…あと仕事内容は口外禁止」
「ケッ」
「そういうアンタらは?」


 あ、ヅラが起きた。
 …てゆかキャプテンカツーラって何? キャプテンの衣装着てるけど。


「このキャバクラで…幕府の大官が麻薬取引をしていると言う話を聞いてな」
「! アンタらも…?! …あ」
「……貴様もか」


 …言っちまったよ。まァ…目的の一つは同じみたい。
 

「で…何故に天パまで? アンタやっぱり攘夷志士?
 桂と一緒にいる時点でかなり怪しいんだけど?」

「バカヤロー、原作主人公が逮捕されたらこの小説終わるぞ?
 …俺ァただ巻き込まれただけだ。ヅラとはまァ…そんな感じの仲だ」

「いやどんな感じ?」

「蓮ちゃん。布巾持ってきたわよ?」

「あ、有難う御座います。さ、キャプテンカツーラさん。お拭きします〜」

「それくらい自分でできいだだだだだだ! ちょ、ハゲる! ハゲる!
 貴様ァァもう少し手加減せいだだだだだだだァァァ!」

「ゴッシゴッシいきますよォォォォォ!!」

「蓮ちゃんんんんんん!」


 —


 …とりあえず一旦落ち着いたかなァァ…?
 
 今私は天パ達の元を離れて、布巾を元に戻しに来た。
 …仕事しなくちゃいけないんだけど。


「——ほォ…今回のはまた高値ではないか」
「——それくらいに高度なものなのじゃ。どうじゃ、買うか?」
「——ではこれくらいでいかがでしょう」
「……!」


 いきなり聞こえてきた声。コレは…外?
 少し開いた裏口扉から聞こえてくるコレは…間違いなく麻薬取引の会話。

 …ガセじゃ…なかったんだ……。 


「…無線無線…」


 小型の無線をつけて、兄さんへと繋ぐ。
 気配をたって扉の近くまで近づいて外を見ると…あ、やっぱり麻薬だ。

 …あれま。大官複数人と…アレ店長じゃね? 店長も繋がってたかァ…。


[——こちら土方。……栄蓮か?]

「イエスアイアム。あんまり大きい声は出せないんだけど…聞いてね。
 今私の目の前で麻薬取引が行われてる。…至急確保しようか?」

[あァ。…とぼけられても困るからな。盗聴器あるか?]

「もちのろん」

[お前ホントそう言うのだけは準備いいよな…]

「大官複数人と“silver soul”の店長が絡んでる。
 あ、ちょっ…一旦切るね。何か移動し始めたから」

[了解だ。…ぶっ潰すには総員がいいか? 店長絡みだろ?
 となると…他の店員も絡んでいる場合があるからな]

「おーけい。待ってまーす…」 


 無線をきって移動し始めた大官達と店長を追う。
 …さーてと。どのタイミングでぶった斬ろ…って、あ。

 私…今…、刀持ってねェェェェェェェェェェェ!


「ちょ…こちら栄蓮んんん! 応答しろやボケ兄さんんんん!」

[誰がボケだァァァッ! どうした?!]

「私いま着物! 刀持ってない! しかも動きにくい! どうしよ?!」

[嘘だろォォォ?! ったくテメェはァァァァ!
 と、とにかく…手は出さなくていい! ただ見失わないようにだけ追え!]

「ら、らーじゃ!」

[すぐに行ってやる! 持ちこたえろよ!]

「あいさァァァ…!」


 っと…。キャバクラから何か離れていくけど…どこに行く気?
 …ヤッバ、動きにく——ッ、


 ——カランッ…


「ッ?! 誰かいるのか?!」


 や…やっちまったァァァァァァ!
 着物の裾につまづいてこけかけて近くにあった物落としたァァァ!

 
「に…にゃぁぁぁぁお! ゲッホゲッホ!」


 全身全霊で猫の鳴き声を真似てみたァァァァァァ! そしてむせたァァ!
 こんな人間的な猫いないよね?! もう終わったんだけどォォ?!


「何だ猫か」
「驚かせよって。…さァ、早く行こう」


 アホだったァァァァァァ! 大官達+店長アホだったァァァァァ!
 どこにゲホゲホむせる猫がいるよ?! いやマジアホでよかったァァァァ!



「——ククク…随分と大きな猫がいたもんだなァ?」
「……!」


 ゾクリと、背中に走る何か。
 首筋にあてられている冷たい感覚。


「奇遇じゃねェかァ、女隊士ィ。……久しぶりだなァ?」
「た……か…す……………ぎ」


 イヤ……丸腰なんですけどォォォォォォ!



(蓮ちゃん遅いわね…。ちょっと様子を見てくるわ)
(了解)
(…銀時、俺達もそろそろ行くぞ)
(おー、りょうか——)
(——御用改めである! 真選組だァァァッ!)
((…え))

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.111 )
日時: 2013/10/21 22:48
名前: sora (ID: SPPz8.Rr)



高杉きたぁ!!
栄蓮…おっちょこちょいすぎるよ…
土方や八雲が構うのもわかる気がする…

ってか銀ちゃんとヅラぶかわるすぎる…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.112 )
日時: 2013/10/22 22:05
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: /vJa.XYr)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11646441742.html

 sora様

栄蓮はドジで馬鹿でアホで馬鹿で馬鹿で馬k((黙
な奴なんですwってかそんな栄蓮だからこそ生バラの主人公なんですw
土方や八雲は常にハラハラドキドキですねww

銀さんとヅラwさてこれからどうしまsy((

————————————————————————————————


 背後から感じる殺気。間違いなく高杉晋助である。
 動くなと言わんばかりに首筋に当てられた刀は、とても冷たく感じた。


 44訓 バレたくないことほどバレてほしくない時にバレる


「奇遇じゃねぇかァ、女隊士ィ。……久しぶりだなァ?」
「た……か…す……………ぎ」


 やばいんですけど。いやマジやばいんですけど。
 どれくらいヤバいかっていうとマジヤバイ。


「お、驚いたなァ…。やっぱアンタにも女を愛でる趣味はあったんだねー」
「ククッ…んな訳あるか。俺ァこう見えても一筋だァ」
「マジか」


 つーかこの高杉に惚れられる女ってどんだけヤバイの?
 いやその前にマジ丸腰。お祭りの時よりもマジヤバイんだけど。

 …さて、どうしようっかなァ…?


「じゃあアンタ…ここに何しに来たの?」

「幕府の大官共を殺りに来た…と言やァ分かるかァ?
 腐ったあの存在価値のねー野郎共とそれに加担した野郎を殺りに来た…それだけだ」

「…麻薬の情報…アンタも確かめに来た感じか」

「ご名答」


 だからここに高杉が出入りしてたのかァァ…。

 ここでコイツ自身が悪事を働こうとしていたわけではなく…悪事する野郎どもを殺そうと…。
 イヤ人殺しも悪事だけどね? コイツ自体悪事だけどね?


「じゃ、じゃあこんな所で私に刀当ていて良いの? 大官達行っちゃいますけど?」
「俺ァテメェの足止め係だ。それに…誰が1人だっつったよ?」
「…え?」


 ——ズルズルと何かを引きずるような音。それがこちらに近づいてくる。
 地面を濡らす赤いもの。刀片手、5体ほどの死体の髪片手に…女はこちらに向かっていた。

 光に照らされてその顔が露になる。思わず栄蓮は息を呑んだ。


「は…ハル……さん…ッ?!」
「…………」
「ハルさん…何して……ッ?!」


 ハルの手にある死体は先程いた大官複数人。それに店長と店員が1人増えている。
 恐らくこの店員も麻薬に関わっていたのだろう。

 が、今はそれどころではない。栄蓮は驚きを隠せなかった。


「ま、まさか…ハルさん……?!」
「…………」
「たっ…高杉の仲間って……!」
「…えぇ、私よ?」


 にっこりと。返り血に濡れた顔で、ハルは微笑んだ。


「ご苦労だったなァ。潜入はどうだったよ?」
「ナンバーワンキャバ嬢になった時はびっくりしたけど…ま、楽しかったわよ?」
「報告等御苦労だったなァ。…さて。後はこの女をどうするかだなァ」


 ニィッと妖しく笑う高杉。ゾクリと栄蓮の背に何かが走った。
 ——その時だ。高杉と栄蓮、ハルの視界に、紫色の閃光が走る。


「——その人から…刀下ろせェェェ!」
「…!」


 腹めがけて振られたそれに、高杉は後退して避ける。
 八雲は血走った目でそれを見たあと、すぐさま栄蓮に駆け寄った。


「隊長! 怪我はないっスか?!」
「な、ないない!」
「……良かった」


 安堵した表情を見せる八雲。次々と真選組隊士達が到着する。どうやら総員のようだ。
 高杉はその大勢っぷりに感服した。


「高杉晋助! この大官共を殺ったのはテメーかァ!」
「…………」


 元々は逮捕する予定だったのだ。それを殺されたとなるとたまったものではない。
 土方は高杉に向かってそう叫び、そして高杉の傍に立つハルに気がついた。


「オイそこの女! テメェ…攘夷志士か?」
「——えェ、そんな感じよ。ついでに大官共を殺ったのは私」
「……!!」


 突如聞こえたその声に八雲は目を見開いた。
 ゆっくりと視線を上げる八雲。その体は震えていて、栄蓮はジッと八雲を見つめた。


「テ…メェ…! 隊長を殺ろうとした上に…大官共ぶっ殺したのかァァッ!」
「そうよ。幕府の大官が麻薬よ? 取り調べなんてする必要ないわよ」
「…っ…!」
「さて、と…。真選組の皆さん、こんな所で私達にかまってる暇ないわよ?」
「……?!」


 ——ドォォォォォォォォォォンッ!

 爆発音が響く。栄蓮や土方は目を見開き、爆音の方を見る。
 キャバクラ“silver soul”が見事に爆発している。


「なっ…!」

「証拠隠滅、ってやつかしら。早く行かないと被害が拡大しちゃうわよ?
 それとも…警察方は一般の御方達を見捨てます?」

「テメェ…何もんだ…」


 土方があえて冷静に問うと、ハルは…晴香はやはりニッコリと微笑んだ。
 だがその笑みは非常に怪しい笑みだ。そう…まるで高杉のような。


「私は鬼兵隊、風霧晴香。それではさようなら。…バイバーイ、八雲?」
「……っ…!」


 そう言って去っていく晴香と高杉。
 
 その間にも爆発は広がっており、このままでは町に広がってしまう。
 仕方なく真選組は爆発の処理へと向かったのだった。


 —


「…八雲」
「………」


 …八雲がこっち見ないんですけど。どうしましょう?
 
 爆発もおさまり今は休憩中…なんだけども。
 悲しいよ八雲くんが目ェあわせてくんないよ…。


「八雲」
「……」
「や・く・も!」
「……」
「………」
「………」
「返事しろやァァァァァァァァァァァァ!!」
「うぉわぁああぉっ?!」


 やっと返事したァァ! …コレ返事っていうのか?
 つーか八雲表情暗ッ! 顔怖ッ!


「…アレが、俺の姉貴っス」

「……!」

「確か…前に一度言ったっスよね。俺が攘夷浪士と繋がってる家族持ってたらどうする、って。
 …それがあの姉貴の事っスよ。風霧晴香…唯一無二の、家族なんスよ。いや…家族だった」

「……過去形?」


 コクリと頷く八雲。一緒にいた兄さんや総悟も訝しげな表情してる。
 八雲は凄く悲しそうな表情。


「もう何年も前にね…あのクソ姉貴、両親半殺しにして出て行きやがった」

「……え?」

「ウチは道場だったんスよ。風霧道場っていうかなり有名な道場。
 姉貴はその道場のナンバーワンに値する剣豪でした。親さえも超えてしまう。

 そしてある日…真剣で親父とお袋ぶった斬って…出て行ったんスよ」

「あの人が…」

「俺ァあまりのショックに気を失っちまって。…気づけば姉はいない。両親は重傷。
 そしてその日から姉貴が帰ってくることはなかったんス」


 …あのハルさん…。…風霧晴香っていう人が…。何か…想像できないんだけど…。
 あァ…だからか。だから…家族“だった”なんて言ってるんだ。

 けど。…けど。八雲が心の底からそう思ってないなんてことは、皆目瞭然なんだよ。


「…ハハハ。バレたくなかったのに…総員にバレちまったっすね」

「…馬ー鹿。何変な想像してんのか分かんないけど…アンタを追い出す奴なんていないからね!」

「……隊長」

「…そう言うこった。が、八雲。今回のことは上に報告しなくちゃなんねェ。
 無論テメーの姉貴のこともだ。…大丈夫か」

「勿論ッスよ。…何か…すいません」

「気持ちわりーや。いつも通りでいいでさァ、八雲」

「沖田隊長…」

「そういうこと! ホラホラ、気をとりなおしたまえ!」

「……隊長」


 …きっと。きっと幼かった八雲は、姉が親を斬って出て行くってことが悲しすぎたんだろうな。
 理由もわからないまま…。だから八雲は姉を憎み、嫌い、惜しみ…そして家族である事をやめた。

 …けど。…八雲アンタ…今自分があの人のことを何て呼んでるか…分かってる?


「…はァ」


 …なんか、ただでは済まない気がしてきた。



(あ、天パァァァ! 無事だったかァァァ!)
(無事じゃねェよ! 髪の量増したよ! 何なんだよ一体?!)
(爆発が起きた!)
(ンなこた知ってらァァァッ!)
(あ、……桂は?)
(真選組が乗り込んできたと同時にズラかりやがった)
(マジか)
(…なァ。……ハルの奴、知らねーか?)
(……実は、さ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【キャバ嬢編】 ( No.113 )
日時: 2013/10/22 22:45
名前: sora (ID: YNBvTGT8)



ハルさん!?
まさかのお姉さんだった!
でも、色っぽくて…
絶対天使の返り血ですね…
妖艶って感じ…
そして銀ちゃん、良く髪の毛増えるねぇ…
でも!そんな銀ちゃん僕は好きだぁ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.114 )
日時: 2013/10/24 22:08
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ud11FEct)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11650640783.html

参照≒「笑顔」アップ。オマケもあります。
私的に一番大好きな笑顔(´∀`)


 sora様

あれ、バレてるかと思いきやw
晴香は妖艶な女ですね…どっちかと言うと高杉タイプ((
銀さんはアフロになってもいいですよねw((笑


————————————————————————————————


「はァ? 将軍様のペット…ロリ丸の捜索ゥ?」
「瑠璃丸だっつってんだろが」


 45訓 できる限り考えてみよう


「…で。何でこの年になってカブト虫探さなくちゃなんないわけ?
 何でムサい男集団と共にカブト虫探さなくちゃなんないわけェ?!」

「それはこっちの台詞ッスよ。
 何でこんな女っけのない女隊長と一緒にカブト虫狩りなんスか」

「アンタを狩ってやろうかァァァ?!」


 何か幕府の将軍様のペット、カブト虫の瑠璃丸がいなくなったらしい。
 そのために我ら真選組に捜索命令が出た感じ。ふざけんなよ寝させてよ。


「って言うかこんな森までやって来てさァ…ホントにいんの?」
「何かこの森の別邸にいる最中に瑠璃丸がいなくなったらしいッスよ?」
「何してんのさ将軍…」


 こちとらもう疲れきってんだよ。勉強ばっかりでウンザリなんだよ。
 …あれ? 何か今作者がのりうつった気がする。


「で…みんなは?」

「それぞれ散らばってカブト虫捜索してます。色んな作戦立ててるみたいッスよ」

「…色んな作戦? へェ、それってどんな感じ?」

「んー…何か体中にハチミツ塗りたくってカブト虫をおびき寄せる“ハニー大作戦”とか…。
 木にマヨネーズ塗りたくっておびき寄せようとする作戦とか」

「絶対捕まえる気ないよね?」


 イヤもうおおかた首謀者は誰か分かるけどさ? 分かるけどさ?
 …うーん…。じゃあ私達はどんな作戦で行こうかな…?


「…俺達はどんな感じで行くっスか?」
「ケチャップ塗りたくってみる?」
「アンタも捕まえる気ないだろーが」


 何だとォォォ?! 私はバリバリ捕まえる気だァァァ!


「んじゃこれでどうっスか? 隊長にハチミツ塗りたくる」
「アンタも変わんないでしょうがァァァッ?!」
「つーかアレじゃナイっスか? コレ【ピー】じゃないっスか?」
「やめてくんない?! 大人な世界にすんのやめてくんない?!」


 なんていうプレイ?! それ何ていうプレイですか?!
 

「じゃあどーすんスか。まだ動いてないの俺達だけッスよ?」
「マジかァァ…。んじゃもうケチャップ作戦でいこーよ?」
「いかねーよバカ隊長。そんなんで瑠璃丸出てくると思ってるんスか?」
「なぜばなる!」
「イヤ、ならねーッスから」
「——アレ…栄蓮さん?!」


 あれ…? …眼鏡? …天パに…チャイナ娘?
 このメンバーまでこんな森に何の用? イヤな予感しかしないんだけど?


「眼鏡? アンタら何してんの?」

「僕らはカブト虫を狩りに来たんです」

「つーか俺らからしたらテメーらが何してんの? 
 何か体中にハチミツ塗りたくったりマヨネーズ木に塗ったりカブトムシのフリしてる奴らいたけど」

「……………………………………。……仕事」

「どんだけ間があんだよ?! つーかそれ何の仕事? なんの職務?」

「マニアック」

「どんな職務だァァァァァァッ?!」

「——オイ栄蓮、八雲。そっちは…」


 あ、兄さん。と近藤さんと総悟…てゆか隊士達。
 …何だろう。何か近藤さんがハチミツでテカってるんだけど?


「あっ、お前ら! こんなところで何やってるんだ!」

「イヤだからオメーらに言われたかねーよ。全身にハチミツ塗って何しちゃってんの?
 今のオメーに何してるとか聞く資格あると思ってんの?」

「これは職務質問だ。きちんと答えなさい!」

「職務ってお前…どんな職務についてたらハチミツまみれになるんですか」

「マニアック」

「オメーもソレかァァァァァ!」


 そんな事すんのはマニアックのみなんだよ! 近藤さんは…マニアックなのか?
 

「…俺達のやってる事をオメーらに説明するいわれはねー」

「マニアックと言うのは嘘でカブト虫とりだ」

「言っちゃったよ。もうちょっとこうなんか…」

「カブト虫とりぃ?! 
 オイオイ、市民の税金しぼりとっておいてバカンスですかお前ら?
 馬鹿んですか?!」

「うまくねーし意味分かんないんスけど」


 八雲くんに同意。バカンスと馬鹿んをかけたつもりか? 何それ?
 つーかこの万事屋衆が現れたからにはただではすまん気がする。


「って言うかコレは一応仕事! 大体アンタらこそ何してんの?」
「誰が教えるかヨ! 幻の大カブトを取りに来たなんて誰が教えるかヨ!」
「イヤ教えてるから。すんごい大きい声で教えてるから」


 吉本かアンタはァァァ! …そんな人いるよね?


「そして私はそこのサドに私の定春28号の仇を討つネ!」
「何言ってやがんでェ。お前のフンコロガシはお前が勝手に握りつぶしただけだろーが」
「誰がそうさせたか考えてみろ! 誰が一番悪いか考えてみろ!!」
「お前だろ」


 つーかフンコロガシとカブト虫の対決見てみたいね!
 その時、双眼鏡で木々を眺めていた隊士の1人が声を上げた。


「アレ見てください! カブト虫です! 前方まっすぐの木にカブト虫が…」
「いくぞォォォ八雲ォォォ!」
「うォっしゃァァァァァッ!」


 カブト虫ィィィィ! 何か燃えてきたァァァァァ!
 ヨシ…久しぶりに幼少期くらいに返った気分になるぞォォォ!


「栄蓮んん! 八雲ォォ! 万事屋達にここのカブト虫に手を出させるなァァ!」
「「なんとなくらーじゃァァ!」」
「なんとなくって何だコラァァッ?!」
「んだとこらァァ! あのカブト虫は俺らの…イヤ、俺のものだァァァッ!」
「イヤ私のものだァァァァッ!」
「栄蓮こらァァッ! 目的変えんなァァァ!」


 狙うはカブト虫いっぴきィィィッ!


「「「「「「「「「「「カブト狩りじゃあああ!!」」」」」」」」」」」」 



(カブト狩りスタートォォォ!)


 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.115 )
日時: 2013/10/24 22:16
名前: sora (ID: mvR3Twya)



かぶと狩りきたぁぁ!!!!

マヨとケチャップと甘い匂いがいないのにかぶとこないよぉ!
土方兄妹!!
そしてこの中で近藤の作戦が一番かぶと寄せ付ける!

栄蓮と八雲もやる気を出してどぉなるぅ!?

今日はテンションが可笑しいのです

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.116 )
日時: 2013/10/25 23:54
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: CrhN1.tR)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11650640783.html

 sora様

一番お馬鹿な作戦なのに一番近藤が効きそうですよねw
大丈夫です、私なんて毎日テンションおかしいですから!(`・ω・´)+

————————————————————————————————


 将軍のペット瑠璃丸を捜索するだけが、これまたズレてしまった。
 普通のカブト虫をも捕獲と言うか万事屋に渡すなという事で、カブト狩りスタートだ。


 46訓 半沢直樹一度も見てないって友達に言ったら鼻で笑われたよ?


「カブト狩りじゃあああ!!」


 ぬォっ?! チャイナ娘が一番カブト虫に近いィィィ?!
 ヤッ、ヤバイ! いきなりとられるゥゥゥ!


「カーブト割りじゃああ!!」
「ごふっ」


 ナイスだ総悟ォォォ! …つか何でカブト虫の衣装着てんの?
 そのままカブト虫を取ってやれェェェ!


「カブト蹴りじゃあ!!」
「へぶっ」
「総悟ォォォォ!」


 天パに木に向かって蹴りつけられてるゥゥゥ?! 
 あ、アレは近藤さん?! 今は近藤さんが一番近くにいる!


「近藤さん! カブト虫とっちゃってください!」
「ガッハッハッ! 任せておけ栄蓮! カーブト…」


 ——ズルッ
 ——ドゴンッ!


「割れたァァァ!!」
「何してんだァァァァァァァッ!!」


 落ちて頭打って地面割れたァァァ! あと少しだったのにィィィッ!
 こ、こうなったら行ってやるしかないかァァァ!


「カーブートォォォォ!」
「殺しィィィィィィッ!」
「ぶへっ!」


 八雲ォォォォッ?! テメッ、味方だろうがァァァァァッ?!
 なんで私を蹴るんだァァァァァァッ!


「八雲テンメェェッ!」
「俺がカブト虫捕まえるんスよ! かーぶーとォォォ!」
「落としィィィィッ!」
「べぶっ」
「オメーら何味方同士で争ってんだァァァァッ!」


 やられたら倍返しだって堺○人に教わったんだよォォォォッ!
 絶対私がとったらァァァァッ!


「カーブト…」
「言わせるか! カーブト…」
「私だァァァ! カーブトォ…」
「俺っスよ! カァブゥトォォ!」


 木に捕まって何でこんな風に争わなきゃならんのだァァァッ!
 …ん? ちょ、チャイナ娘と総悟? え、ちょ、ちょっと待て?


「カー」
「ブー」
「トー」

「オイちょっと待て…」
「俺達味方だろ、俺達…」
「ちょちょちょ、総悟ォ?!」
「神楽さんんんんん?!」


 ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ、このままじゃ巻き込まれるゥゥ!
 木ごとやられるゥゥ! ちょ、おりないとォォ!


「「折りじゃァァァァァァ!!」」
「「「「ぎゃああああ!!」」」」


 —


「いたたたたたッ! あァァ…鼻うったァァァ…!」
「元から悪い鼻の形がさらに悪くなってまさァ」
「嘘ォォォォォッ?! つーか失礼なァァァァッ?!」


 クッソォォ…! 鼻強打だ馬鹿野郎ォォ…!
 てゆかどうすんの? ホント? 将軍様のペットどころじゃないよ?


「やはり相手はあの万事屋共だ…一筋縄ではいかんな」
「イヤそんなこと言ってる場合じゃないと思うんスけど」
「コレ見つけられなかったら切腹モンだよね?」


 カブト虫見つけられなかっただけで切腹とかヤだわァァ!
 つーかどうするよ? マジどうするよ? マジのマジどうするよ?


「つーか兄さん達何してんの? 何あの地道な嫌がらせ?」
「何か楽しそうっスけどね」


 蚊を万事屋達がキャンプしてる方に誘導しようとしてるんだけど。
 …あァ。なーんかお腹減ってきたなァァ…。


「あ、隊長。コレ…肉っス」
「え、何これ夕食? ひゃっほーい! いっただっきまーす!」
「ちなみに沖田隊長の毒入りッス」
「食えるかァァァァァッ!」


 危ないよ食べそうになったよ?! 何それ?! マジなにそれ?!
 何か総悟こっち見てめっちゃニヤついてるし! 何アレ恐ッ?!

 …うう。折角のバーベキュー肉だというのに…!


「嘘っスよ。ホラ、食べねーと死ぬっスよ」
「食べても死ぬ気がするんですけど! デッドオアデッドの気がするんですけど!」
「心配ないッス、デッドオアアライブオアデッドデッドっス」
「デッドの割合無駄に多いんですけどォォォ?!」


 もう死ぬしかねーじゃん?! 死ぬしかねーじゃん?!
 

「おーう、税金泥棒。お前らまだいたアルか?」
「あ、チャイナ娘。つーか何で酢昆布食ってんの? 何で焼いてんの?」
「ババアも食うヨロシ」
「あ、ありがと」


 毒入りよりもこっちの方が信用できるっちゃあできる。
 …何か質素な味だな。ま、まァ…美味しいよ? 美味しいさ!


「と言うかお前らアレだヨ。
 こんな所でバーベキューやってたらアレだヨ」

「イヤどれだよ」

「大変なこと…うっぷ…、…大変…おっぷ…」

「ちょ…チャイナ娘…?」


 何かチャイナ娘が自分の指喉の奥の方に突っ込んでますけど?
 え? 何それ? 何それ? うぷおぷ言ってますけど…ま、まさかァァ?!


「チャ、チャイナむす」
「おぼろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛ろ゛!!」
「ギャァァァァァァァァァァァァ!!」


 バーベキュゥゥゥゥゥ?! バーベキューの上に吐きやがったァァ!
 ちょ、肉ゥゥ! つーか兄さんの表情とポーズゥゥ! コレ最初ワロタァァ! アレ? 作者?


「最悪だァァ! コイツ吐きやがったよ! うわっ、くさっ?!」
「なんて事しやがんだァ! もう何も食う気しねーよ! うっぷ」
「あ、ヤベ。何か俺うぼェェ!!」
「ギャァァァァァ! 山崎がもらいゲロををを!!」


 つーか何でチャイナ娘ドヤ顔ォォォッ?!
 しかも総悟無表情だし! チャイナ娘吐いても動じることなかれだしィィッ?!


「…隊長…俺もやべーっス」
「ギャァァァァァァ! 八雲ォォォ! アンタだけはやめろォォォォッ!」


 八雲がピンチなのでここでキリィィィィッ!



(げぼろっしゃァ!)
(ギィィヤァァァァァァァァァァッ!!!!!! 間に合わなかったァァァ!!)
(フッ…下降気流が起きた様ッス)
(何コイツ?! 吐いてもイケメンなんだけど?!)


 —


 銀さんでも新八でも吐くし八雲も吐かせてみようと言うことd((黙
 まァ八雲はクールだけどコイツもボケ要素あるので(´∀`)

 お馬鹿いっぱいです((

 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.117 )
日時: 2013/10/26 00:09
名前: Sora (ID: Uxa2Epx7)




なんすか…その八雲の吐いてもイケ要素は!!
新八に少しばかりイケ要素をわけたげて!

僕も神楽ゲロは爆でしたww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.118 )
日時: 2013/10/26 22:13
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 0lEaUB5k)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11650640783.html

 Sora様

イケメンは何してもイケメンに見えるから憎いですよねw
新八w彼も別にイケメンでなくはないと思うんですがねw

もう爆笑ですよホント!(( 

————————————————————————————————

 朝が来て瑠璃丸捜索が再開された。
 相も変わらず見つかる気配がなかったその時、それは現れた。


 47訓 ぼーくらはみーんないーきてーるー! いきーているからわーらうーんだー!


 え…何かチャイナ娘の頭の上に金ピカカブトがとまってんだけど?
 え、アレロリ丸じゃね? どう考えてもロリ丸じゃね?


「八雲、アレロリ丸じゃね? 絶対ロリ丸だよね?」
「瑠璃丸ッスから。恐らくそうでしょうね。どうするっスか?」
「どうするって…確保するっきゃないよね。で、とっとと帰る」
「了解ッス」


 ヨシ、動くなよチャイナ娘ェェ…! 動いたら瑠璃丸が逃げるゥゥ…!
 …ん? アレ…兄さん達じゃない? あ、兄さん達と捕まえようとしてるみたい。


「おらァァァァァ! 死ね金蠅ェェェェ!」
「って何してんだ天パァァァ! しかもソレハエじゃねェェェェ!」


 天パが瑠璃丸叩こうとしてるゥゥゥ?! つかホント金蠅じゃねェェェ!
 ソレ殺さないで! ソレ殺した瞬間私達が殺されるからァァァァ!


「やめてェェ! ソレヤバいんだって! ソレ…」


 ——ガッ
 ——ドゴォッ


「だから何してんの近藤さんんんんん!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛瑠璃丸ゥゥゥゥ!」


 近藤さんがつまずいて瑠璃丸にチョップ食らわしたああああ!
 ヤベーよ瑠璃丸ゥゥゥ! でも生きてるゥゥ! 良かったァァ!


「いったいなァー! ひどいヨみんな! 金蠅だって生きてるアルヨ!
 かわいそーと思わないアルか?!」

「いや言ってる事はほとんど正論だけども! 正論だけども!
 ソレ金蠅じゃないんだってホント! ホントダメなんだって!」

「この子私を慕って飛んできてくれたネ! この子こそ定春28号をつぐヨ! 行くぜ定春29号!」

 
 あああああああッ! チャイナ娘が瑠璃丸連れてったァァァ!
 ヤバイ! 追わないとォォォォ!


「待てェェ! それは将軍の——」
「チャイナ娘ェェ! それは——」


 ——ガシッ

 …何か。兄さんと私…天パに襟首掴まれたんですけど。
 …何かァァ! …すっごい墓穴のようなものを掘った気がするんですけど。


「さて土方兄妹さーん…? 将軍の…なに?」
「「…………」」


 —


「はァァァァ?! アレが将軍のペットォォ?!」
「あー…言いたくなかったのに」 
「何なら協力してやろうか? かわりに報酬六割こっちに流してくれよなー」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! 言いたくなかったのにィィィィ!」


 コイツに言ったらこうなることは見えてました! ハイ!
 …アレ? 何か崖の上に総悟とチャイナ娘がいるんだけど?


「総悟ォォ?! 何してんだァァァ?!」
「神楽ァァァ!」
「ちょっとォォ! カブト相撲やるつもりですよっ!」
「ちょ、ソレェェ! チャイナ娘ソレェェェ!」


 チャイナ娘が使おうとしてるカブト虫ィィ! ソレロリ丸ゥゥ!
 

「ト、トシッ!」

「心配ねーよ。総悟もすべて計算ずくで話に乗ってるんだろう。
 手荒なマネはしねーよ。そこまでバカなやつじゃねェ」


 そ、そっか! 総悟は全て計算ずくだもんね! 
 よ、よし! そうと決まればあとは総悟に…


「凶悪肉食怪虫カブトーンキング、サド丸22号に勝てるかな?」

((((((そこまでバカなんですけどォォ!!))))))


 凶悪?! 肉食?! 怪虫ゥゥ?! つーかデケェェェ!
 てゆか“勝てるかな?”じゃないんですけど?! 勝っても負けた同然なんですケド?!


「おいィィィ! ちょっと待てェ総悟ォォォ!
 お…お前そんなもんで相撲とったら瑠璃丸がどうなると思ってんだァ?!」

「粉々にしてやるぜィ」

「そう! 粉々になっちゃうから! 
 神楽ちゃん! 定春29号粉々になっちゃうよ!」

「ケンカはガタイじゃねェ! 度胸じゃー!!」

「度胸があるのはお前だけだから! ボンボンなんだよ! 
 ロリ丸は将軍に甘やかされて育てられたただのボンボンなの!」

「瑠璃丸だっつってんだろ!」


 ヤバイよコレマジでやばいよ! 首飛ぶってばァァァ!
 だァァァァァッ! 馬鹿総悟ォォォォ! アンタ頭良いのか悪いのかどっち?!


「ちょ、ここ協力! 全員協力! アレとめようよ?!」
「今はオメーに賛成だ瞳孔女ァァ! んじゃオメーら土台になれ! 俺が登ってなんとかする!」
「ふざけるなお前がなれ!」
「言ってる場合じゃねーだろ! 今為すべきことを考えろ! 大人になれ!」
「お前が大人になれェェ!!」
「ちょ、始まっちゃうッスよ?! どうするんスか?!」


 ダメだァァァ! 何でもいいからもう行ってェェェ!
 

「「「「「「おおぉぉおぉおぉぉおぉおぉおおおお!!」」」」」」


 ——銀時が全員の背中を蹴り上がって総悟と神楽の間に立つ。
 そして総悟のカブト虫を吹っ飛ばし、思いっきり2人の頭をげんこつした。


「バッキャロォォォ! 喧嘩ってもんはなァ!
 てめーら自身で土俵にあがっててめーの拳でやるもんです!」

「「……!」」

「遊び半分で生き物の命もて遊ぶんじゃねーよ! 殺すぞコノヤロー!
 カブトだってミミズだってアメンボだってみんなみんな…」


 ——メキッ…

 妙な音がして銀時は自分の足を見た。
 するとそこには…無残にも潰れた瑠璃丸。…どうやら踏んでしまったらしい。


「…みんなみんな死んじゃったけど…友達なんだ……。
 …だから連帯責任でお願いします」

「「「「オイィィィィィィィ!!」」」」



(アレ? そういや途中から視点が変わったッスよね? 隊長は?)
(…え? つーか一番下って誰だったんだ?)
(え…? 誰ってそれは…)
(……………………)
(え、…隊長……?)
(ギャァァァァァ! 栄蓮も潰れてるゥゥゥゥ?!)
(よりによって何で栄蓮が一番下だァァァァァッ!)
(オイ栄蓮んんんん! しっかりしろォォォ!)
(……(チーン))

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.119 )
日時: 2013/10/27 00:33
名前: sora (ID: eUekSKr/)



新八は未来でしかイケになれないイケなのですね!


瑠璃丸ぅ!!
栄蓮んんん!!
共にお陀仏!!
仏説阿弥陀経ぅ〜

総悟のドSはどこまでいくのか…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カブト狩り編】 ( No.120 )
日時: 2013/10/27 23:53
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: mGr/ToWj)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11655042823.html

参照≒ブログにて「八雲の想い(何故かハグ)」アップ。
相変わらずヘタです(´∀`)泣


 sora様

劇場版新八は神楽もですけどもう成長しすぎですよねw
もうホントに『こんなキャラ知らねェェェ!』ですよw

瑠璃丸と栄蓮は一緒にログアウトしたようでs((
総悟のドSはフォーエバーですね(´∀`)←


————————————————————————————————


 今日は栄蓮は非番である。朝からのんびりだ。
 のほほんとしながら総悟と共にテレビを見ていた。


 48訓 噂をするとホントにやってくる


「あァ〜。半川直樹面白いね〜。倍返しだァァ! だよ?」
「違いまさァ。もっと気合をこめるんでィ。ぶぁいぎゃえしだァァ!」
「イヤ言えてないし。つーか地味に噛んでるし」


 カブト虫も…まァ何か潰れたらしいけど何とかなったご様子。
 今日は私と総悟は非番。録画してたテレビ鑑賞中ナウ。


「つーか家政婦はミタも面白かったよねアレ」
「あァ、そだねィ。続編欲しいでさァ」
「分かる分かるー! ルーキードゥもいいよねー! あと川猿とかコケる大捜査線!」
「コケてどーすんでィって話だけどねィ。あ、ゲームすっかィ? 格ゲー」
「お、いいねー」


 なんやかんやで非番を満喫中。つか総悟とこんだけ触れ合ってるシーン初めてじゃね?
 っしゃァァ! 格ゲーじゃァァ! ボコったらァァァ!


「そいやっ! ほぅっ! とうっ! だああああ」
「ふっ…俺の勝ちでィ」
「も、もっかい! もっかいやろう?!」
「望むところでさァ」


 総悟マジ強いんだけど! 無双なんだけど!


「そーいや知ってるかィ、栄蓮」
「ほわたァァァ! え、何が?」
「最近辻斬りが出るんだってよィ」
「あァ、何か聞いたよ」


 江戸の町では辻斬りによる被害者が続出中ー。
 …そろそろ動かないといけないらしいけど。イヤでも私攘夷浪士とかの専門だし。


「何か…そいやっ! …その辻斬りの持ってる刀が…てぃっ! …刀と言うより…とぅっ!」
「あー…おりゃっ! …生き物みたい…うぉらっ! らしい…ねっ! っしゃああ勝ったァァ!」
「…もう一回でさァ」
「やったらァァァ!」


 刀が生き物みたいってどういうことだろうねー?
 刀が動くとか? 刀が喋るとか? 刀がご飯食べるとか? 何か面倒臭い刀だなァ。


「そーいや知ってるかィ、栄蓮」
「またかよ」
「昨日見回りにでた隊士二名が…まだ戻ってねーらしいぜェ」
「マジか?! っあああああ!」
「ホイ楽勝〜」


 気ィそらしてしまったァァァ! くっそォォォォ!


「…ん? てゆか昨日の夜の見回り担当って…三番隊ウチじゃね?」

「…そうでさァ。…オメーは昨日踏み潰されたショックがまだ残ってて気ィ失ってたけどねィ。
 …ここまで言やァ分かるかィ? 今日お前、誰の姿一度も見てねェ?」

「ま…さか…」

「——うわァァァァァァッ!! だ、誰かァァァ!」


「「!」」


 私と総悟は同時に走り出す。叫び声が聞こえたのは玄関口の方。
 …何?! 何があったの?!


「オイ! 何があったんでィ?!」
「お、沖田隊長! 栄蓮隊長ッ! そ、それが…!」
「……!」


 そこにいたのは、血まみれになった隊士。しかも…三番隊?!
 その隊士を見て混乱状態の隊士を一旦後ろに下げる。


「オイ栄蓮! どうした?!」
「何があった?!」
「兄さん! 近藤さん!」


 体中から血が溢れてる…! 特に腹を深く斬られてる…!
 まずいよ、このままじゃ出血多量で…!


「こりゃひでーや。…この隊士、昨日見回りにでた隊士でィ。噂をすれば何とやらでさァ」
「そ、そうなの?! と、とにかく部屋に運ばないと…」

「え…、れ……ん、…たい…ちょ」

「ッ! 意識が……!」


 一時意識が回復したみたい…。でも早く治療しないと…!
 けどその隊士は私の隊服を力強く掴んできた。


「きの…見回り…で、て…辻、斬り…に、そうぐ、…しま、し…た」
「喋るな! オイお前! 医者を呼んでこい! 移動は無理だ!」
「わ、分かりました!」
「聞いて…、くだ…さい…。ふくちょ、も…きょ、くちょ…も、沖田、たいちょ…も」


 …何? 何? 何なの、この感覚…?


「その…辻、斬り…は…、鬼、兵…隊、の…者、の…しわ、ざ…でし、た…」

「ッ?! 鬼兵隊……ッ?!」

「そこに…いた、…ん、で…す。この、間の…、キャバクラの…時、の…。
 鬼、兵隊…、風霧、はる、か……が」

「「「「!」」」」


 ハルさん…?! 風霧、…晴香…!  
 幕府の大官を殺害し、自分が存在した証拠隠滅のために爆破まで起こしたあの…。
 

「その、女に…風霧、副隊長、が…連れて、行かれ…ました…!!」

「なっ…」

「風霧…晴香に…腹を…! 辻斬りに…背中を、浅く斬られて…!」

「そ、んなの…」

「ぼ、くは…腹を…やられ、て…! ここまで、戻る、のに…精、一杯…で…!
 す、いま……せ……」

「! オイッ!」


 意識を失う隊士。ヤバイ、出血量が尋常じゃない…!
 医者がかけつけてきて治療を行う。何とか、一命は…とりとめれそう…。


「…………」
「……栄蓮」
「……やく…も…が」
「……あァ」


 …助けに…行かないと…。助けに、行かないと…!!


「待て! どこにいるかも分からないのに勝手に動くな!」

「そんな事言ってる場合じゃないじゃん?! 八雲だって斬られてるんだよ?!」

「オメーは八雲の事になると血がのぼりすぎだ!! 落ち着け!!
 アイツはそう簡単にやられるたまじゃねーだろーが!!」

「!!」


 そ、そうだ…。八雲はそう簡単にやられなんかしない…。
 落ち着いて…落ち着いて…! 落ち、着いて…ッ…!


「副長! 今何者からか何かが届きました!」
「ンだと?! 爆発物か?!」
「いえ、音を聞いてみましたが恐らくそれはなさそうです!」
「もってこい!」


 ザキが今届いたという荷物を持ってくる。
 それは横に長い長方形の箱。差出人に名はない。…けど、この、箱についてる…赤いもの…。


「…血……」
「……」
「…とにかく…開けてみるぞ」


 兄さんと近藤さんが箱を開けてくれる。
 そこに入っていたのは。爆発物でもない。薬物でもない。


 唯一の抵抗手段で、今最も見たくなかったもの。


「コレ……ッ」
「八雲の…刀……!!」


 血濡れた、彼の刀。



( 紅桜篇、始動 )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.121 )
日時: 2013/10/27 23:26
名前: Sora (ID: RadbGpGW)



八雲ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
きゃぁぁぁぁぁ!!!

大ピンチっすよ!?
紅桜篇きたぁぁぁぁぁ!!!

ってか初っ端からヤバすぎるぅ!!
テンションまぁぁぁぁっくすぅぅぅぅ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.122 )
日時: 2013/10/28 23:09
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 5Zruy792)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11655042823.html


 sora様

紅桜編ですよw八雲大ピンチですよw
私もイメージしてた通りにかけてテンションMAXです!(´∀`)


 —


吐き気するー…気持ち悪いー…鼻づまり苦しいー…。
っていう栄蓮状態です(´∀`)←
頭ボーッとする中の更新。誤字脱字沢山あったら報告ヨロです。


 —

 

「うわァァ! 化け物だァァァッ!」
「に、逃げろッ! 化け物が! 化け物がこっちに来るぞォォォ!」
「こっ…殺される! 早く逃げろォォォ!」


 違うんだ違うんだ違うんだ違うんだ違うんだ。
 そうじゃないんだ。そんな言葉が欲しいんじゃないんだ。

 誰か俺を見てくれ。誰か俺を助けてくれ。
 誰か俺を、殺してくれ。


「こんなせかい、なくなればいい」


 幼い俺は、何度そう思ったことだろうか。



 49訓 序曲は流れ始めた



「——副長。栄蓮隊長は?」
「…だいぶ落ち着いた様だ。見回りに出た」
「そうですか…」


 山崎は俯いた。土方はいつもと変わらずに煙草を吸っている。
 その二人の前には血濡れた八雲の刀が置いてある。


「…風霧副隊長と共に見回りに出ていた隊士は…何とか一命をとりとめました」
「……そうか」
「これからどうするんですか?」


 じっと山崎は土方を見つめる。煙が天井に向かって上がる。
 一度煙をはいた後、土方は煙草を灰皿に力強く押し付けた。


「八雲の行方を真選組総員で捜査する。今から会議を行う予定だ。
 恐らく栄蓮は見回りを兼ねて既に動いてんだろ」

「…そうでしょうね」

「行くぞ山崎。全員出席だ。…高杉共の居場所をつきとめてやる」


 —


『隊長』
「…!」


 …気のせいか。何か八雲の声が聞こえた気がしたのに…。
 高杉達の居場所がつきとめられない…。聞き込みしてもそんな情報が入らない…。

 …ホント…どうしたらいいの…?


「…アレ? 栄蓮さん?」
「…ッ! め、眼鏡…!」
「こんな所で何してるアルか? 八雲はどうしたネ? 一緒じゃないなんて珍しいアル」
「喧嘩でもしたのかよ? …オイ、瞳孔女? どうした?」


 ホンット…コイツらはタイミングがナイスすぎるんだから…。
 …巻き込んじゃいけない。いくらコイツらでも…巻き込んじゃいけないよ。


「…八雲はちょっと、ね? それよりアンタらこそ何してんのさ?」
「ね? じゃねェよ、答えになってねェよ」
「僕らは買い物帰りですけど…ホントにどうしたんですか? 元気ないですよ?」
「め、めちゃくちゃ元気だよ?! ぬぇっほほほほほほ!」
「イヤ馬鹿だろ、お前ホント馬鹿だろ」


 げ、元気いっぱいじゃァァァ! …で行かないと!
 ウシ、わ、笑え私! スマイル! ニコチャンマークゥゥゥゥ!


「何アルかその不気味なほどのスマイルは」
「いつも通りアルヨ?」
「どこがいつも通りですか?! 神楽ちゃん口調になってますよ?!」
「だ、大丈夫でさァァァ!」
「だからどこが大丈夫ですかァァァ!」


 ももももう逃げるしかない! バレる! 巻き込んじゃう! ホントダメ!
 

「ご、ごめん! ちょっと今日はお急ぎだから! んじゃ!」
「あ、ちょっと栄蓮さん!」
「じゃ、じゃあま——ぶフッ!」


 何ッか顔面にヒットォォォォォ! 超痛いんだけどォォォォ!
 って何かひきずられてるんですケド?! 天パにひきずられてるんですケド?!


「いだだだだ! 天パ…ちょっ、痛いってば! 痛い痛い痛い!」
「うるせーよ、万事屋まで我慢しろ」
「無理! 髪抜ける! ハゲる! 首もげる!」
「ハゲちまえもげちまえ」
「ンだとコラァァァァァァ!」


 イヤマジでもげるよ?! まじでもげちまうよ?! 痛いよホント?!


「離してってば! つーか離せェェ!」
「んじゃ、ここで話せることか? ここで正直にテメーが隠してる事話すんなら今離してやる」
「な…っ、なに、言って…。隠し事…なんか……」
「分かりやすいんだよテメーは。嘘つけねェタイプだろーが」
「う゛…」


 それ兄さんや八雲にこれまでに何度言われてきたことか…。
 心の底からの嘘つけねェんだよォォ…! 絶対バレるんだよォォ…!

 だから昔から隠し事してもバレるんだよォォ…!


「ホラ、もうつくぞ」
「ちょ、ホントダメだってば! 巻き込めないってばァァ!」
「ホラやっぱり何か隠してんじゃねーか」
「ああああああああ!」


 …イン・万事屋。…ソファに万事屋衆三人。向かいのソファに私一人。
 …イヤどうしろと? どうしろとってーの?


「…で。巻き込めねーって何だ? 八雲クンに何かあったのか?」
「…………」
「何かあちこちで情報収集してるみてーだが、何の情報探してんだ?」
「…………」
「顔色も何かワリーし。切羽詰った表情してっし。…言わなきゃ分かんねぇだろ」
「…………」

「ぃよぉーし新八ィ、カエルとってこいィィ! できるだけ大きな青々しいやつなァァァ!
 ンであとそれを何十匹もォォォォ!」

「らーじゃァァ!」

「待て待て待て待て待て待て待て待てェェェ!」


 そこでカエルもってくるかァァ?! 何なんだよもォォォ!
 

「話せヨババア。水くさいネ」
「チャイナ娘…」
「教えてください栄蓮さん、八雲さんに何かあったんですか?」
「………………」


 フラッシュバックするのは、血まみれになって帰ってきた隊士。

 …あんな風に、こいつらもなっちゃうんじゃないのかな…っ?
 それだけは…、ホントに…ホントにもう、…イヤ。


「いや…だから」
「話せねーはナシな」
「…天パ……」
「なァに、何があったのかは分かんねェが俺達ァ大丈夫だ。だから言え」
「……………」


 コイツらだったら…高杉について何か知ってるかもしれない。
 それに話だけ聞いてもらったら、楽になるかも…しれないし。

 関わらないように忠告をすれば…何とかなる…かな?


「…実は…八雲が」


 ——ドカンッ!

 …え? 何か…白い鳥みたいなのが…扉蹴破って入ってきましたけど?
 え、コレアレじゃない? いつも桂と一緒にいる…アレじゃない?


「え、エリー?! どうしたアルか?」
「オイオイなんだよその素晴らしいタイミングは」
「ど、どうしたんですか?!」
「つか何これ? 何なのこの吸い込まれそうな目した…とり?」
「エリザベスですよ」


 名前立派だなオイィィィィィ?! エリザベス?! エリザベス?!
 …ん? そのエリザベスも桂と一緒じゃない…?


「エリザベス? どうしたアルか?」
「…………」


 ヒョイッとエリザベスは何かボードのようなものをあげる。
 そこには文字が書かれていて。私達は食い入るようにそれを見る。


[ 桂さんが ]


「…ヅラ? …ヅラがどうしたよ?」
「バ桂が腹下しましたか?」
「栄蓮さんアンタ桂さんに対しては冷たいですね」


[ 桂さんがここ数日帰ってこない ]


「夜遊び? アイツも夜遊びのお年頃か?」
「モテる男はつらいねェ」
「オメーらは黙ってろヨ」




[ 血のついてる桂さんの所持品を見つけた ]


「「「「…え?」」」」



( よぎるのは、嫌な予感 )
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.123 )
日時: 2013/10/29 08:48
名前: Sora (ID: rBo/LDwv)




エリー!!!
きたぁ!

ってか栄蓮…マジでかわいいっす
嘘つけないとか可愛すぎるよぉぉぉ!!
なんでそんなにどんな状況でもかわいいんだぁぉぁ!!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.124 )
日時: 2013/10/29 21:56
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4Xxn38pL)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11655042823.html

 Sora様

エリザベスも登場ですw

栄蓮可愛いなんて言ってもらえるなんて本当に嬉しいです!
ありがとうございます(´∀`)♪

————————————————————————————————

 突然やってきたエリザベス。帰って来ない桂。
 何が何だかもう頭が混乱しそうだ。

 
 50訓 大切な人が危険な時は本人だけではなく周囲も辛い


「で…ヅラは一向に帰って来ねぇわけか」
[ イエス ]


 ヅラまで…帰って来ないなんて…。
 しかもエリザベスは血のついた桂の所持品を見せてくれた。

 …これは本当にまずいんじゃないの?


「で…瞳孔女。話そらせたとか思ってねェよな?」
「う゛…」


 …やっぱり言わなきゃいけませんか? 巻き込むよほんと?
 …知らないよ? イヤ知っとくけどもホント知らないよ?


「八雲が…拉致された」
「…は…?」


 拉致…であってるよね、まァ…。


「昨日の夜から八雲と三番隊隊士一名が見回りに出てたんだけど…帰ってきてなかったの。
 でも今朝その隊士だけが重傷を負った状態で帰ってきて…。
 その隊士が言うには八雲は鬼兵隊なる二人の人物に連れ去られたみたい」

「…その人物に目星は?」

「一人は最近巷で横行している辻斬り。名は未だ分かってない。
 もう一人は…風霧、晴香」

「!」


 天パの瞳が見開かれた。…そりゃァそうだろうね。
 何てったってハルさんだから。…チャイナ娘と眼鏡も驚いてる。


「風霧…って…、姉弟ですか?!」
「…うん。それに八雲も…重傷負わされてるみたいで…」
「じゃあ八雲は実の姉に斬られたってことアルか?!」
「…そういう事に…なるね」


 私が兄さんに斬られる…ってことだよね?
 結構キツいなそれ…。イヤ、私はやられる前に斬るけど…。


「で…オメーはその晴香や高杉の居場所の情報を得ようとしてたのか」
「…まァそんな感じ」
「じゃあまさか…桂さんも同じような目に遭っているんじゃあ…」
「…………」
[ ・・・ ]


 イヤ沈黙は書かないでいいけどもね?
 でも…桂もそんな簡単にやられるようなたまでもない、し…。


「…とにかく僕らも協力しますよ!」
「……でも。アンタら一応一般人だし…そう簡単には巻き込めないし…」
「…ったく。何でこんな時はンな真面目なんだよ。調子狂うだろーがよ?」
「だって…」


 アンタらにまで怪我されたら…さ。…うん。……うん。


「じゃあコレならいいだろ。俺達はヅラの捜索! という名目の八雲クンの捜索でもある」
「……天パ」
「それいいネ! 銀ちゃんにしてはなかなかアルヨ!」
「そうですね!」
「どう言う意味だァァ!」
「チャイナ娘…眼鏡…」


 あ…ダメだ。ダメだダメだダメだダメだダメだダメだ。
 泣くな私…。まだ、何も、始まって、ないし…。


「……っ」
「栄蓮さん…」


 クシャ、と頭を撫でられる感覚。
 それはいつも兄さんにやられるのと同じような感覚で。


「泣くのははえーだろ。
 …その涙は、八雲くんと再会できた時用にとっとけ」

「……あり、がとう。
 っホントに…ありがと……っ!」


 …恐いよ。もしも行った時に…八雲がボロボロだったら。
 もしも再会できた時に…八雲が息してなかったら。

 もしも乗り込んだ時に…八雲がもう、笑えなくなってたら。


「バカヤロー。考えたら考えるほど悪くなってんだろーがよ。
 俺たちにやるべきなのは考えるよりも信じてやることだろ?
 なーに、アイツはオメーを守りきれるまでは死なねェさ」

「…そうだね。……そうだね!」

「うし。そうと決まれば俺らも動くぜ。
 新八ィ、神楽ァ。テメーらはその白い野郎と共に二人の情報を探れ。
 俺ァこのあとちょいと仕事がある。オメーはどうするよ?」

「私も情報集めるの続けるよ。…くれぐれも気をつけてね」

「オメーこそ死ぬんじゃねェぞ、ババア〜!」

「もちろん!」


 —


 …頭がガンガンする。
 ひどく吐き気がこみ上げてくる。
 意識が…定まらねェ。


「…………」


 ポタリポタリと、縛られた俺の体から流れる血。
 一滴ずつ落ちていくそれは、俺の命が減っていくようにも感じる。

 後ろ手に拘束されて壁にくくりつけられてでは、何もできない。
 第一…出血量が多すぎて、力も入んねェ。


「た…い、ちょ…」


 あァ…もう声も掠れきってらァ…。
 死ぬのかな。俺、死ぬのかな。…死ねねー、のになァ。


 コレも、俺が、やってきたことの、せい、かな。
 襲いかかってくる気だるさに、身を委ねた。


 ——夢を見た。



『 うわァァ! 化け物だァァァッ! 』
『 に、逃げろッ! 化け物が! 化け物がこっちに来るぞォォォ! 』
『 こっ…殺される! 早く逃げろォォォ! 』


 刃先から、血が、滴り落ちている。
 虚無感しか残らなかったあの日々。化け物と呼ばれ続けた、あの日々。

 すべてを狂わせたのは、自らの姉。


『 八雲。今日は特別任務だ。…あの村の者を数人殺してこい。 』
『 なに、お前ならうまくやれるさ… 』
『 殺した者から金目のものを巻き上げるのを忘れるなよ? 』


 すべてが変わったのは、あの人のおかげ。


 束ねられた黒い髪が、風になびいて。
 俺に向けられたその瞳は、目を見開くほど真っ直ぐで。
 
 でも、殺さなきゃ、なんて。心は冷静だった、のに。
 どうせコイツも逃げていくんだろうと、思ってた、のに。


『 アレ…? 怪我してるけど…ねェ、大丈夫? 』
『 お前…何言って…。俺のこと…聞いたことねェのか…? 』
『 え? 何が? 何それ? 』
『 “蒼紫の化け物”って…ここらではすんげー…有名なのに 』
『 あー…そういや聞いたことあるある 』
『 なんで…逃げねェんだよ 』


 ほかのやつらみてーに化け物って俺のこと蔑めばいいさ。
 ほかのやつらみてーにぶっ殺してやるから。

 …そんな感情しか、抱いてなかったのに。


『 は? 何言っちゃってんの? 』
『 俺ァ…テメーを…テメーらを…殺しに…来たんだぞ…? 』
『 あ、そうなの? …でもさ? 』


 にっこりと、その女は笑ったから。
 これまでに見たことなかったくらい、きれーに、純粋に。


『 アンタ、化け物なんかじゃないじゃん? 』


 守りてェ笑顔なんざ、あるわけねェと、思ってたんだ。



( 追憶されたそれは )
( 今の俺にとっては )
( 寂しさでしかない ) 


 —


栄蓮の思いと八雲の思い。そして出会いの記憶。
“蒼紫の化け物”と呼ばれていた頃の八雲は、ただ暗闇に立ってました。
そんな八雲の前に現れたのが…栄蓮って感じです(´∀`)

次回! 紅桜登場…して…ほしいな…!←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.125 )
日時: 2013/10/29 21:57
名前: Sora (ID: LAVz8bty)




なっ…
どうしよぉ…
涙でてきました。・゜・(ノД`)・゜・。
とまらなぁい

ピンチです…

八雲ぉぉぉ!!
栄蓮んんん!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.126 )
日時: 2013/10/31 23:15
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: PfIgrp5a)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11655042823.html

 Sora様

 そそそそそんなおおげさなw
 最近栄蓮と八雲への愛がバッチリになってきました((

 —

 懸命に街中を巡り、様々な情報を得ようとする栄蓮。
 気がつけばもう日は沈んでいた。


 51訓 鎮魂歌を奏でましょう


「ホントですか?! その情報…確かですよね?!」

「あァ、そうだよ。紫色の髪の青年が二人組に運ばれてたねェ。
 遠いし暗くてよくは見えなかったけど…何か船に連れ込まれてたよ。
 大きい船でねェ…ここ最近よく見かけるよ」

「あ…ありがとうございます!」


 いよォォし…! なんかすっごく参考になったァァァ…!
 あとはコレを兄さん達に報告して…その船を見つけ出して…!


「……ん?」


 …何かうずくまってる人がいるんですけども。
 え、何? 右腕ないよ? 血ィボッタボッタ出てるよ? 

 早く帰りたい…けども! …ここは見逃せないよね…?


「あのー…えっと…大丈夫ですか?」
「……」
「あのー…」
「…誰だ?」


 土方栄蓮と申しますけども何かァァ?!
 …この人まさか辻斬りにやられたのかな?!


「真選組です」
「真選組…? …まさかアンタ…女隊長かい?」
「えェ、そうです。とりあえず病院に行きましょう。…立てますか?」
「ククッ…三番隊隊長さんは…随分とお優しいんだねェ……」
「え…?」


 何で…私が三番隊隊長だって事…知ってんの?
 一般人なんかがそんな事知ってるなんて…ごくまれ…なのに。


「あ、の…。……!」


 ——ガキィンッ!!

 刃と刃のぶつかり合う音が夜の闇に響いた。
 栄蓮は間一髪で抜刀し、男の左腕で振られた刀を受け止める。


「ぐ…ッ!」
「ほォ、今のは首をとったと思ったんだけどねェ。なかなかじゃないか?」
「ま、さか…アンタが……!!」
「おや…今頃お気づきか? お人好しも程々にしないとねェ…?」

(件の人斬り事件は…コイツの仕業か…ッ!)


 ギチギチと刀と刀が音を立てる。
 男は額に脂汗をにじませながらも立ち上がり、後ろにとんだ。


「ある人からのご命令でねェ…三番隊隊長を見つけたら殺せと言われているんだ」
「へーェ? もしかしなくても…高杉晋助オア風霧晴香でしょう?」
「おや…勘はいい方なのかねェ?」
「勘も何も…それくらいしか浮かばないんですよねェ」


 栄蓮は冷や汗を流しながらもニッと笑う。
 次の瞬間刀を両手に持ち替え、男に向かっていく。

 刀と刀のぶつかり合う音が辺りに響く。


「ッ…片腕なくても…容赦…ないねェ…!
 三番隊隊長さんは…相手が刀を抜かなければ自分も刀を抜かない…。
 そんな性格だと聞いていたんだけどねェ…!」

「ハッ…! 
 自分の大事な人傷つけられて…しかもその傷つけた張本人が相手と来て…ッ!
 容赦する甘ちゃんがいるかってーの…っ!」

「大事な人…? あァ…風霧八雲のことかい?」

「!」


 栄蓮の瞳が一瞬見開かれ、すぐに鋭くなった。
 刀にこめられる力がより一層強くなり、男は息を詰まらせる。


「八雲傷つけたからには…覚悟してよね…!」
「…あァ…安心するといいよ…、探す必要はない…!」
「は…ァッ?!」
「今頃その彼は…もう死んでいる」
「…!」


 ニィッと笑う男に、栄蓮は驚愕の色を見せる。
 しかしそれはすぐにおさまった。


「八雲は…死んでなんかない…ッ」

「ほォ…何故そう言える?」

「八雲は…ンな簡単にやられない…!!
 皆…八雲を信じてる! だから…私も…八雲を信じる…ッ!」


 再び距離を置く二人。互いに息が上がっている。
 その時だ。愉快げに男が笑い始めた。栄蓮は訝しげな表情だ。


「なにが…おかしいの…?」

「いやァ…ついさっきねェ…? その台詞と同じ様な台詞を聞いたのさァ…。
 “瞳孔女が八雲クン待ってんなら俺達も信じて待つだけだ”…だったかねェ?」

「…!」


 そんな呼び方をするのはただ一人だ。
 男はさらに笑い、腕のない右肩を指差した。血は先程よりも溢れている。


「この腕はねェ…そん時にやられたのさァ。
 最初にやってた男…“銀サン”とか呼ばれてたかねェ? その男をやったらコレだ」

「なっ…?! 今…なんて…ッ?!」

「何度でも言おうかねェ…。その“銀サン”とか呼ばれてた男をやっ——」


 ——ガァンッ!!
 男は近くの壁に頭をぶつける。物凄い勢いで吹っ飛ばされたようだ。
 

(殺気が…倍増したようだねェ……)

「…ナマ言わないでくれっかなァ…」 


 彼には見えない。だが、周囲の者が見れば恐らく逃げ出しているだろう。
 鋭く光る漆黒の眼光。血濡れた刀を振るうその姿は、いつもの彼女ではない。


「アイツが…、アイツらが…アンタみたいなのにやられるわけない…」

「おやおや…随分と信頼してるんだねェ…。でも…紛れもない事実さ。
 あァ…でも…ひとつだけ違うかねェ…」
 
「……?」

「彼をやったのは俺じゃなくてねェ…この刀さ。
 …なァ? ——“紅桜”よ…」

「!」


 男の右手に握られている紅色の刀。それを見た栄蓮は目を見開いた。
 何てったってその“紅桜”が動いているのだ。

 まるで融合したかのように、男の腕から触手の様な物と刀が繋がっている。
 慌てて栄蓮は後方に飛び、距離をとろうとする。…が。


「ちょいと遅かったねェ」
「ッ! ガっ…!!」


 腹に一発入れられ、栄蓮は目を見開く。
 が、それにかまっている場合ではない。男はその刀を振りかざしてくる。

 何とかそれを受け止める栄蓮だが、先程よりも男の力が増している。


「ちょいちょい…アンタそれ…ッ、ホントに…刀……?!
 なんか…ッ、パワーがすんごい増してんだけど…!!」

「それもこの紅桜のおかげさァ。…でもアンタすごいよ?
 この紅桜あいてにこれ程まで持ちこたえれるとは…拍手もんだァ」

「っはは…! 嬉しく…ねェェッ!!」


 紅桜をはねのけ、男の腹を確実に狙う栄蓮。
 タイミングてきには完璧だ。実際男も驚いた表情をしている。

 が、次の瞬間、栄蓮の刀に何かが絡みついた。


「なッ…?! しょ、触手…ッ?!」

「言っただろう? あの男をやったのも…この刀だと…。
 俺じゃないんだよ? ただこの刀が…反応してんのさァ…」

「——!」


 マズイと栄蓮が察した時には遅い。

 紅桜は目にも止まらぬ速さで、栄蓮の腹を斬りつける。
 大量の血が栄蓮の腹から溢れ出した。


「ぐ…う、…!!」

「おや…なかなかいい具合だったんだけどねェ…?
 やっぱり丸腰では厳しいかァ…? …なかなかいい刀だねェ」


 触手が掴んだままの栄蓮の刀をなめるように見つめる男。

 短い息をし、腹を押さえながらも何とか栄蓮は立ち上がる。
 その際にボタボタッと大量の血が流れ落ちた。


「おや…まだ立てるかい? 死んで同然の傷の深さのはずなんだけどねェ…」
「か…、刀…、か…え、せ……!!」
「あァ…別にいいとも。ただし…君の息の根を止めてからだねェ」
「!」


 次の瞬間、栄蓮の背から血が溢れ出す。そのまま栄蓮は崩れ落ちた。
 男は先程よりも数倍は強くなっている紅桜を見つめる。 


「運が悪かったようだね、女隊長サン…。今紅桜は絶好調のようだ…。
 俺の右腕をなんなく補えるくらいにね…」

「…ッ…か、え…せ……」

「おや? 刀かな? いいだろう、すぐに——」

「や…くも……!! か…え、せ……ッ!!」

「…………。
 いいだろう。同じところに送ってやる」


 振りかざされる刀。それでも栄蓮は男を睨みつける。
 にぃっと男が笑ったその時——二人の間にひとつの影が素早く入り込んできた。

 刀がぶつかり合う。

 まるで後ろに下がれと言わんばかりのソレに、思わず男は下がった。
 現れた影は栄蓮に近寄り、上半身を支えている。


「オイ! オイ栄蓮! しっかりしろィ!!」

「そ…、ご……」

「すぐに屯所に連れて帰ってやりまさァ。絶対ェ持ちこたえろよィ。
 …人斬りさんよォ、俺もこの女を死なせるわけにはいかねーんでねィ。
 アンタも片腕のねェ状態。さらに栄蓮に傷を負わされてる。
 …どうでィ、ここは互いにひかねーかィ?」

「…………」

「何なら…ざっと10名程度でテメーの相手するけどねィ」

「!!」


 その瞬間男は自分に向けられる数十本の刀に気がついた。
 どうやら囲まれているらしい。


「イヤ…流石にこれだけの相手をするのはキツそうだからねェ。
 俺も今日はここまでとさせてもらうよ…」


 そう言って去っていく男。静かにそれを見つめる沖田と隊士達。


「オイ! パトカーもってこい! 栄蓮連れて帰るぜェ!!」
「はい!」


 グッタリと意識を失っている栄蓮。その顔には血色がない。
 チッ、と沖田は舌打ちをした。



( 間に合ってくれよィ…! )
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.127 )
日時: 2013/10/31 23:32
名前: Sora (ID: fE.voQXi)




栄蓮んんんん!!!
ぎゃぁぁぁぁぁ!!!

ピンチすぎるピンチ!!
つっ続きがものっごっつうきになるぅ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.128 )
日時: 2013/11/03 23:11
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Z/MByS4k)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11667099112.html

参照≒「なんやかんや」アップ。
題名的に意味不明ですが…まァなんやかんやなのです((


 Sora様

栄蓮も紅桜サンと こんにちわ! です((黙
シリアス気味は疲れちゃいますね〜…(´∀`)


 —

49訓更新以来風邪が徐々に悪化していき2日間死んでました。
更新できなくてすいませんでしたァァ!
そして気づけば参照数2000突破…だ…と…?!(´Д`)
本当に有難う御座います!

 —


 沖田の迅速な行動により栄蓮は何とか一命をとりとめた。
 ふっと意識を戻した栄蓮が最初に見たのは、近藤だった。


 52訓 不器用でも優しさは優しさだ


「あ、栄蓮! 目が覚めたか! もうホント心配したぞォォ!」
「こ…ん…どう…さ……」


 頬や額にはガーゼを、腹や背には包帯を巻かれている栄蓮。
 それだけでも傷の深さを察することができる。

 布団に寝かされた栄蓮は近藤を見つめ、体を起こそうとした。


「い゛っ…!」

「こら、動いたらダメだ。丸一日眠ってたんだぞ? 
 それ程に傷は深いんだ。大人しく寝てなさい!」

「ブッ…お母さん、ですか…アンタは…」


 苦々しく笑いながら近藤に体を押し戻される栄蓮。
 どうやら栄蓮自身の部屋のようだ。無言で天井を眺める。


「…驚いたよ。総悟が物凄い剣幕で屯所に戻ってくるんだからよォ」

「…総悟が…?」

「あァ。総悟のあんな表情初めて見たぞ? 
 そしたら血まみれの栄蓮抱えてるしよォ、トシも凄い驚いてたよ。
 なんせ煙草落として裸足で踏んづけるくらいテンパってたからなァ」

「え、それ大丈夫なの?」

「“あづァァァァァァ!!”って叫んでたよ。
 その後はポーカーフェイス装ってたけどな」


 そんな土方を想像して栄蓮は軽く吹き出してしまう。
 ようやくホントに笑った、と近藤は一人安心した。


「ねェ…近藤さん……?」
「どうした?」
「み…みんなは…?」


 やけにシーンとしている。足音すら聞こえない。


「…栄蓮が意識を失っている間に、高杉一派の位置情報をやっと掴めてな。
 今は総員出席で、トシが作戦を伝えている」

「兄さん…が…。近藤さんは…出なくて、いいんですか…?」

「俺はトシに栄蓮の看病を頼まれてな!
 それに誰もいなかったり看病役が女中だったりすると、抜け出すだろ?
 女中にもそれなりの理由をつけたりしてよォ?」

「う゛…。ははっ、かなわないなァ〜」

「栄蓮が分かりやすいんだ」


 ニカッと近藤は笑い、横になっている栄蓮の頭を撫でる。
 かと思うと次の瞬間真面目な表情になった。


「栄蓮。間違っても高杉共の所に行こうなんて考えるな。
 今のお前では…行っても死んじまうぞ」

「…………」

「医者の話によれば…一週間は寝たきりがいいらしいぞ。動けば悪化する。
 逆に生きてることのほうが不思議らしい」

「そんなに…酷かったんだ」

「あァ。だからトシに“俺が指揮をとるからアンタは栄蓮を見ててくれ”って言われてな。
 あ、ちなみにこの台詞全部トシからの伝言な? 間違っても…あたりから全部トシからの伝言な?」

「イヤほんとに全部兄さんじゃないですかソレ」


 どこか和やかな空気が流れる。…が、近藤には分かっていた。

 栄蓮の目は、死んでいない。
 いつ屯所を抜け出すか分からぬ状態である。


「あ、栄蓮。目ェ覚ましたのかィ?」
「総悟」


 入ってきたのは沖田だ。
 ドカッと胡座をかき、近くに置いてあった蜜柑の皮をめくり、一気に口に入れ頬張る。


「近藤ひゃん、あと一時間後にしゅつほーでひゃァ」
「ゴメン総悟、蜜柑食べ終わってから言ってくれるか?」
「つか何で遠慮なく食ってんの? それ私の蜜柑だよね?」
「助けたのは誰だと思ってんでィ」
「…アリガトウゴザイマシタ」


 明後日の方向を見ながら礼を言う栄蓮。フッと満足気に沖田は笑った。
 栄蓮を運んできた時を見せてやりたいわ、なんて近藤は一人考えた。


「…で、近藤さん。あと一時間後に出動でさァ。
 各自武器の用意を怠らぬように、との土方さんからの命です」

「そうか」 

「で、栄蓮。オメーにも伝言がありまさァ」

「イヤもう聞かなくても分かる気がする」

「…“くれぐれも八雲を助けに行こうなんざ考えるな。俺達が行くから寝ていろ。
 お前は高杉に一度殺されかけた身だ。あの時に比べると今の方が体の調子は悪い。
 死にたくなけりゃァ寝ていやがれ”…だとよ」

「…やっぱり」


 笑う栄蓮。だが、近藤と沖田…無論土方にもその無念さは分かっている。
 チラリと目配せをする近藤と沖田。すくっと近藤が立ち上がった。


「あいだだだだだだだだだだだァァァァ!!!!」
「ふぬぉっ?! 近藤さん?!」
「うわァー! 近藤さーん! どうしたんですかーィ?」
「何その棒読みィ?!」


 突如腹をおさえてうずくまる近藤と、駆け寄る沖田。
 栄蓮は何とか上半身だけを起こして、二人を見つめる。


「そそそそそ総悟ォォ! ちょ、ちょっと腹がいっちまったようだァァ!
 厠ァァ! 厠連れて行ってくれェェ! あ゛あ゛あ゛あ゛出るゥゥゥ!!」

「ダメでさァ近藤さん!! こんな所で出したら俺もうアンタとどう接したらいいか分かりやせん!!
 さァ、厠行きやしょう!」


 茫然と栄蓮は二人を見ている。
 近藤は沖田に支えられ、尻を抑えながら立ち上がった。


「な、なァ総悟! 俺栄蓮に言ってないよな!
 破られところ直して洗濯済みの隊服と、刀は二つ先の部屋にあるとか言ってないよな!」

「言ってやせん言ってやせん」

「あとあと、八雲の刀も二つ先の部屋にあるとか口滑らせて言ってないよな!
 行くんだったら持って行ってやれよとか言ってないよな!」

「言ってやせん言ってやせん。
 あ、俺も今は隊士のほとんどが出動準備中で裏口の警備が薄いなんて言ってやせんよね?
 抜け出すなら裏口からの方がいいぜなんて言ってやせんよね?」

「言ってない言ってない!」


 障子をあけながら二人は栄蓮に聞こえるくらいの大声で言う。
 ポカーンと栄蓮の口が開いている。


「あと…行くんならお前も八雲も無事で、なんて言ってねーよな!
 絶対に帰ってこいよなんて言ってねーよな!」

「言ってやせん言ってやせん」

「ヨシヨシ良かったァァ! そ、総悟! 厠連れて行ってくれェェ!!」

「らーじゃァァァ!」


 そう言って部屋を出て行く二人。
 栄蓮は目を見開きながらそれを見送り、わざとらしく大きく開かれた扉を見つめた。

 小さく微笑んで、何とか足に力を込めて立ち上がる。

 鋭く激しい痛みが体全体に走るが、ぐぅっとこらえた。
 二つ先の部屋に行き隊服と刀二本を見つけた。


(…ありがとう、近藤さん、総悟)


 隊服に着替え、髪を結んだ。自分の刀を腰にさす。
 そして八雲の刀を片手に部屋を出て、裏口を目指す。

 そんな時だ。廊下の曲がり角あたりから、煙が出ている。
 それに加えて見えたのは黒髪と、煙草。


「…………」

(…ヤバくね?)


 見つかればきっと兄は部屋に連れ戻すだろう。
 だが、そこを通らなければ裏口に行くことはできない。

 
(せ…説得するしか……な、ないか…)


 堂々と歩いていき、曲がり角を曲がれば、やはり土方だ。
 目を閉じて煙草を吸いながら、精神統一をしているようにも見える。


「…………」
「…………」


 これは何とかいけるんじゃね? と栄蓮はひとり考える。
 こっそりと足を忍ばせながら、土方の前を通り、無事に通り過ぎた。


 チラリと後ろを見れば、まだ兄は目を閉じているようだ。
 …が。一瞬目を開きこちらを見て目が合っているとわかると、ギョッとしてからまた目を閉じた。


「…兄さん……」


 土方も栄蓮の思いを汲んでくれているのだ。
 そして…八雲が本当に来て欲しい人物が誰かも、分かっているのだ。


「…ありがとう、兄さん」


 小さな声でそういい、栄蓮は裏口から屯所を出た。 
 薄く目を開けてそれを見送った土方は、今度こそ精神統一を始めたのだった。



(あれー土方さんー? 栄蓮とめなくていいんですかィ?)
(あ゛…? 知らねーよ、俺がいつ栄蓮を止めれたんだよ)
(今目の前通り過ぎたじゃねェですかィ)
(…知らねーな。心を落ち着けて目ェ閉じてたからよ)
(…ふーん。んじゃ何でわざわざアンタが指揮をとったんでィ?)
(イヤ…俺よりも近藤さんが見守ってた方がいいかと)
(自分よりも近藤さんの方が素直に栄蓮を行かせてやれるから…だろィ?)
(…………ったく)


 —


何これグダグダ(^p^)←

きっと三人はこんな感じで遠まわしに伝言したり見送ったりすると思います。
お妙の銀さんへの気遣い…みたいな。

何だかんだで一番栄蓮の気持ちをくんでるのはやはり兄です。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.129 )
日時: 2013/11/03 23:31
名前: Sora (ID: EqqRo75U)




お腹痛い!
どうしよぅ!
笑いすぎて…お腹が…
腹筋がいたい!
はきそうです…

近藤と沖田の猿芝居めちゃめちゃ面白すぎるぅ!!


花火さん。
お体に気をつけてくださいね。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.130 )
日時: 2013/11/04 23:33
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: F80.MhYN)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11667099112.html

 Sora様

そんなに笑っていただけましたか?(´∀`)
二人の猿芝居は書いてるのも楽しかったですw

有難う御座います! 気をつけますw

 —


 裏口から屯所を抜け出した栄蓮。
 以前掴んだ高杉達の場所へ足を進めている途中、一台のバイクがとまった。


 53訓 走馬灯を見始めるといよいよヤバイ状況だ


「よォ、瞳孔女ァ。最悪な顔色して何処行くんだよ?」
「て…、天パ…ッ!」


 天パァァァァ! や…やっぱり生きてたァァァ…ッ!
 つーかバイク乗せてくれるかな? マジ死にそうなんだけど!


「オイ、コイツも乗せていいか? …つーか乗れっか?」
「結構キツいけど…乗ればいい」
「あざっす!」


 天パと女の子が乗ってるバイクに何とか跨る。それと同時に発車した。
 あ…でも何かすぐにでも落ちそう…。が…頑張れ私ィィ…!


「んで…その様子じゃあオメーも無事じゃなさそうだなァ!」
「まァねー…ちょいとやられちったァ〜」
「…紅桜…か?」
「まァねー…ちょいとやられちったァ〜」
「おんなじ台詞なんだけど」


 包帯グルグルじゃァァァ! 今にも傷口が開きそうでっす!
 つーか風圧ゥゥゥゥ! 何か傷にくるゥゥゥゥ!


「で…アンタもやられちゃったわけか! 紅桜に!」

「まァなー…ちょいとやられちったァ〜」

「私とおんなじ台詞なんだけどォォォ!」

「違うしィィ! “ね”と“な”が違うしィィィ!」

「どんだけ細かい違いだァァァ! グッホォォ傷に響くゥゥ…!」

「ギャァァァァァァ! おまっ、こんなところで傷口開かせんなァァァァ!
 ウボェェェ俺も来たァァァァァァ!」

「人のこと言えないだろうがァァァ!!」


 グホォォォォッ! マジ痛いわァァァァァ!

 あ…何か船が浮いてるんだけど! もしかしなくてもアレじゃね?! 
 グホォォとか言ってる場合じゃないんだケド!


「…瞳孔女ァ…。オメー…そんな体じゃ死んじまうんじゃねェの?」
「ひ…人のこと言えないでしょ…? アンタこそ死んじゃうかもよォ?」
「バッカオメェ…俺が死ぬわきゃねーだろォォ…?」
「ど…どうだかねェ…? だ…大体私だって死なないし? 生きるし?」


 八雲助けて…ンで屯所に連れて帰る…!
 だ、だって…ね? 近藤さんが…言ってたからね…?


『あと…行くんならお前も八雲も無事で、なんて言ってねーよな!
 絶対に帰ってこいよなんて言ってねーよな!』


 まァ思いっきり言ってるわけですが! わざとなわけですが!
 …もう来ちゃったから、絶対に帰らないといけないんだ。


「んじゃあ誓えっかァ? ぜってーに生きて帰れるって誓えっかァ?」
「あったりまえだコノヤロォォ! アンタこそ誓えっかァァ?」
「あったりまえだコノヤロォォォ!」
「んじゃあまァ…破った方の負けだぞコノヤロー? 破ったら一生罵る!」
「安心しろ、俺がオメーを一生罵ってやる」
「何で私死ぬ前提だァァ!」


 絶対死なないもんね! 意地でも死なないもんね!


「んじゃあ…」
「行きますか」


 —


「…はっ…はッ……」


 弱々しい呼吸音が暗い室内に響く。
 首をカクリと曲げて俯き、八雲は力なく座り込んでいた。


 床には溜まりに溜まった血が広がっている。
 もう視界もぼやけていて、上手く焦点が定まらない。


「…ぇ、…れ……ぃ、…ちょ……」


 出血量が多すぎる。力も入らないものである。
 それでも。…それでも、八雲が求めているのは。


「——愛しの隊長さんに…最期に会いたい?」
「……!」


 暗い部屋の中に入ってきたのは晴香だ。
 ギンッと鋭い目つきで晴香を睨みつける八雲。フッと晴香は笑った。


「まだそんな目をする力は残ってたのね? 我が弟ながら尊敬するわ?
 普通もう死んでるわよ?」

「ぅ…る……せェ…。
 …ンで…俺を…こんな…とこ、に…連れて、き…た……」

「そうねェ…。殺すついでにちょっとお話がしたかったの」

「ハッ…! テ、メェと…話、す…こと、なんざ…ッねぇよ…!」

「あら冷たい」


 荒い息を繰り返す八雲に近づき、晴香は視線を合わせようとしゃがむ。
 鋭い八雲の目線が真っ直ぐに晴香にぶつけられるが、それでも尚彼女は微笑む。


「両親は元気? 殺したつもりはないんだけど?」
「どう、かな…ッ…! 精神的に…死んじ、まったよ…ッ」
「あらら…狂っちゃったの?」
「そういう…こった…!」


 晴香に斬りつけられた両親は、あまりのショックに自我を失った。
 体の傷は癒えても心の傷は癒えず、八雲は日々暴力を振られた。

 以前までの優しい両親からは想像できぬことだった。


「で…そのまま貴方は壊れていったの?」
「ハ、ハッ…それだけ、なら…よかった、かな…!」
「…………」
「売ら、れた…んだよ…俺ァ…。そっからは、地獄、だァ…」




『 父上…母上…? 父上! 母上ェ!! 待ってください!! 俺を…俺を置いていかないで!!』

『 暴れんなこのガキィ!! オメーは売られたんだよ! 
  ——捨てられたんだよ、親に!! 』

『 !! そ…んな…… 』




「何度叫んでも…あの人達は、…振り返らなかった…。ただ…受け取った金だけを、…見てた。
 …その目は、もう、常人の目じゃ…なかった。た、だ…とち、狂ってた、よ…」

「…精神的にショックが大きかったのねェ?」

「ッ…壊したのは…テメー、だろ…。
 お袋と親父壊したのは! 家族ぶっ壊したのは!! テメーだろうがよ!! うっ…ゲホゲホッ…!」

「あんまり叫ぶと余計苦しくなっちゃうわよ?」

「る…せェ…」




『 今日から俺がお前の世話をする。お前は俺の言うことを聞け。…でないと、死ぬぞ 』
『 …殺せばいい。……殺してくれれば、いい。生きてる意味もねェ 』
『 オメーじゃねェよ。…オメーの両親だ。捨てられても尚…お前まだ、両親への思い捨てれてねぇだろ? 』
『 なっ…! 』
『 図星だろ? さァ…どうするよ? 』


 悲しそうに八雲の瞳が伏せられる。思い出したくも、ないのだろう。
 出血は止まらない。それどころかひどくなっているようだ。


「あら…そろそろホントに死んじゃう?」
「…お…れ…ァ……死ね、ね…ェ」



『 八雲…あの男を殺してこい。心配ない…お前ならやれる 』
『 オイ八雲、今日はあの女だァ…ついでに金も奪ってこい 』
『 今日はあの家の者を全滅させてこい… 』


 間違っても、自害はできなかった。
 そんなことをすれば…両親がどうなるかも分からない。

 だからただ、八雲は言いなりにしかなれなかったのだ。


『 そういや…お前知ってるかァ、八雲? 』

『 …ンだよ 』

『 オメーすげェ有名人だぞ? 何せ“蒼紫アオシの化け物”とか呼ばれてるらしいからな。 
  みんながみんな、オメーを化け物扱いだァ…。哀れだなァ? 』

『 …!! 』


 彼の世界が、絶望に染まりきった。

 周囲の人間からもそんな風に扱われるようになってしまった。
 …もう、すべてがどうでもよくなった。


 人を、頼れなくなった、瞬間だった。


「そろそろ終わりかしらねェ…? “蒼紫の化け物”サン?」
「その…名で……呼ぶ…な……」
「私が親を斬った理由も教えてあげたかったんだけど…もう無理そうねェ?」
「る…せ……ェ…」



『 ふぬぉっ?! 何?! めちゃくちゃイケメンじゃねぇか?! コレが蒼紫サン?! 』
『 蒼紫サンって何でィ近藤さん。栄蓮、コイツ名前なんてーの? 』
『 え? あ…えっと……ワッチュアネィィム?! 』
『 発音ワリーんだよバカ 』
『 ンだとコラ馬鹿兄さんんんんん!! 』




 —— 隊長……



「あら…ホントに終わりみたい。…じゃあ最後は…私がやってあげるわ。
 楽ーに…行かせてあげる」

「…………」

「…ホントに終わりかしら」


 鞘から刀を抜き、一瞬哀れみを含んだ視線を八雲に送る晴香。
 一度瞠目を、そして思いっきり刀を振りかざした。


(…さようなら、八雲)



 一気に、刀が振り下ろされる。





 ———ドォォォォォォォンッ!!!


「ッ?! 何……ッ?!」
「は、晴香さん! 大変です! 今何者かが船に侵入してきました…!」
「…まさか…それって……」
「恐らく——ぐあああっ!!」


 ザシュッ、と肉の裂ける音がやけにはっきり晴香の耳に届いた。


 ポニーテールが風になびく。
 血の滴り落ちる、白銀の刀。


 これまでに見たことのないくらいの、形相。


「ははっ…。アンタ…似蔵が殺したとか言ってたけど…満更でもなさそうね…」
「——ったり前でしょ。…死ねるわけねーじゃん?」


 頬に返り血をつけたまま、ニィッと栄蓮は笑った。



「 八雲、返せ 」





( その声音には、一切笑いは含まれていなかった )



 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.131 )
日時: 2013/11/05 08:42
名前: Sora (ID: iTHoKTwe)




えーれーんー!!!
来た!!来ましたよぉ!!
八雲ぉぉぉ!
危なかったぁぁぁぁ…

ちょっと泣きそうな僕です…
紅桜篇で二回目?
涙ぐんでます…

更新楽しみです!!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.132 )
日時: 2013/11/06 23:08
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rBpxuBxx)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11671476337.html

参照≒「 八雲、返せ 」アップ。
血の表現あったり八雲グッタリしてたり栄蓮の目笑ってないので御注意。


 Sora様

紅桜編では私も書いてて何か胸が詰まることがありますねw
何ていうかもう…八雲ごめんぬ的な←
そろそろ紅桜編も後半突入です(´∀`)!


————————————————————————————————


 乗り込んできた栄蓮。口元だけは笑っているが、目は笑っていない。
 いつの間にかかいていた冷や汗に気づき、晴香は自嘲気味に笑った。


 54訓 人はみかけによらないって覚えておこう


「久しぶりねェ…蓮ちゃん。いえ…初めましての方がいいかしら?
 真選組攘夷浪士討伐専門三番隊女隊長…土方栄蓮さん?」

「こちらこそ改めてはじめましてかなァ…ハルさん…じゃなくて。
 鬼兵隊、高杉晋助の側近にして八雲のおねーさん…風霧晴香さん?」


 互いにニコニコと笑いながら二人は言う。
 しかしその光景は寒気が走るものだ。殺気が部屋中に溢れている。


「うちの副隊長、返してもらいに来ました」
「フフッ…ちょっと遅かったんじゃなァい?」
「…………」


 無言で栄蓮は八雲に近寄る。晴香は微笑みながらそれを見つめている。

 八雲の姿を見て、栄蓮は目を見開いた。あまりにも惨すぎる。
 腹は血で真っ赤に染まっており、床も血の海状態なのだ。意識はない。


 ゆっくりと栄蓮は手を伸ばし、八雲の首の脈に手を当てた。


「…………」
「……どう? まだ生きてる? それとも死んじゃった?」
「…………」
「ずーっと…貴女の事考えてたみたい——」


 よ、という晴香の言葉は続かなかった。 
 栄蓮が晴香に斬りかかったのである。晴香も寸でのところで抜刀した。


「あらあら…もしかして…死んじゃった?」
「……ッ!」
「…図星、ね」
「例え、死んでても…八雲を…連れて帰る…」
「あらあら…素晴らしいわね?」
「ッやったのは…アンタか…!!」


 視線だけで射殺されそうな程の、鋭い瞳。
 ギチギチと音を立てている刀を見つめながら晴香は笑った。


「まァ…主にやったのは私かしら?」
「あァ…そう!!」
「……!!」


 刀を押してくる力が上がった。晴香は思わず息を呑む。


「…強いのね」

「どーも」

「何でしたっけ…“バラガキ”だったかしら?」

「……!!」

「私も聞いたことあるのよ? 触れれば痛いイバラのような乱暴な悪童…でしたっけ?
 そんな風には見えないんだけどねェ…? あァ…昔の話だった?」


 ガキンッと音を立てて離れる栄蓮と晴香。
 小さく笑っている晴香に対して、栄蓮はにんまりと嫌に笑った。


「……何? 何がおかしいの?」
「いやァ、なっつかしい呼び名だなァと思っちゃって」
「…………」
「昔の話…って言ったよね?」
「!」


 ゴソリと、晴香は後ろで何かが動く気配を察した。
 嫌な汗が背中を伝う。しかし視線は、目の前で笑う女から外せない。


「悪いですけどー…私ァ昔も今もなーんにも変わってないんでェ…。
 生まれてから今まで…ずぅーっと…悪ガキなんですよねェ…?




 ——ねェ、八雲?」




「——そーっスね」


「!!」


 
 ガキンッと晴香の刀が折られた。折ったのは八雲の刀。
 にんまりと笑っている栄蓮を見て、晴香は苦笑した。



「なるほど…。迫真の演技ねェ…? 八雲が死んでるなんて大嘘を…。
 とんだ悪ガキさんねェ?」

「そりゃどうもー。こちとら一生涯治りそうにないですよ〜」

「ハ…ッ。ま、ァ…隊、長は…性、悪の、極み、っスから、ね…!
 つ、か…お、れと…目、ェ…あわ、せた…だけ、で…普通…作、戦…分か、るっスか…?」

「凄いでしょ? エスパーだよエスパー。
 …ま、確実に晴香さんに攻撃加えるには私もそれしか浮かばなかったし」

「……。八雲…アンタも随分と迫真の演技じゃなくて?」

「はは、は…悪ィ、けど…俺、ァ…演技、でも…ねー、わ」


 崩れ落ちる八雲の刀。最後の力を振り絞ったのだろう。
 
 晴香は折られた刀を見つめる。対して八雲が握っている八雲自身の刀は傷一つないようだ。
 栄蓮は八雲の肩に腕を回し、その身を支えて何とか立ち上がらせる。


「晴香さん…私は今日はアンタらを討伐しにきたんじゃないんですよ。
 八雲をただ助けにきただけなので…失礼しますよ」

「……情けをかけているつもり? 甘いのね?」

「イヤ、マジ違うんで。ホントはぶった斬りたいんだけども」


 栄蓮は今にも呼吸を止めてしまいそうな八雲を見る。
 一応持っていた布で止血はしているものの、既に状態は限界を超えている。

 そんな中でも生きているというのは、正しく奇跡だった。


「…次会ったら、八雲の借りを思いっきり返すんで」
「…そう。私も刀がなくなっちゃったから…お預けね」
「…………」


 何処か寂しげにそう言う晴香を栄蓮は見つめた。
 

「…ねェ。普通だったらさ…どうにか手段を考えて私だけでも殺そうとするよね。
 それをしないってことは…貴女…八雲のこと——」



 ——ドォォォォォォォォォン!

 物凄い勢いで船が揺れた。うわッ、と栄蓮は倒れそうになる。
 晴香は着物を翻して立ち去ろうとしながら、栄蓮の方を見た。


「——土方栄蓮さん」
「……?!」


「…八雲のこと、お願いね」

「なっ…! ちょっ、ちょっと!!」


 部屋を出て行く晴香を呼び止めようとするが、彼女は振り向かない。
 

 何なんだと栄蓮は困惑する。八雲を殺そうとしたり、自分に託したり。
 ただ一つ言えることは…彼女がとても、悲しげな表情をしていたこと。


「っとと…私も行かないと……」


 八雲の刀を鞘におさめ、彼の腰にさしといてやる。
 栄蓮も自分の刀を鞘におさめると、腰に戻しておいた。

 八雲を支えながら甲板に出ると、大量の天人がいた。


「な…ッ、何これ……ッ?!」


 よくよく見れば銀時と桂が大量の天人共を斬っている。 
 その時、高台にいる高杉と栄蓮の目が合ってしまった。


「ヤバ…ッ! ふぬぉっ?!」
「大人しくしてろ!」


 栄蓮は銀時に、八雲は桂に抱えられて走り出す。
 そのまま船を飛び降りた。

 銀時が栄蓮を抱えたまま桂をガシッと掴む。
 その瞬間桂が準備していたパラシュートが開き、フヨフヨとゆっくり降りていく。


「桂ァァ! 何その短髪?! イメチェン?! イメチェンかコノヤロー!」

「そんな事を言っている場合か! 此奴貴様の隊の副隊長だろう!
 血まみれではないか! 意識もないぞ! ぐったりしてるぞ!」

「瞳孔女ァァ! 八雲くん生きてんの?! つーかお前何で生きてんの?!」

「それどう言う意味?! 八雲はまだ息はある!」

「チッ、オメーが死んでたら罵ってやろうと思ってたのによォ…」

「どこでS発揮してんだァァァ! ぬぐほォォォ傷口がァァァ…!」

「馬鹿か貴様は!! ぬぐェェ!! お、俺も来たァァァ…!!」

「オメーも言えてねェだろぅがァァァァッ俺も来たァァァ…!!」


「…ぜ…ん、いん…ダメ、じゃ…ね、ェ…スか」


 弱々しい声が聞こえて、三人は桂が支えている八雲を見る。
 顔面蒼白で今にも事切れそうな表情をしながらも、彼は笑っている。


「馬鹿者、貴様が一番重傷ではないか」
「八雲くん、地上についたら俺らが速攻で病院連れてくからな。死ぬなよ?」
「ハ、ハ…し、んで……た、まる、かァァ…ッ、スよ…」


 辛そうな表情を隠すかの様に笑う八雲。
 銀時と栄蓮、敵ながら桂もつられて笑った。


「た、ぃ…ちょ…?」
「……ん?」
「…なん、でも…ねェ…ッス」
「プッ、何それ?」



( やっと、会えた )


 —


 バラガキ発動(`・ω・´) ((黙

 やっと栄蓮と八雲が出会えた…と私自身も安心。
 シリアスは何だか疲れちゃいますね。私の属性ではないです((←

 晴香が何故両親を斬ったのか。それはまたいずれ明かしたいです。 

 今回はグダグダ度が最高潮すぎて泣ける((

 そろそろ紅桜編も終了…かな(´∀`)?
 次回からは少しずつギャグ中心に戻っていきます(`・ω・´)!
  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.133 )
日時: 2013/11/05 23:22
名前: Sora (ID: xIyfMsXL)




しっ心臓が止まるかと思った…
八雲が死ぬとか
栄蓮…シャレになんねぇ…
今涙止まらないんですけど……


マジですごい…この話……
僕どんな映画見ても泣かないのに現時点号泣中……

花火さん…
感動をありがとうございまぁぁす!!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.134 )
日時: 2013/11/06 13:52
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

やばい。やばい。
桂がかっこいい。さすがっ花火!
すいません。応援してます!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【紅桜編】 ( No.135 )
日時: 2013/11/07 00:17
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rBpxuBxx)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11671476337.html

 Sora様

なんせバラガキですからw戦闘で考える手段も悪いんですねw
かかかかか感動ですとォォ?! そそそそそんな嬉しいです!

 サイダー様

桂かっこいいよね、うん! かっこよくかけてたら嬉しいな(´∀`)♪
タメで大丈夫ですよ! 応援ありがとうございます! 頑張ります!

————————————————————————————————


 空に浮かぶ一隻の船。ぼんやりと晴香は外を眺めていた。
 そんな時、晴香のいる部屋の中に誰かが入ってきた。


 55訓 シリアスが終わるとすごくこう…何か来るよね! え、来ない?


「晴香さァァァァん! 無事ッスかァァァァ!」
「また子ちゃん……? …私は平気よ」
「良かったッスゥゥ!」


 来島また子は金髪の美少女だ。紅い弾丸と呼ばれる鬼兵隊の一員でもある。
 晴香はまた子のことを妹のように思っている。


「今回は大変でしたねェ…晴香さん」
「ロリさん」
「だからそのロリさんってやめてくれます? っていうかロリコンじゃないです」
「じゃあフェミさん」
「じゃあって何ですかじゃあって」


 こちらは“ロリコンじゃないフェミニストです”が口癖の武市変平太だ。
 実際ロリコンである。が、あえて言わないでおこう。


「こんなところで何をしているでござるか、晴香?」
「ちょっと休憩してたのよ、万斉」
「そうでござったか。あ…、晋助が探してたでござる」
「ありがとう。すぐに行くわ」


 河上万斉。この男も鬼兵隊の一員だ。
 なかなか強い男なのだが…何故か常に音楽を聴いている。


「あ、晴香さん! 確か刀斬られちまったんスよね?!
 新しいの用意しといたっス! あとで渡しに行きますね!」

「ありがとう」


 微笑んで晴香が言うと、嬉しそうに笑うまた子。
 また子も晴香を信頼し、尊敬しているのだ。

 晴香は部屋を出て高杉の元へと向かった。


「…………」
「……晋助」
「…来たか」


 窓から宇宙を眺めていた高杉が晴香を見て微笑んだ。
 ゆっくりと晴香に歩み寄ると、その頭をガバッと抱え込む。


「わわッ?! ど…どうしたのよ、晋助?!」
「…辛そうな表情してやがる。また…何抱え込んでやがんだ」
「…何でも…ないわよ……」
「何でもなくねェだろ…。……弟のことか」
「…………」


 その言葉に晴香は目を細めて体の力を抜き、高杉にもたれかかる。
 ふっと目を閉じれば…よみがえるのはいつだって、あの日のこと。


『 晴香…お前は—— 』
『 …え……?? 』
『 お前は…… 』
『 お父…さん…? お母…さん…? 』




「…本当に何でもないの…。
 ただ…私、馬鹿だなァ…って、思っただけよ」

「…何でだよ」

「…護りたいと思ってたはずなのに…結局は傷つけてた。
 生きてほしいと…幸せに生きてほしいと願ったはずなのに…。
 ……あの子に…地獄を見せてしまった」

「…………」

「どうしてこうも…上手くいかないのかしらね……」




『 あ…あ……あ…ああああああああああああああああッ!!!! 』




「…馬鹿野郎。ンな表情カオしてんじゃねェよ…」
「晋助……」
「ンな風に…抱え込んでんじゃ…ねェよ」
「……うん」




『 ッ…壊したのは…テメー、だろ…。
  お袋と親父壊したのは! 家族ぶっ壊したのは!! テメーだろうがよ!!  』




 ——姉貴ィィ! おれ、また強くなったぞ! マジだぞ! マジだかんな!
 ——分かった分かった…じゃあかかってきてみなさい!
 ——っしゃァ! 行くぞ! 行くぞォォォ!! うォりゃァァァ! あっ
 ——あっじゃないでしょォォォ! 普通そこで転ぶゥゥゥゥ?!
 ——う…うるぺぇぇぇぇぇ…
 ——もう…鼻真っ赤じゃないの? …ホラ、見せなさい?




「…………?」


 急に静かになった晴香を訝しげに思い、高杉はその顔を覗き込む。 
 固く固く目を閉じて夢の中らしい。先程よりも表情は和らいでいる。


「……俺が…絶対にテメェを護ってやる」


 ——例えこの身が裂けようとも。


 —


「いっ…だァァァァァァァァァァァァァァァいいいいいいい!!」


 病院内に栄蓮の絶叫が響き渡った。
 …それはそうだ。沖田がいきなりベッドの上の栄蓮に乗ったのだから。


「ありゃ、わりーねェ、栄蓮。わざとじゃないんでさァ。
 別に腹の近くに乗って苦しめてやろうなんざ微塵も思って…なくもないんでさァ」

「つまりはあるってかコラァァァ! グホッ…! き…傷口…が……」

「ギャァァァァァァァァァ! 栄蓮隊長ォォォ!」

「うわー誰かァー大変だァ! ザキが乱心して栄蓮を殴ったァー!
 大変だ大変だー!」

「何さりげに人のせいにしてんだァァァァァ?!」

「るせーな」


 病室に入ってきたのは土方だ。その後ろには近藤もいる。
 ふたりとも疲れに疲れた顔色をしている。


「オイ総悟! 栄蓮は一応重傷なんだから大人しくさせといてやれ!」
「ヘーイィ! すいやっせーん!!」
「馬鹿にしてるよね?! てゆか一応ってどう言う意味兄さんんん?!」
「うるせーよお前は黙ってネテロ」
「どこのハンタァァ?!」


 全く…と近藤は言い合いをする栄蓮と土方、沖田を見る。
 本当に昔からこの三人は変わっていない。


「栄蓮…しょうがねェから俺が元気になる呪文唱えてやりまさァ」
「え…あんまりって言うか絶対意味ないよね?」
「ザオリク!! あちょっぱ!!」
「ドラクエェェェェェェ!! つかあちょっぱって何だァァァァ!! グホッ」
「「ギャァァァァァァァッ!!」」


 沖田が栄蓮の腹をチョップして、血を吹き出す栄蓮。
 チーンと横たわる栄蓮にニンマリと沖田は笑った。


「総悟ォォ! おまっ、何してんだァァァ!」
「いやァ…動けねー栄蓮ほどからかって楽しいものはないですぜ?」
「どこでS発揮してんだオメーはァァァ!!」
「つーかからかってると言うより殺してますよね沖田隊長ッ!!」
「ザ オ リ ク !!」
「グホッ…!!」
「もうやめろォォォ!! チョップはもうやめろォォォ!!」


 ちなみにザオリクの意味がわからない人はググってネ!
 
 その時…シャッと栄蓮の隣のベッドのカーテンが開く。
 迷惑そうに包帯グルグル巻きの八雲がこちらを見ていた。


「うるさいっスよアンタら」
「おォ八雲ォォ!! 大丈夫かァァ!! 皆、静かにするんだぞォォ?!」
「いやアンタが一番うるさいっスから近藤さん」
「ゲホッ…八雲…調子はどう?」


 栄蓮が尋ねると、八雲はニッと笑って答える。


「絶好調ッスよ。もう帰れるっス」
「三日間生死の境を彷徨った奴が何言ってやがんだ」
「そうだぜェ八雲ォ! まだまだ仕事しなくていいんでェ! サボれサボれェ!」
「お前は隊長にあるべからずなことを言うなァァァ!」
「医者の話によると…二人共退院にはあと一、二週間はかかるそうですよ」
「「えェェェェェェェ?!」」
「しょうがないさ、栄蓮、八雲」


 近藤が笑顔でそう言えば、納得したように黙る二人。
 ガシガシと近藤は力強く二人の頭を撫でる。


「何はともあれ…無事でよかった! 心配したんだぞ?」
「近藤さん……」
「ありがとう…ございます」


 ニッと笑う近藤につられて、栄蓮と八雲も笑った。
 それをつられて笑いながら見ていた土方、沖田、山崎。今日の見舞い組だ。


「あーァ…でも早く帰りたいねェ、八雲」
「そーっスねェ…」
「んじゃ俺が復活の呪文を唱えてやらァ!!」
「「え、ちょ、待っ」」
「ザ オ リ ク !!」
「「ウグホッ」」
「総悟ォォォォォォォ!!」



( コレが俺達でィ! )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【尾行編】 ( No.136 )
日時: 2013/11/07 00:37
名前: Sora (ID: UcGUlfNK)




ざっザオリク…www
沖田ザオリク気に入りすぎぃぃぃぃ!!!
もぉ蘇生のじゅもんじゃなくなってるぅ!!
地獄への道案内の呪文になってるからぁぁ!!

晴さん…
絶対何かきょうだいかんで食いg((殴

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【尾行編】 ( No.137 )
日時: 2013/11/07 23:30
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ChGJKnnB)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11675920754.html

 Sora様

昨日久々にドラクエしましてw
ザオリクが頭から離れなくなっちゃったんですw

晴香にもそれなりの理由がある…と思います((

————————————————————————————————


 栄蓮と八雲も無事退院して数日がたった。
 本日栄蓮は非番…のはずなのだが、足早に何処かへ出かけていった。


 56訓 男同士の会話なんて基本は大人なコトだよ


「沖田隊長ォ…もう俺そろそろ戻りたいんスけど」
「まァ待ちなせェ。…あとちょっとで土方のヤローが出てくらァ」
「俺を殺人に巻き込むつもりっスか」


 …何故こうなる。…そして何故そうなる…。
 何で俺まで副長暗殺計画に乗らなきゃいけねーんだよ…。


「あ、出てきた出てきた。…見なせェ八雲」
「……なんスか」
「土方の奴…何か片手にエロ本持ってるぜェエロ本」
「よっしゃ殺りましょう」


 …つかアレただの本じゃね? ブックじゃね?
 …騙されるところだった…。


「つーか副長みてェにシャイな野郎がエロ本なんか読めないっスよ」
「あァ…何か昔はちょいと大人な話が出ただけで顔面真っ赤だったねィ」
「あの人女抱いたことあるんスかねェ」
「知らねェ」


 …不潔とか思った奴。男同士の会話なんてみんなこんなもんよ?
 つーかいつまで続けんだよこの尾行…。


「で…オメーは栄蓮とどうなんでェ」

「……どうって」

「進展はねーのかよィ。…ホラ、ちゅーしたとか」

「ぶふぉっ?! い…、いきなり何聞くんスかッ?! してるわけないッスよ!
 だ…大体……隊長、俺になんて気ィねェし……」

「どんだけ鈍感でウブだよオメーら……」


 なんスかその冷たい目は。そしてどう言う意味だコラ。


「あのさァ…栄蓮も大概恋とかそーいうのには鈍感なんでさァ。
 しかもオメーも鈍いし…ガンガン攻めねーととられちまうぜィ?」

「な、なんスかそれ…。だ…大体沖田隊長だって…」

「それ以上言ったらここでオメーの思い大声で叫ぶからな。
 恋なんざねェ…どの恋もそう簡単にはいかねーんでさァ。失敗してそっから学ぶもんでィ」

「沖田隊長、アンタ何歳なんスか?」


 この人何があったのマジで? 何でこんな語っちゃってんの? 
 …ん…? あの随分と前歩いてるのって…?


「沖田隊長…アレ、…隊長じゃないっスか?」
「ん…? あ、ホントでさァ。…隣にいるの…アレ男じゃねーかィ?」
「え…?!」


 マ…マジだ。え、マジで? マジで? マジですか?!
 た…隊長が男と歩いてる…。しかも何かすんげー笑ってるゥゥゥ?!


「何でィアレ…」


 沖田隊長も随っっっっっっっっ分と面白くなさそうだ…。
 …何なんだよあの男。デート? 隊長とデートかコノヤロー?


「…何でさァあの男。…何か栄蓮もすげー笑ってね? 彼氏? 彼氏か?」
「え……」
「ホラ…オメーがもたもたしてっからとられてやがんの」
「な…ッ! だ、だからそんなんじゃ…!」
「——オイオメーら、何してんだ」


 副長か…。いや正直言って今アンタ殺そうとしてる場合じゃないんで。
 

「土方さん土方さん…アレ見てくだせェ」
「あ? ンだよ…栄蓮じゃねェか。隣にいるのは…男か?」
「随分と楽しそうに見えやせんかィ? …アンタ何か聞いてんのかィ?」
「いや…特になにも……」


 じゃあ彼氏…とかじゃないのか? 違うのか?
 …って焦りすぎだ俺。落ち着け俺。…あれ? 何で焦ってんだっけ?


「アイツぁあんな男趣味じゃねェだろーよ。…行くぞ」
「そ、そっすよね…。か、帰りますか……」
「あ、でも二人共見なせェ」


 クイクイッと沖田隊長が隊長と謎の男の方を指差す。
 思わず見てしまう俺と副長。


「ホラあれ。…何かばっちり腕組んでまさァ」
「「はァァァァァァァ?!」」


 何アレ?! 何なんだよアレ?! なんで腕組んでんの?!
 ああああああああ何かイライラしてきたァァァ!!


「アレでカレカノじゃねーのかねィ」
「え、栄蓮の奴…俺にも言わねーでいつの間に……」
「もう彼氏決定ッスか?!」
「とにかくつけてみよーぜィ」


 …ということで尾行決定。…どこ行く気だ?
 
 隊長と謎の男が入っていったのはカフェ。
 …何か無駄にオシャレなカフェなんだけども?


「ンだよココ…。そして何処行ったアイツら…」
「あ…あそこでさァ」


 二人が座ってるのは窓際の席。…男の方撃ち殺してェなァ…。
 おっとイカンイカン。


「何だ? 何してるんだ?」
「飯食ってるみてーですねィ。あ、俺も腹減ってきた」
「たえてください。…何か隊長すげー笑ってますよ」
「こっからバズーカで男ブチ抜いていいかねィ」
「何さらっとこえーこと言ってんのお前?!」


 何してんだよ何なんだよどーしろってんだよ…。
 何? 俺もうダメ? もう帰ったほうがいい? もう無理?


「副長…。自分の妹の彼氏っスよ…。どうするんスか?」
「いやまだ彼氏って決まったわけじゃねーし…つかどーしろって何?!」
「腕まで組んでたのにカレカノじゃねーと?」
「いや…だから……。…アレ? そういや総悟は?」


 アレ? 沖田隊長が…いな……い……。


「…………」
「…………」
「……副長」
「…ンだよ」
「……何か隊長達に黒いグラサンかけた男が近づいてるんですけども」
「……みてーだな」
「……バズーカ担いでるんですけども」
「……みてーだな」
「…………。……沖田隊長に見えるんですけども」
「…………。……みてーだな」


 ……………………………………………オイ。


「「アイツ何してんだァァァァァァァ!!」」



(え、コレ続くの? マジで? マジで?)
(息抜きと、ギャグ路線に戻す調整なんでィ)
(さーせんんんんん!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【尾行編】 ( No.138 )
日時: 2013/11/08 00:16
名前: Sora (ID: GlabL33E)




沖田ぁぁぁぁ!?
何してんのぉぉぉぁぉ!?
栄蓮一応病み上がりっすよぉぉ!?

八雲ぉぉ!
これに便乗して奪っちゃえ!!

ヒーハー!!

あぁ、無駄にテンションが…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【尾行編】 ( No.139 )
日時: 2013/11/09 00:28
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: EBIrcfyl)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11678343886.html

参照≒「武州栄蓮 と 蒼紫の化け物」アップ。
栄蓮の表情は初めて八雲を見た時をイメージしてます(´∀`)!


 Sora様

沖田は容赦ないっすからねwまァ優しいんだろうけどもw
八雲は恋愛に関してはウブの極みなのです…((

ご心配なさらず、私なんて夜になると毎日テンション上がってますので←


————————————————————————————————


 謎の男と歩いていた栄蓮を追ってやって来た土方と八雲。
 …が。沖田は確実にもうバレそうになっていた。


 57訓 鈍感すぎる奴はとりあえずそっとしといてやれ


「何してんだよアイツゥゥ…! 尾行の意味ねーだろうがァァ!」

「ど…どうするんスか。コレであの二人本当にカレカノだったら…。
 絶対隊長に怒られるし冷たい視線送られるし…」

「と、とにかく…。…ん? 何か総悟がこっち見てっぞ?」


 八雲も土方の見ている方向を見る。沖田は栄蓮達の近くに席をとっていた。
 目があっていると分かったのだろう。何か親指一本立てて凄い決めてきた。


「グゥじゃねェよグゥじゃァァァ! どっちかっつーとバッドだァァァ!」
「ここでツッコんだって聞こえてねーっスよ!」

《あーあー、こちら沖田ァ。聴こえてやすかーい》


 …無線だ。どうやら店内から連絡しようとしているらしい。
 土方はイライラしながらも無線に応じた。


「テメーは何してんだ! ンな格好してたらバレるぞ!」
《ンなヘマはしやせん》
「バレたら尾行の意味ないんスよ?」
《分かってらァ》


 その時だ。栄蓮と男が移動を始めた。沖田も至近距離でついていく。
 八雲と土方も移動を始めた。


「次はどこに行くんスかねェ…」
「さてなァ…」

《土方さん土方さん、報告がありまさァ》


 どこか弾んでいる沖田の声。なんだ、と土方は返事をする。


《なんか二人で手ェ繋いでやす》
「ンなこと報告せんでもいいわァァァ!」
《あ、ラブホ向かってやすぜラブホ》
「作者ァァァお前栄蓮に何させる気なんだァァァ!!」
《土方さん、もひとつ報告があるんでさァ》
「ンだよ?!」


《つけられてやす》

「イヤその犯人オメーだろ」


《死ね土方。そうじゃなくて…アンタらの後ろでェ》


 現状は栄蓮と男を沖田がすぐ近くで尾行、さらにその後ろに八雲と土方がいる状態だ。
 八雲と土方がチラリと後ろに視線をやると…なるほど、確かにつけられている。


「攘夷浪士ッスかねェ…とにもかくにも面倒くせェ」
《頼んだぜェ八雲》
「マジスか」
「…ざっと10人程度だな。…行けるか、病み上がり八雲」
「病み上がりとか言うのやめてくれません?!」


 八雲はひとり立ち止まり、後ろを振り返る。
 …が。その瞬間敵が一斉に走り出して向かってくる。


「あァー…面倒臭ェ。帰りてー…。……失恋んんんん…。
 ——っつーことで八つ当たりいきまァァァァァすゥゥゥゥ!!」

「八つ当たりかよォォォ?!」


 ドカァッと八雲は半分程の人数を一気に吹き飛ばす。
 だがその時、二、三人程が物凄い速さで駆け抜け、栄蓮達の方に向かっていくではないか。


「! 隊長ォォ!」
「——やっとおいでなすったァッ!」
「え」


 向かってきた敵達に対して、振り向いた栄蓮は笑っていた。
 男を庇うようにたち、どこに隠していたのか…刀を抜いている。


「麻薬取引の疑いで…ぶっ飛ばしまァァァァァす!!」
「「「何だコイ…ッギャァァァァァァァァァ!!」」」


 宙高く舞うその敵たちを、三人は茫然と見つめていた。


 —


「はァァァァァァ?! 護衛してたァァァァァァ?!」


 屯所内に土方の大声が響き渡った。対して栄蓮は笑顔だ。


「そうそう。いや…あの人行きつけの定食屋で知り合ったんだけどさ。

 何かハメられて麻薬に関わる仕事させられたらしくってさ…。
 そりゃァ何も知らないでやってたんだから当然逃げ出したみたいで。
 そしたらあの敵さん達に狙われ続けたらしいの」

「……で?」

「まァ秘密を知られちゃァ口封じってことだったんだろーね。
 でもなかなか姿を見せなかったらしくて…。で、その人すごく怯えてたわけ。
 んでま、一応仲いいし…放っておけないし…まもってたわけ」

「んじゃあ何で腕くんでたんスかァァァッ?!」

「どっから尾行してたんだァァァァァッ?!」


 ちなみにその男性は無事家に帰還、敵共は捕まえたようだ。


「イヤ…。隣にいるのが真選組三番隊隊長だっておおやけにバレないように振舞おうと思って…。
 で……、彼もそれなら恋人設定でいんじゃないかな…ってことで。それらしきことをしてたの」

「じゃ…じゃあ……別に本当の恋人とかじゃないんスか?!」

「はァァァァ?! あああああ当たり前でしょォォ?! 何聞いてんのォォ?!」

「…良かったーァ……」


 そう言って寝転んでしまう八雲。…いや、そうではない。


「安心しすぎてログアウトしてらァ」
「なんで?! なんで安心したらログアウトしてんの八雲?! つかなんの安心?!」
「…栄蓮。鈍すぎんのもほどほどにねィ」
「へ?」



(…次回から何が始まるんだよ?)
(一日局長編らしーでさァ)
(作者がお通語頑張るらしいんで皆さんよろしく“ね”クロマンサー!)
(( 出 た ! ))

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.140 )
日時: 2013/11/09 00:54
名前: Sora (ID: N.hBywMC)



出たぁ!ログアウト八雲www
かわゆいwww
恋愛は鈍い方が可愛いぜ!
八雲、良かったねぇ

ななんですとぉ!?
一日局長を!?
超好きなんですけどぉ!!
頑張ってください!
お通語www

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.141 )
日時: 2013/11/10 00:17
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 5eUrMK7I)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11678343886.html

 Sora様

ログアウト八雲は私も結構気に入ってますw(爆
私もどっちかと言うと鈍いほうが好きですね(´∀`)←

一日局長編私も好きなんですw! お通語頑張ります!

————————————————————————————————


「とう」
「ぶっ」
「きゃあああああ!!」


 とある店の中。コーヒーを飲んでいた男を沖田は蹴り飛ばした。
 おかげでまるまるコーヒーが零れたようだ。一緒にいた八雲は呆れ顔である。


「沖田隊長ォ…もうちょいマシな方法ないんスか?」

「何言ってんでェ八雲。こんな感じでいいんでさァ。
 清河七郎。金木星大使館襲撃、幕吏殺害、コーヒーこぼした容疑で逮捕するぜィ」

「コーヒーはお前がこぼしたんだろーが!」

「はいもうとっとと捕まれよ。とっとと帰りてーんスよ俺達ァ」

「何なんだよオメーらはァァ!!」

「お客様ァァ!! コーヒーはおかわり自由なのでどうか外でェェ!!」


 58訓 一日局長に気を付けろッテンマイヤーさん


 あァ…今日も良い天気。イヤほんと…良い天気。
 もう何が起きても私ァ知らないよホント。知らない知らない僕は何も知らないだよホンット。


「…で、栄蓮。現実逃避はやめてそろそろこの新聞見ろ」
「知ーらない知らない僕は何も知らない」
「オイィィィ!! 六兆年の世界に逃げんなァァ!」
「もう何ィィ?! いやな報告はいらないよマジで!」


 何さ何さ?! …新聞? 何か近藤さんも見てるけど…どったの?


「……………」
「……見たか」
「……ヘーェ。お通ちゃんレコード大賞で入賞かァ。おめでたいねェ」
「違う違う、その上の記事。近藤さんも見てっか?」
「ヘ、ヘェ〜。連続婦女誘拐またも犠牲者。こえーな。でもお妙さんは絶対大丈夫だよな〜」
「違う違う、その右の記事」


 …イヤ、何かピースしてる総悟とダルそうな八雲が写ってるんですけど。
 しかもバックに無駄に壊されてるお店があるんですけども。

 しかもその記事の見出しが《お手柄!? 真選組またやった!!》なんですけどもォォ?!


「…ヘ、ヘェ〜。総悟がまたやったか〜。しかも八雲まで…。
 せ…、責任はトシがとってくれよな〜」

「違う違う、アンタのせい。ついでに八雲は栄蓮のせい」

「わ、私何もしてないし。きっと八雲だって何もしてないよ、うん」

「「イヤ俺らだって何もしてねーよ」」 


 はいィィィィここでタイトルもう一回ィィィィィ!!


 58訓 アイドルは色んなことしてるから凄いよ“ね”こじゃらし!

 
「犯罪というものは心のスキから生まれるものでございます! 
 これは罪を犯す側、そしてその被害に遭う側両方に言えることではないでしょうか?
 あの時なんで健一君は駄菓子屋からお菓子を万引きしてしまったのだろうか?!」


「健一君ってだれ」


「何が彼を凶行に走らせたか?! 一つは健一君の心にスキがあった!
 友達がいた手前はしゃいでたワケです!
 そしてもう一つは駄菓子屋のスキ…つまり駄菓子屋のババアが寝ていた事にあるワケですコレ!」


「何でババア寝てる設定?!」


 ああああああああうつのメンドくせぇよォォォォ!! あ、作者。

 今真選組は路頭演説…的なものしてる。ちなみに近藤さんが。
 車の上で近藤さんが演説、その後ろで兄さんが控えてる。

 私達はまァ普通にたってるわけ。つーか近藤さん、誰もまともに聞いてないよ?


「わかりますか?! 
 つまりババアの心のスキが健一君の心にスキを生じさせるきっかけを与えてしまったワケです!
 いや…別にババアは悪くないよ勿論! 健一君が一番悪い事に変わりはないけれども!」


「ねェ近藤さん、もう何言ってんの?」


「こちらの心構え次第で犯罪は未然に防げると言いたいワケですオジさんは!
 正月だからってあんま浮かれんなよと言いたい訳ですオジさんは!」


「近藤さん、そろそろ花火の指が限界ッス」


「みなさんの協力なくして私達だけで江戸の平和を護るなんて到底無理な話です!
 いいですかァ!! 浮かれちゃうこんな時期こそ、戸締まり用心テロ用心!! ハイ!!」


「戸締り用心テロよー…って俺だけ?! 何これ恥ずかしっ?!」


 八雲…ゴメン、裏切るつもりはなかったんだよ…。
 イヤでも絶対誰もリピートしないとは思ってたからね、ウン…。


「——あれれ〜。みんな元気がないぞォ? ホラ、もっと大きな声で!
 浮かれちゃうこんな時期こそ! 戸締まり用心火の用“じん”蔵売らんかィクソッタりゃああ!!」

「「「「「「「「「「「じん臓売らんかィクソったりゃああ!!」」」」」」」」」」」


 何これェェェ?! 皆全然話聞いてないと思ってたのに何なのコレェェェ?!
 お通ちゃん登場した瞬間すんごいデカい声でハモってんですけどォォォ?!


「こんにちは〜。真選組一日局長を務めさせて頂くことになりました、寺門通で〜〜す!
 みんなァ〜、正月だからって浮かれてちゃダメだ“ぞー”さんのウ○コメッさデカイ!」

「メッさデカイ!!」

「今日はお通が全力で江戸の平和を護ってみせるからみんな手伝って“ね”このウ○コメッさくさい!
 それじゃ、一曲きいてください! “ポリ公なんざクソくらえ”!!」

「八雲、コレなんの儀し“き”ょうマジで暇だったんだけど?」

「寺門通による寺門通ファンのための寺門通儀式ッス“ね”ェそれ作者の本音じゃね?」

「オイ栄蓮、八雲、何言ってんだ。真選組イメージ改善のための策だ!
 …トシ、やっぱ呼んでよかった“な”ポリタン」

「…んなワケねーだ“ろ”ッキーⅢ炎の友情」


 何これめんどくさッ?! イヤお通ちゃんは結構好きだけどね?!
 つかこの語尾に続けてさらに言葉続けるコレ何?!


「お通語らしいっスよ」
「お通語ォォォォォ?!」



(そんなこんなで一日局長編はじまる“ぜ”っ壁から落ちて死ね土方ァァァ!)
(オメーが死ねェェェェ!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.142 )
日時: 2013/11/10 09:43
名前: sora (ID: MGziJzKY)



みまし“た”んこなすぅ!
お通語超難しい…
ヤバイですねwwwみんな順能力ありすぎるぅ!
近藤…威厳なさ過ぎる…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.143 )
日時: 2013/11/11 16:49
名前: 安部 (ID: L6rZBPa0)


 大爆笑しすぎて周りからの視線が痛”い”マジンブレイk(((殴


 一気に読まさせていただきました!


 すっごく面白いです!
 
 夢主ちゃん可愛い!!

 八雲かっこいい!!


 もう、銀魂の面白さを完璧に表現している作者様に戦々恐々しております。私なんかと比べ物になりません……。


 これからも、私の腹筋を鍛えてください!!www


 応援しています!頑張ってください!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.144 )
日時: 2013/11/11 23:11
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: cbSjBA7r)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11685461725.html

参照≒「栄蓮と八雲が何かツボったようです」アップ。
ムカつくくらい爆笑してます。元凶は…アレですね(((


 sora様

ありがとうございま“す”いーとポテト!

お通語何気難しいですよねw
今日リアルで銀魂友達とフザけてお通語してたんですが会話がもうグダグダでしたw((
何ていうか…二次元って素晴らしい←

そんな近藤さんだからこそ慕われてるのでしょう(´∀`)♪


 安部様

読んでいただいて感謝感激激アラ“レ”ールガン(( …です!
おおおおお面白いだなんて…そそそそんなもう嬉しいです!

栄蓮が可愛い?! 八雲がかっこいい?! どうしましょうコレ何度言われても嬉しい←
銀魂の面白さを完璧に表現してる作者様に戦々恐ky((ry …ですと?!
ななななななななな何というかもう…嬉しいです! もう…嬉しいです!←

安部様も何か小説を書いておられるのでしょうか? 銀魂ですか? 銀魂ですk(((マジ黙れ
書いておられるのでしたら、是非是非見てみたいです!(´∀`)

応援本当に有難う御座います! 頑張りたいと思います!


————————————————————————————————


「あ、お通ちゃん。コレが今日のスケジュールね!」
「あ…真選組の女隊長さんですか?! 是非お話してみたかったんです!」
「どどどどどもォォ!」


 59訓 くまもんとかふなっしーとか今時のマスコットキャラは大忙“し”きがみ!


「お名前何て言うんですか?」

「土方栄蓮と言います〜」

「イェーガーさんですか! どうぞ宜しくお願いしま“す”るめイカ!」

「一言もイェーガー言ってないんですけど?! どこの調査兵団者ァァ?!
 こ…こちらこそよろしく“ね”こ耳可愛いよねこ耳」


 ま…全く…。勝手に巨人と戦わせる設定にしないでいただきたい…。
 にしてもお通ちゃん可愛いなァ。女の子らしさが溢れてるなァ〜。


「寺門さん、とりあえずアンタは何もしないで気楽に立ってくれてりゃいいから」 
「…あのォ、私やるからには半端な仕事は嫌なの」
「え……」
「どんな仕事でも全力で取り組めって父ちゃんに言われてるんだ」


 お通ちゃん…流石と言えば流石なんだけど…。
 兄さんも八雲も呆然だよ。総悟なんかはただただ凝視だよ…。


「例え一日でも局長の務めを立派に果たそうと思って…。
 真選組のイメージ改善のために何ができるか色々考えてきたんだ」

「いやいいって、アンタはいるだけでいいから」

「まァまァ。そう言わずに聞いてあげたらどうなんスか?」

「オメーは気楽でいいな?!」

「ヨシ。…ちょっとあなた達いい加減にしてよ! 
 そんな喧嘩ばかりしてるからあなた達は評判が悪いの! 何でも暴力で解決するなんてサイテーだよ!」

「「お母さん?」」


 お通ママがボコスカやってる近藤さんとその他隊士達に向かって言う。
 な…なんていうんだろう。近藤さんにはない新感覚?!


「もう今日は暴力禁止! その腰の刀も外して!」
「…流石にそれには賛同できないッスね。刀は武士の魂なんスよ?」
「確かにな。しかもそいつらはそんじょそこらの奴に指揮れる連中じゃ……」
「「「「「「「「すいませんでした局長ォォ!!」」」」」」」」
「「 転職でもするか 」」


 みんなあっさり刀捨ててんですけど?! いいのか?! いいのか?!


「トシぃぃ! 総悟ォォ! 栄蓮んん! 八雲ォォ! 何やってんだァ!
 お前らも早く武装解除せんかァァ!」

「近藤さん、アンタは頭をもう少し武装する必要がある」

「「すいませんでしたァァァ!!」」

「三番隊ィィィィ!!!!」


 だって今局長お通ちゃんじゃん?! 一応聞くしかないじゃん?!
 しかも近藤さんにまで言われたら…うん、聞かないと!


「よく聞けよォ! お通ちゃん…いや局長はなァ…!
 一度スキャンダルで干されて落ちるところまで落ちたにも関わらずネバーギブアップの精神で歌い続けたんだ! 
 …聞くかい? 続き聞きたいかい?」


「何これ? 何かすんげー腹立つんだけど?」


「その後音楽プロデユーサーのつんぽに才能を見込まれ以前のイメージを見事払拭し!
 今では江戸でも屈指のアイドルに返り抜いた、不死鳥のようなアイドルなんだぞ!」


 す…すげーなお通ちゃん…! ネバーギブアップ精神恐るべしィィ…!
 

「あなた達が陰でチンピラ警察24時と言われてるのは知ってるわ」
「イヤ知らなかったんだけども」
「私が局長になったからには…つんぽさんから叩き込まれた芸能戦術で徹底的にイメージ改善をはかってみせる」


 そう言ってお通ちゃんは出したのは何か巻物みたいなもの。
 …なんなんだろ、アレ?


「まずあなた達につきまとう物騒なイメージを取り払わなきゃ。
 そのためには…まず規則から直していくのがいいと思うの」


 ヒラッと開かれるそれ。…なになに……?
 “士道に背くまじきこと これを犯した者切腹”…? フツーに局中法度じゃね?


「局中法度! カッコいいけどやっぱりコレじゃ恐いよ。
 ということで! 今日からこれでいきま“しょう”が焼き」


 ……………………。……何か書いてある。
 …“語尾に何かカワイイ言葉を付ける(お通語)こと これを犯した者切腹”…ゥ?


「…いやカワイくねーし。一番物騒なものまるまる残ってるから、切腹って」
「それは侍らしさを表現するには削れないか“ら”くだのコブ」
「侍らしさなんて最早微塵も残って“ねー”ムーミン」
「そーそーそう言う感じ」
「うるせーよ!!」


 …何っか面倒くさいことになってきたけど…いいのか? いいのか近藤さん?
 そしてなによりもいいのか真選組?


「土方さん、仕方ありませんぜ。
 今日一日我慢しや“しょう”油を1リットル飲んで死ね土方コノヤロー」

「お前が使うとより憎たらしさが増すんだけど!!」

「ほらほら、イェーガーさんも使ってみ“て”んぐの鼻!」

「イェーガーさんじゃないんですけ“ど”きんちゃんんんん?!」

「まァ良いじゃないっスか。一応分かります“よ”しそのまま巨人にやられて死ね隊長」

「ンだとコラァァァァァァ?! つーか巨人どこです“か”めの甲羅!」


 紅○の弓矢熱唱したろかァァァァァァ?!
 お通ちゃんんんんん…! コレ結構キツいよォォォォ…! 精神面が!


「あとやっぱり男だらけのムサいイメージが拭えないから」
「お通ちゃーん? ここォ! 一応私がここにィィィ!」
「親しみやすさのあるマスコット的キャラが必要だと思う“の”り弁」
「寺門局長ォォォォ!!」


 なんだよなんだよォォォ! さっき女隊長さんって聞いてくれたよね?!
 やっぱり女としては数えてくれてねーのかよォォォォ?!


「で、私なりに考えてみたんだけ“ど”メスティックバイオレンス。
 あ、こっちこっち!」

「……隊長。何かすんげー趣味悪い生き物がこっち来るんスけど?
 アレがマスコットキャラ? いやいやンなワケないっすよ“ね”リエル・トゥ・オーデルシュヴァンク」

「……私もそう信じたい“よ”るいちさん」


 イヤ…だってさ? 上半身人間で下半身馬のマスコットキャラだよ?
 しかも背中に矢ささっててグッタリしてる少女背負ってるよ?


「この子が真選組マスコットキャラ、——誠ちゃん!!」
「「だからどこが可愛いんだァァァァァァ!!」」
「何で死体背負ってんだ?! どっちだ?! どっちが誠ちゃん?!」
「馬のほうだ“よ”うかん」
「なんでそんな悲しげな目ェしてんの誠ちゃんんんん?!」



(あー…やっちゃったよ。やっちゃったなー…)
(やっちゃったって言ったよ今?! 何?! どゆこと?!)
(栄蓮、あの背中の少女を見てみなせェ…。矢ァささってるぜィ)
(そ、それは分かってるけども!)
(そして誠ちゃん片手に弓と矢ァ持ってるぜィ)
(そういうことかァァァァァ!!)
(余計にマスコットじゃねェェェ! ンな悲しい過去を背負うマスコットいらねェェェ!)
(オイみんな、よく見“ろ”ーリング! なかなかキモカワだぞ)
(今キモイついてなかったァァ?!)  


  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.145 )
日時: 2013/11/12 00:33
名前: Sora (ID: tLdHgI31)




イェーガーWww
もぉ栄蓮、可愛いぃぃぃ!!!
かわいすぎるですけ“ど”くろりんぐぅ!

そして武士の魂の刀を早く捨てす“ぎ”おんしょうじゃの鐘の声〜
どうしよう…
何だかとってもはまってしまいまし“た”らこスパ!

次って爆笑名場面ですよ“ね”クロマンサー?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.146 )
日時: 2013/11/12 17:03
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

アアアアアアア((

発狂していいですか tkします
ウワアアアア←

栄蓮ちゃ((
可愛いです!しかも絵 うまッ

全て感動の塊でしたwww思わず…なんというか思わず、親の前で軽く噴出しましたw
また来ますね!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.147 )
日時: 2013/11/12 23:31
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: fFMoervE)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11687552151.html

参照≒「一日遅れのポッキーの日」アップ。栄蓮と八雲がちょっとそれらしく…!
あとどえすな沖田様だったり全速力土方だったり(´∀`)


 Sora様

イェーガーがどうしても書きたかったんですw
栄蓮可愛いとか…もう照れますホント((オメーじゃねェ

お通語ハマりますよね! 何気書くのも楽しいですw
爆笑場面まで行けるでしょうか…何はともあれ頑張ります!


 牡丹様

初めましてェェェ! 発狂有難う御座います(?!)(´∀`)!←
栄蓮が可愛い?! 絵がうまい?! 何でしょう天にも昇れる気分です((

噴き出していただけたなら嬉しいですw
有難う御座います! 頑張って更新したいと思います!


————————————————————————————————


 お通ちゃ…寺門一日局長による局中法度改善も行われた。
 早速真選組一行は、丸腰のまま市中見回りへと出るのだった。


 60訓 職務はしっかり果たしま“しょう”が湯!


「テロ用心〜!! 浪人一匹テロのも“と”うきびウ○コ〜!!」
「…何この羞恥プレイ?」


 市民たちにすんご〜〜い目で見られてるんだけど…。
 イヤ…これだったら元の真選組の方がよくね? つーかそれを求めますゥゥ!


「土方さん、愚民どもが好奇の目で見てます“ぜ”っ壁から落ちて死ね土方」
「余計イメージが悪くなりそう“だ”ん崖から落ちて死ね沖田」
「実際テロが起きたらどーすんでしょ。刀もねーっての“に”えたぎった湯を浴びて死ね土方」
「もう俺の知ったこっちゃ“ねー”ムーミン沖田を殺せ」
「死ね土方」
「死ね沖田」
「死ね沖田。あ、間違った土方」


 何か隣で壮絶なバトルが繰り広げられてるんですけどォォォ?!
 しかも総悟重要なところで間違えたよ?! 何この子?! 何この間違い可愛いなオイ?!


「隊長ォ…俺もう帰りてーんスけ“ど”うぞお兄さんと一緒に死んでください隊長」
「私もどっちかと言うと帰りた“い”やいやアンタが」
「こんな事いつまでするんスか“ねェ”隊長、泣いていい?」
「私にもわかんな“い”やいやうたれ弱すぎだろ」


 人に言っといて何その自分が言われた時の打たれ弱さ?!
 …ん? 何か近藤さんとお通ちゃんがイチャついてるけど…。


「…お先に失礼していいっス“か”ぐや姫?」
「した瞬間殺される“よ”ッシー」
「——ぎゃああああ!」


 ぬォッ?! 何、今の叫び声?! 近藤さん…?

 って何ィィィィ?! マスコットキャラのまこっちゃんがァァァ!
 何か上半身いなくなってるゥゥゥゥ?!


「アレ? さっきまでの上半身は?」
「…あ〜やっちゃったよ〜」
「!」


 何か…上半身が抜け出して飲み屋入ってるんですけど?
 アールェェェェー? どっかで見たことある気がするようなないようなァァァァ?


「俺もさァ、反射的に矢を射ってしまったものな〜。やっちゃったな〜オイ」
「「やっちゃったじゃねェェェェ!!」」
「グブォッ」
「さっすが土方兄妹。ナイスツッコミッス“ね”こに小判」


 なんでマスコットが飲んだくれてんの?! マスコットでしょ?! マスコットなんでしょ?!
 いや正直マスコットって感じはしないけどサ!


「お前何してんのォ?! マスコットだろォォォ!」
「やっちゃったな〜。まさかあんな森の中で人間が出てくるとは思わないものな〜」
「待てェェェ! もういい! もう事件の全貌は明らかにしなくていいからァァァ!!」
「聞いてくれよ〜瞳孔女イェェェガァァァァァ!!」
「誰がイェェェガァァァァァ?! つーか今瞳孔女って言わなかった?!」


 もしかしなくてももうそんな呼び方をするのは一人なんだケド?!
 …ん? 何か向こうから寺子屋の集団下校中の子供達が来るんだけど…。


「誠ちゃん! こっち、早く早く! 寺子屋の集団下校! チャンスだよ!
 子供は純粋だからイメージを植え付けやすい! しかも親の耳に伝わればあっという間に評判が上がる!
 子供といえばカワイイもの…誠ちゃんの出番よ!!」

「よっしゃ行けまこっちゃ…って待てェェェ!! ンなパンツ一丁で行くなァァァ!!
 変質者ァァァ!! それただの変質者だからァァァァァ!!」

「つーかそいつがどんだけ重い過去背負ってるか分かってんのかァァァ!」


 パンツ一丁誠ちゃんは走って走って下半身の元へ戻っていった。
 そしてそのまま下半身に体を入れ…って頭から行ったァァァァァァ!!


「オイィィィ!! 逆っ! まこっちゃんそれ逆ゥゥゥ!!」
「なんで足が上なんだよォォォォ?! つーか逆に恐ェェェェェ!!」
「完全にただの化け物じゃねーか!」


 しかももろパンツだろがァァァ! おかしィィィ! 色々とおかしィィィ!
 ってあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! 死体が落ちたァァァァ!!


「いい! 死体はそのままでいい! 置いてけ、余計恐くなるだけだから!!」
「よーし行けまこっちゃ…」


 ——ザッ
 ——ドドドドドドドォォォォ!! 


「「だから死体はいいっつってんだろうがァァァァァァァ!!」」
「なんスかアレ恐ェェェ!! 顔がマジホラァァァ!!」
「ぎゃあああああ!! 戻ってこい死体ィィィィ!!」


 子供達が余計恐がるだろがァァァァァ!!


「集団下校とかだるいよね〜」
「しょうがないよ、今アレはやってんじゃん。……!」
「「「「「っぎゃああああああああああ!!!!!!!」」」」」 


 子供達が悲鳴あげてにげてったァァァァ!
 もうイメージ最高潮に悪くなったァァァァァ!


「…いって〜。オイ、成功したか?」
「分かんないですよ。そんなの僕真っ暗なんだから。死体! どうなの? 成功した?」
「…………」
「もう死体のフリはいいっつーの!!」


 …上半身=天パ。下半身の中身=眼鏡。死体少女…。…チャイナ娘。
 ……さーてとォォォォォ。


「オイ……何してんだよ? テメーら……」

「や…っぱりおかしいと思ったらテメーらかボケェェェ!! 何が“瞳孔女イェェェガァァァァ”じゃああ!!
 斬るぞ?! ぶった斬るぞテメーるァァァァ!! あ、刀ないんだった」

「あんったホント決まんねーな隊長ォォ?! 
 しょうがねェ! 俺が斬ってやらァ! あ、刀ねーんだった」

「もう黙ってろよ三番隊バカコンビィィィ!!」

「ちょ、ちょっと話を聞いてください! 僕らはお通ちゃんに頼まれて……」

「うるせェェェ!! 人の邪魔ばっかしやがって何だァァ! 何が目的だァァ!」

「いやホントに僕らお通ちゃんにィィィィ!!」


 —


「2時17分、公務執行妨害で逮捕」
「「「え…マジで?」」」


 皆さーん、只今原作主人公こと坂田銀時氏とその他二名を逮捕しましたァァ。
 イヤだってもうこやつらのせいでもう…アレだよ、終わりだよ。


「俺達が何したってんだァァァ?!」
「パレードの邪魔ァァ! あと仕事の邪魔ァァァァ!!」


 …あれ? お通ちゃんがいない? あ、局長局長。


「八雲、お通ちゃ…局長は?」
「さーァ、トイレじゃないんスか?」
「小便かなんかだろ」
「…土方さん、アンタウ○コ的なものと言った近藤さんと変わりゃしねーや」
「じゃあお前はなんだってんだ?」
「……あの日でさァ」
「きっとダイナミックなあの日で時間くってるんスよ」
「もう全員消え失せてください特に八雲」


 オメーにはプライバシーの尊重というものがないのかバカタレ。
 女の子は大変なんだぞバカヤロー。


「あ、隊長。アレ見てください」
「…ん?」



『諸君は本当に真選組がこの江戸の平和を護るに足る存在だと思うか?!
 否! 奴らは脆弱でただ税金を無駄に消費する怠け者である!』

「「…………」」

『その証拠に——我等は奴等の前から容易く一日局長を拉致することに成功した!』

「「「「…………」」」」

『そう! 真選組はカスである! これを従える幕府もカスだ!
 この世界は腐りきっている! それを我等で変えようではないか!』


「「「「「「「「「「………………………………」」」」」」」」」」


(あああああああ!! お通局長ォォォ!!)
(オイアレ…今流行りの連続婦女誘拐事件の首謀者でィ)
(んじゃあお通ちゃんはそれに巻き込まれたんですか?!)
(そーみたいっスね)
(ンなのんきに言ってる場合?! 近藤さん! どうするんですか?!)
(ダイナミックなあの日だなァオイ!)
(意味わかんねー現実逃避をするなァァァァァ!! つか何文字前の話題ィィィ?!)






(てゆか一日局長編まだ続くの?!)
(作者も三話程度で終わる予定だったらしいっスよ)
( まとめるのが下手なんだ“よ”っすぃ〜 )
(自分で言ったよオイ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.148 )
日時: 2013/11/12 23:34
名前: Sora (ID: 9RGzBqtH)




これは…
僕絶対泣きますね…
神楽の死体走ってきた時点で気絶っすね…

ってか銀ちゃんんん!?
公務執行妨害罪で捕まっちゃったよ…
お通局長がぁぁ!

土方の爆笑場面みたいっす!www

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.149 )
日時: 2013/11/13 08:00
名前: インファ (ID: 6U7QBJXl)

情報屋ナギの方にも沸きました、そうです私です。
死体が走るとか、どんなバイオハザードですか、想像しただけでなんか怖くなりました。特に神楽なら尚更……

本格的に捕まっちゃいましたね、銀さんw
一日局長もつかまっちゃいましたし、さてさてこれからどうなるのか楽しみです。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.150 )
日時: 2013/11/13 15:00
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

ギャアアアアア((
バイオハzッdうw
いや 怖いですから マジで怖いから!泣くかr

神楽がwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【一日局長編】 ( No.151 )
日時: 2013/11/13 23:54
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: MO5pRcbX)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11687552151.html

 sora様

私も絶対泣き叫びますw気絶ですよねw
土方殿にはクルっと回ってもらいます((ニヤ←


 インファ様

情報屋ナギ、そして生涯バラガキにも来てくださり有難う御座います!
バイオハザードですよねwしかも顔がマジですしw
土方殿にはクルっと回ってもr((


 牡丹様

絶対私がその場にいても泣き叫ぶか気絶ですねもうw
神楽だからこそできることですねw





 異菩寺イボジに立てこもった犯行グループと連れ去られた人達。
 デレビ局の取材も大勢いる中、真選組が到着したようだ。


 61訓 何でもできる奴はホントに何でもできちゃうから羨ましいよ“ね”こ娘!


「み…みんなァァ!!」
「クク…来たか真選組ィ! 解散の手続きは済ませてきたんだろうなァ」


 お…お通局長がマジで縛られて人質にとられてるゥゥゥ…!
 と…塔から見下ろしやがってェェ…つーか丸腰ィィィ!


「に…兄さん。どーすんの? マジどーするよ?」

「…落ち着け。とりあえず時間稼ぎだ…」

「——えェェ?! 何て言ったんスか今ァー?!」

「すいまっせーんん! もっかい大きい声でお願いしまァァす!」

「み…みんなァァ!!」

「クク…来たか真選組ィ! 解散の手続きは…って二度も言わせるな!
 何か恥ずかしいだろーが!!」


 どんな時間稼ぎィィィ?! つーか何今の人?! めっさ恥ずかしっ?!
 つーか何か筆記対話始めたんですけどォォ?!


[ きこえづらいんで筆記でお願いします ]

[ 同胞の釈放の話の件はちゃんと話を進めているんだろうな。
  要求が通らない場合、人質の命はない. ]

[ 字が小さくて読めません ]

「貴様らァァ!! なめているのかァァ!!」

「「聞こえないフリしろ聞こえないフリしろ」」


 だからどんな時間稼ぎだァァァァッ?! 
 つーかお通局長早く助けないとォォォ! あ、刀ないんだった。


「総悟、なんて書いてあるの?」


 双眼鏡を覗いている総悟に尋ねる。…アレ? 何か今怪しく笑ったような…。


「“証拠が欲しい。お前達が我等の忠実な犬になったという証拠が。
  三回回ってワンと言え”と書いてあるぜィ」

「三回回ってワンと言え?!」

「(土方限定)と書いています」

「ウソつけェェェ!! お前明らかに今つけたしたろ!! つかどっち?!」

「しょうがないよ兄さん、お通ちゃんの為だよ。頑張ってっ!」

「オメーも“土方”だろうがァァァァ!」


 イヤここは兄さんがやってこそ意味がある! 副長だもの! 兄さんだもの!
 …マスコミ達もすんごい見てるけど…できるか? やんのか兄さん?!


「……っっ!」


 ——シュルルルルルルルルッ


「——っわん!!」
「「ぶふぉッ」」


 やったァァァ! マジでやったァァァァァ!!
 しかも無駄にかっこつけようとしたから余計恥ずかしィィィィ!


「「ぶっはははははははははははははッ!! アハハハハハハハッ!!」」

「土方さん、間違えました。
 “腹が減ったからカレーを用意しろ”の間違いでした」

「どんな間違いだァァァ!! つーか栄蓮と八雲笑いすぎだァァァ!!」

「だ…だって…っ! だって兄さんが…っ兄さんが…プフッ…“わん”って…! 
 しかもちょっとかっこつけようとトライしたから恥ずかし…っ!」

「鬼の…ブフッ…副長に…っ、あるまじき、姿…っスよ…!」

「「ギャッハハハハハハハハハハハハハハハ!! 笑い死ぬゥゥゥ!!」」

「オメーらブッ飛ばァァァァす!!」


 逃げろォォォォいっ! あァァァ! マジで笑い死ぬゥゥゥ…!
 つーか近藤さんが甘口or辛口聞いてるんだけど?! イヤもう激辛でよくね?! 嫌がらせでェェ!


「あァァァ…マジ死ぬゥゥゥ…ッ」
「傑作ッスねェ…傑作ゥゥ……!!」
「ほんと傑作でしたねィ、土方さん」
「誰のせいだァァァァ?!」


 つ…次は何をお求めなのかな…! あァァまだ苦しいィィ…!


「…クソが。調子に乗りやがって。“ロボットダンスをやれ”だァ。
 …………。……(沖田限定)だ」

「マジですかィ、仕方ねェ。
 ——ロケットパァァァァァァァンチッ!!」

「「ぶふォ?!」」


 ロボットダンスやれって言われてんでしょうがァァァァ!
 何で私と兄さんが殴られなきゃならんのだァァァァ!


「ダンスやれっつてんだろがァァ! それ必殺技じゃねーかァァ!」
「ロケットパンチから入るダンスなんでさァ。ちなみにダブルパンチでィ」
「ダブルパンチよくききましたァァ! すんげー痛いですゥゥ!」
「なんかうめーし何コイツ?! 弱点ナシか?!」


 めっさカクカクしてるゥゥゥ?! 超上手いんだけどォォォ!
 つーかもう八雲が笑いすぎてすんごい顔になってるゥゥゥ!


「えーっと…次は……」


 なになにィィ…? …“ものまねをやれ”……?


「ものまねか。…限定ナシ。仕方ねェ、ここは俺がやろう」
「え、マジか兄さん」
「——沖田の真似ェェェ!」
「ぐぼッ」


 何か私の顔面に兄さんの拳がヒットォォォォ! つーか総悟避けてるしィィィ?!
 が…顔面痛いィィィ…! ん? 何か総悟が兄さんの体掴んで…。


「エビの真似ェェェ!!」
「ぐがッ!」
「兄さんんんんん!」


 総悟のえび反り攻撃により十四郎の頭に500のヒットォォォォ!
 アレは痛いよ! それは痛いよォ! きっと痛いよォォォ!!


「…オイ、お前さ。マジちょっと頼むから一発だけ殴らせてくんない?
 痛くしないから頼むからァァ!!」

「いやでィ」

「ふざけろクソガキィィィ!!」


 ギャァァァァァァ仲間割れェェェェェ! つか顔面痛いィィ…!
 何かもうイメージ悪くなっていってるばかりだよねコレ?!


「近藤さん! もうこれ以上は…」

「おかわりはどーだい? まこっちゃん」
「やっちゃったな〜オイ。結局やっちゃったな〜アイツら」
「やっちゃったモンは仕方ないよまこっちゃん」

「って何優雅にカレー食ってんだアンタはァァァァ!」
「おう栄蓮、食うか?」
「近藤さん! もうこんな時にィィィィィいただきます!!」
「アンタもかわんねーだろがァァァ!!」


 だ…だってカレーだよ? カレー美味しいよ? 美味よ?


「で…次の指示何? また兄さんと総悟でやってくれるかな? あ、美味しい」
「じゃねーッスよ! …次の指示はァァァ…。………………」
「……八雲?」


 …何か八雲の表情がすんごい曇ってるんだけど? どったの?


「…“局長を斬れ”ッス」
「…………」


 …そろそろかな。


「…よっしゃ。来い、お前ら!」

「局長ォ?! 何やってるんですかァ?!」

「冗談やめてください!」

「…お通ちゃん! すまなんだ! 色々手伝ってもらってなんだが、結局俺達はこーいう連中です!
 相も変わらず馬鹿で粗野で嫌われ者の連中です! どうやらコイツは一朝一夕でとれるもんではないらしい!」


 近藤さんがお通ちゃんに向かって叫ぶ。…まァ、それが私達だからね!
 どんなに嫌われても、馬鹿にされても…これが真選組なんだ。


「俺達はどんなに人に嫌われようがどんだけ人に馬鹿にされようがかまやしない!
 ただ…護るべきものも護れん、ふがいない人間にだけは…絶対になりたくないけどね!」

「……っ」

「剣を抜けェェお前ら! 例え俺の屍を越えても…護らなきゃならねーモンがお前達にはあるはずだ!
 さあ…かかってきやがれ!」

 
 近藤さん…。



 ……………………刀なんてどこにあるの?


「栄蓮んんんここ空気読めよォォォ…!(小声)」
「おおおおおおーけいぃぃぃぃぃ……!(小声)」


 空気読んで行きましょーか! …串刺し(もどき)タイィィームッ!

 複数人が一斉に近藤さんに向かっていく。勿論私も、総悟も。
 きっと塔から見たら…さしてるように見えるんだろう…ねッ!


「…かっ……!」
「きょ…局長ォォォォ!!」


 お通ちゃんの叫び声がすんごく大きく聞こえた。
 チラリと塔の方を見れば、首謀者達は全員こちらを見ていて。

 ——その後ろで、誘拐していた婦女達が全員解放されていることに気づいてない。


「さーてと…」
「そろそろ…」
「行きますか」


 潜入していたザキがお通ちゃんを助け出すのが見えて、
 ——私達は一斉に塔に向かってようやっと準備されたバズーカを向ける。

 首謀者たちの驚いた顔…傑作です“ね”んどろいど!


「さよ〜〜な“ら”ーめん替え玉!」
「うっ…」


 近藤さんの掛け声で…一斉にバズーカ発射ァァァァァ!!


「「「「「「「「「「うごわァァァァ!!」」」」」」」」」」


(お通ちゃん! 怪我はない?! 大丈夫?!)
(ハイ! 大丈夫です、エレンさん!)
(あってるけど何か違う気がする?! ま…まァ、いいや)
(…真選組って)
(…へ?)
(何だか…すごく、あったかいですね)
(…でしょ?)

 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.152 )
日時: 2013/11/14 00:34
名前: Sora (ID: fE.voQXi)



わっ…わん……
ろっ…ロケットパンチ……
爆笑っすね…
あっ…笑いすぎて涙が…
八雲と栄蓮に混ざって爆笑したい……

お通!
真選組は暖かいのだす!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.153 )
日時: 2013/11/14 23:11
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: lD.EwIjp)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11692452306.html

参照≒「柳生編開始!!」アップ。地味にお妙さん初描きだったり((

 Sora様

そんなに笑っていただけたのなら非常に嬉しいですw
栄蓮と八雲は爽快すぎるほど笑ってますからねw
真選組ってあったかいですよね…(´∀`)ホッコリ


————————————————————————————————


『 ねェ、妙ちゃん 』
『 なァに?? 』
『 僕が心の大きな強い侍になったら…妙ちゃん。僕の…僕の股の玉に…… 』


 62訓 シリアスになる予定はないからね? する予定もないからね?


「ちょ…ッ、近藤さァァァん! 動かないでくださいィィィ!」
「あ、わりィわりィ!」


 …いきなりですが皆さんに問題…と言うかご質問です。
 
 あなたのご友人…と言うか大切な人が結婚すると聞きました。
 ……普通悲しくなりますかァァァ?!


「なんっで見合い相手がゴリラなんだよォォォ!」
「ぐォォォォォォ! 栄蓮んんん! しめすぎィ! 帯しめすぎィィ! 何か出るゥゥ!」
「ギャァァァァッ! す、すいませんんんん!」


 なんとね! 近藤さんに縁談の話が持ちかけられたのさ!
 イヤ…何か政略結婚狙いらしいけど…相手なんだと思う? 相手なんだと思う?


「なんっで見合い相手がゴリラなんだよォォォ!」
「それさっきも言ってたァァァ!」


 そう! ゴリラなの! リアルゴリラなの! モノホンゴリラなのォォ!
 しかも縁談写真見せてもらったけどかなりデカかったよ?! やばかったよ?! 何か王女らしいけどサ!


「隊長ォ、次の帯コレッスか?」
「それそれェ」


 八雲も近藤さんの着付け手伝ってくれてるんだけど…うん、やっぱ何か納得いってないみたい。
 あァァァァァ…ホンット有り得なくない? マジ有り得なくなくなくない?


「…よっし。はい、近藤さん! 着付けできましたよ!」
「おォーッ! 有難うな、栄蓮! 八雲!」
「どういたしまして! あ…そろそろとっつぁんが来る時間ですね」
「——おぉ〜い、近藤ォ。支度はできたかァ」


 あ、噂をすれば松平のとっつぁん。…とっつぁんまで正装だ。
 ホ…ホントに縁談相手はゴリラの王女様なんだ…。


「じゃあ行ってくるな!」
「「いってらっしゃ〜い」」


 ——パタン。

 近藤さんととっつぁんが縁談部屋に向かっていくと思わず脱力。
 八雲といっしょにその場に寝転んだ。


「はァァァ…ねェ八雲ォ…。私、結婚報告と言うものは聞いて幸せになると思ってたよ…」

「お…俺もっスよ…。“わァ、おめでとォ!”…みたいな感じになるもんだと…」

「いやだって喜べないよね? ゴリラだよ? リアルモノホンゴリラだよ?
 いくら近藤さんがゴリラっぽいからってリアルゴリラはなくね? しかも王女はなくね?」

「しょうがないッスよ、近藤さんがゴリラのキングみてーな存在なんスから」

「やめてくんない?! いくら近藤さんゴリラだからってキングはないでしょ?!
 せめてプリンスとかでよくない?!」

「そっち?!」


 うぅ…これでほんっとーうに縁談が成立しちゃったら…。
 ……しちゃったら。…………………………。……………何か凄い事になる気がする。


「…ねェ八雲」
「…なんスか」
「もしもだよ? もしもこれで縁談成立したら…、私達ゴリラを姐さんと呼ばなきゃいけないよね?」
「…そっスね」
「「…………」」


 …ふっざけんなよコノヤロォォォォォォォォォォォッ?!
 ゴリラが姐さん?! だったらもういっそのことお妙さんとくっつけ近藤さんんんん!


「ちょ、流石に無理だよ?! ゴリラを姐さんは無理だよ?! いやマジ無理だよ?!」
「俺もマジ無理っスよ?! つーかゴリラを姐さんとか…マジ無理っスよ?!」
「でしょでしょ?! ちょ、どうするよ?! 動くか?! 阻止するかァ?!」
「いやでも人の恋路を邪魔するような野暮なマネは」
「ゴリラなんて人じゃねェェェ! ゴリラ! ただのゴリラ! 王女でもゴリラなのォォォ!」


 と…とりあえず近藤さんたちの様子を見に行ってみないと!


「い、行くぞ八雲ォォ!」
「うっす!」
「——ウホ」


 ………………………………………………………………………。
 …………何っか目の前にリアルゴリラきたァァァァ?!


「ウホ! ウホウホホ! ウホホホホ! ウホウホ!」


 なんつってんだァァァァァ?! なんつってんだこのゴリラァァァ?!
 どどどどうする?! と…とりあえず適当にあわせるかァァァ…!


「う…うほ? うほいうほほほい?」
「うほいうほほほいってなんスか」
「ウッホ! ウホウホウホウホ!」
「うっほォ?! うほほほほ! うっほォォォ?!」
「ウホホホホ!」
「イヤ何か微妙に会話成立してるんスけどォォォォ?!」


 ゴ…ゴリラが何か楽しそうだァァァ! よかったァァァ?!
 奇跡的に何か噛み合ってるのかなァ?!


「ウホ」
「あ…どっか行っちゃった」


 結構楽しかったんだけど…。王女のお付きのゴリラか何かかな?
 ってこんな所で油売ってる場合じゃないィィ! とっとと様子見に行かないとォォォ!


「あ、アレじゃないっスか?! ん? 坂田さんと神楽さんもいるッスよ?!」
「つーかゴリラ暴れてね?! あれ王女じゃねェェェ?!」


 王女が何かすんごい暴れてるんだけどォォォ?! 縁談は?! どうなったの?!


「あああああ栄蓮んんん! 八雲ォォォ! ヘルプミィィィィィ!」

「どうしたんですか近藤さんんん?! 何をどうしたら王女が暴れだしたんですかァァァ?!」

「いや話せば長くなるんだがなァァ! とりあえず万事屋とチャイナ娘が暴行を加えたァァ!
 んでもって俺が池の中に投げ捨てたらこうなったァァァ!!」

「「何してんだアンタァァァァ!!」」


 ギャァァァァァァ! ゴリラがこっちくるゥゥゥゥ?!


「チャイナ娘ェェェ天パァァァ! テメーら何してくれてんのォォォ?!」
「知るかァァァ! だってそのゴリラが食いモン粗末にすんだもん! 豆パン粗末にすんだもん!」
「ンなもんを食わすなやァァァァ!」


 王女なんだよォォォ! 一応ゴリラの王女なんだよォォォォ!
 ンな得体の知れない豆パン食う育ち方はしてねーんだよォォォッ!


「あ、それとそこのゴリラがその年でウ○コ漏らしてたネ!」
「はァァァァ?! すいません近藤さん! 俺もうアンタと喋りませんんん!」
「待て待て待てェェ! 違うんだ! ソレは王女の仕業なんだァァァァ!」
「オメーの袴から転がり落ちてきたの見たアル!!」


 その年になってそれはきついぞ近藤さんんんん!
 ウ○コはダメェェェ! ってゴリラが再びこっち来るゥゥゥゥ!


「「「「「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」」」」」


 ぶっ飛ばされたァァァ! 何アレめっさ怒ってませんんんん?!
 あ、ここ屋敷内じゃん! また戻されたじゃん! 障子っつーか部屋がブッ壊れてるゥゥゥ!


「オイィィィ! 近藤さんアレ何とかしてェェェ!」
「無理だァァ!」
「瞳孔女ァァ! アレぶった斬れェェェ!」
「アホかァァ!!」

「——アレ? まな板女?」


 八雲がそう言う。…まな板女って……お妙さん?
 あ、ホントにいる。…それに片目に眼帯つけた人もいるけど…。男? 女?


「お妙さん?! 久しぶりだねェ! 元気だったー?」
「栄蓮さん……」
「うっわ…やーなとこで出会った……」
「パープル……」
「アレ? 何コレ、なんかマズイトコ入ってきた?」
「アネゴ! こんな所で何やってるアルか?!」
「お妙さァァん! 会いたかったですゥゥゥゥ!」

「銀さん…神楽ちゃん…近藤さん……。…みんな……」


 え? どうしたんだろ? お妙さんいつもの勢いなくね?
 いつもみたいに近藤さんに殴りかかるかと思ってたの…に……。


「…さようなら」
「…………」


 …え……? さようなら…って何? なんなの?
 それに…、何で…お妙さん泣いてるの? すごく…悲しそうに…。


「…オイ」
「ちょ…お妙さ——ギャァァァァスッ?! 王女きたァァァァ!」


 ってお妙さん片目眼帯さんに連れてかれちゃったぞォォォ?!
 何ィィ?! 一体なんなのォォォ?!


「っ姉上ェェェ!」
「め…眼鏡?! ねェ、お妙さん泣いてたよ?! どうしたの?!」
「じ…実はっ」
「ぎぃやああああああ?! 王女がァァァァ!」


 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛王女が襲いかかってくるゥゥゥゥ?!
 

「お…お妙さァァァァんッ?!」




(妙ちゃん、僕の傍にいてくれ) 


Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.154 )
日時: 2013/11/14 23:08
名前: Sora (ID: 0exqyz.j)




きたぁ!!!!
柳生篇来たぁぁぁぁぁ!!!
メガネケチャらーくる!?来ます!?
栄蓮と共に食べます!?
きやぁぁぉ!

ゴリラを姐さんは…むりですねぇ…

絵!吹きそうになりました!
半端なく八雲の目が…座ってましたwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.155 )
日時: 2013/11/16 23:38
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: zhN/mYB5)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11696976554.html

 Sora様

柳生編ですよ! 九ちゃん九ちゃん((
メガネケチャラーも来ますよォ! 食べさせるかはお悩み中ですw

ゴリラを姐さんは私も無理ですw泣きますw←

イラストも見てくださったとは…有難う御座います!(´∀`)
お妙さんと話している時の八雲の目は大概すわってますw

 —

 近藤の見合い場から戻ってきた栄蓮と八雲。
 だが…二人の頭の中は、先程のお妙の涙と新八の話でいっぱいだった。


 63訓 そーゆー時には素直に語れ


『 あの人が何かいきなり姉上を“許嫁”だから迎えに来たとか言って…。
  それで姉上に尋ねたら普通に行っちゃうし…でも、泣いてて。
  正直僕も…、頭の中がごちゃごちゃしてます… 』


「……」


 イン・ザ・屯所のマイルーム。ウィズ八雲…なんだけど。
 …なんでお妙さん…泣いてたんだろ。


「…あの女なら」
「え…」
「あの女なら…普通笑いますよね」
「…うん」


 そう! そうなの! 普通嫁に行くんだったらお妙さんは笑う!
 なのにだよォォ?! あのお妙さんがっ! あのお妙さんが泣いたんだよ?!


「しかもあんな悲しそうに泣くなんて…お妙さんらしくないよ」
「…そーッスよね」


 …あ゛あ゛あ゛あ゛!! スッキリしないなァァァもォォォッ?!
 

「そういや、副長も負けたらしいっスよ」
「兄さんが?! 誰に?!」
「まな板女の許嫁…柳生家の次期当主に」
「やーぎゅ? え、レーザービームのアレ?」

「どこのジェントルマン?! 違うっスよ!
 “柳生九兵衛”…小柄なガキみてーなツラした野郎、って聞きました。さっきの奴と一致するっしょ?」

「あー…まァね」


 線細かったし…華奢だったもんねェ、すっごく。


「で…どうするんスか?」
「…八雲。近藤さんね、あのゴリラ王女に気に入られちゃったらしくって。…今度結婚式するらしいよ?」
「は…はァァァ?! あんなことされといて?!」
「何かタフなところが気に入ったとかなんとか。…でもね」


 ——正直、ゴリラを姐さんはマジ無理じゃね? 
 そう言うと八雲は全力で頷いてくれた。 


「…お妙さんの涙もあるし、ゴリラもあるし。…私は行こうと思いまっす!」
「…んじゃ、俺も行きます。大体…あんなの結婚も何もねェですし」
「え、なんで?」
「…やっぱ気づいてないんスか」


 何? 何のこと?


「さァ、行きますか!」
「教えてよォ?!」


 —


 雨の降るその日。名門柳生家の門前に、笠を被った男が二人。


「なんだい、君達は? 入門希望者?」
「それとも何? 道場破りとか言わないよね、まさか?」
「「——いやいやァ、道場破りなんてそんな物騒な」」


 次の瞬間、門番たちが吹っ飛ばされた。
 笠を被った男二人——新八と近藤は駆け出し、柳生家の敷地内に入る。


「な…何奴?! ここを柳生家と知っての狼藉ロウゼキか!!」

「我は天堂無心流、恒道館道場が当主、志村新八!!」
「そして俺はその門下、悟罹羅ゴリラ勲!!」
「天下の柳生家に決闘を申し込まんと参上つかまつった!」
「柳生流の看板などに興味はない。…だが」


 二人は別々の方向に飛び出し、自分達を囲む多勢の敵を吹っ飛ばしていく。
 その目的は、ただ一つだ。


「姉上を返せェェェ!!」
「お妙さんを返せェェェ!!」
「ぞ…賊めェ! 斬れェェ! たった2人だ! 囲んで斬り捨ててしまええ!!」
「やれェェェ! グォッ…?!」
「「?!」」


 突如倒れた一部の相手に、新八と近藤、さらには柳生家の門弟達も驚く。
 振り向いたその先には、笠を被った侍が5人と、傘をさした者が1人。


「わりーな、2人じゃねェ」
「プラス6人ってことで」


 バッと一斉に笠が取られる。新八と近藤は目を疑った。
 銀時、神楽、土方、総悟、栄蓮、八雲がそこには立っていた。


「銀さん! 神楽ちゃん!」
「お…お前ら!」
「——行くぞコラァァァ!」


 ズドォッと飛ばされる門弟。6人は各自違う方向に散らばる。
 それに習い、新八と近藤も再び応戦し始めた。


「うおらァァァ! 怪我したくなかったらお妙さん返せェェ!!」

「な…何だこいつらァァ?! まるで歯がたたぬぞ?! どこの門下だ?!」

「新八ぃ! てめェは減給だぜバカタレェ!! 
 なんでこんなマネする前に俺に一言言わなかった! 1人で煮つまりやがって!」

「そうアル! 1人でこんな面白そうなことシコシコ計画して!
 一言かけろヨ! お前は今日からシコッ八な!!」

「チャイナ娘ェェ!! それ誤解生むからやめてェェェ!!」


 栄蓮はくわッと叫びつつ、門弟達を竹刀で倒している。
 八雲も呆れ顔で倒し続けているようだ。


「つーか近藤さんは何でいるんスかァァ!」

「それは俺のセリフだァァ! 
 お妙さんはここへ嫁ぐと言った! だが…あんな顔でさよならなんてできるわけもねェ!」

「それは同じ意見でェェェす!」


「こんなマネしても誰も喜ぶ奴なんていないのかもしれん! お妙さんはこんな事望んでないのかもしれん! 
 それでもテメーの我を通したい奴だけここに来た! お妙さんにもう一度会いたいだけでここに来た!
 大義もクソもない戦いに余計な奴巻き込むわけにはいかんだろ!」


 気がつけば周囲にいた者達は全員倒されていた。
 何とか残っていたものは“東城さんを呼べ”と繰り返しながら走り去っていく。


「なのに…。なのに何でお前らまで来るかなァァもォォォ!!」

「…近藤さん。俺もテメーの我ァ通しに来ただけだ。柳生には借りがある。
 そいつを返しに来ただけさ。ちなみに今日は休みだしそこんとこも心配ねェ」

「…近藤さん、俺も我ァ通しに来ただけでさァ。このままいけばゴリラを姐さんと呼ばなきゃいけなくなる。
 ちなみに今日はバリバリ仕事でしたがサボってきました」

「オメーはホントに我だな!! で、栄蓮と八雲はなぜ?!」


 近藤がバッと栄蓮と八雲を見ると、二人は顔を見合わせた。


「何でって…なんでだったっけ?」
「多分近藤さんのゴリラ結婚阻止のためっス」
「オメーらも総悟と一緒かよォォォ?! けどアリガト!」
「「ちなみに今日はバリバリ仕事でしたが他の隊士に任せてきました」」
「もう隊長と副隊長おりろォォォ!!」


 一応相手の隊士に許可はとったようではある。
 その時だ。倒された門弟達の方を見ながら、“銀さん”と新八がつぶやく。


「僕ねェ…もうシスコンと呼ばれてもいいです。
 僕は姉上が大好きですよ。離れるのはイヤだ。できる事ならずっと一緒にいたいです」


「……」


「姉上が心底惚れて連れてきた人なら、例えそれが万年金欠のうさん臭い男でも、
 ゴリラのストーカーでも、マヨラーでもドSでも、幽霊嫌いの二枚目でも、
 ……姉上が幸せになれるなら、誰だって構やしないんです。送り出す覚悟はもうできてるんだ」


「……」


「泣きながら赤飯炊く覚悟はもうできてるんだ。…僕は仕方ないでしょ、泣いても。そりゃ泣きますよ。

 ——っでも……!! 
 泣いてる姉上を見送るなんてマネは…っ、まっぴら御免こうむります…っ!!

 僕は…僕は姉上には、いつも笑っていてほしいんです…。それが姉弟でしょ…」


 涙を流しながらそういう新八。
 その姿を見て何を思ったのかはわからない。銀時と神楽は歩き出す。


「銀ちゃん、アネゴがホントにあのチビ助に惚れてたらどうなるネ。
 …私達完全に悪役アル」

「悪役にゃ慣れてるだろ。人の邪魔するのもな。
 …新八、覚えとけよ。俺達ゃ正義の味方でもてめーのネーちゃんの味方でもねェよ」

「……っ」

「“てめーの味方”だ」


 そう言って銀時と神楽は柳生本地に入っていく。
 その次に土方、沖田と続いた。


「…言っておくが俺は味方じゃねェぞ。たまたま喧嘩相手が一緒なだけだ」
「ベタじゃない? ベジータ気取りでさァ。あのままさり気なく仲間になるもりだぜ。気をつけな」
「あんたここに来てもそれ?」


 続けて歩いていた栄蓮が目を座らせながらツッこむ。
 ふと新八が栄蓮を見ると、彼女はいつもの温かい笑顔を見せた。


「眼鏡。私もアンタの気持ち、すんごい分かるよ。言わないけど…私も兄さん、大好きだもん。
 そんな兄さんが誰かを好きになったのなら…本当に、幸せになってほしいと思う。笑ってて欲しいと、思う」

「栄蓮さん……」

「だからこそ、かな。涙でさよならはちょっと引っかかっちゃって。まァ、気軽によろしくゥ!」

「以下どーぶんッス」

「栄蓮さん、八雲さん…。有難う御座います!」


 そういう新八の瞳は、全員の言葉により真剣なものになっていた。
 近藤はポンと新八の肩に手を置く。


「…仲間とは程遠いが、この八人なら天下の柳生にも勝てるかもしれん。
 いくか、義弟おとうとよ」

「…誰が義弟おとうと?」

「最後ソレェェェェェ?!」



(家族が嫌いなんて、あるわけない)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.156 )
日時: 2013/11/17 12:16
名前: インファ (ID: 2Ib.wHIE)

あぁ、最後の最後に……www
かなり感動的な場面なのに……涙を返してくださいww

やはり、兄妹とか姉弟とか、銀魂の家族ものは良いですね、寒いのにほっこりしました。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.157 )
日時: 2013/11/17 16:14
名前: Sora (ID: EdfQYbxF)




そう、兄弟ってそんなもん
そんなもんなのですぅぅ…
涙が…

サボり…でも総悟よりはマシかな?www
僕も絶対行ってますねwww
ゴリラをねぇさんとは確実に呼びたくないものwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.158 )
日時: 2013/11/17 21:27
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: kRzIGuhz)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11699611894.html

参照≒「柳生編 栄蓮&八雲」アップ(´∀`)


 インファ様

私もこのシーン大好きなので書きたかったんです!(´∀`)
それでこそ銀魂なんですよきっとw

ほっこりしますよね…。私も書いててほこほこでした〜!

  Sora様

そんなもんですよね…! ほっこりものですよね…!
私でも行ってますよwゴリラだけは無理ですw((

————————————————————————————————

 男達が優雅…に食事をとっている。
 その時一人の男が食事を思い切りひっくり返し、それが神楽に命中した。


 64訓 知りたくないけど知ってしまうこともある


 …敵の本拠地と思われる所まで来て、男性四人を発見したんですが。
 まァ一人の男性がひっくり返したご飯がチャイナ娘に命中と。

 …股から卵垂れてんだけど? 頭に茶碗被ってんだけど?


「オイ、チャイナ。股から卵たれてるぜィ。…排卵日か?」
「ちょ…総悟。いくら何でも言っていい事と悪いことが」


 ——ガッ
 ——ドゴォッ!

 チャイナ娘が無言で総悟を投げたァァァ! つーか力すごォッ?!


「今のは総悟が悪い」
「…そうっスね」
「ンなこと言ってる場合かァァァ?!」


 兄さんと八雲が意気投合してるけど総悟! 敵さんの方に飛ばされたからね?!
 しかも今三人の男性に刀当てられてるからねェェ?!


「いやァ、よく来てくれましたね、道場破りさん。
 天下の柳生流にたった八人で乗り込んでくるとは…いやはやたいした度胸。
 …しかし快進撃もこれまで。我等柳生家の守護を司る…」

「北大路斎(きたおうじいつき)」

「南戸粋(みなみとすい)」

「西野掴(にしのつかむ)」

「東城歩(とうじょうあゆむ)。
 …柳生四天王と対峙したからには、ここから生きて出られると思いますな」


 えーと…名前なんだっけ? えーと…。……えーと。


「メガネ、顔面男性器、でかい人、キツネ目でいいと思うっス」
「あ、サンクス八雲」
「オイそこの紫ィィ! 今顔面男性器っつったか?! それ俺の事か?!」
「オメー以外に誰がいんの?」
「初対面の奴にまで言われたァァ! 南戸粋だっつってんだろ!」
「落ち着きなさい」


 が…顔面男性器さ…じゃなかった。み…南戸さんだっけか。
 つーか初対面の奴に“まで”? どんな扱い受けてんのこの人?!


「俺達ァてめーらみてーなモンに用はねーんだよ。大将出せコラ。
 なんだてめーら? どこの100%だ? 柳生100%かコノヤロー」

「パフュームでいんじゃない?」

「一人多いですケドォォォッ?! パフュームは三人でこそなんだよォォ!」

「の○ち、か○ゆか、あ○ちゃん………。…………パフゥ子」

「パフゥ子って誰ェ?!」

「え、坂田さん知らないんスか、パフゥ子? ほら、パフゥ子っすよ。
 パフューム四人目で…………なんやかんやのパフゥ子っす」

「オメーも分かってねーんだろがッッ!!」 

「「もっと緊張感を持てよオメーらはァァァァ!!」」


 え? あ、そうだったそうだった。ナイスツッコミだ兄さんと眼鏡!
 そうだった、総悟が人質…みたいなのにとられてるんだった。


「アンタらのようなザコ、若にゃ会わせられるわけねーだろ。
 俺達が剣を合わせるまでもねェ。オラッ、剣捨てな。人質が……」

「「「「「「「うおりゃあああああああああああ!!!!!!」」」」」」」

「何してんのアンタらァァァァァァッ!!」


 何っかみんな剣を総悟と男達に向かって投げましたけどォォォ?!
 危ないじゃんかァァ?! 総悟もビビってるじゃんかァァァッ!


「残念ながらそいつに人質の価値はねェ」
「殺せよ〜殺せよ〜」
「てめーらあとで覚えてろィ。栄蓮はぶっ殺してやらァ」
「私何もしてねェェェェ!!」


 ただのとばっちりじゃんかァァァ! ひどくね?! 総悟ひどくね?!
 つーか近藤さんまで思いっきり投げてたよォォ?!


「東城殿。こ奴らの始末俺に…」
「やめろ」
「!!」


 誰か入ってきたと思えば…柳生九兵衛さんだ。
 …じゃあもしかして、お妙さんは今一人なのかな?


「それは僕の妻の親族だ。手荒なマネはよせ」

「若!」

「…まァゾロゾロと。新八君、君は姉への執着がここまで強いとは思わなかった」

「シスコンなめんなよ。眼鏡シスコンなめんなよ」

「黙ってて下さい銀さん。…今日は弟としてではない。恒道館の主として来た。
 志村妙は当道場の大切な門弟である。…これをもらいたいのであれば主である僕に話を通すのが筋」


 め…眼鏡が眼鏡じゃなく眼鏡になってる…! アレ? 結局眼鏡?


「…話? …何の話だ」

「同じく剣を学び生きる身なら分かるだろう。侍は口で語るより剣で語るが早い」
「剣に生き、剣に死ぬのが侍ってもんでさァ」
「…ならば、女も剣で奪っていけよ」
「私達と勝負しろヨこのやろー!!」
「なんの勝負でも負ける気しないッスけどね」
「あ、確かに」


 まァ、このメンツだかんねー。
 …知ってる限りではみんな強いよマジで。最強だよマジで。


「勝負? クク…我が柳生流と君達のオンボロ道場で勝負になると思っているのか?」

「なりますよ〜〜ぼっちゃま。
 僕ら恒道館メンバーは実はとっても仲が悪くてプライベートとか一切付き合いなくて、
 お互いのこと全然知らなくてって言うか知りたくもねーし寧ろ死ねばいいと思ってるんですけどもね〜」

「「その言葉まんまバットで打ち返す」」

「んじゃ俺はまたバットでテメーら兄妹に打ち返す。
 ……“お互いに強い”ってことだけは知ってるんですぅ〜〜〜」


 …正直この腐れ天パがやられてるところなんて想像できないからね。
 何かコイツ無駄に強いし。…イヤマジ強いし?!


「…そうか。ならば場所を変えるとしよう」


 …そう言われて移動したのは外。…にしても敷地広いなァ。
 流石名門柳生家、ってかんじかな?


「…では勝負の内容を説明しよう。
 君達の側から無理やり押しかけてきたんだ。ルールは柳生流に従ってもらう。依存はないな?」

「上等だよ。なんでもこいコノヤロー」

「ぼっちゃん剣法がコラァ! オセロでもやろうってんじゃねーだろうなコラァ」

「イヤまずそれはないッスよ」

「言っとくけどオセロ強ェーぞ私はァァ! 四つ角全部とるぞォォォォ!
 なめんなヨォォォォ!!」

「だからオセロはないッスから!! つーか嫌っス!」


 オセロかァ…。そーいや八雲、すんごくオセロ弱いっけ…。
 四つ角取ろうとして逆に全部四つ角取られてるからねェ…。


「ここに皿がある。これを各々自分の身体のどこかにつけてくれ。

 勝負は八対八のサバイバル戦。こちらはあと二名を選出する。
 この柳生家の敷地全てを使ってとり行う。この敷地内であればどこにいってもいい。
 敵の大将の首…つまりは大将の皿を先に割った方を勝ちとする」

「…………」


 …なるほど、分からん。


「皿を割られた者は即刻勝負から抜けてもらう。
 だが例え何枚皿を割ろうと大将の皿を割らない限り勝利にはならん。
 逆に言えば仲間が何人やられようと大将さえ生き残っていれば負けにはならん。

 …ルールはそれだけだ」


「……隊長、隊長の頭上にはてなマークがいくつも見えるんスけど」


「き、気のせい気のせい」


「…柳生流がただの導術剣法でないところをお見せしよう。
 君達の誇るその実践剣法とやらを完膚なきまで叩き潰し、全ての未練を完全に断ち切ってやる」


 と…とりあえず敷地内のどこかにつけられている皿を割ればいいんだよね?!
 え…アレ? そ…そんなのだったっけ?


「それでは二十分後に開始だ。…先に行っておくがここに僕達の大将はいない。
 まァ…どのみち僕達だけで君達の皿を割るから、大将を見ることはないだろうがな」

「「「あんだとォコルァァァ!!」」」

「もう十分で始めてやるわコルァァァ!!」

「ぶっつけ本番で行ったるわコルァァァ!!」


「や…八雲。確認しておくけど…敷地内のどこかにつけらている皿を割ればいいんだよね?
 缶けりみたいな感じだよね? “あ、やーくん見っけェ”てきな?!」

「やーくんってなんスか?! つーか全然違うっスよ?!」

「え、違うの?」

「アンタバカァ?!」

「ア○カ?!」


(そ…そんなこんなでサバイバル始まるぜェェェ!)
(さーて…皿どこにつけようかなァ)  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.159 )
日時: 2013/11/17 21:24
名前: 竜 (ID: /iUvxDbR)

最初から全部読みました。二週ぐらい

何度も吹きました。(授業中にも読んだりしました)




すいませんが・・・・


生涯バラガキのほうにオリキャラ出していいでしょうか?

出す予定

近藤の姉

沖田の妹

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.160 )
日時: 2013/11/17 22:34
名前: Sora (ID: oc2mnTQ1)



かわいぃ!!
何すか!?栄蓮の馬鹿さ加減!まぁ二番目はバカっすよねぇ〜
一番上に全部知識持ってかれ…残るは体力オンリーwwwあれ?話ずれた?

ってか!絵の栄蓮と八雲マジ可愛いんですけど!?
あの笑みは無しっすよ…
キュン死にっすよ…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.161 )
日時: 2013/11/18 08:53
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

二人が可愛くて…なんか言葉を失いました…
ちょっとその絵の才能下さい分けるじゃなく下さい、あ、交換もありです!

更新ペース&人気の秘訣をお教えくださいww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.162 )
日時: 2013/11/19 23:01
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: cbSjBA7r)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11704910543.html

参照≒「オリキャラ達に色をつけてみた(´∀`)」アップ。
栄蓮の変わらなさにふいた((


 竜様

オリキャラにつきましてはナギの方で言った通りです(´∀`)
二度も無駄に長いのを最初から読んでいただけたとは…! 有難う御座います!

 Sora様

二番目がしっかり者っていうこともありますけどねw
栄蓮は土方(兄)に剣以外の全てを持って行かれたようです←
かか可愛いだなんて…嬉しいです。有難う御座います♪

 牡丹様

交換とかダメですよホントォォ! 牡丹様の方が何千何万倍もうまいんですから!(´Д`)
秘訣とかはいまいち分からないんですが…とにかくエンジョイってます←


————————————————————————————————


 皿を渡された恒道館道場のメンバー。彼らは皿のつけ所で悩んでいた。
 勿論…大将なんてのはとっくのとうに決まっている。


 65訓 常日頃から悪い奴でもたまには役に立つ


「…ええっ?! ぼ…僕が大将ォォ?!」
「当たり前だのクラッカァァ」
「ふっるゥ?! そのネタクソ古ゥゥ?!」


 眼鏡が大将じゃないとねェ。私達、一応今恒道館道場のメンバーだかんね。
 さーてとー…お皿どこにつけよっかなァァ。


「…んな事より皆さんどこに皿付けるんでィ? これでけっこう生死が分かれるぜィ。
 土方さんは負けるつもり一切ないんで眼球につけるらしいでさァ」

「オイ。眼球えぐり出されてーのかてめーは?」

「どこの独眼竜ッスか」


 うん、ある意味独眼竜だね。皿だけど。レッツパーリィーじゃないけど。
 つか兄さん、そのまま行くとホントにえぐりだされるよ?


「グダグダ考えても割れる時は割れるんだよ。適当に張っとけ適当に。
 …よし、俺はここにしよう」

「だからなんで俺だァァ!! てめーの皿だろーがァァ!!」


 兄さんの眼球は両方えぐりだされそうだネ! …いやグロすぎじゃね?


「片目だけだとむこうの九兵衛とキャラがカブるだろーが!
 空気を読めェェェ!!」

「読んでみろ土方ァ! お前なら読めるはずだ土方ァァ!」

「黙っとけやドSコンビ!」

「チェッ、しょうがねーなァ。…んじゃ俺ァこっちに行きまさァ」

「ギャアアアアアアッ?! シャットダウンンンン!!」


 右目がァァァ! 右目が見えねェェェェ!


「何してんの総悟ォォ?! アンタの皿でしょォォッ!」
「ヨシ、んじゃあ俺もそうしよう」
「乗ってんじゃねーぞ天パァァァ!」


 し…視力が奪われたァァァ! 持って行かれたァァァ!
 ク、クッソォォ…こんな事してる場合じゃないのにィィィ!


「あれ、隊長外しちゃったんスか? 似合ってたのに」
「全く嬉しくないんですけど?! どんな似合い方?!」

「銀ちゃーん! 私スゴイ事考えたアル! 足の裏!
 コレ歩いてたら見えなくね? スゴクね、コレ?」

「あ、いいねェチャイナ娘ェ」

「ダロ、ババア! これなら絶対気づかれないアル!
 キャッホオオオオオオ!」


 ——パキッ

 …あ。チャイナ娘のつけてた皿が割れた。
 …何かチャイナ娘しゃがみこんでるんだけど? え、何? どったの?


「…痛〜。何か踏んだアル、切れたアル、足。ヤベッ、コレ立てね!」
「どんなごまかし方ァァァ?!」
「おまっ、何してんだァァ?! 勝負始まる前に皿割るってェェ!」
「…つか隊長。アンタ“いいねェ”とか言ってませんでした?」
「……………。…気のせい気のせい」


 い、言ってない。言ってない。言ってないでいいんだよォォォ!
 言った本人が言ってんだから言ってないで…あ。


「まだ勝負始まってないし取り替えてもいいんじゃないんですか?」

「待て。敵の作戦がわからねー以上単独行動は危険だ。
 近藤さんは大将の守備。他は二人ずつに分かれて……」

「じゃあ私と銀ちゃんで決まりアルナ。汚職警官とタッグなんて嫌アル」

「それはこっちのセリフだ。オイ総悟、行く…」

「土方さん、ドSコンビ勝手に行っちゃいました」

「…………」


 何してんだアイツらはァァ! …仲いいのね。


「んじゃ、私と八雲はあっち行くから」
「さいなら〜」
「あ゛あ゛あ゛あ゛! 待てヨババア! せめてでもババアがいいアル!」
「せめてでもって何だコラ」
「こんな瞳孔ニコチンマヨとなんてイヤヨ! 不潔ヨ! マヨヨ!」
「マヨヨって何だコラァァ?!」

「「あー、んじゃサイナラ」」
「「待てェェェェェッ!」」


 —


「はーァ…何とか兄さん達から離れてきたねェ」
「そーっスねェ。今からどーするっスか」
「とりあえず大将探さないとねェ」


 誰なんだろうなァ…。あのメンバーの中にはいなかったらしいし…。
 てっきり柳生の次期当主さんだと思ったんだけど…。


「つーかさ、あと二人は選出するって言ってたよねあの人達?」
「そーっスね。とりあえず向かってくる柳生家の奴はぶっ飛ばせッス」
「アンタさらっと恐いこと言わないでくれ——っ?!」


 ——ドゴォォッ!
 おっとっと…! なーんか…いきなり、来ましたけど…ッ?!


「柳生家によくもその汚い足を踏み入れてくれやがりましたね」
「何この人ォォ?! 丁寧に喋ってるようで喋ってないんですケド?!」
風神フウジンと申します。どうぞ宜しくしたくねーけど宜しくお願いします」
「ホント何この人?! いちいち毒舌なんだけども?!」


 金色の髪を三つ編みにした男の人ォォ! つーか…力強ォッ…!
 木刀が…なんかっ、変な音たててますけど……?!


「た…隊ちょ——」
「キャハハハハッ! ひゃっほォーいっ! フルボッコタイムだァァァァ!」
「何っかテンション高いの来たァァァ!!」
「八雲ォォォ!」


 今度はオレンジ色のツインテール来たァァァ! 女の子?! 女の子だよね?!
 つーかテンション高ァァァ?! え、オメーが言うなってか?!


「風神ンンン! こいつらやっていい?! やっていいよねーっ!」
「落ち着いてください。じゃあ俺はあっちの黒髪やるんで。無月ムツキはあっちの紫です」
「ヤダァァァ! 僕あっちの黒髪女がいいーっ! だって弱そうだもん!」
「あんだとコルァァァァァァッ!」


 上等だコノヤロォォォ! ぶっ飛ばすぞコノヤロォォォォッ?!
 つーか僕っ娘?! 何それ初めて見たァァァ!


「…改めまして。柳生四天王には敵いませんが…一応そこそこの実力を持ち合わせてます。
 風神と申します。…そしてこちらが」

「む・つ・き・でェーすゥゥ! ぃヨロスクゥゥッ!」

「「何故にそんなハイテンションンンン?!」」


 無月さん無駄にテンション高いよォォ?! 疲れないのかソレ?!


「さってとォォォ! ——とっとと皿割って脱落させてあげる」
「何この子?! キャラ一気に変わったんだけど?!」

「では…貴方は俺とです。まァ…とっとと終わらせてあげます」
「ハハハッ、さっせんねェ。俺、今負ける気してねーんスよ」


 みぞおち部分につけてるお皿。…イヤ、これは一応プレッシャーかけるためね。
 こんなところやられたら…あ、マジ死んじゃう。


「あ、スイマセン。ちょっと皿の場所かえていい? こんなところやられたら死ぬわマジ」
「イヤ隊長ォォォ?! アンタそれ自分でつけてたッスよねェェェ?!」
「今更ながらバカなところにつけてたと気づいたァァァ!!」


「——プハハハッ! 悪いけど、僕そこまで優しくないからァァ! 
 第一…そういう時にやってやんのも好きなんだよねェー?」


 とんっでもないエス発言してる僕っ娘がいるけどォォォォ?!
 

「はーいひとりサヨーナラァ!」
「ッギャァァァァスッ?! みぞは無理ですゥゥゥ!」
「隊長ォォォッ?!」




















「「 なんつって 」」


「「!!!!」」



 ——ドカァァァッと、無月と風神が吹っ飛ばされる。
 地面に叩きつけられ、二人は少々むせているようだ。


「ワリーッスねェ。普通の女にこんな事すんの、趣味でもねーんスけど」

「な……ッ」

「ごめんなさいねェ〜。けど私達もお妙さん取り返しに来たんで。
 …負けてらんないんですよォー? 何をしてでも、ねェ」

「貴様ら…ッ!」


 ニタァッと栄蓮と八雲は笑う。
 “それに…”と二人は同時に続けた。


「私らは常日頃から、もォーっとすんごいS相手にしてんの」

「それに比べりゃァアンタなんて可愛いモンッス。
 だからアンタの行動なんて俺らには手に取るように分かりますよ」

「ソイツどんだけSなの?!」



(よォよォ、最後の勝負と行こうじゃねーか…っくしゅんっ!)
(なんだヨ、風邪アルか。うつすんじゃねーゾ)
(るせーよ)

 —

風神→凪の苗字、神風から
無月→なんとなく←

ちなみにモブキャラです(´∀`)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.163 )
日時: 2013/11/20 00:07
名前: Sora (ID: WzE/lQPv)




栄蓮と八雲の言うものすごいどエス…
総悟ですね…
最後出てたし…
まぁサドスティック星の王子ですし?www
ってかおもしろくなってきたぁぁぁぁぁ!!!
ついについに!
ケチャラー来ます?来ます?
うほほぉぉぉい!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.164 )
日時: 2013/11/20 17:29
名前: 安部 (ID: L6rZBPa0)


 伝わってよかったですwwww。


 いつの間にか話が進んでてびっくりしまし”た”んこぶ。←ハマった……。



 
 話は……書いてないんですよね。


 皆さんの話がうますぎて書く気が失せます。なんでこんなうまいんですかぁぁぁぁ!!



 今度、書いてみようと思います。銀魂は荷が重いのでとある科学の一方通行らへんで………もう無理な気が……。


 三番隊バカ二人かわいいかったです!

 八雲かわいい八雲かわいいhsh((((殴

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.165 )
日時: 2013/11/20 18:44
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

ぎゃあああ
ドs☆←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.166 )
日時: 2013/11/21 14:24
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

サドスティック王子降臨!
きゃー。どっちかというと、私もドSでs((殴
友達に、「あんた、意外にドSだったんだ・・・」
って軽く惹かれましたから!

いやー、Sもがんばってほしいですね・・!
頑張って!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.167 )
日時: 2013/11/21 23:22
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: wzYqlfBg)

 Sora様

はいw総悟ですねw
サディスティック星から来た王子ですもんねw
ケチャラーとお食事はちょい無理そうです(´・ω・`)←

 安部様

柳生編突入中です“ね”この恩返し!(´∀`)
面白いですからハマりますよねw

とあるでも何でも読んでみたいです! 楽しみです♪
三番隊は馬鹿なのです← 八雲可愛いだなんてもう嬉しいですよ!
hshs?! 何というかもう有難う御座います((

 牡丹様

沖田総悟isドS王子ですからね!w
ドSでこそ沖田っていうイメージしかないんですw

 サイダー様

私もどっちかと言うとSかもですw
でもやっぱり総悟が最強Sなのでホント頑張れSですねw


————————————————————————————————


 パリン、と皿の砕ける音。栄蓮と八雲は立ち上がった。
 気絶した風神と無月を一瞥し、二人は次の敵を探して歩き始めた。


 66訓 たまには観戦もいいもんだ


「ふぁ〜…あと何人だろうねェ」
「アンタもっと緊張感持ったらどうなんスか?」


 いやァ…何かもう肩がボッキボキでさァ…結構こってんの。
 つーかみんな何処にいるんだろうねェー?


「あ…アレ、近藤さんと新八さんじゃないッスか?」
「ん…あァ、ホントだ! アレ…兄さんもいるじゃん!」
「つーか誰かと戦ってません?」


 ん…? ホントだ……あ、メガネの人と戦ってる…?
 

「近藤さん! 眼鏡!」
「あ、栄蓮! それに八雲!」
「何か兄さんやられそうじゃね? 血まみれじゃね?」
「そのまま逝っちゃえ副長ォ」
「八雲ォォォォォ?!」


 イヤ兄さん出血量パないからね?! ダバデュアだからねェェェ?!
 つーか八雲それ今シャレになってないから止めてくんない?!


「ちなみに栄蓮。あのメガネさん、ケチャラーだったぞ」
「マジか?! ヤバッ、話したいんだけど?! ちょっと行ってくる!」
「待て待て待て待て」
「せめてでも土方さんが決着をつけてから——」


 ——ドガシャァッ!

 ななな何か物凄い音したけど?! って兄さん吹っ飛ばされてね?!
 ヤベーよ兄さんマジやられそうだよォォォ!


「に…兄さんんんん?! どったの今日?! マヨの食い過ぎで不調かァァ?!」
「テンメェ栄蓮んん!! 今マヨを馬鹿にしたかァァァ?!」
「なんでそんなことは聞こえてんだよォォォッ?!」


 ほんっとマヨに関わることは地獄耳だなァオイィィィ?!


「ヤ…ヤバイですよ近藤さん、栄蓮さん、八雲さん! 土方さんホントにヤバイです!
 た…助けに入りましょうッ!」

「まァ待て、新八君。…ここはアイツにやらせてやってくれ」

「こ…近藤さんっ?!」

「…ただの喧嘩剣法じゃアレに勝てねーのはアイツが一番知ってるさ。なァ、トシ。
 ——昔なァ…まだ俺達が江戸に出てくる前…田舎で俺が剣術道場やってる頃の話だ」


 —


 ——巷を騒がすとんでもねェワルガキ兄妹がいてなァ。
 滅法喧嘩が強ェ奴らで…近隣の道場の連中に片っ端から喧嘩売っていく暴れん坊共よ。

 田舎道場の連中なんざみんなチンピラみてーなのばかり。一対一の武士道なんて誰も持ち合わせちゃいねェ。   


 ある日みんなで協力してその兄妹をやっつけようっていう話になったんだ。
 俺も物見遊山で見に行ったんだ。


『 え? なになにィ? 』
『 テメーらが噂の兄妹だな。…ちょいと痛い目見てもらおうか 』


 二人に対してこちらは大人数。…だがこの兄妹はなかなか太ェ奴らだった。

 大人数を前にしても怖気づくところか、たった二人で背中合わせて戦っている。
 バッタバッタと敵をなぎ倒していくその二人はもう、いや強ェのなんの。


『 うおらァァァッ! 怪我したくなかったら帰れボケィィッ! 』
『 おらァァァァッ! 』     
『 うわァァァァッ?! 』


 …だがあの大人数に勝てるわけもねェ。
 最後の最後、ボロ雑巾みてーになるまで暴れ続けてたが、な。


 俺ァどうしたもんか迷ったが…そいつら兄妹を道場に連れて帰ることにした。
 そのまま捨て置けば死んじまいそうだったし、何より面白そうな奴らだったんでな。


『 三百三十三! 三百三十四ッ! 』

『 くおラァァ! もっとしっかり丸太を振らんかァァァ! 』

『 ぬおおおお! もうダメェェ…もう限界ぃぃ…腕がもげるぅぅ! 』

『 甘ったれたこと言ってんじゃねェ! そんなんじゃ道場任せらんねーぞ!
  もうスグわし死ぬぜ多分ッ! どーすんの?! 大体近藤、総悟を見ろォォ! 』

『 ふんッ! ふんっ! ふんっ! ふんっ! 』

『 あんなちっちェのにあんな太ェの振り回してるぜ! ズゴクね?
  やっぱスゲーな! 神童だよ神童! …アレ? 何かめくれてきてね?
  …アレ? ってかこれ木の皮じゃね? 』


 まァそんなんだからウチの道場はダメなんだって思ってたんだ。
 せっかく助けてやった兄妹も、いつも縁側に座って、俺達の稽古を見ているだけだった。


『 どうだ。オメーらもやるか、丸太振り? 見たところオメーらには剣の才がある。
  だが才だけでは勝てねェ。結局努力してる剣には勝てねーぞ 』

『 …興味ねーな。丸太振って強くなれりゃワケねーんだよ 』

『 ごめんなさい。ちょっと今日上半身と下半身すんごい痛くて〜 』

『 ウン、全身って言ったらよくね? 』


 しょせんはただの喧嘩屋兄妹。…やはり二人はそこから動かなかった。
 俺達の稽古を邪魔するわけでもなんでもなく、静かに見ていた。


 ——だがある日、傷も癒えてねーってのに二人は道場から姿消しやがった。
 心配して探しに行ったら……。


『 そこどけェコルァ! 俺達ゃ今から近藤んトコの道場に殴り込みに行くんだよ!
  野郎、てめーらをかくまってたらしいじゃねェか、あん?! 』

『 だーから言ってるでしょー。今出てきたって。もうあの人達は関係ありまっせーんんん! 』

『 ンだとこのクソ女ァァァ?! 近藤やる前にてめーらブチのめしてやろうブフッ!! 』


 相手の台詞も聞かずに、妹の方は問答無用でソイツをぶっ飛ばした。
 それに続けて兄の方も奴らをぶっ飛ばし始めた。

 それを見てハッキリと分かったんだ。


( 強く、なってる )


 ケガが癒えてねェにも関わらず、その動きにはしっかりした骨格ができていた。
 だが奴らの戦いを見れていたのもそこまで。…気がつきゃ周りは血の海。立ってんのは俺と兄妹だけだった。


『 ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ… 』

『 ……なんで、いるんですか 』

『 チッ…お人好しだかなんだか知らねーが…借り返すつもりがまた借りつくっちまった。
  行くぞ、栄蓮 』

『 待て! …借りなんて思わんでいい。またいつでも遊びに来い。
  …もうお前らはウチの門弟だ 』

『『 は? 』』


 声を揃えていう兄妹だったが…その手は、血豆の皮がズル剥けで血まみれだったんだ。


『 血豆がその印だ。…何回振った? 俺もそこまではならんかったぞ。
  どうりでキズの治りが遅いはずだ 』

『 …血豆じゃねェ 』

『 ……兄さん? 』

『 …四越デパートの自動ドアにはさまった 』

『 ……。……うちの兄さん馬鹿なんです 』


 —


「人には決して見せねェ。ツラにも毛程も出さねェ。
 …だが俺も。そして栄蓮、お前も知ってるはずだ。…野郎は今でも、頭にゃ剣の事しかねェ」


 兄さんがメガネケチャラーさんの木刀をはじく。
 その目が鋭く鋭くなって、次の瞬間には勢いよくカッと開かれた。


「……研ぎすまされた奴の剣は」


 慌てて木刀を拾い上げるメガネケチャラーさん。
 だけどその隙を、兄さんが見逃すわけもない。


「——鉄をも切り裂く」


 メガネケチャラーさんの木刀を折り、その皿をも割る兄さん。
 ……なんとか、勝ったみたい。ちまみれだけど。ボロゾーキンだけど。


「兄さん、随分とやられちゃったね」

「…あん? これは奴にやられたんじゃねー。
 ……間留井デパートの自動ドアにはさまったんだ」

「…やっぱ馬鹿ッスね。兄も妹も」

「「うるせーわァァァ!」」




(悪ィなメガネ野郎)
(俺はテメーよりもっともっとすんげェケチャラー知ってんだよ)


Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.168 )
日時: 2013/11/21 23:52
名前: Sora (ID: u6EedID4)





ひゃぁぁぁぁぁ!!!!何すか!
ちょっ!マジこれ何すか!?
胸キュンとまんないんすけどぉぉぉ!?
ヤバイよぉぉぉ!!
僕今キュン死にできます…
土方兄妹マジでヤバイ、
どれくらいやばいかってと…
マジヤバイWww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.169 )
日時: 2013/11/24 00:04
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ZVqxEqci)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11710888952.html

 Sora様

ななななんと?! むむむ胸キュンですと?! 
土方兄妹は仲良し(?)…なんです!((←
そ、そのネタはww懐かしいですww


————————————————————————————————


 土方と北大路の対決も終了し、今は五人で休憩中だ。
 近藤が厠に行っているので、四人は草陰に身を潜めていた。


 67訓 男子トイレに女子が入るのも女子トイレに男子が入るのもやっぱ抵抗あるよね


「そうか、総悟がやられたか。クク…いい気味だ」
「…八雲。私の隣にいるこの血まみれさん誰?」
「血まみれ十四郎ッス」
「オイコラ三番隊コンビ、変なあだ名つけんな」


 だって兄さんホント血まみれだよ? ダラダラ垂れてるよ?
 …しかも煙草の代わりか何か分かんないけど花火くわえてるよ? つーか綺麗だねェ。


「土方さん、それ煙草じゃないです。ちょ…っ、しっかりしてください」
「…柳生もこっちを見くびってたようだな。どうやらこっちも考えが甘かったようだ」
「おかげでタバデュアだネ、兄さん!」
「お前なんでそんな嬉しそうなわけ?」 
「あとちょっとで逝けたんスけどネ、兄さん!」
「オメーに兄さんとか言われたくないんだけど?!」
「あ…! アレ…!」


 眼鏡が見ている方向を見ると…柳生九兵衛さんとキツネ目さん。
 …いよいよ本陣出動、って感じかァァァ…!


「ちょ、ちょっと! まっすぐこっちに来ますよ?!」
「どういうこった? なんで俺達の居場所が…」
「オメーがその口にくわえてるものを見ろォォォ!」
「ちょいちょい兄さん! 早く花火捨ててェェ!」


 何してんだこの兄さんはァァァ! ヤベーよホントこっち来る!
 あァァァ! 近藤さん厠入ったままじゃね?!


「こ、近藤さんんんん! 早く出てきてくださァァい!」
「隊長…近藤さんのウ○コを急かすということは近藤さんを殺すと同じ事っスよ」
「ウ○コと殺すが一緒ってどんな人間?! つーかアンタは何でそんな冷静?!」
「アレ…? もしかして近藤さんもう逃げたんですかね…?」
「なら話は早い! 行くぞ!」


 え…ちょ、いいのかな? 何かダメな気がするんだけど…。
 

「 ぇ…れんんん…ト…シィィィ…! 」


 ほらやっぱなんか聞こえ


「ってなんか聞こえたァァァァァァァァ!!!!」
「うォッ?! ど…どうしたんスか隊長ォォ?! どこ行くんスかァァ?!」
「何か助けを求めるような声が聞こえたから行ってくるゥゥゥ!」
「オイィィィ栄蓮んんんん!!」


 え、えっと…かわや厠…ッ! 何かか細い叫びが聞こえたから…!
 う…。でも…男性の厠に入らなきゃだよね…?

 と…、とりあえず顔をヒョコッと出すだけで…!


「こ…近藤さ」
「あのー…ビッグフットなんだけれども…アレ…ティッシュとか持ってなァい?」
「何やってんですか敏木斎様」
「あ、みたな? ねーちゃんわしの見たな? ビッグフット見たな? イヤン」
「イヤンじゃねェェェェ! 大体なんで厠で裸ァァ?! ちなみにギリギリ見てませんんん!」


 上半身はちょっと見えたけど下半身は見えないからね! 大丈夫だからね!
 ちなみにちなみに今はちゃんと外見てるからね! 厠内見てないからねェェ!


「その声は栄蓮んん! 助けに来てくれたのかァァァ!」

「何やってるんですかァァァもォォォ!」

「瞳孔女ァ、紙がねーんだわ、紙が。とってきてくれェ」

「オマッ、天パァァァ?! オメーまで何しちゃってんのォ?!」

「フッ…全てを水に流してたんだよ」

「かっこよくねーからァ! 全然かっこよくねーからァァッ!
 全てを水に流してたって要するにアレを流してたんでしょうがァァ!」

「オイねーちゃん、ビッグフットみたな?」

「アンタはまだソレ?!」


 何この緊張感も何もない感じ?! 何なのこの厠という名のくつろぎ場?!
 その時…キツネ目さんの鋭ォォい視線を感じた。


「誰かと思えば…。無月や風神をやってくれたそうですね?」
「なるべく優しくしたんですけども」
「あの二人は我等四天王に勝らずとも劣らず…それを呆気なく倒すとは」
「あ、どーも」


 褒められてんだよね? コレ褒められてんだよね?


「ですが…ひとつ私は気に食わないことがあります」
「…なんですか」
「それはですね…う゛!」
「?!」


 なんかキツネ目さんが物凄い勢いで厠に駆け込んで行きましたけど?!
 なに?! どったの?! 妊娠?!


「それは貴女の髪型が若と被っていることだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「知るかァァァッ! つーか大丈夫ですかァァァ?!」
「おお恐らく朝食べた卵が腐ってたんだァァァ! オオオババの野郎ォォ!」
「何この人ォォ?! つかすんごく同情しちゃうんだけど?!」


 めちゃくちゃキツそうな音がしてくるよ?! 見てないし見えないけども?!
 ゴロゴロキュルキュル言ってるよオイ?!


「あああ貴女とのたたた戦いはまままた今度だァァァ」
「かっこわりィィィ! 厠内から言われてもカッコ悪すぎるゥゥゥ!」
「ままままァァァッ? ささ先程貴女とともにいた方々はもう若につつ潰されてるでしょうけどねェェ?!」
「は、はァァァ?! やられるわけないじゃん?!」


 あの兄さんに八雲に眼鏡だよ?! なかなか強いよォォォ?!


「おお恐らく血まみれだった者はサシで若とやりたいはずだァァ!
 ふふふ…貴様らももう終わりだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

「反論すべきか心配すべきか分かんねェェェ!!」

 
 で…でも兄さんならあの血まみれ状態でさしでやりかねないよねェェェ!
 あんな状態でやったらボロボロになっちゃうよォォォ?!


「…栄蓮! 呼び止めておいてなんだが、俺に構わなくていい!」
「ええッ?!」
「トシや八雲、新八くんを追ってくれ! ここは…自分で何とかするさ」
「…近藤さん……」
「さァ…早く行けうごぉぉぉぉぉぉぉ…!」
「最後かっこつけて下さいィィィ!」


 —


 ——必死に栄蓮は馬鹿みたいに広い敷地内を探し回る。
 が、なかなか兄や八雲は見つからない。小さく栄蓮がため息をついた時だ。


「…隊長?」
「ッ! 八雲、眼鏡! それに…お妙さん!!」
「え…栄蓮さん……」


 嘘偽りの全くない明るい栄蓮の笑顔を見て、思わずお妙は目を背けた。
 まるで子犬のように駆け寄ってきて栄蓮はまた笑う。


「お妙さん! 怪我はない?!」
「…えぇ」
「…ねェお妙さん。…あの時なんで」
「栄蓮さん」


 続けようとした栄蓮をお妙は制していう。
 その瞳はどことなく悲しそうだ。


「ここまで来てくれて有難う。…でも、私はもう帰れないの。
 …私が。……私が九ちゃんの左目になってあげないといけないの」

「え……?」

「…何、言ってんだよ」

「——お妙ちゃん。君はまだそんな事を気にしていたのか。僕は寧ろ感謝している位なんだ。
 あの時があったからこそ今の僕はある。…左目と引き替えに、僕は強さを手に入れた」

「「!」」


 栄蓮と八雲が同時に反応してそちらを見ると、そこには九兵衛。
 そして…その足元には、血まみれの土方。栄蓮の瞳の色が一瞬にして変わった。


「っ兄さん!!」

「あぁ…やはり似ていると思えば兄妹か。
 さて、新八君。これで君らは残り何人だ? いや…何人残っていようと、大将の君を倒せば終わりか。
 悪いが…君の姉上は僕がもらい受ける」

「…っ」

「ケホッ…。もらい…受けるだァ……?」

「兄さん!」


 血まみれの顔を土方はあげ、苦々しい笑いを浮かべた。


「オイメガネ、栄蓮、八雲。どうやら俺達ァとんだ茶番に付き合わされていたようだぜ」
「え……」


「…こいつ……。——女だ」



(やっぱりと心の中で呟いた彼は、きっと全て分かっていた)
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.170 )
日時: 2013/11/24 02:05
名前: Sora (ID: YzjHwQYu)
プロフ: http://mutekiwa.blog.fc2.com/img/20131124014609f43.jpg/


参照3000突破!!
おでめとうございます!!
えっと…駄作なんですが……勝手に八雲と栄蓮書いちゃいました!!
ご無礼をm(_ _)m

きたきたきたきたきたぁぁぁ!!!
このときの土方マジいかすぅ!
何すよ!!

ってか栄蓮…
厠へ覗いてまでバカ四人組のあいてしなくていいからぁぁ!!
優しすぎるよ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.171 )
日時: 2013/11/25 17:04
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: qZXNCSUo)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11710888952.html

 Sora様

駄作ゥ?! ど、どこがですか?!
何だろう…嬉しすぎて胸に来ましたァァ! 何だろォォ栄蓮と八雲がキラキラしてるゥゥゥ((黙
本当に有難う御座いますッ!(´∀`)

敏木斎や東城をなかなか出せなかったのでちょっと書こうかとw
栄蓮はどんな人でもひたすらつっこむしボケますねww


 —

 参照数3000突破、本っ当に有難う御座いますッ!(´∀`)

 —


 土方の発言により驚く栄蓮と新八。八雲はただ黙っていて、お妙は俯いている。
 ただ新八も栄蓮も、九兵衛から視線を外すことだけはしなかった。


 68訓 人の過去には色々あるけど相手には押し付けず今を見ろ


「ちょ…え? は? え? ちょ…え? は? え?」
「隊長、気持ちは分かるけど同じ言葉繰り返さないでください」


 ちょ、え? は? え? マジで? マジでかコレ?
 つーか八雲気づいてた感じだし? 何これ? え? お? うォ?


「九兵衛さんが女って…どういうことですか」
「新八さん、簡単ッス。ナニがないんスよ、ナニが」
「分かりやすいけどもっと他の説明してくんない?!」


 眼鏡も茫然だよホンット…! イヤ分かるけどね!


「姉上と結婚するとか言ってて…そんなバカな事が……。
 ア、アンタまさか…ひょっとして…姉上を男と勘違いしているのか?! 確かに姉上は胸が…」

「違うわァァァッ!」


 お妙さんの鋭いツッコミと蹴りにより眼鏡が吹っ飛ばされたァァァ!
 え? じゃあ何? 


「…九ちゃんは身体カラダは女の子。でも…心は男の子なの。
 女の人しか愛せないのよ」

「なんスかその某名探偵てきな」

「黙ってろパープル」

「ふ…ふざけるなッ! 女の身でありながら姉上と結婚?! そんな事が通ると思っているのか?! 
 姉上ェ! なんで今まで言わなかったんですか?! 知ってたんでしょ?!」

「……」

「それともそれを知った上で九兵衛さんと…?!」

「………っ」

「お妙さん…」


 なんか…深ァァァい事情がありそうだなァ…。
 それもさっき言ってた左目とかなんとかが関係あるのかな…?


「…柳生家の当主は代々男がつぐことになっていてな。
 僕の母は僕を生み間もなく他界した。父に新しい妻をもてとの声も上がったが…それを受け入れなかった」

「…………」

「そんなマネをすれば僕は柳生家での居場所を失う。そう考えてくれたんだ。
 …だから父上達は、僕を強く逞しい男として育てようとしたんだ」




『 九兵衛ェェェェ! お前はもォォォォ! メソメソメソメソ!
  それでも男かァ! それでも侍かァァ! 』

『 っだって! 僕、女だもん! 』

『 女じゃねーっつってんだろ! 男だ男ォォ! 』




「…父上達は僕が柳生家を継ぐことができるように強く強くしようと接してくれた。
 女としてなんて見られていなかった。…そんな時に出会ったのが、妙ちゃんだった」




『 やーいやーい! オカマァ! こいついつも泣いてるばかりで女みてーだよな! 』
『 ひょっとして女なんじゃねーのかァ?! 袴脱がしてやろうぜ! 』
『 っやめ… 』


 ——ゴッ
 —— 鈍い音がしたかと思えば、僕をからかっていた者たちは全員逃げていった。


『 …大丈夫? 』


 —— 最初はただの憧れだったのかもしれない。
 —— 同じ女の身でありながら、強く生きる女の子


『 ちっちゃくたっていいじゃない。だったら九ちゃんは誰よりも心の大きな侍になればいいんだよ 』
『 …じゃあ妙ちゃん…僕が心の大きな強い侍になったら、僕の股の玉になってくれる? 』
『 無理。だって九ちゃん男のくせに股の玉無いじゃない 』
『 そ…即答…。と、というかッ! 股の玉は生えてくるってじーちゃんが言ってたもん! 』
『 生えないよ? 』


 —— でも、
 

『 お父様が亡くなられたみたいよ… 』
『 可哀想に…… 』

 
 —— 泣きながらも笑う妙ちゃんを見て、
 

『 …妙ちゃん 』
『 九、ちゃん 』


 —— その笑顔の裏に抱えるものを知った時、


『 このクソガキャァァァ! ホンマ借りたも金もよう返さんくせにクソ生意気なガキやで! 』
『 やめて! 弟には…新ちゃんには手を出さないで! 』
『 やかましい! 高値で売ったらァ! 』


 —— “この人を護りたい” と思った。

 —— その時に左目はやられてしまったんだ。
 —— だけど…後悔なんてしなかった。


『 九ちゃん! 九ちゃんッ! しっかりして、九ちゃんッ! 』

『 …お妙ちゃん。僕は…どうひっくり返ったって男にはなれない。
  …でも。男よりも女よりも…お妙ちゃんよりも強くなって、
  ——きっと、君を護るよ 』

『 九…ちゃっ…! …めんなさいっ…ごめんなさい……っ! 
  私…っ、あなたの左目になる…! 』



 …………。…………。あァ…、そんなことが。
 でも、ねェ…でも、なんだけどもね。イヤ…うん、えっと。


「僕らは男も女も越えた根源的な部分でひかれ合っている。
 …僕はお妙ちゃんとのあの時の約束を守る。お妙ちゃんの隣にあるべきは僕だ」

「実の家族よりも隣にあるべきは自分ってか? 何馬鹿げたこと言ってんだ」

「…馬鹿げてなんていない。…たとえ女同士であれ、これも一つの愛の形よ」

「「…ってなことを」」

「え…?」



「「っ勝手なことを、ゴチャゴチャぬかしてんじゃねェェッ!!!!」」

「?!」


 ——ガキィンッ!
 
 木刀にしては鋭い音が鳴り響いた。栄蓮と新八が九兵衛に飛びかかったのだ。
 カンカンッと木刀が音を立てて、応戦が始まる。


「笑顔の裏に抱えているもの?! それを知りながらなんで今の姉上の顔は見ようとしない?!」
「お妙ちゃんの隣にあるべきは僕だァ?! お妙さんの気持ちも汲み取れてない奴が馬鹿げたこというなァァッ!」

「「「男も女も越えた世界?! んなもん知るかァァボケェェェェェ!!」」


 どこかからもう一つ叫び声が重なった。九兵衛はかなりおされている。
 三人は壁を上がり、空中で激突する。


「惚れた相手を泣かせるような奴は」
「男でも女でもねェ!」
「ましてや愛の形なんかでもないッ!」


「「「チンカスじゃボケェェェッ!!!!!!!」」」


 九兵衛に栄蓮と新八は一撃ずつ食らわせる。
 そのまま落ちていく九兵衛に対し、栄蓮と新八は屋根の上にのった。

 銀時も敏木斎を吹っ飛ばし、同じところに乗ってきた。


「だからモテない奴は嫌いなんだ。ねっ? 銀さん、栄蓮さん?」
「まったくだ新八君」
「アンタらもててんの」
「「そこは触れないお約束ゥゥ!」」


 その時だ。屋敷内から九兵衛の父やその門弟が出てくる。
 多勢のその相手は、まっすぐに三人のいる方向へ向かってくる。

 ニッと栄蓮は笑い、ポンと新八の肩に手を置いた。


「眼鏡。ここらで私は退散するから。…決着つけちゃえ」
「栄蓮さん……」
「大丈夫大丈夫。…お妙さん連れて帰るんでしょ! 頼んだよ、大将!」
「…っはい!!」


 トッ、と屋根を蹴り、向かってくる雑兵へと木刀を振り上げる栄蓮。
 チラッと銀時の方を一瞬見て、こちらを見て微笑んでいるとわかれば、栄蓮も笑った。


「っうおらァァァァッ!! 大将戦が始まるんじゃァァァ!! 邪魔だテメーらァァァっ!!」
「ギャァァァアッ?! なんだこの女ァァァァッ?!」
「栄蓮さん…!」


「邪魔をすんじゃねェェェ!! 侍の決闘を邪魔することはこの悟罹羅勲が許さんんん!」
「近藤さん!!」


「旦那ァ! 片足じゃもって五分でさァ! 早いとこ片付けてくだせェ!(ちなみに土方の上に乗ってます)」
「なんで乗ってんだテメーはァァァ!!」
「……っ」


「だぁぁぁぁっ! まな板女ァァァッ! 帰ったら何か奢れェェェッ! もう疲れたァァァッ!」
「パープルッ…」


「ふぁちょォォォ! アネゴォォォッ! 男どもが頼りないから私が来たアルヨォ!」
「神楽ちゃん…っ」



 うおらァァァァァッ! マジどけコルアァァァァァッ!
 ちなみに次々ふっ飛ばしていってまァァァァすっ!


「銀ちゃァん、今までどこ行ってたアルかァァァ!」
「チャイナァ、俺より目立つなァ! それからオメーんとこの大将ずっとウ○コしてました!」
「もういい加減ウ○コ発言やめない?! 柳生編もうウ○コウ○コ言いまくってるんだけど?!」
「今の隊長のウ○コウ○コ発言によりまた増えたッスよォォォォ!」
「あああああああッ!」
「じゃねーよォォォ! つーかウ○コってオマッ、俺がどんだけ苦しい思いをしてたと思ってんだァァ!」



 ——ぎゅっと両掌を握り締め、お妙は俯いた。
 ——その瞳から涙が零れる。



「…たい…。っ私…!
 みんなのところに…帰りたい……ッ!!」



(我等が大将ォォ! いったれェェェッ!)  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.172 )
日時: 2013/11/25 08:47
名前: Sora (ID: MZMJrm6H)




かわゆい絵を…僕に……
あざぁぉぉぁぁっす!!!

今後共頑張ってください!


真選組の面々マジかっちょええ!!
栄蓮の呆れ具合可愛い〜かわゆすぎるぅぅぅ!!
八雲の叫び具合から疲れを感じないのはなぜでしょうwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.173 )
日時: 2013/11/26 21:04
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: HSijQ0Up)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11712639353.html

 Sora様

こちらこそあざァァァァッすっ! もう本当に感謝しております!
有難う御座います! 頑張れそうな気がしてきました(←

もうねw柳生編はホントに下ネタ書きすぎましたよwナニとかウコン(←)とかw
そうですねェ…きっと八雲はホントは疲れてないのです←

 —

参照≒「誕生日ィィィ(´Д`)」アップ。栄蓮や八雲の誕生日決定です。
一応【>>02】にも追加しておきます。何か下半身燃えてる未確認生物は私です((

 —


 真選組一行と神楽で門弟達を次々と倒していく。
 そして——いよいよ大将戦が始まったようだ。…が。


 69訓 自分の感情を押し殺してばかりいるといつかは限界がくる


「うわァッ?!」
「し…新八ッ!」


 かなりの勢いで新八が九兵衛に押され、吹っ飛ばされた。
 銀時は敏木斎と木刀を交じり合わせながらも新八の方を気にしているようだ。


「…大将撃沈。…これで終わりじゃ」

「バカ言ってんじゃねーよ。…じーさんよォ、アンタの孫を見ろ。
 護りてー護りてーばかりでテメーが色んな奴に護られて生きていることにすら気づいちゃいねェよ。
 そんな奴にゃ、誰一人として護ることなんてできやしねーよ」

「…アレ、兄ちゃん? 木刀は?」


 いつの間にか木刀が無くなっている銀時に敏木斎は問う。
 片手を上げ、銀時は棒読みの調子で言った。


「アレレ〜どこいっちゃったんだろ〜〜」
「——うおぉぉおぉおぉぉぉぉおおおぉぉッ!!!!」
「?!」


 新八の叫び声と凄まじい音が聞こえ、敏木斎はそちらを見る。
 眼鏡をかけ直した新八が見事に九兵衛を吹っ飛ばしていた。


「あー、やっと見つかった。…これでよく見える」
「チッ…! ……?!」


 隙をつくらず、新八は九兵衛に向かって行く。
 長期戦になれば実力差が出るからだ。思いっきり木刀を振りかざす新八。


(一気にカタを——ッ!)


 新八と九兵衛の木刀先がピッタリ重なった。次の瞬間九兵衛は新八の木刀を蹴り上げる。
 隙が出来てしまい慌てる新八。今度は九兵衛が木刀を振り上げた。


「終わりだ——ッう゛?!」


 どこかからか木刀が飛んできて、九兵衛の持っていた木刀を木刀が弾き飛ばす。投げたのは銀時だ。
 新八はその隙に木刀を振りかざす…が、その木刀も敏木斎の投げた木刀によって弾き飛ばされた。


「「「「っうおらァァァァァァァァァ!!」」」」


 宙にある木刀二本に向かって四人は手を伸ばす。
 そしてそれを掴んだ腕二本は…九兵衛と銀時だ。九兵衛は新八に、銀時は敏木斎に向かって木刀をかざす。


(僕が新八君を斬るが速いか…君がおじい様を斬るが速いか…。
 ——神速をうたわれる僕の剣に挑もうというのか!)


 振りかざされる木刀。新八は目を丸くして、そして九兵衛の意図に気づいた。


(違う…! 僕じゃない…彼が狙うのは……!!)
(大将を狙い隙ができた…。危険なのは…君だァァァァ!!)


 裏をかいて九兵衛は銀時の皿にむかって木刀を向ける。
 完全にとった——と九兵衛が思った瞬間、ニヤァッと銀時が笑った。


(な…何ッ?!)


 九兵衛の木刀を身を半回転させて避け、銀時はトンッと彼の皿を木刀でつく。
 パァンッ、という音とともに九兵衛の皿が弾けた。


「っしゃァァァ! 大将撃沈んんん!」
「隊長ォォォッ! あっちの大将はあのおじいさんッスからァァァァッ!」
「マジでかァァ?!」


 そんな声をどこか頼りがいあり気に聞きながら、銀時は木刀を取り返し、新八に投げる。
 が、その瞬間。敏木斎が銀時の体をガシィッと掴んだ。


(一瞬で九兵衛のハラを読み、その皿を割るにとどまらず木刀を二本取り戻すとは見事…。
 だが…言ったはずじゃ。この戦い…荷物を抱えて勝てる程、——甘くはないと!!)


 ——ガシャァァンッ!

 と派手な音を立てて、銀時の皿が割られた。近くにあった石造りの物にぶつけられたのだ。
 グッタリと地面に横たわる銀時。フン、と敏木斎は鼻であしらう。


(最後まであの小僧にこだわったのがぬしの敗因…。なにをそこまでこだわ…)


 ゾッ、と言う感覚が敏木斎の背中に走る。
 ギョッとして後ろを見れば、壊れた石造りの物の間から新八がこちらに木刀を向けている。


「…いけ、新八」
「うおおぉぉおおッ!!!」


 ——ドゴォッ!

 物凄い勢いで敏木斎が吹っ飛ばされる。額につけてあった皿が弾けて飛んだ。  
 門弟達を倒していた一行も、お妙も、茫然とそちらを見た。


「…ゴメン、負けちった」
「かっ…勝ったァァァァ!」
「し…新八ィィィィ!」


 敏木斎のつぶやきと同時に栄蓮達一行は声を上げる。
 神楽と近藤、栄蓮と八雲が嬉しそうに新八の元へと駆け寄っていく。


「あんま調子に乗ってんじゃねーぞコルアァ! ほとんど銀ちゃんのおかげだろーが!」
「ちょ、チャイナ娘ェェ! 眼鏡充分凄かったじゃん! かっこよかったじゃん!」
「新八さん…。いや、大将ォ! 素晴らしい一突きだったッスよ!」
「ケホッ…。有難う御座います、栄蓮さん、八雲さん!」


 ようやっと笑顔を見せる新八。栄蓮達も微笑んだ。


「何をやっているか! あんな勝負はハナから関係ないの!」
「…輿矩、もういい加減にせい。わしらの負けじゃ、退け」
「パパ上! 元から私は女同士の結婚なんぞ反対ですぞ!」
「…もう何も言うな」
「確かに男になれとは言ったがまさかそんなところまで…」
「…もう何も言うな。…すまんのう九兵衛。じゃが…これで良かったのかもしれん」


 敏木斎は静かにつぶやく。

 栄蓮がふとお妙の方を見れば、銀時と何か話しているようだ。
 そして銀時が去れば…また俯いてしまった。栄蓮は静かに近づく。


「…お妙さん」
「栄…蓮、さん…」
「…行ってあげなよ」


 クイクイッと横たわっている九兵衛の方を指す栄蓮。
 

「…お妙さんが行かないと意味ないよ。今、ちゃんと話さないと。
 言葉飾る必要なんてない。…ありのままの思いを九兵衛さんに伝えてあげなよ」

「栄蓮さん…」

「きっと…今なら九兵衛さんも…自分の思い、話してくれるよ」

「……はい。…有難う、御座います」


 お妙は微笑み、ゆっくりと九兵衛に近づく。九兵衛はただただ空を見ていた。


『 九…ちゃっ…! …めんなさいっ…ごめんなさい……っ! 
  私…っ、あなたの左目になる…! 』


 ——…知ってたはずだ。


『 九兵衛、強くなれ。この柳生家で生き残るために… 』


 ——…分かってた、はずだ。


『 みんな自分の護りたいもの守ろうとしただけだ。…それだけだ 』


 ——…なのに…どこで間違えたんだろう?


 ザッ、と。九兵衛は自分の近くでお妙が止まるのが分かった。
 お妙の方は見ずに、九兵衛は口を開いた。


「…あの男の言う通りだ。僕はみんな…知っていた。
 勝手なマネをして君に重い枷をつけ…君の思いをしりつつも見て見ぬふりをした。君を側に置きたいばかりに…。
 それでも君は僕を護ろうとしていたね…、僕の左目になるって…」

「……」

「父上やおじい様が僕を護らんとして男として育てたことも知ってる。
 でも…どこかで恨んでた。僕を男でも女でもない存在にしたことを…。
 僕がこうなったのは誰のせいでもない…自分自身の弱さのせいだ」


 お妙は九兵衛の頭を膝の上に乗せながら聞く。悲しそうな、表情で。


「それでもみんな…僕を最後まで護ろうとしてくれた。
 結局僕は…護られてばかりで前と何も変わらない。約束なんて…なんにも果たせちゃいなかったんだ。
 ——僕は……弱い」


「……」


「なんで…こんな風になっちゃったんだろ。…いつからこんな風に…。
 僕も…ホントはみんなと一緒にままごとやあやとりしたかった。みんなみたいにキレイな着物で町を歩きたかった。
 
 っ妙ちゃんみたいに…強くて、優しい女の子になりたかった…ッ!」


 九兵衛の瞳に涙が滲む。ぐっ、とそれをこらえようとする九兵衛。
 そんな九兵衛を見て、お妙が口を開いた。


「九ちゃん…。九ちゃんは、九ちゃんよ……。男も女も関係ない…私の大切な親友。
 だから…泣かないで……っ」

「!」

「それでほォお侍はん…っ」

「妙、ちゃん…っ」


 お妙の瞳から溢れた涙が九兵衛の頬に落ちる。
 それを見てつられたかのように、九兵衛の瞳からも涙があふれた。


「…めんなさい…っ、ごめんなさい…っ!」
「っでも…、今日位…泣いたっていいよね…」


 ぎゅうっ、と抱きしめ合うお妙と九兵衛。
 二人の瞳からは涙が止まることを忘れたかのように流れる。


「だって…女の子だもの…っ!」
「た、えちゃ…っ!」


 泣き崩れるお妙と九兵衛。遠くから見守っていた万事屋と真選組一行。
 風に吹かれながら、栄蓮はそっと微笑んだのだった。



(泣きたい時には、泣けばいいんだよ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.174 )
日時: 2013/11/27 07:01
名前: 楼蘭 (ID: RadbGpGW)




栄蓮……
あんたマジで男前だぁぁぁ!!
男前豆腐だよぉぉ!
そこらの男子よりイケメンだぁぁぁ!!
半端ねぇ!!


あの九ちゃんと妙のツーショット場面…
マジ泣けますよ…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【柳生編】 ( No.175 )
日時: 2013/11/27 22:29
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: F80.MhYN)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11712639353.html

 楼蘭様

男前豆腐ゥゥww(´∀`)!
可愛いやら男前やら言ってもらえて嬉しいですッ!

私もあのシーンが好きで好きで…。the☆絆てきな←
台詞の『僕もホントは〜…優しい女の子になりたかった』の部分もぐっときました…。
九ちゃんの思いが切なすぎましたよ(´Д`)


————————————————————————————————


 お妙を柳生家から連れ戻せたのは本当に良かった。
 …だがしかし、だ。本当にまずいのはそれだけではない。


 70訓 女の子にはやっぱり笑顔が一番! 心の底から笑え笑え! 
 

「新郎新婦、入場です!」


 わァァ〜。近藤さんとゴリラ王女が腕組みながら入場だァァ〜。
 何かゴリラ王女頬赤くね? 照れてね? 幸せそうじゃね?


「………………。いやァ、ほんと…アレッスねェ……」
「………………。ホント…アレだねェェ…」
「どれですか」


 察してくれよ眼鏡ェ…。この言葉にならない思いをォォ…!
 ついにいよいよゴリラを姐さんと呼ばにゃならんのだよ…?


「…銀さん、人間一体何をどう転ぶとあんなことになるんですか」
「見合いして脱糞してワントラップいれるとああなるんだよ」
「つーか腐った豆パン食わしたの誰ッスか」
「………………。いやァ、ほんとアレだねェ」
「アンタもかよ! だからどれですか?!」


 はァァァ…。それにしてもとっととこ奴ら万事屋メンバーに動いてほしいんだけど…。
 いや…この披露宴、真選組は派手に動けないのね…。とっつぁんが上と関わってるから。


「栄蓮、八雲ォ。様子はどーでィ」

「「地獄へのカウントダウンがスタートしました」」

「マジか。つーことで旦那ァ、とっととこの披露宴ぶち壊してくだせェ」

「ブチ壊すって沖田くん、最初からこの披露宴壊れてるだろ。ゴリラだらけだもの。
 最初から壊れてるもんを壊すなんてさすがの俺にもできねーよ。ゴリラだらけだもの」

「何でもゴリラだらけって言えば済むと思ってんなよ天パ」

「アレ? 今八雲クンがすごく冷たくなったような?」


 いやまァ確かにゴリラだらけだけども。あちこちゴリラだらけだけども。
 あ、無線が何かなってる。ゴリラだらけだけども。


[こちら近藤! 応答願います、どーぞ! 
 お前ら何やってんだ! 早く披露宴ブチ壊してくれ! どーぞ!]

「もう壊れてます、ゴリラだらけだもの」

「アンタもかよ隊長」

[そう言わずに頼むよ栄蓮! あと万事屋達ィィ! 外野のお前らに頼むしかねーんだ! どーぞ!]

「…ドコ産だ? どーぞ」

[え?]

「このバナナはどこ産だと聞いてるアル、どーぞ」

[バナナはどーでもいいだろォォォォォ!]


 つーかこの披露宴のご馳走全部バナナなんだけど? 黄色一色なんだけど?
 まァゴリラだらけだものね。バナナだらけだもの。


「オイ、ちょっとションベンしてーんだけど便所どこ? どーぞ」

[そのへんのやつに聞けよ! どーぞォ!]

「旦那ァ俺が案内しやす。こちらへどーぞ」

「どーぞの使い方変わってない?!」

[ダメだァァァ! アイツら全然やる気ねーよォォッ!
 栄蓮んん! 八雲ォォ! もうホント頼むよォォ! どーぞォォ]

「「お幸せにどーぞ」」

[オメーらもどーぞの使い方変わってるからァァァッ!
 てゆうか諦めないでェェ! お願いだからァァァどーぞォォッ]


 もう覚悟はできてるよ…もう諦めたよ……。
 諦めたらそこで試合終了? はは…。安西先生…もう頑張れそうにないです……!  


「なんか無駄にゴリラ王女嬉しそうだし…もう邪魔できないよ…」
「そんな気遣いはいらないッスからァ! …ん?」


 なんか…ベッド運ばれてきたけど……?
 え、ちょ、待っ…え? え? …え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛?!


「ま…マジスか…。こ、これは…」
「ま…まさかの…バナナ入刀ォォォォォォ?!」


 ケーキじゃないのォォォ?! 普通ケーキじゃないのォォォ?!
 確かに共同作業だけどもね?! 共同じゃないとできな…くもないけど共同作業だけどもね?!


[栄蓮んんんん八雲ォォォォ!]

「マ…マニアックプレイ好きには高値で売れそうっスね…近藤さん……」

[あああああああああ! 助けてェェェェ!]


 ギャァァァァァァッ! 近藤さんがゴリラ王女に持ち上げられたァァァ!
 ああ…サヨナラ私の人生…。そしてこんにちはゴリラ姐さ


 ——ズシャアァァァァッ!


「…え」
「…薙刀……? ま…まさかッ!」


 一斉に入口の方を見れば…お妙さんんんんんんんん!
 お妙さんだァァァッ! お妙さんが来てくれたァァァァァッ!


「お妙さァんんんん!」
「姉上ェェェェェェ!」
「アネゴォォォォォ!」
「まな板女ァァァァ!」


 お妙さんんんん! いえお妙様ァァァァァァッ!
 八雲まで感動してるよォォ! だってゴリラを姐さんはやっぱりいやだものォォォォ!  

 や…やっぱ諦めたら試合終了だね! 諦めるなァァァ!


「ウホォォォォォォッ!」
「うげェッ、ゴリラ共が怒ってるゥゥゥゥッ?!」
「かまうもんかァァッ! 俺達の局長の嫁は俺達が決める! 護れェェ! 局長と姐さんの愛の道ををを!」
「「ッしゃァァァァァッ!」」


 主にゴリラを退治するのが専門の三番隊じゃァァァァッ!
 つーか真選組じゃァァ! そして行ったれお妙さんんんんん!


「てんめェェェ何してくれてんだァァァ! 私のおっ…」


 おっ…?! 夫ォ?! 男?! 男前勲ォォ?!


「弟にィッ! 何とんでもねーもん見せてくれとるんじゃァァァァ!」
「「弟かよォォォォッ!」」


 まァお妙さんが近藤さんの嫁になるとは思わなかったけどもォォ!
 …いやちょっと期待してた自分もいるんだけどもォォォッ!

 つーか近藤さんゴリラヒットして気ィ失ってるよォォォッ?!


「逃げろォォォッ!」
「退散んんんんん!」


 何このゴリラバージョンバイ○ハザードォォォォッ?!
 後ろからゴリラ王女とその親族がめちゃくちゃ追いかけてくるゥゥ!


「オイ栄蓮んんん! 近藤さん運ぶの手伝えええ!」
「ギャァァァァァ?! 何このミイラ男ォォォォ?!」
「誰がミイラ男じゃァァァァッ!」
「旦那ァァッ俺走れねーんでおぶって下せェェェ!」
「イヤに決まってんだろーがァ! って乗ってんじゃねェェェ!」
「んじゃ栄蓮んんんッ!」
「ぶぎゃッ」


 ——真選組一行と万事屋一行は全力で走る。
 ——その中心ではお妙が、最高の笑顔を見せていた。


「あの…せめてお名前だけでも」
「いいんだ。気持ちだけ渡しに来た。色々迷惑かけたし…。…それに」


 披露宴会場に東城と共に来ていた九兵衛は、開きっぱなしの扉の向こうから走ってくる一行を見る。
 その中心で心からの最高の笑顔を浮かべているお妙を見て、九兵衛も微笑んだ。


「……。それに…見たかったものもようやく見れたしな」


 

(君が笑顔になれる場所は、やっぱりそこにあったか)



 —

柳生編もなんとか終了です…! これまでで一番長かった…(´∀`)!
ここまで読んで下さり有難う御座いました!
 
  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silversoul! 】 ( No.176 )
日時: 2013/11/28 08:41
名前: Sora (ID: 0.f9MyDB)





お疲れ様です!!(‾^‾)ゞ
いやぁ…ゴリラの披露宴は笑いましたw
あの披露宴で新八がタッパーに詰めて持って帰ろうとするの好きなんですよねぇ
大阪のおばちゃんやん!!って感じでw

僕も早く書かないと…
柳生編お疲れ様でしたぁぁぁ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ  ( No.177 )
日時: 2013/11/29 15:15
名前: サイダー (ID: Ouicm1PF)

おつかれーー!
やっぱいいね!もし私がゴリラを姐さんと呼ぶならたぶんバックれると思う。どう?
私も、早く更新しなきゃなぁー。
では、お疲れ様です!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silversoul! 】 ( No.178 )
日時: 2013/11/29 17:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ftjvm8dm)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11712639353.html

 Sora様

私も笑いましたwバナナ入刀ォォォの部分はもうびっくりでしたw
私は沖田のどーぞの使い方が何か好きでしたよww何故か分かりませんがw((

お、お疲れ様でした…! でも動乱編とか吉原とかもっと長いですよきっと…!
頑張りますッ! Sora様の更新すごく心待ちにしてるんで、頑張って下さい!


 サイダー様

お疲れェェェェェェェですっ!←
私もバックれますねwwつーかもう…はい、バックれますww((
有難う御座います! お互い更新頑張りましょうッ!(´∀`)


——————————————————————————————————————————


◆池田屋編〜柳生編 01話〜70話 目次


◆池田屋編 >>03->>13 全5話

 01訓 誰かを起こす時は覚悟していけ >>03

 02訓 サボリをすれば何か罰があるんだよ >>05

--03訓 一度会った奴の顔は忘れるな  >>07

--04訓 大人になれ、人間階段を上ってゆけ >>10

--05訓 とあるメガネから見た話    >>13

◆カエル編 >>15->>22 全4話 

--06訓 仕事の後に嫌なことがあると凄く腹が立つ >>15

 07訓 人間守りたいものがあってこそ強くなる >>17

 08訓 何だかんだ言って頼れるのは兄 >>20

 09訓 自分の思いを貫いてゆけ    >>22

◆お花見編 >>24->>26 全2話

 10訓 花見っていってもどっちかというと団子目当て >>24

 11訓 女同士の戦いは熱い      >>26

◆桂小太郎編 >>29->>31 全2話

--12訓 体調管理はしっかりしましょう >>29

--13訓 敵だとしても何やかんやの想いはある >>31

◆お祭り編 >>33->>41 全5話 *晴香登場

 14訓 風邪の時に1人って寂しいものさ >>33

 15訓 悪いことってのは重なるもんだ >>35

 16訓 絆の中で最も強いのは兄妹カゾクの絆だ >>37

--17訓 「久しぶり〜」って言って「え、誰??」って言われるとすっごく傷つくよね >>40

--18訓 男だって悩みは沢山あんだよ >>41

◆幽霊騒動編 >>44->>59 全5話

 19訓 幽霊ってほんとうにいるのでしょうか >>44

 20訓 お祓いとか出来る人って凄いよね >>52

 21訓 ドSはなめない方がいい >>55

 22訓 人間誰だって嫌いなものがある >>57

 23訓 固定観念はダメ絶対 >>59

◆煉獄関編 >>60->>75 全7話

--24訓 仕事はちゃんとするべし >>60

--25訓 子供にだって容赦はするな >>63

--26訓 誰だって見返りを求めたくだってなる >>66

 27訓 やっていい事と悪いことの区別ぐらいつけろ >>67

 28訓 鬼にだって優しい鬼はいる >>68

 29訓 一度交わした約束は破るな >>71

 30訓 気に食わないならとめてみろ >>75

◆記憶喪失編 >>76->>86 全4話

 31訓 記憶喪失とかンなベタな…え、マジで? >>76

 32訓 ダークマターって存在したんだね >>80

 33訓 忘れさせちゃいけないことは思い出させろ >>83

 34訓 伝えたいことははっきり伝えるべし >>86

◆星海坊主編 >>89->>100 全5話

 35訓 思ったことはたまにポロッと出ちゃう >>89

 36訓 シリアスなんかはこの小説と作者に求めちゃいけません >>93

 37訓 カッコつけたら最後までカッコつけろ >>95

 38訓 相手に気持ちを伝えたい時は大声で話しましょう >>97

 39訓 いくつになってもお父さんは大切にしようね! じゃないとお父さん泣いちゃうからね! >>100

◆松平栗子編 >>102->>105 全2話

 40訓 読み切りの13(サーティーン)も結構好き >>102

 41訓 人の恋路は邪魔しちゃいけねーんだぞ! 覚えとけェェ! >>105

◆キャバ嬢編 >>108->>112 全3話 

--42訓 職業名に騙されちゃダメ >>108

--43訓 ジンクスとか噂は信じてみるのも吉 >>110

--44訓 バレたくないことほどバレてほしくない時にバレる >>112

◆カブト狩り編 >>114->>120 全4話

 45訓 できる限り考えてみよう >>114

 46訓 半沢直樹一度も見てないって友達に言ったら鼻で笑われたよ? >>116

 47訓 ぼーくらはみーんないーきてーるー! いきーているからわーらうーんだー! >>118

--48訓 噂をするとホントにやってくる >>120

◆紅桜編 >>122->>135 全7話

 49訓 序曲は流れ始めた >>122

 50訓 大切な人が危険な時は本人だけではなく周囲も辛い >>124

 51訓 鎮魂歌を奏でましょう >>126

 52訓 不器用でも優しさは優しさだ >>128

 53訓 走馬灯を見始めるといよいよヤバイ状況だ >>130

 54訓 人はみかけによらないって覚えておこう >>132

 55訓 シリアスが終わるとすごくこう…何か来るよね! え、来ない? >>135

◆尾行編 >>137->>139 全2話

--56訓 男同士の会話なんて基本は大人なコトだよ >>137

--57訓 鈍感すぎる奴はとりあえずそっとしといてやれ >>139

◆一日局長編 >>141->>151 全4話

 58訓 アイドルは色んなことしてるから凄いよ“ね”こじゃらし! >>141

 59訓 くまもんとかふなっしーとか今時のマスコットキャラは大忙“し”きがみ! >>144

 60訓 職務はしっかり果たしま“しょう”が湯! >>147

 61訓 何でもできる奴はホントに何でもできちゃうから羨ましいよ“ね”こ娘! >>151

◆柳生編 >>153->>175 全9話

 62訓 シリアスになる予定はないからね? する予定もないからね? >>153

 63訓 そーゆー時には素直に語れ >>155

 64訓 知りたくないけど知ってしまうこともある >>158

 65訓 常日頃から悪い奴でもたまには役に立つ >>162

 66訓 たまには観戦もいいもんだ >>167

 67訓 男子トイレに女子が入るのも女子トイレに男子が入るのもやっぱ抵抗あるよね >>169 

 68訓 人の過去には色々あるけど相手には押し付けず今を見ろ >>171

 69訓 自分の感情を押し殺してばかりいるといつかは限界がくる >>173

 70訓 女の子にはやっぱり笑顔が一番! 心の底から笑え笑え! >>175

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【捨て犬編】 ( No.179 )
日時: 2013/11/29 23:08
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ..71WWcf)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11714715743.html


参照≒「八雲」アップ。…久々に八雲描いたきがするのは…気のせいか(´∀`)

————————————————————————————————

 お妙も無事志村家へと帰還し、近藤のゴリラとの結婚も阻止された。
 数日たったある日。栄蓮と総悟はのんびりゴロゴロしていた。


 71訓 今読み返してみるとグダグダすぎてワロス


「あー…平和だねェ」
「んー…平和でさァ」


 平和っていいよねェ…。平和って幸せだよねェェェ…。
 ラブアンドピィィィス…!


「オイオメーら、とっとと仕事しろ仕事」
「だってさァ兄さん…。柳生編も終わって今のーんびりの時期だよォ…」
「そうでさァ土方さん…たまにゃまったりもいいもんですぜィ…」
「オメーらは常にまったりだろーが」


 書類に判を押しながら兄さんは何か言ってくる。
 知らねーもん…もうまったりだもん…それに眠いよ…。


「気づけばこの生涯バラガキも70話突破…しかも柳生編も突破…。
 感謝感激激アラレだよ……マジ有難う御座います…」

「オイ、作者乗り移ってんぞ」

「大体ねェ…一応今は天眼通の阿国あたりからメルちゃんとかあたりなの。この原作の話真選組出てないの。
 …そーゆう設定だからグータラゴロゴロで良いんだってばァ〜」

「設定とか言ってんじゃねーよ?!」


 そういう設定なんだもん…! そういう原作ストーリーなんだもん…!


「てかさ、もう気づけば柳生編も終わったんだよ? あの池田屋編からもう柳生編終了だよ?」
「俺の初登場は確か栄蓮からのキス宣言だったオヴェェェェェェェェェ…!」
「思い出して吐かないでくんない?! てか私も兄さんからのハグ宣言がオボロロロロロ…」
「マジな吐き方してんじゃねェェ!! 皆さんコイツらホントは吐いてないかんね?!」


 そういやそんなこともあったなァァ…! 懐かしいなァオイィ…!
 んで確かそのあと池田屋に乗り込んで…んで天パやメガネやチャイナ娘に出会ったんだっけか!


「そのあとカエルが来て栄蓮が失神したりお花見でアネゴが登場したり。
 確か幽霊騒動もあったなァ。…土方と八雲のヘタレが発覚したんでィ」

「誰がヘタレだコルァァァァッ!」

「八雲なんて頭を柱にうちつけてたからねェ。懐かしい懐かしい!」

「その後は…煉獄関ぶっ潰したり星海坊主が来たりカブト狩りしたり…。
 まァ色んなことがありやしたねィ…」

「なんでオメーらしみじみしてんの?」

 
 いやァァ…ちょっと昔を振り返ってみたのさァ…!
 過去は振り返らない主義でもたまには振り返ってみないとねェェ…!


「そーいやさ、栄蓮って風邪に弱ェ体質だろィ? お祭り編以来全然風邪ひいてなくね?」
「あァ、アレ文面には書いてないけど裏ではもんのすごいひいてる設定らしいよ?」
「マジか」
「じゃねーだろ。…つか仕事しろっつってんだろ!」
「アレ、栄蓮。そーいや今日八雲は?」
「無視かコルァァッ!」


 池田屋編の時から兄さんに対する私達の扱い方は変わってないけどネ!
 …つーか今日八雲は? ホントどこ? 何処いったの?


「兄さん、今日八雲は?」
「見回り当番。…もうすぐ帰ってくるだろーよ」
「ただいま戻りましたァ、肘肩体調ォッ!」
「その呼び方懐かしいなァオイィィィッ?!」


 池田屋編の初っ端で私のことそう呼んできたよね?! イヤ懐かしい!


「で、何やってたんスか? ニート談?」
「「「誰がニートだ」」」


 …つーか八雲びしょ濡れじゃね? 雨降ってたのかな?


「…なんでオメーそんなびしょ濡れなんだ?」
「川に流されてた捨て犬助けたらこうなったんス」
「…あァそーかよ」
「信じてない口調だなオイ」


 …イヤ、マジなのか? マジなのか?
 頭から足先までビッショビショだよ? 風邪ひくよ?


「んじゃ髪拭いてくるんで、この子犬ヨロシクッス」
「「「へ?」」」



「——わんっ!」


 ………………。…………………………………かっ、


「かーわーいーぃぃぃぃぃぃぃぃッ!」


 真っ白な毛並みとすっごい丸い目してるゥゥゥッ!
 そーいや八雲も犬好きだったっけ! そうだったそうだ…っ……。……。


「…八雲」
「…なんすか」
「アンタってさ…」
「…………」





(あああああああ! 体がァァァァァァッ!)
(や…八雲ォォォッ?!)
(やっぱりィィッ! 兄さん、総悟ォォッ! 八雲は犬アレルギィィィッ!)
(は…はァァァァッ?!)
(犬大好きなんスけどアレルギーなんすよォォォッ! だあああああああ!)
(何でィその複雑な愛情模様はァァァァァッ?!) 


 
  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【捨て犬編】 ( No.180 )
日時: 2013/11/30 10:43
名前: Sora (ID: iTHoKTwe)




ひゃぁぉぁ!!
懐かしい呼び方出つつの
可愛い子犬来たぁぁぁ!!

八雲…めっちゃわかるよ…その体質…
僕も犬じゃないけどアレルギーが…
でもだぁい好きだから触るっていうオチw

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【捨て犬編】 ( No.181 )
日時: 2013/11/30 11:19
名前: 竜 スマホより (ID: 7z32XAKr)

沖田の妹の菫出したらSが増えてもっとおもしろくなりそうなんだけど、出していい?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【捨て犬編】 ( No.182 )
日時: 2013/11/30 20:35
名前: 尊 ◆FMYPc6cKQE (ID: x2W/Uq33)  

キャラクターが個性的で良いですっ!!

完全なる愛読書ですこれ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【捨て犬編】 ( No.183 )
日時: 2013/11/30 23:56
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ltT7prRB)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11715267679.html

 Sora様

犬大好きなんですもうホント犬可愛いよイヌ((黙
そう言うのありますよねww八雲の犬好きは↑の呟き以上ですww

 竜様

もう本当に申し訳ございません!
今後のストーリーとかももう練ってるのでちょっと無理そうなのです(´・ω・`)
情報屋ナギの方で活躍してもらいます! 本当にすいません!
でも…ダブル土方とダブル沖田ですごく面白そうですね…(´∀`)!

 尊様

情報屋ナギの方にもコメント有難う御座いました!
個性的?! 愛読書?! 有難う御座います! とっても嬉しいです!(´∀`) 


————————————————————————————————

 参照≒「捨て犬編八雲」。落ち込んでます。悲しんでます。そして見守ってます。

 —


 八雲もとりあえず湯を浴びて体をしっかり乾かしたようだ。
 土方の部屋に四人、そして白い犬一匹と、何とも妙な図が出来上がった。


 72訓 どの漫画にもかっこいいキャラがたくさんいるよね


「見回り終えて帰ろうとしてて…ふと川の方を見たらこの白い犬が流されてたんスよ。
 ダンボールの中に入れられてて…んで無我夢中になって何とか助けられました」


 凄いなオイ。夢中すぎて今の今までアレルギー出てなかったよオイ。
 にしても捨て犬かァ…。…つーかどーすんだろ?


「拾ってきたはいいが…オメーこの犬どーする気だ?」
「あ、大丈夫ッスよ。どーせ副長は許してくれないだろうと思ってたんで」
「オイ、どう言う意味だ。イヤ確かに許せねーけどもな?!」


 でも真選組にこんな可愛いわんちゃん欲しいなァァ…!
 あ、でも八雲がひどいことになっちゃうか…。


「俺がこの犬を助けた時に近くに女の子がいたんスよ。
 んで…捨て犬みたいだって言ったら、飼いたいって言ってくれまして」

「おォ、良かったじゃねーかィ」

「そっスね。で、親に説明してくっからとりあえずお兄ちゃんが持って帰ってくれって。
 体綺麗にして、それから名前も考えくれていいって言われたんで」

「名前…かァ…」


 名前…。犬に付けるのに最も一般的な名前といえば…。
 タロー? ハチ? ポチ? シロ? ケチャ? マヨ? サド?


「折角ですから皆で考えてから、女の子に託そうと思ったんスよ」
「犬の名前なんざ一般的なもんでいいだろーが。ポチとかコロとかよォ」
「甘いな土方さん。こういう時はビッグな名前をつけるもんでさァ」
「ビッグな名前って? 例えば?」


 ビッグってつまりは…有名になりそうな名前てきな?


「例えばそうですねィ…。サド丸キングとか?」
「どこがビッグだァァァッ?! いや確かにキングついてるけども!」
「テツヤ二号とかでいんじゃない?」
「テツヤこの漫画にいないんですけどォォォ?!」
「ブラックハヤテ号とかはどーっスかね」
「どこのホークアイの犬だァァァッ?!」


 テツヤがいないんだったらヤクモ二号とか?!
 いやでも白いし…無難にいけばシロとか? でもそれじゃァねェ…。


「んじゃもう寿限無寿限無ウ○コ投げ機一昨日の副長のパンツ副長の人生バルムンクフェザリオ」
「なんでだァァァァ! 何話先の話だァァァァ! つーか何地味に俺のパンツにしてんだァァァ!」


 いんじゃね? それも一番無難じゃね? 結構いけね?


「んじゃあもうシロちゃんでいいじゃないっスか。副長の名前もかねて」
「とうしろう違いだァァァァ!」
「氷輪丸かっこよすぎじゃね? ヤバくね? マジヤバくね?」
「知るかボケェェェェェェッ!」


 日番谷隊長ォォォッ! いやまァ確かにとうしろうだけどね?!
 シロちゃんって呼ばれてるけどねェェ?!


「じゃあ何か思いをこめて考えてみやしょうかねェ」
「そーっスねェ…」
「ケチャとかどう? ケチャップが好きになるように的な」
「んな思いはいらねェよ」


 兄さんだったらマヨ的な! つか速攻で却下ってひどくね?


「じゃあ…神の子とかどーっスか? イップス行ってみよう!」
「どこの王子様だァァァァ! つーかイップスやめろォォォ!」
「じゃあもうサドキィィィィングでいいでさァ」
「何がいいんだ?! どこがいいんだ?! 何でいいんだ?!」
「ホワイトドッグでよくない?」
「ダサすぎィィッ!」


 あああああああ! もうホント決まんないんだけどォォォ?!
 つーか兄さんも考えてみてよォォォ! あ、ツッコミお疲れ様ァァァ!


「んじゃもうここは副長任せで」
「オメーが拾ってきた犬だろーが。オメーが考えやがれ!」
「シネヒジカタでいいっス」
「ただの悪口だろーがァァァッ! もうシロでいいだろシロで!」


 いや別に悪くないんだけどなァ…もっとビッグな名前で…。
 あれ、なんかいつの間にか総悟が伝染ってるんだけど?


「誠ちゃんとかでよくない?」
「オメーはさっきからどっかズレ過ぎなんだけど?!」
「イヤ、懐かしくない? 誠ちゃん?」
「馬鹿どもによるフザけたキャラクターだけだったろうが」


 決まらないなァ…。やっぱ無難に行くほうがいいのかなァ…。


「ならばオタエサンとかはどうだ?」
「んー…どうしましょう。もうすぐ女の子のところに連れて行かないと」
「ちょっ、無視ィィィィ?!」


 近藤さん…。いきなり出てきてお妙さんはねーよお妙さんは…。
 猫にお妙さん…。つかお妙さんがそれを知ったら…あ、ガクブル。


「じゃあもうサスケで」
「なんでサスケ?!」
「作者の母親が当時作者の愛犬につけようとした名前っス」
「マジか?!」
「マジっス」


 マジですよ本当に。それに乗じて父までナルトとか言い出すし…。
 あ、カカシ先生だったかな? …つか作者乗り移ったんですけど?


「もうキリがないっスね…。ここは副長ォ、ビシッと決めてください!」
「なんで俺だ?!」
「ツッコんで来るならアンタはいい名前浮かんでるんでしょう?」
「い、いや…そういう訳では」
「じゃあもうシネヒジカタコノヤローでいいんですねィ?」
「悪化してんだけどォォ?! つかダメに決まってんだろォォォ!」
「じゃあもう隊長! ビシッと! もうありきたりでもいいんで!」


 ありきたりでも…かァァ…! うーん…と…。


「…ユキ、とか?」
「…ユキ? そりゃまた何ででィ?」
「いや…雪みたいに色が白いから。あと…幸せになれるように」


 “ユキ”…って言うか、漢字で行くと“幸”…だね、うん!


「女の子にひきとられたその先で、幸せになれるように…的な?
 捨てられた事なんて関係なしで、いつでも楽しくいられるように…的な思いをこめてみた!」

「…………」


 …え? なに? そんなにダメだった? そんなにアウトだった?


「…いいんじゃねェの」
「…へ? いいの?」
「いーっスね。毛色と、幸せになるようにの思いを込めて…ユキ」
「栄蓮にしてはいい名前でさァ」
「どーいう意味?」


 八雲は白い子犬…ユキを両手で優しく持ち上げた。…うん、幸せそう。


「ユキィ…幸せになれよー」
「ワンッ!」
「おっ、コイツもこの名前気に入ったんじゃねェの?」
「ワンッ!」
「よかったじゃねーかィ」
「…つか何いい感じでしめくくろうとしてんだ作者?」


 その後、ユキは女の子に引き取られました! 幸せになれよォォ!



(だあああああああああ! また触っちまったァァァァ! むず痒いいいいい!)
(((やっぱそういうオチかよォォォォォッ!)))
(でも好きだァァァァァ!)
(((良かったねェェェェェ?!)))


  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【捨て犬編】 ( No.184 )
日時: 2013/11/30 23:57
名前: Sora (ID: HDoKOx/N)




きゃぁぁ!!
可愛い!
テンションマァァァクス!!
びちくそまるはもうちょい先っすね……
でも思い出しちゃったw

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【将ちゃん編】 ( No.185 )
日時: 2013/12/02 22:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: o12S0lxa)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11715899495.html

 Sora様

ビチグソ丸を何故か思い出しちゃいましてw
まだまだ出てこないんですけどもww

————————————————————————————————

 劇場版銀魂のMADをさっきまで見てて胸がヤバいんですけどどうしましょうコレ((
 銀さんヤバいんですけどどうしましょうコレ。銀魂ヤバいんですけどどうしまsy((黙

 —

 今日の真選組は朝からどこか騒がしい。皆がドタバタと駆け回っている。
 栄蓮と八雲も何処か違う…こともなかった。


 73訓 大物は何をしてもすごく見える


「ふぁい? 将軍様の護衛ィィ?」


 蜜柑って美味しいよねェ。ちなみに今で四つ目でっす!
 あ、手が黄色くなってきた。


「つーか隊長知らなかったんスか? 朝から皆駆け回ってんのに」
「イヤ、誰かが産気づいたのかと」
「アンタ以外に産気づけるやついねーよ」


 いや…女中さんとか女中さんとか女中さんとか…。
 そーいやァ兄さんが昨日何か言ってたっけ…。明日は将軍の護衛だァァって。


「征夷大将軍、徳川茂茂。松平のとっつぁんが息子のように大切にしてるみてーッス。
 んで…今日は夜遊びでキャバクラに行くみたいっスよ」

「キャブァクルァァァ?! それの警備すんのォォ?! 護衛すんのォォ?!
 おまっ、今日の夜渡る世間シリーズの再放送あるんだぞォォ?!」

「アンタ職務よりもテレビか」


 だだだだってェェ…! ピ○子ォォ…ッ! ピ○子ォォォォォ…ッ!
 

「…そーいう事だ」
「に…兄さん」
「ほら、そろそろ出動だ。三番隊の指揮をしっかりとれよ」
「うっそォォォォォ?! ピ○子ォォォォォッ!」
「バカヤロォォォッ! 俺だって渡る世間の再放送見たいわァァァ!」
「おい、誰かこの兄妹病院連れて行ってくれ」


 —


 …アットナイトォォォォ! キャバクラ前だZEっと!
 

「で…ここがキャバクラ? なになにィ? “すなっくスマイル”ゥ?」
「お妙さんが勤めているんだ」
「近藤さん、もうストーキング板に付いてるっスね」


 で…ここで将軍様の護衛をしろとォォ?! うう…ピィン子…!
 あ…。何かすんごい大きい車来たんですけど、黒塗りリムジン来たんですけど。


(ホラァァ気をつけェェェェッ!)
(わわわわ分かってますってェェェ!)


 あ、とっつぁんが降りてきた。…相変わらず元気そうだなァァ。


「よォ〜、ご苦労だなァァ。ぃよォォっし、将ちゃァん、降りてこォい」
「……ッ!」


 しょ…。しょ…!
 将軍様来たァァァァァァァァァァァァァァァァッ!


 何ィィ?! ピ○子どころじゃないんだけど?! 
 将軍様オーラ違うんだけど?! 凛々しいんだけど?! パねーんだけど?!


 もう顔文字で表すとキタ━(゜∀゜)━!なんだけどマジでェェェ?!


「真選組の一行、今宵は護衛をどうぞ頼むぞ」
「は、はィィィ! 全身全霊でお楽しみくださいませェェェ!」


 近藤さんの日本語がなんかおかしィィィィィ!
 緊張してるんですか?! 緊張してるんですか近藤さんんんんん!
  

「で、では…行きましょうか」


 キャバクラの中に入っていく私達真選組。間に将軍様。
 ヤベーよモノホンパねーよピ○子と比較しちゃダメだよオイ。


「隊長ォォ…俺、結構平静装うとしてたんスけど…ヤバくね? 将軍パなくないっスか?」
「パねェよ将軍マジハンパないよォォ…! 想像してたよりオーラがすげーよ将軍んんん…!」


 イヤもうル○ィのゴムゴムの腕を伸ばした長さとウ○ップの鼻の長さくらい差があるよォォ…!
 一般人とオーラが違いすぎるんですけどォォォォ…!


「——お待ちしておりましたわ、真選組ご一行様」
「あ、お妙さん」


 お妙さんだァァ! …つかその隣に唇真っ赤でおしろいつけまくってる子がいるんだけど…。
 え? チャイナ娘? いやあの桃太○電鉄のボンビーみたいな顔になってるんだけどチャイナ娘?


「栄蓮さん、こんにちは」
「こんにちはァ、お妙さーん! 元気にしてたー?」
「えェ。…この間はお世話になりました」
「いやいや、お気になさらず!」
「オイババア。私にも喋らせろヨ」
「え、やっぱチャイナ娘? ボンビー? ボンビーじゃないの?」
「誰がボンビーだコルァ!」


 イヤどう見てもボンビーだろオイ。
 頬に赤線入れたらもうリアルボンビーっしょ?  
 

「なんだァ? 今日は店の少なくねーか? 盛り上がらねーな、これじゃ」
「大丈夫ですよ。あちらにいけば一杯いますから。栄蓮さん以上がもうゴロゴロと」
「お妙さん? それどーいう意味?」


 さってーとォォ! 天下の将軍様を相手にする子達ってどんな娘なんだろ?


「——…どーも、パー子でーす」
「——…パチ恵でーす」


 ………………………………………………………………………………。
 ………………………………………………………………………………。


「…八雲、確認しておくけどここはオカマバーじゃないよね? キャバーだよね?」
「キャバーってなんスかキャバーって」
「いや…。パー子とパチ恵どう見てもさァ…」


 ……天パと、メガネじゃね?



 なんで誰もツッコまないの? なんで誰も言わないの? 
 気づいてないの? イヤそれはまっさかァァァァァァッ?!


 …つかなんで天パとメガネはソープ嬢?


「アレ? なんか今日初めて見る娘多いな? …新人さん?」


 イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤァァァァァッ?!
 近藤さんんんん?! しっかりィィ! しっかり相手を見てええええ!

 男ォォ! 天パァァ! メガネェェ! そしてボンビィィィッ!


「…イヤ、アノ、ヒトツ質問ヨイデスカ?」
「はははははァ〜い? ななななんでしょうかァァ瞳孔女ァァァ?」
「今瞳孔女っつったよね?! 天パだよね?!」


 証拠確保ォォォォォッ! もう絶対天パじゃんかァァァァ!
 

「てて天パァァ? なななっなんのことでェェ? パー子でェっす!(しゃくっとけェェェ!)」
「オイイィィィ! 心の声もれてんぞォォォッ!」


 そのしゃくりは何ィィ?! あごのしゃくれ度がパネェェェェッ!
 つーかそれで騙そうとしてんのォォォォォ?!


「グラ子でェす、よろしくお願いしますコノヤロー」
「今コノヤローって言ったっスよね? キャバ嬢にあるまじきッスよね?」
「趣味は十六連射でェェェすゥ」
「どんな趣味ィィィィ?!」
「……。…趣味はスターソルジャーです」
「しゃくれ増えたァァッ! つかこの可愛い子誰ェェェ?!」


 黒髪ツインテールさんんんん?! 可愛いのにしゃくれちゃってるんだけど?!
 

「フガフゴフガ」
「なんでボー○○ャグつけてんだァァァァァァ!!!!!」


 ○の数がいつもよりひとつ多いよォォォォォ?!
 何この紫髪さんんんん?! なんでSM?! なんでボ○ルギ○グ?!


「オイ、いいメス豚がいるじゃねェか。
 ねーちゃん、俺が鼻フックよりもっとスゲーもん鼻にぶち込んでやろーか?」

「サディスティック王子が動いたァァァァァ!」

「フガフゴフガ」
(訳※ナマ言うんじゃないわよ、ケツの青いクソガキが。
 下の毛が白髪天パになってから出直してきなさい)

「言うじゃねーか」

「何で通じてんのォォォォ?!」


 全く分かんなかったんですけどォォォォォッ?!
 多分読者様にしか分かってないよコレ?! おかしいこと言っててもツッコめないよコレェェ?!


「オイ、総悟。そのへんにしとけ。今日は俺達ゃ遊びにきたんじゃねーんだぞ」


 ……今日“は”? “は”って何? “は”ってなんだいにーさん?


「オイ、なんだよ。遠慮すんなって。お前らも飲んでいけ」

「いや、そーもいかねェ」

「…じゃあごゆっくり楽しんでいってくだせェ。俺達ゃしっかり外見張っとくんで。
 ——上様」


 再び将軍来たァァァァァァァァ!
 もうオーラが凄すぎて眩しいィ! 見てらんない! すげーよ将軍様ァァァ!


「た、隊長…そろそろ俺達も行くとするっスか」
「そ、そうだね…。将軍様まぶしすぎて見てらんねーわ……」
「あァ、えれ〜ん」


 ……………………。なんかやな予感んんんんん!


「将ちゃんが是非女隊長ともご一緒してェってよォォ。
 ほらほら、一緒に飲もうやァ」

「イヤ、あの、でも、あの、指揮とらないとォォォ!」

「え、将ちゃん直々の頼みだぞォ?」

「否…片栗虎、忙しいようならいいんだ。忙しいようなら本当に。
 別に強制などはしないさ…」

「アレ? でも将ちゃん涙目じゃね?」

「喜んでご一緒させていただきますうううううう!!!!」



(…………。つーことで八雲、三番隊の指揮お願いねェ……) 
(…………。了解ッス。…ちょっとでも失敗すれば首とぶんで気をつけてください)
(やめてくんない? つか将軍様もうオーラ凄すぎるんだけどどうしよう? 見てらんないんだけど?)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【将ちゃん編】 ( No.186 )
日時: 2013/12/01 22:57
名前: Sora (ID: HDoKOx/N)




大丈夫!
将ちゃん以外と心広大。海より広大。
宇宙並みだよ…

ってか将ちゃん涙目って…
可愛すぎるよ……

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【将ちゃん編】 ( No.187 )
日時: 2013/12/02 22:08
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: o12S0lxa)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11715899495.html

 Sora様

将ちゃん素晴らしいですよねwきっと心はもう宇宙以上ですw
涙目将ちゃんはもう本当にww

————————————————————————————————

 征夷大将軍、徳川茂茂。愛称は将ちゃん。
 栄蓮、キャバ嬢(カマ二名含む)六名、とっつぁん、将ちゃんというメンバーがそろった。


 74訓 運に身分は関係ないけどちょっとは関係してほしいと思う時もある


「で…。アンタら何でカマってんの?」
「…なりゆき。で、なんで将軍がキャバクラに来てんの?」
「なりゆき」
「ンななりゆき聞いたことねーんだけど?!」


 なりゆきはなりゆきだァァ! つかなりゆきでカマも聞いたことないんだケド?!


「…じゃ、やるかァ。…将軍様ゲームぅぅはっじめっるよ〜〜!!」


 ——ドンドンパフパフゥゥゥゥ!
 
 …じゃねェェェェェェェッ! イヤ将軍様ならそこにいますけど?!
 ちなみに将軍様ゲームが分かんない人はググるか銀魂コミック15巻読み返してねェェ!


「将軍様ゲームって…簡単に言うと王様ゲームみたいな?」
「そうそう、そんな感じ」
「よーし…。じゃあ始めるぞォ。ホラ、早いもん勝ちでくじを引き抜…」
「「「「うおらァァァァ!」」」」


 とっつぁぁぁぁぁぁぁんっ?! 四人のキャバ嬢により吹っ飛ばされたァァァ!
 そしてくじがバラバラになったァァァァァ!


「…マジなんだけど。客を楽しませる気ゼロなんだけど」
「イヤ…なんつーかさ。将軍様に楽しんでもらえないと意味ないんだけど?」
「そ、そうですよね…」


 あ、なんかメガネ…じゃなかった、パチ恵がくじ拾ってくれてる。
 アレ? なんか無駄に一本出てね? アレ絶対将軍じゃね?


「じゃあ松平さんのかわりに私がくじ持つから、みんなせーので来てください。
 はいっ、——せーのォォォォォォォォォォォ!!」


 将軍様に向かって思いっきり将軍棒さしだしてるゥゥゥゥゥ?!
 そ、それなら安心んん! さァひいちゃえ将軍様——


「「「「うおらァァァァ!」」」」
「「なっ…」」


 は…速いィィィ! キャバ嬢四人衆速いィィィィィ!
 しょ…将軍棒はどこォォォォォ?!


「あー…私将軍だわ」
「なっ…天プブフェッ!」
「パー子だっつってんでしょうがお客様ァ?」


 普通殴るかボケェェェェェ! イヤ私が悪いけどさァァァァ?!


「…じゃあ4番引いた人、下着姿になってもらえますゥ?」
「…!」


 そ…そっか! これだったら視覚的にも将軍様を楽しませることが…!


「うむ、余だな」


 …………。しょ…将軍かよォォォォォォォォォッ?!


「オイィィィ天…じゃなかったパー子ォォォ! 何してくれとんじゃァァァ…!」
「まさか将軍が4番引いてるとは思わなかったんだよォォォ…!」
「ヤバイですよ絶対怒ってますよアレしかもよりによってもっさりブリーフですよ」
「将軍家は代々もっさりブリーフ派だ」
「ヤバイよ聞こえてるよしかもeverydayもっさりだよAKBの曲にありそうな感じだよ」

「——うわーまたハズレアル!」


 ってまた勝手にクジってやがるゥゥゥゥ! ホント待ってってばァァァ!
 次の将軍様は誰ェェェ?! ん…? あ…お妙さん、かな…?


「んーと…どうしよっかな。じゃあ私はァ…3番の人がこの場で1番寒そうな人に着物を貸してあげる」
「「「!」」」


 お…お妙さんんんんん! やっぱアンタはキャバ嬢だァァァァ!
 なんやかんやでやっぱ最高のキャバ嬢だアンタはァァァァァッ!


「…うむ。では余のパンツを」
「あ、どうも」


 …………………………。また将軍かよォォォォォォォォォォ!
 
 ヤベーよ男の分身丸見えだよ将軍様の方見れないよォォォッ!
 しかも紫髪さんの頭に将軍様のパンツがあああああああ!


「何してくれてんのお妙さん? マジ何してくれてんのお妙さん?」
「いえ…あの、まさか将軍様が3番を引いているとは思わなくて…」
「そんな理由さっきも聞いたんですケド!」
「しかも将軍あっちの方は将軍じゃねーよ足軽だよ」
「将軍家は代々あっちの方は足軽だ」
「ヤベーよ聞こえてたよもう確実に打ち首獄門だよ」


 どうしようどうすればいいこの状況どうすれば脱せられるゥゥゥ?!
 で…でもここまでくればもう将軍様にこれ以下の思いは


「ちょっ、これくさいから脱いでいいかしら?」
「「下あったよォォ!」」
「ちょっとォォォ?! 将軍様涙目になってきてますよォォォ?!」 
「さっきもあんな泣き方してたァァ! もう切ないよホントごめんなさいだよォォォ!」


 こうなったらクジをひいて何とかするしかァァァァァァ!


「っうおりゃァァァァァ!」
「「「「ふぉっ?!」」」」


 と…とったァァァァァ! 将軍ゲットだァァァァァッ!
 何だろォォォなんか無駄に嬉しいんだけどォォォォォッ?!


「よっしゃァァ行けェェェ瞳孔女ァァァァァ!!」
「ヨ…ヨシ…」


 こ…ここまで全てが将軍様だから…!
 恐らく次に私が指定した数字も将軍様のはず! 将軍様なんか運悪いからァァ!


「じゃ…じゃあ…。2番の人は少しでもあったかい格好をする、で!」
「「!」」

( そ、そうか! ここまでずっと将軍様だからそれを読んで! )
( な、なかなか考えたじゃねーか瞳孔女ァァァァ! )


 こ…これでちょっとでも将軍様の身が包めるはずゥゥゥゥ!


「え? 少しでもあったかい格好? じゃあこのくさいパンツのせておいたほうがいいのかしら」


 …………………………。オメーかよォォォォォォォォォォ!!

 なんでここで将軍様じゃないんだァァァァ! なんでSMおねーさんなんだァァァァ!
 しかもモロにくさいって言っちゃったよ将軍様目から洪水発生してるよォォォォ!


「オイィィィィ! 余計にダメージ与えちまってるじゃねーかァァァ!」
「ま…まさか将軍様が2番引いてないとは思わなくて…」
「結局アンタもそれなんじゃねーかァァァァ! もうあの将軍運悪すぎだよォォォ!」
「将軍家は代々運はついていない方だ」
「「「また聞こえてたァァァァ!」」」


 クッソォォォォ…! なんでこんな時に限ってェェェ…!

 あ、また何かキャバ嬢たちがくじ引いてるゥゥゥ?!
 つ…次の将軍は…?! あ、あのSMおねーさんんんんんん!


「ついに私の時代が来たわ。私の願いはひとつ。…銀さんとセッ」
「「番号で言えやボケェェェ!」」


 お妙さんとダブルツッコミィィィィ! 
 しかもこの人とんでもないこと言おうとしてたよォォォォ?!


「痛いわね、お妙さん。あと…栄蓮さんだったかしら。
 将軍にこんなことしてタダですむと思ってるの? 覚えておきなさい。
 ちなみに私はさっちゃんよ。ヨロシク栄蓮さん」

「ヨロシクお願いしますゥゥゥゥ!」

「ゴホン。…私の願いは一つ。トランクスを…5番の人はトランクスを買ってきなさい」

「「「!」」」


 さ…さっちゃんさんんんんん! なんだかんだでいい人だァァァ!
 きちんと将軍のことを考えて…


「余だ」


 なんっでここで将軍来るんだよォォォォォォォォォ!
 つーかやっぱりこういう時には将軍かよォォォォォ!


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛将軍がフル○ンで外にィィィィ!」
「フル○ン言うなァァァ! と…とにかく追いかけないとォォォ!」


 ダァァァァァッシュゥゥゥゥゥ! あ、近藤さん達だァァァ!


「上様ァァァ?! あ、オメーらァ! つか栄蓮んんん! 何があったァァァ!」
「くぁwせdrftgyふじこlpィィィィ!」
「分かるかァァァァ! 総員に告ぐゥゥゥ! 上様を追えェェェ!」
「「「ギャアアアアアアアアアア!!」」」


 後ろから真選組が追いかけてくるゥゥ?! リアルに恐いィィィ!


「オイィ待てってェェェ!」
「ちょっ、まだ将軍様ゲームやってんのォォォ?!」
「いーから! さっ、早くクジ引くアル!」


 将軍様がくじを引く。…あ、よく見れば全部将軍棒だ。
 …てことは、いわずもがな! 


「将軍様ァ!」
「「「「「「「我らになんなりとご命令を!」」」」」」」
「…フッ。——…“    ”」



(局長ォ! キャバ嬢と栄蓮隊長がこちらにむかって…!)
(うっそォォ?! つか栄蓮まで何してんのォォォォォ?!)


(————————————————————————)


(…将軍様、お下着の方お持ちしました。あの…色々…失礼な事…)
(いいんだ。…楽しかったよ。また片栗虎に連れてきてもらうぞ。その時はまた余と遊…)
(っうがぁぁぁああぁぁあああ!!)
(何してんのォォ?! なんで将軍様川に投げ捨ててんのォォォ?!)

(ぼ…僕は男に触れられるのがダメなんだ…)
(アレ? …その声ェ?!)
(柳生九兵衛だ。この前は世話になった、土方栄蓮さん)
(あ、あああああ?! ど、どうもォォよろしくゥ、九兵衛さん! ちなみに栄蓮でいいからね?)
(分かった。…栄蓮さん)
(おーけい! ……。…じゃねーよォォォ! 将軍様ああああああ!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.188 )
日時: 2013/12/02 22:57
名前: Sora (ID: en4NGxwI)




きやぁぁぁ!!将ちゃん…可愛くね!?
マジで可愛すぎんだけどぉ!?

ランデブー!!


さて次…ミツバ編!?
泣かないようにしないと…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.189 )
日時: 2013/12/04 00:26
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: zCJayB0i)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11717143787.html

 Sora様

将ちゃんは本当に可愛いですよねwwしかも心が広すぎます!ww
ミツバ編ですよ…。私も原作読みながら泣かないようにします←

————————————————————————————————

 参照≒「バラガキ兄妹(武州)」アップ。
 ミツバ編に入るにあたり、ちょっと描いてみました(´∀`)!

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「ぐっ…あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「や…八雲! パトカーここまで持ってきて! 他も怪我人をパトカーに乗せて!」
「し、しかし隊長! まだ攘夷浪士どもが潜んでいる可能性が…」
「っ私が受け持つ! だから全員、怪我人を優先して! …隊長命令!!」
「「「はっ…はいィィィ!!」」」


 …血まみれの隊士が数人。さらにその周囲には攘夷浪士が何十人も倒れている。
 その中でも最も状態のマズい隊士が一名いるのだ。ぐっ、と栄蓮はつまる。


「隊長ォ! パトカーもってきました!」
「この隊士を乗せて速攻屯所に戻って! 兄さんに連絡は入れておいたから!」
「分かりました。隊長もご無事で!」


 重傷の隊士一名をパトカーに乗せ、去っていく八雲。
 それに続けて栄蓮以外の三番隊隊士全員が、幾度が振り返りながらも去っていった。

 全ては栄蓮の命令であり、怪我人を優先したためである。


「…さァて……」


 あちこちから漂ってくる殺気が、空気をびりびりと振動させているかのようだ。
 

(“攘夷浪士がまだ潜んでいるかもしれない”…? 馬ッ鹿…かなりの数がまだいるよ……)


 ——真選組三番隊は本日、攘夷浪士のグループを一つ襲撃していた。 

 総勢50名程はいるであろうそのグループ。30名程までは順調に倒していたのだ。 


 が、その時。浪士達が見たこともないような武器を使い始めたのである。
 おかげで隊士数名が重傷を負ってしまったというわけだ。


(残り20名程…。パパッとやっちゃいますか…!)


 チャキッ、と栄蓮は刀をかまえた。


 75訓 世の中というものは全てバランスによって保たれている


「いっ…痛(つう)…!」


 なん、とか…終わった…かな? あァ…血の海状態ィィ…。
 とりあえず…帰ら、ないと…。


「——隊長ォ!」
「…! 八雲…」


 八雲…。わざわざ、戻ってきてくれたんだ……。


「無事で何よりッス。…怪我してた隊士達も全員、一命はとりとめました」
「そっか…。良かった…」
「隊長のおかげッスね。さ、屯所に帰りましょう。…平気ッスか?」
「ん。大丈夫大丈夫!」


 —


「…本日明け方、攘夷浪士50名討伐完了。怪我人は多数。死者はなし。
 浪士達はこれまでに見たことがない武器を使ってきた。はい以上ォ!」

「じゃねーだろォォォォ?!」


 え? 完璧じゃね? この報告でバッチリじゃね?


「もっとよォ…こう、武器の型とか性能とか詳しく説明しろォォォ!」
「イヤ…こう、ドカーンだったりズダダダダだったり」
「効果音入れりゃあ分かるって話じゃねーだろォォォ! つーか全く分かんねェわァァ!」


 朝の6時から元気だなァ、この兄さんは…。
 こちとら夜通しの任務で辛いんだよォォ…! 静かにしておくれよォォ…!


「で…。その武器に隊士が数名やられたのか」
「うん…」
「……。…そうか。まァ、死者は出てねーんだろ?」
「うん…医者の話によれば、2日くらい寝てれば治るってさ」
「…そうか」


 あー…にしても痛い。ちょいちょいダメージくらったからなァ…!


「と、にかく…この件については引き続き三番隊ウチで調査するから。
 隊士達もやられちゃったし…絶対に黒幕しょっぴいてやるゥゥゥゥゥゥ!!」

「ンだよそのかつてねーほどのやる気は」


 もう何が何でも黒幕しょっぴく! 誰だこんな武器を浪士にまで与えてる奴ァァァ!
 それになるべく早く捕まえないと…他にも犠牲者が出ちゃうかもしれないし…。


「とりあえず風呂はいれ。…掠り傷が多いみてーだから唾つけとけ」
「なんでそんな適当ォォ?! 唾つけて傷治ったら人間苦労しないんですけどォォ?!」
「それからもっかい報告し直せ」
「マジか…」

 
 休めねェェ…! ハードスケジュゥゥゥルゥゥ…ッ!
 

「とりあえずバスタイムってきまァ〜す」
「誰もオメーのンなタイムなんざ求めてねーよ」
「うっせーわ分かってらァァァァァァァ!」


 —


「——わっははははッ! そうかそうか、いやァそれはめでたい!
 式にはぜひ真選組総出で出席させてもらうよ!」


「でも正直結婚なんてもう諦めていたのよ? こんな身体カラダだし…。
 こんなオバさん誰ももらってくれないって…感謝しなきゃね」


「いやいや、ミツバ殿は昔と何も変わらんよ。
 キレイでおしとやかで賢くて…総悟もよく話していたよ。自慢の姉だ、って」


 近藤と総悟の姉、ミツバが何やら会話しているようだ。
 それをこっそり覗いている野次馬隊士が数名。八雲も混じっていた。


「オイ誰だ、あのべっぴんさん? 結婚がなんたらいってなかったか?」
「んだとォ! お妙さんという者がありながら局長の野郎…」
「……。…アンタら知らねーんスか?」


 八雲のつぶやきに、一斉に全員が八雲を見る。


「あの人…沖田隊長の姉上様のミツバさんッスよ。…ほら、毎月激辛せんべえ送ってくる…」
「あ、あれか…。アレ辛くて食えねーんだよ…」
「しかしあの沖田隊長の姉上とはな…。性格的には似ても似つかねーな」
「よくいうだろ。兄弟のどっちかがちゃらんぽらんだともう片方はしっかりした子になるんだよ」
「ザキ、お前沖田隊長にどんな怨みがあんの?」


 ——ズドォォオォォオオォォォォォォオンッ!

 会話を背後で聞いていた沖田がバズーカを発射し、全員が吹っ飛ばされる。
 見事に近藤とミツバのいる部屋に入り込んでしまった。


「まァ、相変わらずにぎやかですね」
「おーぅ、総悟ォ! やっと来たか!」
「すんません、コイツら片付けたら行きやすんで」
「「まじさっせん」」


 ギリギリと首を絞められながら八雲とザキはいう。
 ミツバがそれをみかねて、優しく優しく沖田に声をかけた。


「そーちゃん、ダメよ。お友達に乱暴しちゃ」
「…………」


 ギロリとミツバを見る沖田。ザキは一瞬息を呑んだ。…が、
 

「ごめんなさいっ、おねーちゃん!!」
「えええええええ?!」

(…出た)


 まさかの沖田の土下座にザキは目を丸くする。
 八雲は襟を整えながら、目を座らせているようだ。


「お久しぶりでござんす、姉上。遠路はるばる江戸まで御苦労様でした」

「………………………………………。…誰?」

「まぁまぁ、兄弟水入らず…邪魔立ては野暮だぜ。
 総悟、お前今日は休んでいいぞ。せっかくだ、ミツバ殿に江戸の町でも案内してやれ」

「あっ…ありがとうございます! ささっ、姉上!」

「え? あ…。…もしかして、八雲さん?」

「っ!」


 突如ミツバに名を呼ばれ、八雲はフリーズする。


「…お久しぶりッス、ミツバさん」
「久しぶりね。…随分と雰囲気が変わってたから、びっくりしちゃったわ」
「そ…そうっスか? ミ…ミツバさんは…昔と変わらずお綺麗で…」
「もう、おだてたって何も出ないわよ?」


 クスクスと笑うミツバ。八雲もつられて微笑んだ。


「あの…八雲さん。……彼女は…」
「…あ…。…それなら」
「姉上」


 ぴしゃりと。沖田が八雲の言葉を制するようにいう。
 にっこりと沖田は微笑み、ミツバの腕をぐいぐい引っ張った。


「さっ、行きやしょう」
「…そうね。八雲さん、また今度…」
「あ、はい」


 去っていく沖田姉弟を、八雲は静かに見送った。



(兄さんんんん! 風呂からあがったぜェェェェ!)
(ぃよォーし。んじゃ行くぞ、ついてこい)
(どこにィィィ?!)
(浪士共が取引していると思われるところの観察)
(風呂入った意味そこまでねーじゃん?! アレ? …今日総悟は?)
(……。…さァな)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.190 )
日時: 2013/12/04 06:29
名前: Sora (ID: axyUFRPa)





ひやっ!!
何何何ぬねのぉぉ!?
ななな!?
えっ!?土方じゃなくて!?
いやどっちもだけど!!
何故栄蓮!?


沖田のあの笑顔マジで可愛いです!
ねっ!ほんと


ばっバラガキ!?
栄蓮と土方が!
かっこいいんですけど!?wwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.191 )
日時: 2013/12/05 01:14
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: U7zErvcm)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11717143787.html

 Sora様

それは徐々に明かしていきたいですねww
無論土方も原作通りです!(´∀`) アレ、栄蓮も土かt((もういい

ミツバ編の沖田の笑顔はこう…グッホッッッってなりました←
土下座シーンとかグベフッフォッってきな((

かかかかっこいいだなんてそんなもう嬉しいです!
有難う御座います( ´∀`)!

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 受験までもう2、3ヶ月きってました←
 いい加減勉強しなきゃ〜なので更新が停滞すると思われます((

 ちなみに今度テストがあるのに…アレ? ヤバくね?←

 まァとりあえず更新んんんんん! 停滞もなるべく避けたいです(´・ω・`)

 —


 沖田姉弟は共に江戸の町へと出かけていき、土方兄妹は再び仕事に出かけた。
 一方その頃八雲はというと…沖田に呼び出しをくらっていた。


 76訓 味覚がおかしい人には全力で応えてあげるべし


 …え? なんで? なんで俺? なんで俺なんだ? 


「姉上がどうしてもオメーと話したいってんでェ」
「ごめんなさいね、八雲さん」
「あ…ああ。そうなんスか…。き、気にしないで下さい」


 最悪だァァァァ! なんで俺なんだよォォォォ?!
 つかなんでレストラン?! もう屯所でいいじゃねーか! 逃げられねェェ!


「そーちゃんも八雲さんにはお世話になってるって聞いてて…お礼もかねて」
「イ、イヤ…こちらこそ沖田隊長にはお世話になってますよ。頼りがいもあるし…優しい…し」
「あら…八雲さんにまで言ってもらえるなんて、そーちゃん、よかったわね?」
「はい。僕、嬉しいっす!」


 誰だよォォォォォォォ! もうホント誰なんだよォォォォォ!
 昔よりもキャラ変革度変わってんじゃねェかァァァァ! つーか僕ゥ?!


「八雲さんもそーちゃんも元気そうで良かった。…二人共お友達はできたの?」
「え…」
「ほら、この江戸に来て…お友達はできた? そう言えばそーちゃん、さっき親友もいるって言ってたわよね?」


 誰だよ。沖田隊長の親友とかマジ誰だよ。


「あ…そう、ですねィ。じゃあ今から呼びまさァ」
「え。ご迷惑にならないかしら…」
「大丈夫ですよ、ホント親友なので」
「そうなの? じゃあ楽しみに待ってるわ」


 沖田隊長が携帯電話片手に席を立ってどっかに行った。
 …え。マジか。俺とミツバさんふたりっきりか。マジか。マジか。


「…あ、の」
「…どうかしたの?」
「あ…の……」


 ク…ッソォォォ! 言えねェェェェェェ! 言い出せねェェェェ!


「…八雲さん」
「は、はい」
「……。…今、幸せ?」
「へ」


 しあわせ? 幸せ? 幸せかって? え、いきなり?
 イヤもうそりゃ幸せな時も不幸せな時もありますよホントダブルパンチッスよホント。


「…はい。幸せっスよ」

「良かった。…武州にいた頃の八雲さんは…全然元気もなかったし…こんな風にも喋れなかったから。
 今すっごく楽しそうで…幸せそう」

「あん時はもうホントお世話になりました……」

「フフ、気にしないで」


 蒼紫時代ィィィィィ…! もうホント蒼紫時代ィィィィィ…!
 
 …あの時は色々とボロボロで…まともに喋れたの、隊長とか近藤さんくらいだったからな…。
 ミツバさんも色々と世話したくれたのに…全然話せなかった、な。


「…やっぱり、栄蓮は間違ってなかったみたいね」
「……!」
「そこまで八雲さんを幸せにしているのは…栄蓮でしょう?」
「……。…はい」


 隊長が…。隊長がもしあの時来てくれてなかったら…きっと今の俺はない。
 いくら近藤さんと話せたとは言え…あの頃はそんな近藤さんに対しても、どこか恐怖を抱いてた…っけか。


「…そーちゃんには未だに引きずらせちゃってるみたいね」
「…そう、みたいッスね」
「栄蓮に会いに行きたいんだけど…どうしましょう?」
「いや、俺に言われましても」
「フフフッ…」


 でも…ミツバさん。
 沖田隊長がアンタと隊長を再会させまいとしてるのは、きっとあの時の事だけじゃないんスよ。


「…八雲さん。さっき言おうとしてたこと…なァに?」
「…………」
「言って欲しいの。…昔はこんな風に喋れなかったし…」
「…………」
「八雲さんの思い、聞かせてくれる?」


 …なんでこんないい人なんだろう。沖田隊長の姉上様なのに。
 ホントなんでこんなおしとやかなんだろう。沖田隊長の姉上様なのに。


「…ミツバさん。あの——」
「姉上ェェェェ! お待たせしやしたァ!」
「あら」


 ここで来るのかよォォォ! もォォタイミングゥゥゥゥ!
 …アレ? つーか…アレって…親友って……。


「紹介しやす。大親友の坂田銀時く」
「なんでだよ」


 ギャァァァ?! 沖田隊長ガラスコップに額直撃させられてんだけど?!
 血ィダラダラしてんぞ?! 大丈夫か?! 大丈夫なのか?!


「オイ、いつから俺達友達になった?」
「旦那ァ…友達って奴ァ今日からなるとか決めるんじゃなくていつの間にかなってるもんでさァ」
「…そしていつの間にか去っていくのも友達だろ」
「すいませーん、チョコレートパフェみっつお願いしますー」


 あ、なんかすごい勢いで戻ってきた。そしてパフェもすごい勢いでやってきた。


「友達っていうか、俺としてはもう弟みたいな? 
 まァそういうカンジかな。なァ、総一郎君」

「総悟です」

「こういう細かいところに気が回るところも気に入っててねェ。
 ねっ、夜神総一郎くん」

「総悟です」

「まァ…またこの子はこんな年上の方と…」

「大丈夫です。頭はずっと中2の夏の人なんで」

「中2? よりによってお前…世界で一番バカな生き物中2?
 そりゃねーだろ、鹿賀丈史君」

「総悟です」

「オイ今完全にデスノ入ったよな。ついでに全国の中2に謝れ」


 なにを中二馬鹿にしてんの? 中三でもバカな奴たくさんいるよ? 作者とか作者とか作者とか。
 …つか坂田さんチョコパフェ食うの早すぎるんだけど。残り一つなんだけど。


「…ってアレ? ミツバさん? 何してるんスか?」

「アレ? ちょっとおねーさん? 何やってんの? ねェ?
 おねーさんんんんん?! コレタバスコォォォォォォッ!」


 ミ…ミツバさんがタバスコをパフェにかけたァァァァ!
 そ…そうだった。この人…!


「そーちゃんがお世話になったお礼に…私が特別おいしい食べ方をお教えしようと思って。
 …辛いものは、お好きですか?」


 隊長や副長と並ぶ味覚がおかしい人だったァァァァァァァ!
 パフェが真っ赤ァァ! 坂田さんと目ェあったけど助け求められてんだけどォォ!


「い、いや…辛いものも何も…本来辛いものじゃないからね、コレ」
「ケホッ、ケホッ…!」
「「!」」
「やっぱり…嫌いなんですね…! そーちゃんのっ…ケホケホッ…友達なのに…!」
((友達関係なくね?!))


 ヤ…ヤベーよ坂田さん…。この人は…アレだよ。あーゆーパターンだよ…!


「好きですよねェ…旦那ァ?」

「ア、アハハ…。アレかも。好きかも、そういや」

「やっぱりいいですよね、辛いもの。食が進みますよね。
 私も病気で食欲がない時、何度も助けられたんです」

「で、でも…パフェ二杯も食べたから…ちょっとお腹いっぱいになっちゃったかなんて」

「ゲホッゴホッ! ゲフッゲホッゴフッゲホッガフッ!!」

「だ…旦那ァァァァァァァ!!」


 この人肺を患ってるからストレスに弱いんだァァァァァ!
 つ…つーかヤベーよ! ミツバさんの目がヤベーよ! 超苦しそうだァァァ!


「坂田さんんんん!」
「みっ…水を用意しろォォォォ!」
「ゲフォォォッ」
「飲むなってかァァァァァァ!!!」


 ギャァァァァァァミツバさんが倒れたァァァァァァァ!


「あっ…姉上ェェェェェェェェ!」
「んがァァァァァ!」


 く…食ったァァ! と言うより無理やり流し込んだァァァァ!


「坂田さん大丈夫で」
「んごをををををををををををををををを!!」
「ですよねェェェェ!!」
「姉上! 姉上ェェッ! しっかりしてくだせェェ!」
「大丈夫、さっき食べたタバスコ吹いちゃっただけ」
「ナウシカッ!!!!」


 口から火ィふいた挙句もう転んじまってるよォォォ! よ…よほど辛かったんだなオイ…。
 

「ケフケホッ…。あ、八雲さんもどうぞ」
「え」
「辛いもの。…いいですよ、これ」
「…………」


 坂田さん、俺をそんな目で見ないで。



( 束の間の幸せな時間トキ )


 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.192 )
日時: 2013/12/05 08:43
名前: Sora (ID: L3izesA2)




ぱっパネェェェェェェ!!!!
白い変な目で見られてるけどにやけがとまらなぁぁぁい!!
花火さん!!
面白すぎるんですけどぉぉ!?
注意事項添えてくださいよ!!wwww
お腹が…顔が…つるぅぅぅ!!

テスト…
中三のテストは…実力です…
なんとかなりますよ…
本番よければそれで良しっす!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.193 )
日時: 2013/12/05 19:45
名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)

ナギの更新まだかな

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.194 )
日時: 2013/12/07 20:53
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: hxCWRkln)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11721437553.html

 Sora様

ここのシーンすっごく面白いですよねww
私も原作読んだ時もうホント爆笑でしたww

私も通常はぶっつけ本番派なんですがね…。
ママさんがstudystudyと怒りながら言ってくるのです←
一応やってるわァァって言ったらまた怒られましt((

 Dr.クロ様

ナギの方更新遅くてすいません! 今日更新します!

 —

参照≒栄蓮イラストアップ。…なんだろう、久々に栄蓮かいた気が…あ、気のせい?

 —

 八雲が銀時やミツバ、総悟とレストランにいる時。
 栄蓮と土方、そして山崎は不審船の調査にやって来ていた。


 77訓 仲いい人でも自分の知らない間に一度は傷つけてしまってる


「「ブボォォォッ!!」」


 ぬぁ…ぬぁぁぁんじゃこりゃァァァァ?!
 ザキがせんべえくれたけど何これェェ?! 辛いィィ! 辛いよォォ!


「んがァァァァッ! なんじゃこりゃァァ!」
「ザキィィィィッ! 水ゥゥゥ! 水をちょうだいいいッ!」
「差し入れです。沖田さんの姉上様の“激辛せんべえ”」
「んなこたどーでも…ってえええ?! ミミミミツバァァァ?!」


 ミツバが来てたのォォォ?! 何それ全然知らなかったァァ!


「ザキィィ何で教えてくれなかったのォォォ?! つかなんでアフロ?」
「沖田さんの監察してたらバズーカくらってこうなりました」
「監察が何くだらねェ監察してんだ」


 ミツバ、かァ…。…会いたかったなァ…。


「栄蓮隊長は知らなかったようなのでともかく…。副長、なんで会われなかったんですか?
 局長に聞きましたよ。副長と栄蓮隊長、局長、風霧副隊長は、真選組結成前の武州にいた頃からの友人だと」

「……」

「…ザキ、やめて」

「不審船調査なんてつまらん仕事は俺に任せてミツバ殿に会えばよかったのブェッ!!
 もがごろぶぅげふべろがぁぁ! 辛いィィィィ!!」

「やめてっつてんでしょーがァ! つかもがごろって何語ォ?!」


 必殺! 激辛せんべえまとめて口に押し込む技ァァァァ!
 …え、ダサすぎ?


「…ぶふぇ…。あ、ミツバ殿は栄蓮隊長に会いたいと申されてましたよ」
「え? マジでか? マジでか?」
「…山崎、やめろ」
「ええ。…でも沖田隊長が何かそれを制してましもがごろぶぅげふべろがァァァ!!」
「兄さんんん?!」
「やめろっつてんだろ」


 兄さんまでもが必殺☆激辛せんべえまとめて口に…をやったァァァ?!
 ごめんねザキィィィィ! つくったの私だけどホントごめんねェェェ!


「…そっか。ミツバが会いたいって言ってくれてたんだ」
「ゲボェ…。は、はい」
「で、総悟がそれを制してたと」
「は、はい」
「……。…そっかァ」




















『 栄蓮! なァ栄蓮! 姉上の傍に居てくれよ! …ッ居てあげてくだせェ! 』
『 そ…うご… 』
『 そーちゃん… 』






















 …あれがあってからだっけか。
 総悟が私に死ね死ね言ってくるようになったの…。


「…い。…オイ、栄蓮。オイィィ栄蓮んんん!」
「ふぼらっへェ?!」
「ソレ何語ですか、栄蓮隊長」
「もがごろなんたらの方が何語ですか、ザキ」


 つーかホントアフロやめてくんない?
 アレなんだけど? 見るたびに笑いそうになるんだけど?


「副長、ミツバ殿と何かありましたか?」

「あ…、あるわけねーだろ! いい加減殺すぞコルァァ! 
 なんっでアフロなんだよホント殺すよ?!」

「栄蓮隊長は沖田隊長と何かありましたか」

「あー…そうねェ…。そうねェ…そうねェ…そうねェ…そうねェ…そ」

「もういいですキャラ違います。
 …あ。ミツバ殿、結婚するらしいですよ」

「あ、そうなの? ……。……はァァァァァァァッ?!」


 まァ総悟とだけでもなくてミツバにも…じゃねーよォォォ!
 結婚んんん?! ミツバと誰がァァ?!


「だだだ誰が?! 誰がミツバと?!」
「相手は貿易商で大層な長者だと。俗に言う玉の輿ですな」
「…知るかよ。なんだよ“ですな”って。イチイチ腹立つなコイツ」
「兄さん落ち着け。落ち着け。落ち着くんだ。落ち着いて落ち着け。落ち着いて落ち着こう」
「テメーが落ち着けェェェェ!!」


 落ち着け言い過ぎで今もんのすごく落ち着けの意味が分かんなくなってまァァァすっ!
 と…とりあえず落ち着け私。激辛せんべえ兄さんと共に食べて落ち着け私。


「あ…! 副長、栄蓮隊長アレ!!」
「「ブボェッ」」

 
 —


 沖田と銀時、八雲はミツバを送りに屋敷まで来ていた。
 ミツバは振り返り、ペコリとお辞儀をする。


「今日は楽しかったです。そーちゃん、色々と有難う。また近いうちに会いましょう」

「今日くらいウチの屯所に泊まればいいのに」

「ごめんなさい。色々向こうの家でやらなければならない事があって。
 坂田さんも八雲さんも、今日は色々付き合ってくれて有難う御座いました」

「あー、気にすんな」

「楽しんでいただけたなら何よりッス」

「それじゃ姉上。俺はこれで…」

「あっ…そーちゃん!!」


 ミツバが呼び止め、総悟が笑みを浮かべながら振り返る。
 ミツバはどこか切なげに、そして懐かしげにつぶやく。


「あの…。栄蓮は朝聞いたんだけど…。…あの人は」
「……」


 その言葉に沖田の顔が曇った。目つきは心なしか鋭くなったようだ。


「…野郎とは会わせねーぜ」
「…!」
「今朝方もなんにも言わず仕事に出ていきやがった。薄情な野郎でィ」


 そう言って去っていく沖田の背中をミツバは静かに見送る。
 完全に沖田の姿が見えなくなると、微かに俯いた。


「…仕事か。相変わらずみたいね」

「オイオイ、勝手に巻き込んどいて勝手に帰っちまいやがった」

「…ごめんなさい。我が儘な子で。私のせいなんです。
 身勝手で頑固で負けず嫌いで…そんなんだから昔から一人ぼっちで…友達なんていなかったんです」

「……」

「それから近藤さんに会って、八雲さんに会って、あの人に会って。…栄蓮に、会って。
 …皆さんに会っていなかったらどうなっていたか。今でもまだ恐いんです。あの子ちゃんとしてるかって。

 …貴方も本当は友達なんかじゃないんでしょう?」


 ミツバは銀時を見つめながら言う。一方の銀時はポリポリと頭をかいた。


「アイツがちゃんとしてるかって? してるわけないでしょ、んなもん。
 仕事サボるわSに目覚めるわ不祥事起こすわSに目覚めるわ。ロクなモンじゃねーよあのガキ」

「おい、そのへんにしとけ」

「アレ、最近八雲くんがどこか冷たいような?
 …友達くらい選ばなきゃいけねーよ。俺みたいのとつき合ってたらロクな事にならねーぜ、おたくの子」


 そういう銀時に対してミツバはクスクスと笑った。
 ん、と銀時と八雲は彼女を見る。


「…おかしな人。でも、どうりであの子がなつくはずだわ。
 …なんとなくあの人に似てるもの」


 イヤ、あの人達かしら、と言ってまた笑うミツバ。
 “?”と銀時は頭に疑問符を浮かべた。


「…あの、ミツバさん」
「…? どうかしたの?」
「ずっと、聞きたいこと…言いたいことがあったんス」
「あ、今日もずっと言おうとしてたこと? なぁに?」


 八雲は拳をつくって強く強く握り締めながら、真っ直ぐにミツバを見た。


「俺のこと…。…俺のこと、恨んでますか」
「…………。どうして?」
「…アンタから隊長を引き離す原因になったのは…」

「——あのー、そこで何してますー?」

「「「!」」」


 その場には似合わないだるそうな声に、三人とも反応する。
 ミツバがゆっくりとそちらを見て、その瞳が見開かれた。


「ったく兄さんめェ…。人をこきつかうなっちゅーの。
 自分で行けよ自分…で…」

「え…れん…」

「……………。ミ…ツ、バ?」


 栄蓮の瞳も見開かれた。驚愕に満ちたその表情。
 クスリとミツバは微笑む。


「…久しぶりね、栄蓮」
「ミ…ミツバァッ! 久しぶりーっ! あ、結婚するんだって?! どんな人?! いついつ?!」
「ふふふっ…もう。落ち着いて?」


 嬉しそうにミツバは笑う。栄蓮もとても嬉しそうだ。
 その時だ。栄蓮の後ろに控えていたパトカーから土方と山崎がおりてきた。


「オイ栄蓮、何してんだ。とっととしろ。
 テメーらもそこで何やってる? この屋敷の…。…!!」

「!! と…十四郎さ…っ」

「…っ」

「っケホ…ゲホゲホッ、ゲホッ、ゴホッ…」

「?! ミツバ?!」


 咳き込んで倒れるミツバ。土方はただただ茫然としていた。



(しっかりしろ! オイ!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.195 )
日時: 2013/12/08 22:30
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: BBO0JG4T)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11724248057.html

参照≒「武州栄蓮と武州ミツバ」…と描いてありますが正直ミツバじゃないです(汗)
ホントご注意を。ホントのほんとにご注意を。そして本当にすいません←

————————————————————————————————

 屋敷の前にて倒れたミツバ。栄蓮達は屋敷にミツバを運び入れた。
 咳が止まらず苦しそうだったミツバも、ようやく落ち着いたようだ。


 78訓 怨みは怨むほど強くなるって本当っぽくね?


「…………」


 ミツバ…。せっかく会えたと、思ったのに…。
 体調…やっぱり、よくなかったんだ…。…ミツバ…。


「…隊長」
「…ん」


 隣の部屋に行けば、天パがバリバリとせんべえを食べていた。
 ……。兄さんはいつもと変わらずに煙草を吸ってるみたい。

 いや…違うかな。いつもと変わらず、ではないかも。


「栄蓮隊長…。ミツバ殿ですが…病状はあまりよくないようです。
 倒れたのが屋敷前じゃなかったらどうなってたか分からなかったらしいです」

「……。…そっか」

「それより旦那はなんでミツバさんと? 風霧副隊長まで」

「……なりゆき。そーゆうお前はどうしてアフロ?」

「なりゆきです」

「どんななりゆき?」


 うん、確かにどんななりゆきって感じだけども。
 …何か八雲も元気ないし…。まぁ、そりゃそうか…。


「…そちらさんはなりゆきってカンジじゃなさそーだな」
「…天パ」
「ツラ見ただけで倒れちまうたァ、おたくらよっぽどの事があったんじゃねーの?」
「っ天パ!!」
「?!」
「…栄蓮。もういい」
「兄さん……」


 …なんでこうなるんだよォォォォォォ…!
 つかもう天パやめてあげて。つかやめて。つかお願いします。


「てめーらにゃ関係ねェ。首突っ込んでくんな」
「…あァそうかい。すいませーん。男と女の関係に他人が首突っ込むなんざ野暮ですた〜。ププッ」
「ダメですよ旦那〜。ああ見えて副長、純情ウブなんですから〜。ププッ」
「っ関係ねーっつってんだろーがァァ! 大体なんでてめェここにいるんだ!」
「ギャァァァァァッ! 落ち着け兄さんんんんんん!」


 もうキレて刀抜いちゃってるよォォォォ! 八雲と一緒に羽交い絞めェェェ!
 もォォォォこんの大馬鹿天パはァァァァ!


「——皆さん」
「「「!」」」」


 …この人誰…? この屋敷の人…かなァ? 優しそうな雰囲気してる男の人…だけど…。 


「なんのお構いもなく申し訳ございません。
 ミツバを屋敷まで運んでくださったようで御礼申し上げます」

「ミツバ…? …呼び捨て…?」

「声デカいです、栄蓮隊長。…ほら、ミツバ殿の旦那さんになるお人ですよ」

「「…………」」

「私、貿易業を営んでおります。“転海屋”、蔵場当馬と申します」


 …いい人、なんだろうけど。きっと。ミツバが選んだ…人だし。
 なのに…なんでだろう。…何だろう、この嫌な感じ。


身体カラダに障るゆえあまりあちこち出歩くなと申していたのですが…。
 今回はウチのミツバがご迷惑をおかけしました…」

「…いえ、お気になさらず…」

「そう言っていただけますと有難い…。もしかして皆さん…その制服は真選組の方ですか?
 ならばミツバの弟さんのご友人……」

「友達なんかじゃねーですよ」

「「!」」

「総悟…」


 あァ…最悪だ。ホント最悪だ…。網があったら入りたいってきっとこのこと…。
 アレ…? 網だったっけ…? 網だったっけ…? 穴だったっけ…?


「総悟君、来てくれたか。ミツバさんが…」
「…………」
「総悟君…?」


 あ…もう総悟、迷いもなにも一切なくこっち来たよ…。
 っていうか…正確には……。


「土方さんじゃありやせんか。こんな所でお会いするたァ奇遇だなァ」
「…………」
「——どのツラさげて姉上に会いにこれたんでィ」


 笑みも、冗談も、悪ふざけも、一切ない。いつもの総悟とは…違う。
 兄さんも兄さんで睨んでるしィィ…! つか真顔?


「ち、違うんです、沖田隊長! 俺達はここに…ぶっ!!」
「邪魔したな」
「ちょっ…兄さん!」
「テメーもとっとと帰れよィ」
「!」


 総悟…。やっぱり、怒ってる…よね。まぁ…そりゃそうかァ…。
 

「姉上のこと親友親友って言ってても…結局最後に選ぶのは八雲や土方なんだろ?
 姉上のことなんざ後回しなんだろ? どうでもいいんだろ?」

「え……」

「ちょ…ちょっと待ってください、沖田隊長! 隊長は…!」

「黙ってろィ。…もしかして姉上と会ったのかよ?」

「…うん」


 ギャァァァァァァァァァ! 総悟の目つきが恐いィィィ…!
 イ、イヤ…あれは不可抗力と言うか思いもがけなかったと言うかァ…!


「ご自由だねェ…。姉上のこと散々泣かせたくせに、笑顔で再会かよ?
 んで今度は土方共の方にまた行くのかァ」

「…………」

「ですから沖田隊長! あの時は俺があんな状態だったから…!
 それにあの時近藤さんも…! うわッ?!」

「……。ごめんね、総悟。…お邪魔しました」

「…………」

「た、隊長ォッ?!」


 八雲の腕を引いて廊下を歩く。
 
 …隣の部屋で眠っているミツバがいて、苦しそうに薄目を開けてる。
 ……。…全部聞かれてた、かな…。


 その瞳が、私をとらえて。














『 ねェ栄蓮。…栄蓮も、いくの? 』
『 え? うん、その予定だけど… 』
『 ……。そっか 』
『 ……。……。でも…ミツバと一緒に武州に残るのも、悪くないかもね 』
『 え…?! 』



















(…栄蓮……)


















『 栄蓮…本当にずっとここにいてくれるの? 』
『 今のところそういう方向で話が進んでる! 近藤さんもそれもいいなって言ってくれてて! 』
『 ふふふっ…嬉しい…っ 』
































「オイ栄蓮。…行くぞ」
「あ、…うん」
「ちょっ…隊長ォ…!」
「…もういいの、八雲」





( あの時、ただ一人の家族の為に叫ぶ
    幼い少年の悲痛な叫び声に背を背けたのは )

(  紛れもない、私なんだから  )

  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.196 )
日時: 2013/12/10 17:33
名前: あずま (ID: lTRb9CJl)  

ミツバ編やばいです・・・!

栄蓮や八雲、沖田やミツバ・・・そして土方の思いがとても交錯してますね…‥

栄蓮とミツバの間に何があったのか・・・

もうすぐで分かりそうなのでとても楽しみです(*^_^*)

でも栄蓮にもやっぱり何か事情がありそうですね・・・八雲絡みで・・・

土方のあのセリフ(といって分かっていただけるかは分かりませんが・・・)

僕、大好きなので、楽しみです(*^_^*)

色々と楽しみだらけのミツバ編ですね〜

そしてイラスト拝見しました!(ミツバと栄蓮)

栄蓮の表情がいつもと違って、どこか辛そうに見えたのは、僕だけでしょうか・・・・・?

いつもの私を幸せにしてくれる可愛い栄蓮の笑顔が、早く戻ってほしいです!

情報屋ナギも、更新頑張ってください!

瑠璃音が動いててほんと嬉しいです(*^_^*)

凪も、いろんな痛みを抱えているようなので、少しでも瑠璃音が和らげてあげれたら嬉しいです( i_i)\(^_^)

そして栄蓮が抱えているものも、やっぱり大きそうですね…

僕はよくキャラに感情移入しちゃうので・・・・・

八雲もそんな感じがします・・・

近藤、土方、沖田や銀さんたち・・・みんなによって、幸せになれますように!

なによりも!晴香もです(*^_^*)

長々とすみませんでした!

更新、頑張ってくださいませ!

ミツバ編つづき楽しみにしています!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.197 )
日時: 2013/12/10 22:36
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: gUuaCkKN)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11726935642.html

 あずま様

ミツバ編は私自身書いてて苦しくなる時がありますww
そうですね…八雲絡みです(´∀`)そろそろ明かしたい…な!←
私の勘が正しければ、その台詞私も大好きなのでばっちり書きます!

そのイラストはそんな感じですね。いつもと違う栄蓮です。
感情移入は私もよくしちゃいます…( ´∀`)

栄蓮達にそのようなお言葉、有難う御座います! 滅茶苦茶幸せにしてやります!((←
更新頑張ります…!

 —

 参照≒「ミツバ編:沖田と栄蓮」。アップです(´∀`)

 —


 屋敷から屯所に帰った栄蓮達。
 自室に戻った栄蓮をふいに睡魔が襲い、そのまま栄蓮は眠りにおちた。


 79訓 友達は大切にしましょう


『 栄蓮ー! オイ、栄蓮んん! 』

『 ふんぬぐゥ?! ヤバい、総悟! 早く饅頭食べちゃって! 』
『 わわ分かってらァ…はむっ! んぐぐ…! オヴェッホォッ!! 』
『 ギィヤァァァァッ! 』

『 あ、見つけた栄れ…って何してんだァァ! 』


 ——まだ武州にいた頃の、穏やかな日々。 
 幼き栄蓮と総悟は今日も一応仲良く過ごしていた。無論その他も。


『 総悟ォ! オマッ、急ぎすぎて喉に饅頭詰まらせて吐くなァァ! 』
『 フッ…。近藤さん、饅頭が俺達を呼んでたんでさァ 』
『 分かりやすい嘘をつくなァァァァ! 』
『 ほらァ、やっぱ怒られたじゃねーかィ。栄蓮のせいでさァ 』
『 饅頭食べたいって言ったのは総悟じゃん?! 私付き合っただけじゃん?! 』
『 付き合った時点でアウトだろーがァァァ! 』


 ゴチィンッと言う鈍い音が響いた。
 総悟と栄蓮が頭を殴られたのだ。むっと二人は頭上を見上げる。


『 兄さんんん! 痛いから! ちょーう痛いからァァ! 』
『 テンメェェ土方ァァァ! 調子に乗ってんじゃねーぜィ! 』
『 上等だコルァ! 』
『 ギャァァァ! トシも混じってんじゃねェェェ! 』


 —


『 ミッツッバー! 』
『 あ、栄蓮! いらっしゃい。稽古お疲れ様 』


 稽古の合間にやってきた栄蓮に対して、ミツバは優しく微笑んだ。
 茶を出してやれば、礼を言って栄蓮は勢いよく茶を飲んだ。


『 プッハーァ! いっきかえった〜ァ! 』
『 ふふ。剣の調子はどうなの? 』
『 最高にいいよ! 今日も兄さんぶちのめしたった! 』
『 え?! と…十四郎さん?! 』


 明らかに動揺しているミツバ。ブッハハッと栄蓮は笑う。


『 じょーだん! 今日は兄さんとは手合わせしてないよ! 』
『 そ…そうなの? 』
『 うん! にしてもミツバ…ホント兄さんのこと好きだねェ 』
『 え…栄蓮ッ! 』
『 さっきも一気に顔色変わっちゃって〜。告白しないの? 』
『 も…もうっ 』
『 ぶはっ! ごめんごめん! 』


 頬を朱に染めて俯くミツバを見て、栄蓮は明るく笑った。
 そんな栄蓮につられてついついミツバも笑ってしまう。


『 …絶対うまくいくと思うんだけどなァ 』
『 え? 』
『 なーんでもないよ〜 』


 ミツバは微笑みながらじっと栄蓮を見つめ、そして小さく俯いた。
 その表情はどこか寂し気だ。


『 ねェ、栄蓮… 』
『 んー? 』
『 皆が一旗上げるとき…栄蓮も、行くの? 』
『 え? うん、その予定だけど… 』
『 ……。そっか。…そうよね! 御免なさい、変なこと聞いちゃって 』
『 …… 』


 困った様に笑うミツバを見て、栄蓮は眉根を下げた。
 ちょっと考える素振りを見せる。


『 ……。でも…ミツバと一緒に武州に残るのも、悪くないかもね 』
『 え…?! それホン—— 』
『 本当ですかィ?! 』
『『 わッ?! 』』


 ガササッと茂みから出てくる総悟。…どうやら盗み聞きしていたようだ。
 が、そんな事を気に止める様子もなく、総悟は子犬のように寄ってくる。


『 栄蓮、それ本当かィ?! 姉上の傍にいてくれんのかィ?! 』
『 イ、イヤ…。まだ分かんないけど… 』
『 じゃあ姉上の傍にいてくれよィ! 姉上、栄蓮に行って欲しくないって言ってたし! 』
『 そ、そーちゃんッ 』
『 え、マジでか 』


 きょとんとしてミツバを見る栄蓮。ミツバは俯き、そして頷いた。


『 な、なっ! いいだろィ、栄蓮! ちょいと考えてくれよィ! 』
『 …そうだね。総悟とミツバの頼みなら…ちょっと交渉してみようかね! 』
『 ほんとに? 』
『 もち! 』


 —


 ミツバと総悟の頼みということもあり、栄蓮は早速近藤と兄に相談してみた。
 ええっ、と大きな声を上げる近藤。


『 イ、イヤ…別にいいんだけどよ?! 栄蓮も一応女の子だし?! 』
『 近藤さん、一応ってなに? 』
『 でもお前刀振ってる方が得意だろーが。…いいのか? 』


 確かに栄蓮は家でおとなしくしているタイプではない。
 土方の言うことは確かである。…だが。


『 でも…ミツバが寂しそうに言ってきたから。それに総悟も… 』
『 まァ…俺達としてもミツバ殿の傍に栄蓮がいてくれた方が安心だが… 』
『 …いいんじゃねーか 』
『 トシ?! ンな簡単にでいいのか?! 』
『 栄蓮コイツがそうしたいんならそれでいいだろ 』


 きっぱりと言う土方。それは決して冷たい口調ではない。
 

『 まァ…それもいいかもしれんな。バラガキなんて呼ばれてるが…栄蓮も元はただの女の子だもんな 』
『 近藤さん、元はってなに? さっきから喧嘩売ってます? 』
『 ヨシ、とりあえずもうちょっと考えてみるから。一応刀稽古はしろよ? 』
『 はーいィッ! 』


 —


『 ——ミッツッブゥワァァ! 』
『 わッ?! も、もう! 驚かさないでよ…! 』
『 ごめんごめん! それよりね! 私、ミツバと一緒に居られそうだよ! 』
『 えっ…?! 』


 パァッとミツバの顔が明るくなった。栄蓮も笑う。


『 栄蓮…本当にずっとここにいてくれるの? 』
『 今のところそういう方向で話が進んでる! 近藤さんもそれもいいなって言ってくれてて! 』
『 ふふふっ…嬉しい…っ! 有難う、栄蓮…! 』
『 お礼なんて言わないで?! 』


 微笑ましい光景。稽古を終え、汗を拭っていた総悟。
 自らの姉の幸せそうな笑顔を見て、総悟も一人嬉しそうに微笑んだ。


 —


 数日たったある日、栄蓮は道場で稽古をしていた。


『 栄蓮。ちょっと来い 』
『 へ? どったの? 』


 栄蓮は兄に呼ばれ近づく。土方はポンと栄蓮の頭に手を置いた。


『 俺達ァあと5日後…江戸で一旗あげる 』

『 それって…いよいよ江戸に行くってこと?! 』

『 あぁ、そうだ。…これはまだ俺と近藤さんしか知らねェ。
  一応お前には最終確認のために言うが…誰にも言うなよ 』

『 お、おう 』

『 で、だ。…お前、本当に行かねーのか? 』


 真っ直ぐに射抜いてくる兄の視線。迷うことなく栄蓮は微笑んで頷く。


『 近藤さんも今のところ普通にオッケーしてくれてるし。…私はミツバの傍にいるよ 』

『 …そうか。じゃあマヨネーズ買ってこい 』

『 っはァァァ?! 今のとどう関係があったのォォォ?! 』

『 頼んだぞ。…そういや最近、巷で人斬りが出てる 』

『 …人斬りィ? 』

『 “蒼紫の化け物”っつーんだそうだ。聞いたことあんだろ。
  …なるべく早く帰ってこいよ 』


 そう言って去っていく兄を恨めしげに栄蓮は見送った。
 
 しぶしぶながらも栄蓮は道場を出て近くの店に向かう。
 その足取りはどこか軽い。


( これからはミツバと一緒だもんね〜。剣は捨てらんないけど。
  おっとっと! 早く行かねば… )


 兄の言葉を思いだし栄蓮は急ぎ足になる。
 
 マヨネーズを五本ほど買い占め、帰路につく栄蓮。
 その頭の中にあるのはミツバとのこれからの生活への期待だ。


( ミツバは兄さんにいつ告白するんだろーなァ…。
  兄さんにも仕送りとかしないとね…。あ、あと総悟と近藤さんにも… )


 その時だった。栄蓮の前方から多くの人間がこちらに向かってくる。
 ん、と栄蓮は顔を上げた。


『 うわァァ! 化け物だァァァッ! 』
『 ばッ…化け物だァァ! 噂の“蒼紫の化け物”だァァァァ! 』
『 に、逃げろッ! 化け物が! 化け物がこっちに来るぞォォォ! 』
『 こっ…殺される! 早く逃げろォォォ! 』
『 お嬢ちゃんも早くお逃げよ! 』


( ……? )
 

 栄蓮は疑問を抱く。

 確かに目の前に自分と同い年くらいの少年が立っている。
 少年の持つ刀からは血が流れ落ちている。人を斬ったのだろう。


( こんな泣きそうな目してるのに、“化け物”? )


 目の前の紫髪の少年を栄蓮はただただ見ていた。
 ——その瞳は、どこまでも堕ちた暗い瞳だったから。



( 悲しい目をした、少年 ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.198 )
日時: 2013/12/11 22:55
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 8AaSXZDw)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11727470083.html

 
 土方が栄蓮に呼びかける。が、全く返事がない。
 一声かけてから入ると、グッスリと眠っている栄蓮が目に入った。


 80訓 弱ってる奴にはちゃんと声をかけてやれ


 ——ボタボタと落ちている鮮血。絶望に沈みきった瞳。
 チャキ、と少年は刀をかまえた。栄蓮はハッとなる。


『 っ?! 』


 一瞬のことだった。腹に向かって刀を突かれる。
 ギリギリのところでかわした栄蓮に対して少年は舌打ちをする。


『 アレ…? 』


 栄蓮がそう呟いたので少年が微かに反応した。
 今刀を向けられたということも気にせず、栄蓮は少年の腕をがっと掴んだ。


『 テンメ…ッ?! 』
『 怪我してるけど…ねェ、大丈夫? 』
『 は…? 』


 ボタボタと血を流しているその細腕。体中からも血は微量だが流れている。
 呆気にとられて思わず刀を落としてしまう少年。


『 …ウチの道場に来て? とりあえず治療しよう! 』
『 お前…何言って…。俺のこと…聞いたことねェのか…? 』
『 え? 何が? 何それ? 』
『 “蒼紫の化け物”って…ここらではすんげー…有名なのに 』


 その言葉に栄蓮は兄からの注意を思い出した。ふっと遠い目になる。


『 あー…そういや聞いたことあるある 』

『 なんで…逃げねェんだよ 』

『 は? 何言っちゃってんの? 何で逃げるの?
  怪我してる人助けんのは普通じゃないの? 』


 きょとんとした顔で言う栄蓮に、少年は目を見開く。
 これまでにそんな事を言われたことがなかったからだ。


『 俺ァ…テメーを…テメーらを…殺しに…来たんだぞ…? 
  だからさっきの奴らも逃げたんだ…。俺は、人斬りだから。…化け物、だから』

『 あ、そうなの? …でもさ? いや、私が思うになんだけどね? 』


 にっこりと栄蓮は微笑む。優しい優しい笑みだ。
 持っていた手拭いで少年の頬についている血を優しく拭いながら栄蓮は言った。


『 アンタ、化け物なんかじゃないじゃん? 』
『 え… 』
『 哀しい目をした、でもどこか優しげな…“人間”でしょう? 』
『 ア…ンタ… 』


 ポロリと。少年の瞳から涙が零れおちた。
 え、と少年が一番戸惑っているようだ。


『 な…なんで…ッ、なんで、涙なんか… 』
『 ホラ、化け物なんかじゃないじゃん 』
『 …っ 』
『 本当の化け物にそんな綺麗な涙は流せないもの。…さ、行こう? 』


 —


『 たっだいまー 』
『 お帰り栄れ…ってうおォォォォォ?! だ…誰だァその人ォォォ?! 』
『 あとで説明しますから今は治療してあげてくださいイイイ! 』
『 わ、分かった! 』


 ——数分後。近藤によって包帯やガーゼを巻かれた少年は、無表情で座っていた。
 その周りにいるのは、栄蓮、近藤、土方、総悟、ミツバである。


『 で…栄蓮。コイツ誰でィ? 』
『 少年 』
『 俺のこと馬鹿にしてんのかィ?! 』
『 …… 』
『 もしかして…“蒼紫の化け物”か? 』


 紫色の髪と青い瞳を見てそう思ったのだろう。土方が問うた。
 少年は一度土方をひと睨みすると、コクリと頷いた。


『 ふぬぉっ?! 何?! めちゃくちゃイケメンじゃねぇか?! コレが蒼紫サン?! 』
『 蒼紫サンって何でィ近藤さん。栄蓮、コイツ名前なんてーの? 』
『 え? あ…えっと……ワッチュアネィィム?! 』
『 発音ワリーんだよバカ 』
『 ンだとコラ馬鹿兄さんんんんん!! 』
『 ちょ、栄蓮。落ち着いて? 』

『 ざ…り、……くも 』


 小さな小さな、掠れた声で少年が自分の名を言う。
 しかし聞き取ることができず、全員が耳を向けた。


『 かざ、きり…や、くも 』
『 八雲かァ。いい名前じゃないか 』


 栄蓮は八雲の顔を覗き込んだ。八雲も栄蓮の方を見る。


『 ねぇ…なんで化け物なんて呼ばれてんの? 』
『 …人殺すからだろ 』
『 え、マジでか? 人殺すの? 』
『 いや…さっきお前を殺そうとした 』
『 え、マジでか?! 』
『 気づいてなかったのかよォ?! 』

『 ブッ…がっはっはっはっはっ!! 』


 二人のやりとりを見ていた近藤が大きな声で笑い始める。
 ギョッとして栄蓮と八雲は近藤を見た。


『 なかなかいいコンビじゃないか、お前たち! 』
『 いや… 』
『 どうだ? 君もうちの道場に来るか? 』
『 ちょ、何言ってんだ近藤さん?! 人斬りだぞ?! 』
『 俺にも…こいつが。…八雲が悪い奴には思えないんだ 』


 ちょっと微笑みながら言う近藤。八雲の瞳が見開かれた。
 その言葉に土方も黙ってしまう。


『 どうする…? なかなか剣の筋もいいんだろう、きっと? 』
『 近藤さん、相手人斬りですぜ 』
『 あ、それともご両親とかに迷惑かな? 』
『 …親は、いねぇ 』


 小さな声で言う八雲。ハッとその場にいた者達の瞳が見開かれた。


『 …親に捨てられて、ある男に人斬りとして育てられた 』

『 そ、うか… 』

『 でも俺はこんな所にいねぇほうがいい。…助けてもらう義理もない。
  …邪魔した 』


 立ち上がって去ろうとする八雲。その手を土方が掴んだ。
 が、次の瞬間物凄い勢いでそれを振り払う。その表情は恐怖に満ちている。


『 お、前… 』
『 触んな…ッ! 俺に触れギャアアアアアアアッ?! 』
『 え、普通に触ってよくね? 普通にいけね? 』
『 何してんだ栄蓮んんんん! 』


 ガッシィッと栄蓮が八雲の手を掴んでいる。
 が、近藤は八雲の様子に気づいた。


『 八雲…お前、栄蓮はなんか大丈夫そうだな…? 』
『 あ…そういや、さっきもちょっと触られた… 』
『 なんでだ…? 』
『 ……。…恐くないんだ 』
『 え? 』


 どこか泣きそうな声で八雲は呟いた。ぎゅ、と拳がつくられる。


『 なんでだろうな。…俺にとって…他人は、恐いものなのに 』
『 …… 』
『 このアバズレ女だけは…恐く、ねぇや 』
『 誰がアバズレだァァァ?! ってちょ、どこ行くのォォォ?! 』


 —


『 …… 』


 翌日、栄蓮は縁側でぼんやりと空を眺めていた。そんな時、隣に近藤が腰を下ろす。


『 …… 』
『 八雲のこと…考えてるのか? 』
『 …はい 』
『 ハハッ、俺もだ! 』


 豪快に近藤が笑う。栄蓮も微笑んだ。


『 なァ、栄蓮。お前さ…八雲に出会った時、何か言ったか? 』


『 え? んーと…何か自分のこと化け物とか言ってたから…
  人間でしょって言ったり… 』


『 あ、それだな 』


『 へ? 』


『 八雲についてちょっと調べたんだけどな…。アイツ、本当に化け物扱いされてるみたいなんだ。
  だから…お前が“人間”だって言ってくれたとき…よほど嬉しかったんだろうな。

  そんな事を言ってくれたお前だから…触れられても恐くなかったんだろう 』


 近藤が穏やかな表情で言う。栄蓮はきょとんとしている。
 その時、近藤の雰囲気が一瞬で変わった。


『 なァ、栄蓮。俺…八雲にな、幸せになってほしいと思うんだ 』
『 近藤さん… 』
『 “人斬り”ではなく…もっといい立場で、活躍して欲しいんだ 』
『 そうですね 』
『 だから…俺は八雲も江戸に連れて行こうと思っている 』


 その言葉に栄蓮は少々驚く。が、とても嬉しそうに笑った。


『 いいと思いますよ、それ! 八雲には言ったんですか? 』
『 今日の朝、探して無理矢理会いに行ってな。絶対連れて行くからなァァって言っておいた! 』
『 近藤さん? それ全然八雲行く気ないんじゃないんですか? 』
『 恐らく…男とやらに何か弱みを握られてる 』


 え、と栄蓮の瞳が見開かれた。近藤は至って真面目だ。


『 俺の見た感じなんだけどな。…で、だ。…栄蓮、頼みがある 』
『 へ? なんです…っええ?! 近藤さんんんん?! 』


 近藤が栄蓮に対して土下座しているのだ。
 額を床にこすりつけるほどに、深く深く。


『 本当に…本当に、すまない。本当にすまない、頼みなんだが…。
  今の八雲には…きっとお前が必要だ、栄蓮 』


『 ちょっ、近藤さん?! 』


『 俺に対しても、まだ…いまいち心を開いてくれない。
  だが…栄蓮。お前に対して八雲は、希望のようなものを抱いているようだ。
  たった一言が…八雲の心に大きく響いたんだろう。

  だからきっと…八雲にはお前が必要だ 』


『 へ… 』


『 栄蓮。…共に江戸へ、行って欲しい 』

 

 
( 土下座をしたまま、近藤はそう言った )


 —


 グダグダすぎて泣ける←

 また簡潔にまとめたものアップします←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.199 )
日時: 2013/12/13 00:54
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: x9WEDbHK)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11728085320.html

参照≒「蒼紫→副隊長」。あと土方とか沖田とか。

 —

 土下座を続けながらそういう近藤。
 結局その場で返事をできないまま、その日は終わった。


 81訓 優しい人は損をすることが多い


『 …… 』


 近藤達が江戸へ上京する3日前となった。栄蓮は相変わらず空を見上げている。
 そんな栄蓮の隣にミツバが腰掛けた。


『 ミツバ… 』
『 どうしたの? そんなに浮かない顔して…何かあった? 』
『 …… 』


 —— “ 栄蓮…本当にずっとここにいてくれるの? ”

 不安げに、そして嬉しそうに尋ねてくるミツバを栄蓮は思い出した。
 だからこそ言えるわけがない。


 “ 江戸へ行かなくてはならないかもしれない ”などと。


 その時、近藤が八雲を連れてきたようだ。…何故かボロボロである。


『 あら。近藤さん、と…八雲さん? ふたりともボロボロじゃないですか 』
『 いや、ちょっと鎖を断ち切ってきたんだ! なっ、八雲! 』
『 …そッスね 』


 恐らく…“鎖”というのは、八雲が言っていた男のことだ。
 八雲を人斬りとして育てたその男を何とかしたのだろう。おかげでぼこられたようだが。


『 ミツバ殿。ちょっと八雲の治療をしてやってくれるか? 』
『 ええ、いいですよ 』
『 …… 』
『 八雲、大丈夫だ。ただの治療だ 』


 ミツバに対して一瞬怯えたような瞳を向けた八雲に近藤はそう声をかけた。
 それを聞いて八雲は表情を少し緩め、そしてミツバと共に一室へ入っていった。

 近藤はくるりと栄蓮の方を振り返る。


『 …栄蓮。その…昨日の事なんだが… 』
『 … 』
『 八雲もな、共に江戸へ行くことを決めてくれたよ 』
『 …… 』
『 今も男に話をつけてきたんだ。
  …これでもうアイツは、無理に人を斬らなくていい 』


 安堵しながら近藤は言った。栄蓮も小さく微笑む。


『 近藤さん。私も…八雲を支えたいですよ。私なんかで力になれるのなら、協力したいです 』
『 …… 』
『 でも…ミツバを置いてはいけない 』


 ミツバは病弱だ。江戸に行ったとして空気の悪さに体調が悪くなるのは避けられないだろう。
 栄蓮自身それは嫌なのである。


『 そうだよな…。それにもう約束してるんだもんな。総悟とも 』
『 …はい。どうすれば… 』
『 ——っああああああ!! 』
『『 ?! 』』


 八雲の叫び声が響き渡り、近藤と栄蓮は驚いて駆けつけた。
 
 そこには治療を終えた八雲とミツバ。それに二名の仲間がいた。
 その二人も動じているようだ。


『 オイ、何があった?! 』

『 す、すいません、近藤さん…! 俺達、噂の蒼紫の化け物がいた事に驚いて…!
  つ、つい…大声で…あ、蒼紫の、化け物だって…言ったんです…! 』

『 そ、そしたら…目の色、変わっちまって… 』


 八雲の精神状態は今極限なのだ。いくら縁をきったからと言ってもだ。
 近藤は慌ててうずくまっている八雲に近づく。


『 オイ、やく——ッ 』

『 テメェらも! テメェらも結局はアイツらとおんなじかよ?! ちょっと頼れば…!
  そうやってまた…みんな俺を裏切る…! っ化け物呼ばわりする!! 』


 その声にはまだ幼い少年の苦しみがあらわれていた。
 ずっとずっと苦しんだのだろう。近藤はそんな八雲に落ち着けといわんばかりに手を伸ばす。


『 触んな!! もう…俺に、関わんな…!

  もしくは…、殺せ…! ッ…殺してくれ…!! どうせ俺は化け物なんだよ…! 一生そう呼ばれんだ…ッ! 
  何かを護ろうとしただけなのに…なんで…なんで俺が化け物なんて…ッ! 
  ただ…護りたかっただけなのに…!!』


 次々と紡がれる言葉。全員が全員固まっていた。
 しかし次の瞬間、 うおらァッ! と言う掛け声と共に八雲が吹っ飛んだ。


『 こんの…馬鹿ァァ! 』

『 な…なんだとコラァッ! テメーに俺の気持ちが分かんねぇだろ?!
  家族に裏切られる気持ちなんざ…! 』

『 分かるかボケェェ! 』

『 じゃあ…! 』

『 でも! 人にぞんざいに扱われる気持ちは分かんなくもないよ?! 
  家族護ろうとする気持ちは分かんなくもないよ?! 私はその家族さえも傷つけちゃったけどね?! 』


 必死の剣幕で言ってくる栄蓮に八雲は目を見開いた。
 栄蓮は弱々しく微笑んで、八雲と目線を合わせるようにしゃがんだ。


『 凄いと思うよ…。家族そうやって、護ろうとできるんだから。
  どんな手段であれ…そうやってちゃんと、護り続けてたんだから 』

『 …もう護るものも、必要もなくなった…。親は完全に狂った…。
  俺にはお前を…誰かを殺す理由も…、もう何もない。…頼むから、殺してくれ 』

『 アンタが私を殺す理由がないように私にもアンタを殺す理由はない 』

『 …頼む…。もう…恐ェんだ…。裏切られんのも…誰かを殺すのも…もう…恐ェ…。
 俺に……居場所なんざ…ねェんだ……ッ——! 』


 よほど人に化け物と呼ばれたことが苦しかったのだろう。
 家族に裏切られたことも、誰かを殺すことさえも、本当はずっと恐ろしかったのだ。


『 …居場所ならあるよ 』
『 え… 』
『 江戸へ行くんでしょ? …あるじゃん 』


 その言葉に八雲は目を見開き、近藤を見た。近藤は優しく微笑む。


『 それにもし居場所がなくなったのなら、私がつくってあげる。
  アンタは人間だし、それに…ひとりじゃない 』

『 …… 』

『 何があっても、私は…私達はアンタを裏切らない 』


 八雲の瞳を見つめながら言う栄蓮。彼はどこか安心したような笑顔を見せた。


 —


『 …ミツバ、ちょっといい? 』
『 ……。なぁに? 』



 あれから2日。いよいよ明日は江戸へと旅立つ日だ。
 ちょいちょいと栄蓮はミツバを呼び出し、縁側に腰掛けた。


『 ……ミツバ、私いま悩んでることが 』
『 江戸へ、行ってあげて 』


 ハッとなり、思わずミツバを見る栄蓮。彼女は微笑んでいた。
 …涙をこぼしながら。


『 近藤さんにも…お願いされたんでしょう? 土下座、されてまで…。
  それに…今の八雲さんをなんとかできるのは、きっと栄蓮しかいないわ 』

『 ミ…ツバ… 』

『 八雲さんのために…江戸へ、行ってあげて 』

『 何ででさァ?! 』


 ガササッと再び茂みから総悟が飛び出してきた。
 その表情はミツバと栄蓮と同じように苦痛で歪んでいる。


『 姉上が先だったじゃねェかィ! なんで姉上もそんなこと言うんでさァ?!
  栄蓮と一緒にいたいって言ってたじゃねーかィ! 』

『 総ちゃん…。私もね、八雲さんに幸せになってほしいの。
  …どうか“幸せ”を知ってほしい… 』

『 何で…ッ! 栄蓮! 
  なァ栄蓮! 姉上の傍に居てくれよ! …ッ居てあげてくだせェ! 』

『 そ…うご… 』

『 そーちゃん… 』


 我が儘などではない。…総悟は自らの姉のことを思って言っているのだ。
 

『 姉上は口では栄蓮の背中押してるけど…泣いてるんですぜ?!
  本当の気持ちなんて分かってんだろィ、栄蓮?! 』

『 …っ 』

『 っなァ栄蓮!! 』

『 そーちゃん! 』

『 っ! 』


 グシッとミツバは涙を拭い、総悟の頭の上に手を置いた。ミツバは無理に微笑む。


『 いいのよ。…有難う、そーちゃん 』
『 な…んで…っ 』
『 ミツバ…私…… 』
『 栄蓮。…私は背中を押すわ。八雲さんを…支えてあげるのよ? 』
 

 寂しい思いをグッとこらえてミツバは言う。
 くしゃりと栄蓮の顔が歪み、ゆっくりと立ち上がった。


『 ごめんね、ミツバ。…ありがとう 』


 そう言って去っていく栄蓮。その背中を見つめながら、またミツバは涙を流し始めた。
 確かにミツバは今栄蓮の背中を押している。だが…それは全て優しさなのだ。



『 待てよ…待てよ栄蓮! 』

『 そーちゃん… 』

『 姉上の本当の思い分かってんだろ?! なんで?! なんで姉上のことは後回しなんでさァ?! 
  親友なんじゃねェのかよ?! それとも親友はどうでもいいのかよォ?!』

『 そーちゃん…ッ! 』


 ギュウッとミツバが総悟を抱きしめる。涙が総悟の頬におちた。


『 人間にはね…どうしても、我慢しなきゃいけない時があるのよ… 』

『 でも…ッ 』

『 …私が八雲さんのためにできることは、我慢すること。
  …それしかできないの。治療も、会話も…彼自身を癒してあげることは、私にはできなかったから… 』

『 姉、上ェ… 』


 自らの姉の切実な思いに、総悟はぎゅうッと目を瞑った。



( どうして、この世界は )
( 誰かが犠牲にならなきゃ、誰かに幸せを与えられないんでィ )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.200 )
日時: 2013/12/13 17:05
名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)

ナギまだかな〜

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.201 )
日時: 2013/12/14 00:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: yJbSBs4g)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11728715299.html

 Dr.クロ様

遅くなりすいません…(´・ω・`)!

————————————————————————————————


「ん…ぅ?」
「あァ…。起きたか」
「………。ッギャァァァァァァァァァァァ?!」


 82訓 第一印象に騙されちゃだめ


 何やってんの?! なにやってんのこの人?! マジなにやってんの?!


「なんで私の部屋勝手に入ってんの?! なんで普通に居座ってんの?! 間に合ってますけど?!」
「何がだボケェェェェ! オメーが爆睡してたから起きるまで待ってたんだろーがァァァァァ!」


 それにしても普通に部屋の中入って座ってるか?!
 しかもタバコの煙くせェェェ! こんの馬鹿兄さんんんん! 煙草を吸うなァァァ!


「で、なに?! なんなの?! なんなんですか?!」
「何でそんな敵意むきだし?! …大事な話がある。どうする? ここで話すか?」
「ここじゃ兄さんのタバコ臭が満ちるから場所変える!」
「あっそ」


 —


「うおりゃァァァァァァ!」
「グブォッ!」


 はァい一本んんんんん! まーた私の勝ちィィィィィ!

 場所変えようって言われて来たのは道場。で、今はちょっと軽く手合わせ中!
 え? 絶対軽くねーだろって?


「テンメェェェ! 喋れねーだろうが! もうちょい加減しろォォォ!」

「いやァ〜ストレスがたまりにたまっててさァ。兄さんをボコ…じゃないや。
 兄さんと手合わせして発散しようかな〜と思って!」

「オイいま最初“ボコ”って聞こえたんだけど? ボコるじゃねーよな? ボコるじゃねーよなァ?」


 お察しの通り…イカンイカンイカン。そんなこと言ったら殺される…!
 で…話ってなんなんだろう?


「…実はな」
「——おやおや、ふたりともお揃いかァ。一体何の話をしてるんでェ?」
「…! 総悟…」


 竹刀を肩に置き構えた総悟が、私たちを見ていて。
 …どうしたんだろ。ミツバは大丈夫なのかな。


「土方さん。…一手、ご教授してもらってもいいですかね」
「…………」
「ワリーね、栄蓮」
「あ、いや…大丈夫だよ」


 うん、イヤな予感しかしねーぜ! 女の勘は結構当たるんだぜ!

 そして兄さんと総悟の手合わせが始まった。ちなみに私は正座で見守ってます!
 …にしても、兄さんも総悟も凄いなァ。一切無駄がなくて、気を抜けば一瞬でやられるって感じ。


「土方さん…っ。近頃…姉上の周りを嗅ぎ回らせてるようで…。
 一体どーいうつもりなんですかね…?!」

「…………」

「これ以上…姉上の幸せブチ壊すのはやめてもらいてーんですが」


 マジか。兄さんそんなことしてたのか。マジか。アイドンノーだったわ。
 アレ? 何か兄さんこっち見てね? 話聞けってか? そんな感じだよね?


「…“転海屋”。不逞浪士と大量の武器を闇取引している嫌疑がかかっている」
「「!」」


 転海屋…って、あの男の人だよね…?! ミツバの旦那さんだよね…?!


「密輸で仕入れた武器を浪士どもに高値で売りさばいてやがる。…ありゃ闇商人だ。
 てめーの姉貴の旦那は…俺達の敵なんだよ」

「…………。土方さん。
 攘夷浪士どもがどんな武器もとうと俺達が叩き斬りゃいいだけの話じゃねーですか。小せェ話だ」

「…………」

「栄蓮達三番隊も重傷を負った隊士はいたらしいが…命は無事なんだろ?」

「あ、うん」


 でも…あんなの放っておくことはできないし…。でもミツバの旦那さんんんんん!


「清濁併せ呑むくらいの器量がなきゃ商売やっていけやせんよ。
 それに…商売はともかく、あの人の人柄はアンタらも見たでしょう。

 …あの人は心底姉上に惚れてますよ。きっと、幸せに…」

「…!」


 あァ…。兄さんの目の色が…変わった…。
 ねェ総悟…。それって…もしかしなくてもなんだけど、さ…。


「そいつァ俺に…。…俺達に奴を見逃せといっているのか」
「アラ、そう聞こえやせんでした?」
「既に三番隊も数名やられてんだ。栄蓮もこの件には深く関わってる。俺も栄蓮も無理だ」
「…………」
「今のは聞かなかったことにしてやる。…気が失せた、あとはひとりでやり——?!」


 いきなり総悟が後ろから兄さんに向けて突きを見せた。
 ぎりっぎりのところで兄さんは交わしたけど…総悟、本気だ…。


「まだ話は終わってませんぜ!」
「チッ…寝ぼけてんのかテメェ! よもやそんな悪党とくっついて姉貴が幸せになれると思っちゃ…」
「…?!」


 ——ガシャァンッ…


 総悟が片手に強く強く握っていた竹刀を、スルリと落とした。

 ポリポリと頭をかきながら。苦しそうにしながら。…涙を、滲ませながら。
 ただただ、床を見つめてる。


「…ねーんですよ」
「…え…?」
「っもう…長ェこと、ねェみたいなんでさァ…」


 初めて…ううん。久しぶりに見た、総悟の泣き出しそうな顔。
 なんでだろう…罪悪感が、こみあげる。


「やってられねーよ…小さい頃から親の代わりに病弱な身体カラダおして俺の世話ばかりでよォ…。
 自分のこともほったらかしで…婚期も遅れちまって。ようやく幸せ手に掴んだと思ったら…」

「……」

「せめてよォ…死ぬ前に一時でも人並みの幸せ、味わわせてやりてーんですよ。
 見逃せとは言わねェ…。ちょいとだけ時間を……」


 総悟が私と兄さんに向かって、小さく頭をさげてくる。
 あぁ…そんなに必死なんだ、総悟も。…大切なんだ、ミツバが。


「…土方さん、姉上がずっと結婚しなかったのは…アンタのこと…」
「……。…兄さ」
「取り引きは明日の晩だ」
「「!」」
「刀の手入れしとけ。…行くぞ、栄蓮」
「ちょ…兄さん!」


 なんでそんな言い方しかできないんだよバカヤロォォォォォォ!
 誰よりも総悟のこと思ってるくせにィィィィ! あァァ…もォォォ…!


「…わ…ねェ」
「そ、総悟」
「っ気に食わねェ…!!!!」
「!」


 怒りきった、憎しみに染まりきった、総悟の瞳。
 ちょ、コレ…ヤバイ…!


「そ、総悟。落ち着い」
「どけェ!!」
「わッ?! そっ…総悟!」


 総悟が立ち去っていく兄さんに向かって走っていく。
 そのまま思いっきり飛び上がって、大きく総悟は竹刀を振り上げた。


「ッ土方ァァアアァァアアァァ!!!!!!!」
「総悟…! 兄さん、危なっ…!」
「——うああぁぁあぁぁ!!!!」


























『 みんな江戸で一旗あげるって…本当? 』


 上京する前日、ミツバが土方に対して言った。
 土方はチラリとミツバを見る。


『 …誰から聞いた 』
『 そーちゃんが…昨日意気揚々と…。それに…栄蓮のこともあって… 』
『 ……… 』


 縁側に腰掛けているミツバと、立っている土方。
 ——そして木陰には総悟が、また別の場所には栄蓮がいた。偶然鉢合わせたのだ。


『 …私も 』
『 … 』
『 私も、連れて行って 』


 頬を朱に染め、俯きがちになっているミツバ。それでも口は止まらない。


『 私は…そーちゃんの親代わりだもの。あの子には私がいないと…。
  栄蓮も八雲さんのためにいくみたいだし…よく、考えたら…私も行けばいいんじゃないかと思って… 』

『 …… 』

『 それに…私、みんなの…。栄蓮の…。
  ——十四郎さんの傍にいたい 』


 ずっと思っていた土方への告白。ミツバは拳を握り締める。
 数秒間の沈黙が続いた。


 そして土方は前を向いたまま、ミツバを一瞥もせずに、
 




























『「しらねーよ」』
「……ッ」
『「知ったこっちゃねーんだよ…お前のことなんざ」』
「ちょっ、兄さん…!」


 …一瞬で、総悟が兄さんにやられた。いつもなら有り得ないのだけど。
 あんな精神状態でいけば…こうなることは、見えてた。


 なんでそんなこと言えるの…。全然、そんなこと思ってないくせに…。


「…行くぞ、栄蓮」
「ちょ…ちょっと、兄さん?! 離してよ?! 総悟今ので怪我して…」
「…………」
「兄さん!!」





( 気に…食わ…ねェ…… )

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.202 )
日時: 2013/12/14 02:24
名前: 牡丹 (ID: x2W/Uq33)

あああああうああ!←
な 泣きますよ!泣きますからねッ!?うわーん!

もうストーリー構成がすごい!尊敬!


あ、私が書いてる、真撰組ドS兄妹、書き直すことにしたんで、そのときはお願いします!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.203 )
日時: 2013/12/16 00:17
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: KHOJpGst)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11729917553.html

 牡丹様

かきながら何度泣きそうになったことか…((
そ、尊敬だなんて…! 滅相もございません(´Д`)

分かりました! 是非見に行きますね! そして全力応援←

————————————————————————————————

 参照≒「コメント返信数200突破and参照数3900突破感謝イラスト!」です!
 本当に有難う御座います…!(´∀`)

 —


 栄蓮達の間に一波乱あったその頃。
 総悟にミツバを頼まれていた八雲は病院にやって来ていた。


 83訓 兄妹は互いに支えあって生きていく


『 実は…ミツバ殿の嫁ぎ先の転海屋、攘夷浪士と黒いつながりが… 』


 …坂田さんと一緒に、ついさっきザキから聞いてしまった言葉。

 なんだよそれ…。転海屋、蔵場当馬は…攘夷浪士に武器を売っている闇商売人。
 三番隊の隊士数名を重傷に追い込む原因となったあの武器をまわした張本人。


「…さん。八雲さん。…八雲さん!」
「あ…すいません」


 イカンイカンイカン。変な素振りを見せるな、俺。
 例え旦那をしょっぴかなくちゃいけなくても…。…いけなくても…。

 …………。どーすんだよ隊長ォォォォォォ?!


「銀さん、八雲さん。山崎さんと何を話していたんですか?」
「あ? なんでもねーよ、気にすんな。なァ、八雲くん」
「そっスね。男同士の話なんて【ピー】とか【ピー】のことばっかりッスよ」
「もうっ、八雲さんったら」


 嘘だけども。…つかなきゃいけない嘘も、あるんだ。


「男の子って幾つになってもそうなのね。集まってはつるんで悪巧みばかりして。
 あの人達もそう…。男同士でいる時が一番楽しそうで、結局女の子の入り込む余地なんてないの」

「…………」

「だからこそ…そんな輪に悠々と入れている栄蓮が、ちょっと羨ましいの」

「あの人は女として見られてないッスから」

「あらまぁ」


 クスクスと笑うミツバさん。…こういう人を女っていうんだ!
 …幸せに、なってほしいなぁ。


「八雲さん。屋敷前で…私に“恨んでるか”って聞いたわよね?」
「あ…はい」
「何? 八雲くん何したの? 襲ったの?」
「ンなわけないだろーが」


 何を言うかこの天パ野郎は。俺がミツバさん襲うわけねーだろ。


「私は八雲さんのこと…少しも恨んでなんかないわよ?」

「え…。でも…、隊長は俺のせいで江戸に行くことになったわけですし…。
 二人の仲を裂いたのは…俺……」

「私が押したの、栄蓮の背中を」


 え…? 押した…? ミツバさんは、隊長と一緒にいたかったんじゃ…?


「勿論私も栄蓮と一緒にいたかった。でもね…聞いてしまったの。近藤さんから、色々なことを。
 八雲さんのことも聞いた…。八雲さんが求めている人も、分かってた」

「ミツバさん…」

「栄蓮は優しいから…傷ついてる八雲さんのために、きっと江戸に行くんだろうって思ってたの。
 でもね…毎晩毎晩眠れないくらいに悩んでたみたいなの」

「……」

「大きな隈を目の下に作って…。あぁ、そんなに真剣に悩んでくれてるんだ、って思ったの。
 だからこそ…引き止めるわけにもいかなかった」


 隊長が…。あの頃、そんなにも…。


「なによりもね…私も八雲さんに、幸せになってほしかったの」

「……」

「その為には栄蓮が必要不可欠だって気づいてたから。
 だからね…私が彼女の背中を押したの。行きなさい、って言ったの。私が、こうなる事を選んだの」

「ミツバさ…」

「だから八雲さんが責任を感じる必要なんてないわ。…ね?」

「…ッ」


 なんで…なんでこんなに、優しいんだ。俺、なんかに。
 あの時の俺なんて尚更だよ。ただの人斬りだったのに…。


「八雲さん…もっともっと、幸せになってくださいね」
「っ…ありがとう、ございます…」
「私も…この年まで体のこともあってそーちゃんには心配かけてしまったから…。
 そーちゃんを安心させてあげなきゃ。…幸せに、ならなきゃね…」


『 ミツバ殿の嫁ぎ先の転海屋、攘夷浪士と黒いつながりが… 』


 …………。…俺の幸せを、こんなにも願ってくれてるミツバさん。
 この人のために…俺は何ができるんだろう。


「ッケホ…ケホケホッ…」
「…! オイ、大丈夫か? もう休んだほうが…。身体カラダにさわるぞ」
「ゲホッ…大丈夫、です…。ッ八雲、さん…。栄蓮に、伝えて、ほしい、ことが…ゲホゲホッ!」
「そんなことよりもミツバさん…! もう休んでください…!」

「お願い、です…。栄蓮に…“そーちゃんを、お願いします”…って…!」

「な…何言って…。じ、自分で伝えないと。ね、ミツバさん…!」


 そのあいだにもミツバさんの咳はひどくなっていく。
 ちょ…これ、まずい状態じゃねーか…?!


「ゲホッゲホゲホ…! ゲホッ、ゴホッ…!! …コフッ……!!」
「?! 血…?!」
「!! オイッ!!」


 —


「ミツバ殿の容態が、急変したみたいです」
「「!」」


 …なにそれ……。…っなにそれ…! なんで…なんで今なの…?! 

 今、私と兄さん、ザキは…取引が行われている現場に来ている。
 ここで…転海屋、蔵場当馬を捕まえなければいけない。


「かなりマズイみたいで…家族の者はそれ相応の覚悟はしておけと…医者が…。
 …副長、行ってあげてください。こんな時に仕事なんざ……」

「……」

「それも…よりによってミツバさんの婚約者をしょっぴこうなんて…、酷です。あまりにも…。
 ミツバさんや沖田隊長の気持ちも考えてやってください…」


 …ザキが言ってることは、きっと間違ってないんだけど。
 きっと。…きっと兄さんは、いくつも先のことを見据えてるんだ。

 もし今見逃したとして、その後真選組はどうなる?

 
 ミツバは…どうなる?



「副長が間違ったことをしてるなんて思っちゃいませんよ。
 今奴等をほっときゃ…いずれその武器で俺達の仲間が殺られちまうともしれない」

「……」

「でも今やるべきことは…こんな事じゃないでしょう…。
 土方さん。栄蓮隊長も…今いるべき場所はここじゃないでしょ?」

「ザキ…」


 兄さんをチラリと見れば…何故か笑ってる。
 でも…普通の笑みじゃ、なくて。


「フン…俺達が薄情だとでもいうつもりか? …そうでもねーだろう。
 てめーの嫁さんが死にかけてるってのに…こんな所で商売にいそしんでる旦那もいるってんだからよォ…?」

「っ…兄さん…」


 一瞬。…本当に、一瞬だけど。背中に…ゾッて、何かが走った。 
 “鬼の副長”って言われてる兄さん。…こういう時、本当に分かる。

 こういう…本気で怒っている時の、表情を見ると。


「山崎。お前この件誰にも他言しちゃいねーな?」
「……。…ハ、ハイ…」
「知ってんのは隊内じゃ俺と栄蓮とお前だけだな?」
「……。…ハイ」
「んじゃ、引き続きこの件は極秘扱いで頼むぜ」
「え…ちょ、兄さん…?!」


 一人で歩いていく兄さん。…まさか、あんの馬鹿兄さん…?!


「ふ…副長ォォォォ!!」
「一人で行くってかあのバカ兄さんは…! …ッザキ!!」
「は、はい?!」
「……。…ミツバのこと、お願いね」


 そうザキに言えば、ザキの瞳が見開かれた。
 ごめんね。今いるべき場所は、ここじゃないのかもしれない。きっと兄さんも、そう感じてる。

 でも兄さんが選んだのなら…。その痛みと重み分け合うのが、兄妹でしょう?


「ちょっ…栄蓮隊長! 二人だけでは厳しいです!」
「行ってきまーす」
「ちょっとォォ?! っ栄蓮隊長ォォォォ!!」


 —


 走って兄さんに追いつけば、兄さんは驚いたようにこちらを見てきた。
 …そんなビックリしなくてもよくね?


「おま…なんでいるんだ?!」
「なんでって…私三番隊隊長だし。責任とらなきゃだし」
「……。お前、今からやろうとしてること分かってんのか?」
「……」
「アイツの旦那…しかもこんな時に、しょっぴこうとしてるんだぞ?」


 …兄さんも、同じのくせに。惚れた女の旦那、しょっぴこうとしてるくせに。
 

「…後悔は、するかもしれない。…でも。
 ここで殺っとかないで…あとからミツバが大変な目にあうのもイヤ」

「……」

「それに兄さん…総悟の立場、考えてるんでしょ?」

「…ったく。なんでこんな時だけはンな鋭いんだバカ」

「誰の妹だと思ってるんですかー?」


 喋りながら進んでいけば…どこかで見たことのある後ろ姿が見えた。
 私と兄さんは気配を殺して近づき、その背中をとる。


 ジャキ、と二本の刀を蔵場当馬の首にあてた。


「……おやおや」

「——転海屋、蔵場当馬だな」
「——御用改めである」


「「神妙にしてもらおうか」」



( 全ては大切な姉弟のため )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.204 )
日時: 2013/12/16 15:43
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

うああああミツバさんンン!←
やっぱ切ない…先を知っていると辛いィィ…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.205 )
日時: 2013/12/16 23:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rBpxuBxx)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11730486012.html

 牡丹様

確かに辛いです…!
ミツバ編は好きなんですけど切なくて切なくて…!

 —

 蔵場当馬の首に刀を当てている栄蓮と土方。
 二人の方をチラリと見て、蔵場はフッと笑った。


 84訓 本当に信頼できる友をつくれ


「あなた方はいつぞやの…」
「武器密輸及び不逞浪士との違法取引の容疑でお前を逮捕する。神妙にお縄につけ」
「…フフ。友人の婚約者をためらいなくつかまえますか?」


 蔵場の言葉に栄蓮が眉をひそめた。


「婚約者ァ? 悪いけど私達はアンタをミツバの婚約者だなんて認めないねェ」
「…これはこれは。この間は浪士20名をたった一人で殺ってくれたようで」
「どうも。…今日はアンタが殺られる番だよ」


 ニィッと笑う栄蓮。その瞳は夜の光で妖しく輝いている。


「本当に太い神経をお持ちのようですねぇ…」
「…犯罪に手ェ染めながら真選組の縁者に手ェ出すたァ…てめーも太てェ野郎じゃねーか」
「それはそれは…どうも」

「「——!」」


 二人の背後には、武器をかまえた浪士達が迫っていた。


 —


 容態が急変したミツバ。総悟と近藤は駆けつけてきた。
 そして総悟はその場から一歩も動かず、眠るミツバを見守っていた。


「総悟」


 呼びかけられ、総悟はのろのろと近藤の方を見る。


「いい加減お前も休め。昨日から一睡もしてねーじゃねーか。
 俺と交代! 寝てきたから、俺!」

「…目の下、くま」

「……。メイクだコレは」


 そう答える近藤。
 そんな時、この場には不釣合いな大きないびきが聞こえてきた。…銀時である。


「いいなアイツは、ノー天気で。…つーかなんでいるの?」
「見舞いに来てくれてたんスよ…」
「そうか。八雲、お前も休め。疲れきった表情だぞ」
「いえ…俺は平気ッスから」


 銀時の傍らに腰掛けながら微笑む八雲。
 そうかと近藤は答え、ミツバのいる方を見ながら口を開いた。


「総悟。…トシと派手にやり合ったらしいな。珍しいじゃねーか、お前が負けるなんて」
「……。…今は、野郎の話はやめてくだせェ」
「詳しくは教えてくれんかったがな。言っていたぞ、今のお前には負ける気がせんと」
「やめろって言ってるんでェい!!」


 静かな病棟に総悟の大きな叫び声が響いた。


「なんだってんだ、どいつもこいつも…。二言目にはトシトシって…。
 肝心の野郎はどーしたィ。姉上がこんなだってのに姿も見せねェ。

 昔振った女が死のうがしったこっちゃねーってかィ。…さすがにモテる男は違うときた」

「…やっぱりお前、疲れてるみたいだな。寝ろ」

「……。…軽蔑しましたか」

「寝ろ」

「邪魔ですかィ、俺は。…土方さんと違って」

「!」

「っ近藤さん!」


 総悟の胸倉を掴んだ近藤に対して八雲が声を荒げた。
 その時だ。向こう側から誰かが走ってくる。…山崎のようだ。


「局長ォォォォ!」
「や、山崎?! …なんでアフロ?!」
「んなこたどーでもいいんですよ! 大変なんです! 副長と栄蓮隊長が…!」
「「「!」」」


 その言葉に近藤は総悟の胸倉を離し、山崎に近づいた。


「副長と栄蓮隊長がたった二人で取引現場へ…! 現場には多くの浪士どもが…!」
「ト…トシと栄蓮が二人で?! 山崎ィ! てめェなんでその件今まで黙っていた!!」
「す…すいません…! 副長にかたく口を止められていたんです!」


 山崎の叫びに三人が反応した。総悟は何とも言えぬ予感を察する。


「親類縁者に攘夷浪士と関係のある者がいる事が隊内にしれれば、
 沖田隊長が真選組での立場を失うと…!」

「…?!」

「トシの野郎…! ハナからてめー一人でカタつけるつもりだったな…! 無茶なマネを…!
 栄蓮もそれについて行ったんだろう?!」

「は、はい…! ですが栄蓮隊長は先日浪士共と接触した時に負った傷がまだ…!」

「あんの馬鹿兄妹ィィィ…!」


 総悟の瞳が見開かれている。…それはそうだろう。
 お前なんて知らねェと土方に言われたはずなのに。


「あの野郎ォ! ……?!」
「お前は動くな、総悟。…傍にいてやれ。
 それに…今のお前では足手まといだ。剣に迷いのある奴は死ぬ」
 

 ギリッと近藤の腕を掴む総悟。その目つきは鋭い。


「俺達を信じろってかィ。…冗談じゃねェ、俺はあいつらに貸しつくるのだきゃあ御免こうむるぜ。
 近藤さん…アンタは俺を誤解してる。俺はアンタが思う程キレイじゃねェ。てめーの事しか考えちゃいねェ」

「……」

「いつもアンタ達と一緒にいても溝を感じてた。俺はアンタらとは違う、って。
 …だから姉上もアンタもアイツらの所へ…」


 ——ドカァァッ!

 近藤が総悟を思い切り殴り飛ばした。その手が赤く腫れる程に。
 総悟は銀時が眠っているソファに思いっきりぶつかった。


「イテテ…。ずいぶんと俺には手厳しいな、近藤さんは」
「そりゃお前がガキだからだ。トシや栄蓮がお前と同じこと言ったら、俺ァ奴らも殴ったよ。
 …俺達ゃそういう仲だろう、総悟」


 近藤は座り込んでいる総悟を真っ直ぐに見つめた。


「誰かがねじ曲がれば他の三人がぶん殴ってまっすぐに戻す。昔からそうだった。
 だから俺達は永遠に曲がらねェ。ずっとまっすぐ生きていける」

「……」

「てめーが勝手に掘った小せェ溝なんて俺達は知らねェよ、そんなもん。
 ——何度でも飛び越えてって、何度でもてめーをブン殴りにいってやる」


 拳をつくり、力強い声でいう近藤。総悟の瞳が見開かれた。


「そんな連中…長ェ人生でもそうそう会えるもんじゃねェよ。
 …俺達ゃ幸せもんだぜ。そんな悪友を…人生で三人も得たんだ。いや…いまや四人だ」


 そう言って総悟に背中を向ける近藤。八雲も同時に立ち上がり、それに続いた。


「総悟。…もし俺が曲がっちまった時は、今度はお前が俺を殴ってくれよな」


 その言葉を残し、立ち去っていく近藤。八雲は小さく微笑んでから近藤と共に立ち去る。


「……」


 ハァー、と総悟は息を吐いた。ソファにもたれ天井を見上げる。


「…惚れてたんですよ、本気で。冷たくつっぱねられながら…それでも、ずっと。
 野郎の帰りを待ってた…ずっと。ようやくフッ切って幸せつかみかけたと思ったら…。
 またアイツだ。何度姉上の邪魔をしやがる。…ひでー奴だ」

「…カァーコー…」

「ひでー奴だよ、ホント……」


 眠り続ける銀時に語る総悟。フッとその視線が床におちた。


「…わかってまさァ、俺の姉上がひでー奴に惚れるわきゃねーってこと位。
 ホントは…わかってた。いつ死ぬともしれねー身で、野郎が姉上を受け入れるわきゃねーってこと位」

「…カーコー…」

「わかってた…野郎が姉上の幸せを思って拒絶してたこと位。
 分かってた…。野郎も姉上の幸せを願ってること位…」

「…んがっ…」

「わかってたんですよ、俺ァ…。でも癪じゃないですか。…野郎は、気に食わねェ。
 ——気に食わねェ野郎のままでいいんでィ」


 静かな廊下に、その声は響いた。


「…それに加えて…栄蓮まで。でもね…やっぱり、分かってたんでィ。
 近藤さんが頼んだことも…栄蓮が簡単に決めたんじゃねーってことも…八雲がどんな思いしてたかも…」

「…グゥー…」

「分かってたんですよ…。…姉上が背中を押したことも、その理由も。
 …姉上がああ言わなければ、こうなってはいなかったかもしれないなんてことも」


 拳をつくる総悟。自嘲気味に彼は笑った。


「全部全部…分かってた。…でもね。あん時姉上は泣いてて…本当の本当の気持ちなんて見えてた。
 だから…栄蓮には、姉上の本当の思いに答えて欲しかった…。
 姉上と一緒に…平和なところで、笑って暮らしててほしかった…」

「グガー…」

「…なにがなんでも…姉上の傍に、いてあげてほしかった…」


 人一倍姉思いの総悟は、いつだって姉のことを考えていた。
 そして…栄蓮のことも同じくらいに考えていたのだ。

 ずっとずっと仲良く遊んで、喧嘩してきた仲だからこそ。 


「…さて、と。旦那、長い話聞いてくれて有難うございやした。
 野郎には大事なもん色々と持って行かれたが…いかなきゃならねェ。

 近藤さんには死ぬと言われたんでねィ。最後かもしれねェ…地蔵にでも全部喋っときたかったのさ」


「——その大事なもんに、アイツらも入っちまってんだろ」

「だ…旦那!」


 銀時はのっそりと起き上がる。…その目の下には、大きな隈。


「ふわ〜…よく寝た。…さて、眠気覚ましに一丁行くか。
 てめーのネーちゃんにも友達だってウソぶっこいちゃったし。最後まで付き合うぜ、総一郎君」

「…旦那、クマ」

「…チンピラにやられた」



(姉上、俺ァ幸せもんだ)
(長ェ人生でもそうそう会えるもんじゃねェ)
(そんな悪友を、人生で五人も得たんだ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.206 )
日時: 2013/12/18 06:47
名前: あずま (ID: fG4XXkjw)  

沖田優しすぎません?栄蓮と土方かっこよすぎじゃありません?近藤さんかっこよすぎ(黙れ

もう感動!です(*^_^*)!

絶対僕もラストシーン持ちません(笑)

号泣すると思います・・・・・・

楽しみにしています!

あと、芙蓉編ってしてもらえるんですかね?

僕あれ大好きなので、ぜひみたいです!

もう生涯バラガキ大好きです!!!!

すいません、爆発しました(笑)

頑張ってください!(*^_^*)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.207 )
日時: 2013/12/18 17:07
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

いやー…本当いいですね、ミツバ篇(何回いったでしょうこれ)

もう今本誌連載の長編まで追いついて…(いやいやいやいや)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.208 )
日時: 2013/12/18 20:52
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ESJvCUA5)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11731812783.html

参照≒「カラー三番隊コンビ」アップ。栄蓮はやはり変わらない(´∀`)


 あずま様

私ももちませんwwてゆかもちませんでしたww号泣ww←
原作読んでかきながら泣きすぎて苦しかったですよww

芙蓉編ですか。そうですね…分かりました、考えてみます!
もう一気にowee編いったろかと思ってたくらいでしt((

が、頑張ります!


 牡丹様

ほんといいですよねー…泣いていいですかこれ、つか泣きますよ((
単行本派なのでわからないのですが…一体何が(´Д`)?!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.209 )
日時: 2013/12/18 20:51
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ESJvCUA5)
プロフ: http://www.youtube.com/watch?v=f3fc7bZxJwo


 85訓 不器用な人ほど悪役に見えてしまう


「「っおおおおお!!」」


 栄蓮と土方は背中合わせで浪士共を次々と斬り伏せていく。
 返り血と己の血で顔や体は赤く染まっている。


「どけェコラァァァ!」
「「「うわァァ!」」」


 栄蓮も必死の形相で大量の浪士共を斬りつけている。
 その時だ。栄蓮の背後で一人の浪士が銃をかまえた。


「…!」

 
 次の瞬間、連続で発砲される銃弾。
 とっさに反応した栄蓮は数発は弾くが、四発程くらってしまう。


「うぁ゛…!!」
「栄蓮ッ!!!」


 土方は声を荒げ、目の前の浪士を斬りつけるとすぐさま駆け寄る。


「バッ…おまっ、傷口開いてんじゃねーか?!」
「大丈夫じゃァァ…!」
「どこが……ッ?!」


 土方の背後からも銃が発砲される。
 栄蓮を庇うように立ち彼もまた数弾は弾くが、足に大きな一発をくらってしまった。

 ズザザザザッと倒れこむ土方。


「く…ッ!」
「に…兄さッ…!」
「いまだァァァ! 殺れェェェ!」
「ッ…うおらァァァァァ!」


 栄蓮がとっさに立ち上がり、襲いかかってきた浪士共を斬りつけた。
 そして土方に肩を貸し、二人は移動をはじめる。


「足…っ、大丈夫…?!」
「たいしたこたァねェ…! だがあの威力は…。…?!」


 浪士共に囲まれていることに気がつき、二人は足を止めた。
 その浪士共の中心にいるのは蔵場だ。


「残念です。ミツバも悲しむでしょう、古い友人を亡くすことになるとは…。
 あなた達とは仲良くやっていきたかったのですよ」

「……」

「そのために縁者に近づき縁談まで設けたというのに…まさかあのような病持ちとは。
 姉を握れば総悟君は御しやすしと踏んでおりましたが…医者の話ではもう長くないとのこと。
 非常に残念な話だ……」


 二人はすくりと立ち、まっすぐに蔵場を見据える。


「…ハナから俺達抱き込むために、アイツを利用するつもりだったのかよ」

「愛していましたよ。商人アキンドは利を生むものを愛でるものです。
 ただし…、“道具として”ですが」

「ど…う、ぐ…」

「ええ。あのような欠陥品に人並みの幸せを与えてやったんです。感謝してほしい位ですよ」


 栄蓮はただまっすぐに蔵場を睨んでいた。土方は煙草を一本吸い始める。


『 せめてよォ…死ぬ前に一時でも人並みの幸せ、味わわせてやりてーんですよ 』

「…クク。外道とは言わねェよ。俺も似たようなもんだ。ひでー事腐る程やってきた。
 挙句…死にかけてる時にその旦那叩き斬ろうってんだ。…ひでー話だ」

「兄さん…」

「同じ穴のムジナ、という奴ですかな。あなたとは気が合いそうだ」

「…そんな大層なもんじゃねーよ」


 そう言って土方は煙草をくわえ、ジャキッと刀をかまえた。


「俺ァただ——…惚れた女にゃ、幸せになってほしいだけだ」


「……」


「こんな所で刀振り回してる俺にゃ無理な話だが…。
 …どっかで普通の野郎と所帯もって、普通にガキ生んで、普通に生きてってほしいだけだ。
 
 ただ…そんだけだ」


「…なるほど。やはりお侍様の考えることは私たち下郎にははかりかねまするな。
 …撃てェェェェェェ!!!!」


 ——ドォォォォォォォォォォンッ!!

 栄蓮達の近くが爆撃される。黒い服の集団がこちらへ向かってくるようだ。


「しっ…真選組だァァァ!」
「ットシィィィ! 栄蓮んんんん!」
「隊長ォォォォ!」


 —


「車を出しなさい」


 現場から抜け出した蔵場は、仲間に車を出すように命じた。
 その姿はどこか苛立たしげである。


「とんだ誤算。やはり野蛮な猿どもと手を組もうなどと無理な話でしたか。
 病院へ向かいなさい。…あの女、死にかけとはいえ人質位にはなるでし…」


 ズン、と蔵場の肩に二本の刀がささった。
 痛みに顔を歪める蔵場と対照的に、車の屋根上の栄蓮と土方はニィッと笑う。


「き…貴様らァァァァ!」
「ふ…振り落とせェェ! 何をやっている! 早く撃ち殺せ!!」
「「!」」


 窓から上半身を出して一人の男が銃を向けてくる。二人はチッと舌打ちした。
 その時だ。バガンッと木刀が振り下ろされ、男は転がり落ちる。——銀時だ。


「てっ…てめェ!」
「安心しな。せんべえ買いに来ただけさ。…てめーらで届けてやりな」
「わッ?!」


 激カラせんべいとかかれた袋を栄蓮はキャッチする。
 銀時はタイヤに木刀をさしている。ズガガガという大きな音が響いた。


「…そのほうが、アイツも喜ぶだろ」
「「!」」


 前方には刀を片手に持った総悟。栄蓮と総悟の目が合い、そして土方と総悟の目があった。
 次の瞬間二人も刀をタイヤにつきさした。


「「っがあああああ!!」」


 スラリと総悟は刀に手をかけ、ゆっくりと抜き始めた。







 ——————————…私を置いていくんだもの。
 



『 …近藤さん 』




 ——————————…浮気なんてしちゃダメよ?




『 八雲さん… 』




 ——————————…きっと自分の道を貫いてくださいね。





『 …栄蓮… 』




 ——————————…きっと…、



『 十四郎さん… 』



 ——————————…きっとよ。























        『  そーちゃん  』



















 ——————————ズドォォォォォォォォォォンッ!!


 一閃。


 総悟の刀が振り下ろされ、蔵場達の乗っていた車が真っ二つになった。
 そして次の瞬間大きな音をたてて爆発する。


「————」


 四人は静かにそれを見ていた。


 —


「姉上」


 病院に戻った一行。…総悟は一人、ミツバのいる病室へとやって来た。
 …もう、灯火は、消えようとしていた。


「…めんなさい、ごめんなさい…。…俺ァ…ろくでもねェ弟だ…。結局姉上の幸せ奪ってきたのは、…俺…。
 …ごめんなさい。…ごめ……。……!」


 俯く総悟の頬に、そっとミツバの真っ白な手が添えられる。


「そーちゃん…いいの……。よく、頑張った…わね…。
 立派に…本当に立派になった…。本当に…、強くなった……」

「っ姉上…強く、なんかねェ…。僕は…、…俺ァ……」

「振り返っちゃ…ダメ……」


 ミツバはふわりと微笑み、すぅっと目を細めた。


「決めたんでしょう…自分で、あの時。…自分で選んだ道でしょう。
 っだったら…。…謝ったり…したらダメ…。泣いたりしたら、ダメ……」

「っあ、ね…」

「わき見もしないで前だけ見て……歩いていくあなた達の背中を見るのが、好きだった…。
 ぶっきらぼうで、ふでぶてしくて不器用で……。でも優しいあなた達が、大好きだった……」

「あね、うえ…ッ」


 そうっと優しく優しくミツバは総悟の頬を撫でる。総悟の表情が泣きそうに歪んだ。


「だから……私……、とっても…幸せだった……。
 あなた達のような…素敵な人と、出会えて……っ」

「…っ」

「っあなたのような…、素敵な…弟を、もてて……ッ」

「っ、…」




「そーちゃん…。あなたは…私……の…、自慢の…弟…よ………」




 スルリと。

 ミツバの手が、総悟の頬から離れておちた。総悟はその手をそっと掴み、己の頬に添える。


 もう二度と、動くことはない。
 もう二度と、握り返してくれることはない。


 もう二度と、ほほ笑みかけてくれることはないのだ。



「…ううっ…、…っく、ぅ…! あ、ねうえ…っ」
「————」
「あねうえ…ッ!」


 静かな部屋で一人、総悟は涙を流した。


 —


「にいさん」


 屋上で栄蓮は土方の背中に声をかけた。…だが、兄は振り返らなかった。 
 …もうきっと、分かっているのだろう。

 静かに栄蓮は土方の隣に肩を並べた。


「…ミツバ、今……亡くなったってさ…」
「…そうか」
「兄さん……」
「…………」


 無言で土方はミツバに渡せなかった激カラせんべいの袋を開けた。
 何枚も何枚も、バリバリと音を立てながら食べる。何枚も、何枚も。


「…っ辛ェ…辛ェよ…ッ」
「に、ぃ…さ…?」
「…チキショー…ッ、辛すぎて涙出てきやがった…っ…」
「…っ」



「…辛ェよ——————————…ッ」


( その涙は、きっと )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.210 )
日時: 2013/12/18 20:58
名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)

ナギまだですか?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.211 )
日時: 2013/12/19 02:06
名前: Sora (ID: GEZjoiD8)




ミツバぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
どうしてみんな僕を泣かせるんですか!!
うぅ〜!!
目が真っ赤だしぃ〜
もぉなんどうすぎてなけちまうよぉおお!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【ミツバ編】 ( No.212 )
日時: 2013/12/19 23:28
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4/FhumS2)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11731812783.html

 
 Dr.クロ様

ナギの方は基本のんびりです…ごめんなさい(´Д`)


 Sora様

そ、そういっていただけると…!(´Д`)
このシーンの切なさを表現できない文才のなさに失望してたところだったので…。
そしておかえりなさいなのです(´∀`) ((2度目

————————————————————————————————————————

 静かに涙を流す兄を、栄蓮は隣で静かに見守っていた。
 栄蓮は涙を流さなかった。…本当に泣きたいのは自分じゃないから。


 86訓 真選組一番隊隊長


 屋上から移動して階下へと進めば、そこには八雲が立っていた。


「八雲…」
「…ご苦労様です、隊長」
「…八雲こそ」


 どこか改まった八雲の態度に、栄蓮は小さく笑みを零した。
 八雲も疲労に満ちた表情をしているようだ。


「…副長は?」
「あー…。ちょっと風に当たりたいってさ」
「…そうなんスか」
「うん」


 へらりと困った様に笑う栄蓮を見て、八雲も眉根をさげた。
 …ふっと八雲の表情が引き締まる。


「…ミツバさんからの、伝言があります」
「え…? …伝言…?」
「はい。…“そーちゃんをお願いします”とのことです」
「……」


 くしゃりと栄蓮の顔が泣きそうに歪んだ。ぐっとそれをこらえているようだ。
 それを見た八雲もつられて泣きそうになる。


「…そっか…。…っそっかァ…!」
「隊長……」
「ミツバが…私に…っ」
「…はい」
「……そっかぁ…」


 きっと…ミツバは分かっていたのだ。自分がどうなるかを。
 もうその時から、己の命の残量をはかっていたのだろう。


「バカタレ…伝言残すなっちゅーの…」
「…隊ちょ」
「ありがと、八雲」
「え…」
「伝言…伝えてくれて」
「……」


 “遺言”ではなく“伝言”。その言葉にまずどこか救われた。
 そしてその言葉を聞けて…自分が今からでも何ができるかを知れたのだ。


「あ……」
「ん…?」


 八雲が栄蓮の後ろを見ている。
 栄蓮もつられるように後ろを見れば、そこには総悟が立っていた。

 …その表情は暗い。


「…じゃ、俺ァお先に」
「…うん、有難う」


 そう言って去っていく八雲。その場にいるのは栄蓮と総悟のみだ。
 …真っ暗な廊下にいても分かるくらいに、総悟は俯ききっていた。


「……」
「……」
「…………」
「…………」
「…………そう」
「姉上は」


 言葉を発そうとした栄蓮を遮って総悟が声を発した。
 ほんの少しだけ彼は顔をあげる。その頬には何かが流れた筋あとがあった。


「…姉上は…笑ってたんでィ」
「……」
「オメーらバカ方兄妹にひでー目にあわされたのに…」
「……」
「……幸せだった、ってよ」
「え…?」


 ふっと総悟は微笑を栄蓮に見せてくれた。
 赤い瞳はどこか潤んでいる。


「姉上が幸せだったって言ってたんでィ。…オメーらと居られて」

「そう、なの…?」

「おう。ま、姉上が幸せだったって言ってんのに俺がネチネチ言っててもしょうがねェや。
 …もうオメェも土方も、引きずるんじゃねェぜィ」

「……っ」


 総悟なりのめいいっぱいの気遣い。
 本当は泣きたいだろうに。本当は八つ当たりでもしたい気分だろうに。  


「…なんつーカオしてんでィ。気持ち悪ィぜ?」
「だ、って…総悟…ッ、アンタが…!」
「何? オメー泣きそうなのかよィ? つーか泣いてねぇの?」
「は、はァ?!」
「オメーは一番に泣くと思ってたぜィ。こんの泣き虫バカ」
「う、うるさいわァァ…!」

(一番泣きたいのはアンタや兄さんだろーがァァァ…!)


 ぐぅぅぅっと必死に必死に栄蓮は涙をこらえている。
 そんな栄蓮を見て総悟は眉根を下げ、ゆっくりと栄蓮に歩み寄った。


「ななな、何」
「…泣きゃぁいい」
「…へ」
「気遣うこたァねェや。…姉上のために泣いてくれるんなら、俺ァ嬉しいぜィ」 


 ——いつからこの青年はここまで大人になっていたのだろう。
 
 今にも泣き出しそうな表情でそう言った総悟。
 栄蓮はぐぅっと俯いた。


「…っごめんね、総悟…!」
「え……」
「昔から傷つけてばかりで…本当に、ごめん」
「………」











『 え、私が三番隊?! …なんでそんな微妙な数ゥ?! 』
『 そこ?! いや確かに微妙だけれども! いや、あの…トシがな 』

『 へ? 兄さん? 』

『 やはり兄だ。お前をそこまで危険な目にはあわせたくないんだろう。 
  一番隊ならば常に最前線。…そこはどうしても避けたかったらしい 』


 カラカラと笑う近藤が、栄蓮の脳裏に甦った。


『 …と言っても実力は確かだからな。上からの命なんだ。…すまんな 』
『 ……。三番隊って…攘夷志士・浪士討伐専門…ですよね 』
『 ああ。…結局は危険な隊に就かせてしまった… 』
『 しょうがないですよ。上からの命令なら 』
『 …そうか。無茶はするなよ 』


 コクリと頷き、そして栄蓮はまだ近藤が何か言いたげにしている事に気がついたのだ。
 

『 近藤さん? …どうかしたんですか? 』

『 あ、いや…これ内緒だぞ? 言うなって言われてるから 』

『 ? はい、分かりました 』

『 イヤ…トシが直接上にお前を一番隊就任からは外して欲しいと頼んだんだ。
  だが…その時もうひとりいてな 』

『 もう、ひとり…? 』












「…“俺ァ栄蓮に勝らずとも劣らずの剣の実力は持っているつもりです。
 だから栄蓮を一番隊に就任させるつもりなら、代わりに俺が一番隊背負います”。

 …上の人たちに、そう言ってくれたんでしょう?」

「……チェッ。口滑らせたのは近藤さんあたりかねィ」


 真選組結成時。…まだ隊が決まっていない頃。
 
 その時とっつぁんがその剣の腕から栄蓮を一番隊隊長に推したのだ。
 …それを聞いた土方と総悟は上の者達にせめてでも一番隊からは外してくれと頼んだのだ。


 一番隊は最前線。そして一番隊隊長は斬り込み隊長でもある。
 …隊としては最も危険な位置だ。


「私をそんな危険から外そうとして…自分が就いてくれたんでしょう?」
「…と言っても、結局オメェは三番隊隊長。同等に危険な位置に就かされたけどねィ」
「違うの、総悟。…護ろうとしてくれて…有難う」
「…………」


 総悟が栄蓮を江戸に上京するのをとめたワケ。
 ただ姉のことを思って、というのもある。


 それ以前に、彼は栄蓮に危険な目にあってほしくなかったのだ。
 真選組の一員となれば危険は避けられないのだから。


 だから必死に武州にとどまることを推したのだ。真の理由を押し殺して。


「護ってくれて本当に有難う、総悟。
 …その代わりに総悟を傷つけて…本当にごめんなさい」

「…俺ァ傷ついてなんかいねーや。
 テメーみたいなバカが気にすんな。…オメーはいつも通り、笑ってりゃァいいんでィ」


 初めて聞けた総悟の本音に、栄蓮の瞳からついに涙が溢れた。
 嗚咽を漏らしながら栄蓮は総悟の頭に手を置く。


「ごめん…ッ、あり、がと…!」
「……」
「っ今度は! 私が護るから!」
「…もう充分に護られてまさァ」
「え、マジで?!」
「ウソ」
「マジか」


 いつも通りに、ヘラヘラと二人は笑い合う。

 ——その姿をこっそり見つめながら、八雲と銀時は顔を見合わせて笑ったのだった。



( 姉上 )
( ミツバ )
( 姉上の親友は絶対ェ俺が護るから )
( ミツバの願いに頑張って答えるから )

(( どうか、安らかに ))

 —


ミミミミミツバ編終了ォォ…!(´Д`) そして何このグダグダァァ…!


このお話は総悟の栄蓮への思いを明かすために書きたかった((


土方にミツバや近藤を連れて行かれたと感じていた幼き総悟。
そんな中でも栄蓮は逆に近づいてきて、バカやって遊びまくった仲。
だから総悟は栄蓮を護りたいと思った…って感じです。


栄蓮が三番隊になった理由は土方…的なノリで来ましたが実は総悟。


栄蓮自身は一番隊に匹敵する力を持っていたけど、総悟がそれを主に嫌がった。(危険性が最も高いから)
だから自分が一番隊隊長になった…とかいう設定に(爆)
でもやっぱり栄蓮は危険性の高い専門部隊に就かされたという結果オーライ←


プロローグで栄蓮が「ウチの馬鹿兄さんが〜」的な感じで総悟ではなく兄の名を出しているのは、
近藤に「俺が言った事は内緒」と言われてきたからです。


アレ…? でもプロローグぐらいでしか三という微妙な数字に触れてなくね…?((




ま、まァいいか…(´∀`) ミツバ編まで読んで下さり、有難う御座いました!


グダグダごめんなさい\(^p^)/

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.213 )
日時: 2013/12/20 00:02
名前: sora (ID: FvI/oER9)





きゃぁぁぁぁ!!!
なっ!?
沖田カッコよすぎるぅぅぅ!!
なんすか!?
最後…超感動するぅぅぅ!!!
栄蓮と沖田のツーショットが!!
かわいすぎる!!
銀時と八雲の影からの笑みも…ぱねぇぇぇ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.214 )
日時: 2013/12/20 17:05
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

ごめ…あの…い、いま…感動と感激とえとせとr

で前が見えなくて…!!!
そんな事実がァァ!!!!!

感動しました…!!涙腺崩壊中です←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.215 )
日時: 2013/12/21 00:03
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: pymfwt0Q)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11733146396.html

 
 sora様

こんな設定だったらいいのになーという…願望です((←
感動なんて…嬉しいですッ! 有難う御座います♪


 牡丹様

私はその言葉を聞けて感動と感激と涙とetc((
感動したと言ってもらえて嬉しいです! 涙腺?! 何かもうホント有難う御座います!


————————————————————————————————


 ——その松葉杖の女が捨てに来たのは一つの袋だった。生臭い匂いを放つ血のしたたる袋。 


 妙だと思ったが清掃員は中を改めずにゴミを収集車に放り込んだ。


 何故なら…その女は袋を捨て終わるまで清掃員をじっと見つめていたから。


 翌日女はまた来た…。生臭い袋を持って…。そしてやはりじっとこちらを見ていた。


 あくる日もあくる日も女は袋を持ってきた。その気味の悪い姿で毎日毎日…。


 ある日女は来なかった。代わりにいつもの小さな袋がゴミの山にひとつ。


 いつもの女の視線はない。清掃員は袋の中をのぞいてみた。


『女はじっとこちらを見つめていた…。袋の中の自分の体が捨てられるのを、いつものように…。袋の中から…』


「ッギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッ!!!!!!!」



 87訓 ロールプレイングゲームはレベル上げを頑張るべし


 うるせェェェ! 耳にキーンってきたよォォ! キーンってェェ!


「ああああああ! 落ち着け俺ェェ! 俺は何も見ていないいい! 生首なんて見ていないいいいいい!
 そうだ俺は何も見てないんだァァ! 大丈夫だァァ! とりあえずログアウトだァァァァ!!」

「やめんかいいいいいい!!」


 CMだァァァ! ただのゴミをちゃんと処理しようゼっていうCMだァァァ!
 なんかもう目の前に全力で柱に頭ぶつけてる人がいるよいつかのデジャヴだよォォ! 


「なんだってんだァァこんのクソCMゥゥゥ! ぶっ殺すぞボケェェェェ!」
「CMぶっ殺すってなに?! 落ち着きなって八雲!」
「冗談じゃないッスよ! こんなCM毎度毎度やられたら持ちませんよ身が! 恐くないけどね! 恐くないけどね!」
「もういい加減認めたらどうなの?!」
「こここ恐くないっていって」

『ちゃんとゴミの分別しないと…私出ちゃうかも〜…』

「ギィヤァァァァァァァァァァァァァァ!! もがれぶろあかおえうかおあぼぇぇぇぇ!!」
「何語だァァァァァァァァ!!」


 ホンットビビリだな八雲は! なんだってこんなビビリなんだ八雲は!
 兄さんも天パもビビリだけど八雲も充分ビビリだよホンット!


「はー…はー…」
「だーいじょーぶかーい、八雲クーン」
「返事がない…っ、ただの…屍のようだ…っハー…ハー…」
「なんでドラクエだよ」


 私はFF派だよ。ちなみにⅢが一番好きだよ。古いけど。
 白魔道士の格好可愛いよホンット。


「俺はゼ○ダ派…ッ」
「ドマイナー来たなおい。私の周囲に一人くらいしかいないよ」
「ごまだれぇぇぇってきなノリが面白いッス」
「イヤ実際ごまだれ言ってないから。テレテテーンって鳴ってるだけだから」


 風タクもスカイウォードも面白いよね、うん。新作おくれよ。
 バイ○ハザードも恐いよね。八雲がやったら一瞬でアウトだよ。

 あ、ゴッドイーターも最高。


『——ニュースです。

 最近人気をはくしていた機械カラクリ家政婦悦子ちゃんの開発者でもありました、林流山博士。
 その博士が“芙蓉”伊—零號試作型に殺害されました』

「「!」」


 …聞いたことある。有名だよ悦子ちゃん。有名だよ林博士。
 つーかカラクリが殺人? いやいや、ンなわけないでしょ。


『奉行所では“芙蓉”伊—零號試作型を博士殺害の嫌疑で捜索しています。
 現在芙蓉零號機は逃亡中です。目撃した方は危険ですから近寄らず、すぐに奉行所にご一報ください』

「…世の中には薄情なカラクリもいるんスね。自分をつくってくれた博士殺すなんざ」


 …そうだよねェ…。バグか何かか起きたんじゃないの?


「つーか今日副長は? 沖田隊長は? 何かやけに屯所が静かなんスけど」
「あァ、今日みんな忙しいみたい。三番隊はフリーなう」
「何か腹立つな。なうってなんスかなうって」
「さっきまで取り乱しまくってた奴が何を偉そうに言ってんの?!」
「だから恐くないって言って」

『その松葉杖の女がゴミ捨て場にやってきたのは』

「なんっで何回もやるんだよォォォォォォォ!!」


 またさっきのCMだよオイ。もう八雲涙目だよオイ。
 よっぽど今のゴミの分別状況が悪いんだなァ…。


「レッツログアウトなうゥゥゥゥゥゥ!」
「すんなァァァァァ! つかあんたもなうっつってんだろーがァァァ!」
「だだだってもう見たくないんスよォォォォ! 夢に出るゥゥゥゥ!」
「大丈夫だってばきっと! 生首がおいてかけてくるくらいだよ!」
「それが嫌なんスけどォ?!」


 私なんておばあちゃんに追いかけられる夢見たことあるからね!
 四つん這いで追いかけてきたよね! 俗に言う四つん這いババアだよね!

 …イヤ、ほんとに見たんだよね作者が。マジで。リアルに。


「俺なんて赤ちゃんがカッって目ェ見開いて真顔でガン見してくる夢みたことありますよ?!」
「何それ恐ッ?! どんだけ恐い夢見てんの作者?!」

「——失礼します!」


 お、ザキだ。…なんか慌ててるけど。


「栄蓮隊長、風霧副隊長! ふたりに出動命令です!」
「おっ、やぁっとお仕事か〜。なになに? どこに攘夷浪士出たの?」
「もうそれはそれは大量の浪士が! かぶき町方面へ急いでください!」
「お、おう」


 —


 …で、ザキに言われてかぶき町方面へきたはいいけど。
 …浪士なんていないんだけど?


「…なんスかねェ。俺ら…遊ばれました? よっしゃザキ殺ォす」
「待て待て待て。イヤ、大量って言ってたし。その内現れ…」
「「「ギャァァァァァァァァァァァァ!」」」
「「!」」


 な、なんか悲鳴聞こえましたけど?! どったの?!


「え…アレって…」
「天パ達じゃね?! 浪士について何か知ってるかな?!」
「よっしゃ聞いてみましょ」
「ッ瞳孔女ァァァァァァァ!! 八雲くんんんんんん!!」
「「ワッツアップ?!」」


 なんかスクーターに乗った天パが全力でこっち来ますけど?!
 え、ちょ、何?! 何?! 


「どったの天ぐえっ」
「いーい所に来てくれたなァァ…ちょいと手伝ってくれやァァー…」
「ぢょ、ぐび…ぐびじまっでる…」
「な? 手伝ってくれるよな? な?」
「ぢょ、な゛に゛を゛…」


 きょ、拒否権がねェェ…! 拒否した瞬間さらに力が強まるゥゥゥ…!


「——オイこらクソ天パァ…いつまで隊長の首絞めてやがんだァ…」
「ごめんごめんごめんごめんんんん! イヤ、どうしても手伝ってほしくて! な、神楽、ぱっつぁん!」
「そうアル! 一緒にメイドを冥土に送るアル!」
「何それ、ギャグ?」

「どぅるるるるっどぅるるるるっどぅるるるるっとぅーどぅるるるる〜」

「「?!」」


 な…何これ?! 緑色の髪した生首が天パの腕に巻きついてますが?!


「ちょ…これ誰?! つかなんで生首?!」
「説明はあとだ! そろそろやっこさんに追いつかれちまァ…」
「え……」 


 クルリと振り返れば…そこには溢れんばかりのメイドさん達。
 え…な、なんじゃこりゃァァァァ?! 囲まれてるゥゥゥ?!



『 栄蓮隊長、風霧副隊長! ふたりに出動命令です! 』
『 おっ、やぁっとお仕事か〜。なになに? どこに攘夷浪士出たの? 』
『 もうそれはそれは大量の浪士が! かぶき町方面へ急いでください! 』


 な…なにが大量の浪士だァァァァァァァァ! 大量のメイドさんだろーがァァァァ!
 つまりはアレか! あれだよね! アレなんだよね!


「隊長ォ…俺達、厄介事押し付けられましたねェ…。暇だからって」
「暇だからってひどくない?! 浪士じゃねーよこんなもんんん!」
「なんか異常事態が起きた〜とりあえず三番隊2名暇だから出動させとけ〜てきなンなノリでしょうね」
「ザキィィィィ帰ったらミントン折ったらァァァァァァ!!!!」


「瞳孔女ァ! 八雲くんん! 
 ここまで来たからにゃァ手伝ってもらうぜェェ! わざわざ帰るこたァねーだろォォ!」

「「なんか奢れよクソ天パァァァァァ!」」


(こんな感じで芙蓉編はじまりはじまりィィィィ!)
(た、隊長ォォ! 後ろにメイドがァァァ!)
(ギィヤァァァァァァァァ!)
(つーか僕にもセリフ下さいよォォォォォォォォ!!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.216 )
日時: 2013/12/21 00:37
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: 0.DI8Vns)

どうも、初めまして。二次でポケモンの小説を執筆しているタクと申します。

 自分、銀魂のファンで、(とか言ってる割にコミックは2冊しか持っていませんが)この小説も楽しく読ませていただいてます。ギャグシーンの描写が本家に負けず劣らずで、笑い転げております。とても面白いです。(第一話のモーニングコールのシーンは特に)原作にオリジナルを加えるという作風が好きです。
 何よりオリジナルキャラの栄蓮と八雲がとても良いです。この2人が、作中では一番好きですね。この2人が原作のストーリーの中に組み込まれていて、良いと思います。原作では余り真選組の見せ場の無かった紅桜篇のストーリーも真選組側メインのストーリーが展開されているため、良かったです。
何より感動モノだったのが、ミツバ篇です。もう、涙腺崩壊しそうでした。八雲の過去も描かれていて、高鳴る感情を抑えつつ読み進めていきました。

遂に始まった芙蓉篇も楽しみです。例の生首のCMがここで出てくるとは思いませんでした。万事屋の3人に、栄連と八雲の加わった5人で、原作とは少し違うストーリーがどう展開されるか楽しみです!後、ザキさんが少し不憫でした(笑)

まあ偉そうにぐだぐだと書き連ねてしまいましたが、とにかく自分も銀魂大好きなので応援しています!それでは、また。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.217 )
日時: 2013/12/21 04:08
名前: Sora (ID: oc2mnTQ1)




やっやだぁぁぁ!!
なんすか!このCM!
号泣だよ!?
八雲君の気持ちと夕凪の気持ちが一つになるよ!?

しかも僕、リアルに八雲とおんなじ夢みたことあるんですけど…
がちでリアルに…

まぁとにかく芙蓉篇開始ぃだぁぁ!
頑張ってください!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.218 )
日時: 2013/12/21 23:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: iF4FKrrS)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11733714643.html

 タク様

初めまして、タク様! 花火と申します(´∀`)

もうほんとにタク様のお言葉が嬉しくて嬉しくて何度もタク様のコメントを読みました((
最近文面が荒すぎるわ文才無さすぎるわで自信を喪失しかけてた私にとってはもうホンットに嬉しいです!

紅桜編に好感を持っていただけたようで嬉しいです! 色々といじっちゃったので(笑)
さらにはミツバ編に感動したというお言葉が本っ当に嬉しいです! 色々と紅桜編以上にいじっちゃったので((

芙蓉編のCMはどんな感じで始めようかと迷った結果ですねww 
ザキにはちょっと可哀想なことをしてしまいましたwwザキホントは何も悪くないのにww

偉そうだなんてとんでもない! 非常に嬉しく、励みになりました!
これからも頑張って執筆したいと思います(´∀`)!


 Sora様

夕凪ちゃんも怖いもの無理ですもんねwwぜひ八雲と夕凪ちゃんを会わせてみたいですww

Sora様も見たことあるんですか?! めっさ恐くないですかアレ?! 赤ちゃんなのn((落ち着け
思い出すだけで恐いです恐いです恐いです恐いです((((;゜Д゜))))

芙蓉編開始です! ラストシーンが大好きなので頑張って書いていきます!


————————————————————————————————


 メイドに囲まれた栄蓮と八雲、万事屋一行と奇妙な生首。
 何千何百といそうなそのメイドの数に栄蓮はだんだん嫌気がさしてきた。


 88訓 日本のホラー映画は背後や足元に気を付けろ


「うおりゃァァァァァァァァいッ!」
「「「「「キャァッ?!」」」」」


 なーにがキャァッじゃボケェェェェ! 可愛いなコンチクショー!
 罪悪感こみ上げるからそういう悲鳴やめてくれるかなァァァァ?!


「隊長の言ってみたい言葉ナンバーワンッスね! キャァッって!」
「んだとこらァァァァァ! 私だって言えるわボケェェェ!!」
「あっ、隊長うしろォォ!」
「ギィヤァァァァァァァァァ!!!!」


 言えるわけねーだろーがァァァ! んな可愛く叫べるかァァァァ!
 メイドさん達をふっ飛ばし始めて数十分! うん、変化なし!


「眼鏡ェェェ! いつまでコレ続けるよォォォ?!」
「僕にも分かりませんんんんん!」
「——まァ、汚いゴミどもですの〜」
「「「?!」」」


 だ…誰だ人をゴミ扱いした奴はってメイドさんんんんんんん!
 上からピンク髪のメイドさんがこんにちわァァァ!


「そのホクロビームを渡すんですの〜!」
「ホクロビィムゥゥゥ?! その生首さんそんな名前なの?!」
「違います。私の名前はマリーアントワネットルパン三世」
「なんか色々と混じってますけどォォォォ?!」

「そのホクロは林博士を殺した犯人ですの〜。だから大人しくこちらへ渡すんですの〜」

「もうビームもつけられなくなってるよただのホクロと化したよ」


 …ん…? ちょっと待って…? …今このメイドさんなんつった?


「天パ…。アンタが持ってるそのホクロさんって…」

「ホクロさんって何だよ。…あァ、そのとおり。
 現在ニュースで話題沸騰中の“芙蓉零號機”だ」

「「帰るぞォォォォォ!」」

「「「待て待てェェェェェ!」」」


 関わっちゃいけないィィィ! 関わっちゃいけないにおいがするゥゥゥゥ!
 つーか天パに襟首掴まれて首が締まってるーうゥゥゥゥ!


「ちょ、離せ馬鹿ァァァァァ! 関わってられるかァァァァ!」
「そうっスよ! 何かもう関わっちゃいけない気がするっス!」
「待つアルヨ! オメーらいいアルか?! メイドプレイしなくても?!」
「「いいに決まってんだろーがァァァ!」」


 いらんんんん! 私はいらんんんんん!
 


「皆さん落ち着いてください! 私は潔白です! 無実です! オケイ?!」
「オケイじゃねーよォォォォ!」
「ホクロビーム、アレをどこへやりましたの〜?」
「…アレ…?」


 アレって…なに…?


「林博士からアレを奪ったのは分かっていますの〜」
「何のことですか? うまのふん?」
「「んなワケねーだろ!!」」


 何この子?! どんなボケ?!


「とぼけても無駄ですの〜。アレを手に入れるためあなたは林博士を手にかけたんですの〜」

「だからアレってなんスか」

「“芙蓉”プロジェクトはアレがあって初めて真の成功を得ますの〜。
 あなたのような旧式がもっていようと、何の意味も成さないんですの〜」

「もうつっこまないアル」

「あの方ならきっと成し遂げてくれるんですの〜。その時機械カラクリは神にも等しい存在になりますの〜。
 人間と機械カラクリの立場は逆転することになりますの〜」

「「……?」」


 …何言ってんだあのトンボ目玉メイドちゃん? 神? 人間? 逆転?
 

「ねェマリーアントワネットルパン三世ちゃん、あの子何言ってんの?」
「マリーアントワネットルパン三世じゃありません、たまです」
「さっき自分で言ってたよねェェ?!」
「私にも分かりません。一体彼女は何を言って——」
「…?!」


 え…。…え、ちょ、…ええ?! 機械カラクリって…さ…?!
 機械カラクリって…涙流すの…?! だ、だって今たまちゃんが涙流して…?!


「た、たまちゃん…?!」
「か…カラクリが…涙を…。一体どうなって…?!」
「今時のカラクリは発展してるんスねェ…」
「いや違うだろォォォ?!」


 と、とりあえず一応拭いてあげないと…!


「…有難う御座います、瞳孔女さん」
「天パァァ! アンタのせいでへんな名前覚えられたんだけどォォォォ?!」
「知らねーよォォォォォォ!」


 たまちゃんにまで瞳孔女って言われたァァァァァ! イイケドサ! もうイイケドサァァァ!
 

「…やはりもっていたんですの〜。機械カラクリが涙を流すことは決してないその雫…何よりの証拠ですの〜。
 ッ渡すんですのォォォォ!! それを私達にィィィィィ!!」

「うわっ?!」


 ——ガガガガガガガガガガガッ!

 チャイナ娘の番傘による銃ゥゥゥゥ! かっけぇなオイィィィィ!
 

「っしゃァァァいったれチャイナ娘ェェェ!」
「任せるネ! うおりゃァァァァ! …アレ? 弾切れアル」
「「なんでだよォォォォォ!!」」


 ちょっと褒めたらなんでそうなるんだよォォォォォ!
 ガシャンガシャンしかいってないよホント弾切れじゃんかァァァ!


「邪魔を…やめるんですのォォォォ!」
「ぬがァァァァァァァ!」
「ババアッ、八雲ォォ! 早く定春の背中に乗るアルゥゥゥ!」
「「オーケ…ギャァァァァァァァ?!」」


 あ…足にさっきチャイナ娘の銃弾にやられたメイドさんがああああ!
 顔がもう…表現アレだけどグチャグチャァァァァァァ!!


「待つんですのォォォォ…! 逃がさないんですのォォォ…!」
「ホラァァァァァァァァァ!」
「ア…アハハ…アハハハハ…フハハハハハ…!」
「八雲ォォォォォォ! 戻ってこォォォォォいッ!!」


 恐怖のあまりに八雲がァァァァァ! 確かにコレは恐いよォォォォ!
 

「ッ離せコルァァァァァ!」
「メイドが一匹メイドが二匹メイドが三匹…アレ? 一匹足りない…」
「もう八雲色々とおかしからやめてェェェェェェ!」


 しかも匹扱いしてるよ羊と混じってるよお皿と混じってるよォォォォ!


「ッ! 天パァァァァ! 眼鏡ェェェェ!」


 天パと眼鏡の方にメイド軍がァァァ! 危ないよォォォォォ!


「新八ィィィィ! 飛べェェェェェェ!」
「ぶぐはァッ?!」


 眼鏡がとーんーだァァァァ! たまちゃんも一緒に転がってるけど大丈夫なのか?!
 ちょ…定春くんの上に乗ってる場合じゃないよォォォォォ! 天パがメイドに囲まれてんだけど?!


「新八ィ! 源外のジーさんの所へつれてけ! …ッ早く!!」
「で…でもっ!」
「後からいくから早くいけェェ!」
「…っはい!!」


 生首たまちゃんを抱えて走っていく眼鏡。…逃げ切ってよねェェ…!
 なんかたまちゃん狙われてるみたいだし…!


「って言うか…顔グチャメイドはいつまでくっついてんだァァァァ!
 もうそろそろうちの副隊長が限界だボケェェェェェ!」

「逃がしませんわァァァ…!」

「っいい加減に…しろォォォォォォォォ!!」

「ボェェッ」


 刀突き刺しちゃったよォォォォ! 御免なさいィィィィィ!
 

「八雲ォォ大丈夫ゥゥゥ?!」
「…これリアルにホラー映画に出来そうっスね」
「あ、確かに」
「じゃーねだろォォォォォ! 瞳孔女ァ、八雲くん! 乗れェェェ!」
「手ェ伸ばすアル!」


 伸ばされた手を掴んで定春くんの上にライドオン! …毛が気持ちいい…!


「とりあえず逃げよォォォォ!」
「行くぜ定は…。…?!」


「——ニガさナイんデすノォ…」


「「「「ッギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」」」」


(ホラァァァァァァァァ!) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.219 )
日時: 2013/12/21 23:56
名前: sora (ID: 13OvT5q/)




ぎゃぁぁぁあ!!!!
いやぁぁぁぁぁ!!!
ここの場面マジで怖い!!
はんぱねぇぇぇ!!!

夕凪と八雲君…一緒に壊れそうですねww恐怖のあまりwww

あっあれは半端ないっすよ!
その後ねれないっていう悲しみに落ちましたよ…
銀魂アニメの神楽がねれないやつの最後の銀ちゃんのごとくねれないっす…
怖すぎて……

ラストは超絶好きっす!
ただメイドさんが追いかけてくるのは…厳しぃかな(;‾ェ‾)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.220 )
日時: 2013/12/22 07:40
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

メイドが…冥土…が…
一匹とは数えなァァァアアいい!!((

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.221 )
日時: 2013/12/23 01:11
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: yA6Y/.Us)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11734286244.html

 sora様

原作読んでて恐ろしかったです((((;゜Д゜))))
確かにwwふたり仲良く壊れますねww88訓の八雲チックにww

分かりますよそれ! もう目ェとじんのが恐かったです!
もうホントに誰かァァッ俺を眠らせてくれェェェ! って感じでした((

ラストシーンいいですよねェ…(´∀`)! 
あとたまが口にCDつっこんで「フェニースもーんじゃァァァー」って歌うシーンが可愛すぎて大好きです←


 牡丹様

数えちゃいけませんんんんんんんんん!←
八雲のマネはせずに『〜人』か『〜体』で数えてあげてくだs((黙


————————————————————————————————


 足に絡みついてくるメイドを何とか対処し逃げ始めた一行。
 そしてたどり着いたのは、カラクリ技師の源外のところだった。


 89訓 人体○成…それは禁k…って、え? 漫画違う?


 おぉう…? …どこだここ…? ロボットがいっぱいあるけど…。


「ここはカラクリ技師の源外っつーじーさんのところ」
「あァ、そういうこと。おじーさん、眼鏡来ました?」
「おぉ? 誰だこのねーちゃん? あとそこのにーちゃん?」
「土方栄蓮と言います。で、こっちが」
「風霧八雲ッス」
「……。…真選組…ってやつか」


 ザッツライトです。真選組攘夷浪士討伐専門三番隊隊長です。
 …イヤ今回攘夷浪士じゃないけどネ。ザキのミントン折ってやるけどネ。


「あ、瞳孔女ァ、八雲くん。このじーさん実はかつて祭りの時カラクリテロを」
「銀の字よォ、オメー人の傷ほじくり返して楽しいかァ?」


 ん? 何か今テロとかいう単語が聞こえた気がするんだけど?
 気のせい? 気のせいか? 気のせいだよね?


「つーか今日は新八どころか一人も客なんて来とらんよ」
「……マジスか」
「あァ。それにしてもてめーらエライもん拾ってきたもんだな。
 まさか人を殺めた機械カラクリだったなんざなァ…」


 んなこと知ってますよ正直帰りたいですよホンット。
 …ん? てゆか眼鏡が来てないってどゆこと? え、じゃあ…。


「とっ捕まったってよ。…その芙蓉零號機ってやつが」
「「え?!」」
「ぎ…銀ちゃん! じゃあ新八は…」
「なんだ? 新八がどうかしたのか?」


 たまちゃんが捕まったってことは…まさか眼鏡も…?!


「研究所のもんが捕まえたらしいんだがよォ。まァ当然処分されるだろうが…。
 開発された機械カラクリ家政婦そのものを全部回収して処分する方針に決まったようだ」

「…なんかキナ臭いっスね」

「…………」


 キナ臭いってなに?


「責任は全部死んだ林流山におしつけて、莫大な金をつぎこんで開発したもんあっさりたたみやがった。
 こいつら…何か隠してやがらァ」


 源外さんが放送されているテレビを見ながら言う。
 その画面には芙蓉プロジェクトに協力した“目黒”っていう副主任が映ってる。


「…泣いてやがったよ」

「……」

機械カラクリがホロホロ涙こぼしてやがった。死んだ博士に対する懺悔の涙なのか…。
 それとも惜別の涙なのかしりゃしねーが」

「…そうか。…野郎、まだそんなもんつくってやがったのか」


 ん…? もしかしてこの源外さん…林博士と…?


「源外さん…あなたもしかして…。……?」
「おじーさん、なんスかそれ?」


 なんか源外さんが変なものをテレビの横につきさしてる…?
 なんだろうあれ…? 何かの核的なモノ…?


流山ヤロウとは昔からそりが合わんくてな。
 機械カラクリの未来を担う双璧なんて言われたこともあったが…俺達のつくるもんは全く趣が違ってな」


「趣…ですか?」


「あァ。俺の機械カラクリは野武士のように無骨で野暮ったい芋くせーもんだ。
 だが…野郎の機械カラクリは美しく繊細で華奢、まるで生きた女のようだった。
 あいつの夢はいかにそれを人間に近づけるか…。

 機械カラクリに心を宿す…そう、奴ァ人間をつくりたかったのさ」


 人間をつくる…。何それ…。イヤイヤイヤイヤイヤ何それ?
 どこの錬金術漫画だよオイ。禁忌だよオイ。


「…くだらねェ。人間をつくりてーんなら嫁さんつくって毎晩腰振ってりゃいいだろ」
「【ピー】してりゃ【ピー】が【ピー】と【ピー】して【ピー】するんスよ」
「オメーらホントいっぺん死んでくんない?」


 正論だけども。すぐそばに純情な子供がいるんだよォォォォ!


「なるほど! よくわかったアル!」
「今の【ピー】音ばっかりでよく分かったなオイィィィィ?!」


 チャイナ娘ぱねぇ…! 理解力がぱねぇですチャイナ娘ちゃん…!
 もう効果音ばっかりなのにホントよくわかったよ…! エラいよ…! …エラいのか?


「まァ、男組がいってることにはちげーねェ。
 …俺もこいつらを自分の息子と思っちゃいるがね、そいつは俺の生んだ作品って意味だ。
 人に使われる道具の枠にまでは出ちゃいけねーと思ってる」

「………」

「だが…世の中俺やお前らのようにかわいた連中ばかりじゃねェ。…流産が変わったのは」

「オイ、字。字ィ違う字ィ違う」

「…流山が変わったのは…奴の一人娘が死んだ時からだ」


 一人娘…? …なんかまたシリアスなムードなんだけど?


「実験中のことだったらしい。流山は人間の人格をデータ化して機械カラクリにコピーする技術を考えた。

 その実験体として選んだのがこともあろうに自分の娘だった。
 元々が病弱な娘だったらしく…実験に耐えられるはずもなかった」


「そんなことが…」 

「そしてその死んだ娘の名が…“芙蓉”」

「「「「!」」」」


 じゃあまさか…。林流山博士の真の目的って…。


「ねーちゃんは勘づいたみてーだな。…そう。野郎の真の目的は…死んだ芙蓉を、甦らせること」
「…そんな…ことが」


 スゴクね? 私今回奇跡的に理解できたよ? スゴクね?
 …低レベルとか思った奴あとで体育館裏においで?


「お前らが拾ってきたあの機械カラクリのなかには…種子と呼ばれるデータが積んである。
 芙蓉を花開かせるための種子…つまりは野郎の娘、芙蓉の人格データだ」


「…なんか世界観が違いすぎて驚愕どころじゃないッスね」


「それもそうかもしれねーな。…だがコイツを応用すれば人間が人間をつくりだせるんだ。
 対象の人格データをコピーし、それを別の機械にうつし入れる。そうする事で人間の完成だ」


「…つってももどきじゃねーか。ようはただ機械に人格データ埋め込んだだけだろ?」


「まぁそりゃそうだ。…だがなぁ、機械カラクリ家政婦とは比べものにならねェ。
 莫大な金が動くハイエナがたかるのに時間はかからねェ。…コイツを見ろ」


 …なにこのテレビに映ってる映像…。…研究所……?
 床に博士が倒れてて…、この傍に立ってるのは……?!


「まさかこれ…流山が殺された時の…。なんでこんな映像が…」
「…流山を殺したのは零號機なんかじゃねェ。
 流山の真の計画の意味…その価値を知り、全てを自分のものにしようとした者がいる」


 ニタニタと笑いながら、その人物が振り返った。


「この人は…さっきテレビに映ってた……」
「芙蓉プロジェクト副主任…目黒博士ッスね」

「そうだ。…零號機に殺害現場を見られた目黒博士は…その罪を零號機…たまになすりつけた。
 おかげでたまは追われる身となったわけよ。…だが、目黒は大事なことを見落とした」


 大事なこと…? って、…なに…?

 その時、テレビの画面に映る林博士がゆっくりと起き上がった。
 血を流しながら私達…いや、芙蓉に語りかけてる。


『ふっ…芙蓉ォ…』
「こっ…こいつァ…」
『何をしている、芙蓉…! 早く逃げるのだ…っ』
「……っ」

『必ず迎えに行く…』


 その言葉を発すると同時に、博士の体がビキビキいいはじめて。
 その傷が癒えて…体が…姿が、変わっていく。

 そう。——機械カラクリの、姿に。


『だから…今は逃げろ、芙蓉』


 …じゃねーよォォォォォ! 何これ?! 何これェェェェ?!
 なんで機械カラクリの姿に?! なんで博士が?! なん、で…。

 …アレ? という、ことは……?


「…林流山はまだ生きている」 


 ——…伍丸弐號という、機械カラクリのなかに。 



( マ ジ で か )
(オイ、シリアスムードブッ壊れたぞ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.222 )
日時: 2013/12/22 23:48
名前: Sora (ID: N.hBywMC)





僕思わず本投げちゃいましたよ…(ーー;)
新品だったのに…
あれは物凄く限界超えた瞬間ですよね
あの壊れ方はwww

わかってくれるひといたぁぁぁ!!
あのテレビの時もしばらく寝れなくなったりして…
心臓に本当悪いっす(−_−;)


終わりの前に銀ちゃんと八雲君の発言でシリアスムード崩れましたけどねwwww
二人はこうでなくっちゃ!

いよいよ木刀からと傘からアレが出るシーンですね!?
ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.223 )
日時: 2013/12/25 13:05
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: q1TRkyxI)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11735601307.html

 Sora様

分かりますよホントに分かりますww
親に白い目で見られましたからね、私なんて(´∀`) 何してんのお前みたいな((

夕凪ちゃんと八雲が一緒にログアウトしたら大変そうですねw 
気を失ったお二人を栄蓮と松菊様でお片づけするっていう御苦労様パターン((

銀さんと八雲はアレですからね、18禁男ですからね(真顔)
お前らこんな所に子供がいるのにいいのかよてきなコンビですからね。


うーん…。アレが出るシーンまでいけるでしょうか? とにかく頑張ります!(´∀`)


 —


 テレビに映っている映像を呆然と見つめている一行。
 その時だった。ブツンと画面が切り替わり——そこにたまが映った。


 90訓 下ネタがあってこその銀魂だよね?


「た…たまたまさん?!」
「オイィィィィィもう誰でもいいからこの馬鹿殺せェェェェェェ!!」


 そんなつもりあろうとなかろうと何かもう言っちゃいけねェェェェ!
 たまは一回でいいんだよバカ八雲! しかもいきなりそれかボケェェェェェ!


「で、なんでたまたまが映ってんだよ。なァたまたまよォ。教えてくれよたまたまァ」
「「たまたま言うなクソ天パァァァァァァァァ!!」」


 もォォォォハイィィィィ仕切りなおしィィィィィィッ!!


 90訓 親って基本優しいけど娘に対して優しいのはどっちかと言うと父親


「た…たまちゃん?!」
「オイどうしたよたまたm」
「どうしたアルかたまァァァ! なんでたまが映ってるアルかァァァ!」
「坂田さんもう無理っス。女子軍仕切りなおしてます」


 もうなにも言うな。もう下ネタ厳禁。もうダメもう目に毒。
 …でも原作なんてもっとハードだよね? ア【ピー】とかチ【ピー】とか言ってるよね?


「…恐らく…新八の野郎が捕まる前に中枢電脳幹だけを店に投げ込んだんだろ」
「中枢電脳幹…、ですか?」
「おうよ。つまりはまァ頭脳だな。コレが無けりゃァ計画も何も実行できねーよ」
「新八が…」


 うん、ナイス眼鏡。ホントグッジョブだよ眼鏡。


『新八様のおかげで私のデータは護られました。
 そして源外様のおかげで失われていた記憶も回復することができました』

「…種子とやらは」

『博士の娘、芙蓉様のデータは私がもっております』


 ということは…まだ計画がうつされる心配はないのかな?
 人が人を作り出すなんざねェ…?


「…さっきの映像はたまさんが見た林博士殺害の現場ッスよね。
 …でも最後のアレはなんスか? 林博士が機械カラクリに……」


『厳密に言えば林博士は既に死んでいます。実は、実験中に林博士は自分も実験に使っていたんです。
 アレは苛酷な実験で命を落とすことと引き替えに…博士の人格データを組み込んだカラクリ…伍丸弐號です』


「魂を…、機械カラクリにうつしかえた…」


 …………。イヤ、呆然…茫然? イヤあの…何ソレ?
 ヤバくない? 軽くやばくない? いや軽くないけどヤバクない?


「じゃあ…芙蓉プロジェクトはもう成功して…」


『いいえ、初期段階では博士の人格データと同調を見せた伍丸弐號も次第に拒絶反応を起こし始め…人格は崩壊。
 博士はもう…別のモノへと変貌しました』


「…じゃあまさか」


『ええ。死を偽装し、プロジェクトの主導権を副主任に明け渡したと見せ…。
 その実カラクリ達を指揮し、事態を思うように動かしていたのは彼でしょう。

 恐らく種子の存在を知った副主任が全てを独占しようと、博士を消そうとするのも予測していた。
 全て知りつつ私に罪を着せた副主任を泳がせていたのは…』



 ………………………………………………………………………………。




「いつまでためんのォォォォ?!」
『すいません。こういう時はちょっとシリアスにいこうかと』
「隊長の今のツッコミで全て吹き飛んだっスけど」
「私のせい?!」


 三点リーダーうちまくる辛さを知れやボケェェェ! あ、作者。
  

『全て知りつつ私に罪を着せた副主任を泳がせていたのは…。
 生みの親を殺すという問題を起こしたからくり家政婦を、江戸中から一箇所に集めるため。
 それが終われば、副主任や他の研究所の者は…』


 ——…恐らく殺されるのがオチでしょう。

 …なんだそれ。頑張れ私、頑張って理解するんだ私。


「…カラクリ家政婦集めてメイド喫茶でも開こうってのか、その野郎は」


『博士が人間のようなカラクリをつくり始めたのは…幼い頃母を亡くし、病弱だった芙蓉様のためでした。
 病弱でこもりがちだった芙蓉様に寂しい思いをさせまいと話し相手を…始まりはただのおもちゃでした』 


「……」


『それが様変わりしたのは恐らく芙蓉様の先が長くないことを博士が察したからなのでしょう。
 芙蓉様に永遠の命をと…無茶な実験を続け、あのような結果に』




 ————芙蓉…私も機械カラクリになりたいよ……。

 ————そうすればこんな苦しみ…悲しみからも解放されるのに…。


 ————ああ…、私は機械カラクリになりたい……。




「…娘のために笑顔を。娘のために永遠の命を。娘のために再び命を。
 …んで今度は娘のために兵隊引き連れて革命かい」

「大層な親父さんッスね…」

「親父は娘に弱いアル」

「あ、確かにね」

「よくわかってるじゃねーか」


 もうお父さんは娘にデレッデレだよね。
 …まァ思春期の女の子はそんな父を避けまくるんだけども。


『…あれは博士の夢の残骸です。でも私にはわかりません。
 博士の実験を手伝ってきた私が正しかったのかも…博士がなぜあのようなことを言ったのかも。
 そして…博士も芙蓉様もいなくなった今、私が何をなすべきかも』


「…いるだろ、お前の大事な連中なら。…お前の中に」


『…種子のことですか?』


「ちげーよ。目に見えねぇデータだのなんだの…ンな電源切らなきゃ消えちまいそうなもんじゃねェ。
 本当に大事な記憶ってなァ…何回電源切ろうが、ブレーカーがおちようが飛ばねぇよ」


 ——プツン

 …え。なんかホントにブレーカー落ちましたけど。真っ暗ですけど。
 

「って! ブレーカー落ちたからテレビもつかないじゃん! たまちゃんと喋れないじゃん!」
「なんかそのへんの機械カラクリで代わりになるのねーのか? 暗くて見えねェよ」
「とりあえず穴探せ穴」
「あったアル」
「ゥボッッ」


 ぬォ?! なんか天パのすごい声が聞こえたけど?!
 つーかマジで真っ暗だよ?! 月明かりが綺麗だよ?! …ん?


「…街中の、明かりがない…」
「…なんスかねェ、こりゃ」
「……? アレ? なんかテレビがついたヨ!」


 なになに?! なんでテレビだけ…って伍丸弐號が映ってるゥゥゥゥ?!
 その後ろには多くのメイドさんと…眼鏡?! 捕まってる…!


『江戸のエネルギー供給源はおさえた。もうじきこの街は機械カラクリに制圧される。
 ケガをしたくない者はおとなしく機械カラクリの配下におりるべし』


「「「「「……」」」」」


『カラクリが人に支配される時代は終わった。我らが女王の御霊帰還せし時、カラクリは人に…。
 いや、神に等しき存在となる。この御霊戻らぬことあらば…』


 ——“生け贄の血が流るることになろうぞ”…

 …御霊…は、芙蓉の人格データ。私たちの手元にあるモノ。
 生け贄は…。…考えたくもないか。


「…こいつぁ名指しで喧嘩売られたようなもんだな」
「上等っスよ。売られた喧嘩は買ってやらねーと」
「ザキのミントン折る前に…こやつらの鼻折ってやんないとねェ〜」
「ミタマだかキ○タマだか知らないけど、届けにいってやるネ」


「——ミタマでもキ○タマでもありません、たまです」


 おっ、たまちゃん! どうやらさっきのホラーメイドの体に中枢電脳幹を入れたみたい。
 …うん、中身が変わるだけでこんなにも可愛くなるのか?


「嫌だっつってもふんじばって連れてくか…一応聞こう」
「ありましたよ」
「「「「?」」」」

「はるか昔…私が目覚めたその時。油まみれの顔で博士は私にこう言いました。
 ——“娘に笑顔を”と」


 …いい人じゃないの。本当は…きっと。
 ただ娘のことを思って…なんだろうけど。


「どれだけ機能を拡張し姿を変えようとも忘れません。
 …今の博士を見て…芙蓉様は笑ってくれると思いますか?」

「……」


 …行くしかないよ。
 天パとチャイナ娘、八雲に源外さんを見れば、頷いてくれて。


「…いくか。その笑顔って奴を取り戻しに」
「お父さんを…娘さんから卒業させてあげようじゃないの」



(さァて、異色ダッグ出動だ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.224 )
日時: 2013/12/25 09:32
名前: はる (ID: JK5a7QPr)

はじめまして、花火さん。
えーっとですね、かなり前から読んでいたのですが、コメントする勇気がなくてですねー…

この話、すごく面白いです!

実は私、銀魂ってアニメしか見てなかったんですよね。(しかも何話か見逃してる)それが、この話を読んだことにより、原作への興味がグ——ンと!
アニメも面白かったけど、原作もとっても面白かったです。
この話のおかげで、私は原作にハマれました!←
栄蓮ちゃんもとっても可愛いです。原作に何故いないのか不思議に思った(((
それでは、更新がんばってください!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.225 )
日時: 2013/12/25 13:37
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

ありえないくらい馴染んでますよね〜←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.226 )
日時: 2013/12/25 18:17
名前: Sora (ID: YNBvTGT8)





なりますよねぇ!!
おやには別のことで頭大丈夫?って言われますけどねwww

あーめっちゃわかります!
苦労人の二人ww
時たまため息付きながら笑い合うみたいなwww

まぁ歩く十八禁男達もイケメンだから許される範囲なのですねw


最初っからで女子サイドが全面カバーしましたねww
以外と好きだった僕w
やっぱしなんだかんだ言って気の合う栄蓮と神楽ですwwwww

後半戦開始ぃぃぃ!!デスね!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.227 )
日時: 2013/12/25 23:39
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rMeeZFi3)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11736211549.html

 はる様

初めまして、はる様! 面白いと言ってもらえてとっても嬉しいです!

原作にハマれたと?! それも非常に嬉しいです! 良かったですッ!
栄蓮可愛いとな…?! よく言ってもらえるんですが未だに理解できない私って…((
でもとっても嬉しいです! 有難う御座います!(´∀`)

これからも頑張ります! コメント有難う御座いました♪


 牡丹様

有難う御座います〜(´∀`)♪


 Sora様

親にまで頭大丈夫的なことを言われた時の虚しさがパないですよww


栄蓮「あ、零番隊の黒田隊長…。お疲れ様ですー…」
松菊様「そちらさんこそ…」
八雲&夕凪ちゃん「ギャァァァァァァ!!幽霊ィィィィィィ!!(チーン)」
栄蓮&松菊様「…ハァ。マジご苦労様ですー…」

みたいな感じですかねww御苦労様すぎるお二人ww
で、コレがカエルを見ると苦労人の立場が逆転するっていうww


そうですね。イケメンだからこそなせる所業です←


私自身結構楽しかったですww実はアレ仕切り直しもなく行く予定だったんですがww
流石にそのままでは下ネタペースになっちゃうから女子軍による仕切り直しをww
そうですね(´∀`) なんやかんやで二人も仲良しです♪


やっと後半戦です…! 頑張ります!


————————————————————————————————

 参照≒「サンタさんやーい」アップ。しょぼいです(笑)

 —


 源外がつくったマシーンに乗って外へと出た栄蓮達。
 そこには芙蓉データ捕獲のために、大量のメイドが待ち構えていた。


 91訓 お寿司にはお醤油? 甘だれ? それともケチャップ?


「うおりゃァァァァァァァァ!」


 とか声あげてるけど実際は何もしてませんんんんんんんん!
 ただ単に源外さんのつくった乗り物にのってるだけでぇぇぇぇす!

 つーか運転が荒いィィィィ! 落ちるゥゥゥゥゥゥ!


「ぶわはははははは! 見たか流山! 
 お前んトコの華奢な機械カラクリなんぞワシの機械カラクリにかかりゃ一撃粉砕よ!
 鎧・大砲・キャタビラ! これが男の機械カラクリじゃああ!!」

「ジジイぃぃぃぃ! 男の機械カラクリは結構だがもうちょっとデリケートな運転できねーのかァ!」


 ってそんな事言ってる場合じゃねーよォォォォ!
 な…なんかメイド軍団がこっちにもんのすごい勢いで来るゥゥゥゥゥ!


「う…後ろからも…!」
「神楽ァッ! 傘の柄を引けェ!!」
「!」


 な…なに?! チャイナ娘の傘どったの?!


「何が起き」


 ——ドォォォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!


 ……………………………………………………………すっ、
 すごォォォォォォォい! チャイナ娘の番傘からなんか出たァァァァァ!!


「少々いじくらせてもらったぞ。豆鉄砲なんざ今時古いわ」
「おじいさんアンタすごいっスね?!」
「ジジイでかしたアル! これさえあればいけるネ!」
「よっしゃァいけチャイナ娘ェェェ!」
「任せるネ! うおりゃァァァァァァ!」


 ——ピュッ


 ……………………………………………………………な、


「なんでだァァァァァァァ! なんで醤油?! つか醤油だよね?!」
「一回撃つと充電がいるが醤油ざしに早変わりだ。ドヤァ」
「「「「だからなんで醤油?! つかドヤァじゃねーよ!!」」」」


 ってまたメイドさんが来るゥゥゥゥゥ! どーすんのォォォ?!


「銀の字ィ、ねーちゃん、にーちゃん! 刀の柄を押せェェェェ!」
「「「!」」」


 いつの間に私達の刀にまで…?! っしゃァァァ行くぜェェェェェッ!


「「「うおりゃァァァァァッ!」」」


 ——ピュッ


「「やっぱ醤油かボケェェェェェェェェェ!!!!!」」
「いや…見て二人共! 私のはケチャップ! ひゃっほォォォォい!」
「じゃねーよォォォ! つかなんでコイツケチャップで喜んでんの?!」
「この人ケチャラーっスから!」
「91話で初めて知ったァァァァァァァァ!」


 ケチャップがめっさ出てくるんだけど何これ幸せなんだけどォォ!
 兄さんだったらマヨネーズだと喜びそうだね!


「オイにーちゃん、もう一回柄を押してみろ!」
「は、はい! ッらァァァァァァァァ!!」


 ——ピョォォォォ…
 

「音がおかしィィィィィィ! つかまた醤油じゃねーかァァァァ!!」
「醤油じゃねぇ、甘だれだ! ドヤァ」
「だからもうドヤァってなんスかもう腹立つなもォォォォォ!!」
「ケチャップだぜェェェェ!」
「黙ってろよバカ隊長ォォォォォォ!」


 つーか醤油と甘だれとケチャップで何行とるきだ馬鹿作者ァァァァ!
 ケチャップは嬉しいけど役に立ってねェェェェェェェ!


「こんの…ッ!」


 襲いかかってくるメイドどもをケチャップ噴射しつつ吹っ飛ばァァァす!
 …アレ? これ結構使えません?


「……! 隊長、アレを!」
「どれ?!」


 ぬォォォ?! なんか前方に地下につながりそうなトンネル的なものがァァァァァ!


「じーさん、コイツは?!」


「鬼ヶ島につながる道よ! 流山は恐らくターミナルの地下深くにいる!
 あそこには江戸のエネルギー制御を司る中枢があるといわれる!

 ターミナルは莫大なエネルギーを放出するポンプ、そして江戸中のエネルギーを集約するポイントでもある! 
 奴は方々に供給されるエネルギーの束の根元を掴んで首都機能をマヒさせたんだ!」


「そんな事まで把握して…」


「だったらそのエネルギーの通り道を利用してやつのもとへ行けばいい!
 こいつはターミナルの本流へとつながる支流の1つ、江戸の地下にこうしたエネルギーの道が何本と通っている!
 機械カラクリがウヨウヨする地上よりこっちの方がよっぽど近道だろう!

 どうやらさすがに奴らもここは警備が手薄らしい!」


 イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤァァァァァァァ?!
 ちょっとちゃんと読者様に伝わるか分かんないんですけどねェェェェェ?!

 目の前にめっっっっっっっっっっさ大きい機械カラクリメイドいますよォォォォォォ?!


「おじーちゃぁぁぁぁん! どこが近道ィィィィ?!」
「あれは高い建造物の清掃を得意とする参丸七號、通称うどちゃんです」
「うどちゃんんんんんん! お願ァいこっち来ないでェェェェェェ!!」
「ちなみに鎌倉の大仏を掃除しにいき首を折ってしまいリコールされた破壊神です」
「迷惑すぎる破壊神だなオイィィィィィ!!」


 ぎゃああああああああああ! 追いかけてくるゥゥゥゥゥ!
 うどちゃんがモップでガンガンやってくるゥゥゥゥ! 潰されるゥゥゥゥ!


「にーちゃん、そこに俺がつくった銃がある! 使え!」
「醤油じゃないッスよね?!」
「違う違う!」


 八雲がなんかすぐそこにあった銃を持って発砲ォォォォォォ!
 ドドドド言ってるよすごい威力だよォォォォォ!


「でかしたジジイィィィ! 八雲クンンンン!」
「はいにーちゃん、決め台詞ゥゥゥゥ!」
「…快ッ感…!」
「それやってほしかっただけだ」
「「ふりーんだよォォォォォォォ!!」」


 なんでセーラー服と機○銃?! 古いんだけどマジ古いんだけど?!


「しょうがねェ…たまぁぁぁ!!」
「了解。ディスク収納します」
「な…なんだこいつァ?!」


 ——パンパカパン パーパーパー パンパカパン パーパーパー 


「…ロッキー? ロッキーのテーマが流れてくる」
「テレーレーン。テテーテーン」
「歌わないでくんない八雲?!」
「きいてるだけでやる気が出るだろ?」
「ただの音楽再生機じゃねーかァッ!!」


 何の意味があったの?! なんでロッキー?!


「フェニィ〜スもーんじゃァァーフェニィ〜スもーんじゃァァー」
「しかもお前が歌うんかいィィィィ!」
「…つかフェニスって何?」
「なんか腹立つだけで全然戦意昂揚しないんだけどォ!」
「あ〜〜あ゛〜〜〜!」
「うるせーんだヨオメーは!!」
「うどちゃんお静かにィィィ!」


 ——ドォォォォォォォォンッ!

 しまったァァァァァ! うどちゃんに道壊されたァァァァァ!
 落ちるゥゥゥゥゥゥ!


「ポチィッ!」
「わんっ」
「「!」」


 定春クンが私たちをくわえて素早く避難する。一安し…。…!


「げっ…源外さんんんんんんん!」
「じーさんんんんんん!」


 源外さんが落ちてくゥゥゥゥ! ちょっ、待っ、オイィィィィ!


「銀の字、ねーちゃん。機械カラクリどもと流山を救ってやってくれや」
「「!」」
「奴ら泣いてやがる」


 ちょっ…今私たち天井付近にいるからか分かんないけど…!
 下…暗くて全然見えないよ?! こんなところから落ちたら…!


「げっ…源外さんんんんんんん!」
 


(あとセーラー服と機○銃をバカにすんな〜)
(最後ォォォォォォォ!)

 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.228 )
日時: 2013/12/26 00:02
名前: Sora (ID: YNBvTGT8)




あぁ、あの虚しさは
ちょっ、同情するなら金くれる?
って感じですねぇWw

さっ再現が…ぷっ…
ってかカエルで逆転ですね!wそうだよ、ちょっくら忘れてたw
まぁカエル以外に虫とか爬虫類とか全然ダメなんですけとね?松菊の場合www

夕凪「あっ、八雲君と栄蓮お姉ちゃんだぁ」
栄蓮「あっ、ヤッホー」
八雲君「何してるんですか?あれ」
松菊「俺に聞く?草の中に入ってなにしてんだか」
夕凪「栄蓮お姉ちゃんと松にクリスマスプレゼントぉ!!」
栄蓮・松菊「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
八雲君「わっ!ちょっと!?」
夕凪「あれ?八雲君、なんでみんな逃げるの?」
八雲君「カエルだからっすよ」
夕凪「ありゃ?」

絶対苦労人八雲君だけだ(−_−;)


でたぁ!
ってか栄蓮のケチャップ!!
予想外過ぎてびっくりしましたよ!
ケチャップで対抗してるしwww

さってさって〜
いよいよヤンキーパパとご対面?www

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.229 )
日時: 2013/12/27 00:23
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: z18hpbrC)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11736934256.html

 Sora様

ホントそうですよねww蔑みまくった瞳を浴びさせられるくらいならねww

何かと気が合いますねww隊長コンビと副隊長コンビww
ンでまァここにドSコンビが入るときっとさらにひどいことにww

一番の苦労人はきっと隊長コンビですねww


ケチャップですねwwまァケチャラーの特権ですww
いよいよお父さんとこんちゃーすです(´∀`)!


————————————————————————————————


 参照≒…あ、タイトル長くて忘れた(( 
 とにかく似てないですね、ええ(´∀`)←


 —


 源外は一人深くまで落ちていった。栄蓮と銀時は改めて定春に乗る。
 だがしかし…巨大機械カラクリ、うどちゃんは未だ追いかけてくる。


 92訓 高いところから飛び降りるとたまに足にジ〜ンってくるよね


 あァァァァァァァ! 源外さんんんんんん! そしてうどちゃんんんんんん!


「うどちゃァァァん! 頼むからこっち来ないでェェェ!」
「あ〜〜あ゛〜〜〜!!」
「嫌じゃゲボェらしいです」
「何で吐いてんの?!」


 機械カラクリ同士だから分かんのかたまちゃんん?! 


「んぎゃアアアアアア! うどちゃんがァァァァァ!」


 うどちゃんがうどちゃんがうどちゃんがァァァァァァ!
 私たちっつーか定春くんが乗ってた地面持ち上げてるーうゥゥゥ!
 
 何これェェェェ! 食われんのォォォォォ?!


「ギャァァァァァ! うどちゃん落ち着いてェェェ! 私美味しくないよォォォォ!
 ホント美味しくないから食べないでえええええ! 食べるならこのクソ天パをををををを!」

「テンメェ何さりげに人を生け贄にしてんだァァ! うどちゃァん俺も美味しくないよォォ!
 女のほうが美味しいだろ色んな意味でェェェェ! 色気ねーけどこの瞳孔女をををををを!」

「オイィィィィ色んな意味でって何ィィィィ?! ちなみにうどちゃんも女だかんね?! 
 つーか色気ねェ言うなァァァァ!」


 事実だけどさァァァァ! 人には触れられたくない部分もあるでしょーがッ!
 

「あ゛〜〜〜〜〜!」
「「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!!」」 

「「うおらァァァァァァ!!」」


 チャイナ娘と八雲がうどちゃんにとびついて攻撃を繰り出してるゥゥゥゥ!
 ナイッスゥゥゥゥ! うどちゃんやられた…し……ッ?!


「かーぐらちゃァァんんんん?! つかチャイナ娘ェェェェェ!」
「八雲クンンンンンンンンン!」


 二人が落ちてくゥゥゥ! あと定春くんもォォォォォォ!
 だからヤバイって下見えないってばァァァァァァ!


「銀ちゃああん! えーれんん! 後で行くから待ってるネェ!」
「ちょっとの間頼みますよォォォォォ!」
「ッ八雲ォォォ!!」
「神楽ァ! 定春ゥゥゥゥ! 今行…、…ッ?!」
「危険です」


 二人を助けに行こうとすれば天パともどもたまちゃんに止められて。


「離しやがれ」
「この高さです。助けにいっても無駄かと。生存確率は…」
「たまちゃん、私そう言うの得意じゃねーんだわ。そう言うのどうでもいいの」
「…分かりませんか。助けにいっても無駄だといっているんです」
「だまってろっつんだよ!!」
「生きているから」
「「…え?」」


 たまちゃんが…そんなことを…?


「生きていると言っているんです。確かに普通に計算すれば生存確率は0.1%以下です。
 しかし…あの方たちならば生きていると」

「「…」」

「生きて…いてほしいと」

「たまちゃん…」


 本当に…本当に感情があるんだ。芽生えつつも…あるんだ。
 これまでにないくらいの、穏やかで豊かな感情が。


「…ごめんなさい、おかしな事をいっていますね。どうやらバグが発生しているようです」
「……。…バグなんかじゃないよ、たまちゃん」
「え…?」
「…分かってんじゃねーか」
「さァ…行こう?」


 うん、たまちゃんの言う通りさね。まァ大丈夫でしょー。
 大量の限界まで出血してまでも死なない奴と何か傷が治る奴だかんね。

 なにより…あとから行くって言ってたもんね。


「…瞳孔女ァ」
「なんだい天パくん」
「……。…行くかァ」
「…おうよ」


 前方を見れば伍丸弐號…おとーさん発見。
 その近くには眼鏡が縛られて転がされてる。…行きやすかい?


「芙蓉…お前にもう寂しい思いはさせない。もう二度と離しはしない。
 お前のために私がこの国を……」

「そいつァ違うだろ」

「!」


 何か語ってたおとーさんに向かって天パが言った。鋭ォォい瞳が私達に向けられる。


「娘のためなんかじゃねェ。娘生き返らそうとしたのもこんなバカ騒ぎ起こしてんのも…全部自分のためさ」
「娘のためだ娘のためだ…いやいや違う違う。…寂しかったのはアンタっしょ、おとーさん?」
「ぎっ…銀さん! 栄蓮さん!」
「ぃやほー眼鏡ェ。今助けるからねー」


 いいおとーさんだなんて思ったけど…裏ァかけば全部自分のため。
 …ねェ、寂しかったんでしょう?


「芙蓉…待ちわびたぞ。さあ、私の下へ」
「……」
「どうした? 私の命令が聞けぬというのか、芙蓉…」
「照合開始」
「……!」
「残念ながらあなたを博士とは認められません」
「な…なにを…」


 —— “ 娘に笑顔を ”


「林博士の命により…あなたを破壊します、伍丸弐號!!」


 いっくぜェェェェェ! 高ァいところから飛び降りまァァァす!
 け…結構足に来たけど…だ、大丈夫さ…!


「……。…たまちゃん?」


 え…なんかたまちゃん着地に失敗したのか埋もれてるんですけど。
 え、ちょ、たまちゃん? メイドさん達こっち来てるんですけど?


「…何してんの、ねェ…ちょっと?」
「芙蓉様を失いたくない…その不安からくる感情で娘を死なせてしまった」
「たまちゃーん? オーイたーまちゃーん?」
「「「「うおりゃァァァァァァ!」」」」
「たまちゃんんんんん! 冷静に話してる場合じゃねーよォォォ!!」


 メイドさんがこっち来るゥゥゥゥゥ! また数多いいいいいい!


「瞳孔女ァァァァァ!」
「らーじゃァァァァ!」


 吹っ飛ばしまァァァァァすッ! ごめんねェェェェェ!
 もうキャァとか言わないでキャァとか言われたらやりにくいよキャァとか言わないでよォォォ!


「いっくぜェェェェ!」
「?! ぬォォォォォ?!」


 天パによって引っこ抜かれたたまちゃんが投げられたァァァァ?!
 そのまま真っ直ぐ林博士のもとへェェェ!


「私が全てに終止符をうちます…それが私の役目。
 芙蓉様に…博士に笑顔を与えるためにつくられた…私の役目です!!」


 ——ドォォォォォォォォォオォンッ!

 たまちゃんが林博士にむかってモップを振り下ろした。…き…きまった?! 


「——すばらしい」
「!」
「何より私に逆らうなど以前のお前では考えられなかった零號機。
 …大いに結構だ、反抗期まで表出するとは。だが…少々おいたがすぎたな」


 バチバチッと電気がたまちゃんの頭に流れてる。
 …待てコラ。オイコラクソオヤジ。


 次の瞬間木刀が弐號機の腕を、真剣が頭をふっ飛ばして。


「よォお父さんよォ…反抗期じゃねェ、子離れの時間だぜ」
「いい加減に…娘さんからお父さんが離れないとねェ?」
「残念だったな」
「「なっ」」


 顔のほとんどを吹っ飛ばしたのに…なんでェェェェェ?!


「私の中枢は頭部にはない。私は一ミクロンにも満たぬマイクロチップによって制御されている」
「ぐあァッ!!!!」
「天パ!! う゛ぐァッ!!」


 な…なんじゃこりゃ…! お父さんの腕が何か…凶器になってますけど…?!
 腹を通貫されて壁に押し付けられる私と天パ。あー! …いっつぇー…!


「貴様らに私を破壊することは不可能だ」
「チッ…一ミクロンねェ…? ずいぶんとせこい魂だ…! ぐッ!!」
「い…づッ…!!」
「瞳孔、女ァ…! 気ィ失うんじゃねーぞ、ゴルァ…!」
「だーれが…ッ!」
「ぎッ…銀さんんん! 栄蓮さんんん!」
「!! 眼鏡、後ろォ!!」
「?! ぶっ…」


 私たちを助けに来ようとした眼鏡も吹っ飛ばされて。
 ヤッバ…! 眼鏡までなんか落ちそうになってる…! ギリギリ掴まってるけど…!


「! たまちゃん!」


 たまちゃんんんん! たまちゃんが眼鏡の傍にィィィィ! 助けてあげてェェェ!


「…………」
「た…ま、さん…?」
「…反抗期を迎えようと最後に子は親の下へ帰ってくる。
 芙蓉。…お前にそこまで豊富な感情を抱かせた者達を…お前自身の手で始末するのだ」

「…了解しました」


 たまちゃんがモップを大きく振りかざして。ちょ…たまちゃ

 ——ドカァァァァアァアァァァァンッ!!!!




 め…眼鏡が…落とされたァァァァ?! ちょっとたまちゃんんんん!


「し…新八ィィィィィィ!!」


(ぱっつぁんんんんんん!) 
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.230 )
日時: 2013/12/27 21:27
名前: Sora (ID: ToOa8xAk)




そうなんですよ!
でも時々親より友達の方が視線冷たい時が…(−_−;)


あぁ、もう取り返しがつかないですね…
でも楽しそうっす!!
ただ標的は隊長コンビかな?www

本当苦労人っすね…


けちゃらーとマヨラーどっちが厄介かな?www


父ちゃんきたぁ!!!
やばっ!
思ったより父ちゃん原作よりカッコ行くね?
やくもぉ!神楽ぁ!!しんぱっつぁぁぁぁ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.231 )
日時: 2013/12/27 22:14
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

たまさああああ←


け、ケチャラーもマヨラーも変わらない気がしますね←うん

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.232 )
日時: 2013/12/28 02:33
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: g2/uP3Bc)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11737598532.html

 Sora様

分かりますよホンットww
私なんて小学校から9年間仲いい子にでさえもすんごい蔑んだ視線を投げかけられるww


ドSコンビ「メリーゲコスマス!!」
カエル「ゲコッ」
栄蓮&松菊様「ゲコスマスってなにぎゃああぁぁああああぁぁ!!!!!」
ドSコンビ「ぶはははははははっ」

なんかめっさ楽しんでるドSコンビ←


どっちも厄介でしょうね!(`・ω・´)+←
最強最悪のマヨケチャコンビですから((


原作よりも格好いいですか? よ…良かったです(´∀`)


 牡丹様

最初は私もたまちゃんんんんんってなりました((
変わりませんねwwでも混ぜるな危険な奴らですよww((


————————————————————————————————


 源外が落ちてしまい、新八も落ちていった。神楽も八雲も定春もまだ来ない。
 さて…と伍丸弐號が、腹を貫通されている栄蓮と銀時の方を見た。


 93訓 友達っていうのは気づけばできてるもんだ


「次はお前達だ。何か言い残す事はあるか」


 伍丸弐號が栄蓮と銀時に向かって冷たく言い放つ。
 フッ…と二人は笑った。


「ッ…娘に人殺めさせるたァね。何でも思い通りになる娘。結局アンタがほしかったのはそいつかい?」

「自分を一人ぼっちにしない娘、決して死なない娘。ずっと一緒にいてくれる娘。
 アンタがほしかったのは娘なんかじゃない。思い通りになるただのメイドさん」


 冷たい視線を浴びせながら栄蓮と銀時は言った。
 そしてにっと笑う二人を見て伍丸弐號は眉を顰めた。


「…なにを笑っている」
「いやいやなんでも。…思い通りの女がほしいならさァどうぞ」
「ただし…、ちとゴツいか? 一人変なもんまじってるしな」
「……!」

「「ご主人様ァァ〜?」」


 伍丸弐號の背後にはメイド服の源外のカラクリ達と神楽。そして隊服の八雲だ。
 八雲もニタリと笑いながら小馬鹿にしたように言っている。


「なっ…これは私のカラクリじゃない…?!」
「野郎共ォォ!! 男のカラクリって奴を見せてやれェェ!!」
「げっ…源外さん!」


 源外が自作だと思われるマシンに乗りながら伍丸弐號のメイド共を攻撃する。
 チッと弐號は舌打ちしそちらへ向かおうとした時——ガッと後ろから誰かが彼を捕らえた。


「なッ…芙蓉…?!」
「……」
「芙蓉ォォ! 何故だァァァ! 離せ! 離すのだ! 何故お前が…!」
「残念ながら聞き入れられません。私のマスターはあなたじゃない」


 あの方達です、とたまは新八と源外によって救出されている銀時と栄蓮の方を見ながら言った。


「まさかお前…私に従うフリをし仲間を…!」
「……」
「バカな! そこまでの感情を奴らに! 離せ! 離すのだ、芙蓉!」

「護るべきものも護れず生き残っても死ぬんです。一旦護ると決めたものは…何が何でも護り通す。
 博士…あなたのデータにはありますか? …そんな生き方が」

「なにを…」


 ——ドガンッ!

 瞬間、弐號の頭部が木刀と真剣によって貫かれた。たまは一時避難だ。
 大量のエネルギーがためられている場に二人は弐號を押し付ける。


「江戸中のエネルギーが集束した光の束にブチこまれちゃ、てめーのせこい魂も塵芥だろ」
「そろそろオシマイにしましょーよ。…おとーさん?」
「グッ…!」
「「冥土でメイドと乳こねくりあってろエロジジイぃぃぃ!!!!!」」


 パリィンッと音を立てて光の集束された束に押し込まれる弐號。
 その時だ。弐號の腕が栄蓮と銀時の体に巻きついてくる。


「銀さんんんん! 栄蓮さんんんん!」
「…っ…!」
「消えてゆく…魂が…消えてゆく…!」
「っぐ…!!」


 ともに光の集束に引き込まれていく二人。必死に踏ん張っている。


「や…めろ…! やめてくれ…!」
「…ぐぅ…ッ!」
「私を…私を一人にしないでくれ…!!」


 その姿が林流山そのものに戻った。流山は必死に手を伸ばす。
 その手が求めているのは、ただひとり。


「ふっ…芙蓉ォ…! っふ」


 ——ガシャァッ!

 派手な音を立ててモップが、傘が、真剣が、木刀が追加されて流山にささった。
 流山の瞳が見開かれると同時に、たまの瞳から涙が溢れた。


「ふっ…、…芙蓉ォ……」
「——さようなら」
「……!」


「さようなら、お父さん」


 —— おとうさん…


「————」


 フッと流山の瞳が細まり…その口元に優しい笑みが浮かんだ。
 そしてそのまま光の集束の中に、流山の姿は消えていった。


「…………」
「…………」
「…流山…。…バカヤローめ」 


 栄蓮と銀時はふっとたまの方を見る。こちらに背を向けているようだ。
 そんな時、カランと音をたててたまがもっぷを落とした。


「…よかったんでしょうか、これで。芙蓉様に…博士に笑顔をと…したことなのに」
「…………」
「なのに…私の中の芙蓉様は…、っ笑ってくれません…! 泣き止んでくれません…っ」


 涙を流しながらたまは言った。
 眉根をさげて静かに一行はそれを見つめる。


「不安定で…思考回路もうまくはたらきません…。私はどうすればいいんですか…?
 っどうすれば…このバグから、復旧できるのですか……?」

「……バグじゃねーよ」 


 銀時が静かに言った。たまの視線がこちらに向く。


「そいつはお前が正常に機能してる証拠だ。だから逃げる必要も、恐れる必要もねェ。

 妊婦は鼻の穴からスイカ出すような苦しみに耐えてガキを産む。
 芸術家はケツの穴から宇宙ひねり出すような苦しみに耐えて作品産みだすんだ。

 …誰だって壁にぶつかって、全部投げ出して逃げてー時はある」


「そんな時にどうするかは自分次第。逃げるも悩むも、己の精神次第。
 でも苦しむからこそ見つかるもんがあることを忘れちゃいけない。
 みーんな面倒臭いカラクリ背負って…のたうち回って生きてる。

 そりゃ涙が…オイルが流れることもあるよ。…それでいいんだよ」


 フッと五人は微笑み、たまの傍に立ってやる。


「そんでも止まんねェ時は…俺達がオイル拭いてやらァ」
「その後馬鹿みたいに…泣いた時よりもおっきくおっきく、一緒に笑えばいいんだから」


 新八がたまにそっとハンカチを差し出した。ポタリと雫が落ちた。


「…がとう…! ありがとう…っ、みんな…!!」


 ——ドォォォォォンッ!

 巨大な爆発が起きて、五人ははっとそちらを見た。
 …どうやら制御されていたエネルギーが暴発しかけているらしい。


「ま、まずいですよ! こんなところで暴発なんておきたら…江戸が吹っ飛びますよ!!」
「…じゃあ私が…っ!」
「何考えてんだねーちゃん! とっととこっから脱出しやがれ!」
「って源外さんこそ残る気満々じゃね?!」
「ちょ、爆発が起きますよ!」


 ドォンッと言う音をたてて大きな爆発が起きた。
 唯一制御できそうな機械がある部分と今栄蓮達が立っている場をつなぐ部分が壊れたようだ。

 ただひとりを除いて全員が届かない場所にいる。…ただひとりを、除いて。


「ッたま!!」
「たまさん?!」

「…博士が引き起こした事態です。家政婦がなんとかせねばなるめーよ。
 源外さん、無線がわりです。指示をお願いします」


 源外に向かってポイと無線を投げ、一人その場に残るたま。
 はっと新八や神楽の瞳が見開かれた。


「たまさん! たまさァん!!」
「った…! ……?! 銀ちゃん?!」


 ガシッと銀時が二人を掴んで源外のつくったマシンに乗り込んだ。
 栄蓮もくしゃりと顔を歪めるが、八雲に背中を押されて静かに乗り込む。


「ッたまァァァァ!!!!!」


 たまを一人残して六人は宙に浮いた。たまは一人、今にも暴発しそうな制御装置に近づく。


「護るべきものも護れずに生き残っても死んだと同じ。…それはきっと志の死、魂の死を指しているんでしょう。
 カラクリの私にはわかるはずもないと思っていましたが…少しだけ分かった気がします」


 無線に向かってたまは言う。マシンの中で栄蓮達は静かにそれを聞いている。


「…私にも護りたいものができました。
 何度電源を切ろうと…ブレーカーが落ちようと…この身が滅ぼうと忘れない」


 カチャリとたまは制御装置に手をかけた。涙はとめどなく溢れている。
 だが…優しく優しくたまは微笑んだ。


「だから…みんなも、私…のこと…忘…れない、で…」

[ たまちゃん! ]

「そうすれば…私…、私の魂は…ずっと、みんなの中で…生き続けるから」

[ たまァァァ! ]
 




「お…父さん…。私…」




 —— “  たまァ〜  ”
 —— “ たまちゃーん ”
 —— “ たまさーん!! ”





「——友達が……できたよ……」




   ( “機械カラクリ”じゃない…本当の友達——…… )
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.233 )
日時: 2013/12/28 11:06
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

芙蓉篇万歳←マジで万歳

良い話すぎだろコノヤロォォ!!!
たまあああああああ←

あっ…いまガチで親に白い目でみられ…汗

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.234 )
日時: 2013/12/28 15:48
名前: Sora (ID: 6nOSsJSp)





わかります!!分かりますよ!!
えっ?ちょっと脳外科行く?あっ精神科?
ちょっ!!真顔ぉぉぉぉ!!Σ(゜д゜lll)

ヤバイヤバイ!!
面白すぎる!!

栄蓮隊長「ちょっ!なんとかしてぇ!!」
松菊「むりぃぃぃ!!」
八雲君「なんか嘆いてますよ」
夕凪「しょうがないなぁ、てってれぇ〜!!ニョロニョロ!いけぇ!」
栄蓮隊長「ちょっ!蛇!?」
松菊「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
栄蓮隊長「一応女何だけど!?何でたてにするの!?逆だよね!?ねぇ!?」

って感じ?www
ヘタレだなぁ…松菊……


なるほど!
確かに両方最強最悪っす!
でも僕マヨラーwww

かっこいいっす……
どうしよう…ちょっと八雲君がメイド服きて欲しかったかも…
でも今回マジ泣けますね……

たまぁぁぁ!!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.235 )
日時: 2013/12/29 00:12
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: mo8lSifC)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11737598532.html

 牡丹様

芙蓉編ほんと万歳ですよ(´∀`) 原作マジ神←
とりあえず今からたまちゃんザオリクさせます((
親に白い目なんて日常茶飯事ッスよ!(`・ω・+´)イェイ!←


 Sora様

真顔すぎて泣けてきますよほんとww
え、ちょ、オマ、何だその蔑んだ目はァァァァァァ?!てきな←
もうオメーらひでぇわほんとって感じです(´;ω;`)


栄蓮「夕凪副隊長ォォォォ?! おたくの隊長人を盾にしてきますけどォォォォ?!」
夕凪ちゃん「松〜!」
松菊様「え」
夕凪ちゃん「てってれー! カ〜エ〜ル×20匹ィ〜!(裏声)」
栄蓮&松菊様「ドラ○もんんんんんんんん?!」
八雲「てってれぇぇぇ。ス〜ネ〜イ〜ク×20匹ィー(裏声)」
栄蓮&松菊様「お前もかィィィィィィィィ!!」

きっと八雲もノリノリで参戦すると思われ←
大丈夫です、八雲の方がきっとヘタr(ry


最初は着させる予定だったんですww
たまちゃん今からザオリクさせます←


————————————————————————————————


 たまのおかげで江戸は救われた。栄蓮も八雲も、銀時も新八も神楽も源外も。
 その日は全員が全員、無言で各自の家へと帰っていった。


 94訓 似たような奴はやっぱ考えることも同じ


「コンニチハー」
「おう、ねーちゃん」


 栄蓮が源外の元を訪ねてきた。髪があちこちほつれているようだ。
 先にやってきていた銀時もふっとそちらを見た。


「よォ、瞳孔女ァ。…なんでそんなボロボロ?」
「イヤー、チョットキョウハイイテンキダカラキブンガノッチャッテー」
「いや意味分かんねーし。目の下隈ヤベーし」
「アハハーナンノコトヤラァァァ」


 目の下を隈で物凄いことにさせながらも栄蓮は笑う。
 ところで…と銀時と源外は栄蓮を見つめる。


「ねーちゃん、その手に持ってるもんはなんだ」
「エ、ドレー? ナニー?」
「読みにくいんだけど」


 銀時はため息をつきつつ栄蓮に歩み寄った。
 栄蓮が手に持っている大袋を奪い取り、その瞬間に崩れ落ちる栄蓮を片手でガシッと支えてやる。


「…何日寝てねェ?」
「あ…あの日からずっと…オうヴェ……」 
「…何してたんだよそんな寝もしねぇで…」 


 源外がかわりに大袋を開けてやると、そこには大量の機械カラクリの体部分。
 それにいつか見た中枢電脳幹がいくつか入っていた。


「…………」
「…オメーこれ……」
「こ、れで…たまちゃん…また、…つくれるんじゃ…ね?」
「…こんだけ大量の部品、全部一人で集めたってのか」
「…無茶しやがるねーちゃんだ」


 フッと銀時は自分が持ってきた生首の方を見た。…そう、いつか見たような生首。
 しかし頭のなかは空である。


「——こんにちは」
「おう、八雲クン」
「うちのバカ隊長来てますか…って聞くまでもなかったか」
「オうヤくモぉ! キョウハイイテんキだねエ!」
「アンタの脳内は落雷洪水っスネ!」


 溜息をつきながら八雲は手に持っていた箱をドサッと置いた。
 三人の瞳がそれに注がれる。


「…にーちゃんにーちゃん。…何それ?」
「あー…拾い物のオイルッス。警察に届けようかと」
「イヤ警察オメーらだからね。つか道でオイル拾うなんざ聞いたことねーわ」


 顔、体、オイル、そしてその中にあるかは分からないが中枢電脳幹がいくつかは揃った。
 
 
「問題はねーちゃんが持ってきてくれたこの電脳幹のなかに…たまの記憶が入った電脳幹があるか…だが…」

「よっこいせ…っと。
 …なーんか変なこと聞いたけどよォ…ブッ壊れたカラクリども…頭だけ抜き取られて売られてんだろ?」

「ああ。…もしかしたらその中に……」


 半死に(全く寝ていない)状態で栄蓮もわずかに俯いた。
 

「…なおったらオイルたっくさん飲ませてあげたいんスけどね」
「でもまァ相手は闇商人だ。そんなのに喧嘩売るなんざ命がいくらあっても……」


 ——ドサッ

 何やら物音がし全員がそちらを見ると、神楽と新八、定春がいた。
 二人共顔から血が出ている。そして…その足元には大量の中枢電脳幹。


「…オイ。そいつぁなんだ?」
「「………………………………………………拾った」」
「…どこで」
「「……………………………………………どっかで」」


 奇妙な沈黙が六人を包んだ。次の瞬間栄蓮の吹き出しによってそれが打ち破られる。


「考えてることはみーんなおんなじ…ってやつさね」
「…みてーだな」


 —


「しかしお登勢さん。良かったねェ、若い子が入って」


 今日も賑わうスナックお登勢にて、客の一人がそう言った。
 カウンターにいるお登勢や客、キャサリンはじっと一点を見ている。

 机の上にある首だけの女の子だ。


「どうにも前からこの店には色気が足りないと思ってたのよ」
「ンダコラ、私ラジャオ前ノ性欲ハ満タサレナイトデモイウノカ」
「いやいや、二人共色っぽいけどさァ…もうちょっと若さが」
「ナンダトォォ!! モッペン言ッテミロヨ!!」


 漢字とカタカナの混合面倒臭ェ…。
 
 キャサリンはズビシッと生首だけの女の子…たまを指差した。


「アンナ首タマダケノ女ノドコガイインダヨ!! エロイ事何ニモデキネージャネーカ!!」
「いや、口があれオブェッ」
「死ネヨコルァァァァァァ!!」


 ガシャガシャンと瓶で頭を叩かれている男。
 そんな男を尻目に、もうひとりの客は囲まれているたまを見ながらお登勢に尋ねた。


「お登勢さん、アレみんななにやってんの?」

「…知識を与えてんのさ。ここに来る前に何があったのか…メチャクチャに壊れちまったらしくてさァ。
 来た時は記憶もデータも全部消し飛んでまっさらな赤ん坊みたいな状態だったのよ」

「かわいそうに。何にも覚えてないだなんてねェ…」

「あ、いや…ひとつだけ覚えてることがあったよ」


 なんだっけ、とお登勢はたま達の方を見た。

 一方たまは様々な知識を与えられていた。そんな時…長髪の男が身を乗り出してきた。


「俺は桂小太郎といってな。まァ革命家をやっている」
「革命家?」
「分からんか? 侍だ。侍もわからんか?」

「侍…侍なら知っています」


 たまのその言葉に桂は嬉しそうな声を上げた。
 たまは目を閉じどこか嬉しそうに微笑みながら何かを思い出しているようだ。


「勇者より魔王より上に位置する大魔王勇者の一人」
「いや違うから!! 何ソレ?!」



『 たっ…たまちゃん! たまちゃんんんんん! 』
『 たまァァァ! たまの意識が戻ったアルヨ! 』
『 ったくはしゃぎすぎっスよアンタら。…ったまさんんんんん!! 』
『 オイオイ八雲くん落ち着けよたまァァァァァァァ!!!!! 』
『 結局アンタもかいいいいい!! 』




「私の大切な……友達です」




( お父さん、良い友達がこんなにもできたよ )


 
 —


芙蓉編終了ォォ…! お疲れさんでーす…!!
ぱっつぁんのイケメンゼリフカットしちゃってすいません(´・ω・`)

↓なんか文字数まだいけるので↓


+文字数オーバー&ストーリー的に書けなかった没ネタども。


①八雲メイドさん (93訓)


「「ご主人様ァ〜」」


 伍丸弐號の背後にはメイド服の源外のカラクリ達と神楽に八雲。
 …見事に八雲は俯ききっている。神楽に強制的に着せられたのだ。


「「プぎゃはははははははははは!!」」
「わ、笑ってんじゃねェェェェ!」
「に、にあってるよ八雲クンンンン…! …え、何かマジで似合ってんだけど」
「やくっ…ブギャハハハハハハハハハ!! ご主人様って言ってみぎゃはははははははは!!!!!」
「ゴシュジンサマァァァァァ死ねェェェェェェ!!!!!!(激紅潮)」


という八雲の逆襲がスタートしてしまい本編進まなくなるのであえなく却下。


②お父さんをツッコませてみる (93訓)


「次はお前達だ。何か言い残す事はあるか」


 伍丸弐號が栄蓮と銀時に向かって冷たく言い放つ。
 フッ…と二人は笑った。


「バーカバーカ! バァァァァァカッ!(栄)」
「アホォォォォ! 親バカァァァァァ!(銀)」
「小学生?」


イヤお父さんこんなキャラじゃねーよ&文字数オーバーであえなく却下。


③下ネタ (89訓)


「…くだらねェ。人間をつくりてーんなら嫁さんつくって毎晩腰振ってりゃいいだろ」
「【ピー】してりゃ【ピー】が【ピー】と【ピー】して【ピー】するんスよ」
「あァ、八雲くんってそういう系も興味ある感じ? あ、今度一緒に遊郭いk」
「「もうどこへでも逝けよ18禁コンビィ…(栄蓮&神楽)」」


やめようね しもねたばかり やめようね

という事で却下←


芙蓉編、読んで下さり有難う御座いました!!(´∀`)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.236 )
日時: 2013/12/29 23:40
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: hSqi2epP)


 世間は寒々とした冬。皆家でこもっているだろう。
 …だが江戸ではちょっとした熱い事件が起きていた。


 95訓 私欲の裏切りじゃなくて相手を思っての裏切りってちょっと格好よくない?


「ぐぁっ!!」


 栄蓮の叫び声が響いた。その心臓部から大量の血が流れている。
 倒れこみながら栄蓮は自分を撃った張本人を睨んだ。


「あ…んた…!」
「……」
「な、んで…?!」


 ドクドクと流れていく血。その血を見ながらニヤリと彼は笑う。


「なんでアンタが…?!」
「……」
「ッ総悟!!!!」
「……」


 ドンッという銃声がもう一度響いた。
 今度は銃弾が栄蓮の腹部を貫き、彼女の瞳が見開かれた。


「そ…う…ご……」
「……わりーね」
「そ……」


 ——ドォンッ!!

 もう一度銃声が響き…今度はその銃弾が栄蓮の頭を貫いた。
 ピクッと栄蓮の体がはね、そのままクタリと力が抜けていっている。


「俺ァもう、戻れねェ」


 赤い眼光が夜の闇の中に光っ
















「何してんだオメーらァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」
「「グブオォッ!!」」


 いっつぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
 普通顔面蹴る?! 女だよ?! 私女だよ?! 兄さんひどくない?!


「何でゲームしてんの?! オメーら今勤務時間じゃね?!」 
「ゲームが俺達を呼んでやした」
「嘘つけェェェ! つかなんでリアルに書いてんの?! なんで栄蓮死んでんの?!」


 ストーリーてきにはネ! とあるSPのお話なんだよネ!

 プレイヤー二名(SP)が護衛しつつ自分も生き残るって話!
 ンでそれだけではなく一定の数敵を殺すと特別なアクションが起きるのネ!


「そのアクションの中に“裏切りは僕の名前を知っている”っていうアクションがあるのネ!」
「どんなアクションンンンンンンン?!」
「味方を裏切って自分だけ生き残るってやつでさァ」
「いいのかSP?! そんなのでいいのかSP?!」


 めっさ面白いよコレェェ! 私死んだけどォォォォ!


「よし、土方さんもやりやしょうよ。……………ぶっ殺したらァ」
「今小声でなんか聞こえたんだけど」
「そういうゲームだよ兄さん! やってみ! さっ、やってみ!」
「誰がやるか!」


 コツは相手のプレーヤーよりもより多くしかも速く敵を殺してアクションを発動させることさ!
 じゃないと殺されるよ私みたいに!


「いいからテメーらはとっとと仕事しろ! オラッ、ゲームきるぞ!」
「あっ、ちょっ、やめろィ!! 今いいところなんでさァ!!」
「そーだぞ兄さん! 次は私が総悟をやったるんでィ!」
「なんで総悟口調?! いい加減にしろよオメー…らァァァッ?!」
「「ギャアアアア?!」」


 ちょっ、兄さんがゲーム機の上に転んだァァァァァァ!
 え…ちょ……え、オイ? オイ兄さん? オイおにーちゃん?


「「ゲーム機ブッ壊れてるーうゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」」
「いって…。…………。おいちょっと待て、何だその殺気は。おい、おいィィィィ?!」
「「ゲーム機ぶっ壊しやがってェェェェェェェェ!!!!!!!」」
「元はといえばオメーらが…んがあああああああああああああ!!!!!!」


 フルボッコだゼッと! ちょ…まじでふざけないでよォォォ!


「ダメでィ…ゲーム機完全に崩壊してらァ……」
「うそでしょー…」
「オ゛…オ゛メ゛ーラ゛…ッ」


 もうSPできねーじゃねぇかァァァァ…!
 幻のアクション、“未来を察することができる”を発動させてみたかったのにィィィ…!


「どうしてくれるよ? どうしてくれるよ兄さん?」
「ぶっころすぞ土方」
「いやもう既に半死にッスから」
「八雲! それに近藤さんも!」


 なんか八雲と近藤さんが入ってきたよ? どったの? 何かあった?


「副長ォー。大丈夫ッスかー」
「オイ、それ踏みながらいうことじゃねーぞ」


 うん、八雲も兄さん踏みつつ言ってるよねネ! 絶対思ってないよネ!


「今日はみんなに大事な話があってな!」
「大事な話ですか?」
「おう!」


 兄さん引きずりつつお座りタイム。…何これ、真面目な話?
 つーかゲーム機ィィィ…!


「今度新発売される“OWee(オヴェェ)”って知ってるか?」
「なんで吐いてんの?」
「実はそのゲームをお妙さん達に買ってきて欲しいと言われたんだ!」
「え、お妙さんに?!」


 つ…ついに近藤さんがお妙さんに頼りにされた?!


「“キャバ嬢全員分のOWee手に入れてこいや。できなかったら眼球にデコピンな”だとよ!」
「それただの脅しだろーがァァァァッ!!」


 眼球にデコピン?! つかデコピンってでこにするからデコピンじゃなかったのね?!
 お、お妙さんならマジでやりそうだから更に恐い…!


「なるべく多く手に入れたいんだ! だから頼む! 同行してくれ!」
「俺はいいっスよ」
「なァ栄蓮、もしかしたら俺らの分も手に入るんじゃね?」
「ふぬぉ?!」


 そ…そうすればもっと高度なSPを楽しむことが…!


「だから俺達も行こーぜィ」
「そだね! 行きます行きます! 私達も行きまーす!」
「サンキューな! お前達の分も頑張ってとろうぜ! トシ、お前も来てくれるよな!」
「イヤ、俺は…」


 ちょっと待て。ちょっと待て兄さん。
 誰がゲームに壊したと思ってんだコラ。責任取りやがれコラ。


「なんだよその目は! イヤ言いたいことは分かるけどさ! 分かるけどさ!」
「んじゃあオメーも同行すべきでさァ」
「元はといえばオメーらが…」
「けど潰す必要までありやしたかィ?」
「……」


 そ…総悟イズストロォォォォォォングッ…! つぇぇぇ…!


「…分かったよ」
「よっしゃァァ! じゃあトシも一緒にな!」


 よっしゃ! SPのため行くぜェェェェェェ!



(ちなみに徹夜で並ぶから)
((マジでか?!))


 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.237 )
日時: 2013/12/30 00:03
名前: Sora (ID: y3VadgKj)




コメしたのに乗ってなかったぁぁぁ!!Σ(゜д゜lll)
ショック_|‾|○



本当に!!
まじお願いだからその目やめて!?
わかりきったことじゃん!ねっ?みたいなかんじで……


その瞬間電気が落ちて
夕凪/八雲君「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
栄蓮隊長「えっ!?なになに?ふわっとぉ!?」
松菊「停dいだだだだ!」
明かりがつくと二人とも…で笑う隊長たち…

やっぱ松菊だとおもうっすわ…(−_−;)

きゃぁぁ!!
八雲君の女装ヤバし!
ふぎゃぁぁぁ!!テンションがぁぉぉ!!



ってかきたぁ!
コレアレですよね!?銀ちゃんと土方が一瞬にして
チーン
するやつですよね!?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.238 )
日時: 2014/01/01 13:04
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: L/on88L2)

 Sora様

新年明けましておめでとうございます(´∀`)!
昨年度は本当にもう本ッ当にお世話になりました((((;゜Д゜))))
今年もよろしくお願いします!

私なんて今日の朝から親に鋭い視線をww
オマッ、新年初日からそんな目を向けんなよwwってなりました((


栄蓮「フッ…! 私達を散々痛めつけた罰さ…!」
松菊様「…つーかこのログアウトしたおふた方どーすんの?」
栄蓮「…………。…布団に…寝かせておいてあげよっか……」
松菊様「……そうですね」
栄蓮「あ、今年もよろしくお願いします〜(´∀`)」


八雲はくせっ毛でうねうねしてるし女装も似合いそうかなー…と思いました←
そうですよww勇者ちん○すですwwwwww


 —


栄蓮
「明けましておめでとうキビうんこォォォォォォォォォォォ!!」

土方
「なんでそっからだァァァァァァァァ?!」


 95.5訓 めでたい日には警察も泥棒も関係なし…かな?


栄蓮
「いやァ〜…。年が明けちゃったよ年がァ〜」

近藤
「あけおめェェェェことよろォォォォってやつだな!」

土方
「近藤さん、それアンタの年ではもう使っちゃダメだ」

沖田
「何か作者年内にOWee編終わらせてやるとか言ってたような気がするんだけど終わってなくね?」

八雲
「疲労とか倦怠感とか眠気とかでできなかったらしいっス」

土方
「いやそれ結局は全部疲労だろ」

山崎
「あんパン食べたいです」

沖田
「んじゃ今年のザキの目標はあんパンになるでさァ」

山崎
「なんでですかァァァァァ?! ただ単にあんパンが好きなだけですからァァァァ!」

沖田
「ちなみに俺の今年の目標も土方をぶっ殺して副長の座をとるでさァ(`・ω・´)+」

土方
「(`・ω・´)+腹立つんだけど。超腹たつんだけど」

近藤
「俺の夢は…やっぱお妙さんを嫁に迎えるだな!」

八雲
「近藤さん、今年も夢にて終わりそうっスね」

栄蓮
「私はー…なんだろ…。兄さんをぶん殴る!!」

土方
「なんでだよォォォォォォォ?!」

沖田
「大丈夫でさァ、栄蓮。何か動乱編でお前土方をぶん殴る予定らしいぜィ。予定だけど」

八雲
「いや完全なるネタバレっスよね」

近藤
「大丈夫だ、予定だしな! 色んなパターンが浮かんでるらしいから!」

山崎
「……てゆかなんで台本書き?」

栄蓮
「いや、分かりやすいように配慮だって」

土方
「読者にだけは優しいよなホント」

高杉&晴香
「こーんにちはー」

栄蓮&八雲
「「∑(`・ω・;)???!!!」」

土方
「いや作者文面ふざけんのも大概にしろよ。手抜きすぎだろオイ」

沖田
「モロに顔文字入れてきやしたねィ。…つかなんで鬼兵隊?」

近藤
「いや、ここ舞台裏だから」

近藤以外
「舞台裏とかあったのォォォォォ?!」

高杉
「明けましてメリークリスマス。今年も世界をぶっ壊したらァ」

栄蓮
「いやどう見ても舞台裏じゃないよね。世界ぶっ壊したる言ってるよね」

沖田
「しかも何か色々混じってなかったかィ?」

晴香
「いや…なかなか鬼兵隊出番ないからこういう時にでもっていう作者の配慮」

土方
「なんか鬼兵隊にまで優しいんだけど」

山崎
「俺達にそんな優しさ向けられたことないですもんね〜」

晴香
「というかあの、万事屋御一行は? 出さなくていいの?」

花火
「あ、マジだわ。とゆことで」

銀さん
「こんにちは〜〜〜〜ハッピーニューイェーガァァー」

栄蓮
「ハッピーニューイェーガァァーってなに」

新八
「お邪魔しま〜す」

神楽
「なんか食わせろヨコラ」

沖田
「チャイナ安心しなァ、俺がすぐに最後の晩餐食わせてやらァ」

神楽
「最高の晩餐?! 何アルかそれ?!」

沖田
「オイ、年明けて頭だけじゃなく耳までおかしくなったか」

土方
「テメェらなんで来やがった?」

銀さん
「イヤ、作者の気分的に」

高杉
「よォ銀時ィ」

銀さん
「よう。つかこいつらいるんだから俺らもいていいだろ。出番くれ」

栄蓮
「原作ひゃっほいが何言ってんの」

銀さん
「ンだとコラやんのか瞳孔女」

瞳孔女
「オイアンタのせいで名前表記変わったじゃんか。やったらァ。なにする?」

銀さん
「そうだなァ…これからの展開を多く言えた方の勝ちだ」

沖田
「いや完全なるネタバレでさァ」

山崎
「作者受験だから更新ペース落ちるんで一応説明しとかなくちゃなんですよ」

晴香
「出番欲しいわよほんと」

八雲
「マジでか」

高杉
「と言うか凪の方の更新はどうなってんだよ」


「作者基本バラガキ優先だかんね」

沖田
「おっ、凪のねーさんじゃねェかい」


「どうもォー。…つかまだ凪の方で私と君ちゃんと喋ってないかんね。
 その呼び方も完全なるネタバレだかんね」

沖田
「ちなみにとある少女からはシリコン女と呼ばれる予定でさァ」

土方
「分かんねーけどもネタバレやめろ」

神楽
「てゆかなんか既にババアと銀ちゃんの勝負始まってるヨ」

近藤
「マジか」

ババア
「おいチャイナ娘、アンタのせいで名前表記変わったじゃんか」

銀さん
「行くぞー。まずOWee編やりぬくだろー? 他には何すんの?」

栄蓮
「真選組動乱編でしょ? んで吉原炎上編でしょ?」

八雲
「あと六角屋編もするんスよね」

土方
「オイ、これオメーが入ったら勝負にならねーんじゃねぇの?」

沖田
「まァいいでさァ。あとなんだっけねィ、スタンド編は?」

新八
「真選組関係ねーからやらねェェェェらしいです」

神楽
「芙蓉編はいきなりすぎてネタがなさすぎてもう作者泣きそうになってたヨ」

山崎
「更新するのが大変そうでしたからね。なんか俺とんでもない役任されてたし」

栄蓮
「あ、マジじゃん。ザキのミントン折ってないじゃん」

近藤
「栄蓮〜、ほいよっと」

山崎
「あァァァァァァ! 俺のミントンンンンンン!」

銀さん
「え、何これ? 折るの?」

晴香
「あら…? この人真選組動乱編で万斉にグサッといかれる人じゃないの?」

高杉
「ククッ…どうせなら今からやってやろうか?」

新八
「すいません、山崎さんが危険なんですが」

神楽
「まァ大丈夫アル。どうせジミーあるからな」

山崎
「どう言う意味ですかァァァァ!」

栄蓮&沖田
「はいっ、せーのォォォォ!」 バキッ

山崎
「んぎゃあああああああああああああああああああああああああああ」

土方
「なんか栄蓮と総悟…ミツバ編終了後以来仲良くね?」

沖田
「死ねよ栄蓮」

栄蓮
「ンだとコルアアァァァアアアアアアアア!!!!!!!」

近藤
「トシ、気のせいだ」

高杉
「銀時ィ、ヅラは?」

銀さん
「いやいくら舞台裏でも…ってオメーらがいる時点でんなもんはねぇか」

晴香
「まぁ地味に潜んでたりするのかもね」

八雲
「たとえばどんな感じッスか?」

銀さん
「“95.5訓…屯所の前でずっとスタンばってました!”…てきな?」

栄蓮
「あ、ありそう」

ヅラ
「屯所の前じゃない、屋根上だ!!」

沖田
「いやホントに何かいやすけど」

栄蓮
「はい逮捕ォォォォォ」

ヅラ
「何をする土方栄蓮んんんんんんん!!」

高杉
「久しぶりじゃねぇか、ヅラ」

ヅラ
「ヅラじゃないかつ…って高杉ィィィ?! そ、それにハルも?!」

晴香
「お久しぶり」

沖田
「再会中ワリーんですがそろそろ文字数が2900突破してまさァ」

土方
「オイ三番隊、そろそろまとめに入れ」

栄蓮&八雲
「うーい」





 昨年度中は本当にお世話になりました。
 
 連載とか全く続かなかった私が90話越えとか正直奇跡です、ホントに。
 四月までは更新ペース不明が続くと思われます。
 しかしながら必ず馬鹿な栄蓮と八雲、そして晴香を書こうと思っております。
 どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

  
 明けましておめでとうございます!! 今年もよろしくお願いします!!(´∀`)♪




栄蓮&八雲
「つーことで」

真選組
「はい攘夷浪士ども逮捕ォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」

ヅラ&高杉&晴香
「やっぱそう来るかァァァァァァァァァァ!」

栄蓮
「ねっ、天パ♪」 ガチャンッ

天パ
「…え? なんで俺? え、なんで?」

栄蓮
「読者とアンタが一番理由分かってるから大丈夫さ! 
 はい、一言!」


白夜叉
「え、えーと…、今年もよろしく頼むぞコノヤロォォォォォッ!」


栄蓮&八雲
「はい白夜叉逮捕ォォォォォォォォォォ!!!!!」

銀さん
「んぎゃあああああああああああああああああああああああああああ」



「はい、オワレ\(^p^)/」


              + 今年もよろしくお願いします +

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.239 )
日時: 2014/01/02 02:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rn3pvd6E)


 大晦日の寒い夜の中。新発売されるOWeeを望む者達が長蛇の列をつくっている。
 ブルブルと震えながら栄蓮もその列に立っていた。


 96訓 バカもアホも気づけば友達


「う゛ー…!」


 寒い寒い寒い寒し寒し寒し…! 寒すぎるゥゥゥゥ…!
 早く発売時間になってくれェェェ…! こ、凍えじぬ…!


「隊長、大丈夫ッスか?」
「はうううううう大丈夫じゃねーわ凍え死にそうだわもう帰りてーわ」
「さいなら」
「年明け前もひでーなオイ」


 ちなみに現実ではもう年明けてんだぞコンニャロー。
 つーか寒ッ?! ゲームはほしいけどここまで寒いとやってらんないよ?!


「あ、あれ? 総悟と近藤さんは?」
「あぁ、あっちっス」


 …ん? なんか風呂に入ってる男が一人いるんだけど?
 その傍で頭シャカシャカ洗ってる人もいるんだけど? 何か店員さん傍で困ってんだけど?


「すいませんお客様、他のお客様のご迷惑になりますので…お風呂はちょっと…」
「なんだコラ。こっちは徹夜で並んでんだ。風呂くらい入りたいだろ」
「やめろ総悟。すいません、スグ終わりますんで。まだあそこ洗ってないんで」
「なんかいらねー情報まで言ってるんスけど」


 てゆか風呂入りたい…! 徹夜はやっぱきついよォォォ…!
 …てゆか、あのおバカふたりはマジなにやってんの?


「いや、もう警察呼びますよ」


 いや警察私たちです。


「あのホント、もうちょっと」
「いや、ちょっ」
「いや、あの」
「ちょっ、ちょっ」


 総悟風呂に入ったままガタガタされてるよ。いいのか総悟。
 めっさじっとしてるけどいいのか総悟。つかいいのか真選組。

 まァ、とりあえず、


「ちょっ、まだあそこ洗ってないでしょぉーがァァァ!!!!」
「「「うおらァ!!」」」


 ——ゴォシャァァァッ!

 私と八雲、兄さんで風呂ごと蹴飛ばせば2人ともすっ飛んでいった。
 うん、すいませんね店員さん! すいませんねみなさん!


「オイ、あれ万事屋どもじゃねぇか?」


 あ、マジだ。天パにチャイナ娘に眼鏡だ。つかもう兄さん向かっていってるし。
 にしてもよくやるなァ。大晦日にこんな所に並ぶなんて…あれ? 私たちもか?


「てめーらこんな所で何してやがる」
「そのセリフそのままバットで打ち返してやるよ」
「そのセリフをさらにバットで打ち返してやる」
「そのセリフを」
「もういいですしつこいです」


 ホントにてるなァ、この2人。馬鹿なところとか馬鹿なところとか馬鹿なところとかが。
 つかこたつだ! ヤバイマジで凍死しそうだから入らせてくんな!


「ようババア! 相変わらず色気ないアルな!」
「余計なお世話なんだけど」
「神楽ァ、こんな大人にだきゃあなっちゃいけねーぞ」
「チャイナ娘、こんな目が死んでてニートなクソ野郎みたいになっちゃいけないよ」
「相変わらずボロクソいうよな俺にだけ!!」


 オ メ ー が ウ ゼ エ か ら な 。 

 …腐れ縁ってやつ? なんかどこまでも付き合ってるよね、地味に。


「ふざけんなよ俺もテメーなんかウゼエの極みだよテメェなんざG以下だよ」
「はァ? GのさらにしたのG以下のやつに言われたくないね!」
「それどんなGだよ?!」
「さむさむさむ! あっ、コタツだ! ちょっと入れてくんな!」 


 おっ、近藤さんと総悟も入ってきた。
 …あと何か隣でノペーッって伸びてる二枚目がいるんだけど。なんか地味に可愛いんだけど。


「隊長…俺なんかもう眠いれス…」
「眠いれスってなに。ほら、しっかり! もうちょいで発売時間だよ!」
「八雲さん、眠いんですか?」
「そうみたい」


 眼鏡は眠くなさそうだね、全く。ほら八雲ォォ…アンタも見習えよォォォ…!


「ほらもう発売じか」
「12時になりました! 弁天堂OWee販売開始いたします!」
「おっ」
「並んだ順に慌てず駆けず、係員の指示に従いおひとり様一個だけお買い上げ…」
「「「うがァァァァァァ!!!!」」」


 兄さんんんんん?! 天パァァァァ?! つか八雲まで混じってるし?! さっきまでのアレなんだったの?!
 やめてよもォォォォォ係員さん涙目じゃんかよォォォォォォ!


「人の話きいてんですか!」
「関係あるかァァ! 世の中弱肉強食なんだよ!」
「OWeeは俺のもんだァァァ!」


 二十超えたくせに何してんだあの馬鹿共ォォォォォォ!
 ちょ、どーするよ?!


「お客様、落ち着いてください。ちゃんと対策は考えてますから」
「マジですか」
「ええ。平和的で、絶好のデモンストレーションになる方法を」


 …何ソレ?


(あれ? 今日文字数少なくね? 2000もいってないよ?)
(いっつも3000オーバーしてるんスけどね。おい作者、頑張れよ)
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.240 )
日時: 2014/01/02 09:36
名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)

ナギまだかな〜

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.241 )
日時: 2014/01/02 12:47
名前: Sora (ID: GEZjoiD8)





あけましておめでとうございまするm(_ _)m
こちらこそ昨年度は大変お騒がせいたしました
本年度もよろしくお願いします(‾^‾)ゞ


僕なんて紅白見ながら絵書いてて
超絶冷た過ぎる目で家族全員から見られましたよ(−_−;)

やばい!
超絶楽しいんですけど!?
ちょっ!マジ面白すぎる(≧∇≦)

八雲君可愛いよぅ!!!!!
絶対栄蓮と並んでもわかんないぐらい可愛いっすよ!!

きゃっほぅ!
きたきたきたきたきったぁぁぁぁ!!!
栄蓮と八雲君が何になるのか楽しみです!!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.242 )
日時: 2014/01/03 04:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: fYNkPhEq)

 Dr.クロ様

今年も凪ともどもよろしくお願いします(´∀`)

 Sora様

よろしくお願いしますっ!

みんなひどいですよね新年早々。ホントひどいですよね新年早々。
お年玉くれんのって言っただけで冷たい目ですよ新年早そ((もういい

ノペーッて伸びてる八雲は可愛いかなーと(笑)
栄蓮は女っけないですからねww

さぁて…何にしましょう?(´∀`) ←考えてない

————————————————————————————————


 店員の言葉と同時に何やら変な装置が働き出した。
 そこにあったのは…直接ゲームで対戦できるようになっている設備だった。


 97訓 よく見知った奴は変装しててもすぐわかる


「きょ…巨大なTV画面と…OWee?!」
「お前らァァ! ゲームがそんなにほしいかァァァ!」


 何っか変なの来たよォォォ?! 何アレ店長ォォォ?!


「そんなにほしいならゲームで勝ち取れ! それが真のゲーマーだ!
 先ほど真っ先に飛び込んできた血気盛んなゲーマー達! 今から二手に分かれてもらいゲーム対戦をしてもらう!」


 …え、なに? 私たちか? 私たちのことなのかそれ?

 何か勝った方にはゲームあげるとか言ってるけど…イヤ嬉しいけども。
 ほかの人たちには私達が勝つか万事屋一行が勝つか賭けをしてもらうみたい。

 …つまりは私達に彼らの運命もかかってんのか?


「アレ? でも真選組チーム、ちょい多いですよ?」
「あー…そだね。んじゃそこの紫くん、そっち行って」
「適当だなオイ」
「んじゃ、行くっスね」


 って八雲行っちゃったよォォォォォォ?! いいのか?! いいのかコレ?!


「おーう八雲くんいらはーい」
「どうも、坂田さん」
「ヤバイアル18禁コンビ結成させてしまったヨ」
「全力阻止だぞチャイナ娘ェェ…!」
「お、おうヨ」

「では一戦目をはじめまーす」


 って何かもう勝手に一戦目始まろうとしてますけど?!
 なになに? なんの勝負?


「第一戦目はギャルゲー対決! “バキバキメモリアル”です!!」


 ときめけやァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!

 なんでバキバキ?! 何がバキバキ?! ときめこうぜ?!
 てゆかギャルゲーかァ…やったことないんだけど。


「どーすんの兄さん? 誰が行くの?」
「ここは間をとってやく…ってそうだあいつ万事屋メンバーだ」
「フッフッフッ! ここは俺が行こう!」


 おっ、近藤さんんんんん! …いけんのかな?


「三次元より二次元に生まれてくればよかったのにとお妙さんにも称された。
 この近藤勲にかかればヒロインの一人や二人、十五分あれば十分」

「いやそれほめられてませんよ、死の宣告ですよ」

「あらゆるギャルゲーもやりつくした俺には新しいゲームでさえどの選択肢を選べば女の子の好感度があがるか…。
 デートにはどこが最適かなんとなく読めてしまうゥゥ…!」

「三次元でも生かせればいいのにねェ」


 ここ二次元だけどネ。

 ゲフンゲフン。まぁこっちは近藤さんで!
 それにしても万事屋メンバーは誰で…。


「フハハハハハハハハハ!」
「だ…だれだ?!」


 なんかさっき入ってたこたつの中から声がするよ?! だれ?!

 かと思えばこたつがバーンっとひっくり返されて。
 …なんか長髪のマリオさんが出てきたんだけど。


「フン、ただのしがない配管工さ」


 …いや、桂じゃね? いやどう見ても桂じゃね?


「…ニイサン? ニイサン、アレカツラジャネ?」
「…………」
「ニイサン?」
「……マ」


 …マ?


「マ…マリオさんじゃねぇか…ッ!!」
「兄さァァァァァァァァァん!!」


 あんな長髪のキモイマリオいるかァァァァァァァ!
 ホラなんか眼鏡に蹴り入れられてるし絶対桂だよアレェェェェェ!


「あの…サインとかもらっていいっスか、マリオって。
 とーしろーくんへって書いて欲しいんですが」

「兄さああああああああああん!!」


 なんか色紙とペンもって行っちゃったよォォォォォォォ!
 もう絶対桂だよアレェェェェ!


「土方さん! 騙されちゃいけやせん!!」
「そっ…総悟…!」


 総悟ォォォォォォ! アンタは神だァァァァァァァァ!
 もうこの馬鹿な兄さんに言い聞かせてあげてェェェェェ!


「そんな長髪のマリオなんざ見たことねーや」
「そうそう…って、え? …総悟?」
「本物は…あっちだ!!!!」


 エリザベスさああああああああああああああん!
 エリザベスがひげつけてるだけじゃんかもう絶対桂じゃんかァァァァァァ!


「バカかオメーは!」


 バカはアンタだよ?! 私もだけどね?!


「アレは弟のルイージさんに決まってんだろーがよ! セガ派は黙ってドリキャスやってろボケ!
 シェンムーの続編ずっと待ってろボケ!」

「言われなくても待ち続けまさァ。きっといつか戻ってきまさァ」

「八雲ォォォ…ヘルプm」

「マリオさん! 俺、風霧八雲って言います! よ、よろしくお願いします!」

「あ、ああ…こちらこそ…」


 やぁぁぁぁぁぁぁくぅぅぅぅぅぅもぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
 何してんのアンタはァァァァァァァァァ!


「え、栄蓮さん…? 大丈夫ですか…?」
「眼鏡…アレ桂だよね…? 絶対桂だよね…? ねェ私が間違ってるのお母さん…?」
「誰がお母さんですか?! ちょ、しっかりしてください! あ、アレは…」
「桂だよね? 私間違ってないよね? ねェ?」
「…はい」


 ざまぁ見やがれェェェェェェェェ! やっぱ桂じゃねーかッ!
 よっしゃァァァァァそうときまれば逮捕ォォォォォ!


「それでは一戦目、ギャルゲー勝負開始!」
「ってなんか始まったんだけど?!」


 万事屋チーム桂が出てるんだけど?! いいのか?! 逮捕していいのか?!


「……………瞳孔女ァ」
「ナンデスカ」
「……………ちょい、見逃してくれ」
「……………」


 …ああ、アレはマリオなんだ…。そうだマリオなんだ…。
 そしてあっちの白い鳥がエリ…じゃなくてルイージさんなんだ…。

 うん、もう真選組は終わってるんだ…。いいのか…いいのか…


「瞳孔女ちゃァァァァん?! 何かもう真っ白だけどォォォォ?!」
「もういいんだよ…あれはまりおあれはまりおあれはまりおあれはまりおあれはまりお」
「そこまでしなくていいからァァァ! 終わったら即刻逮捕してくれていいからァァァ!」

 マジでか。じゃあバキメモ終わり次第逮捕ね。
 兄さんや総悟がなんて言ってこようとそんときはもう桂ね。マリオじゃないからね。

 ん? なんか並行してもいっこ勝負が行われるみたいだけど…。


「時間短縮のため第二戦目も行います! その名も…“信長のゲボェ”!」


 野望もたせてやれよォォォォォォォォォォォォォォ!

 なんでゲボェなのなんで吐いてんのォォォォォォォォォォ!
 しかも何かもう眼鏡とザキで始めてるよォォォォ! 


「何アレマジ気持ち悪いんだけどなんで信長ゲボッてんの」
「そういうゲームなんスよ。テトリス形式でゲボェを消していくんス」
「ぜってー売れないよね」


 ・
 ・
 ・


「勝者、山崎退! カツオ!」


 …イヤなんか半分寝てるあいだに終わってたんだけど。
 え、なに? 一対一かァ…んじゃ次、私たち?


「これで一対一か…勝負は残る三人との戦いで決まるってわけですねィ」
「一人味方のはずのやつ混じってるけどね」
「どれとやります? 俺ァどれでもいいや、どれでも面白そうだし」
「どれも不快だ。強いて言うなら八雲で」
「私は天パ野郎をフルボッコかな」


「年末大掃除といきますかコノヤロー」
「ゴミ片付けてさわやかに新年迎えるとしますかコノヤロー」
「とりあえず隊長ボコりますかコノヤロー」
「「賛成だコノヤロー」」
「なんでだコノヤロォォォォォォォォ!!!!!!」


( つかオイ、もう年明けてるぜ )
( 今年もよろしくだぜ )
( いいんだよ。どうせそのうちうやむやになんだよバカヤロー )


 —


各シーン省きすぎですいませんm(_ _)m

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.243 )
日時: 2014/01/03 08:48
名前: sora (ID: L3izesA2)




そうですよ…新年ぐらい見逃して欲しいっすw
因みにお年玉はあげる側ともらう側両方でしたwww


栄蓮は女っ気ないように見えて実は周りが悲惨すぎて
女っ気ありますよね!


これっ…反則ぅぅぅ!!
これ絶対反則ぅぅ!
桂マリオに土方とか八雲君とか……っ!!!
お腹痛い…!!
隣で弟に怪しい目で見られるぅぅぅでも笑うしか…っ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.244 )
日時: 2014/01/04 13:09
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4RLKS53x)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11742528470.html

参照≒「新年一発目栄蓮&八雲」…のはずなんですが失敗です←


 Sora様

私はもらうばかりですねwこの月は金持ちになれますww

そ、そうなんですか?!(´Д`) ←
栄蓮って女っけないなァ…皆さんの小説の女の子達女っけありまくりでかわええなあ…。
とかいつも思ってるくらいなので←

桂マリオは原作でもうホント面白かったですよw土方もw
八雲はアホの子なので参戦でs((ry

 —
 

 山崎が一勝、カツオ(桂+マリオ=カツオ)が一勝で一対一になった。
 お次は銀時と神楽と八雲チームvs土方と沖田と栄蓮チームでの対決だ。


 98訓 人生は名前で決まることもある


「え、コレタッグ戦なの?」


 なにやらお次はRPGで勝負らしくて…チーム戦的な?
 ちなみにプレイするゲームは“ドラゴンハンター”やらなんやら。


「世界征服を企む魔王を倒す勇者となり、仲間とパーティを組んで協力し合いクリアを目指すオンラインRPGです!
 このゲームは新型ゲーム機OWee最大の売りとされる、バーチャルコントローラーに対応した最新のゲームです!」


 何やら店員さんの説明とともに渡されたのはサングラスみたいなヤツ。ゴーグルらしいけど。
 

「このゴーグルと手袋、ブーツを装着しプレイすることにより!
 プレイヤーはまるでゲームの世界にそのまま入り込んだようなプレイを楽しむことができるわけです!」


 ホントかな…? ぃよし、ゴーグル装着ゥゥゥゥゥゥ!
 はい、ここでちょっと説明ィィィィ!

 現実での会話=「」
 ゲーム内での会話=名前+【】
 栄蓮の心=いつも通り
 桂+マリオ=カツオ

 です! え? 何か変なのまじってる? 気のせいっスよ!
 はいではいってみましょォォォォォォ!


【う…うわおォォォォォォォォォォ!】


 なにこれェェェ?! ゴーグル装着した瞬間世界が! 世界が変わったァァァ!
 リアルにゲームの中なんだけど! す、すっごォォォォォい!


【兄さん兄さん! 早くゴーグルつけて!】
【…っと。なんだこりゃァ?! すんげーな、オイ】

「名前は4文字までしかつけられません。濁点も1文字に入るんで我慢してください」

やくも【坂田さん、名前がきんときになってるッス】
きんとき【なんでこんな凄ェゲームなのにそこだけファミコン並みのスペックなんだよ】


 フフフフフッ…! ザマァみやがれきんときィィィ…!


おきた【土方さん、ききましたか。
    土方さんは名字も下の名前も無理なんで俺が適当につけときました】

ちんかす【オイ、誰かチームを変えてくれ】

   【ぶはははは! 兄さんちんかすってェェェ!】

おきた【ちなみに栄蓮のもつけといてやったぜィ】

しねかす【ねェ、名前がただの悪口なんだけど?】


 しねかすってひどくない? マジひどくない? 悪口じゃない?


「勝負は先に魔王を倒した方を勝ちと言いたいところですが…。
 生憎そんな時間はないので! 北の洞窟に巣くう盗賊団を先に退治した方を勝利とします!
 それでは…ゲーム開始ッ!」


かぐら 
レベル1/HP15 【よっしゃああ! いくアル!】

きんとき
レベル1/HP17 【まァ落ち着け。とりあえずこのレベルじゃ街の外に出ても簡単にやられちまう。
       まずは装備が必要だ】

やくも
レベル1/HP16 【とりあえず近くの雑貨屋にでも入りますか?】

おきた
レベル1/HP16 【…どうします? 武器でも買いに行きますか。
       それとも街で盗賊の情報でも集めますか、ちんかすさん、しねかすさん】

ちんかす
レベル1/HP3 【…オイ、なんでみんなレベル一緒なのに俺だけHPこんなに低いんだ。
       なんで生まれた時から画面真っ赤なんだ】

しねかす
レベル1/HP0.1【つか0.1ってなに。なんなのその機能。なんなのそのHP。なんで私だけ?】

おきた   
レベル1/HP16 【さあ? ちんかすとしねかすだからじゃないスか?】


 誰のせいだァァァァァァ?! 誰だよこんな名前つけたのォォォォォ?!
 つーかホント0.1ってなに?! 


「どうやらHPはゲームを開始した時にランダムに振り分けられるようですね。
 これは真選組チーム、出鼻をくじかれました!」


 HP0.1とか初めて聞いたんですけど。ランダムパネェんですけど。
 つかくじかれまくりなんですけど。


ちんかす【ふざっけんじゃねーよ! こんなもんスライムにも一撃でやられるぞ!】

しねかす【いやいやいや私のほうがやばいからねェェェ?! 0.1だからねェェェ?!】

きんとき【フハハハハハ! お前達はそこでコツコツレベルあげてろォ!
     何十年かかるかしらねーがよォ! オイやくもくーん、行こうぜェー!】

やくも 【そっスねェ! いきますかァー!】


 もう完全にやくもは万事屋側じゃんかァァァァ! もォォォォォ!


きんとき【ぶっ!!!!】
やくも 【んぎゃファッ!!】


 え、なんかきんときとやくもがダメージくらってますけど?
 どったの? マジどったの?


きんとき
レベル1/HP14 どく 【おいィィィィ!! なんでゲーム開始直後から毒もってんだァァァ!!】

やくも
レベル1/HP16 かえる【げこォォォォォォッ?!】

きんとき
レベル1/HP14 どく 【なんで八雲くんはカエルゥゥゥゥゥゥ?!】


 なんかやくも紫色のカエルになってますけどォォォォォォ?!
 え、アレか?! FFでいうおとめのキッスが必要なのかァァァ?!


「どうやら開発中のゲームゆえバグがところどころ見られるようです!」


きんとき
レベル1/HP14 どく 【ふざけんじゃねーよ! これじゃあ街出る前にHP0になっちまうよ! 一歩も動けねェ!
          神楽! 毒消しだ! 早く毒消しもってこい!!】

やくも
レベル1/HP16 かえる【げこェェェェェェェェェ!!!!!】

きんとき
レベル1/HP14 どく 【神楽ァァァおとめのキッスもだァァァァァァ!!!】

かぐら 
レベル1/HP15 【うっす!】


 マジかァァ八雲カエルかァァァァァァ…!
 ディフォルメてきにはすんごい可愛いことになってるんだけどね?!


ちんかす【クク…ざまァねーな。バカやってる間に俺達ゃゲーム進ませてもらうぜ。
     いくぜしねかす】

しねかす【喧嘩うってんの?】

ちんかす【冗談だ。…いてっ】


 あ、なんか兄さん足ぶつけた。何してんの何でドジ発揮してんの。


【 ちんかすは死んでしまった 】


ちんかす
レベル1/HP0 【なんでだァァァァァァァァァァァ!!!!!】


「おおーっと、ちんかすは死んでしまった!
 どうやら看板に足の小指をぶつけHPが無くなってしまったようです!」


ちんかす
レベル1/HP0 【どんだけ弱ェんだァァァ! スペランカーかァァァ!!】


 兄さん…ってゆかちんかす死んだんですけど?!
 棺桶化してるんだけど?! かえる化以上に厄介なんだけど?!


ちんかす
レベル1/HP0 【おいしねかすゥゥゥゥ! ちょっ、俺を連れてけェェェェェ!】

しねかす
レベル1/HP0.1【なんだろう。名前呼ばれるたびにすんごい腹立つんだけど】


 でもまァしょうがないか…。よし、看板にぶつからないようにまずは一歩…!
  

【 しねかすは死んでしまった! 】


しねかす
レベル1/HP0 【なんでだァァァァァァァ!! 一歩歩いただけだろーがァァァッ!!】


「どうやら一歩歩いた時に地面についた足に伝わる振動からダメージをくらったようです!」


しねかす
レベル1/HP0 【どんだけ脆いんだァァァァ!! 弱すぎィィィィィィ!!】


「し…しかししねかすは棺桶化していません! こ…これは…!」


 な、なに?! あまりにも弱いから特典てきな?!


「幽霊化です! なんか人玉のようなものがふよふよ浮いてます! 魂のみとなってしまったようです!」


しねかす
レベル1/HP0 【結局なんにもできないんじゃんかァァァァァァァ!!!!】


おきた【てめーら何やってんでィ。人玉幽霊とこんな重てェ棺桶ひきずって旅すんのイヤですよ俺ァ。
    あ、大丈夫です。教会行って生き返らせるにゃゴールドが足りんのでちょっくらモンスター倒してきまさァ】


しねかす 【勇者おきたァァァ! そこカジノォォォォ!】

ちんかす 【そこにモンスターいねぇよォォォ! 欲望という名のモンスターしかいねーよォォォ!】



((もういやあああああああ!))
( しょうがないでさァ、土方兄妹ですから )
(( どーゆう意味?! ))

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.245 )
日時: 2014/01/04 12:18
名前: Sora (ID: FvI/oER9)




あぁ…去年までそうでしたd(‾ ‾)

あははっ
うちの夕凪に比べれば超乙女ですよ?栄蓮はwww
夕凪は野生児ですから

いやぁww
ってかこれもうさき読めない展開になってきましたぁ!?
ヤバイっ!おもしろすぎるっしょ(≧∇≦)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【OWee編】 ( No.246 )
日時: 2014/01/04 23:38
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ftjvm8dm)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11743188081.html


 Sora様

いやいや夕凪ちゃんはホントに可愛いですよww
栄蓮なんて野蛮だしたまに凶暴化するしツッコミも男っぽいしww
野生児でも可愛ければよしなのですb
栄 蓮 に 女 っ け く だ さ い 。 ←

結構楽しいですww何気に台本書きになってるのはスルーでww
今回で終わらせたい…です!((

————————————————————————————————

 参照≒「真選組チームvs万事屋チーム(OWee編)」アップ。
 栄蓮・八雲・土方・沖田・銀さん・神楽です(´∀`)

 —


 カエル化した八雲、棺桶化した土方、人玉化した栄蓮、毒持ちの銀時。
 そんな四人を置いて神楽と沖田は冒険へと出てしまったのだった。


 99訓 アレイズが使えるとホント助かる


しねかす【…で、どーすんのちんかす。私人玉になったし、勇者おきたカジノ行ったし】
ちんかす【どーするもねーよ。俺なんざ動けねぇんだぞ? 棺桶だぞ?】
きんとき【かぐらもどっか行っちまったしよォォ?! なァ勇者やくもォ?!】
やくも 【ゲコッ! ゲコゲコゲコッ!】
ぎんとき【誰か翻訳機くれェェェェェ!】


 会話になってないんだけど。超かわいそうなんだけど。
 …ってゆか私人玉状態だし、マジでなんにもできないんだけど。


きんとき【オイ、ちん&しねかす! 俺に協力しろ!】
ちん&しねかす【その呼び方すんげー腹立つんですケドォォ?!】
きんとき【…つってもしねかすは逆にいても何にもならねーか。帰った帰った!】
しねかす【ひどくない?!】


 イヤ確かに何にもできないけどさ?! 普通見捨てる?!
 

しねかす【うぅ…やくもォォ…】
やくも 【…ゲコッ。ゲコゲコゲコッ】
しねかす【ふぇ…?】


 なんつってんの? なんつってんの?
 多分何か言ってくれてるんだろうけどマジなんつってんの?


「あー…。このままでは会話が成り立たないので、サービスでカエル語を分かるようにしまーす」


 あざァァァァァァァッス! マジであざァァァァァァァァっす!


やくも 【ゲコゲコゲコ。ゲコゲコゲコェ(俺に絡みついてください。そしたら俺が高速で移動します)】
しねかす【え、いいの? それで回復ポイントまで連れてってくれるの?】
やくも 【ゲコ。ゲコゲコゲコ、ゲコゲコゲコゲコ(はい。だってアンタ、その人玉状態進むのとろいんスもん)】
しねかす【怒るべきか感謝すべきかいまいち分かんなくなってきたんだけど】


 つーか気づいたら勇者ちんかすと勇者きんときいねーよ。協力してどっか行きやがったよ。

 ま、まァいいや。人玉状態だし八雲といる方がまだいいし。
 早速カエル状態の八雲の体にクルリと巻き付いた。うん、やりにくい!


やくも 【ゲコ、ゲコゲコッ(んじゃ、行くっスよ)】
しねかす【ぬぅうォォォォォォォォォォォッ?!】


「は…速いです! カエル状態の勇者やくも、物凄いスピードで街をぬけていきます!」


 カエル八雲走るの速すぎィィィィィィィィ! ふ、風圧があああああああ!
 アンタ以前カエルになったことあんのォォォってくらい速いィィィィィ!


しねかす【やくもォォォ! アンタなんでそんな四足慣れてんのォォォォォ?!】
やくも 【ゲコゲコゲコゲコゲコ!(友達のりさちゃんにコツ教えてもらってたんス!)】
しねかす【りさちゃん何者ォォォォォォォォ?!】


 つか八雲も八雲でりさちゃんに何聞いてんの?!


「あーっと! 何と戦闘不能状態で勇者やくもとしねかすはフィールドへ!」

しねかす【ってやくもォォォ?! ここフィールドォォ! モンスター出るゥゥゥ!】
やくも 【ゲコ! ゲコ! ゲコゲコゲコ!(男は根性! 女は度胸! しねかすは死んじまえカスッスよ!)】
しねかす【いやもう一応すでに死んでる…ってあああああゴブリン来たァァァァァァ!】


【 ゴブリンが二体現れた! 】


やくも 【ゲコッ…ゲコゲコゲコ!!(チッ…! どーするんスか!!)】
しねかす【それこっちの台詞なんだけどォォォォ?!】


  コマンド
【 →たたかう
   にげる
   じゅもん
   どうぐ  】


 な…なんかコマンド来ましたけどォォォォ?! ど、どうするの?!


やくも 【ゲコ、ゲコゲコゲコッ!(とりあえず…じゅもんを!)】
しねかす【え?! 呪文なんて使えるの?!】
やくも 【ゲコェェェッ!(いいから早く!)】
しねかす【お、おう!】


  コマンド
【  たたかう
   にげる
  →じゅもん
   どうぐ  】


 よっしゃ決定ィィィィィ! けど呪文なんて…?!


やくも 【ゲコェェェ!(トード!)】


「な…なんと! 勇者やくもはじゅもんでカエルを解除しました!」


しねかす【って呪文使えたんかいィィィィ! なんでずっとカエルでいたのォォォ?!】
やくも 【いや、気分的に】
しねかす【どんな気分だったの?! しかも今完全にFF入ったよねェェ?!】


  コマンド
【  たたかう
   にげる
   じゅもん
  →どうぐ→人玉幽霊 】


しねかす【…え】

やくも 【オイコルァァァァァァ!! この人玉が見えねーかァァァ!!
     めっさキモいぞふよふよしてるぞこれをぶつけられたいかァァァァァァ!!】

しねかす【そんなもんがきくわけ】


【 ゴブリンは怯えて去っていった! 】


しねかす【なんでだァァァァァァァァ!!!!!!】


 しかもなんで私道具ゥゥゥゥゥ?! つかゴブリン達もひどくない?!


やくも 【さっ、しねかす! あとちょっとで洞窟ッスよしねかす! やっと人間状態に戻れますよしねかす!】
しねかす【しねかすしねかす連呼すんなァァァァァァァァァァ!!!】


 あ、洞窟だァァァ! しかもなんか泉があるゥゥゥ! あれきっと回復ポイントだァァァ!
 よし! 泉を使って回復ゥゥゥゥ!


【 しねかすは息を吹き返…すことができなかった!! 】


しねかす【え、なんで?】
やくも 【ああ、アンタ本体を街に置いてきたでしょ。魂が戻るべき体との距離が離れすぎてるんスよ】
しねかす【ここまで来た意味ィィィィィィィィ!!!!】


 じゃあ私はずっとこの魂状態でフヨフヨのままァァァァァァァ?!
 どこまでも期待を裏切るなァァァァァァ?!


きんとき&ちんかす【はァァァァァァァァァァァァァ!!】
しねかす【に、にいさ…じゃねぇやちんかすゥゥゥゥ!】


 もう盗賊団倒し始めてるよォォォ! 頑張れェェェェェェ!


ちんかす【しねかすゥゥゥ! オマッ、戦闘に参加しろやァァァァ!】
しねかす【私だって参加したいわァァァァ! けどできないィィィ!】
ちんかす【オマッ、ホントカスだろ! ホンットカスだろ!】
しねかす【【ピー】のかすに言われたくねーんだよォォォォォ!!】
きんとき【下ネタァァァァァァ!!】


 だって名前的にそうじゃんかァァァァァ! いや死ねかすも十分ひどいけどさァァァァァ?!


ゆうしゃ【うおらァァァッ!】
勇者たち【?!】


 な…なんか雷がァァァァ?! 一体なにィィィィ?!


「こ、これは…! この力は…!」


おきた 【王様でさァ】
しねかす【勇者おきたァァァ!! まだカジノ行ってたのォォォォ?!】
おきた 【まぁねィ。カジノで一発当てて王様買ってきました】
ちんかす【王様買うってどーいうことだよォォォ?!】


 す…すげェェェ! 一気に盗賊団をやっつけちゃえィ!


ゆうしゃ【ほあちゃああッ!!】


 な…なにィィィ?! 何かいきなり激しい衝撃波が…!


「あ、アレは…勇者かぐら! な…なんと…!」


かぐら 【魔王をゲットしたアル!】
しね&ちんかす【魔王来たァァァァァァァァァ!!!!】


 ヤベーよ王様よりもすげェェェェェ! このままじゃOWeeとられちゃうよォォォォ?!
 …ん? あ、ちょっと御手洗行きたいかも…。


「あー…ちょっと私御手洗行ってくるね、八雲」
「あ、んじゃあ俺も。神楽ァ、ちょっとよろしくゥ」


 ………………………。…………え、なにこれ。
 

 イヤ、あのゴーグル外して現実見たら、さ。

 …OWee買いに来てた人達みんなフルボッコにされてるんですけど。
 天パなんて気を失った眼鏡の胸ぐら掴んでるんですけど。 


「ぐぼォ! リーダー! やめてくれェェェ!」


 チャイナ娘なんて桂ボコってるし。


「なんだこのゴリラみてーな野郎は! てめーが首領か、あん?!」


 兄さん、それ気ィ失った近藤さん。


「…て、天パ…」
「何も見てない。俺達は何も見てないぞ。なっ、瞳孔女」
「そ…そうだね…」
「いや〜…やっぱゲームは一日一時間だわ〜…」


 あー…現実とリンクしてたのねー…。


(OWee、発売中止されたってよー)
(マジでかー)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul!! 】 ( No.247 )
日時: 2014/01/04 23:59
名前: Sora (ID: uY/SLz6f)





いやいや栄蓮にはもう備わってますって!
八雲君ときめきだし!
いい感じっすよ!
ってか栄蓮はそのままがいいですうぅぅぅ!


ってかきゃぁだぁぁぉ!!
おわったけどぅぅう!!
やばくね?超ヤバくね?
八雲君かわゆ過ぎね?
かわゆすぎるよぉぉ!?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul!! 】 ( No.248 )
日時: 2014/01/06 00:11
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: /vJa.XYr)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11743842493.html

 Sora様

ま、まァ確かに今さら栄蓮が…。

栄蓮「な、なんでそんなこと言うのよ?! やめてよ?!」

オヴヴェエエエエエエエエエエエエエエッッ!!orz ←
ハァ…ハァ…すいません、ちょっと、は、吐き気が…ぅぷッ((
栄蓮がそんなこと言ったらホント吐き気もんですよマ ジ で…。
やっぱ栄蓮は…。

栄蓮「はァァァァァァァァァ?! なんでそんなこというわけ?!
   やめてくんない?! マジやめてくんない?!」

ですよね…。うん、やっぱり今のままが一番っス…((


八雲にトードを使わせたかっt((
八雲や栄蓮が可愛いと言っていただける度に私は疑問符を浮かべてるんですが。(真顔)
でも嬉しいです! ありがとうございます!(´∀`)


————————————————————————————————



『 ねェ、どうして兄さんは剣を振るうの? 』
『 …は? 』




 呆気にとられたように土方がポカンと口を開けた。
 栄蓮はケチャップをチューチューと吸いながら、じっと彼を見つめている。



『 …なんでンなこと聞くんだ? 』
『 いや、気分的に 』
『 どんな気分なんだよ… 』
『 ねえ、なんで? 』



 大きな瞳がじっと見つめてくる。 
 フッと土方は笑い、その頭をくしゃりと撫でてやった。


『 に、いさん…? 』
『 …護るためだ 』
『 へ? 』
『 近藤さんを…護るためだ。真選組を…、護るため、だ 』



 土方は真っ直ぐな瞳でそうはっきり言った。
 迷いのないその答えに、栄蓮の表情も明るくなる。



『 …まっ、知ってたけどね! 』
『 んじゃ聞くなやァァァァァァァァ?! 』
『 兄さんは近藤さんを護るために剣を振るう。
  じゃあ私が近藤さん護りつつ兄さん護ったる! 』


『 ……馬鹿言うな 』 



 ガッツポーズをしていう栄蓮に対して、土方はもう一度強くその頭を撫でた。
 


『 オメーが俺を護るんじゃねぇ 』
『 は? 』



『 …俺がお前を———————………… 』






 100訓 誰だって苦手な人くらいいる



「伊東鴨太郎君の帰陣を祝して…かんぱーいっ!!」
「「「かんぱーいっ!」」」


 っしゃァァァァァ酒じゃァァァァァァァ! お酒ェェェェェ!
 お花見編以来だねェェェェお酒ちゃァァァァァん!


「ランランルーゥゥ!」
「八雲、なんか俺の隣にドナ○ドがいるんだけどどうしやしょうか」
「とりあえず酒に毒盛って即刻昇天ッスね」
「…………ブッハァァァァァァ! へ? なんか言ったかァァァ?」
「「おっさんんんん?!」」


 鬼嫁グッジョブ! 一升瓶グッジョブ! 一気飲みグッジョォォブ!
 

「いや〜伊東先生! 今回は本当に御苦労様でした!
 しかしあれだけの武器…よくもあの幕府のケチ共が財布のヒモを解いてくれましたな〜」


「今幕府をケチ共っつった? 近藤さんがケチ共っつった?」


「近藤さん、ケチとは別の見方をすれば利に聡いという事だ。
 ならば僕らへの出資によって生まれる幕府の利を説いてやればいいだけのこと」


「なんつー大人な対応なんスかねェ…」


 やっぱ相変わらずすんごいなァ…。つーかお酒美味しっ…。
 もーう一本んんんん…。


「最も近藤さんの言う通り、地上で這いつくばって生きる我々の苦しみなど意にも介さぬ頑冥な連中だ。
 日々強大化していく攘夷志士の脅威を、わかりやすく説明するのも一苦労だったがね」


「アハッアハハハハ! 違いない! 違いないよ! ガンメイだよね〜〜アイツらホントガ〜ン〜メ〜イ〜〜」


「ギャルみたいな口調になってるんスけど」


「近藤さん、頑冥って何ですか」


「うるさいよお前は!! 子供は黙ってなさい!!!!」


「「お父さん?!」」


 が…頑冥…。頑冥…頑冥…頑冥…。お、お酒もう一本んんん…!
 

「近藤さん、あのような者達が幕府にあってはいずれこの国は滅ぶだろう。
 我々はこんな所でいつまでもくすぶっていてはいけない」


「おぉ…」


「進まなければならない! 僕等はもっと上を目指して邁進しなければいけない!!
 そしていずれは国の中枢を担う剣となり、この昏迷する国を救う事こそが、
 この時代の武士として生まれた者の使命だと僕は考える!」 


 な…なんかスゴイ事言ってるなァ…。お酒もう一本んんんん…。


「そのためならば僕は国にこの命を賭けても構わないと思っている!
 近藤さん、一緒に頑張りましょう!!」

「うむ! みんな、ガンメイに頑張るぞ!」

「いや、頑冥の使い方間違ってます」


 伊東さん戻ってきてなーんかスゴイことになりそうだなぁ…。
 あ…ちょっと…御手洗、行きたいかも…!


「ちょ、ちょっと御手洗行ってくる…」
「そりゃ鬼嫁一升瓶を三本も四本も飲んでたらもよおすッスよ」
「…つかオメェ酔ってねェのかィ?」
「え、全っ然?」
「強すぎでさァ」


 んなことよりも御手洗ィィィィィィ…!


 —


「フヘハァ…」


 スッキリなり! ぃよっしゃァ! まーた飲むかァ!
 廊下を戻っていくと、こちらに向かってくるひとつの影。…誰?


「おや」
「……!」


 シャ、シャチョサン…ッ! 
 つーか伊東さん…ッ! うわォ…まさか抜け出してきてるとは…!


「土方くん…と言ったらかぶるか。久しぶりだね、栄蓮くん」
「お、お久しぶりです」
「まだ真選組にいたのかい?」
「…!!」


 ほぅら来たァァァ…! 完全なる嫌味タイィィィィムッ…!
 だから私伊東さん苦手なんだよォォォォ…!


「別に嫌味なわけではない」


 読心んんんんん?!


「ただ聞いているだけだ。…なぜ学もなく脳もない、男に比べれば体力もない。
 …そんな君がなぜここにいる?」


 学もない脳もないって一緒じゃね? 
 2回頭悪いって言われたようなもんじゃね?
  

「…いてはいけませんか」
「正直に言おう。…目障りだ」
「……」


 え、栄蓮のココロに10000のダメェェェェェェジッ…!

 …新入り隊士にまァ陰口やら嫌がらせやらされたことはあるけども。(まァフルボッコで終わったけど)
 伊東さんとは結構付き合いあるし…な。…結構ショック、かも。


「それに君のところの副隊長もだ」
「は…?」
「風霧八雲の姉、風霧晴香。…そいつは攘夷浪士だろう?」
「!!」


 さ…流石、なんだけど…も。…なんでここで?


「親類に攘夷浪士がいてもしも裏切ったらどうする? そんな危険な奴を君は放っているのか?」
「八雲のこと、そんな風に言わないで下さい」
「……」
「彼は絶対に裏切りません」


 八雲はンな奴じゃないもんね。知ってるもんね!
 ふざけたこと抜かすんじゃねーぞバーカバーカバーカッ! …いや、賢いけどさ。


「フン。…口だけは達者だな」
「……」
「剣の才だけあれば真選組隊長になれると? しかも三番隊はかなり重要な隊だ。
 ふざけるな、女が就いていいような隊ではないだろう」
「……ッ」


 …キッ…ツイなァ…。
 …つーかァ! そんなことなら新入り隊士に何回でも言われたことありますゥゥゥ!


「全く…。攘夷浪士討伐専門のくせに副隊長は攘夷浪士の親類。
 さらには隊長がこれでは…」

「——いい加減にしろ」

「!」


 グイッと肩をひかれて。気づけば目の前は黒一色。
 ああ…。…煙草の、匂い。


「おやおや土方くん。…僕は事実を述べただけだ」
「コイツの三番隊就任は上からの命だ。それ以上は幕府への冒涜ともなるぞ」
「………」


 み、見えねぇ…! 様子が見えねェェェェェェェ…!


「…土方くん、君に聞きたいことがあった」
「…奇遇だな、俺もだ」


 …に、兄さん…?

 
    「君は僕のこと嫌いだろう」
   「お前は俺のこと嫌いだろう」


 み、見事にハモってるんですけど。ある意味凄いんですけど。
 …つ、つか…雰囲気悪ッ…!


「近藤さんに気に入られ新参者でありながら君の地位を脅かすまでにスピード出世する。
 …僕が目障りで仕方ないんだろ」

「それはアンタだ。さっさと出世したいのに上にいつまでもどっかり座ってる。
 俺が目障りで仕方あるめーよ」


 うん…絶対私も目障りだって思われる。…つか言われたし。


「フッ…邪推だ、土方君。僕はそんなこと考えちゃいない」
「良かったな。お互い誤解が解けたらしい」

「目障りなんて」
「そんなかわいいもんじゃないさ」






「「いずれ殺してやるよ」」




(…いや、なんか今私も伊東さんと目ェあったんですけど)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.249 )
日時: 2014/01/06 11:42
名前: Sora (ID: 13OvT5q/)





今のままが一番ですし
僕、八雲君と栄蓮コンビ土方と銀ちゃんコンビより好きですよwww
なんかこぅ
……ね
言葉で表せないぐらい可愛いじゃないですかwww



きたぁぁぁ!!
来たよ!?
来ましたよ!?
動乱編!!
きゃぁぁぁぁ((殴

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.250 )
日時: 2014/01/07 00:07
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: UgN/I8x0)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11744605181.html

 Sora様

バカコンビが可愛いと?! 嬉しいっス!(´∀`)
でも私も夕凪ちゃんと松菊様大好きっすよホント!
毎回癒されてますホント有難う御座います((

迷った挙句動乱編です! オリジナルはまァ後回しで((
またまた長くなっちゃいそうです( ´∀`)!

————————————————————————————————

 参照≒「100訓後(兄妹)」アップ。
 土方さんが壊滅的でs((

 —


「え…? 新しい刀ァ…?」
「そうっスよ。ほい、これ隊長の分ッス。すんげェお似合いなんスよ、隊長に」
「そ、そうなの?」


 101訓 頭いいやつの考えてることはいまいち分かんない


 何か新しい刀ゲットしたんだけども…。…何これ?


「あ、おはよう御座います、栄蓮隊長!」
「おはよー」
「はっ…?! え、栄蓮隊長…ッ、そ、その刀は…!」
「へ?」
「スゲェや栄蓮、それはまさか…!」


 なに? この刀そんな特別なモノなの?


「まさか…ッ、“SINE-傀茗羅堊”じゃねーのかよィ?!」
「なんて読むの?!」
「“シネ-ケチャラア”でさァ」
「何ソレェェェェェェ?!」


 カッコ悪?! 何ソレ超絶カッコ悪ッ?! 漢字は凄いけどカッコ悪ゥゥッ?!
 つーか八雲くゥゥゥゥん?! さっきの台詞はどう言う意味かなァァァァ?!


「おっ、栄蓮。お前その刀は“白花XX-Ⅲ”じゃねぇのか?!」
「まともな名前きたよ」


 はっか、ねェ…。うん、確かに全体が真っ白な剣なんだけども。
 …こんな真っ白な剣で斬れんのかな?


「なんでも、ホントにすんげぇ名刀らしいぞ? 真っ白な剣の美しさもあるが…。
 それ以上に切味抜群らしい。さらには血濡れても非常に美しい剣なんだそうだ。
 これまでずっと、かなりの腕の持ち主…そして美しい刀だから、主に女性に使われてきた名刀だ!
 “強く凛々しく、気高い者に似合う刀”なんても言われてる」

「なんか近藤さんがスゲェでさァ」


『 え…? 新しい刀ァ…? 』
『 そうっスよ。ほい、これ隊長の分ッス。すんげェお似合いなんスよ、隊長に 』
『 そ、そうなの? 』


 …なんだよなんだよ、何か嬉しいじゃねーかィ!
  

「ん? 近藤さんのその刀は?」
「これか? これはな…」

「そ、それはっ! “虎鉄Z-Ⅱ”! デジタル音楽機器としての機能は勿論、
 柄に特殊金具を装着させることにより部屋を掃除するコロコロとしても使える大業物だ!!」


 イヤ刀としての機能ないよね、ソレ。無駄な機能つきすぎだよね。
 …つか皆よく知ってんなァ…。


「あ、総悟はどんな刀?」
「うるせーよ黙ってろィ」
「なんでそんないきなり冷たくなんのォォォォ?!」
「沖田隊長の“菊一文字RX-7”の三倍はスゲェっすよ、それ!」


 …ああ、そういうことか。


「にしてもスゲーや近藤さん、かなわねーや。俺達も頑張ってアレくらいの大物持てるようにならねーとな。
 近藤さん、ちょっとだけ素振りさせてもらってもいいですかね?」

「ん、別にいいけど」


 でもホントいい刀だなぁ…。総悟が素振りしたらいい感じになりそう。


「ふんッ!!」


 ——バギンッ!


「ああああああああ! こ…虎鉄ゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
「あ、すいやせんっ! これなら岩も両断できると思ったんですけどダメでしたっ!」
「何てへぺろ的なノリで言ってんだァァァァァァァ!
 オメェェェェ絶対ワザとだろォォォォ! 俺の虎鉄ちゃんに嫉妬してェェ!」  


 虎鉄折れたァァァァァァァ! 
 …白花XX-Ⅲだけは絶対渡さないでおこう…!


「てゆか…よくこんな高値の武器手に入りましたね?」
「あぁ、伊東先生が上に話をつけてくれたんだ! もうすぐまた江戸に戻ってくるらしいぞ!」
「あ…。そうなんですか…」


 い、伊東さん…か。相変わらず…すごい人だなァ…。


「あ、兄さん。どこ行くの?」


 外出しようとしている兄さんに声をかければ、ダルそうにこっち見てきた。
 今日の見回りは三番隊だし…八雲だし…。まァもうすぐ帰ってくるだろうけど。


「いつもの刀鍛冶屋だ。ちょっと叩き直してもらってくる」
「んぉー。行ってらっさーい。あ、帰ったら久々に手合わせしない?」
「ムリ」
「ひっどォォォォォォォ?!」
「分ァったよ! やりゃァいいんだろ!」
「待ってるねー」
「んー」


 そう言って刀鍛冶屋へと向かっていく背中を見送った。
 それと入れ替わるように八雲が見回りから戻ってきた。


「あ、お帰り八雲」
「ただいまッス。見てください隊長、俺の刀。“臨月XY-8”ッスよ。スゴクね? マジスゴクね?」
「スゴイネー。ウン、メッサスッゴーイ」


 ごめん、わかんない。…いや、あまりにも八雲が嬉しそうだから。
 

 —


「おっそいなァ…」


 道場で待ってんのに兄さんが来ないんだけど。
 約束時間とかは破られたことなかったのになァ…。


「…何かあったのかな」
「副長を待ってるんスか?」
「!」


 八雲か…。…ビビった…。


「うん。そうなんだけど…もう帰ってた?」
「ええ。さっき…伊東さんと一緒に」
「…へ? い…伊東さんと?」
「なーんかねェ…副長、やらかしたらしいっスよ」
「な…にを?」


 兄さんがなんかやらかすとか普通ないよね?
 な…にしたんだろう?


「伊東さん曰く…街中で浪士達に襲われた時、“助けてくれ”って土下座して頼んだらしいッスよ」
「……………………………………………………………………………………………………………はァ?」


 兄さんが? 土下座? 助けてくれ? …兄さんが?


「ぶっ…あっははははははははははははッ!!!!」
「イヤ、その気持ち超わかるんスけど。マジらしいっすよ」
「いやいやいやいやァァァァァ?!」


 有り得ねェェェ! あの兄さんがそんなことするわけないじゃん?!
 いくら発言者が伊東さんでもさすがに信じられないよォォォ?!


「今屯所内で伊東さんが触れ回ってます。あと同門の篠原さんも」
「は?」


 …なにそれ? わざわざ言いふらす必要あんの? 事実かどうかしんないけどさ?


「隊内の士気を高めるためだとか何とか。副長とは違って気ィひきしめろよてきな」
「ふーん」
「興味なさそうだなオイ。…まっ、俺も正直信じらんないッスけどね」
「でしょ?」


 ——ガラッ

 道場の扉が開く音がしてそちらを見れば噂をしていた兄さん。
 …隊服なんだけど…そのままでやるのかな?


「遅いよ兄さーん。隊服のままでいいの?」
「……」
「なんか変な噂で今もちきりっすねェ。だーいじょーぶッスかー」
「イヤ絶対思ってないよね」
「……」
「…兄さん?」


 真顔でこっち見てくるんだけど…どうしたんだろ?


「副長? 変な噂流れててそんなショックなんスか?」
「いや絶対違うっしょ。…どうしたの兄さん? 浪士に襲われた時怪我でもした?」
「……」
「にいさ…わッ?!」


 いきなり近づいてきたかと思えば両肩を掴まれて。
 え、あの、ちょ、顔近ェよ煙草くせーよ、オイ、ちょっ、痛いわァァァァァ!


「痛い痛い痛い! ちょっ、兄さん?! どうしたの?!」
「あー、なんか面倒くさそうなんで俺ァこれでー」
「待てェェェェェ! 待て八雲ォォォォォォォ!」

「コスプレを」

「…へ?」


 …コ、ス…プレ? え、今の八雲が言ったの? え、そうだよね?
 え、なんか今目の前の兄さんの唇がそう言った気がしたんだけど気のせいだよね?


「ッコスプレをしてほしいでござる栄蓮氏ィィィィィィィ!!!!!!!!」
「んぎゃああああああああああああああああああああ?!」


 頭打ったァァァァ! なんで倒されなきゃいけないのォォォォォ?!
 つーか…はァ?! 今この兄さんなんつったァァァァ?!


「栄蓮氏!! 拙者、トモエ5000のコスプレを買ってきたでござる!!」
「ござる?!」
「それをぜひ栄蓮氏に着て欲しくて…!!」
「栄蓮氏?!」
「それで髪をツインテールにして…刀構えて…ヤベッ、萌えてきたんですけど…ハァハァ」
「いぃぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」


 ハァハァっつったァァァァァ! キモッ! キンモォォォォォ!
 なにィィィィ?! ホントにこれ兄さんんんんんん?!


「ちょっ、兄さんんんんんんんん?!」
「さァ、早く服を脱ぐでござるよ! コスプレはすぐそこに…!」
「あぎゃあああああああああ!!!!!! 八雲ォォォォォ助けてェェェェェェェ!!!!!!!」
「ちょっ、副長?! それは冗談になってないッスよ?!」
「邪魔をしないでほしいでござる、風霧氏!」
「風霧氏ィィィィィィィィ?!」



( オマエダレダァァァァァァァ! )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.251 )
日時: 2014/01/07 00:38
名前: sora (ID: kcj49vWg)





そっそんな…
栄蓮と八雲君コンビには負けますよwww


ぶっふぁぁぁぁぁ!!??
ふっふふふふっきんがぁぁぁぁ!!
ちょっ!八雲君と栄蓮のトキメキがどっか突seeのせいできえだぁぁぁぁ!
マジぱねぇぇぇぇ!!
ちょっ腹筋つるっ!!
ハァハァヤバイwwww
突seeヤバすぎるぅぅぅ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.252 )
日時: 2014/01/07 21:30
名前: 茜@受験 (ID: a9Ili7i0)  

D灰最新刊買った〜(今更
黒バスまた貸してねー。

明日からまた学校で馬鹿やろうね!笑

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.253 )
日時: 2014/01/08 01:06
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rLJ4eDXw)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11745272977.html

 Sora様

いやいやいやいやいやいやいやいやいy((
もう松菊様とかかっこよすぎて夕凪ちゃんとか可愛すg((
炎上編松菊様いないのホント悲しいんです←

ハァハァはいれようかどうか迷いましたww
でもまァ突seeだしいっか突seeだしてきなノリで((
突seeはホント面白いですよねww


 茜@受験

遅ればせながらもあけおめー(´∀`) 今年もよろしくゥ!
D灰…だと?! 神田さんかっこよすぎr((黙
D灰はリナリーが可愛すぎるwwヒロインにあんなときめいたの初めてだったwあとアレンも好きw

…つか、アニメのラビの声って鈴さん(沖田)だよね(´∀`)?
あとマダオがマダオじゃないし神田かっこよすぎr((((黙 また語ろうぜィ!

黒バスね。オーケイオーケイ! それもまた語ろうね!
おうよォォォ! 明日からまたヨロシクー!( ´∀`)


 —


 参照≒「何してんだこの人…(-∀-)」アップ。そのまんまです←


 —


「栄蓮んんん! 悪かったァァァァ!」
「ひいいいい!」


 そりゃ兄に無理矢理押し倒されて無理矢理服脱がされそうになったら警戒もするわな。


 102訓 大事な人が貶されたら本気で怒れ


「副長ォォー。元気出してくださーい」


 副長が隊長を押し倒した日から


「オイィィィィ! 言い方変えろォォォォォ!」


 えーっと…。副長が隊長にコスプレさせようとした日から数日。
 見事に副長は隊長に引かれている。…まァそりゃそうだ。

 
「ったく…なんだってんだよ…」
「そりゃこっちの台詞ッスよ。ハァハァ言ってたんスよハァハァ」
「妹に欲情したら終わりでさァ、土方さん」
「違うううううううううう!」


 あの日から副長の様子がかーなーりおかしい。


 会議中に携帯電話を鳴らすことは局中法度で禁じられている。
 …にも関わらず着メロ(プリキュア)が流れる。


 拷問の時、これまでならこの世の地獄ともいえる程の所業を相手にしていた副長。
 それがどういうわけか一緒に布団に横になり、なんかキャイキャイトークしてる。

 うん、ある意味この世の地獄だ。


 “マガジン以外の漫画局内で読むことなかれ”。局中法度だ。
 だがジャンプを読んでいた隊士達の輪に入り、しかもそのジャンプを読み始める。…さらには。


『 To LOVEるって面白いよね〜〜 』


 名言誕生の瞬間だろ。
 あの副長がジャンプを、しかもToLOVEるグッジョブなんざいうわけなかった。


 …それほどまでに副長の様子はおかしいものとなっている。 


「まァとにかく…全ては刀鍛冶屋でこの刀を手に入れてからおかしくなった。
 どうやら俺はホントに妖刀に呪われちまったらしい」

「「だはははははッ!」」

「信じてねーだろ、お前ら信じるわきゃないだろ。…ふと気づくと、勝手に別人格と入れ替わってやがる。
 いや、アレは別人格なんかじゃねェ」


 じゃあなんスか。


「…アレはきっと人が隠し持っているヘタレた部分が、妖刀コイツによって目覚め始めているんだ」
「土方さん、ヘタレを刀のせいにしちゃいけねーや。土方さんはもともとヘタレでしょ」
「そうスよね。俺なんて元々こんな…」
「…ヤベーなこれ」


 隊長が見たら泣くぞ。


「じゃあんな妖刀さっさと捨てればいいんじゃないッスか?」

「そいつができれば苦労しちゃいねェ。気がついたら厠や風呂まで持って行っちまう始末だ。
 はがそうにもはがれねェ。鍛冶屋のジジイはこんな時に限って居やがらねーし」 

「…するってーと何ですかい? 近藤さんや栄蓮と喧嘩したのも妖刀のせいだと?」

「……そうならいいんだがな」


 近藤さんとも喧嘩してたのか。
 …つかまぁ隊長との方は確実にアンタがワリーよ。アレだわ、俺もひいたわな。ハァハァいってたわな。


「隊長には言ったんスか?」
「…言ってねーよ。つか言う暇もねーよ」
「部屋の前で説明すりゃあ声ぐらい聞こえまさァ。そしたらあいつも納得してくれるでしょうねィ」
「だ…だから…」
「心配かけたくねーんでしょう?」
「…………」


 疑問符がついているけど確信に満ちた沖田隊長の口調に、副長は黙り込んだ。
 …素直にそう言やいいってのに。


「無理にでも言おうとしねェのは、心配かけたくないからですよねィ。
 これだからシスコンは」

「…るせェよ! ………………つか誰がシスコンだ!!」

「でもまァ…アンタもう十分に隊長に心配かけてますよ」

「……るせェよ」


 さっきと同じセリフだけど全然勢いが違う。

 …副長の様々な失態は無論隊長の耳にも入っている。
 その度に苦しそうなツラされちゃあこっちももたないんスけど。


「…俺ァこの状態になってから既に十を超える局中法度を犯しちまってる。
 明日にでも伊東から切腹の申し渡しがきてもおかしかねーよ」

「副長…」

「お前らも俺なんかといると伊東に目をつけられるぞ。…俺ァ仕事だ。…いくわ」

「土方さん…」

「どうしますか、沖田隊長」

「……。…フッ」


 フッ? え、今この人笑った? え、なんで笑った? …嫌な予感しかしねーよ?


「待って下せェ、土方さん!!」


 走って追いつき、副長の肩をガッと掴んでこちらを向かせる沖田隊長。
 え、なに。沖田隊長にもいいところあんじゃ


「——焼きソバパン買ってこいよォ〜」
「……」
「あとジャンプもなァー。もちろんお前の金でェー」
「どこのチンピラ先輩だァァァァァァァァァ!!!!!!!!」


 なにしてんだァァァァこの人ォォォォォォォ?! 副長もプルプル震えてるんだけど?!


「ふくちょ」
「了解したっす、沖田先輩!!」
「副長ォォォォォォォ! 戻れェェェ!」
「風霧先輩は何がいいっすか!!」
「元に戻ってほしいッス!!」
「早く行け土方ァ…」
「はいっす!!!!」
「副長ォォォォォォォォ!!」


 何してんだよ沖田隊長ォォォォォォ!
 副長もう焼きソバパン買いに行っちまったよォォォォォ!


「さァて…戻るとしやしょうかィ。重要な会議があるんでさァ」
「アンタホンット…。…はぁ」


 —


「遅いな、トシの奴…。もうとっくに時間は過ぎてるぞ。大事な会議だというのに…」


 …ニイサンガカイギにキマセン。ドウシタライイデスカ。 
 あんの馬鹿兄さんんんんん!! どうしたんだよォォォォ!

 …最近ホント様子おかしいし。…大丈夫なのかな。


「近藤さん、いい機会だ。僕は丁度彼のことを議題に出すつもりでいた。
 最近の彼の行動については既に諸君も聞き及んでいるだろう。
 自ら隊士たちに局中法度という厳しい規律を課しながら、彼はこれを十数度破っている。
 さらには重要会議に遅刻するという失態も犯している」

「……」

「勿論彼がこれまで真選組でどれだけの功績を上げてきたか…、
 彼なしでは今の真選組はありえなかったことも重々承知している。
 だからこそあえて苦言を呈したい」


 …好き放題言ってくれてんなァ…。


「真選組の象徴ともいうべき彼が隊士達の手本とならずにどうする。
 彼が法度を軽んずれば、しぜん隊士達もそれに倣(ナラ)う。規律を失った群狼は烏合の衆となり果てる」

「あんたに何がわかる」

「!」


 ——突如響いた冷たい声に、伊東は口を噤んだ。
 そしてゆっくりと…自分を冷たく睨みつけてくる唯一の女隊士を見た。


「アンタが兄さんの何を知っている」
「……」
「兄さんは…。土方十四郎は訳もなく法度を軽んずる者じゃない。
 だから今もきっと何か理由がある」
「栄蓮…」


 いつもとは違う冷たい口調に近藤は目を見張った。
 フン、と伊東は鼻で笑う。


「美しい兄妹愛、というやつか。…訳など知ったことか。
 彼にこそ厳しい処罰が必要なのだ! …近藤さん! ここは英断を!!」

「ま、待ってくれ伊東先生…! 俺からも…」


 ——ガシャァァァァッ!

 大きな音と共に、襖を押し倒して土方が現れた。その片手には焼きソババン。    


「ちゃーす! 焼きソバパン買ってきたス!! 沖田先輩!!
 あっ、すいません、ジャンプなかったんでマガジン…」


 …室内は恐ろしい程の沈黙に包まれている。
 土方はハッと別人格から我に返り、沖田の方を見た。

 真顔でこちらを見てきたあと…彼は伊東と同時にニヤァッと笑った。


(ハ…ハメられたァァァ! コイツら…組んでやがったァァァァァ!!)



「————…にいさん…?」

「!」


 震え声が聞こえてきて、ハッと土方はそちらを見た。
 

「…なんで…?」
「え、れん…っ」
「どうしちゃったの…?」


 今にも泣きそうな顔が、彼を見ていた。


( アイツは自分を侮辱されることよりも )
(  兄を侮辱されることを嫌うんだ )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.254 )
日時: 2014/01/07 23:46
名前: Sora (ID: 13OvT5q/)




よし!出しちゃおうかな?
松菊!
こんなに好かれてるとは思わなかったんですけどww
出しちゃいます!


とととととととと突She!?
突seeがぁぁ!!
八雲君冷静がさらに笑いを引きたてるぅぅ!
ってかそりゃ引くよね……かっこよかった兄貴がハァハァしてきたら…
あぁ…伊藤もかわいそうなんだけどぉぉ…今は殺意が湧きましたww

夕凪「やっちゃおっか( ´▽`)」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.255 )
日時: 2014/01/08 23:30
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: iVv2KGQ4)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11745957703.html

 Sora様

松菊様出てて嬉しかったです!(´∀`)
沖田とナイスコンビっすww

八雲は一応(一応です)冷静キャラなのでw
引きますねwwハァハァしてきたらww
伊東さんはほんとね…原作読んでて胸が苦しいっす((

栄蓮「ス、ストォォォォップ!!(´Д`:)」

————————————————————————————————

 参照≒「必死兄妹+八雲&沖田」アップです(´∀`)
 
 —


「オイ、きいたか? 土方さんの話…。無期限の謹慎処分だって」

「局中法度を犯したってんで伊東さんは切腹を主張したらしいが…。
 局長やみんなの説得でそれは免れたらしい」

「事実上の更迭だよな。もう多分戻ってこれねーんじゃないかな?」

「伊東の奴が許すまいよ。あの二人ずっといがみ合ってたからな。
 今回の件も伊東の罠だったって噂が流れてるぜ」

「いよいよ伊東の時代か…。噂じゃ沖田さんも伊東派についたらしいぜ?
 もう誰も伊東には逆らえないよ」



「あ、でも確か……」


 103訓 困ったときは相手の顔をじっと見つめろ


「「「「「「「「「「栄蓮隊長ォォォォォォ!!」」」」」」」」」」
「ぶふッ!!」


 ちょっ、お茶吹き出しただろーがァァァ! なに?! 何いきなり?!


「原田さんに永倉さん…三番隊の人達まで。…どったの?」
「どったの? じゃねェですよォォォォォ!」
「ご、ごめんなさい」
「だーから…ッ。…はぁ、調子狂うなァもォォォォォォ!」


 …兄さんが謹慎処分をくらって、私が伊東さんにつっかかって。
 八雲や近藤さんにおさえられたんだけど…。…迷惑かけたなぁ。


「元気出してください、栄蓮隊長!」
「俺達三番隊はぜっっったいに隊長と副長の味方ですから!!」
「俺もですよ!」
「自分もです!」
「伊東なんかじゃダメだダメだ! とっとと副長を呼び戻さねーとな!」
「なーんかあの煙草の煙くささがねーと淋しいよなぁ?」
「分かる分かる!」
「「「「「「「ガハハハハハハハハハハハハハッ!」」」」」」」

「…み、んな…」


 …あァ…やっぱり兄さんは凄いなァ…。みんな納得いってないんだ。


「それに栄蓮隊長もですよ」
「…へ?」

「栄蓮隊長と副長のいつもの漫才がねーと!」
「マヨケチャコンビマヨケチャコンビ!」
「いつものツッコミのキレがないですよ、栄蓮隊長!」
「ボケもっす!」
「あのアホさがねーと! なんか真選組も静かに感じます!」

「お、おう」


 つかアホさっつった? 馬鹿にしてる? 馬鹿にしてる?
 …うん、兄さんがそんな扱い受けたからってへこんでる場合じゃないや!
 

「よしッ! なーんか兄さんの様子おかしいし、ひっぱたいてくる!」
「「「「「「「「「「「「いいねェ栄蓮隊長ォォォ!」」」」」」」」」」」」


「——真選組三番隊、土方栄蓮隊長」

「……?」


 …なんか平隊士がきたんだけども? なんだなんだ?


「土方栄蓮隊長、一緒に来てもらえますか?」
「へ? あ、はい」
「伊東先生がお呼びです」
「!」
「伊東ゥゥゥゥ?! ちょっ、栄蓮隊長…」
「あァ〜、だいじょぶだいじょぶ!」
「隊長…」


 うん、なんとかなるよ! きっと! 絶対! …………多分!


「いってきまァァァァす!」
「「「「「「「「「「「「「いってらっさーい!」」」」」」」」」」」」」



「…あれ? そういや、風霧副隊長は?」


 —


「長期による任務…ッスか?」
「えぇ」


 伊東と同門の篠原の言葉に、八雲はすっと目を細めた。
 篠原は決して表情を変えずに八雲を見つめてくる。


「…どうしてこの時期に?」
「伊東先生からの命令です。貴方を筆頭に三名ほどの隊士が同行します」
「……………」


 チッ、と八雲は内心で舌打ちした。


(副長がいなくなった瞬間出張ってきたか…。…どういうつもりだ?
 …どうせなんか裏があんだろーがよ……)


 八雲はじっと篠原を見つめて、彼の一挙一動を観察する。
 篠原もその視線に気がついたようで、不可思議そうな視線を送ってきた。


「…なにか?」
「伊東先生はどうしてこの時期に、しかも三番隊の副隊長である俺を筆頭に任務に?」
「時期などは関係ないでしょう?」
「では何故俺を筆頭なんですか? 普通は隊長格を筆頭とするでしょう」


 その言葉に今まで普通だった篠原の目がほんの一瞬だけ泳いだ。
 それは本当に一瞬で、鋭い洞察力を持っていなければ気がつけないほどである。

 八雲は一瞬泳いだその目を訝しく思いながらも返答を待った。


「…ほかの隊長にも任務が下っており、手が空いている隊長がいないからです。
 攘夷浪士討伐の任務ですから、三番隊副隊長を選ぶのはおかしくないでしょう」

「…………。…そうっスね。変な質問してすいませんでした」

「お気になさらず」

「で…俺と同行する隊士って?」

「あァ、大丈夫ですよ。三番隊の者ですし」

「……?」


 ガタガタッと音を立てて部屋に数名の隊士が入ってきた。
 …しかしその隊士は十数名いる上に三番隊などではない。それも伊東の配下の者である。

 一瞬にして八雲の瞳が冷たくなった。


「…どう言うことっスか。…三番隊隊士でもなければ三名でもないですよ」
「あぁ…そうでした。言い忘れてましたね。もう先にいきましたよ」
「……は?」


 そんな話は聞いたことがない。任務は団体行動で行くものである。
 訝しげな表情の八雲に対して、篠原はそこでようやっと微笑を見せた。


「ですから——もう先に逝ったと言っているんです」
「!!!!」


 彼がそう言ったと同時に、周りの隊士達が一斉に刀を抜いた。
 その瞬間に一斉に襲いかかってくる。


(そういうことか——ッ)


 完全に八雲が察した時には既に遅い。
 一本の刀が、八雲の身体を貫いた。



『 篠原くん。…邪魔者を排除してくれたまえ。
  そうだな…。長期で“あの世まで行く”と言う任務にでもついてもらおうか? 
  邪魔な三番隊隊士数名をも巻き込んで…な。

  なに、怪しまれたら騙しておけ。
  攘夷浪士討伐の任務だとでも言ってな 』 


 —


「……ッ?!」

 
 なななななななななにィィィィィ?! なんか今体を悪寒がこう…ゾォォォッと!!
 寒ッ! マジで寒っ?! なにこれ寒ゥゥゥゥゥッ?!


「おや…来たか」
「…どうも」
「まァ、座りたまえ」


 伊東さんが私に何の用があるんだろうねー。もういやだよねー。
 …つか…いつも一緒にいる篠原さんは?


「この間はすまなかったね、栄蓮くん」
「へ…え?」
「君の思いもはからずにすまなかったと言っている」
「あ、…いえ…」


 思ってねーだろ。絶対アンタ思ってねーだろ。
 目がそう言ってないよ口元笑ってるよ第一有り得ねェェェェ!!


「今日は君に大切な話があってね」
「…なんですか?」
「真選組から出ていってほしいんだ」
「……………は?」


 いや、あの…は? あっさり言われすぎて…は? は? は?


「邪魔なんだ、君は。否…君達は」
「…それに兄さんも入ってるってか」
「おや…目上の者に対する口のききかたがなっていないのでは?」
「黙れ」
「……」
「いつまでも大人しくしてると思うなよ。こちとら馬鹿みたいな悪童なんだよ。
 アンタを潰すためになら、策なんていくらでも考えてやる」

「…バラガキ、か」


 悪知恵専門だけどね。…そこらのかわゆいレディとは経験が違うんですよ、経験が。
 …いい加減にこっちも我慢の限界なんだなあ…。


「君はそう言うと思っていたよ」
「…どうする気?」
「ならば真選組ココにいられなくなる理由をつくればいいだけだ」
「……は?」


「——伊東先生。監察の山崎退を鬼兵隊の河上万斉がしとめました。
 それと…風霧八雲が腹に重傷を負った状態で逃走。現在隊士共が追っております。時間の問題かと」


「そうか」


 ……今、なんていった?


「さて、栄蓮くん。風霧八雲…は厳しいか」
「は? なにが?」
「そうだね。直結に言おうか」


 ああ…。そうだったんだ。




「土方栄蓮くん、君には山崎退斬殺という罪をかぶってもらい、真選組から出て行ってもらうよ」




 ハラワタ煮えくり返りそうなぐらい怒るって、こういうことか。   

   

( ホラ、もう邪魔者はいない )

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.256 )
日時: 2014/01/09 10:55
名前: Sora (ID: Qx4JmDlZ)



どっわぁぁぁぁ!?Σ(゜д゜lll)
なになになになに!?!?

なんですとぅぅ!?!?
なんで!?
可笑しくね!?
ザキ…より
八雲くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんっっ!!!!!
栄れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんっっ!!!!!

夕凪「万事行為、死に値する也☆((´∀`=)」」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.257 )
日時: 2014/01/11 23:25
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: PxM9hGKP)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11747954086.html

 Sora様

ヤバイです自分で何書いてんのか分かんなくなってきましt((((
他にもストーリーパターンあったはずなんですが…何故これにしてしまったんでしょう←
三番隊全体的にピンチですww

八雲「だーいじょっぶッスよ、俺が斬殺します☆」
栄蓮「いやその前にアンタが殺られてるから」
八雲「マジでか」

————————————————————————————————


『 離せやコルァァ!! ふざけんなァァメガネ野郎ォォォォォ!! 』



 目障りな女は雄叫びをあげながらも強制的に屯所から連れ出された。



『 風霧八雲が腹に傷を負った状態で川へと飛び込みました。
  未だに隊士数名が追っていますが、あの状態では生存不可能かと 』


 “化け物”と呼ばれ、一つの脅威となりそうな男も消えた。


「伊東先生、そろそろお時間です。近藤は既に外へ出ました」
「ああ、すまないね。分かったよ」


 ——笑いが止まらない。なんて思い通りなんだ。
 やはり僕は他人とは違う。他人とはデキのよさが違いすぎるんだ。
  

 どこぞの副長のように失態も犯さない。
 どこぞの女隊長のようにいともたやすくハメられなどしない。
 どこぞの副隊長のように殺されなどしない。


「ああ…。邪魔者は全て消えた…」


 僕の計画に仇をなしそうな人物は全て排除した。
 さあ、あとは最後の仕上げといこうじゃないか。


「——伊東先生」
「……?」


 篠原くんではない男の声。黒い髪と黒い瞳。どこにでもいそうな奴だ。
 恐らく僕がなかなか来ないから再び呼びに来たのだろう。


「お時間です。近藤が待ち侘びております」
「ああ、すぐ行こう」


 僕に生意気な口をきくな。お前のような奴とはデキの良さが違う。


「さあ、行きましょう」
「そうするとしよう」


 男の口角が妙につり上がったように見えたのは、気のせいだろうか。


 104訓 辛いときには支え合うのが家族キョウマイ



「——天パァァァァァァァ!!」
「妹来たァァァァァァ!!」


 刀のせいでヘタレたオタクと化した土方(通称トッシー)の世話をやいていた万事屋一行。
 そんな一行のもとに栄蓮が青筋を浮かべながらやって来たのだ。


「兄さんいる?! いるよね?! つかいるんだよなァ?!」
「キャラ違くないィィィィ?! そんな口調しなかったよねェェェ?!」
「ぬおぉ、栄蓮氏ィィ! 栄蓮氏でござるゥゥゥ!」
「んぎゃああああああ!!」
「何してるんですか土方さんんんんんん!」


 栄蓮に飛びかかろうとしたトッシーを新八が羽交い絞めにした。
 それでもなお暴れているようではあるが。


「ンなことより兄さん! 何かもう色々と大変なんだよ! 色々と!」
「色々とって何でござるか?! アレでござるか、トモエちゃんがトリップしてきたでござ」
「ぶった斬られたいかァァァァァァァ!!」


 刀に手をかけながら栄蓮はくわっとなる。トッシーはかなり怯えているようだ。


「伊東さんが何かもう企んでんの! 早く戻らないと近藤さんが危ないかもしれない!」
「こ…近藤さんが?!」
「何となくそんな気がすんの! ッそれに八雲も…!」
「八雲がどうかしたアルか?」


 神楽の問いかけに栄蓮は唇をかみしめて俯いた。
 その表情に万事屋一行の表情も自然と引き締まる。


「伊東さん曰く…腹に重傷を負った状態で、伊東さん側の隊士達に追われてるって…」
「え…?! それ本当アルか…?!」
「分かんないよ…分かんないけどどこにもいない…」


 よくよく見れば栄蓮はかなりの汗をかいているようだ。
 恐らく万事屋前にくるまでに八雲を探していたのだろう。


「兄さん…。兄さんが戻らないとダメだよ。皆兄さんを待ってるの」 
「せ、拙者は……」
「いつもの兄さんに戻ってよ!! もうコスプレでもなんでもするから!!」
「マジでござるかァァァァァァァァ!!!!!」
「何でそこだけ元気いっぱい?!」


 ハァハァと息を荒げるトッシーに栄蓮は目を座らせた。


「しかしながら!」
「…え?」
「今の…今の拙者には…フィギュアを買うという使命があるでござボブフェッ!!」


 しょうもないことを言おうとしたトッシーを銀時がぶん殴った。


「ッ……りたいのは……」
「……え? なんでござるか?」
「兄さんの護りたいものは…なに?」
「栄蓮さん…」


 揺れる栄蓮の瞳。必死な思いが伝わってくるようだ。
 どうかいつもの兄と同じことをいってくれ。…そんな思いが。


「拙者の護りたいものでござるか?!」
「うん。…どうして兄さんは、剣を振るうの?」



『 ねェ、どうして兄さんは剣を振るうの? 』



 いつかした質問と同じだ。ほら、あの時と同じように。



「拙者の護りたいものは…やはりトモエちゃんでござるよ!!」
「ッオイ、土方!!」
「剣を振るうとすればトモエちゃんの為でござるかね…。で、頑張った拙者にトモエちゃんが…!」
「土方さん!!」
「なんでござるかもぉ…ぉ……」

「そ…そっかァ……!」

「栄蓮、氏…?」

 
 栄蓮の表情が歪む。

 悲しいのではない。…悔しいのだ。
 この状況の時にそんな事を言っている兄を、悔しく思うのだ。

 いつものようにぶっきらぼうに返事をしてくれるとどこかで期待していたから、尚更である。


「…兄さん」
「?!」


 ——バチィンッ!

 大きく乾いた音が室内に響いた。土方は…トッシーは茫然としている。
 悲しそうな顔で、しかし怒りに染まった表情で栄蓮は兄を睨みつけていた。

 だが次の瞬間、いつも通りに栄蓮はニカッと笑った。


「…はーァ、スッキリした。みんなに言ってきたんだー。
 兄さんの様子がおかしいからちょっとひっぱたいてくる、って」

「ババア…」

「それがちょっとどころじゃないし…。やってらーんねぇぇぇってね。

 天パ、眼鏡、チャイナ娘。…兄さんをお願いしていいかな。
 ——敵(ヤッコ)さんが来たみたい」

「え…?」


 キキイッと音を立てて、栄蓮達の近くにパトカーがとまった。
 その中から真選組の隊士がおりてきた。


「ようやく見つけた! 副長、山崎が! 山崎が…!」
「…ッ?! 栄蓮隊長?!」
「副長、栄蓮隊長が山崎を…!! この場で指示をお願いします!!」
「「「は…?」」」


 万事屋三人とトッシーは妖艶な笑みを浮かべて立つ栄蓮を見た。
 ジャキッと刀に手をかけてゆっくりと抜きながら、栄蓮は四人をかばうように前に立つ。


「ハメられちゃった」
「え…」
「ザキを斬殺した…っていう罪きせられて、屯所から追い出されたの。
 だから兄さんと共に伊東さんを止めに行こうと思ったんだけど、ね。兄さんも決着つけてほしいし」
「そんなことが…ッ」


 茫然と新八が呟く。完全に剣を抜き取り、栄蓮は真っ直ぐに敵とみなした仲間を見据えた。


「どうせアンタらも伊東さん側でしょう。アンタらが伊東さん庇うならそれでいい。
 ——私は、兄さんを護らせてもらう」

「……っ」

「兄さんが近藤さんを護らなくなっても関係ない。
 私は兄さんがどんな状態になっても、…兄さんの味方だよ」


 トッシーの方に首をむけ、栄蓮はそっと微笑んだ。


 次の瞬間、栄蓮は隊士達に剣を振りかざした。
 刃と刃がぶつかり合う音が響き、その場に緊張した空気が走る。


「天パ!! 兄さん連れて逃げて!」
「…正気か」
「正気ですけ——どっ?!」


 グイッと体をひかれ、栄蓮は目を見開いた。

 次の瞬間、銀時が隊士数名をふっ飛ばし、パトカーを確保する。
 そのまま五人で乗り、即座に銀時が運転し始めた。


「いだだだだだッ!! 首ィィ! 首痛いいいい!」
「——勝手な…こと、を…っ、ぬかし、てん、じゃ…ねェッ…」
「!」


 強く抱きしめられると同時に、苦しげな低い声が聞こえた。
 新八や神楽もそちらを見る。

 瞳に光の宿った、しかし妙な汗を流している土方がいた。


「に、…いさ…」
「ひ、とりで…ッ、ぜん、ぶ…かかえ、てん、じゃ…っねえ…!!!!」
「ッ誰のせいだバカ…ッ!!」
「ッわり、ぃ…。でも、これ、だきゃぁ、いっ、とく…ぞ…」


 土方さん、と新八が不安気に呟いた。銀時も黙って運転している。



「オメーが、俺をっ…護るんじゃ、ねぇ…ッ!!」



『 オメーが俺を護るんじゃねぇ 』






「ッおれ、が…おま、えを……っ、まも、るんだ……!!!!」



 兄さん、と震えた掠れ声で栄蓮がその名を呼んだ。  



(…あれ? 栄蓮氏? …なぜ拙者の腕の中に?!)
(かっこいいこと言っといてすぐさま元に戻ったァァァァァァァ!!)

 —


グダグダすいません\(^p^)/グホッ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.258 )
日時: 2014/01/12 09:00
名前: Sora (ID: iTHoKTwe)





ぎゃぼす( ゜д゜)
ぎゃー!!
栄蓮カッコよすぎぃぃぃ!!!!
なにこれなにこれ!?Σ(゜д゜lll)
カッコよすぎるぜぇぇ!!
ってかマジで最後萎えたっすよ……
かっこ良かったのに…とっしぃぃぃい!!!
空気読めやぁぁぁぁW(`0`)W

松菊「八雲君がやられるなんてめっずらしぃ。隊長餌に使わr((殴」
夕凪「あの狐の不意打ちに決まってるじゃん!餌とか言わないの!」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.259 )
日時: 2014/01/13 02:14
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rLJ4eDXw)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11748754946.html

 Sora様

カッコいいですか…?! う、嬉しいです!(´∀`*)
えへへww最後はトッシーらしくしめちゃいましたwwすいませんww

八雲「フッ…平気ッスよ。実は俺でn」
栄蓮「やめろォォォォォ!」

————————————————————————————————

 参照≒「護るよ」アップ。104訓にて、兄に見せる栄蓮の微笑。

 —


 土方と言うべきかトッシーと言うべきか分からないが、栄蓮も万事屋組と遭遇した。
 運転手は銀時、助手席に神楽、後部座席に新八と土方兄妹という組み合わせが乗り込んだ。


 105訓 仲間を傷つけられて平気でいられる人間になるな


「で…瞳孔女。詳しく説明しろ。…一体全体何が起きてるんだ?」

「いや、私もいまいち状況のめてないし。いきなり屯所追い出されたから。
 …とりあえずそのあたりに無線あるから、繋いでみて」

「おー、了解」


 そう言うと天パは片手でハンドルを握りつつ無線を握った。


「あー、あー。こちら…」


 …“何番隊?”てきな視線を天パが送ってくる。
 三番隊から…伊東さん側は出てないと信じたい…から…!

 指を四本たてて天パに見せる。


「あー…こちら四番隊。こちら四番隊。応答願います、どーぞ」

[ 土方は見つかったか? ]

「見つかりましたが超カワイクて強い味方がついていまして敵いませんでした。どーぞアル!」

[ アル? …どんな手を使ってでも殺せ。近藤を消したとしても、土方がいたのでは意味がない。
  近藤暗殺を前に不安要素は全て除く。土方栄蓮はまず消えた ]


 コイツ絶対いつかボコってやる。
 …なるほど。そんな計画があったから追い出されたわけか。


[ その土方栄蓮に忠実な風霧八雲も消えた ]
「…風霧八雲は本当に暗殺されたのですか。遺体確認は?」
[ 否、まだ遺体は確認できていない。数人の隊士が戻ってきたが…かなりうろたえていた ]


 …まだ死んだと確認できてないのに消えたって言ってんのね。
 甘いなぁ。…八雲はンなあっさり殺られる奴じゃあないっての!

 良い子の皆はあれだけ出血しても死ななかった紅桜編を思い出してみようネ!


[ 未だに全員が土方側の三番隊隊士数名も排除した ]
「今なんつったァァァ?!」
「ちょっ、落ち着け瞳孔女…ッ!」


 いまだにぜんいんがひじかたがわのさんばんたいたいしすうめいも…。
 はいじょした? 排除? ……殺した?


 …もう——…会えない?



「ッゲス野郎がァァァァァァァ!!!!!!」
[ ッ?! な、なんだいきなり?! ]
「落ち着け瞳孔女! 気持ちは分かんなくもねェから! つーか分かるから!」


 近藤さんを暗殺するために殺された? 邪魔だから?
 なによりも…“全員が土方側?”

 ああ…、もう……。


[ と、とにかくだ! 伊東派以外の隊士に気づかれるなよ!
  あくまで攘夷浪士の犯行と土方側の裏切り行為による対処に見せかけるのだ。
  この段階で伊東さんの計画が発見すれば、真選組が真っ二つに割れる ]


「…ッ」


[近藤の方は成功したようなものだ。伊東さんの仕込んだ通り、隊士募集の遠征につき既に列車の中。
 つき従う隊士は全て伊東派の仲間。三番隊も一名たりともいない。奴はたった一人だ。

 近藤の地獄行きは…決まった]

 

「…万事屋ァ、ぱっつぁん、神楽ァ」
「なんだよ。何か異様に声のトーンが低いんだけど。呼び方違うんだけど」
「顔めっさ悪顔アル。お前ホントに女かヨ」


 んなこたもう知らねーわ。…近藤さんが地獄行き? …させるもんか。
 第一あの人が行くとしたら、天国だろーと思うけどなぁ。

 私のような悪童が地獄に行くんだよ。…まァんなこたいいや。


「近藤さんにヤイバ向ける奴も私は許さない主義でねェ…」
「栄蓮さん…」
「近藤さんや兄さんや…皆をこんな目にあわせた伊東派を…。…仲間を…」
「………」
「真選組の目ェ覚まさせるの…手伝ってくれっかなァ?」


 近藤さんを傷つけるようなら、速攻で粛清してやる。
 でも…殺すばかりでは意味ないから、目を、覚まさせるんだ。


「…ギャラは?」
「甘い物とか酢昆布とか…えーっと…かけられてる人間綺麗にするグッズとか買うよ」
「それどう言う意味ですか。人間をかけてる眼鏡って言いたいんですか」
「フッ…しゃあねぇ、やってやらァ」
「シリアスパートアル、ぱっつぁん。あんまり大声でツッコむなヨ」
「じゃあそうさせないでください」


 …心強いなァ、このメンバー。


「…行くか」


 天パがニッと笑ってそう言ったと同時に、車のスピードがあがった。


 —


「久しぶりだな、武州に帰るのは」


 そう言った近藤は窓から外を眺めているようだ。
 武州に向かう電車の中。伊東と近藤は向かい合わせで座っている。


「あそこは俺やトシや栄蓮、総悟や八雲の生まれ育った地でね。
 どいつもこいつも喧嘩ばかりしてる荒れた所だった。
 考えてみたらやってる事は今と変わらんな」


「……」


「たまに不安になる。俺ァあの頃からちったァマシな奴になれたのかって。
 …少しは前に進めているのかって」 


「…君は立派な侍だ。僕は君程清廉な人物に会ったことがない。…無垢ともいうのかな。
 君は白い布のようなものだな。何ものも受け入れ、何色にも染まる。

 …真選組とはきっと…その白い布に皆がそれぞれの色で思いを描いた御旗なのだろう」


 伊東は近藤を真っ直ぐに見つめながら言う。近藤は神妙な表情で聞いているようだ。


「比べて僕の色は黒だ。何ものにも染まらないし、全てを黒くぬりつぶしてしまう。
 どこへいっても黒しか映らない。私の通った後には全て私の色になってしまう」


 ——ザッ

 一斉に周りに控えていた多勢の隊士達が立ち上がり、近藤に刃を向けた。
 近藤は表情を変えずそれを見つめる。


「近藤さん、すまないね。君達の御旗はもう真っ黒になってしまったんだよ」
「プッ…。ガハハハハハハハハッ!!」


 豪快に近藤は笑った。伊東や周りの隊士は顔をしかめている。


「さすが伊東先生! 面白いことを言うなァ! 俺達が真っ黒に染まった?
 なる程、俺が白い布だとするならば確かにそうかもな」

「……」

「だが俺なんざいいとこちぢれた毛だらけのふんどしってトコかな。
 白い布に皆がそれぞれの色で思いを描いた御旗? 
 そんな甘っちょろいもんじゃないさ、奴等は」

「……」

「先生の周りにいる連中はしらんが…奴等は違う。奴等は色なんて呼べる代物じゃねェ」


 ひらりと片手を開き、近藤は心底楽しげにニカッと笑った。


アカだよ。洗っても洗ってもとれねェしみついちまった汚れだ。
 しつこくて洗ってもとれねェもんだから、しまいには愛着までわいてきやがって困ったもんだよ」


『 近藤さん、今日はストーカーしねェんですかィ 』
『 近藤さん、今日はストーカー失敗ッスか 』
『 疑問符ついてないんだけど。ほぼ確定口調なんだけど 』
『 総悟、八雲ォ! 今日はってなに! いつも失敗してるじゃん! ねっ、兄さん! 』
『 …栄蓮、それフォローしてるつもりか? 』
『『『『『『 ガハハハハハハハハッ! 』』』』』』


「だが汚れも寄せ集まって…年季が入るうちに見れるようになってきてね」


『 近藤さん! 』
『 近藤さん 』
『 局長ォ〜 』
『 こーんどーうさーん 』


「——いつの間にか…、…立派な御旗になっていやがった」


 どこか嬉しそうに話す近藤。それに訝しげな表情をしていた彼らは気づかなかったのだ。
 コツコツと、一つの足音が近づいてきていることに。


「学もねーし思想もねェ、理屈より感情で動くような連中だ。
 何を考えてるか分からん、得体のしれない連中だ。先生、あんたの手にゃ負えない。

 ————奴等は何色にもぬりつぶせないし、何ものにも染まらん」


 ゴォン、という音が全員の耳に入ってきた。
 ふと伊東がそちらに視線をやると、そこには伊東派へとついていた沖田の姿。


「沖田くん、何をやっている? 君は見張りのはず」
「………が…何やってんだ」
「?!」


「てめーが…何やってんだってきいてんだァ…クソヤロー…」


 ゆっくりと進んでくる沖田。その沖田の肩を伊東派の隊士一人が掴んだ。


「…手を離せ」
「沖田君、伊東先生になんて口を……」


 次の瞬間、血飛沫が舞った。
 沖田の肩を掴んでいた隊士が倒れこむ。


 刀を持ち直し、鋭く光る赤い眼光を沖田は伊東にぶつける。



「その人から…手を離せっていってんだァァァァ!!」 



( 黒髪の男は、ニィッと笑った ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.260 )
日時: 2014/01/13 15:57
名前: Sora (ID: 2CRfeSIt)





ふぎゃぁぁぁぁ!!
どぅわぉぉぉっ!!!
きゃぁぁ((殴

きたよ…きたよ……マジきたぁぁぁ!!!

夕凪「八雲君ってなんで死なないの?松と一緒でバカだから??」
松菊「バカじゃねぇ、精神が強くしぶといんだよ」
夕凪「Gみたいな生命力は死なないんだぁ」
松菊「ちょっとそれゴミ扱いじゃね?」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.261 )
日時: 2014/01/14 22:51
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4RLKS53x)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11750146599.html

 Sora様

やっとこさ沖田タイムです(´∀`)!ww
精神が図太いんでしょうねw
まァ八雲は馬鹿ですが(`・ω・´)+キリッ



 参照≒「八雲&八雲」。意味分かんないですね、はい(´∀`)

 —


 106訓 普段喧嘩してる奴からの一喝はかなりきく 


「…総悟…」


 近藤がその名を呼んだ。沖田はそれには答えずにただただ歩む。
 伊東はじっと沖田を見つめ、ふぅと息を吐いた。


「沖田君…、…やはり君は土方派。僕に近づきその動向を探るためのスパイ…。
 土方を裏切ったのも…僕をあざむくための芝居だったか」

「…芝居じゃねーよ。……言ったはずだ。
 俺の眼中にあるのは副長の座だけだ。邪魔な奴は誰だろうと叩き潰す」

「……」

「土方は消えた。次はテメーの番だよ、伊東先生」


 冷徹にも沖田はそう言い放った。


「俺ァてめーの下にも土方の下にもつくのは御免だ。俺の大将はただ一人…。
 ——そこをどけ。…近藤の隣(そこ)は副長(オレ)の席だァ」


 ニヤリと笑って言った沖田に対し…伊東は心底愉快気に笑った。


「クククッ…とんだ性悪だ。
 土方を消すため僕を利用し…用済みとなれば僕を消すか。
 …いいじゃないか。…僕も、君と同じ意見だ」


 その時、沖田の背後に潜んでいた隊士が彼に襲いかかった。
 しかし一足早く沖田がピッと何かのボタンを押す。


 ——ドオォォォォォォン!


 列車の後方で爆発が起きた。大きな揺れが発生し、隊士達は倒れる。


「チッ…爆弾を……! ……?!」


 沖田が近藤に手を差し伸べて逃げようとしている。
 いち早くそれに気づいた伊東は、大きな声で隊士達に命じた。


「逃がすな! その二人は逃げようとし——」





「安心しなァ、テメーは逃げらんねェからよォ」



 冷たい声が伊東のすぐ耳元で聞こえた。
 反射的に伊東が振り向くと、そこには列車に乗る前に自分を呼びに来た黒髪黒目の隊士。

 その男は片目に手をかけ、瞳から何かを出す。


 黒い、コンタクトレンズ。



「き…貴様まさか…ッ!」


 青色の瞳が悪戯っぽく笑った。


 —


 ところ変わって万事屋組一行。必死に近藤達の元へとパトカーを走らせている。


「ど…どうしよう…。近藤さんが…っ、このままでは近藤さんが…! 暗殺される……ッ!
 ッ土方さん! しっかりしてください、土方さん!」

「僕はしらない僕はしらない…!!」

「っこのままじゃあなたの大切な人が…大切なものが…ッ!
 ッ全部なくなっちゃうかもしれないんですよ!!」



「…神楽、無線を全車両から本部までつなげろ」
「あいあいさ」
「…天パ?」


 しーっと言わんばかりに銀時が一本指を立て、栄蓮に見せた。
 栄蓮は素直に頷いてさがる。


「…あ〜〜あ〜〜。もしも〜〜し。きこえますか〜こちら税金泥棒。
 伊東派だかマヨネーズ派だかしらねーが…全ての税金泥棒どもに告ぐ。
 今すぐ今の持ち場を離れ、近藤の乗った列車を追え。もたもたしてたらてめーらの大将首とられちゃうよ〜」

「天パ……」

「こいつは命令だ。背いた奴には士道不覚悟で切腹してもらいます」

[ イタズラかァ?! てめェだれだ! ]


「てめっ、誰に口きいてんだ。…誰だと?
 ッ真選組副長、土方十四郎だコノヤローッ!!!!」


 ガシャァン、と銀時が無線を投げ置いた。


「銀さん…」

「ふぬけたツラは見飽きたぜ。
 丁度いい、真選組が消えるならてめーも一緒に消えればいい。墓場までは送ってやらァ」

「じょ、冗談じゃない、僕は行かな……」

「てめーに言ってねぇんだよ!」


 ガッと銀時がハンドルを握るのをやめ、トッシーの胸倉を掴んだ。
 慌てて神楽がハンドルを握る。


「オイ、きいてるかコラ、あん? 勝手にケツまくって人様に厄介事押しつけてんじゃねーぞコラ。
 てめーが人にもの頼むタマか。てめーが真選組他人に押し付けてくたばるタマか」


「……っ」


「…てめーが…。…てめーが妹に護られるタマか。ンな泣きそうなカオしてる馬鹿放っておくタマか。
 ッ兄貴が妹護ってやらねーで、誰が一番に護るんだ?! あ゛ァ゛?!」


「銀さん…」


「くたばるなら大事なもんの傍らで剣振り回してくたばりやがれ!
 くたばるならテメーが大事なもん護ってくたばりやがれ!

 ッそれが土方十四郎だろーが!!!!!」


 銀時が青筋を浮かべて土方に叫ぶ。
 栄蓮が銀時の名を掠れた声で呼んだ。…その時だ。

 ミシッと強い…強すぎる力で土方が銀時の腕を掴んだ。


「…ってーな…」
「……!!」


「…痛ェって…、ッ言ってんだろーがァァァァァ!!!!」


 次の瞬間、物凄い勢いで銀時は頭を叩きつけられた。
 栄蓮と新八は目を見開いている。


「ま…まさか……。…まさかッ…!!」


 —


「伊東先生! 爆破箇所から炎が出てこれ以上は危険で…」
「電車をとめるな!!」
「!」
「止めれば近藤に逃げられる! この電車にはあの二人以外…」


 ——違う。二人じゃない。

 はっと伊東は先ほどにんまりと笑った青目を思い出した。
 一瞬にしていなくなったが…アレは間違いなく。


「風霧八雲がいる!」
「え…?!」
「風霧八雲が変装して紛れていた! しかしそれでもたった三人だ!
 電車が走り続ける限り奴等は袋の鼠だ!」




 ——ところ変わって、別の車両。


「で…なーんでここにいるんでィ? 地獄から舞い戻ってきたのかよィ」
「いや、ただ単に化けてただけっスよ」
「八雲、怪我は?! 怪我はどうなんだ?!」
「あァ…」


 グイッと八雲は隊服の前を開け、その腹を二人に見せた。
 腹にはこれでもかというほどの包帯が巻いてあるようだ。


「止血成功ッス」
「どこがァァァ! こんな包帯の巻き方見たことねーよォォォ?!」
「いや、時間がなかったんスよ」



『 そっちだ! そっちへ逃げたぞ! 』
『 追えェェ! ッ追うんだァァァ! 』


 腹に重傷を抱えたまま八雲はとりあえず逃げ続け、橋にさしかかった。
 隊士との距離はかなりあいている。八雲は一瞬で判断した。

 腰から鞘ごと抜き取り、そのまま橋から飛び降りる。


 そして体をひねり、橋の裏側に掴まったのだ。

 次の瞬間片手に握っていた臨月を思いっきり川へと投げつける。


 ドボォォォォォォンッ! という水音とともに、激しい水しぶきがあがった。


『 なッ…?! 川に飛び込んだぞ! 』
『 どちみちあの状態では生存は不可能だろう 』


 数十秒おくれてやってきた隊士達は、その音と八雲の姿が見えないことでそう判断したのだろう。
 橋の上から、分厚い橋の下に掴まる八雲が見えるわけもない。



「…で、ヅラとカラーコンタクト入手して屯所に戻り…そこいらにあった包帯で止血。
 そっから適当に刀見繕って合流。あ、ちなみに軽く声も変えてました」

「「マジでか」」


 服を戻しながらいう八雲に、沖田と近藤は茫然としている。
 だが…そんな八雲を見てフッと沖田は笑い、近藤を車両内に押し込んだ。

 え、と目を丸くする近藤には目もやらず、扉に鍵をかける。


「そ…総悟?! 何をやっている、開けろ!」
「…近藤さん。大将の首とられたら戦は負けだ。ここは引き下がっておくんなせェ」
「ふざけるな! …開けろ!!」
「沖田隊長…」


 ガシャ、と車両を繋いでいる部分を外し、沖田は伊東達のいる車両側へと飛び移った。
 立ち上がろうとする八雲を制する。


「沖田、隊長……?」

「…近藤さん、だから何度も言ったでしょ。アンタの悪い所は人が良すぎるとこだって。
 誰でも信じて疑おうとしねェ。挙句あの伊東まで懐に抱え込んじまうたァ…。
 …まァ、いつかはこうなると思ってやしたがねェ…」

「総悟! オイ、開けろ!」 
  
「…だがそんなアンタだからこそ俺達ゃ集まった。
 そんなアンタだからこそ…一緒に戦ってきたんだ。

 ——そんなアンタだからこそ…命張って護る甲斐があるのさァ」


 フッと沖田は微笑み、八雲の方を見た。


「八雲。もし外部からさらに敵がせめてきたら…近藤さんを、護ってくれ」
「まさか…。…アンタ一人で…」
「バカヤロー。ちったァかっこつけさせやがれ」


 ヘラヘラと沖田は笑い、次に真剣な瞳で八雲を見つめた。


「どっかの馬鹿女ハメた野郎共も…ちゃんと粛清したらァ」
「…沖田隊長…」
「だから……」


 ——“近藤さんを、頼んだ”

 そう言って向かっていく沖田。八雲は目を細めてその背を見送る。
 近藤が何か叫んでいる。が…、


 男があんな真剣な表情をしているのに、どうして止めろというのか。


「…ったく。かっこよすぎッスよ」



( とっとと来いよ、最凶コンビ ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.262 )
日時: 2014/01/15 08:43
名前: Sora (ID: N.hBywMC)





ひゃぁぁぁぁぁぁ!!
この場面ホント好きっす(=´∀`)人(´∀`=)
ヤバス!
キュン死にするぅ〜\(//∇//)\

やっ八雲君ふっかぁぁぁぁつっ!!♪───O(≧∇≦)O────
ってかこのコンビかっこよふぎぅぅぅぅ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.263 )
日時: 2014/01/15 20:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: TeXDu9yk)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11750668379.html

 Sora様

いいですよねこのシーン…!(´∀`)
何かこう…心にググッときたのを覚えてます(

かっこよいと?! うううう嬉しいでっすッ!
沖田と八雲コンビあんまり書いたことないなァ…と思いまして(´∀`;)

————————————————————————————————

 参照≒「いつまでたっても」アップ。
 いつまでたってもバラガキはバラガキです(´∀`)

 —


 一人伊東達の乗っている電車へと戻った沖田。
 相手は多勢で最悪な状況だ。しかし…沖田は笑むことをやめない。


 107訓 本当に強い奴はいざという時にめっさ動く


「沖田君、君はもっと利口な男だと思っていたが…。…我々全員を一人で片付けるつもりか?
 近藤と手負いの風霧八雲を逃がし、討ち死にすることで悲壮美にでもひたろうというのかね」

「……」

「…だが残念だったな。近藤は僕の計画通り……、…死ぬ」

「……?」


 ふと窓から外を見れば、そこには鬼兵隊の軍勢がいた。
 まっすぐに近藤のいる車両へと向かっているようだ。


「この戦場にいるのは僕達だけではない」
「…鬼兵隊か。…ククッ、ワリーね伊東さん。俺ァ別に八雲を逃がしたわけじゃないんでさァ」
「なに…?」
「アイツには近藤さんを任せてきたんでィ」


 ——その頃八雲は、襲いかかってくる複数の浪士共を斬りつけていた。
 背後で近藤が何かを叫んでいるが、決してその扉は開けられない。

 その思いだけで、十人、二十人、三十人と大量に斬りつけていく。


(く…っは…!)


 じわりと腹の包帯に血が滲んだのが嫌でもわかった。
 どうやらぱっくりと開いてしまったらしい。


「…ま、ンなもん…かまってらんねェ、な」


 それでもかまわずに八雲は刀を振り続けた。


 ——どこか自信ありげな沖田の様子に伊東は眉を寄せる。
 そして一度眼鏡を押し上げると、フンと笑った。


「あの状態ではもって数分だ。そのうちにおわる」
「ワリーね。……誰が八雲だけだっていいやしたか?」
「?!」
「そろそろ…」


 そう沖田が言ったと同時に、窓が黒煙でおおわれる。
 それがはれると同時に…伊東は目を見開いた。


「おー。…きたきた」
「なっ…あれは…ッ! ば、ばかな…あれは……っ」


「————御用改めであるぅぅぅ!!」
「テメーらァァァ!! 神妙にお縄につきやがれェェェェ!!」


 隊服に着替えた万事屋三人組と、栄蓮。そして…、


「ひっ…土方ァァァァァ!」
「なっ…何故奴がこんな所に…っ!」
「土方栄蓮までも…?!」


 風に髪をなびかせて一行も近藤のいる車両へ向かっているようだ。
 煙草を吸いながらまっすぐ前を見つめている土方…だが。

 ——ゴォンッ!


「いってェェェェェェェ! いってェェェェェェ!」
「兄さんんんもっとかっこつけててよォォォォ! 木に顔面衝突って痛そうだけどさァァァァ?!」
「もう無理ィィィィィィ! 無理でござるううう!」
「ふざけんなァ! 人を殴る時だけ復活してスグ元に戻りやがってェェ!」
「オメーはそれただの個人的な憎みだろうがァァァァァ!!」


 ギャーギャーと騒いでいる一行を電車内から見て、沖田は舌打ちをひとつ。
 だがその表情はどこか勇まし気でもある。


「チッ…目障りなのがゾロゾロと。…だが奴等潰すには…軍隊一個あっても足らねーぜ。
 バカみてーなあのクソ兄妹…、まず一筋縄ではいかねェぜ?」


 ニヤリと笑って言う沖田に、忌々しげに伊東は眉間にシワを作った。


「フン…今更来た所で何ができる。近藤もろとも全員消してやる」
「消えるのはてめーらだ」
「!」


 チャキッと沖田は刀を抜き、肩幅に足を開いてかまえた。
 その表情はこれまでに見たことがないほどに真剣だ。


「見知った顔も見えるが…伊東派に付いたからにゃ死ぬ覚悟はできてんだろうなァ。
 …真選組局中法度二十一条、……“敵と内通せし者…これを罰する”…」

「………」


「てめーら全員…、…俺が粛清する」



 低い声音で言った沖田に伊東はさぞ愉快気に笑った。


「ククククク…自分の状況が見えていないのか。
 今この場において主流派は僕。反乱分子は君以外の何者でもない」

「……」

「土方がつくった局中法度など最早何の意味もなさん。君たちの真選組は消えるのだ!!
 奴を粛清しろ。…僕は近藤を追う」


 そう言って鬼兵隊のバイクに電車から飛び移り、移動していく伊東。
 そんな伊東をギラついた赤い瞳で見送り、自分を囲んでいる隊士達を見て沖田はフッと笑った。


「真選組一番隊隊長として…てめーらに最後の教えを授けてやらァ」


 刀を構えている隊士達に向かってそう言い放つ沖田。
 ピクリと彼らが小さく反応したのがわかった。 


「圧倒的に力の差がある敵を前にした時、
 その実力差を覆すには数に頼るのが一番だ」

「……」

「…呼吸を合わせろ」
 
「…」

「心体ともに気を練り…最も充実した瞬間……」

「……っ」


「…一斉に斬りかかれェ!!!!」


 ワアアァァアァァア、と声をあげながら隊士達が向かってくる。
 多勢の隊士にひるむこともなく、沖田は刀をブンッと振った。



「そしてェっ————」


















 ——ガシャァァアアアァアァンッ!

 激しい音を立てて複数の隊士達が窓から外へと飛ばされる。
 同時に、ボタボタッと大量の血が落ちた。



 窓が割れたため風が吹き込んで、沖田の髪をかきあげる。


 その頬についた血をペロリとなめ、彼は冷たく言い放った。


















「——…死んじまいなァ……」






 —









「いだだだだだだだだッ! お尻ィィィィ! お尻がああああああ!」
「絶対これ作者の友人から苦情くるよせっかくのイケメンシーン台無しだよォォォォ!」


 大丈夫だァァァ作者にあのシーンをかっこよく再現する力量はねェェェェェ!
 もう御免なさいだよ色々とォォォ! あああああああお尻がァァァァァ!


「オイコラァァァ! もうちょいマシな運転できねーのかァァァ!!」

「バカヤロォォォ! 
 俺だってケツがもう割れそ…んがああああ割れてるゥゥゥゥゥ?!」

「嘘ォォォォォォ?! いやあああああああああ!!」

「もとから割れてんだろーがバカコンビがァァァァァ!!」
 

 つーか近藤さんは?! 伊東さんは?! 八雲は?! 総悟は?! 皆はァァァァ?!
 どこにいるんだよおおおおおおおお!


「つ、つーか…奴ら攘夷志士かァ?!」
「そ…そうみたい…っ」
「チッ…。だそうだ、土方氏。あとは自分で何とかしろ」
「?!」


 あ、兄さんが車から追い出された…ってわォ、ドアに必死に掴まってるゥ!
 

「ちょっと待ってよォォォォ坂田氏ィィィィ! 
 こんな所に拙者ひとりを置いていくつもりかァァァァ!」 

「おうよ」

「そ、それはさながらナメック星にヤムチャ氏を一人送り込み、
 宇宙の命運を託すがごとき暴挙だよォォォ!」

「大丈夫だ、お前はベジータだ。やればできる」

「栄蓮氏ィィィィ! 助けてェェェェェ!」

「大丈夫だ、アンタはゾロだ。中○さんだ。やればできる」

「それ中の人ォォォォォォォ! つーかどう言う意味ィィィィ?!」


 ああ…。…早く、行かなきゃならないのに。
 八雲も…もしかしたら、来てるのかもしれない、し。


 —


「っらァァァァ!!」


 ザシュッ、とまた一人、八雲は敵を斬りつけた。
 肩で息をし、隊服の腹の部分は既に赤く染まってきているが、それでも踏ん張っていた。


「八雲! 開けろ! お前腹が…」
「だいじょうぶ、ッス。こんくらい…いつかの出血量に比べりゃァ」



「じゃあそのいつかと同じくらい、出血してもらおうかしら?」


「!!」


 ガキィンッ! と音を立て、火花を散らしながら刃がぶつかりあった。
 八雲の瞳が大きく見開かれ、刀を握る手に力がこもる。


「っよォ…。来ると思ってたよ…。……姉貴」


( にっこりと、美しい笑みを彼女は浮かべた )


 —


死んじまいなァのシーンはアニメイメージです(´∀`)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.264 )
日時: 2014/01/15 22:49
名前: よしか (ID: ngeMfYox)




▽花火さん

初めまして、よしかという者です。
真選組動乱編カッコイイです!
短い描写に加えて分かり易い表現が凄いですっ(
銀魂らしさが良く演出されていて好きです!

まだ小説は全て読んでいないんですが、タイトルホイホイを機に読んでみようかと思います。

これからも更新頑張って下さい…!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.265 )
日時: 2014/01/16 08:45
名前: Sora (ID: .bb/xHHq)





ふごぉぉぉぉぉ…((((;゜Д゜)))))))
マジカッコゆすぅぅぅ!!!
なんでこんなにかっこいいんだぁぁぁ!!
にやけが止まらぬ……(°_°)


おっとぅ!?
お姉さん来たぁぁぁぁぁ!!
八雲君ピンチじゃね?ピンチっしょ!?
栄蓮!頑張って早くぅぅぅ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.266 )
日時: 2014/01/16 17:06
名前: 茜@受験 (ID: GLfOyQ7V)  

オイイイイイイイ!
私が唯一沖田にギャボスしたシーンのあとにィィィィィィィィィ!(
たっちゃん一筋だったのにあれは反則でさァ ←

はるさんんんんんん!
何か晴香好きなのだ!笑
つーかぁ!
何で沖田の死んじまいなァで終わらなかったの!(まだ言う
いやバカコンビ好きやけどなあ!?
あの余韻を残して(終了


ラビの声は鈴さんだぜ☆

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.267 )
日時: 2014/01/16 22:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: EftjYibB)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11751458196.html

 よしか様

はじめまして、よしか様(´∀`)!
カッコイイだなんて…嬉しいです! 有難う御座います!
分かり易いと言っていただけて安心です(´∀`)
すすすすっ好きだなんて…あ、有難う御座いますっ!(

無駄に量が多いのですが…読むと言っていただけて嬉しいです♪
これからも頑張りますっ!


  Sora様

原作の動乱編って何かもう皆かっこいいですよね…!
ほんとにやけがとまりません(´∀`)ww

やっと晴香登場ですよ…。長かったです…((
八雲くん頑張ります(`・ω・´)←
栄蓮はもうすぐ到着します!((


 茜@受験

ホントに来たァァァァァァァァァァww((
イヤ、確かにアレはギャボスだけども。反則ですけどもねィ。
あのね…文字数がね…あの、まだいけたのね…。
しかも現時点で既に動乱編長いし…うん、あの…うん((((
うん、あの…ご、ごめん?←

晴香好いてくれてるとかマジでかァァァァ! 嬉しいよぅ!(´∀`)
なかなか出番ないからね…うん、嬉しいぜ!

オイィィィww必死になりすぎて素が出とるわなww((
バカコンビ好きゆうてくれて嬉しいわァ!←
うん、なんかこう…書くと恥ずい(笑)

鈴さん気づくと沢山いるww
沖田が黒子捻り潰したくなっちゃうって言ってたしww←


 —


 やって来た晴香と刃をまじりあわせる八雲。
 相も変わらず微笑んでいる彼女に、八雲はどこか淋しげに目を細めた。


 108訓 漢(オトコ)を見せろ


「…なんで笑ってんだ」


 そう呟いた八雲に、晴香はきょとんといった表情になる。
 ギリッと歯を噛み締めて八雲は晴香を睨みつけた。


「昔っから俺の前ではずっと笑って…何考えてんのかも分かんねェ…。
 全部全部テメー一人で背負って…気づけばいなくなる」

「……」

「本当のアンタの素顔を、俺には見せてくれねェ」


 彼女が泣いているところを見たことがない。
 どんな辛い時でも彼女は微笑んでいる。…だからこそ読めない。


「何故お袋と親父を斬って出て行った」
「……」
「それさえも…俺にゃァ答えらんねぇのかよ…っ」


 苦しい。

 八雲はつまりそうになる息を必死に安定させようとする。
 この女が訳もなく何かをするような奴ではないのだ。
 
 自分の姉だからこそ、それだけは知っている。


「…いつの日か…言おうとしたけど、言えなかった日があったわね…」
「…ああ」
「けど…いいの? あなたの中の“幸せな家族”のイメージが崩れるわよ?」
「……は?」


 にっこりと微笑んでいう晴香に、八雲は訝しげな表情を隠せない。
 その時だ。近くで爆発が起こり、二人はそちらに目を向ける。


「…ようやく来やがった」


 ふっと微笑していう八雲。近藤は目を見開いた。


「…カヤロウ。なんで…、…お前が…。っなんでお前がこんな所にいるんだよ…!
 俺にあんな仕打ちを受けたお前が…俺のためになんでこんな所まで…っ」


 ポタポタと涙が地面に落ちた。その声には悔しさが滲んでいる。
 しかし…その表情はとても嬉しそうで、視線だけを向けた八雲も微笑んだ。


「トシぃぃぃぃぃぃぃぃぃ! なんで来やがったァ、バカヤロォぉぉぉぉ!」
「はァい、八雲くーん。ハルゥー。あっぶねーェぞォ〜」
「「「…え?」」」


 次の瞬間バズーカを発砲する銀時。
 それは閉められている扉に向かってで、必然的に三人も巻き込まれた。

 ぶぼェッと意味不明な言葉を発しながら車両内へと転がっていく。


「近藤さん、無事ですかァァァァ!」
「八雲ォォォォォッ!」
「え、つか今ハルいたよな? 普通に呼んだけどハルいたよな?」
「「何すんだァァァてめーらァァァァァァ!」」


 おっ、と言った感じで万事屋一行と栄蓮はそちらを見る。


「八雲、近藤さん! よかったァ、無事だったァァァ!」
「アリガト栄蓮ん! でも今暗殺されそうになったよ俺!」
「無事でよかったですよォォォ!」
「嬉しいけど俺の話を聞いてェェェェェ!」


 元気そうな栄蓮の様子に八雲はホッと胸をなでおろした。
 そしてふっと晴香を見る。


「場所かえるか、姉貴」
「…いいの? さっきも言ったけど…」
「いいんだ」
「……」
「ンなイメージが崩れることよりも、知らねェことの方が嫌だ」
「…そう」


 変わってないのね、と言う晴香に、どっちが、と八雲は返した。
 じっと自分を見つめてくる栄蓮を見る。


「んじゃ、隊長。…近藤さんを頼みます」
「八雲…」
「ヘマしないでくださいよ」


 ニッと笑ってそういい、晴香とともに電車から飛び降りる八雲。
 そのまま二人はズザザザザッと斜面を下っていった。

 その背中を見送り、栄蓮は改めて近藤を見つめる。


「栄蓮…。なんで万事屋がここにいる? ありえなくね?
 こいつらが俺達のことを…」

「あ、大丈夫です。奢る約束したんで」

「聞かなきゃよかったァァァァァァ!」

「その前に…このヤローの遺言があってな」


 銀時がガクガクと震えている土方を指さして言った。
 近藤は不思議そうな表情である。


「妖刀に魂食われちまった。今のコイツはただのヘタレたオタク。
 …もう戻ってくる事もあるめェ」

「よ…妖刀だと?! そんな…。…いや…、ここ最近のトシの不可解な行動…。
 アレが妖刀のせいだとするならば…ありえなくも…ないが…」

「……」

「そ…そんな状態で、トシがお前らに何を頼んだんだ」


「……真選組護ってくれってよ」


 銀時のその言葉に近藤の瞳が見開かれた。構わずに銀時は語り続ける。


「面倒だからてめーでやれってここまで連れてきた次第さ。
 ま…俺達の仕事はここまでだろーな。…ギャラは瞳孔女が払ってくれるから」

「…………。…俺が、振り込むよ。…俺の貯金全部」

「近藤さん…」

「だか万事屋。…それに栄蓮。…俺もお前達に依頼がある。…これも遺言と思ってくれていい。
 …トシ連れて、このまま逃げてくれ」


 らしくない表情でそう言った近藤に栄蓮は目を見開いた。
 土方もじっと近藤を見つめている。


「こんな事になったのは俺の責任だ。戦いを拒む今のトシを巻き込みたくねェ。

 …俺ァ伊東に注意しろというトシの助言を拒んだ。
 さらには些細な失態を犯したトシを伊東の言うがまま処断した。
 トシがそんなことになってるのもしらずに…、トシがそんな身になってまで真選組護ろうとしたのも知らずに。

 プライドの高ェコイツが…お前らに頭下げて真選組託したのも知らずに…」


 誠に申し訳なさそうな顔で近藤が土方に言う。ただ黙って彼らは話を聞いていた。


「…すまなかったなァ、トシィ。すまなかったなァ、みんな…。
 俺ァ…。…俺ァ……、大馬鹿野郎だ」

「………」

「全車両に告げてくれ。今すぐ戦線を離脱しろと。
 …近藤勲は戦死しグガッ!!!!」

「栄蓮さんんんんんん?!」

「すいません、何かイラッとしました」


 シュウウウウと近藤の頭からあまりの強さに煙が出ている。
 青筋を浮かべながら栄蓮は近藤を見る。


「近藤さん、私達が何のためにここにいると思ってるんですか」
「栄蓮…。でも俺は…トシがいなくなってお前が辛い時に助けてやることも…」
「だからなんだってんですか」
「!」
「そんなことはいいんです。私は…、…私達は貴方が生きてくれてるだけで良いんですよ。
 貴方を護る為に私達はここにいるんですから」


 それを戦死しただの何だの言ってんじゃねーぞバーロー、と栄蓮は微笑んで言った。
 掠れた声で近藤が栄蓮の名を呼んだ…その時だ。土方が無線を手にとった。


「あーあー、ヤマトの諸君。我等が局長、近藤勲は無事救出した。勝機は我等の手にあり。
 局長の顔に泥を塗り、受けた恩を仇で返す不逞の輩…。あえて言おう、カスであると!
 今こそ奴らを月に代わってお仕置きするのだ!」

[ オイ、だれだ? 気の抜けた演説してる奴は ]


「誰だと…? 真選組副長、土方十四郎ナリィィィィィ!!」


 ガシャァンッと土方は無線を投げ置いた。そして近藤を見据える。


「近藤氏、栄蓮氏の言う通りでござる。僕等は君に命を預ける。
 その代わりに…君に課せられた義務がある。…それは死なねーことだ」

「……」

「何が何でも生き残る。どんなに恥辱にまみれようが目の前でどれだけ隊士が死んでいこうが君は生きにゃならねェ。
 君がいるかぎり真選組は終わらないからだ。僕達はアンタにほれて真選組に入ったからだ」

「……」

「——バカのくせに難しい事考えてんじゃねーよ。てめーはてめーらしく生きてりゃいいんだ。
 俺達は何者からもそいつを護るだけだ。…近藤さん。


 あんたは真選組の魂だ。俺達はそれを護る剣なんだよ」


「ト…トシ…!」



( ほら、これが我等が副長だ ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.268 )
日時: 2014/01/17 08:40
名前: Sora (ID: kcj49vWg)





畚ぉぉぉぉぉ((殴

松菊「叫ばず感想いえねぇのか?あ?」

ごっごめんなさい(;‾ェ‾)
でででででもでもでもでも!!
カッコよすぎる!!!
やばいよっ!
心臓が口から溢れるぐらいめいいっちゃった((((;゜Д゜)))))))
カッコよすぎるぅぅぅぅ((殴

夕凪「大変失礼しました」( ´▽`)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.269 )
日時: 2014/01/18 19:47
名前: 茜@受験 (ID: Xz23HG.d)  

それでもォォォォォ!!!
まぁいいけどさ!いいけどさ!笑
はるさん好きよ?
そんな喜んでくれるとは嬉しいわなww
むろん栄蓮も八雲も好きだよ?
言ってたァァァァww
あれはうけたは何かwww
しかもあの〜・・・今吉さんだっけ?あれ土方さんだよねw
んであと私さぁ…あの、謝りキノコが沖田に見えてしゃーないんだけど!笑

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.270 )
日時: 2014/01/18 22:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: LqogUCyT)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11752834862.html

 Sora様

ししししっ心臓が口からァァァァァァ((

八雲「単なるものの例えだっつの。馬鹿だろ。マジで馬鹿だろ」

このシーンの土方さんも近藤さんもグッジョブですよねb
銀魂キャラって不器用な人多いけど皆かっけェです…(´∀`)

栄蓮「こちらこそいつも有難う御座います…m(_ _)m」


 茜@受験

すまんねww基本文字数ギリギリまで書く人間だからww
栄蓮とか八雲とか晴香を好きとか可愛いとか言ってもらえるのはホントに嬉しいのさ(´▽`)!
言ってもらえるとホント毎回嬉しすぎてねwwほんと感謝!((

関西弁の土方ァァァァァァァwwww
中井さんマジパねーよね(´∀`) もうばっちり土方だよ(
謝りキノコォォォww
マジでか! 性格は真逆だけどねww((


————————————————————————————————

 参照≒久しぶりの晴香アップ。目ェミスった…(´-ω-`)

 —


 徐々に低くなっていく土方の声と、匂い始めた煙草の煙の匂い。
 そしてその時には…もうその姿は、完全に“土方十四郎だ”。


 109訓 人間全ては己の心次第だ


「ト…トシ…!」


 いつも通りのその姿に近藤は声を上げ、驚いた。
 栄蓮も“土方十四郎”の姿を見て、にっこりと微笑む。


「——一度折れたキミに何が護れるというのだ」
「「「!」」」
「土方君、君とはどうあっても決着をつけねばならぬらしい」


 鬼兵隊の男のバイクの後ろに乗った伊東がこちらに向かってきながら言った。
 フッと土方は微笑し、片手にある村麻紗をガシッと握る。


「剣ならここにあるぜ。…よく斬れるやつがよォ」


 そう土方は言い、ついでガッシャンと窓を割った。
 そこから抜け出し、刀を両手でもってしっかりと立つ。


「近藤の首をりたくば…この俺を倒してからにしろ…。
 何人たりともここは通さねェ。何人たりとも俺達の剣は汚させねェ…」


 そう言って柄に手をかけ、ゆっくりと刀を抜き始める。
 しかしなかなか抜けぬらしく…“ぬぐっ”と妙な声を発した。


「何モタクサしてやがる。さっさと抜きやがれ」
「だまりやがれ」
「はいっ、じゅーぅ、きゅーぅ、はーちいーちぜーろォォッ!」
「明らかにカウントおかしいだろォォォォォォ!」


 ギギギギッやらメキメキやらと妙な音が聞こえてくる。


「俺はやる、俺は抜く、なせばなるゥゥ…!
 燃えろォォ俺の小宇宙コスモォォ…萌えろォォ…! 
 イカンイカンイカンイカン!」 

「はいそのまま萌えてみよォォォォ!」

「オメーは俺を応援してんのか何なのかどっち?!」


 ふと土方は顔を上げ、刀を必死に抜こうとしながらチラリと車内を見た。
 そして再び前を見ると腹から声を出す。


「万事屋ァァァァァァァァァ!」
「…なんだ?」
「きこえたぜェェてめーの腐れ説教ォォォ! 
 偉そうにベラベラ喋りやがってェェェェ! てめーに一言いっておく!
 っありがとよォォォォォォ!」


 そう叫んだ土方に栄蓮と銀時は顔を見合わせて本当に小さく微笑んだ。


「オイオイ、また妖刀に呑まれちまったらしい」
「寒いわァァ…聞いててちょーう寒いわァァ…」
「あーりーえーねーェェ」
「トッシーでしょ。兄さんじゃなくてトッシーでしょ」 


 スラリと、刀が抜かれていく。
 土方は少々息を詰まらせながらもニタリと笑った。


「俺は…近藤勲を護る最後の砦。…真選組を護る、最後の剣。


 ッ真選組副長、土方十四郎だァァァァ!!!!」


 ダァンッと一歩踏み出して土方は叫んだ。
 伊東の表情が少々曇るとは反対的に、万事屋一行の表情は明るくなる。


「土方さんんんんんん!」
「トッシーッ!」
「自力で妖刀の呪いを…ねじ伏せたァァァ!!」


 刀を一振りし、ニィッと笑う土方。
 栄蓮も安心したようにへにゃりと笑った。


「…フン、ワリーなゴリラ。そういうこった。
 残念ながらてめーの依頼は受けられねェ。なんぼ金積まれてもな」

「……」

土方あっちが先客だ」


 その言葉に近藤はふっと笑い、改めて銀時を見据えた。


「万事屋、仕事はここまでじゃなかったのか?」
「…なァに、延長料金はしっかり頂くぜ。…なっ、瞳孔女」
「延長料金でもなんでも…おもいっきり払う、よっと」


 グイッと近藤の手を二人でひいて、車両からパトカーに移らせる。


 じっと土方を見ていた、サングラスをしている鬼兵隊の男。
 名を——河上万斉(カワカミバンサイ)。

 万斉は耳につけているヘッドフォンから流れる音楽を聞きながら呟いた。


「…変わった。あの男の魂の鼓動リズムが…変わった。
 幼稚なアニソンから、骨太のロックンロールでござる。
 いや…、ぬしもか、伊東殿」


 チラリと刀を構えて後ろに乗っている伊東を見て万斉は呟いた。
 伊東の表情は凶悪な笑みで染まっている。


「格調高いクラシックから、凶暴なメタルでござる。…ふむ、いい曲だ。
 思う存分奏でるが良い! 美しき協奏曲を!」

「ッ土方ァァァ!!」

「ッ伊東ォォォ!!」


 パトカーとバイクが擦れ違う。
 腹から声を出しながら、土方と伊東は互いに剣を振った。

 ブバァッと伊東の肩から血があふれる。


「兄さんいいかん…んぎゃおぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」
「どんな奇声だぎゃおがぁぁおあぁぁぁぁぁぁあ?!」
「オメーも言えてねぇだろーがァァァァッ!」


 銀時と栄蓮の奇声。

 それはそうだ。車輪が外れてしまいパトカーが減速してしまい、
 電車がすぐそこまで迫ってきているのだから。


「「ああああああああああああああ!!」」
「づ…ぅおらァァァァァァァァァァ!」


 土方が電車とパトカーの間に体をいれて必死に両手と両足で間をつくろうとしている。
 わァォォォ、と栄蓮が声を上げた。


「兄さんすげェェェェ! せーぼねがベーキベキいってーるねーェ!」
「腹立つゥゥゥゥゥゥ! めっさ腹立つゥゥゥゥゥゥ!」
「ってちょ、栄蓮さん! 浪士! 攘夷浪士きてますゥゥゥ!」
「あ、おーけい」


 すぐさま刀を抜き、斬りかかってきた浪士を一瞬で栄蓮は斬りつける。
 次々と襲いかかってくる浪士を斬りつける栄蓮の表情は真剣だ。


「神楽、後ろ手伝え! 新八はハンドル操作ァァァ!」
「ぐあぁぁぁ!」
「がふぁっ…!」
「後ろの化け物女はだいじょーぶそうだなァァァァ!」
「だーれが化け物じゃァァァァ!!」


 必死に浪士を斬りつけていく。
 その時だ。ドォンッと電車の扉が蹴り開けられた。


「…近藤さん…、さっさと…こっちへ移ってくだせェ……」
「「!」」
「ちぃと働き過ぎちまった…。っ残業代ですよね、コレ…」
「「総悟!!」」


 返り血とも傷とも言えぬ血で少々苦しそうな沖田が立っていた。
 その背後はまるで地獄絵図である。

 伊東派だった隊士が天井に顔が入っていたり、席にグッタリと横たわっていたり。


 共通していることは全てが血だらけであることだろうか。


「…俺が…是が非でも勘定方にかけあってやる…っ」

「そいつぁいいや。…ついでに伊東の始末も頼みまさァ。俺ァちょいと疲れちまったもんで。
 …土方さん。少しでも遅れをとったら俺がアンタを殺しますぜ。
 今度弱み見せたらァ、次こそ副長の座ァ俺が頂きますよ」


「土方ここォォォォォ!!!!」


 見事に橋となっている土方の上で語る沖田に土方は叫んだ。
 全員が全員当たり前のように土方を橋としてつかう。


「つーかてめーらなんで当たり前のように人を橋のように使ってんだ!」
「待ってくれ、トシを置いて俺だけ逃げろというのか…!」
「そこでもめんなァァァ!!」
「オイィィィ早くしろやバカァァァァァ!!」


 栄蓮がくわっと叫んだ。もう既に数十をこえる浪士を斬っている。


「瞳孔ちゃァん、大丈夫ー?」
「せめてでも女つけろやァ! ただの瞳孔になってんでしょーがァッ!!」
「しょーがねぇなァオイ、ただし報酬倍な」
「オメーは私欲まみれだなオイ!!」
「まァそういう……なッ?!」


 ————ガシャアンッ

 万斉がバイクごと銀時に衝突し、ついで浪士を斬りつけていた栄蓮にも衝突する。
 ブフッと栄蓮と銀時の口から僅かに血が吹き出た。


「ぎ、銀さんんんんんん!」
「え…栄蓮んんんんんッ?!」


 地面に叩きつけられ、そのまま二人は斜面を転がっていった。



( 面白そうな奴らでござる )


  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.271 )
日時: 2014/01/18 22:44
名前: よしか (ID: ngeMfYox)




▽花火さん


栄蓮ちゃん格好良すぎてヤバイですw
女の子なのにイケメン(

銀さんとの絡みが見てて面白いです。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.272 )
日時: 2014/01/18 22:59
名前: 楼蘭 (ID: uY/SLz6f)



ぎぃゃぁぁぁぁぁぁ((殴((殴

松菊「やかましいっつってんだろぅがっ!」
夕凪「全く、叫ぶなら松の耳元で叫ばないと」
松菊「何?お前最近反抗期なの?」

こここここれ!だって栄蓮がっ!むちゃしすぎっしよっ!
やばくないっすか!?
叫びますよ!?これっ!
叫び死にしますよ!?

松菊「駄作者の非こ」シークレットぉぉぉぉ!!
夕凪「おんなじ話でもここまで違うと僕等の作者ダメダメすぎるね(´∀`=)」
かっ返す言葉が……_|‾|○

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.273 )
日時: 2014/01/21 20:38
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: uLF5snsy)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11754862285.html

 よしか様

あ、有難う御座いますっ(´∀`)! 嬉しいです♪
銀さんと絡ませるのは私も楽しかったりします(^-^)


 楼蘭様

八雲「大丈夫ッス黒田隊長、ウチの隊長は万年反抗期ッスから」
栄蓮「おーい八雲くーん、私何あつか〜い?」
八雲「柳田副隊長よりも中身幼いっスからね、アンタ」
栄蓮「何歳差あると思ってんの?!」


栄蓮は馬鹿だから大丈夫です馬鹿だかr((
バイクに衝突されて転げ落ちていきましたネ!(´∀`)

栄蓮「黒田隊長達が羨ましい…。私ここでは主人公なのにこの扱いだよ?」
八雲「楼蘭様ァァキャラに対する思いやりというヤツをどうかウチの馬鹿作者に教えてくださいィィィ!」


楼蘭様がダメダメとかないっすね、はい、全く←
楼蘭様をダメダメとかいったら私の人生も小説もチーンですね、はい、ホントn((

八雲「うちの作者はキャラに対する思いやりが全くないっスから!」
栄蓮「サーイテェェェだよねぇぇぇ。ひでーよねぇぇぇ」

返す言葉が見つからない上にけなされまくりです←


————————————————————————————————


「がッ、ぷっ、おぼェッ、あ、だ、だだだだッ!」
「ローリンガァァァァァァルッ」
「言ってる場合かァァァァァァ!」


 110訓 人の話を聞くときにヘッドフォンなんてつけてちゃダメ


 ゴロンゴロンと斜面を転がってゆく栄蓮と銀時。
 その最中でも万斉はバイクをこちらに走らせて、刀を振りかざしてくる。


「「づ…がああああッ!!」」
「!!」


 ブンッと二人は刀を振り、万斉をバイクから吹っ飛ばした。
 バイクも斬られたようで、あちらこちらで部品等が爆発している。


「…面白い。面白い音を出すな、そちらの男。
 でたらめで無作法。気ままでとらえどころのない音はジャズにも通ずるか。
 いや…それにしては品がない。たとえるなら…酔っ払いの鼻歌でござる」

「…………」

「そちらの女もそれと同等に面白い音でござる。
 柔らかく心地よいリズムの中に…これまでに聞いたことがないほどの凶暴なメタルが流れている。
 面白い…。面白いでござるよ、ぬしら」


 頭からダラダラと流れる血を栄蓮はグイッと拭い、真っ直ぐに万斉を見つめた。


「…どっかで出会いました?」
「新種の口説きでござるか」
「誰が口説くかァァァァァ!」
「…高杉のトコにいた野郎だな。オイ、人と話す時はヘッドフォンをとりなさい。
 どういう教育うけてんだてめっ。チャラチャラしやがって近頃の若いモンは!」


 ヘッドフォンをつけたままの万斉に銀時が言う。
 だがしかし万斉は外す素振りさえ見せない。


「オイきいてんのか! オイ! バーカ! バーカバーカ!」
「小学生か」
「坂田銀時…いや、白夜叉。何故おぬしが真選組にいるでござるかバカ」
「てめっ、きこえてんじゃねーかよバカ!」
「…“しろやしゃ”?」
「ああああああ栄蓮ちゃんんん聞かなくていいからああああ!」
「栄蓮ちゃんとか気持ち悪ゥゥゥッ?!」


 “白夜叉”というワードに反応する栄蓮だが、銀時が必死に話題をそらした。
 さて、と栄蓮は脳内スイッチを切り替える。


「伊東さんは…アンタら鬼兵隊と手を組んでたの?」

「まァそうでござるな」

「目的はなんだ。真選組の実権握らせて、幕府の間者とするつもりか?」

「…背信行為を平然とやってのける者を仲間にする程拙者達は寛容にござらん。
 また信義に背く者の下に人は集まらぬ事も拙者達はしっている」

「…じゃああの男は」


「哀れな男でござる。…己が器量、知るときにはもう遅い。
 全て砕け散ったあとだ」



 ————ドォオォンッ!

   
 栄蓮と銀時の背後で爆音が起きた。
 はっと二人がそちらを見ると、爆破が起きて橋が崩れ、電車が落ちそうになっている。


「「なッ…」」
「…眠るがいい、伊東。…真選組もろとも」
「!」


 次の瞬間はじかれたように栄蓮はかけだした。
 落ちそうな電車にも浪士は向かっている。いま攻撃されればまずいだろう。


「瞳孔女ァッ!!」
「?!」


 一瞬で万斉が栄蓮に追いつき、攻撃を繰り出してきた。
 それを跳んで回避し、素早く抜刀してカウンター技を繰り出す。

 万斉の首に刀が当てられると同時に、栄蓮の心臓部に万斉の手刀が添えられた。


 一瞬の隙もない素早い攻防戦と緊迫した雰囲気に、つう、と冷や汗が栄蓮の額を流れる。


「…なんか用?」
「拙者の役目は白夜叉と主の足止めでござる。行かせるわけにはならぬでござるよ」
「なんで私?」
「ぬしが剣豪だと言う事は我等は認めている。…邪魔をするな、土方栄蓮」
「邪魔もなにも…仲間助けに行くのは当然だろーがァァァッ!!!!」
「!!」


 ブンッと一瞬で振られた刀が万斉の首を飛ばしそうになり、彼は距離をとった。
 フッと万斉は笑み、じっと栄蓮を見た。


「面白い…本当に面白いでござる」
「……」
「だが…邪魔をされるのは本当に気分を害するでござるよ。
 それに…万が一晴香の邪魔をされても困るでござる」
「?! ハル…?!」


 ふと万斉は遠くを見つめ、クッと笑った。


「今頃、姉弟の戦いが繰り広げられているでござるよ」


 —


「…嘘だろ」


 茫然と。ただ茫然と八雲は呟いた。
 目の前の晴香はただ微笑んでいる。


「…本当」
「………、…マジでか」


 力なく八雲は笑った。


 斬り合いの中で全て伝えられた、晴香が出て行った理由。
 それは信じていたものが壊れていくような錯覚に陥る。 



 なんだそれ。
 なんだそれ。
 ふざけるな。
 

 八雲の中でそんな思いがぐるぐると巡る。



「…ホントはね、…戦いたくなんて、ないのよ」
「姉貴…」
「でもね…私にも“護りたいもの”があるから」



 ——————————“晴香さーん! もう大好きっすゥゥゥ!”
 ——————————“ロリコンじゃないフェミニス”
 ——————————“十分ロリコンでござる”
 ——————————“おやおや…”





 ——————————“俺と来い、晴香”




「その人が望むなら私はそれを叶える。その為に邪魔なものは…誰であろうと、消すわ」
「…………」



 弟を殺したい姉がどこにいるというのだろうか。


 それでも、“彼”の計画にとって邪魔な存在だというのなら。
 たとえ弟だろうと何だろうと、敵は一人ずつその存在を消していく。



 だって今一番に、護りたいのは。



「…そーかい」
「……」
「今の俺ァ…あんたに対する恨みなんて消えたんだけど」
「…そう。じゃあ、大人しく殺されてくれる?」
「…それは無理」


 ニタリと笑う八雲。
 その刀が、目が、殺気が。…晴香に真っ直ぐに向けられた。


「俺にも、護りたいもんがある」
「……」
「あの人達護りぬくまでは…死ねねェ」





 ——————————“八雲、ゲームしねェ?”
 ——————————“八雲、お妙さんの卵焼きってすごくね?”
 ——————————“オイ八雲、俺捕まえろって言ったよね”
 ——————————“風霧副隊長、焼き芋どうですかっ!”








 ——————————“八雲ォーッ!”





「ドSで生意気な隊長も、ストーカーしてる局長も、ニコチンマヨラーな副長も、優しい観察も、
 …馬鹿みたいな笑顔で、傍にいるだけで幸せだと思える女隊長も。
 そんな人達皆を…、真選組を。…俺は護る。だから、死ねねェ」


「…そう」


 だったら、と晴香も刀をヤクモにむける。


「私は私の護りたいものを護るために」
「俺は俺の護りたいものを護るために」

「「アンタを斬るだけだよ」」 
  


( 姉弟で殺し合うなんて、
    絶対にしたくなかったのにね ) 


 —


八雲とは戦いたくないのが晴香の真意。

でも高杉の計画にとって邪魔な存在だと言うのなら消す。

だから晴香は紅桜の時も、迷いつつも八雲を殺そうとしました。

晴香が語った内容はまたいずれ…。

本心を言うと八雲も晴香とは戦いたくないです。

でも、お互いの大切な人を護るため、戦わなければいけないてきな←

この作品で一番不器用で、一番抱え込みやすいのは晴香かもと思ったり。



ぬわあああああああああああグダグダすいませんんんんんんん!!

またしっかり書きますゥゥゥゥ(´Д`)!

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.274 )
日時: 2014/01/21 21:38
名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)

ナギのほうまだかな〜

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.275 )
日時: 2014/01/21 21:56
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

ふぁあああああああああ!←
八雲!晴香さああああん!!!

もう八雲が…やくm((


ごめんなさい壊れました。久しぶりにこのサイトにきてさっきまで全力で追い上げて読んでました。大量に読めて幸せっすw

もうあれです、動乱篇最高、そして生涯バラガキさいk((


もうだめです、取り合えず寝ます!!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.276 )
日時: 2014/01/22 08:44
名前: Sora (ID: FvI/oER9)




夕凪「松も知能度それぐらいだよね」
松菊「満面な笑みでなにいってんの?」
夕凪「サブちゃんが嘆くぐらいだから相当だし」
松菊「あのねぇ、少しは副隊長。隊長を立てて欲しいんだけど?要みたく」


それは無理☆
今のところ松菊の良いとこないし?栄蓮みたくかっこ良かったらねぇ
あれはやばいよやばいよっ!
興奮まぁぁぁぁぁぁくs((殴

松菊「あぁ、どうやらこっちも扱いが最悪みてぇだ」
夕凪「駄作者=脳内御花畑さんだからね☆」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.277 )
日時: 2014/01/25 20:37
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: abkT6QGo)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11754862285.html

 Dr.クロ様

毎度すいません…!(´Д`)


 牡丹様

お久しぶりです! 幸せだなんて…最高だなんて…嬉しいです!!(´∀`)
牡丹様も更新頑張って下さい!


 Sora様

八雲「いやあの、柳生編のこの人の馬鹿さを思い出してください」
栄蓮「……」
八雲「知能低い以前にもうなんつーか…考えがバカッスから」
栄蓮「KILLよ?(´言`)」


松菊様とかかっこよすぎじゃないっすかアレ。
ギャグオーケイシリアスオーケイとかナイスすぎです(`・ω・)b


栄蓮「脳内お花畑はうちの作者ですよ!」
八雲「作者が馬鹿だからうちの隊長も馬鹿になるんスよ」
栄蓮「KILLよ?(´言`)」
八雲「このくだりさっきもなかった?」


————————————————————————————————


 爆発が起きたその時、伊東と土方は電車の中にいた。
 そしてその爆風により意識を飛ばし…ふと伊東は、今目を覚ました。


 111訓 天才がいるとしたらそれは努力の天才だ


『 天才とはいつも孤独なものだ。僕には理解者がいない。
  僕はこんな所でくすぶっている男ではない 』

『 … 』

『 誰もそれを理解出来ない、誰も僕の真の価値に気づかない。
  ならば自らで己が器を天下に示すしかあるまい 』

『 … 』


『 真選組を我がものにする。それを地盤に僕は天下に躍進する。
  この伊東鴨太郎が生きた証を天下に…人々の心に刻み込んでみせる 』


 河川を進む船の中、高杉とお酌をしている晴香に伊東は言った。
 ぐいっと酒を飲み干して、ククッと彼は笑う。


『 …悪名でもかまわねーと? 
  そのためなら恩を受けた近藤を消すこともいとわねーと? 』

『 …恩? 恩ならば近藤の方にあるはずだ。
  あのような無能な男の下に僕が仕えてやったのだ 』

『 … 』

『 感謝こそされど、不満を言われる覚えはない 』

『 クク…。伊東よ、お前自分以外の人間は皆バカだと思っているクチだろう。
  だがそんなバカな連中に理解されぬのを不満に思っている 』


 チラリと伊東が晴香を見れば、彼女はこちらを見てにっこりと微笑んできた。
 まるで妖艶な悪魔の誘い。一歩間違えれば引き込まれそうになる甘い笑みである。


『 理解されたいと思っている。自分を見てもらいたいと思っている。
  己が器をしらしめたい? そんな大層なモンじゃあるまいよ。

  …お前はただ、一人だっただけだろう 』

『 … 』

『 お前が求めているのは自分を認めてくれる理解者なんかじゃねェ。
  お前が欲しいものは… 』



 ハッと我に返る伊東。キョロリと周囲を見回す。

 爆発によりどのくらい気を失っていたのかは分からない。

 しかし今伊東の身は、隊服の一部がなんとか電車内の部品に引っかかることで保たれていた。
 それが外れれば…足元に広がる遥か水の中へドボンである。


「…ここは…」


 ふと近くを見ると、重具にうもれている隊服が見えた。
 そして…そこにある、伸びている血まみれの腕。


「土方…。…そうか…僕は…勝った…!
 僕はついに土方に勝っ…」


 ボタボタと、血がたれている。
 …三分の二以上を失っている伊東の左腕から。


「ッうわァァァァァァァ!!」


 混乱した伊東は必死に身を捩った。
 
 その時だ。バラバラバラ、という音が耳に入ってきた。
 ふと伊東が視線をあげると…それはこちらに銃口をむけている攘夷浪士。


 ああ、僕が裏切られたのか、なんて伊東は思った。


「や…やめてくれ」


 ——ズガガガガガガッ!

 伊東にむけて銃弾が連続して発砲された。
 伊東の身を保たせてくれていた服の部分が切れ、その身が落下し始める。


(やめてくれ。僕は…こんな所で死ぬ男じゃない…。
 やめてくれ。僕はもっと出来る男なんだ。っもっと…もっと…)







『 母上ェェ! 見てくださいっ、僕、学問所の試験で満点を… 』
『 鴨太郎 』


 喜びは母の厳しい一声によってとめられた。
 病弱な兄の看病をしながら、母は鴨太郎を諭す。


『 静かになさい。兄上の身体にさわるでしょう 』
『 も……申し訳ないです……… 』


 鴨太郎を拒絶するかのように、パンッと閉められる障子。
 ぎゅっと鴨太郎は試験を握った。


( もっと…もっと頑張らねば。
  もっと頑張れば、きっと僕を見てくれる )


『 ——うむ。見事だ、鴨太郎! まったく…たいしたものだ!
  お前は我が学問所始まって以来の神童だ! 
  みんなも、鴨太郎に負けるなよ! 』


 学問所でも鴨太郎は頑張った。人一倍努力した。誰よりも頑張った。
 しかし振り返れば…そこにあるのは、冷たい視線。


『 調子に乗ってんじゃねーぞ! 』
『 勉強しかできないボンボンがよ! 』


 蹴られた。殴られた。貶された。受け入れられなかった。
 それでもやはり鴨太郎は。


( もっと…もっと頑張らねば…。
  もっと頑張れば…きっとみんな認めてくれる… )



 —— ドカアッ!


『 一本! お見事! 大したものだ、鴨太郎! 』


 道場にて。誰よりも練習した。誰よりも頑張った。
 そうでなければ上手くなれるはずもない。


『 この齢にしてこの剣筋…、…“努力した”な。
  鴨! 江戸へゆけ! 我が名門北斗一刀流の道場に推挙してやる! 
  こんな田舎ではお前の才気が潰れてしまう 』

『 … 』

『 お前ならかの剣豪、宮本武蔵を越えるのも不可能ではないぞ! 』


『 …いこーぜ… 』
『 …ああ… 』


 それでもやはり誰も彼を見ようとはしなかった。
 あるのは蔑んだ視線だけ。侮蔑した、吐き捨てるような視線。


( …なんで… )


『 まったく…よりによって跡取りの鷹久がこれ程病弱では』
『 我が伊東家はどうなるものやら…双子の弟、鴨太郎はあんなに元気に育ったというのにな… 』


 残念そうな、親の話し声。少し開いている障子の隙間から中を覗きこんでしまった鴨太郎。


『 次男がどれだけの才覚を持っていようと宝の持ち腐れ。
  鷹久は鴨太郎に全て奪われてきたのよ。
  私のお腹の中にいる時に、鴨太郎が鷹久の全てを奪っていってしまったに違いないわ 』

『 !! 』



『 あんな子、生まれてこなければ良かったのに 』



 冷たい母親の声だけが、鴨太郎の耳に入った。
 
 父が母を咎めているが、そんなのは彼の耳には入らない。
 零れる涙を拭いながら、フラフラと鴨太郎はその場から去る。




( …なんで…、…なんでみんな、僕を見てくれない )


 こんなに頑張っているのに。

 僕はなにも、悪くないのに。
 
 もっと僕を見てくれ。

 もっと僕を誉めてくれ。


「僕を…一人にしないでくれ…っ」


 落ちていくその身。必死に伊東は手を伸ばした。

 届かない。何にも。
 何にも、届かないのだ。



『 …女隊長? 』

『 ああ、土方栄蓮って言うんだ。すんげぇ剣の才を持ってるんだ。
  伊東くんもぜひ会ってみるがいい 』

『 … 』


 特にそんな興味は湧かなかったのだ。
 ただほんの少し。本当にほんの少しの好奇心だった。


『 ぶははははは! 兄さんすげェェェ! 』
『 ……、…? 』
『 何がすげェだァァ! テメーがめちゃくちゃ攻めてくっからだろーが! 』
『 栄蓮隊長ナイスゥ! 副長がザ・ヨガてきなポーズになってるゥ! 』
『 ぎゃはははははは! 栄蓮隊長サイコォォォォ! 』



 自分よりも場違いなはずのその人物。
 自分よりも学問はない筈のその人物。
 自分よりも馴染める筈ないその人物。


 そんな人物が、自分よりも多くの人物に。
 自分よりも多くの笑顔に囲まれていた。



(…ああ…、…そうか…)


 ふっと伊東は微笑した。今更になって、気づいたというのか。


(羨ましかったんだ…、…僕は)


 見ていて苦しかった。
 自分にはない物を持っているその女。
 男だらけで、自分よりも場違いで、受け入れられるはずがないのに。

 だからこそ受け入れられている女に、…栄蓮に。


(嫉妬、していたのか…。…見ていられなかった…)


 ——だから目障りだなんて、思ったのか。


 自分の感情に気づいたときには全て遅い。
 落ちていく。本当に誰もいない場所へ。
 暗く冷たい、水の中へ。


(ああ…一人にしないでくれ)


 お願いだから、


(この手を…握ってくれ……)



 ——ガシィッ、と、その手を温かい手が力強く握った。


( どうして、お前は ) 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.278 )
日時: 2014/01/23 21:13
名前: sora (ID: Qx4JmDlZ)



夕凪「栄蓮隊長っ!松よりましだよ( ´▽`)」
松菊「夕凪〜?どう言う意味かな?」
夕凪「かばって連続で早口で言って」
松菊「かばかばかばかばかばかばかばかばかばかばか」
夕凪「ほらバカだ」
松菊「何の話!?」

いやいや、花火さん。みてくださいよ
松菊に栄蓮&八雲君以上の格好良さはありません
欠片も無いっすよ|(‾3‾)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.279 )
日時: 2014/01/25 22:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: abkT6QGo)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11757716781.html

 Sora様

八雲「松菊隊長なんて全然平気ッスよ」
栄蓮「つーか八雲も十分バカだよね」
八雲「あ、すいませんけど俺一応頭は賢い設定なんで」
栄蓮「…頭は?」
八雲「行動は馬鹿ッスけど」
栄蓮「自分で言ったよ」

いやいやいやいやいや((
松菊様なんてもうかっこよすぎっすよホント。
虫類を見た時と通常時のギャップに私はいつも悶えてまs((黙
どっちもグッジョブですよマジで(`・ω・+´)

 —

 参照≒「表情.02」アップ。やはりそうなる。

 —


 僕が本当に欲しかったのは、
 地位や名誉でも成功や才能でも、才能を認めてくれる理解者でもなかった。


 僕はただ、誰かに隣にいて欲しかった。
 …ただ…、誰かに見て欲しかった。
 ただ……、一人が嫌だった。


 
 ただ、



「近藤ッ…?! お前…っ、自分が今何をしているか分かって…っ?!」
「っ先生…!!」



 なかまが、ほしかった。



 112訓 仲が悪いほど縁ってやつがある


「…近藤…。僕は君を殺そうとした裏切り者…そんな僕を…」
「謀反を起こされるは大将の罪だ」
「!」
「無能な大将につけば兵は命を失う。これを斬るは罪じゃねェ…。
 すまねェ…俺ァアンタの上に立つには足らねェ大将だった」


 伊東の手をがっしりと掴みながら悔しげな表情で言う近藤。
 その近藤の身を沖田や神楽、新八が連なって保っている。


「元々ガラじゃねーんだよ、大将なんて俺ァ。アンタの方がよっぽど大将に向いてらァ。
 俺は隊士が死んでいくのを黙って見てるなんざできねェよ。死兵なんて割り切ることはできねェ、やっぱり」

「…」

「先生。…俺ァ…、兵隊なんかじゃねェ。
 ただ肩付き合わせて酒をくみかわす友達としてアンタにいてほしかった」

「……」

「まだまだアンタにたくさん…色んな事教えてほしかったんだ、先生……」


 近藤の言葉に伊東のなかで全てが繋がっていく。
 自分が本当にほしかったもの。

 そしてそれは、もうとっくにあったことも。


「おらァァァァ!」
「「!」」
「何してやがる! さっさと逃げやがれェェェ!」
「…ッ土方!」
「…! っおおおおおおお!」


 土方がヘリに乗っている浪士を斬りつけ、思い切り飛び上がった。
 グッと手を伸ばしてくる土方に、伊東もグッと手を伸ばした。


 ガシッと掴まれる互いの手。


 引き上げられた伊東は電車の中へと土方をも引き込む。
 二人の目が合い、ニタリと笑いあう。


「…土方君。君に言いたい事が一つあったんだ」
「…奇遇だな。…俺もだ」


「「僕/俺は…君/お前が嫌いだ。いずれ殺してやる。
  だから…、こんな所で死ぬな」」


 見事に重なった言葉に、また二人はニタッと笑った。
 歪でもなんでも、これが“絆”なのだ。


 伊東のほしがっていた絆は、もうずっと前から。


 —


「ぐ…ッ!!」


 ギリギリと弦の糸が栄蓮の首を絞めている。
 それは手足にも絡みつき、栄蓮の動きを完全に封じている。


「あまり動かない方がいいでござろう。…死ぬぞ」
「ガッ…、…ん、じゃ、あ…ッ、弦、ほど、け、っての…ッ!」
「そしたらおぬしは加勢に行くでござろう」
「あ゛…ったり、まえ、ですけど…ッ」
「ならばここで消す」
「づ…っ」


 ギリッとさらに弦が絞まった。ギュウッと栄蓮は目を瞑る。
 これまでの経緯でほとんど体力の限界である。


 それでも、体がとまらないのだ。


「——おらァァァァァァ!!!!」
「!」


 ブンッと万斉めがけて木刀が振り下ろされた。
 素早いその動きに万斉はその場から移動し、それと同時に栄蓮から弦がほどける。


「オイ! 死んでるか、瞳孔女!」
「死んでる前提かコルァァァァ!」
「ヘッ…大丈夫そうじゃねーか」
「ゲホッ…おーよ」


 ニッと笑い合う銀時と栄蓮。そして真っ直ぐに二人は万斉を見た。


「そろそろ行かせてくれるかなァ、ござりん」
「「ござりん?!」」
「いやあの…語尾にござるついてるし…。あの、ちょっと可愛くしてみようかと」
「いやァ瞳孔女ァ、オメーのセンスには脱帽だわァ。ばーくーわーらァァ」
「拙者は結構気に入ったでござる」
「「マジでか」」


 どこかほのぼのとした雰囲気。…だが一瞬でそれは崩れた。
 栄蓮と銀時が別方向に走り出し、万斉は一瞬で反応する。


 次の瞬間銀時に弦が絡み、その動きを封じた。ハッと栄蓮が反応する。


「天パ!」
「行け!」
「んなの…っ」
「いいから行けっつってんだよ!! とっとと片付けてこい!! ッ早く!!」


 必死な銀時の様子に、栄蓮はコクリと頷いて駆け出した。

 しかし先ほどの弦でもその身にダメージを受けているのだろう。
 手足は血まみれで、首にも赤いあとが残っている。
 どこかおぼつかない足元だ。
 

 あまりにも痛々しいその様子に、銀時はチッと舌打ちした。


「くっそッ…」
「…あの体では厳しいでござろうな。ぬしもかなり鬼でござる。
 あんな体…もうとっくに限界を迎えているというのに一人で向かわせるとは」
「……」
「拙者以外にも攘夷浪士はこの先に溢れんばかりいる。果たしてたどり着けるか…」


 チッともう一度舌打ちをし、必死に銀時は手足を動かし始めた。
 栄蓮と同じような手足の状態になっていく。血が滲みはじめ、鋭い痛みが走った。


「無理はせぬがいい。手足がちぎれるでござるぞ。
 それに…今さら助けに行ったところでもう遅い」

「…ぐ…っ」

「ぬしもあの土方栄蓮もまだ仲間が生きていると思っているでござるか?
 たとえあの爆発の中を生き残っていようと、策は幾重にも弄してあるでござる」

「……っ」


「真選組は、消える」


 


『 僕は志村新八です! で、こっちが 』
『 坂田銀時だ。いいか、天然パーマに悪い奴はいねェんだぞ! 』
『 俺は三番隊副隊長、風霧八雲です。どーぞよろしく 』
『 土方栄蓮でーす 』


 …誰が、


『 旦那ァ、本当に反省してやすかィ? 』

『 してるしてる! もう何でもできる勢い! 』

『 そーか、分かりやした。
  じゃあコレ鼻から飲んでくだせェ 』

『 いだだだだだだだだだだだ!
  何コレ! なんか懐かしい感覚ゥ! 昔プールで溺れた時の感覚ゥゥ! 』


 …誰が、


『 2時17分、公務執行妨害で逮捕 』
『『『 え…マジで? 』』』
『 俺達が何したってんだァァァ?! 』
『 パレードの邪魔ァァ! あと仕事の邪魔ァァァァ!! 』




「誰が…、誰があんな連中助けにいきてーかよ…ッ」

「?」

「止まらねェんだよ…身体がいうこときかねェ…ッ。
 勝手に前に引き寄せられる…!」

「……」

「前からも後ろからも糸がからまって引っ張ってきやがる…。
 うっとーしくて仕方ねェ…!」


 ブチンッ、と弦が一本切れた。また一本、ブチッときれる。
 鉄の強度をほこる弦が次々と切れて万斉は目を見開く。


「手足の一本や二本…どうぞくれてやらァ…!
 んだが、肉は切れても…、っこの糸……、

 ッ腐れ縁!!! 切れるもんなら切ってみやがれェェェェ!!!!」


 ついに銀時に絡みついていた弦が全て切れた。
 同時に銀時は真選組一行がいるであろう電車に向かって走り出す。

 バッと万斉が飛び上がり、刀を振り上げた。


「——」


 ギンッ、と銀時の瞳が万斉をとらえた。


 —


「っはァ…はぁっ…!」
「「「死ねェェェ!」」」


 次々と襲いかかってくる敵を必死に斬りつけながら栄蓮は走る。
 腕を振った影響でその腕ごと取れるのではないかと思える程に腕が痛む。

 血が止まらない。足が震える。…それでも。


(行か、なきゃ)


「っあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 
「「「!」」」


 腕でもなんでも取れればいい。
 足でもなんでももげればいい。
 
 まるでどこかの誰かと同じような思考。
 当の本人達は知る由もないのだが。


 それでもその先に、自分の大切な者達がいるのなら。


「ッどけコラァァァァァ!!」
「「「ぐあぁアッ!」」」


 ブロロロロロ、というヘリの音が聞こえて栄蓮はバッと上を見た。
 そのヘリから男が身を出し、電車内に向かって大量発砲する。


「に…兄さん! 皆ァァァァァァ!!」


 ブチッと栄蓮のなかでおさえていた何かがキレた。
 足に渾身の力を込め、近くにいた浪士共の顔を蹴り上げて宙に飛ぶ。


 再び電車に向かって発砲しようとしている男にそのまま剣を振りかざした。
 同時に万斉と戦っていた銀時も、彼をそのヘリのフロントガラスにガシャンッとぶち当てた。


「「うおらァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」」



(( 赤と、黒 ))

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.280 )
日時: 2014/01/26 00:41
名前: sora (ID: k7pNoPCO)



松菊「八雲君みたくあれくらい謙虚になりなさい」
夕凪「松が頭も行動もバカだからしょうがないじゃん」
松菊「お前も十分救い用のないバカだから」
夕凪「十歳の子供と張り合う時点で松は馬鹿だよ?もう取り柄がないぐらい」
松菊「イケメンだし」
夕凪「それは八雲君と栄蓮隊長のことを言うんだよ?」


いやいやいやいや!
松菊は自分で作ったキャラですがヘタレですよ!?
ルックス以外取り柄のないおバカデスよぅ!?
この回の栄蓮なんて……カッコよすぎるっす!!
キュン死にしてまぅぅぅってぐらい!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.281 )
日時: 2014/01/27 17:23
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4VTwAiyE)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11758972044.html


 Sora様


八雲「それならうちの隊長もかなりの年下にマジになってましたよ」
栄蓮「う゛」
八雲「いや俺なんて全然。松菊隊長の方がかっこよいッス」
栄蓮「そうですそうです! 八雲なんてこれっぽっちも!」
八雲「……」
栄蓮「……。…え、ごめん」


八雲は幽霊嫌いコースター嫌いなバーローですよ←
栄蓮は美人設定なのにそれをいかせないバーローッスy((


栄蓮&八雲「誰のせい?」

栄蓮んんんお前かっこよかったってさァァァァァァ!

栄蓮「あざぁぁぁっす!」

the☆単純(´∀`)


 —


 113訓 どんな名前にも色んな思いがこめられている


 栄蓮が発砲していた浪士を斬りつけ、銀時が万斉に刀を刺し続ける。
 クッ…と万斉が銀時を見た。


「白夜叉ァァ! 貴様は何がために戦う! 何がために命をかける!
 最早侍の世界の崩壊は免れぬ! 晋助が手を下さずともこの国はいずれ腐り落ちる!
 ぬしが一人あがいたところで止まりはせん!」

「づ…ッ」

「この国に護る価値など最早ない! 天人に食いつくされ醜く腐る国に潔く引導を渡してやるが侍の役目!
 この国は腹を切らねばならぬ!」


 万斉のその言葉にニタリと銀時は笑う。


「死にてーなら一人で練炭自殺でもなんでもしやがれ…ッ」

「…坂田銀時、貴様は亡霊でござる。かつて侍の国を護ろうと晋助らと共に戦った思い…。
 それを捨てられず妄執しとらわれる生きた亡霊だ!」

「うるっさいんだよクソヘッドホン野郎ォォォォ!」


 青筋を浮かべて栄蓮が叫んだ。ハッと銀時と万斉がそちらを見る。


「そいつはねェ! 甘党でクソ天パで滅茶苦茶な奴だよ!
 読めないし会えば喧嘩ばかりな奴だよ!
 しろやしゃだか何だか知らないけどよく分かんない奴だよ!」

「…」

「でもねェ…ッ、筋一本真っ直ぐ通った、今を生きる侍だってことは知ってんだァァァァ!!」

「瞳孔女…」

「フン…、そのボロボロな身体で何ができるというでござるか!!」


 ヘリの中にいた浪士を斬っていた栄蓮の足に万斉が刀をつきさした。
 ガクンとその足がおれ、その身がヘリから落ちていく。


「!! 瞳孔女ァッ!!」


 銀時が手を伸ばし、それを支えようと自分も落ちていった。
 ふっと万斉は身を乗り出す。


鎮魂歌レクイエムをくれてやるでござる。……?!」


 ビギンと弦がヘリに絡みついている。
 万斉は驚愕し、まさかと土煙に隠れている栄蓮と銀時の方を見た。


「オイ…にーちゃん。ヘッドホンをとれコノヤロー」
「!」


 いつの間にか二人の刀に弦が絡みついている。


「耳の穴かっぽじってよぉくきけ。俺ァ安い国なんぞのために戦った事は一度たりともねェ。
 国が滅ぼうが侍が滅ぼうが…どうだっていいんだよ俺ァ。…昔っから」

「!」


 二人がヘリを引こうとしているようだ。
 並大抵の腕力ではできない。それでもメキメキと音を立てながら。


「今も昔も…俺の護るもんは何一つ…ッ!
 ッ変わっちゃいねェェェェェェ!!」


 その銀時の言葉を合図にしたかのように、栄蓮も一層力を込めた。
 腹から声を出しながらブンッと刀を振る。


 派手に音をたてて、思いっきりヘリが地面に叩きつけられた。


「なっ…」


 その様子を電車の中から近藤や土方や沖田、新八や神楽は見つめていた。
 そして…先程の銃弾を大量にくらい、うずくまっている伊東も。


「…何をしている」
「……」
「ボヤボヤするな。——副長」


 指揮を、と言った伊東に土方は頷いた。
 電車からトップスリーは降りて、今尚戦闘中の隊士達に叫ぶ。


「総員に告ぐゥ! …敵の大将は討ちとった!
 最早敵は統率を失った烏合の衆! 一気にたたみかけろォ!」


 副長の叫びに隊士達は一斉に浪士共に攻撃する。
 近藤や沖田も一斉に斬りかかった。


 栄蓮もグッと足に力を込めて立とうとするが…ブシッと足から血が吹き出た。


「…っオイ…」
「あー…弦が…思いのほか食い込んでたみたい…だね…」
「立てっか」
「…アンタこそ」


 ぬっと影が落ちる。二人ははっと後ろを見た。
 万斉の仇だと言わんばかりに、浪士複数が斬りかかってくる。


「しまッ…!」


 た、という言葉は続かなかった。
 一斉にその浪士達が斬りつけられたからだ。


「おーおー…。隊長も、坂田さんも…ボッロボロ、ッスねェ」
「や…八雲君?!」
「ふっ…そーいうアンタも、ボロボロじゃん」


 ニッと栄蓮と八雲は笑う。
 八雲が栄蓮と銀時に手を差し出し、二人はそれを掴んでグッと立ち上がった。


「んじゃまァ…最後、いくか」


 三人は撤退しようとする浪士達の前にたちはだかった。


「な…なんだ貴様らァァ!」
「どきやがれェェェェェ!」


 少しでも浪士の数を減らしておくが吉だ。ザッと三人はかまえる。


「攘夷浪士討伐専門三番隊隊長、土方栄蓮」
「同じく三番隊、副隊長、風霧八雲」
「万事屋ァ、坂田銀時」

「「「ッいざ参らァァァァァァァァァ!!」」」


 —


 何故いつだって、気づいた時には遅いんだ。

 何故共に戦いたいのに…、立ち上がれない。

 何故剣を握りたいのに、…腕がない。


 何故…、ようやく気づいたのに…、


「僕は…死んでいく…」


 電車の中で茫然と伊東は言った。
 神楽と新八の眉がしゅんとさがる。


「死にたくない…。…死ねば一人だ…。
 どんなイトさえ届かない…。…っもう、ひとりは……」


 ——嫌だ。


 その言葉が続けられることはなかった。
 真選組隊士が、今にも事切れそうな伊東の元へやってきた。


「…そいつをこちらに渡してもらえるか」
「…………。…お願いです。この人は、もう……」
「万事屋…、今回はお前らには世話になった。だがその頼みだけはきけない」


 冷静に原田は返す。チラリと伊東を見た。


「そいつのために何人が犠牲になったと思っている。裏切り者は俺達で処分しなきゃならねェ」
「さ…さっき銃弾から助けてもらったんです。それにこの人は…。……?!」
「…連れていけ」
「こ…近藤さん!」


 自分の肩を掴んだ近藤に対して新八は声を荒げた。
 伊東が隊士達に支えられて連れて行かれる。


「なんで! 近藤さん、どうして…?! 近藤さっ…、……!」


 思わず言葉を呑む新八。それはそうだ。
 近藤も静かに涙を流していたのだから。


「…そうさ」
「!」
「ほっといたって奴ァもう死ぬ。…だからこそ斬らなきゃならねェ」


 戻ってきていた銀時が電車にもたれながら言った。
 
 隊士達が大きな輪を作り、その中心に伊東は倒れている。
 そんな伊東に刀が差し出された。


 彼が特注した、…真っ白な刀。


「え…栄蓮くん」
「…どうぞ、使ってください。男の人には…ちょっと使いにくいかもしれないですけど」
「……!」


 羨ましかった。受け入れられている彼女が。
 嫉妬していた。…気づかぬ間に。


 でも、心のどこかでは認めていた。
 

 だからこそ…刀を頼むとき、この刀しかないと思った。
 この刀が似合うと言われる女性の特徴も、しっていたから。


「…立て、伊東。決着つけようじゃねーか」


 伊東をうす汚い裏切り者のまま死なせないために。
 武士として。…仲間として、最後は斬るのだ。



 栄蓮に差し出された真っ白な刀、白花を握って伊東は立った。
 ニッ、と伊東と土方は笑う。


「っ土方ァァァァ!!」
「伊東ォォォォォ!!」


 
 ——ドパァッ

 斬りつけられた伊東の体から大量の血がとんだ。


『 白花はねェ、女性専用の刀と言っていいほどなんだよねェ。
  それでねぇ、この白花をその持ち主の女性から渡されるってのは、何か意味があるらしいよ 』


 伊東は自分を囲む近藤や沖田、兄妹等隊士達の方を見た。
 そして…その隊士達全員から自分に向かって真っ直ぐな絆(イト)が伸びているのも、見えた。


『 何だったかね…。“貴方は一人じゃない。私がいます”って意味らしいよ? 』


 フッ…と伊東は幸せそうに微笑んだ。


「…がとう。——あり…がとう…」


 そして…ドシャッ、とその場に伊東は倒れ込んだ。

 
 ——白花。

 女性から男性に渡されるのには、意味がある。 
 それは女性がその刀を自分の魂に置き換えた、メッセージ。


( 例え貴方がどこにいようと、貴方は一人じゃない )
( 貴方は孤独などではない )
( 貴方がどうなろうと、貴方は永遠に私の心の中に )
( 私は貴方の心の中に、います )


 —


 要するに伊東さんは一人じゃないよ、っていう栄蓮からのメッセージ。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.282 )
日時: 2014/01/27 17:39
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

伊東さああああん!!!!!←


栄蓮のメッセージが涙腺を壊した((

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.283 )
日時: 2014/01/28 16:50
名前: Sora (ID: Ku3ByRAK)




夕凪「松にそんなこというのは八雲君と栄蓮隊長だけだよ」
松菊「うぅ……今回超泣ける……」

今回栄蓮……かっこいいズバ抜けてヤバイ………
八雲君もピンチに駆けつけるし………
それに加えてこの二人の思いやりのなさ……

夕凪「誰のせいだろうね」
松菊「ってか夕凪暗い&怖い話無理だよな」
夕凪「ん?カエル欲しいの?」
松菊「どっからそんな話が!?」
夕凪「駄作者もいつまで泣いてるわけ?」

良い話しすぎるぅぅ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.284 )
日時: 2014/01/28 21:00
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: PtJSydhi)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11758972044.html


 ベン、ベンベン、と心地よいリズムが夜の河川に響き渡る。
 船の中。布団に寝かせた晴香の傍で、高杉と万斉は二人語り合う。


 114訓 終わりよければ全て良し


「…そうかい。伊東は死に、真選組が生き残ったか。
 存外まだまだ幕府も丈夫じゃねーか」


 窓辺に腰掛けて高杉はどこか冷たく、静かに言った。
 そして向かいに座っている万斉に目をやる。


「いや…伊東がもろかったのか。それとも万斉、お前が弱かったのか」

「…元々今回の仕事は真選組の目を幕府中央から引き離すのが目的。
 “春雨”が無事密航し、中央との密約が成ったとなれば戦闘の必要もなし。
 牽制の意は果たしたでござる」

「…俺ァ真選組を潰すつもりでいけといったはずだ」

「何事にも重要なのはノリとリズムでござる。
 …これを欠けば何事もうまくいかぬ。ノれぬとあらば即座に引くが拙者のやり方」


 立ち上がり部屋を去ろうとする万斉に、高杉は“万斉”とその名を呼んだ。


「…俺の歌にはノれねーか」
「……。白夜叉が…俺の護るものは今も昔も何一つ変わらん…と。
 晋助…何かわかるか?」

「……」

「最後まで聞きたくなってしまったでござるよ。
 奴らの歌に聞きほれた拙者の負けでござる」


 フン、と高杉は鼻であしらう。万斉はふと高杉を見た。


「晴香はそれなりの傷を負っているらしいが…。
 …三日程で目を覚ますらしいでござるよ」
「…そうか。分ァった」


 パタン、と部屋を出て行った万斉。
 高杉はこんこんと眠る晴香の傍に腰掛け、その顔をじっと見つめた。


「…なァ、晴香よォ」


 ——…テメェは俺の歌にノってくれっか?

 そう囁くと、眠る晴香に届けと言わんばかりに、心地よい音を再び奏で始めた。 


 —


「ナームアーミダーブブー。ナームアーミダーブブーッ」


 …いや、泣けないよ。どうやって泣けと言うんだよ。
 葬式のはずなのに何これ? ブブーッっつってるよ? 

「……。…八雲、これお葬式だよね。ザキと三番隊隊士の」
「…そっスね」
「…イヤ、まず遺影からおかしくね?」


 なんでとっつぁんの犬の遺影が一番おっきいの?
 なんでザキはその十分の一くらいの小さい遺影なの?
 でもってなんでミロ(飲み物)が置かれてんの? ザキ好きだったのアレ?


「バカヤロォォォ! 年寄りより先にいっちまいやがってェェェ!」
「「!」」


 と…とっつぁん…ッ! そんなにザキや隊士のことを…ッ!!
 あ、雰囲気出てきた…ヤベェェェ泣きそォォォォ…!


「俺ァなァ…お前のこと本当の息子のように思ってッ…うぐっ…!
 っプー助ェェェェェ!! 俺を置いていかないでくれェェェェェェ!!」


 犬かよォォォォォォォォォォォッ! 犬なのかよォォォォォォォッ!
 プー助ェェェェ天国でお幸せにィィィィィ!


 つか葬式ってこんな泣けないものだっけか?
 あとちょっとで泣けそうなのに泣けねェェェっていう感覚味わうものだっけ?


「…そいや隊長。アンタあの刀の意味知ってたんスか?」
「…ん…?」
「だからその…白花を女性から男性に渡すことの意味」
「………」


 …実は近藤さんからひっそり教えてもらったり。
 イヤ自分があまりにも無知すぎてね。


「…さーァね」
「あ、なんスかソレェ。教えてくださいよ」
「なーいしょ」
「ケチ。…アレ? つか隊長、刀は?」
「白花?」
「えぇ」


 白花はねェ…。うーんとねェ…。そのねェ…。


「…折れた」
「……は?」
「いや…鞘におさめようと持ち上げたら、こう…バキンッと」


 笑いつつもダバダバと涙がでるゥゥゥ…!
 ポカーンと八雲は呆気にとられた後、フッと微笑んで。


「…持っていっちゃったんスね。伊東さんが」
「ん?」
「きっと…刀に込められたメッセージが嬉しかったんスよ」


 “だから剣ごと折って、己だけの隊長からの言葉にしたんじゃないんスか?”

 …とかなんとかいう八雲。何ソレ、ロマンチスト?
 

「…にしても人が良いっスね、アンタも。あんだけひでェ事言われたしやられたのに。
 最後はちゃーんと刀まで送って死に際見届けるなんて。態度急変ッスよ」

「いや…やられた時はそりゃこう…イラァッとしたよ?
 でも…その、仲間だし。刀を私のためにわざわざ白花を調達してくれたのも聞いてたし…」

「……ま、アンタらしーや」


 そういう八雲もボロボロなんですよ、皆さん。

 もとから腹やられてたのにさらにやられてるし。
 切り傷ヤバイし抉り傷ヤバイし包帯だらけだし。


「…でもね、八雲。…もうザキは戻ってこないんだ」
「……」
「っ隊士三名も…やられたん、だよね…」


 グ…ッ! なななっ、泣きそうじゃァァァ…!
 …私がもっとしっかりしてたら…みんなを…、


「それに…兄さんも、っ兄さんも…戻ってこない」
「…隊長…」
「責任感じてんのかな…」
「…………」


 …情けない妹だなァ。…何にもしてあげられなかった。
 何にも…これっぽっちも、支えになれなかった。


「アンタはちゃんとあの人の支えになってましたよ」
「……へ?」


 読心っすか。読心っすか八雲クン。


「アンタがいたからこそあの人は幾度か目覚めることができたんだ。
 アンタがいたからこそピンチの時あの人は護られたんだ。
 …立派な妹じゃないっスか」

「八雲…」


 そういえば、八雲は…晴香さんとどうだったんだろ…。
 …うん。あんまり…聞かない方がいいのかな。

 でも…いつの日にかは。


「それにね、隊長。アンタが思ってるような事にはならないッスよ」
「へぃ…?」



 ——ドゴォォォオォォオンッ!

 
 なんですかァァァいきなりの爆発ゥゥゥゥゥゥゥ?!
 って白装束着たザキが足元にィィィィィ!


「ザキィィィ化けて出たのかァァァァァァ!」
「栄蓮隊長ォォォご無事で——」

「局中法度十二条、マガジン以外の漫画、局内で読む事なかれ」


「「「!」」」


 …この声…。


「局中法度十七条、会議及び重要な式典の際は携帯の電源を切るべし。
 局中法度四十五条、死してなお化けて出る事なかれ。武士たる者潔く成仏すべし」

「……っ」

「てめーら全員士道不覚悟で切腹だァァァァァァァァァァ!!!!」


 に…兄さん。兄さんだ。兄さん。


「兄さァァァァァァァん!!」
「副長ォォォォォォ!!」
「ヤッター副長ガ戻ッテキタァー」
「八雲クン何その棒読み?!」



「「「栄蓮隊長ッ!」」」 


 …へ? へ? ………へ?


 私の目の前には伊東派に殺害されたとされていた隊士三人。
 あちこち包帯でグルグルだけど…元気、そうで。


 生き、てる。


「っあァァァァァァァッ!! 会いだがっだあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「「「ぬおォォォォォッ?!」」」
「うぐォォォォォォォ…!」


 どういうことか分かんないけど生きてたァァァァァァァ!
 ああああああ涙がとまらないィィィィィィィ!


「…生きてたんスよ、ちゃんと。…皆。
 ったく、伊東派の早とちりには救われますね」
「うぐっ…ひっく…ぬぅおぉ…!」
「ギャハハハッ、栄蓮隊長マジ泣きじゃねぇかよ!」
「ほれ! 副長、ちゃんと慰めてあげてください!」
「「!」」


 …兄さん。…え、モノホンだよね? 飛びついていい?


「飛びついていい? 泣きそうだから飛びついていい?」
「イヤ既に泣いてんだろぶェッ!!」
「兄さんんんんん!」


 返事聞かずに飛びつきましたァァァァ! よかったァァァ!
 兄さんだァァァァッ! いつも通りの兄さんだァァァァァッ!


「よがっだァァ…兄さん戻ってよがっだァァァ…!!」
「んぎゃあああああ鼻水ゥゥゥゥゥ!」
「チッ…死ねよ副長…」
「八雲テンメェェェェェェ!」
「嫉妬でさァ」
「ちちっ違うもんね! 嫉妬じゃないもんね!」
「意地はんなよィ、八雲」
「おォォォマヨケチャコンビが揃ったぞォォォ!」
「バカコンビィィィ」
「「誰がバカじゃァァァァァ!!」」


 ああ…兄さん。良かった。…ホントに…良かった。
 ホントに…。


『プーリキューアッ プーリキュッアッ プーリキュッアッ
 ふーたりっはっ プリキュアァァアァ〜』


「「「「「「…………」」」」」」


「はいもしもし、土方でござる」


 だ…。…ッ大ッ嫌いじゃあああああああああ!!!!!



(万事屋さーん、お届け物でーす)
(((おっ)))
(苺牛乳と酢昆布一ヶ月分、あと眼鏡ふきふきスプレー一年分でーす)
((うおォォォ!))
(イヤ明らか僕だけしょぼくね?! なのに一番僕量多くね?!)


 —


動乱編終了ォォ…! オチはまぁそう言う感じで(笑)
ここまで読んで下さり有難う御座いました!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.285 )
日時: 2014/01/28 21:07
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: PtJSydhi)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11758972044.html

 牡丹様

伊東さん…(´;ω;`)
書いてて泣きそうになりましたよガチで(

そのお言葉に私は涙腺崩壊しそうです(´・ω・`)←

 Sora様

要 「私も全力で褒め称えますよ」
栄蓮「ホラァァァ要までもがほめてるゥゥゥゥゥ!」
八雲「夕凪副隊長も可愛らしいですし。…どこぞの女隊長とは違って」
栄蓮「なんか聞こえたぞォォォ」

もうそんなことを言っていただけると本当に嬉しいです…!
零番隊コンビ思いやりに溢れてますよォォォォォォォォォ!(

栄蓮「お祭り編でボロボロにされた」
八雲「紅桜編で死にかけた」
栄蓮「主人公なのにHNがしねかす」
八雲「動乱編で再び腹やられた」
栄蓮&八雲「一番思いやりがないのは作者だろうがよ」

…だそうです( ´∀`)

カエルを見た時の松菊隊長の反応がまたいいんスよ!(
お化けを見た時の夕凪ちゃんも…か、可愛すぎr((

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.286 )
日時: 2014/01/28 21:34
名前: Dr.クロ (ID: /PtQL6mp)

ナギをもっと更新してほしい

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.287 )
日時: 2014/01/29 21:34
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 4yRqeNGS)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11760535384.html

 Dr.クロ様

基本バラガキ優先なのでなかなか更新せずですいません…!
ちょっとずつでも増やしたいとは思ってます(´Д`;)

————————————————————————————————


『 姉貴 』


 ちいさなちいさな、子供。

 無邪気に笑って、私の周りをいつもちょこちょこ走ってて。
 可愛い、大好きな…弟。


『 な、姉貴! 俺な、夢があるんだ! 』
『 夢? ほぅ…初耳ね? なになにー? 』
『 聞いて驚けよォォ! めっさ凄いぞ! めっさかっこいいぞ! 』
『 はいはい 』


 コホンと咳払いをひとつ。

 ニカッと純粋に笑みを見せて、弟は私を見る。


『 まず姉貴よりも強くなるゥ! 』
『 無理ね 』
『 速攻で拒否ってひどくない? 強くなるし! 俺強くなるし! 』
『 はいはい。…で? 私より強くなってどーすんの? 』
『 お、おう! 強くなって! …それで… 』
『 それで…? 』


 にっこりと弟は笑う。ほんの少し、照れながら。


『 それで、姉貴を護るんだっ!! 』


 えへへっと言わんばかりに笑う弟。…ああ、もう。
 



 ——————————大好き。



『 ふふっ…八雲にはムーリよ 』
『 ぁんだとコラァァァァァ! 俺だってなァ! 俺だってなァ! 』
『 あ、おやつの時間ね 』
『 よっしゃァァァおやつーゥッ! 』


 単純で、前向きで、不器用で、おバカで、努力家で。
 …私が、護りたいと思える、唯一の存在のひとつ。


 ねェ、八雲。



 ——————————貴方には、幸せになってほしいの。



 115訓 夢は見るものじゃなくてつかむもの



『 一本! 風霧晴香! 』
『 おお! 』


 はい、一本。…今日も楽勝…かな?
 道場主のお父さんの方を見れば、優しく微笑んでくれて。


『 また強くなったな、晴香。父さん嬉しいよ! 』
『 えへへっ… 』
『 お前はやっぱり天才だな! うん、流石俺の子!! 』


 ガッツポーズをして言うお父さん。…天才、じゃないんだけど。


『 何言ってるんですか、貴方。晴香は秀才です。努力の結果ですよ 』
『 …お母さん… 』
『 それに晴香は私の子です! 流石私の子!! 』
『 そっち? 』


 …ん? …んんん? なんか凄い視線を感じ…る……。
 ……。…何か八雲がすごく恨みのこもった視線を投げかけてくるんだけど…。


『 …フン! いーもんねェェェ! いいもんねええええええ!! 』
『 あぁっ、八雲ォォォ! 勿論お前も自慢の子だァァァァァ! 』
『 え、ホント?! 俺も自慢の子?! 』
『『 もちろん! 』』
『 よっしゃァァ俺頑張るゥゥゥゥゥ!! 』


 うん、単純。超単純。そしてバカ。
 

『 コラ姉貴ィ! もーすぐ抜いてやるからなァ! 』
『 はいはい 』
『 覚悟しろォ! 頭洗って待ってろォォォォォ! 』
『『『『 首じゃね? 』』』』


 門下生達からも思わずツッコミが入るそのお馬鹿っぷり。
 でも…その周りには、いつでも笑顔があって。


『 晴香も抜かれないように頑張らないとな! 』
『 フフッ…。有り得ない 』
『 断言してんじゃねーよバァァァカッ! 』
『 コラ、誰がバカよ?! 』
『 バーカッ! バーカバーカバーカッ!! 』


 いや、私だってまだ子供なわけで。…カチンとはくる!
 よっし! …叩きのめす!


『 コラアアア八雲ォォ!! かかってこいィィィィィィ! 』
『 はア?! 喧嘩売ってんのかァァァクソ姉貴ィィィィ! 』
『 よォっしゃァァァァ! 覚悟しなさいいいいいい! 』

『『 うおらあああああああ!! 』』


 —


『 ぃっ…づええええええええ! 』


 …ヤ、ヤッチャイマシタ。…ゴメンネ、ヤクモ。

 あの…力みすぎて(八雲が)…見事に私に対して空振りして…。
 で…その…その顔に私の竹刀が顔面ヒィット!


『 じゃねーよ! 超いてーんだよ! 』
『 ごめんごめん 』
『 まったくゥ! 』


 …ってこれ私が悪いの?


『 …まったく…強すぎだよ 』
『 え… 』
『 姉貴、強すぎ。…対峙した瞬間威圧感が凄くて…、…足がすくんだ。
  …あーあっ! 夢が叶うのは遠そうだァァァァァァ! 』


 …この子はホントに。…自分の成長にも気づいてないのね…。
 

 ここ、『風霧道場』はなかなかの名門道場で。
 父さんや母さんの教え方も上手だから、皆伸びるのがはやい。


 …そのなかでもとりわけ八雲は飲み込みがいい。
 一応今は私が一番だって言われてるけど…正直いつ抜かれるか。


『 大丈夫よ、八雲。…きっと叶うわ 』
『 姉貴… 』
『 ふふっ…。…護ってくれるんでしょ? 』


 微笑んで言えば、カァッと頬を赤らめる八雲。
 …自分で言ってたくせに照れすぎよね?


『 ま…護る、よ。…うん。……うん 』
『 ちょ、そんな照れないでよ。私も恥ずかしくなるじゃないの 』
『 う、うるせーっ! 』


 …でも、ね。


 私だって、貴方を護ろうと思っているのよ?


『 …いつでも笑っててね 』
『 え? 何か言った? 』
『 なんでもないわよ〜ぅ 』
『 ズリィ! 教えろよぅ! 』
『 何がズリィの? 』


 穏やかな、あったかい日々。


 …八雲も強くなった。本当に…本当に強くなった。
 いつか出て行くのかな…。


 将来は何になるんだろう?
 どんな女の人に惚れるのかな?
 どれくらい強くなるんだろう?
 何歳くらいで結婚するだろう?
 


 あぁ…。…すっごく、楽しみ。



『 八雲〜。変な女の人に惚れちゃダメよ〜? 』
『 姉貴みたいな? 』
『 どーゆう意味? 』
『 …っていうかいきなり何だよ? 』
『 んー? ちょっと楽しみになっちゃって〜 』


『 お、晴香、八雲。まだ起きてたのか? 』


 あ、お父さんとお母さん。…あ、怒られちゃう?


『 今夜は月が綺麗だから! 姉貴と見てたんだ! 』
『 あぁ…まるで母さんのようd 』
『 晴香ァ、八雲ォ。寝ましょうか〜 』
『 母さァァん?! 結構恥ずかしいよォォォォ?! 』


 お父さんはお母さん大好き。…み、見てるこっちが恥ずかしい。
 でも…お母さんも、お父さんのこと大好き。


 私も八雲も、二人のことが、大好き。


 …幸せすぎる、家族。


『 ホントに月が綺麗… 』
『 まるで母さ 』
『『 もういいわよ 』』
『 八雲ォォォ! 母さんが俺の愛を受け取ってくれないィィィ! 』
『 …zzz 』
『 って寝てるゥゥゥゥ?! 』


 フッ…まだ子供ね…! 私なんて全然眠くな…。
 …………。…ねむいです。


『 …おやすみ、八雲、晴香 』
『 また明日…。…頑張ろうな 』
『 …うん… 』


 …この家族が、大好きなんだ。



( 幸せだと、思っていたから )

   

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.288 )
日時: 2014/01/30 16:29
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

あ  泣きます←

姉弟愛ですね…
護ってあげたいとか…もう…


おバカ八雲可愛いwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.289 )
日時: 2014/01/31 21:50
名前: Sora (ID: .bb/xHHq)
プロフ: http://s.ameblo.jp/sora-rouran/entry-11761991656.html



なななななんと!
かかかかかわゆい!!
八雲君超絶かわゆぃぃぃ((殴

松菊「うるせぇよ」
夕凪「八雲君が…僕可愛いってww」
松菊「ちょこまか歩く悪がk((殴」
夕凪「要お姉ちゃんも八雲君も栄蓮隊長もかっこ良くて大好きだよぅ!!」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.290 )
日時: 2014/02/01 20:46
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: o12S0lxa)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11762526916.html

 牡丹様

書いててもブルーに…。その後の展開が暗すぎて(←
八雲はいつだってウマシカなのです(`・ω・+´)


 Sora様

晴香「こんなの馬鹿なだけでしょう。ただの単純大馬鹿野郎」
八雲「ううっうるせェよ!!!!」
晴香「ちょこまか歩く悪ガキ? とっても可愛いと思います!」
八雲「……」
晴香「ウチなんてバタバタ騒々しいクソガキなので(´∀`)」
八雲「たたっ斬るぞ姉貴テメェ!!」

かっこよくて大好きとか…。夕凪ちゃんに言ってもらえるとか…。
嬉しすぎるううううううう…!(´;ω;`)


参照のイラスト本当に有難う御座いますッ!
もうホントに…めっさ…嬉しいです……(^p^)グフッ


栄蓮「嬉しすぎて吐血してるよ」


 —


『 い…一本んんん! 勝者、八雲ォォォッ! 』
『 よ…、…よォっしゃァァァァアァァァァアア!!!!! 』


 風霧晴香。
 初めて他人に…八雲に、負けました!


 116訓 護られるものじゃなくて護るもの


『 あへはー! あっははっははー! ぐふふふー! 』
『 …… 』
『 ぬふふふー! へへ…えへへへー! 』
『 ………… 』
『 ぬっほほほー! あひゃー! ラーンラーンルーゥゥ! 』


 誰か隣のウザすぎるド○ルドを黙らせてェェェェェ!!


 …本日私に勝った八雲は有頂天。…夕食中だってのにウルサイ!
 お父さんもお母さんもなんっっっっで注意しないのよ…!



 …でも。負けたけど、すっごく嬉しい。
 悔しかったけど…すごくすごく、嬉しいの。


 強く…、なったね…。


『 でも晴香、お前もすごい進歩だぞ? 』
『 …ホント? 』
『 ああ、勿論! 』
『 もうどこにも出しても恥ずかしくないわねェ 』
『 …あにぇくぃ! 』
『 それ何語? 』


 口の中いっぱいにご飯を詰め込みながら八雲が私を見てくる。
 …頬にご飯粒ついてるわよ。


『 んぐ…。もーすぐ俺が姉貴を護ってやるゥ! 』
『 おっ、八雲ォ! それでこそ父さんの子! 』
『 で…父さんと母さんのことも、護るからね! 』
『 あら、嬉しいわね 』


 私も、護るよ。…八雲のことも、お父さんもお母さんも。
 …この道場のことも。


 —


『 ああああああ! わっかんねぇよォ! 』
『 …どれどれー? 』 


 八雲が寺子屋の宿題中。
 …この子意外と頭いいのよね。行動バカなくせに。


『 な、姉貴! 教えて! 教えて! 』
『 …… 』


 …えっと…あの、算数のもんのすごい発展問題なんだけど…。
 数字と図形ともうなんか文字が並んでて…ウン、無理。


『 ………… 』
『 なっ、教えて! …もしかして姉貴もわかんな 』
『 くないわよォ! ちょっ、ちょっと待って! 』


 ニタニタ笑いながら八雲がこちらを見てくる。
 コ…このクソガキィィィ…!


『 あ、八雲! 晴香! ここにいたのか! 』
『 お父さん? …どうかしたの? 』
『 いや…大事な話があってな。…八雲? 宿題中か? 』
『 うん 』
『 じゃあ八雲はそれが終わってから道場に来なさい。
  晴香。…おいで 』

『 あ、うん。分かった 』
『 俺もすぐ行くから! 』
『 おう! 待ってるぞ〜 』



 —



『 こんにちは 』




 …誰? 


 私の前には高貴そうな男の人。
 それと黒い服に身を包んだ人達が三人。


『 こ…こん、にちは 』
『 そう緊張せんでもよい 』
『 あの…この、人は…? 』
『 あぁ、この方は幕府のお方でな。徳川様だ 』 
『 と、く…川? 』
  

 それって…。幕府の人、よね。って今言ってたっけ。


『 いやァ…それにしてもいい女子オナゴですなァ… 』
『 …… 』


 徳川様の嫌な視線に一瞬怯みそうになる。
 …キ…キモチワルイ人…。…おっと幕府の人だった。


『 そうでしょう? 自慢の娘ですもの 』
『 将来はヨシワラでも行けるのでは? 』
『 それもいいですなァ 』


 ヨシワラ? …何ソレ? どこ?
 とか何とか思っていると、お父さんとお母さんに肩に手を置かれた。


『 え? あ、の…… 』
『 晴香…お前は—— 』
『 …え……?? 』
『 お前は…… 』
『 お父…さん…? お母…さん…? 』
『 お前はこの徳川様のために、命を捧げられるか? 』
『 …へ? 』


 予想外の質問にビックリして硬直してしまう。
 でも…お父さんとお母さんの瞳は真剣で。


 それでいて、どこか、必死で。


『 どういう、こと…? 』

『 実はいま徳川様は護衛にあたれそうな逸材を探していてな。
  そこでお前にその役職についてほしいそうだ 』

『 わ、わたし…? 』

『 人を斬らなければならない。
  でもでも、それはこの国のトップとなられる徳川様のためなの 』

『 …… 』


 なんで。


 なんでそんなに、必死なの?


『 お前ならきっとできるんだ。なっ、やってみないか? 』
『 ねっ、晴香 』


 
 —————————— 期待してるのよ。


 …違う。そんな目、してないよ。
 そんな綺麗な目…、して、ない。



 欲に溺れた、汚い目を、してる。


 

『 これこれ、そんな無理にせがまんでよい 』
『 徳川様… 』
『 弟もいるのであろう? そうせがむな 』
『 私がやります 』
『『『 ! 』』』


『 私が、徳川様の護衛につきます 』



 八雲にそんなことをさせるくらいなのなら…。
 …私が、やる。


『 ククッ…弟思いの姉なのだな 』
『 ………… 』


 ヤだ。…この人の目、嫌いだ。


『 では出発は明日だ。…荷物をまとめておくんだぞ? 』


 ヤだ。行きたくない。
 行きたくないよ。
 ここにいたい。


 …でもきっと、私が断れば。



 —— “ 姉貴 ”


『 …分かり、ました 』
『 いい子だな、晴香 』
『 晴香… 』


 ギュウッと抱きしめられた。…けど、何でだろう。

 応援してくれてるはずなのに。
 私のために言ってくれたはずなのに。
 期待してくれているはずなのに。



 ちっとも、嬉しくないの。


 ———————だって、



『 それで徳川様…。…金の方は… 』
『 まァそう急かすな 』


 きっと、そんな感情はないんだもの。
 きっと、金の欲しさに、私を、この人に。


 私に背を向けて話している両親と徳川様。
 …でも、耳をすませば、聞こえてくる。



『 貴様らも嘘が上手い…“期待している”などと… 』
『 何をおっしゃいますか徳川様。期待しておりますよ? 』
『 ほう… 』
『 大量の金が手に入りそうなんでねェ… 』
『 おやまァ…ククククッ… 』



 金の欲しさに子供を売る。


 なんてとち狂った親なんだろう?




 幸せだと、思っていたのに。


『 ………… 』



 でも…私が行けば、八雲は危険な目にあわずに済む。


 普通に女の人に惚れて、
 普通の職について、
 普通に勉強して、
 普通に強くなって、


 …笑顔で、幸せに、暮らせるんだ。


『 そういえば弟の方はまだか? 』
『 え…。八雲も、ですか? でももう私が徳川様に… 』
『 あぁ、違うんだよ。弟の方は別の者が必要としているんだ 』


 …別の、者?


『 ちょっと変わった高官でねぇ…血を見るのが好きで好きで 』
『 え…? 』
『 酷いやつだよ? 相手の指を斬り落としたりするのが趣味なのだから 』
『 そ、そんなの… 』


 そんなやつが…八雲、を?


『 私の護衛役は決まった。あとは弟だけだ 』
『 ま、待ってくださいよ… 』
『 大丈夫だ、姉弟で一緒に城にいられる。ただし部屋は違うがな 』
『 ま、待って… 』
『 心配するな。弟には相手がそんな趣味のやつだとは言わぬ。
  すでに両親の了解も得ている 』


 
 …………え?


 そんな変わった趣味のやつに、八雲を渡して、いいの?
 
 八雲が血まみれになってもいいの?
 八雲が指を斬り落とされてもいいの?
 

 八雲がそんなに苦しんでも、求めるのは、“金”なの?



 そこまでして…金が、ほしいの?


『 お父さん…、お母さん… 』
『『 ん? 』』
『 しょ…正気? いいの? そんな奴に八雲が… 』
『 … 』

『 八雲がひどいことされても、いいっていうの?
  それでも…金なの? お金がほしいの? 』


 そう尋ねるとニッコリと両親は笑った。
 そのまま、コクリと、頷いて。


『 だって、金がほしいから 』




( 何かが、崩れる ) 


 —


助けて栄蓮。話が重すぎて辛いよ。

栄蓮「自得自業だよ!」
土方「自業自得な」

この馬鹿さを早く書きたい←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.291 )
日時: 2014/02/02 12:48
名前: sora (ID: 8AM/ywGU)



夕凪「いやいや、松の方がドタバタしたガキですよぅ!」
松菊「おい、一応上司!俺上司!」
夕凪「晴香さんも姉弟感で本気出すとこ超絶かわゆいしwww」

ほんと!マジでかわゆ過ぎます!
なぁのぉにぃ!
親親!(ーー;)
死んでるよ…

夕凪「親なんてね……」
松菊「いや、良いのもいるからっ!」

あんな駄作をほんとに……
。・゜・(ノД`)・゜・。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.292 )
日時: 2014/02/03 20:37
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: K.HEaMnc)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11762526916.html

Sora様

栄蓮「黒田隊長…真選組に上司も何もないですよ…(´д`)」
八雲「だって沖田隊長も副長に死ね死ね言ってますし」
晴香「ふふっ…可愛いだなんて。嬉しいです」
八雲「大人気ないだけだr」
晴香「ん?(´∀`)+」
八雲「……」

親はねェ…もうねェ…(
書いてて何で私はこうしてしまったと感じてます←
とっとと終わらせますっ!

栄蓮「フッ…親なんて…」
八雲「親なんて…」

ヤベーですうちのオリキャラ両方親に問題ありっす←
松菊様ァァ親(松陽先生)の素晴らしさを是非ウチの子にィィィィィ!((


栄蓮「駄作…?」
八雲「フッ…。楼蘭さんよォ、駄作っつーのはねェ…」
晴香「花火が送った絵のことを言います(´∀`)+」


……………。…毎度あんな絵でスイマセン、いやもう切実に。


 —


 ブログにて「子晴香、子八雲」アップです!


 —


 117訓 殺したいんじゃなくて護りたいもの


『 …嘘でしょう…? 』


 まずい。本当に…まずい状況。
 このままでは八雲が…危険な奴の所に売られる。


 お父さんとお母さんはもう正気の沙汰ではない。
 …きっと今何を言っても無駄。
 だったら…だったら…、どうすれば…。


『 と…徳川様… 』
『 ん…? なんだね、晴香 』
『 お願いです…。お願いですから…八雲だけは… 』
『 …… 』
『 八雲だけは…この道場に… 』


 そう言って土下座をする。…お願いだから…。
 お願いだから…八雲にだけは、そんな地獄同然の苦しみを味わわせないで…。

 親が了承したとしても…お願い…。…お願い…!


『 ダメだ 』
『  !!  』
『 既に金は積んでいる。…おい貴様ら、もう待つのに疲れた。
  弟の方を連れて来い 』


 …徳川の命令で黒服の男三人が道場から出ようとする。


 恐らく八雲は偽りの話を聞けば是非行きたいと言うだろう。
 かといって私が本当のことを話したらどうなるの?


 …きっと、あの幼い精神は、…崩れる。




 …だったら。


『 …? 何をしているの、晴香 』
『 邪魔になっているだろう 』


 道場に唯一置かれていた真剣を持って、入口に立ちふさがる。
 黒服の男も両親も、徳川も私を見る。

 鞘から刀を抜いて…真っ直ぐに連中に向けた。


『 八雲のもとには行かせない 』
『 …貴様… 』
『 行くと言うなら…、…斬る 』
『『 晴香?! 』』


 御免なさい、お父さん、お母さん。もう二人の事は分かったよ。
 二人が自分の私欲の金をとるっているのなら…。


 私は、八雲を護る。八雲にそんな辛い思いをさせてたまるか。


『 どきなさい、晴香! 』
『 うるさい!!!! 』
『『 ! 』』

『 八雲は私が護る! 八雲をそんな危険な目にはあわせない! 』


 鋭い三人の黒服男の視線を感じる。…ひるむわけがない。


『 貴様ら、死なない程度にやれ 』
『 !! 』


 ダァンッと床を蹴ってこちらに向かってくる男たち。
 ふっと目を瞑り…精神を研ぎ澄ます。



 …分かる。どんな風に攻撃しようとしているのか。
 …分かる。どんな風に攻撃すればいいのか。

 どこを斬れば、いいのか。



『 っらァアァアァッ!!!! 』
『『『 ! 』』』


 カッと目を開けて、私を囲もうとしていた男達を斬り裂いた。
 ドサドサッと倒れる男たち。頬に飛ぶ鮮血。


 …やった、かな…?


『 ぐ… 』
『 …っ 』


 まだだった…! 三人一斉だったからどうやら浅かったみたい…!
 

『 ク…くくくっ! 素晴らしい! 素晴らしいぞ! 』
『 …… 』
『 素晴らしき剣豪だ…。…ご両親よ、主らも参加しなされ。三人ではちと荷が重い 』
『 …え…? 』


 徳川のその言葉に両親の方を見ると…。
 …二人は既に、抜刀していて。


『 …なんで…? 』
『 晴香。子が間違ったことをしていたら力ずくでとめるのが親よ 』
 
 
 間違っていることをしているのはどっち…?
 間髪いれず両親は私に斬りかかってきた。
 

『 やめてよ… 』
『 剣を捨てなさい! どうしてそこまでするの! 』
『 っ八雲を護りたいからよ!! 』
『 高官殿に面倒を見てもらってもいいだろう! 』
『 金に溺れて私達を売ろうとしてるくせに何言ってんの!! 』


 そう叫べば二人の反論がとまった。
 …どうして…。…否定して、くれないのよ…!

 一番、否定してほしかったのに…!


『 …いつまで手こずっている 』
『 も、申し訳ございません、徳川様…! 』
『 すぐにとらえます… 』


 私は絶対入口の前から退かない。
 そう言わんばかりに睨みつけると…両親と黒服男達が連携して斬りかかってきた。


 落ち着いて。
 落ち着いて。
 落ち着いて。


『 とらえた——グッ! 』


 まず、一人。


『 貴様…! 』
『 …… 』
『 アァアアァアア! 』


 声をあげて斬りかかってくる黒服の男の懐に入り込み、その体に突き刺す。
 二人目。…あと斬るべきは、一人。


『 くっ… 』
『 はアァアァアア! 』



 ブンッと刀を振り上げて、
 一瞬怯んだその男を、一閃で切り裂いた。












 ——————————はずだった、のに。




『 ……え…? 』
『 ガ…ふっ…!! 』


 目の前で倒れゆくのは、紛れもない、…お父、さん。
 はっと黒服の男を見れば、



 咄嗟にお父さんを引き寄せて、盾にして、…自分を護ってる。

 
 それを、私が、——————————


『 あ…あなた!! 』
『 ! 』


 落ち着け。もう一度斬りかかって、お母さんを盾にされたらどうする。
 落ち着け。落ち着け。大丈夫、お父さんも手応えはそんなに深くなかった。


 落ち着け。
 落ち着け。
 落ち着け。




 落ち着いて、お母さん。



『 よ…よくも主人を盾にィ!! 』
『 待ってお母さん! とまって!! 』


 大事なお父さんを盾にされたのが、逆鱗に触れたんだろう。
 お母さんが男に向かっていく。


 待って。待って。そいつ、強いよ。
 そんなに頭に血が上ってちゃ、
 お母さん。待って。



 ——待って。



『 ア゛ァ゛ア゛ァ゛っ!!! 』



 叫び声が聞こえた。
 宙を舞う、鮮血。
 父の上に倒れこむ、母。


 母を斬りつけた、男。




『 あ…あ……あ…ああああああああああああああああッ!!!! 』

























 それからのことはいまいち覚えていない。
 頭が真っ白になって、もうひとりの黒服の男を斬りつけてた。



 気がつけば、もう、徳川はいなくて。




 血だまりの中に、父と母が倒れ込んでる。
 私はその中心で、茫然と座り込んでた。


『 ぐ… 』
『 …… 』


 …しぶとい奴等。まだ三人は生きてたみたい。
 傷口をおさえながら、フラフラと道場から出て行く。



『 …ああ 』


 殺さなきゃ。


 あの状態では八雲を連れ去るなんてことはないだろうけど、
 …追いかけて、殺さなきゃ。



 そう思ってグッと立ち上がり刀をひきずって歩く。
 …はずだった。そう、そのはずだった。




 ——————目の前に目を見開いて立つ八雲さえいなければ。



『 あ…、あねき…? 』
『 … 』
『 ど、どうしたんだよコレ…? だ、大丈夫かよ?! 』
『 来ないで 』
『 ! 』



 故意じゃなかったけど。
 やりたくなったけど。
 …護りたかった、だけだけど。


 
 今八雲に全てを知られるくらいなら。
 …全部全部私が悪いことにして。だって私も悪いもの…。
 全部全部抱え込んで。
 


 せめて今だけでもいい。
 …この子に、自分がされそうになっていたことだけは…知らないでいて欲しい。

 もっと大きくなって、全てを知ってもたえられるようになったその時。
 親は狂ってて、貴方が危険な奴に売られそうになっていたことを話そう。


 もし出会えて。その時、貴方が、望むのなら。



『 私が…斬ったのよ… 』
『 な…、…なんで…? 』
『 さァ…? 』



 そのまま茫然としている八雲の横を通り過ぎて、囁く。
 



『 サヨナラ、八雲 』



( もう会わないことを、望むわ )



 —


八雲の精神が壊れることが分かっていたからこの時晴香は隠しました。
実際真実が分かってたら八雲壊れてます。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.293 )
日時: 2014/02/04 13:01
名前: Sora (ID: 13OvT5q/)




夕凪「晴香さん………超絶男前ぇぇぇぇぇ!」
松菊「マジで男前ぇぇぇぇぇ!!」

カッコよすぎるぅぅぅぅ!!
なぜそこまでかっこいいんだぁぁぁ!!

夕凪「親なんてね、いなくても子供は何かしら生きていけるよ」
松菊「ここに野生児に育った逞しいガキがいるからな」
夕凪「松は……なんで親いいのにぐれたの?」
松菊「やかましい」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.294 )
日時: 2014/02/04 17:23
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

ああああ!もう晴香さん!かっこよすぎるよ!そのカッコよさはどこから来るんですか!ちょっとウチのやる気の無い伊織さんに分けてやってよ!!←

護りたかったからって…ああもうやばい追憶編は取り合えず涙腺の大敵だ!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.295 )
日時: 2014/02/04 22:38
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: QUK6VU.N)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11762526916.html

 Sora様


晴香「お、男前だなんて…嬉しいです…」
八雲「はァ? 黒田隊長の方が男前だし。夕凪副隊長の方が可愛いし」
晴香「ジャットコースタービビりんが何言ってんのよ?」


でもカッコいいとかほんっと嬉しいです!(´∀`)
有難う御座います!


八雲&栄蓮「なるほど」
栄蓮「…なんていうか…夕凪副隊長の方が大人だね、私らより」
八雲「つか松菊隊長ってグレてるんスか? …どったの?」
栄蓮「アンタの方がグレてるでしょ?」
八雲「グレまくりの悪童がなーに言ってるんスか?」


 牡丹様


イヤイヤイヤイヤ! 更新読みましたが伊織ちゃんには敵いませぬ!
逆にあの可愛さとかっこよさを栄蓮と八雲と晴香にいいいい(ry

ですが嬉しいです! 有難う御座います!(´∀`)


————————————————————————————————


 走って走って走って、三人の男を見つけた。
 重傷を負っていたその体に止めをさし、雨降る中息絶える男達。


 ザアアアッ…という雨の中、座り込んで、ただ空を見上げた。


『 …、…あは…、ははは…! …あはははは…っ! 』


 何がおかしいのかも分からない。ただ笑いがこみ上げてきた。
 それでも瞳からは涙があふれる。…あぁ、おかしな私。


『 …っあぁああぁぁ——————————!! 』


 ただ、泣き叫んだ。
 親も、国も、何もかもが狂っている気がした。…私自身も。

 行くあてもない。…いっそのこと死んでしまおうか?


 血濡れた刀を見てフッと笑った、その時。


『 オイ女ァ。…何やってんだ? 』


 その男は、あらわれた。


 118訓 女が護るんじゃなくて男が護るもの


「…ん…」


 もぞりと晴香が身じろきした。ふっと高杉は目を開ける。


「…晴香」
「…ぅ…?」
「…目ェ覚めたか」


 傍に寄ってその顔色を高杉が確かめる。
 まだ少し血色はないが、それでも随分と顔色はよくなっている。


「…晋助…、…私…」
「弟と全力でやりあってぶっ倒れてたんだ。…覚えてねェのか?」
「あー…ぅー…」


 ズキズキと痛む頭を押さえながら必死に晴香は思い出す。

 そうだ、自分は八雲と殺りあっていたのだ。…全てを伝えて、本気で。
 そしてその途中に浪士達が撤退し始めたから、決着にと刀を盛大に振った。


 …そこからの記憶がない。


「…私…、八雲に…負、けた…のかしら…」
「…さァな」
「ながい…夢を、見ていた…」
「…そうか」


 ——そうだ。あの雨の日、高杉と出会ったのだ。


『 ……。…良い目をしてやがる 』
『 …だれ 』
『 ククッ…人に名を聞くときは自分からじゃねぇのか? 』
『 …風霧晴香 』
『 晴香…な。…高杉晋助だ 』


 そう言うと男は…高杉はジッと自分の瞳を見てきた。
 そして凶悪にニタリと笑ったのだ。


『 …憎悪に満ちた瞳だなァ。…殺したい奴でもいんのか? 』
『 …ころしたい、やつ… 』
『 ……ああ 』
『 ………………だ 』
『 あ? 』


『 とくがわ、さださだ 』


 ——金で全てを壊したあの男を。最後は部下さえも見捨てたあの男を。

 自分の声とは思えぬほどに冷たい声だった。
 それでも真っ直ぐに高杉を見つめれば、彼はやはり笑った。


『 そうか。…ならともにこい 』
『 え……? 』
『 俺ァ腐ったこの世界をぶっ壊す 』
『 ……ぶっ…あっははははははっ! 』


 久々だった。あんなにも腹を抱えて笑ったのは。
 あまりにも大きすぎるその話に、晴香は心底愉快げに笑ったものだ。


『 世界を…ぶっ壊すって…ッ、…っ正気…? 』
『 あぁ。無論…テメェの殺したい男も…ぶっ殺す 』
『 …… 』
『 もう一度言うぞ? 』


 ————『 俺と来い、晴香 』


 …その言葉は今でも残っている。それからだ。
 
 自分を受け入れてくれて、固まっていた心を溶かしていってくれた。
 鬼兵隊が…この、高杉晋助が。


「…晋助、ごめん。…私…、…なにもできなかった…」
「あ? …何言ってやがる。十分真選組の足止めはしたろう」
「晋助……」
「……あとは休みゃァいい」


 ——優しすぎるのだ。不器用で極悪だが、その身は優しすぎる。
 いつもいつもいつもいつも、優しくしてくれる。


 だからこそ…この男を、こんなにも護りたいと思うのだ。


「っ晋助…!」
「……なんだ」
「私…、晋助を護るから」
「……」
「…絶対、晋助の望みを叶えてみせる」


 真っ直ぐに晴香は高杉を見て言った。
 フゥッと高杉は紫煙をはき、妖艶に笑った。


「…相変わらず馬鹿な女だ。…オメーは」
「ちょ…誰が馬鹿よっぃぃいいぃたたたたたたたァァ…!」
「大人しく寝とけ」
「ちょっ、晋助ェ! ちゃんと返事してよ! 何か恥ずかしいじゃないのォォォ!」
「…………」
「し…晋助のバカヤロォォォォォォォォ!」


 頬を紅潮させて叫んでいる晴香を背に、フッと高杉は笑う。


「…馬鹿な女だ。…俺が————……」
「晋助様ァァァ! 晴香さんはァァ晴香さんはァァァァァァ!」
「この部屋の中だ」
「晴香さんんんんんんんん!」


 ————死なせやしねぇよ。…オメェを。
 ————仲間を。この鬼兵隊隊員誰ひとり。
 ————“俺”が…護ってやる。


「きゃあぁあああっ! いだいいいいいまたこちゃんんんん!」
「晴香さんんんんん!」
「また子さん何をして…こ、これはァァァ?!」
「また子殿が晴香を襲っているでござる」
「「断じて違う!」」


 騒ぎ声を聞きながら、心地よさげにフゥッとまた高杉は紫煙をはいた。


 —


「…………」
「…………」


 …ぜーんぶ八雲が今話してくれた、晴香さんの過去。
 何かすっごいスッキリした顔をしてる。


「…はぁ〜。…スッキリしました! 長い話ですいません」
「いやいや、気にしないで」
「…つか隊長、理解できたんスか? あーゆーおけぃ?」
「どこまで馬鹿にしてんの?!」


 頑張ったよ?! 頑張って理解したよ?! 理解できたよ?!


「…八雲」
「…はい?」
「これから…どーすんの?」
「………」
「晴香さんと対峙したとき…アンタ彼女を斬れる?」


 晴香さんが風霧家の父を斬ったとは言え…明らかに盾にした男がアウトォォォだし。
 母の方は晴香さん何にも悪くないし。…八雲の彼女に対する恨みはもう0の筈…。


「…馬鹿ッスねぇ、隊長」
「あ゛?!」
「…俺ァ今、アンタらを護るためだけにいることにしたんスよ。
 ずっと姉貴を斬ることも考えてましたが…今はそれだけだ」
「八雲…」
「だから、斬れます。アンタを…アンタらを護るためならね」


 …ウン、あんまり斬らせないようにしよう!
 そんなね! 悲しい思いはね! させたくないものね!


「さて…酒でも飲みますか、隊長?」
「んー? 酒?」
「……。…今夜は月が綺麗っスから」


 フッと空を見上げれば…大きな大きな、黄金色に輝く満月。
 本当に綺麗。…なんか、癒される。


「…そだね。飲もう! 飲んでその感情を流しちゃおう!」
「いやそれは考えてないッス」
「気にすんなァァ! さァァァァ飲むぜェェェェェェ!!」
「うおォォォォォォ!」



( アンタが隊長で、良かった )



 —


アレ…? 
何か字数余ったので次回から何が始まるか分かる人には分かるセリフ←



「一番隊、……厠」


「「「「「「……( д )……」」」」」」



追憶編読んで下さり、有難う御座いました! 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【厠革命編】 ( No.296 )
日時: 2014/02/05 15:02
名前: sora (ID: HDoKOx/N)



夕凪「八雲君の方が松より年下なのに大人だ」
松菊「お前と駄作者だけだからな!?俺にそんなことばっか言うの!」
夕凪「松なんて暴れまくって気力失い、ただ座ってたみたいな事だけど、実際にはその間に結構な人数を」
松菊「はいっ!ネタバレェぇ!!」

今日書くけどね?

松菊「お前ら本当黙って?ってか駄作者の癖に生意気じゃね?花火様見習おうや」
夕凪/駄「無理だよ」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【厠革命編】 ( No.297 )
日時: 2014/02/05 20:54
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: jxsNqic9)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11765571162.html

 Sora様


栄蓮「イヤマジないですよ夕凪ふーくたーちょォォォww」
八雲「……」
栄蓮「黒田隊長の方がかっこいいし。大人だし」
八雲「……」
栄蓮「攘夷戦争期とか何ですかアレ。地獄の太陽カッコよすぎです」
八雲「スイマセン、ウザイ隊長の苦しめ方を教えてほしいッス」


更新待ってます!(´∀`)


栄蓮「どっちかっつーといつも花火が見習ってるんですよ?」
八雲「いやマジです。人としても小説執筆者としても。…イヤどっちも人だけど」
栄蓮「なのにウチの作者は全然楼蘭様みたいになれないよね〜」
八雲「見習ってもできないんスよ。マジ楼蘭様見習うわ俺」


………ホント楼蘭様は見習うことばかりですm(_ _)m


————————————————————————————————


「えーそれでは…今週の掃除当番を決める」


 道場来い。パトカー来い。台所来い。庭来い。風呂場来い。


「三番隊は道場。二番隊は台所。五番隊パトカー」


 よっしゃァァァァァァ! 道場きたァァァァァァァ!


「一番隊、…厠」
「「「「「…」」」」」


 119訓 トイレにはそれはそれは綺麗な女神様がいるんやで


「とーいれーにはぁぁそれはぁぁそれはきれいなぁぁぁぁ」
「イヤここトイレじゃないんスけど」


 何か全力で隊長がトイレの神様歌ってんだけど。
 …つか…ホント…道場で良かった…!


「男の厠とかマジ地獄なんスよねェ…」
「マジでか。…ちゃんと清潔につかってないの?」
「紅一点の隊長とは違うんスよ。女の厠はさぞや綺麗なんスよね」
「あー、まぁね」


 いいなー。男の厠マジくっせぇからなァ…。うぉえ、吐き気が…。


「ほーい皆ァ、ちゃんと床拭いてー! 窓拭いてー! チリ一つ残すんじゃないわよォォォ!」
「「「「「「アンタもやれやァァァ!!」」」」」」
「イヤー、私今から女の厠掃除あるし」


 あ、そっか。女中さんは廊下掃除とか飯の用意とかあるから…。
 …隊長一人で掃除しなきゃなんねーんだよな。おつでーす。


「俺もちょっと厠行きてーッス。皆ァァ、チリゴミ一つ残すんじゃないわよォォォ!」
「「「「「「もうアンタら隊長と副隊長やめろやァァァ!」」」」」」


 隊長と副隊長はいそがしーんだよォォ。俺は用を足しに行くだけだけどねー。
 

 隊長と道場を出て厠へと向かう。その途中で隊長は一人、厠へと向かって行った。
 さーて…まァ一番隊に怒られっかもだけど、行きたい時に行かなくちゃなァ。


「失礼しますよー…って、あれ? 全然進んでないじゃないッス…か……」

「はいっ、1、2! 1、2! 
 んー、掃除ってのもなかなか面白ェな、清蔵さん」

「どこ掃除してんだアンタはァァァァァァッ!!!!」


「お、八雲じゃねーかィ」


 なんっか沖田隊長が隈無さんの顔をブラシでゴッシゴッシしてるんだけどォォォォ?!
 つーか隈無さんんんん?! アンタもアンタで何で抵抗してねーんだよォォォ?!


「何? 【ピー】しにきたのかよィ」
「やめてくれません? 効果音メンドクセーから用足しに来たのかって聞いてくれません?」
「いやァ、トイレ掃除なんざメンドクセーと思ってたが…なかなかいいもんでさァ」
「そこトイレじゃねーよ便器でもねーよフェイスだよフェイス!!」
「風霧副隊長ですか…」


 隈無さんはこの間の隊編成で一番隊に入った人らしいんだけど…。
 なんかすんげー綺麗好きらしく、俺の耳にも入ってきている。

 …イヤ、顔面水びたしだぞ? ポタポタ水たれてっぞ? 抵抗しねーの?


「てゆか沖田隊長…アンタどこ掃除してるんスか」
「いや、コイツのおでこに鼻クソついてたから」
「…それホクロです」
「いや、でも取れたぜ」
「「何してんだァァァァァァァ!!」」


 隈無さんのホクロがァァァ! チャームポイントのホクロがァァァァ!


「いやぁ、ホクロだったのか。そいつぁ悪いことしたな。…そらよっと」
「って今アンタ便器にホクロ投げませんでしって何で水が流れる音が聞こえてくんだァァァァ?!」
「ちょっ、なんで流してんですかァァァ! 私のホクロォォォォ!!!!」


 あああああああジャバアアアアっつってるゥゥゥゥゥ!
 めっさ水が流れてるゥゥゥゥ! 

 …っておう?! 厠にいた一番隊隊士が出て行ったぞ?!


「…あーあ、行っちまった。ったく、ロクでもねェ連中だな」
「アンタもな」
「…どうする? 俺達も行くか?」


 逃げていった隊士達を茫然と見てる隈無さん。その間に俺は用を足す。
 つか…男の厠ってマジでなんでこんなクッセェの…?


「…隊長、副隊長。誰も厠をキレイに使おうとしない、誰も厠をキレイにしようとしない…。
 男所帯ということをふまえてもこの状況はひどすぎます」


「イヤ一応紅いるッスよ」


「小便を便器からこぼすことは当たり前。まず手も洗うことはない。
 その菌にまみれた足で屯所内を歩き回り、その菌にまみれた手であちこち触る」


「……」


 …今用足し終えたばっかだから何か気分悪いんスけど。


「菌は人から人、ものから人へと伝染し増殖していく…。
 もうこの屯所は、菌にまみれた魔窟です」


 イヤ一応今手ェ洗ってんだけど。ちゃんと洗ってんだけど。
 …つか隈無さんまじぱねぇな。


「この厠から生まれたヨドみは…やがては真選組の魂さえも濁らせていきますぞ。
 改革が必要なんです、この厠から。
 この厠という底辺から今真選組は変わっていかなければならない!」


「「……」」


「そう…厠革命です!!」


 …つーことで、なんかよくわかんねーけど厠革命始まるそうです。
 がーんばってねェェェェェ。


「八雲、無論オメェもでさァ」
「…は?」
「こんなメンドクセーこと俺だけにさせんじゃねーや」
「隊長、本音が聞こえてくるんですが」
「嫌ッスよこんなクッセェところ」
「鼻フックオア手錠オア蝋燭オア厠革命どれがいい?」
「どれも嫌じゃアアアア!!」


 鼻フック?! 手錠?! 蝋燭?! この人どんだけSなんだ?!
 

「さァ選べィ」
「だからどれも嫌ッスよ! そんなくらいなら厠掃z」
「はーい決定ェー」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!! だから、ちょっ、待っ」


 …………。イヤ沖田隊長リアルに手錠持ってるんスけど。
 え、何これ。拒否したらこのくさすぎる厠に放置? え、放置?


 ……………………。……鼻が曲がる!!!!


「俺ァ用を足しに来ただけっス! ほら、あの…まだ道場掃除が」
「風霧副隊長、貴方の手には今現在タマ菌がたくさんついてます」
「なんつった?! 今なんつった清蔵さん?!」


 タマ菌?! イヤこれ○つけないで大丈夫?! タ○菌にしなくて大丈夫?!
 つーか俺の手ェェェェェ?!


「副隊長…貴方は先程まで何を触っておられましたか?」
「は…はァァ?!」
「ですから…用を足すときに何を持たれましたか?」


 な…何って…。


「…【ピー】ッスけど」
「八雲、そこはナニで誤魔化しとくんでさァ」
「そォです! 副隊長は【ピー】をもたれましたね!」
「おーい、オメェもナニで誤魔化しなせェ」
「そしてそのあと手を洗いましたねェェ! その時ユーは蛇口をひねったよね?」
「なんでタメ口?」


 しかもなんで外国人かぶれ?


「そして手を洗いキレイになったァァ! だがしかァし! 
 副隊長は水をとめるためにもう一度蛇口をひねったァァァァ!!」

「! ま…まさか…!」

「そォです!! 風霧副隊長、結局貴方は…タマ菌をテイクアウトしてるんですゥゥゥ!!」


 つ…つまり…、俺の手は今タマ菌だらけってかァァァァァ?!


(……。…今の話を副長にすれば、きっとあの人も納得しますよ)
(おっ、やっと協力する気になったかィ)
(手錠も嫌ッスから)
(では…厠革命、はじめましょう! まずは副長に協力を求めねば…)
(ってちょ、タマ菌まみれで俺に触れんなよィ、八雲)
(…ひどくね?)
(ちなみに俺ァ手ェ洗わずに厠出るぜィ)
(俺に触れんなァァァァァァァ!!!!!)
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【厠革命編】 ( No.298 )
日時: 2014/02/07 20:52
名前: sora (ID: GEZjoiD8)
プロフ: http://s.ameblo.jp/sora-rouran/

夕凪「栄蓮たいちょっ、それは歳だけ20越えだから言えるんでぇす。喋らなかったらまともに見えるだけなんでぇす」

そうなんです。今回の八雲君みたいな事になれば松菊は絶叫する勢いなんです!

松菊「花火さん……うちの駄作者を見習うのは絶対にやめた方がいいっす。栄蓮隊長も八雲君もごり押ししちゃいけない産物だから!この駄作者をもう一人もつくっちゃいけないものだから!」
夕凪「ってか女子の厠が綺麗なのって栄蓮隊長のお陰なんだね( ´▽`)」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【厠革命編】 ( No.299 )
日時: 2014/02/06 21:01
名前: 茜@受験 (ID: iWD.qGKU)  

助けてぇぇぇ!
やばいよ月曜日私立入試だよどうしよぉぉぉ((
私私立せんがんだし・・・落ちたらどうしよ…(涙


ってことでお願いぃぃぃ!
土曜日か日曜日、国数英教えてぇぇぇ!!!!

・・・あと最近学校で機嫌悪くてごめんね・・・。

Re: 【銀魂】 生涯バ ( No.300 )
日時: 2014/02/06 22:36
名前: 牡丹 ◆6sBhlaR1sI (ID: x2W/Uq33)

きたwwwwwテイクアウトッ!
やっぱギャグパートはいいです♪やー、栄蓮隊長と風霧副隊長の絡み?は和みの固まりです…!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【厠革命編】 ( No.301 )
日時: 2014/02/08 00:32
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: /1TIrKlR)
プロフ: コメント返しは次スレにて…(´∀`)

 
「あん? 厠の設備を一新してほしいだ?」

「ええ、うちの隊員の隈無清蔵からの提言でして。
 せめて厠の手洗いを蛇口からセンサー式に変えてくれとの事でさァ」


 120訓 だから毎日綺麗にしたら女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで


「…そんな無駄な事に使う金も時間もねーんだよ。
 厠掃除してる暇があんなら市中で攘夷浪士でも掃除してきな」

「うまくねーッスよ」

「うるせーよ!!」


 つーか今副長“無駄な事”っつったぞ。いいのか?
 …ヨシ。そうとなれば…!


「隈無さん、あの説明ッス。あのタマ菌の…」
「ああ、そうですね。…コホン、…副長」


 咳払いして隈無さんは俺にしたのと同じ説明をした。
 そしてズビシィッと副長を指差して叫ぶ。


「副長ォォォ! 
 あなたは結局最終的に、タマ菌をテイクアウトしてるんですよォォォ!」


「イ…イヤな言い方すんじゃねーよ! なんで俺だけみたいになってんだよ!
 それをいうならあの蛇口を使ってるてめーら全員タマ菌まみれだろーが!」


「フッ…残念でしたね、土方さん。
 俺ァ用を足してもあそこで手を洗いやせん。そのまま厠を出ます」


「それ直接タマ菌テイクアウトしてるだけだろーが!!」


 なんやかんやで今んとこ沖田隊長の手が一番タマ菌まみれだぞ?!
 ダイレクトだぞ?! ベッタリだぞ?!


「てめーらは考えすぎなんだよ! 菌なんか気にしてたら生活なんてできねーよ」


 じゃあカビも気にすんなってか。アレヤベーぞ。アレマジヤベーぞ。


「ったくくだらねー…」
「副長ォォォ! むこうで焼き芋焼いてんですが、副長も一緒に食べませんか?」
「う…っ、うがァァァァァァァ!」


 ぬおおおおお?! 何かいきなり副長がザキを蹴り飛ばしたァァァ?!


「なななっなんだありゃァァ?!」
「な、何が見えたんスか?!」
「い、いや…何かすっげぇ気持ちワリぃの…」
「それがタマ菌です」
「「タマ菌パネェェェェェ!」」

「オーイトシ、八雲。何やってんだ?」


 …! み…見える…! 俺にも…タタタタマ菌が…!


「早く一緒に焼き芋食おうぜ! おう、総悟、清蔵さんも一緒にどうだい?」
「………………。オ…」


 オイィィィィィイィ! 近藤さんんんん! 近藤さんがァァァ!
 も…タ、タマ菌だらけええええええええ!


「も…元に戻す方法は…」
「厠革命…それしかありません」
「あ、八雲ー! 兄さーん!」
「「!」」


 た…隊長ォォォ…! アンタがエンジェルに見えるよォォォ翼ないけどォォォ…!!


「ほら、芋持ってきたよー! 食べなよ!」
「栄蓮! それすんげぇうまそうな色して」
「うがァァァァァァァァ!!」
「ぼぶぇっ」


 隊長に触んないでください近藤さんんんんんんんん!
 ちょ、隊長にはタマ菌ついてないから! 頼むからうつさないで!


「隊長ォォォ! いいっスか?! 今から誰にも触られちゃダメッスよ!」
「ふぇ? なんれ? あ、これおいひーよぅ?」
「あとからもらいますから!! いいッスね?!」
「んぐ。…わ、分かったけど」


 た…隊長にタマ菌がうつらねーうちに改革しねぇとォォォ…!


 —


「センサー式の手洗いは導入決定。…しかし問題はまだ山積みです。
 …見てください、この床を」


 …男四人でトイレなう。華なすぎだろオイ。
 …つか…さっき一番隊が掃除したばかりなのにもう飛沫でひでぇことに…!


「…改めて見るとひでーな」
「恐らく連れションによる影響でしょう。談笑するうちにとんでもない方向にとんでいるのです」
「…連れションってそんな迷惑なもんだったンスね」
「そうです。まずは連れション禁止令を布くことが第一」
「任せろ、局中法度に加えておく」


 …連れションしたくらいで切腹っつーのもどうかと思うんスけど。


「あ…そうだ。便器にあらかじめ汚れをつけておくというのはどうだ?
 洋式便所で小便をする時のことを考えてみろ」


 基本洋式使わないっス。


「便器に汚れがついていると無意識のうちに小便で汚れを狙い撃ちし、
 汚れを落とそうとしている時があるだろう。
 …あの心理を利用して便器に狙いを集中させるようにするんだ」


「土方さん、さりげに自分の恥ずかしいクセを暴露してるんですが。
 いっつもそんなことやってんですか」


 何この人。さりげにめっさ暴露してんだけど。マジ恥ずかしいぞ。


「……。…いや俺はやってないぞ。なんかそんな話をどっかできいたっつーか」
「イヤ絶対やってるっスよねアンタ」
「…しかしいいアイデアだと思いますよ」
「よし、じゃあコレなんてどうでしょうか」


 ん…? なんだアレ…? 何か沖田隊長が黒いモンをはりつけてっけど…。
 …どっかで見たような…。


「ってそれ私のホクロでしょーがァァァ!!」
「あ、それッスね」
「いや…悪いなと思って流したフリしてとっといたんでィ」
「有効活用ッスね〜」
「どこが有効?! 人のホクロ小便で狙い撃ちさせるつもりですか!!」


 イヤ逆に狙いやすいと思うんだけど。


「オイ、もう何でもいいからよ。適当に汚しとけよ。汚れだったらなんでもいいからよ」
「ああ、じゃあこれで」
「…あ、副長の写真」
「どーいう意味ィィィ?!」


 しかも何か無駄にキリッとしてっぞ。つかなにこれ? 隠し撮り?


「真選組の汚れでさァ」
「汚れてんのはてめーのハラん中だろ! ふざけんなはがせェェ!」
「あっ、誰が来ましたよ! みなさん隠れて!」


 四人で個室に入って息を潜めた。…どうやら連れションみてーだ。
 しばらくするといっせいに出て行った。


「あっ、行きましたよ」
「どーっスか、効き目は」
「んなもん効くわけねぇだろ」
「あー…失敗でさァ」
「ホラ見ろ」
「ウ○コされてます」
「どーいう事ォォォォォ?!」


 うっわ、クッセェ。効きすぎだろ。効きすぎだろコレ。
 …つかもう一方なんて…。


「こっちにいたっては写真の顔の部分が突き破られていますね」
「どんな小便?! どんだけ嫌われてんだよ俺ァァァ?!」


 大失敗じゃねーかよー。…つかウ○コされる副長って一体なに。


「キレイにしようってのにウ○コされちゃ適わねーや」
「…どーするんスか」
「じゃあ小便を便器にさせるんじゃなく、小便を便器以外ではできなくしましょう」
「「は?」」
「つまり床に小便をこぼしちゃいけない状況をつくるんです」


 それどんな状況? とか思っているとまた厠に誰かが来た。
 …その瞬間にそれは始まった。


「あーもれそ…っ」

「ヘッ…へへ…お前…なかなか、やんじゃねーかよ…ゼー…ハー…」
「ク…クク…ゼーゼー…お前こそ…」


 …なんか馬鹿共が床の上に寝転がっていかにも青春かもしだしてるんスけど。
 しかもいつのまにか傷ついてるし学ランなんスけど。


「地面からお天道様あおぎ見るなんざ何年ぶりかな…」


 オイ、このクセェ厠のどっからお天道様が見えるよ?


「空って…こんなに…青かったっけ…?」


 もうなんなのこの人たち。


「たまには…こういうのも、悪かねぇかもな…」
「「誰が小便できるかァッ!!」」
「「ぐぉぶッ」」


 もう無言で小便きた隊士去っていったからね。
 もうマジで何がしたかったのか分かんないッスからね。


「男同士の友情に水さすやつはいねーでしょ」
「うまくねーんだよ! むしろ腹立つんだよ!」
「…じゃあこれなんてどうですかィ? このベニヤ板の穴の先に袋をつけてここにナニを…」
「「なんのプレイ?!」」


 しかもなんか沖田隊長女の絵かいてっぞ?! 
 もうまじでなに?! いやナニだけどさ?!


「つかこれ皆で使っていったら不衛生すぎだろ?!」
「私はもう少し穴をデカめにしてもらえますか」
「何デカさ調節してんだてめーはァァ! 見栄はんじゃねェェェ!!」
「あ、誰か来ました! 隠れてください!」


 再び個室に閉じこもる。…もうアレマジでなに?
 沖田隊長は一体何を求めてんだ? 


「……。つか出て行かないっスね」
「いつになったら出てくんだ?」
「オイ、ちょっとのぞいてみろ」


 ギィ…と沖田隊長が少しだけ扉を開けた。
 そこから見えたのは…近藤さんがベニヤ板に…うん、もう言えない。


「……」
「……」
「……」


 近藤さんがこっちを向き、スゥ…とその目から涙が流れた。


「抜けなく…なっちゃった……」
「「「…………」」」
 

 ………………………。…………………………。
 ………………………隊長のところに芋食いに行こうっと。



(あれ? 芋は?)
(食べた)
(返せェェェェェェェ!!)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.302 )
日時: 2014/02/08 01:40
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: /1TIrKlR)
プロフ: http://www.youtube.com/watch?v=tGueyfyDwaE

 Sora様


八雲「ウチの隊長は常時壊れて叫び気味ッスけどね」
栄蓮「うるさいわァァァァァァ!」
八雲「ほらまた」


松菊様十分大人っぽいっすよ! うちとは大違いww
なんせ子供相手にマジになりますから←


栄蓮「Sora様あと十人以上増えても全然OKですよ」
八雲「いやホントに増えたらこわいっスけどね」
栄蓮「優しいし面白いし親切だし…もうエトセトラ(´∀`)」
八雲「何ですかその受験応援イラスト描いてくださる優しさとか」
栄蓮「もうホント優しすぎる…」
八雲「ありがとーございます!」


応援有難う御座います! 頑張れそうです♪


栄蓮「女って大変だよねェ、夕凪副隊長…」


 茜@受験


だーいじょうぶだって!(´∀`)
普通科専願で落ちるのは悪目立ちした人かよほど勉強ができない人らしいから!
茜フツーに大丈夫だよ! 努力家だし真面目だし! いける!!(`・ω・´)


…つかそんなのなら私のほうがヤベーわww
今年特進の専願者多いらしくてさ…。併願だと合格率半減すんじゃん?
絶対一個したのコースに落とされるww
さ…流石に…高校自体に落ちたら泣くから慰めてね…((((;゜Д゜))))


あー勉強嫌いだ(←
全く勉強してないわよ助けて欲しいわy(ry


んじゃー日曜日の午後から行くわねー(´∀`)ゞ
国英1時間半やって茜は数学嫌いだから数学2時間やるんでオッケーかな?


ストレスで機嫌悪くなるのはしゃーないさ( ´∀`)
あ、参照に前言ってた動画貼りつけといたよう!

あとSora様にお礼をいってください←


 牡丹様


沖田のまさかのテイクアウトには爆笑でしたww
いやー、ホントギャグはいいです! シリアスもまぁいいんですけどねww
やっぱのほほんとした二人が一番ですね(´∀`)♪

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.303 )
日時: 2014/02/08 19:18
名前: 茜@受験 (ID: xmiCQEXw)  

数学・・・!(
が、がんばる!!
お願いしますm(_ _)m!!!!

特進ハンパないよね…。

それを受けようとするアンタもはんぱないけど!笑


た・・・たっちゃんと陸奥さんのシーンになんかでた 笑
ありがと!!動画ですっごくテンション上がった!!

あ。言ってた吉原炎上編のも教えて!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.304 )
日時: 2014/02/10 21:27
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: uFovKUbX)
プロフ: http://www.youtube.com/watch?v=HH9V4XvQ2Gg



 茜@受験

おっつかっれちゃーん!(´∀`)
特進の倍率今日初めて聞いたんだけどワロタわww多すぎてww
まっ、アンタは今日で受験終了! マジでお疲れさん!

参照が吉原炎上編のやつ! “英雄”が好きすぎる…!
transformation!


————————————————————————————————


「な…なんっじゃこれェェェェェェェェ?!」


 121訓 人を馬鹿にしたら絶対自分に返ってくる


「どォもォォォ! 我等が主人公の土方十四郎ですゥゥゥゥゥ!」
「それァ俺だァァァァァァァァ!」


 ちょちょちょちょちょちょちょちょちょちょちょォォォォォ!
 ちょっっっっっっっっっと待ってええええええええええええ!!


「兄さんんんんん! 兄さんんんんん! ああああ兄さんんんん!」
「なんっだよテメェはァァァァ?! うるせーんだよォォォォ!」
「あああああおにいさまあああああ!!」
「キンメェェェェ!」


 だだだだだってぇぇぇぇ! だってェェェェェェ!


「私のアレがァァァァァァ!」
「…………。…アレ…?」
「アレェェェ…あれええぇぇええ…!」
「…………。まさかアレか、男でいうナニか」
「ひぃっく…うぐ…っ」


 アレだよう…アレだよう…!


「右足の親指がァァァァァァァァ!!」
「最初っからそう言えェェェェェェェェェッ!!」


 え? 兄さんさっきナニとかいった? 


「何だよ! 右足の親指が何だよ?!」
「ドドドドドドドドドドッ」
「……ド?」
「ドドドドドッドライバーにィィィィィィィ!」
「……は?」


 親指一本だけが短いドライバーになってんだよォォォォォ!
 もう何これェェェェェェ! なんでェェェェェ?!


「…見せてみろ」
「うぅっ…ホレ」
「……。確かに」


 ピーンッとのびた私の親指…っつーかドライバー…。ちなみにプラス。
 

「な…なんだコレ…」
「こっちが聞きたいんだけど! 何これ?! 何でドライバー?!」
「……。こんな話を聞いたことがあるか?」


 —— 突然目の前に何かが現れたかと思えば激しい光が発生し気を失う。
 そして目を覚ませばそこには謎の生物がいて…。

 さらには身体を勝手に改造される ——


「…だが改造された本人にその記憶は一切なく、身体だけを改造されて何も分かんねぇ。
 いわゆる…“キャトルミューティレーション”ってやつだ」

「キャ…キャトルミューレーションンンン?!」 

「おしいィィィィィ!」


 じゃじゃじゃあ…私は変なのに変なふうに改造されたってかァァァァァ?!


「大丈夫でさァ、オメェはいつでも変でィ」
「しょっぱなからひどいね。そしておはようそう」


 ごォォォォォォォォォォォォォォォォォォ?!
 えっ、ちょっ、待っ、あああああああああああああああ?!


「あー…。オイ土方ァ、俺今日仕事休みまさァ」
「イヤ待て。なんで? なんでお前ドライバーになってんだ?」
「なーんか変な夢見やした。…風邪かねィ?」
「風邪の方がよっぽどマシだわソレ」


 なんでなの。なんでなの。なんで総悟は体がドライバーになってんの。
 つか何でそんな冷静なの。


「ケッ…情けねぇなテメェら。ンな得体の知れねェもんに体改造されるなんざ」
「オイ土方、テメェそれ自分の姿を鏡で見てから言いなせェ」
「「ん…?」」


 ………………………………………………………。
 ああああああああ兄さんも体がドライバーになってるゥゥゥゥゥゥ?!


「イヤおせーでさァ」
「なななななっなんだってんだコレァァァァァァ?!」
「き…気がつかなかった…!」
「どんっだけ視野せめぇんでィ」


 じゃあ私達三人とも…いつの間にかキャトルミューティレーションされてたのかァァ…!
 な…なんでェェェ…! しかもなんで私は足の親指ィィィィィ…?!


「あ。何か思い出しやした。モンハンやってたらPSPが壊れたらしく…。
 んでその修理のためにあうドライバーがなくて改造されたんでさァ」

「めっさ覚えてるよねソレ?! つか何その理由?! 親指返せェェェェ!」

「んで確か…何かネットのモンハンがうんたららら…」

「ふざけんなァァァァミンチにしてやるゥゥゥゥ!!」


 兄さんが抜刀してブンブン振り回してる。
 ど…どうしよ…! 足の指がドライバーって…!


 …ん? でも兄さんと総悟に比べたら全然マシじゃね?


「ふっ…まぁ、私のほうが全然マシかァ!」
「ンだとこら栄蓮んんん! 妙な宇宙人の前にテメェを斬るぞコルアァアッ!!」
「俺のドライバーでオメェの頭のネジ外してやるぜィ。あ、もう外れてるか」
「総悟ー? どーゆう意味ー?」


「…ただいま戻りましたァ〜…」


 あ、八雲が早朝の見回りから帰ってきたみたい。
 …もしかして…。……八雲まで……!


「イヤー疲れ…、…何してるんスか、副長と沖田隊長。コスプレ? コスプレか?」
「「誰がこんなコスプレするか」」
「隊長も親指ドライバーにしちゃって…趣味か。趣味なんスか」
「誰がこんな趣味をもつかァァァ!」


 や…八雲は無事みたい…! イヤ私もまだマシだからね?!

 まぁとりあえず八雲にことのなりゆきを話す。
 …と、八雲はニタァッと笑った。


「まっ、あれっスね。日頃の行いとか?」
「やめろィ八雲。俺ァ土方クソヤローよりいい行いしてるぜィ」
「バズーカで他人の命を狙うのがいい行いか?」
「あぁ、それはいい行いッスね、沖田隊長」
「オメーらマジぶっ殺すよ?!」


 フッと八雲が微笑して立ち上がり、副長室を出ていった。
 …恐らく朝風呂に入るんだろーけど。


「あー…。私も変な汗かいたし入ってくるわー…。
 フッ…兄さんと総悟は入れないのかい?」

「ウッゼェ。マジうっぜぇ。土方さん、このクソアマ叩き斬っていいですかィ」

「副長命令だ。殺れ」

「いってきまァァァァァァァっすッ!!」


 ——————————。

 ドッタバッタと走っていった栄蓮を見送って二人は溜息をついた。
 沖田は抜きかけていた刀をチンとおさめる。


「で…これからどーすんですかィ。俺とアンタが一番厄介な状況でさァ」
「どーするもこーするも妙な宇宙人をひっとらえて体を元に戻させる」
「…方法は? 栄蓮の足の親指も一応ありやすぜィ」
「とっとと探る。アイツの足より俺らの体の方が重症だっつーの」


 スパーッと紫煙をはいたドライバー土方に再び沖田は溜息をはいた。
 
 その時だ。スゥッと土方の部屋の障子が開かれる。
 ふっと二人がそちらを見ると、そこには俯いた栄蓮と八雲。


「…オイ、どうした? 親指だけだしまだマシだし風呂入るんじゃねーのかよ」

「土方さん、アンタ意外とねちっこいですねィ。
 よォ栄蓮、てめーは風呂入れるんだろィ? とっとと入れよィ」

「テメーも言えてねぇだろッ!! 八雲もとっとと入ってこい」


「「……………って」」


「「…………。…あ?」」


 次の瞬間上がった栄蓮と八雲の表情は真っ黒。
 おまけにビキッと青筋が浮かんでいる。


「「宇宙人って…殺しても罪になんないよねェ…?」」


「「…………」」



((え…栄蓮の胸のアレと八雲のアナログスティックやられたァァァァァ!!!!!))

 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.305 )
日時: 2014/02/11 20:22
名前: sora (ID: 2CRfeSIt)




あわわわわわわ
- -
( ゜Д゜)
( つ旦O
と_)_)

夕凪「けなされて喧嘩ばかりして育った駄作者は固まってしまいました」
松菊「褒められ慣れてないからなぁ」
夕凪「ってか八雲君、栄蓮隊長?優しくもなんとも無いよ?」
松菊「そうそう、優しさのかけらも無いから」

栄蓮!八雲君!
宇宙人殺しても大丈夫d(‾ ‾)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.306 )
日時: 2014/02/12 18:35
名前: 牡丹 ◆9nf7vs0ewk (ID: x2W/Uq33)

はうぁっ!!モンハン編きたァァ!!!
あれは爆笑モンっすよ
何度見ても笑えますよねwwwww
楽しぃwww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.307 )
日時: 2014/02/13 20:00
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Cj5Qj.rN)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11771424996.html

 sora様


八雲「喧嘩ばかりした…だと…?!」
栄蓮「何ですかそれ、うちの作者も一緒ですよォォォ!」
八雲「小さい頃は姉と喧嘩ばかりで…」
栄蓮「そして最後は必ず姉のとどめの言葉…」
八雲「“死ね”で喧嘩終了。ガラスのハートだったあの頃はもうそれだけでハート崩壊」

今となっては微塵も傷つかない( ´∀`)


優しさのかけらもない…とか…。もうそれ誰のこと言ってるんですか((
Sora様は優しさの塊っすよ!! 何かもう…色々と学びます、マジで←


栄蓮/八雲「ですよねー。つーことで宇宙人KILL!!」


 牡丹様


モンハン編ももうホンット爆笑モンですよww
笑えます! 何回見てもマジで笑えます!! 更新も楽しいですww


————————————————————————————————


 久々アップ(´∀`)
 参照≒「宇宙人ってェ…殺しても(ry」アップです←


 —


 足の親指&乳○を改造された栄蓮、チ○○を改造された八雲、
 体を改造された土方と沖田は、現在作戦会議中である。


 122訓 現実と二次元は表裏一体


「あー…腹立つなァ。俺小便どうしたらいいんスか? チ○○ッスよ?
 ○ン○改造されるとか…マジなんなんスか? ○○コッスよ?」

「八雲、お願いだからアナログスティックと言って?」


 …つか…私も…○首…。イヤ…親指は…まだしも…。
 乳○って…イヤ…かなり大事な部分よ? いやアナログスティックも大事だけど。


「…とりあえず今のところわかっていることは極めて少ねェ。
 どこの星の天人かも分かんねーし、どこにいるのかも分からない」


 いやだよ? 一生乳○がドライバーとかいやだよ? 親指がドライバーとかいやだよ?


「分かってんのは、奴らがモンハンにはまっていることだけでさァ」
「え? なに? モンスターハンター?」
「ちげーよ、モンキーハンターでィ」


 完全なる略称のパクリでしょォォォォォォォ?!


「プレイヤーが狩人ハンターとなり、様々な怪物猿を倒すハンターライフを楽しむゲームッスね。
 …で、それをやっていれば…俺のチ…じゃなくてアナログスティックを改造した奴らに出会えるんスか?」

「可能性はゼロじゃねェ。…つか何が何でも探し出す」

「フッ…ンな面倒臭い事せんでも、俺がとりあえず怪しい奴のチ○○斬ってぶっ殺すっスよ?」

「安心しな八雲、それならお前の目の前に煙草スった変なのがいるぜィ」

「それ俺か? 俺のことか総悟? つーかそうだよな?」


 つーか殺してどうするの八雲? 殺したら元も子もなーいよ?
 …早く八雲のアナログスティック取り戻さないとこいつ真っ黒だよ恐いよ。


「で…モンハンするの? 今から?」
「あァ。パソコンは用意してある。…ぜってーに元の体を取り戻す…!」
「なんかもう別の漫画っぽくなってるんだけど」


 そのうち等価交換がうんたらら言い出しそうだなオイ。
   

「よし…じゃあ各自パソコンを繋げ。
 栄蓮と八雲、オメーらの分は栄蓮の部屋に用意してある」

「「ほーい」」


 —


 …っつーことでェ! いよいよモンハンンンンンン!


 えーっと、いくつかの説明!


 現実の会話=「」
 ゲーム内での会話=『』
 実況・スキル=【】
 八雲=タマナシ


 よっしゃァァァ! 張り切っていきまっしょォォォォ!



【 モンキーハンターの世界へようこそ! ここは銀河中のハンター達が集まる夢の冒険空間です!
  くれぐれもネットマナーを守り、誰もが心地よい空間になるようご協力ください! 】


「「はーい」」


【 それではこの世界でのあなたの分身となる存在をお決めください 】


「俺の分身…? フッ…今やただのドライバーと化してるッスy」
「八雲、お願いだからゲームに集中して?」


 こやつ引きずりまくってるよ。いや私も○首はアレだけど。
 …さてとォォ! キャラ設定ってやつかな? 


 …とりあえず適当にやっとくかァ…。


「隊長、せっかくのネットですしとびっきり可愛いキャラつくればどうっスか?」
「八雲? それどう言う意味? 現実はどうだっていいたいの?」


 ま、それもいいかも。私、黒髪黒目と至って普通だし…。


 金髪のウェーブがかかったセミロングの髪を選んでみる。
 目は…なんだろ? 赤とか…? あ、なかなかかわゆい。
 ゲームだしキャラの肌白いし…お人形さんみたいだわ、コレ。


【 プレゼント! 特定のアバターを選んだ貴女に、コスプレを差し上げます! 】


 おおおおおお! なんかいいのもらえたよ?! 
 何これ?! 魔女っ子?! 魔女っ子コスか?!


【名前 エレン
 武器 槍
  胴 魔女の服
  頭 魔女の帽子
  腕 魔女の手袋
  脚 豚足 】


 ちょっと待て、脚。つか足。どう言う意味だ足。豚足って何だこら。
 ま…まァいっか。絵的には普通に可愛いブーツだし。


【 それでは、モンキーハンターの世界へ! 】


エレン『お…おおおおおおおお!』


 すごい! 何かめっさ人がいるよ! これ全部プレイヤーだよね?!
 
 さてと! 兄さんと総悟、それに八雲を待たないと!
 …どんな格好で来るんだろ? 集会所前にいるんだけど…。


『あ、あの…、す、すいません…』


 ん? なんかすごい内気そうな子がきたよ? …どうしたんだろ?

 水色の髪のショートカットで…なんか耳にうさ耳ついてるよ?! 可愛いぞゥ?!
 目は赤ァァ! かぶってるけど超可愛いいいいいいいい!


  エレン『な、なんでしょうか?』
シッナング『わ、わたし…シッナングというんですけど…あの、よければ共に旅をしませんか?』
  エレン『え?! 私とですか?!』


 いい人だわァァァ! 名前なんか変だけどいい人だわァァァァ!


シッナング『私…大切な人を探しているんです。ちょっと前にいなくなってしまって…』


 え、なにこれ? シッナングNPC(運営側のキャラ)か? NPCなのか?


  エレン『大切な人…。それは一体どんな人だったんです?』

シッナング『っ…それはですね…ッ! 
      私の…私の…っ! 


      俺の分身とも呼べるチ○○だゴルァア!!』 

  エレン『八雲ォォォォォォォォォォォ!!!!!!』


 もうただの八雲じゃねーかコイツゥゥゥゥ!! つーか人じゃねーわそれぇぇぇ!!
 
 ってか“シッナング”ってもしかして“ナッシング”をいじったの?!
 アレか、チ○○ナッシング的なノリかァァァァァ?!


シッナング『よこせコルァ! タマよこせコルァァァァァ!!』
  エレン『私だわ栄蓮だわボケェェェェ! つーかこっちも女だからタマねーっつの!!』
シッナング『あ、隊長? イヤー流石にコレは可愛すぎッスよ〜ないわ〜〜〜』
  エレン『はったおされたいかチ○○ナッシング!!!!』


 まぁアレだろーね、相手の警戒を解くために女にしたんだろーね。
 ……。いやまさかネカマはないっしょ?


シッナング『副長と沖田隊長は?』
  エレン『いや、まだだけど…。……! あれ見て、ナッシング!!』
シッナング『シッナングなんスけど』


 こ…こっちに妙な格好の天人が向かってくるゥゥゥゥ…?!
 間違いない、私達を改造したのはアレだァァァァァ!


  エレン『ナッシング、せーのだよ…』
シッナング『ナッシングじゃない、シッナングッス。…早速ハントッスね』


 私(つーかエレン)は槍をかまえ、シッナングはステッキをかまえる。…つかステッキってオマ…!
 エレンとシッナングで顔を見合わせ…こちらに向かってくる天人二匹に武器を振りかざしたァァァ!


     『『うおおおぉぉおぉッ?!』』
シッナング『やったっスか?! 今すぐ元に戻す方法をはかせて…!』
     『ってーな…何すんだこらァ!!』
     『しょーがありやせん、土方さん。紛らわしいカッコですもん』
  エレン『ん……?』


 こ…この口調まさか…ってか絶対!


  エレン『なんっでそんな紛らわしい格好してんだァァァァ!!』
   後輩『え、もしかしてエレンって栄蓮かィ?』
   先輩『ちょっと盛りすぎだろ』
シッナング『そーっスよねぇ』
先輩&後輩『って八雲ォォォ?! オメーが一番ちげーだろォォォォ!!』


 まー…なにやら本物をおびき出すためにこんな格好しているらしいっす。
 さて、とォ!


   先輩『…いっちょクソ天人どものハントと行くか』
  エレン『兄さん、その天人姿で言われても何も決まってないよ』
   後輩『かっこ悪すぎでさァ』
シッナング『アンタもな』


(つーことで…モンハン開始ィィィィィ!!)

 
    

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.308 )
日時: 2014/02/17 11:25
名前: 茜@受験 (ID: MTFzUrNw)  

吉原炎上編のくそかっけぇぇぇぇ!
ヤッバ!英雄ヤッバ!←
そんじゃ今からしましょかトランスフォーメーショーンンン!!!

栄蓮は吉原炎上編ではどんな活躍すんの?

つーか更新速度落ちた?
いや私は私立の結果発表緊張しすぎて携帯いじる余裕がなくてコメントできんかった 笑
つーかつーか!ど、どうやった?
私はなんとか・・・。笑

公立の勉強大変なん?最近喋れてんしさみしいぞう 泣
勉強も更新も頑張れよう!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.309 )
日時: 2014/02/17 12:40
名前: Sora (ID: axyUFRPa)  



松菊「やっぱし駄作者より花火さんの方がいいっす」
夕凪「こっちなんて姉に殴りかかったり近所の山猿の長だよ?」

いやいやいや!((((;゜Д゜)))))))
花火さん!ちょっと違いますよ!?喧嘩を買ってただけですよ!?

夕凪/松菊「いや、買う必要なくね?」

八雲君、松菊のアナログあげr((殴

松菊「……まじうぜぇ」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.310 )
日時: 2014/02/17 21:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 3WUuRto.)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11774541009.html

 茜@受験


銀さんカッコよすぎる…(´∀`)! つっきーも…!
その歌詞の部分すんごい好きww銀さんのこう…ジャキンッって感じが((黙

それがねェ…最近そこらの想像する余裕がなくて…( ´∀`)
吉原炎上編はまだ神威との出会い方までしか考えてないのだ((((;゜Д゜))))

そうなのよ…。ちょいとボイコットしてた(´・ω・`)
おー、特進は何とか合格ー。あの社会のできなさでww
明日しゃべろォォォォォ! 頑張るぜェェェェェェ!(


 Sora様


八雲「近所の山猿の長…だと?!」
栄蓮「なんかかっけェェェェェェェェェェ!!」
八雲「一生ついていくッス! こんな作者よりものっそ頼りがいあるッスよ!」


私なんて死ねと言われて傷ついていたガラスのハートでしたからね(
あれです、あえての平和主義でしたからね((←


栄蓮「ただのヘタレだネ!」
八雲「アナログスティックくださいィィィ! もう…もう俺耐えられねぇェェェェ!」
栄蓮「もうね、無視してくれていいんですよ。もう八雲ブッ壊れてるんで(´∀`)」


————————————————————————————————


 いざモンハンに挑んだ土方兄妹、沖田、八雲。
 早速情報収集ついでにハントだ。


 123訓 役に立たなそうなものほど意外と役に立つんだよ


「つーか八雲ォ…。コレアンタなんでうさ耳? …趣味?」
「男の欲を煽るにはうさ耳とかそこらへんは必需品ッスよ」


 ……。…男ってのは私にはいまいち分からぬ。


『…で。今からどこで情報収集するの? えーっと…。先輩さん?』
『あァ? んなもんアレだよ、アレだからアレだよ』
『どれだからどれですか』


 うォ、総悟がネット上とは言え兄さんにちゃ・ん・と! 敬語使ってる。
 

『とりあえず俺とそう…じゃねェ、俺と後輩で目立った行動をしてあいつらをつるためのエサとする』
『エサ? エサってなんスか?』
『八雲、うさ耳でその口調は絵的にはキツイでさァ』
『沖田隊長、その唇はちょっと(爆)ッスよ』


 超分厚いよ、後輩の唇? めっっっっさ分厚いよ?


『自分と同じ格好をしていて気にかからん奴ァいねーだろ。そこをエサとして扱う』
『あー、なるほど。じゃあ私と八雲…じゃねーわ、シッナングはお色気でつるとしよっか』
『エレン、色気ってなァもとからねーとなかなか難しいもんだぜィ』
『後輩くん、それはどーゆー意味かな?』


 まっ、とりあえず武器の強化をしつつ…モンハンしつつ。
 …やるからには楽しみたいよねー?


『つかコレってアレっスか、ポーションとかの回復アイテムあるんスか?』
『あるならあるで揃えとかないとね』
『まっ、土方はまず一閃で俺がガメオベラにしてやらァ』
『ガメオベラってなんだよ?! ゲームオーバーだろうがよ?!』


 GA・ME・O・VE・R……。…ああ!


『とりあえずはハントして…高いレベルの場所にも挑めるようにすっぞ』
『…つーか皆さん、職業は何スか?』


 へ? 私は…。


エレン【騎士(ナイト)】


 つかナイトで服装コレって何? めっさワンピースだよ?
 普通こう…鎧とかあるんじゃないの?


シッナング【魔法使い】


『魔法使いってマジでかァァァ?! 何が使えるの?!』
『あれっすね、“トード”くらいッスね』
『結局カエルゥゥゥゥゥ?!』


 確かOWeeの時もこいつトード使えてたよね?! つか何でトードォ?!


先輩【銃使い】
後輩【ムチ使い】


 兄さんが銃で総悟がムチかァ…。…つーかムチって。


『沖田隊長、アンタドSを極めたんスね。…ムチって』
『雌豚どもをビシバシしてやりまさァ』
『ダメだァァァ一番ムチが渡っちゃいけねぇひとにムチがァァァァ…!』


 武器は槍と銃とムチと…、…ステッキか。…あとトード。
 つーかトードって何の役に立てればいいの?


『とりあえずこんだけ武器のレベルが高けりゃァそれなりのモンスターには太刀打ちできるだろ』
『まぁ、いざとなりゃナイトが護ってくれまさァ。即殉職お疲れさんでーす』
『オイ後輩、もうあんた絶対私を見捨てるよね? 絶対盾にするよね?』


 OWee編同様すぐ死ぬ気がしてきた。ヤだよあんなの。幽霊状態ヤだよ。


 ……。とりあえず私達は奥の方へと進みましたー。
 …まァあの、なかなかの敵が出てくるんだけど、さ…。


 ——ミーン…


『グフォォォオオォォォォォォォォォォオォッ』


 兄さんの銃が強すぎるんだわコレが。

 ミーンっつってるくせに。めっさ弱そうなくせに。
 一撃で私達の倍はあるゴリラをやっちゃうんだよスゴクね?!


『エレン…これ俺達の出番なさそうだねィ』
『……。…そだね』
『オイ、なんで俺をそんな冷たい目で見んの? 俺悪くないよね? 何も悪くないよね?』


 ワリーのは兄さんの持ってる銃だよ。


『ま、この勢いでひたすら行けば…向こうさんも近づいてくるんじゃないんスかね』
『つーことで先輩、あとはよろしくおねげェしやーす』
『もっとやる気を見せろや後輩ィィィィ!!』
『あ、俺ちょっと小耳にはさんだんスけど』


 ……。いつ他人とトーキングする時間があった?


『何かもっと奥の方にとある神殿があって…そこに超強いやつがいるらしいッス』
『……それがどうしたんだ?』
『恐らくゲーマー星人もそのラスボスをやろうと神殿へと行くんじゃないっスかねェ?』
『『『!』』』


 な…なるほど! ラスボスを倒したくない奴はいないもんね!
 ということは…神殿にいけば…!


『乳○と親指をやりやがった天人どもに会えるかもしれない…!』
『俺のチン○…!』
『俺の体を戻す方法も聞き出さねぇとねィ。……土方には教えねェ』
『オイ総悟、今小さい声でなんつった?』
『あと何かレアもんの素材とかも見つかるかもしれないッスよ』


 レアもんの素材かァ…! ちょっと見てみたいかも…。


『とりあえずその神殿に向かうとするか。…なるべく派手に行くぞ』
『なんで?』
『その方が奴らの目にとまんだろ』


 なるほど…。そして声をかけてきたところをノックアウト!
 よっしゃァァ! とっとと神殿に行くぜェェェェェい!



(俺が“M”だ)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.311 )
日時: 2014/02/19 12:47
名前: sora (ID: uY/SLz6f)  


聞いたぁぁぁ!?僕かっこいいって!
ついてきてくれr((殴

夕凪「山猿の長なんてただの猿だよ?」
松菊「所詮猿デス。ってか絶対!花火さんの方がいいからっ!二人とも目を覚ましてぇ!」
夕凪「駄作者の頭が馬鹿過ぎて傷つくことを知らなかっただけだよ。ガラスのハートの方が可愛いよ?」

花火さんって、なんか守りたくなるコっすね……

夕凪「おうけぇぇぇ!八雲君!受け取ってぇぇぇ!!!」
松菊「やめろぅぅぅぅ!!俺もげるからぁぁぁぁぁぁ!!!マキシマムキャノンがもげるからぁぁぁぁぁぁ!!!」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.312 )
日時: 2014/02/22 20:35
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 7aD9kMEJ)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11777410774.html

 Sora様


栄蓮「バッチリ目は覚めてます! 昨日10時間寝たんで!」
八雲「いやそう言う問題ではないと思うんスけど」
栄蓮「ガラスのハートなんてダメダメですよww山猿の長とか…!」
八雲「かっこよすぐる…!(^p^)」


私なんて護ってもらうにも値しないチキンハート野郎ですよ!(´∀`)←


栄蓮「こんな駄作者護っても価値ないですからネ!」
八雲「カモォォォォォンンンッ! マキシマムキャノンンンンンンン!」
栄蓮「ってあああああああああ! 何か大変なことにいいいいいい!」
八雲「あ、隊長の分の親指もくださいいいいいいい!」
栄蓮「やめたげてェェェェェ!!」


————————————————————————————————


 参照≒「モンハン編・栄蓮&八雲」アップです( ´∀`)
 誰だおまいら((


 —


 テテテテーテーテーテッテレー。
 テーテーテーテテーテテーテーテーテーテーテーテテー。


【 一行はレベルアップした! 】


『『『『って分かるかァァァァァァァァァァァ!!』』』』


 詳しくはようつべで“勝利のファンファーレ”って調べてみてネ!


 124訓 腐れ縁ってのがある人間同士は現実だろうと二次元だろうと何かと出会う


 何か兄さんが敵を倒しまくってくれたから私達もレベルアップしたよ?!
 …つかこのゲームレベル制とかあったの?!


『はーァ…。なかなか神殿に着かないねェ…』
『恐らくあと少しっスよ。…ここまで来んのになかなかかかりましたねェ』


 神殿につくまでがゴリラッシュだったよ。ゴリラだらけだったよ。
 …総悟なんて途中嫌になって、


『 やァ近藤さん、お元気でしたかィ? 』


 っつってたよ。もうゴリラが近藤さんに見えてたよ。
 …アレ? いつものことか?


『エレン、シッナング。アレ見てみなせェ』
『『!』』


 し…神殿来たァァァァァァァァァァァァ!
 ということはここにラスボスてきなものが! …じゃあもしかして。


『どこかに例のゲーマー星人が潜んでるかもしれないッスね』
『とりあえず敵をひきだすぞ』
『その瞬間逃げるぜィ。先輩、ファイト』
『つまりは一人で死ねってか?!』


 ——ドゴォォォォンッ!


 ……………………………。……………ゴ


『『ゴリラキタァァァァァァァァァァ!!』』
『…先輩、でたっすよ。ラスボス』
『デケー』
『冷静すぎるんですけどこの二人ィィ?!』
『そんなことよりも先輩! 頼んだッスよ!』
『オウ』


 いよいよでるぜェェェ兄さんの無駄に強い銃ゥゥゥゥゥ!
 兄さん…、いや今は先輩ィィ! いけえええええええいっ!



 ——ミーン…


『ガボォォォォォォォォォォォォォォッ…!』


 ……………………………………。やっぱ…一発で、やりやがった…。
 はっ! そ、そうだ! 周囲にあの星人がいるかもしれないんだ!


『あー…最後の敵も倒しちゃったなー。モンハンもこれで終わりだなー』
『サスガデスネー先輩ー。ホントスゴイデスー』
『シッナングー、お前何でカタカナなのー? 何で片言チックなのー?』
『もうこれでゲームも終わりだねー。いやァ〜、この姿で好き放題やっちゃったね〜』
『あんな事もこんな事もそんな事もやりやしたねィ』
『後輩ー、素出てるよォォォォ』


 さァァァ出てこいィィィ…! あんな事もこんな事もそんな事もやったんだぞオイィィィ…!
 自分の姿で好き放題やられて嫌じゃないのかオイィィィィ…!


『ちょ、アンタが声かけなさいよ〜〜』

『いやよ〜銀子があの人触覚超ヤバイとか言い出したんじゃん!
 うさみみヤバイとか言い出したんじゃん! 魔女っ子ヤバイとか言い出したんじゃん!
 銀子がいきなさいよォ〜〜』

『『『『…』』』』

『あ、ヤバッ! こっち見てるっ!』


 な…何か銀髪の女の子とくノ一っ子がきたよぅ?
 いやー…これはどう見てもあの星人じゃないよねー…?


『あ、あのォ〜…私たち二人で狩りやってんですけどォ…。
 よろしかったら一緒に狩りいきませんかってこの人が言ってましたァ』

『ちょ! ヤダそれこの人ですぅ! この銀子が言ってましたァ!』


 な…なんだろう? コレはあの星人が化けてんのかな?


『わ、私は別にィアレなんですけど銀子が言うからァ〜』

『ちょっやめてよ〜。
 猿子だってェなんかァ全身タイツヤバイとか言ってたじゃん〜』

『いや、それ銀子じゃん』

『いや、猿子じゃん』


『いや、私アルヨ』


 何か女子高生トーキングてきな間におっさん入ってきたァァァァァァァ?!
 つーかアルゥ?! アルって…アルゥゥゥ?!


『マジヤバくね? 白タイツ軽くヤバくない? ヤバくなくなくない?』
『いやヤベーのはそこのおっさんなんスけど』
『…ああ、悪いけど俺達ラスボス倒しちゃったから、それ』
『わァァァァァ! スゴッ!!』


 わざとらしい驚き方だなオイ。


『強いんですね〜尊敬しちゃうわ〜〜』
『ま…まァね、一発だった』


 なんで照れてんの兄さん?


『ああ、でもそこの神殿の先に隠しボスがいるの知ってます?』
『か…隠しボス?』
『そうそう。エスタークだかマスカークだか知らないけど超強い隠しボスがいるらしいんですよ』
『『マジでか?!』』


 すっごォォォォォォォ! 見てみたいィィィィィィ!
 エスターク?! マスカーク?! 初めて聞いたよ!


『先輩、どうしやす? 一緒に行きたいって言ってるんですけど。
 シッナングとエレンもいいか?』

『私はいいけど』

『おれ…じゃねーやワタシモオッケーデス』

『先輩は?』


『………。……べ、別に…行ってもいいけど…?』


 だからさっきからなんだってのそのキャラァァァァァァァ?!
 アレか、俗に言うツンデレキャラを目指してんのか?!


『んじゃァまァ、行きましょうか?』


 うさ耳シッナングがパーフェクトスマイルで言う。
 え、何コイツ可愛い。


『ちょ、ちょっと兄さんんん…! そのキャラなに?!』

『わざとに決まってんだろバカ! もしかしたらあのゲーマー星人の仲間かもしれねーだろ!
 ここはあえてスキをみせるんだ』

『いや…だからって何でそのキャラ?』


『オーイ! そこの二人もいきますよー!』


 うぃっしゃァァァ…!
 まァとりあえず油断だけはせずにいくかね…!


『とりあえずエスタークだかマスカークだかを探しましょう』
『奥の方にいるんですよね、銀子さん?』
『あ? 知らねーよ』
『銀子さん今本性っぽいものが』


 なんだろう。銀子さん何か腹立つ。なんだろう。
 まるでこう、どっかのクソ天パを相手している時のような。


『あれェ〜? ひょっとして先輩じゃないですか?』
『?』
『俺ですよ、俺。中学ん時2コ下だった』


 …イヤ何か変なの来たんですけど。全裸なんですけど。


『ホラ、覚えてませんか? このしょっか』
『オルァァッ!!』
『ゴブェッ』
『オイィィィィィィィィ!!』


 何か銀子さんが大剣で変な奴やっちゃいましたよ?!
 え? つか…一瞬喋ってなかった? え? 知り合いじゃね? お?


『ス…スゴーイ。新種のモンキーだわ〜レアモンだわ〜。はやく素材はぎとりましょう〜』
『いや…今なんか喋ってなかった? ひょっとして知り合…』
『知り合いじゃないわよこんなモンキー。モンキーよコレ、純然たるモンキーよ』


 純然たるモンキーってなにオマ。


『あ、スゴイ。レアモンの素材手に入れたアル。
 コレ、お近づきの印にお前達にあげるネ』


【 “汚い触覚”を手に入れた 】


『『それただのチン○ォォォォォォォォォ!!』』

『あ、んじゃおれ…じゃねーや、ワタシイタダキマス』

『もらうなァァァァァッ!!』


 いくら欲しいからってそれだけはアカンぞ! アカンぞ八雲!
 …つかさっきから気になってるんだけど…“アル”って…。


『オーイ貴様らァァァ!』


 何かまた変なのきたんですけどォォォォ?!


『実は俺は風呂場でシャワー浴びてる時たまに小便しちゃったりするけど、
 それってみんなやってるよね!!』

『どーでもいいし意味分かんないんですけどォォォォォ?!』

『ぅオルァァァアアッ!!!』

『ゴボゥッ』


 ゴボゥっつったよ。しかもまた銀子さん味方らしき奴を殺ったよ。
 

『ス…スゴーイ。ここってレアもんのモンキーばかり出るのね』
『いや…知り合いなんでしょ。さっきからそれ知り合いなんでしょ』
『知り合いじゃないわよこんなモンキー。モンキーよコレ、純然たるモンキーよ』


 だから純然たるモンキーってなんだよ。


『あ、スゴイ。レアモンの素材手に入れたアル。
 コレお近づきの印に…』


【 “聖水”を手に入れた 】


『いるかァァァァァッ!!』


 なんか黄色っぽいぞコラァァァァァァァ?!


『…オイ、さっきから黙ってりゃいい加減にしろよ、てめーら。
 コソコソコソコソ人の周りかぎ回りやがって』


 あ、兄さんがキレやした。


『何企んでやがる。てめーらも奴らの仲間か?』

『ハ? 何言ってんの?』

『てめーら誰だって聞いてんだよ』

『人にモノ尋ねる時はまずてめーから素性を明かせや』


 ダメだァァァもう兄さんやる気満々だァァァ…!
 もう知らねーよ。私知らねーよォォォ…!


『あん? 俺達はな…』

『親指と乳○ドライバーやってます』

『アナログスティックほしいッス』

『『ドライバーをやっています』』


 おう、兄さんと総悟のいきがピッタリだ!
 …つかなんで八雲はアナログスティックをねだってんの?


『…………もしかしてだけどー、そちらのうさ耳ちゃん、八雲とかいう名前だったりするー?
 そしてそちらの金髪女ちゃん瞳孔女とかいう名前だったりするー?』


『そんな名前の奴いねーわ!』


『あー、そっスよ。俺八雲っスー。
 となると…そっちはアレっすねぇ、…坂田さんっしょ?』

『ピンポーン』


 なんでわかる。なんで以心伝心してんの18禁コンビ。


『え…じゃあ…まさか、アンタらも体を…?』
『『そうですけどナニカ?』』
『なんで開き直ってんだよ腹立つなコイッツ』


 …つか、あの。
 …星人見つかんないのに仲間が増えちゃいましたけど?


(…オフ会って、知ってる?)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.313 )
日時: 2014/02/25 22:46
名前: Sora (ID: uY/SLz6f)  


夕凪「ガラスのハートって触ったら壊れそうで可愛いじゃん!」
松菊「女ならそれくらいが可愛いって絶対!」

いやいや、花火さん超絶可愛いですって!
守る値バッチグーですd(‾ ‾)

夕凪「栄蓮隊長、心配しなくても松のはまた生えてくるよ!」
松菊「生えてこねぇよ!!タコのタグじゃないからな!?俺!」
夕凪「バッチコーイ!」
松菊「ってなに担いでんの!?って投げないでよ!?マジて!」
夕凪「そうれっ!」
松菊「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
夕凪「八雲君、栄蓮隊長。煮るなり焼くなりアナグロスティック取るなり親指取るなりしていいよぉぉぉ!」
松菊「ふざけんなぁぁぁぁ!」

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.314 )
日時: 2014/02/26 16:19
名前: 吏影 ◆uljF1A.4JI (ID: x2W/Uq33)

18www禁wwwコンビwww

あっ この小説では始めましての吏影です!やっぱりおもしろいです!(`・ω・´)

アナログスティック強請るなww

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.315 )
日時: 2014/02/26 21:41
名前: 楼蘭 (ID: YNBvTGT8)
プロフ: http://s.ameblo.jp/sora-rouran/entry-11782436069.html




7000突破!!
おでめとうごじゃります!!(((o(*゜▽゜*)o)))

駄作者で恐縮なのですが………
みていただければ幸いです!(‾^‾)ゞ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.316 )
日時: 2014/02/27 21:10
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: HZjgBtCK)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11783219064.html


 Sora様

すいません、私の髪の毛どこですか?(
栄蓮と八雲ってこんなに可愛い生き物でしたっけ。え、何こr(黙
いやあの…可愛すぎてハゲました\(^p^)/
本当に有難う御座いますッ! 楼蘭様が駄作者とか何ソレ現実じゃないです((


栄蓮「ガラスのハートと言ってもね、そんな一般的な可愛いモノじゃないんです」
八雲「ガラスの上にガラスがのってそのまた上にガラスがのり」
栄蓮「要するにあの、そんな可愛いガラスのハートじゃないんです」
八雲「隊長の女っけのなさって作者ゆずりでもありますからねェ」


護ってもらうには汚すぎるハートですからネ(´∀`)


栄蓮/八雲「……………………。(`・ω・´)+キラーン!!」
八雲「アナログスティィィィィィック!」
栄蓮「親指ィィィィィィィィィィィィ!」
松菊隊長「ごぎゃああぁぁあああぁああぁああああッッッ」


夕凪ちゃん、頼むからこのバカな三番隊をとめてください(´∀`)


 吏影様

はじめまして、吏影様! ご閲覧有難う御座います!
おおおおっ面白いだなんて…嬉しすぎますよ…!((((;゜Д゜))))
アナログスティックと18禁コンビwwもう変なネタばかりですいませんww

コメント有難う御座います! これからも頑張ります!


————————————————————————————————


 参照≒「参照数7000突破&コメント300突破感謝」イラストです!
 遅れてしまい本当に申し訳ございませんでした!


 —


 焼肉屋にて女性の店員がパタパタと忙しそうに駆け回っている。
 注文をとるため、その女性はガラリと一室の扉を開けた。


「お客様、ご注文の方お決まりになられたでしょう…か…」


 まァその中にいるのは変なドライバー達だったりする。


「「「「「「「「…カルビ焼肉G、15人前で」」」」」」」」


 125訓 ヤッベェェェ今日テンション高いわァァァァァァぎゃっぼォォォとか言ってるやつ、それ今日の作者


「……」
「……」
「……」
「……」


 …沈黙って重いよね。正直誰か喋ってほしいよね。私は無理だよね。


「…ちょっとみなさん。何か喋ってくださいよ。
 せっかくの…オフ会なんだから」

「いや…あのね、メガネ…。オフ会って言ってもねー…」


 近藤さんにー、兄さんにー、総悟にー、八雲にー。
 …天パにー、チャイナ娘にー、メガネにー。


「って全員おなじみイツメンじゃんかッ!!」
「うっせーよ黙れよ瞳孔女ァァ! こちとら気がたってんだよゴルァ!」
「知らねーよ私だって気ィたってんだよ腐れ天パァァァ!」


 何話目だコラァァァ! チン○だ乳○だ言い始めて何話目だコラァ!
 いつまでこれやってんですかァァァァァ!


「こんだけやってて事態は好転してねーんだよむしろ悪化してんだよ!」
「しょうがないじゃんかよォォコレは原作沿いなんですから。どうしろと?」
「何なのこの瞳孔女ァァ今日作者のテンションが高いからクソウゼェェェェェェェェ!」


 作者のテンション高い=うざいは失礼だぞオイ。
 …つーかァ、モンハンして結局このメンツ集合ってマジでなに?


「正直馬鹿ばかりッスよねェ。あ、俺の隣にナンバーワンが」
「アレ、八雲の隣って誰もいないよ? アンタ一番端だよ?」
「アンタ以外に誰がいんだよクソバカ隊長」
「ひどくね?」


 いやバカですが。自他共に認めるバカですが。…なにか?
 

「そうだよねー八雲くん! ホント馬鹿ばっかりだわ!」
「なんだとてめェッ」
「土方くん君さァ今の自分の姿鏡で見てみ! バカが映ってるから見てみ!」
「チン○をドライバーに改造されたバカよりマシじゃボケェェェッ!」
「オイ副長テメェ。それァ俺のことを言ってんのか?」
「いやそうじゃない…こともないこともない…こともないことも…」
「ハッキリしてくれます?!」


 …てか、もっとモンハンのプレイヤーいたよね?
 何か小便がどうたらこうたら言ってきた人も…。


「あっ、遅れてすいません!」
「「ん?」」


 また誰か新しい人がきた…、……………………。


「どうも、フルーツポンチ侍Gで〜〜〜す」


 ——ガチャンッ


「シャバ最後のメシだ。何が食いたい」
「…………。…じゃあ上ミノで」 
「すいやせ〜〜ん! コイツにシビレ生肉追加〜〜〜」
「沖田隊長、それオーダーと違うんスけど」


 久しぶりだねー桂ァァ。そして速攻逮捕お疲れちゃんですー。
 わぉ、シビレ生肉きた…けどなにこの毒々しい色。


「オラ食えィ」

「ハ…ハメられたァ…! まさかオフ会が罠だったとは…!」

「バカだろオメー。なんで攘夷志士がオフ会に参加してんだよ」

「攘夷志士だってなァ! たまにはオフになりたい時もあらァ!
 すべてを忘れてはしゃぎたい時もあらァ!!」

「お前はずっと頭の中オフだろ。アダプタがコンセントから外れてるだろ」

「俺の隣の隣にもっと外れている奴がいるであろう!!」

「あ、マジだわ!!」

「オイそれ私のことなのか」


 しかも何“ひらめいたッ”てきな表情してんだこいつら。
 マジ腹立つわァァァこいつらァァァ…!


「フッ…しかしまァ、今の俺の手には貴重な情報がある…!」
「なっ…なにィ?!」
「知りたければまずは上ミノを」
「上ミノ一丁!!」
「ぼぐふぅ!」
「カルビ一丁!!」
「ごふっ」
「シビレ生肉百人前ェェェ!!」
「三番隊副隊長ォォォそれだけは無理だァァァァァァァ!!!」


 もうね、八雲ね、ストレスがたまってんのね。
 …いやあの、チン○がドライバーだからね。厠にも行けないからね。


「もう頼むよ〜。桂ァ、情報ちょうだーい」
「って栄蓮さんんんん! 何ドライバーとして生きていく覚悟してるんですかァァァ?!」
「いや、つーかさっき運転の方のドライバー見えたからね」


 ドライバー違いだったよ完全に。私はあっちのドライバーだよ。


「ごふっ…。貴様らも薄々勘づいているのだろう…。
 ゲーマー星人はもう捕まえられないということに…」

「…バカ言ってんじゃねーよ。こんな事くらいで諦められるか」 

「そうだ! 俺達は元の体を取り戻す! 勝負はこれか……」

「…ん?」


 なんか…ピラッと落ちたよ? 近藤さんの懐から…?
 …なんか…ネジに改造されてる女性が映ってるよ…?


「こ…近藤さん…。コレ…」
「……。螺旋ネジ星の第三王女…プラス姫だ…」
「「え」」
「実は…今…。み…見合いの話が…」
「近藤さん!! アンタまさか…」


 …え。なに? なに? どーすんの? なにすんの?


「…今我々に必要なのは…モンハンをやることでも、
 焼肉屋で無駄に策を論ずることでもない。

 ドライバーとして生きていくことの覚悟だ」


「「「「「「「「……」」」」」」」」


 




          〜生涯バラガキ 完〜









(じゃねーよォォォ! 終わってたまるかボケェェェェェ!!)
(俺も一生チン○ドライバーは嫌ッスよ)
(じゃあどーしろと)
(為せばなる)
(やればできる)
(じゃあやれや。ったく、マジでどーすんだ…!)
(次回でやっとこさモンハン編完結!)
(…かな?)












「…つかあの。コメント数300、参照数7000突破、有難う御座います!!」




Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.317 )
日時: 2014/02/27 21:16
名前: 竜 (ID: foJTwWOG)



モンハン編はやっぱりおもしろい!!




あの、自分も銀魂小説を書くことにしたんでオリキャラをできればお願いします

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.318 )
日時: 2014/02/27 21:47
名前: sora (ID: yV4epvKO)


栄蓮と八雲はすぅーぱぁぁぁ可愛いっすよ!(`_´)ゞ
いやいや駄作者なんで…ほんともぅ……

夕凪「栄蓮隊長、ガラスはどう重なっても割れちゃうよ(=゜ω゜)ノやっぱり花火さんは栄蓮隊長と同じく綺麗なハートの持ち主さ((´∀`=)って聞こえないかな?」

松菊のを取ろうと必死だもんね……。花火さんが止めてって言ってたよ?

夕凪「トゥルッットゥルゥゥゥ!とう!」
"(o≧ω≦)○))`ω゜)!・;'.アベシ!!"
松菊「げふぅっ!!」
………(*´-ω-)ノ"Ωチーン(*´-ω-)ノミ☆ポクポク....
栄蓮隊長/八雲君「……息の根止めたぁぁぁぁあ!?」
ェ!?まぢのスケ?ヾ(゜□゜ヽ))
夕凪「花火さん!ちゃんと止めました☆」
☆・*:・゜d(*ゝ∀・*)b・*:・゜☆

ってかね僕もオフ会したぃぃ!!焼肉って行ったことないんですよねぇ…

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【モンハン編】 ( No.319 )
日時: 2014/03/02 16:20
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ucTV.0zG)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11785440545.html


 竜様

お互い更新頑張りましょうね!(´∀`)


 sora様

すぅーぱぁぁぁ可愛いだなんて…そんな…嬉しいですよ…!
でも私的にはやっぱり夕凪ちゃんがすぅーぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ可愛いっす!
松菊様はウルトラハイパーかっこいいっす!((意味分からん


栄蓮/八雲「息の根ェェェェッ?!」
ゆ…夕凪ちゃん…あの…それは…そこまでは…!((((;゜Д゜))))
栄蓮「そういう時はー」
八雲「即座にー」
栄蓮/八雲「ザ☆オ☆リ☆クッ!!!!」

ヨ ミ ガ エ レ ( ゜ д ゜ )←


私もオフ会したいです! すっごく楽しそうなイメージが…!(´∀`)


————————————————————————————————


 地球にとっては迷惑なガスをボフンッと輩出してトラックが走っていく。
 そこに乗っているのは…今となってはただのテコドライバーの2人だ。


 126訓 やっぱり最後は主人公の特権があるもんだ


「すいませんそのみーぎに映画ー」
「いや、なんスかそれ」


 あー…風が気持ちいいねェ〜…。只今トラックの助手席ナウ。
 
 あれから何故かドライバーとして生きていく覚悟やら何やらをして。
 今現在は…まァ、完全にドライバー違いだけど。運転の方のドライバーやってます。


「八雲〜。あとどんくらいで着くの〜?」
「10分くらいじゃないっスか? まっ、それまで何でも歌っててください」
「踏まれったっはーなーの〜なーまえもーしーらーずーにー」
「地ーにおーちーたーとーりーは〜フーフハーハーフッホッホッホッ〜」
「歌詞知らないんなら無理して歌わないでくんない?!」


 かーちくの安寧ー虚偽の繁栄ーしーせる餓狼のじゆーをォォォ!
 アレ、なんかとんだ?


「囚われったくーつじょくっはァ〜反撃ィーのこーうしィだァ〜」
「城壁ィ〜のーそーのかなぁた〜獲物をっ屠るっ」
「「イェーガァァッ!」」


 いや、なんで紅蓮の弓矢を熱唱してんの? いやこれ好きだけど。
 

「架せられェたぁふっじょぉりぃはァ〜進撃ィのこ〜うしィだぁ〜」
「いやかなりとんでるんだけど?!」
「奪われった其〜のちへっい〜自由セカイをのぞむっ」
「「エーレンッ!」」


 今現在作者が全力でリピッてるよ。いやーかっけェ〜。
 

「…つーか、隊長。…いや、もう隊長じゃねーか。なんて呼んだらいいんスか」
「なんでもいいよ? 初期設定なんてアンタ私のこと呼び捨て&タメ口設定だったくらいだし」


 だからプロローグの一番最初タメ口っしょ? いやもう直す気はありませんが!


「んじゃまァ…ただの馬鹿で」
「ただのって何?! もうただの悪口じゃねソレェェェ?!」
「だって隊長から刀をとったら何も残らないっスよ?」
「ひどくね?」


 真顔で言いやがった。真顔でいいやがったよコイツ…!
 

「あ、着いたッスよ。確かあのSMおねーさんに呼ばれたんスよね?」
「そうそう、さっちゃんさん」


 草原に降り立って空気を吸い込むと…あ、めっさ空気が美味しい。
 にしても…どこにもさっちゃんさんいないんだけど?


「お久しぶりね、栄蓮さん」
「って居たァァァァァァァッ?!」
「確か八雲さんだったわね。さっちゃんって呼んでちょうだい」
「どうもー」
「あの…さっちゃんさん。こんな所に私達を呼び出して、どうしたんですか?」
 

 な…なんかさっちゃんさん、すっごく真面目な表情。
 どどど…どうしたんだろう?


「栄蓮さん、貴女乳○がドライバーよね?」
「グッハッ!」
「ただの馬鹿は、心に10000のダメージを受けた」
「実況すんなァァァァ!」


 つーかただの馬鹿ってまだ言うか! 
 つ…つーか…忘れもしない、古傷をォォォォ…!


「ふっ…栄蓮さん、安心なさい。…私もよ!!」
「何を安心しろと?!」
「で、八雲さんはアナログスティックよね?」
「…………」
「いくら傷が深いからって無視すんな!!」


 劇場版よかったよねー。今現在現状ディストラクション全力リピートォォォ!
 …あり? ただの作者?


「ねェ、2人とも。元の体を取り戻したい?」
「「…………」」


 そんなの…は、


「「当たり前っしょ?」」
「……。…ふふっ、やっといつもの悪顔ね」


 さて、とォ! …テコドライバーは解散! …代わりに。


「主にクソみてーなゲーマー星人討伐専門プラスドライバーコンビ」
「行くっスか!」


 ——ニッと笑いあえば、いつもの私達。


 —


「いや〜買った買った。これで地球に思い残すことはないな」
「買いすぎスよ、ゲーム」
「いーんだよ。よしっ、出発…」
「「!」」


 ゲームを買いだめたゲーマー星人達の方にトラックが二台つっこんでくる。
 そこに乗っているのは、一台は万事屋一行、そしてもう一台は栄蓮と八雲だ。


「せ…先輩ィィ! おかしな車がァァ…!」
「見りゃ分かるよ俺達の船に向かってきてるよ?! …アレ?!」
「ど、どうしました?!」
「ふ…船が全然浮上しない! なんだこれェェ?!」
「せ、先輩ィィ! 第4動力室に侵入者が…!」


 ハッと先輩のゲーマー星人がそちらを見れば、そこにはドライバー。
 雄叫びを上げながらもんのすごく回転している。


「ド…ドライバァァァァ?!
 巨大なドライバーが動力部のネジを外しているぅぅぅ!」


 このゲーマー星人に改造された桂と近藤である。
 全力で動力部のネジを外しにかかっているようだ。


「桂ァァァァァァァ!」
「やめろ! 今はその名で呼ぶな、近藤ォォォォ!」
「やめろ! 今はその名で呼ぶな! 何も言うな! 今の俺はただのハンター…」


「「フルーツポンチ侍Gだ!/フルーツチン○侍Gだ!」」


 あえて近藤の名前の方には○をつけておきます、はい。
 
 完全に破壊されていく船に星人達は慌てふためいている。
 そんな時、ドォウッと物凄い勢いで車が突っ込んできた。


「な…なんだとォォォォォ?!」


 砲門は見事に壊され、おまけにいくつかの部品も破壊されたようだ。
 ニッと真選組御一行はしてやったりと笑った。


「「「「あとは頼まァ」」」」


 ガシャァンッとガラスが割られ、中に万事屋一行が入ってきた。
 ギョッとしたゲーマー星人達は逃げようと後退する。

 ヒュォォォ、と風を受けながら、銀時は冷たい目で星人達を見下ろす。


「船を止めろ。俺の(いや八雲君もだけどォォ!)チン○を返せ」

「ふっ…どういうつもりかは知らんが、止められるものなら止めてみろ。
 どれだけ動力部を分解したところでこの船は止まらんぞ…!」

「なに…?」

「あのメインブレインを分解せんことにはこの船は飛び続ける」


 チラリと星人が見た方を見れば、そこには妙な形のネジ。
 どうやら特殊なドライバーでなければあけることはできぬらしい。


「くくっ…お前達の負」
「そうかい」
「……?」
「どこで使えばいいのかと思ったら、…こんなところに」
「!」


 はっと星人の瞳が見開かれた。
 そう、銀時が改造されたチン○のドライバーこそが。


「き…貴様ァァ! そのドライバーは…!」




「っくたばりやがれェェェェェェ!!!!!」


 
 メインブレインに銀時のドライバーが差し込まれ、激しい発光が起こった。
 断末魔のような星人達の喚き声も虚しく、ドォンッとその船は爆発したのだった。












「…え? あの、ちょ…え? え?」
「「「「…俺達の身体は?」」」」






( ノードライバーノーライフ! )
( いや意味分かんないんだけど?! )
 
 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul! 】 ( No.320 )
日時: 2014/03/03 09:08
名前: Sora (ID: lQjP23yG)


ノードライバー!ノーライフ!!
いかすぜぃ!d(‾ ‾)
ってか良かったねぇ松菊がスーパーハイパーだってさ
確かに二枚目設定だけど最近キャラ崩壊気味だしさ……ね☆

松菊「なにがねっだこらぁ!!つぅか夕凪!!てめぇ!八雲君と栄蓮隊長と花火様様がザオリクしてくれなきゃ危うかっただろぅが!」
夕凪「あれ?イキテル((((;゜Д゜)))))))」
松菊「棒読みのくせになに!?その表情!」
夕凪「面白くなぁい。ねぇ?栄蓮隊長と八雲君と花火さんも思うよね?」
ヽ(●*´∀`*w)v

ってかオフ会楽しそうっすよねぇぇぇ!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul! 】 ( No.321 )
日時: 2014/03/07 18:28
名前: あめ子 (ID: GqvoTCxQ)

改めましてあめ子です!
花火さんの小説読むといつも笑いがとまらないです(*^▽^*)

これからもがんばってください

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul! 】 ( No.322 )
日時: 2014/03/08 00:36
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: YtZV6/SZ)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11785440545.html

 Sora様


ノーミュージックノーライフが即座に浮かんできまして…(´∀`)
キャラ崩壊…ですと?!
しかしながらあんなにもかっこいいとはどういうことですk((
性格も何もかもね! もうね! ホントにね! かっこよすぎです!(←


八雲「いや、面白い面白くないの話じゃないッスよね?」
栄蓮「つかあの…夕凪ちゃん? 隊長をもーちょい敬ってみよっか?」
八雲「周りの影響が凄いんスよ。副長の命狙う隊長とか副長の命狙う隊長とか副ちょ」
栄蓮「もういいよ? 黒田隊長ッ、ご安心を! 何度でもザオリクしますから!」
八雲「いや隊長、それ何を安心しろと? 何の励ましッスか?」


オフ会…! 一度はしてみたァァァァァァいっ!((
オフ会といえば焼肉屋さんというイメージがあります(´∀`)


 あめ子様


はぅどぉらぁぐぉふぁァァァッッッ!!((何語?
あ…あめ子様が来てくださるとは…! 嬉しい限りです…ッ!
が、頑張ります! あめ子様の更新も、心待ちにしております!(´∀`)


————————————————————————————————



 よく泣く、妹だった。



『にいさっ…うぐっ、ひっく…っ』
『えれん? また泣いているのか? …どうしたんだ?』
『ひっく…っめか、けの、子って…っうくっ…つめ、たい目でっ、言われた、の…っ』



 泣き虫で、弱っちくて、



『ためごろーさーぁんっ! だっこして! にーさんは肩車してほしいってさ!』
『い、いってない! そんなこといってない!』
『よしよし。おいで、トシ、栄蓮』 



 それでいて、笑顔はいつでも明るくて、まっすぐで。



『にぃさぁんっ! いちたすいちはー?』
『…に、だろ?』
『ぶっぶーッ! さんでしたーッ!』
『どこをどう計算したァァァァァァッ!』



 例えるならばそう。


 泥の中にえる蓮の花のような、何者にも染まらない真っ直ぐさ。



 —————だから、


『に、いさ、』


 炎に、

 己よりも倍程に屈強な大人達に、

 悲しみに、
 
 絶望に囲まれて、包まれて、



『に、さ』



 大切な人が目を抑えてうずくまっているその様を見て、



『た、すけ、て』



 苦しみに涙さえ流すことのできていない妹を見て、何かが切れたことだけははっきりと覚えている。  


 
 127訓 掃除中に懐かしい物が出てくるとそれを見るのに夢中になって結局掃除できないってことあるよね



「うっわー! 近藤さん、兄さん、総悟、八雲ォ! これ見てこれェェェ!」
「「初っ端からうるせーなこの女は…」」


 ひどくね? まぁそれが私ですからお気になさらず!

 そんなことより! 只今屯所内のお掃除中で!
 なんと! なんとなんとなんとなんとッ!


「武州時代のアルバムを見つけちゃいましたァァッ!」
「「「「おー、ヨカッタネ〜」」」」
「ちょ、何で皆さんそんなにテンション低いの?! ちょっとくらい見ようよ?!」


 皆付き合い悪くね?! ちょっとぐらいいいじゃんかねェ?!


「んなもん見てる暇があったら掃除しろ。押入れは特に入念にだ」
「……。兄さん付き合い悪いのー。ケッ、一人で見てやらァ!」
「だから掃除しろっつってんだろ!」
「しょうがねェ、俺も見てやらァ。おっ、このクソポニーテールは誰でィ?」
「誰ッスかねェ、この目つき悪いの。街中に貼るっスか?」
「オメーらは俺を貶したいだけだろーがァッ!!」


 うわっ、ホントだ! 兄さん目つき悪ッッ!
 あ、隣に私も写ってるー。これあれだね、稽古終了後だね。タオル巻いてるもん。


「おっ、俺も写ってるじゃないか! この頃は若かったなァ…」
「でも今の近藤さんも十分いいですよ? 三十路超えてもビバ! 近藤さんです!」
「栄蓮んんんんん! お前ってやつはもォォォ可愛いなァァァ!」
「あいたたたたた! ひげェェェッ! ひげ痛いですからァァァ!」


 ジョリジョリいてェェェェ! クソイテェェェェェ!

 ペラッと次のページを捲ると…おぉ、これまた真選組メンバー。
 …つーか総悟も近藤さんも掃除に戻ったんですけど。八雲しか見てくれないんですけど。


「皆若いッスね〜」
「そうだね〜」
「「……あ」」
「……? どうしたんでィ、2人とも固まっちまっ」
「「なんでもないですからァァァァァ!」」


 …ミツバが、その、写ってまして、うん。
 いや…あの…その傍にちっちゃな総悟が…すっっっっっごく幸せそうに笑って写ってるのねー…。

 …………。…さて次のページに行ってみよォォォォォ!


「あっ、師匠だー」


 おじーさん師匠ー。色々と教えてくれたっけかー主に丸太振りー。
 フンフンするの結構楽しかったよなァ…。


「あの時は確か総悟がよくよく木の皮使ってたよなァ」
「何言ってんですかィ近藤さん、そんな汚ねェ真似すんなァ土方ですよ土方」
「テメーだろうが総悟ォォォッ!」


 色んなことがあったよねェ本当に…!
 久しぶりに武州にでも帰りたいなァ…。…お墓参り、行きたいな。



『 栄蓮 』



 …最近…手紙も書いてないし…。まァ、そんな余裕もないけど…。
 ……。…留守にはできないし、な。


「…………ーイ、オーイ。隊長ォ〜、どうしましたー?」
「ぬぇ? あァ、なんでもないない。…掃除再開しよっか!」
「アルバムは土方の顔の部分だけ切り捨てときゃァいいだろィ」
「何その憎しみがこもりまくった嫌がらせ?」



( ちょっとした、記憶 )



 —




栄蓮
「…で? 次数があと800文字くらいいけるからって何すんの? グダグダトーク?」

八雲
「大体今日のなんスか? 隊長のことばっかりじゃないっスか!」

栄蓮
「八雲? 何が不服なの?」

八雲
「つーかこれ元は195訓ネタなんスよ? もっと金丸君的な存在を出せよ馬鹿作者」

栄蓮
「真選組に金丸君的な存在を出してどーするよ、だってさ」

八雲
「金丸君すゲーんだぞ! なめんじゃねーぞ金丸君をォォォォ!」

栄蓮
「いや、原作読んでる人はみんな知ってるから」





つーことで次回からはじまるお話の予告(´∀`)
たった一言で分かるとすごい! …っていうか分かると思います((




 ——こ…これが…ッ、


「「「「フォロ方十四フォローッ!!」」」」

「もうすでに何にもかかってねェェェェッ!!」





 
栄蓮
「…………。いや、分かるか? 分かるかコレ?」

八雲
「ホントは近藤さんの“お姉さんを思うと…”のセリフだったんスけど、
 作者がフォロ方十四フォロー好きだからって変えたらしいッス」

栄蓮
「ちなみにもう一つを言うと」








「ど…どんなエスコートォォォォォォォォッ?!」








栄蓮
「総悟好きには特に分かるんじゃないかな?(´∀`)」

八雲
「そっスね。セリフ自体はコレ坂田さんのッスけど」

栄蓮
「んじゃま、のんびりいきますかァ〜」

八雲
「…………。…ホント、のんびりな作者と夢主で申し訳ないッス」






( ギンギンギギンギーン☆ギンタマーン )  
((いやなんで今それ? 何にも関連性ないよね?))
( たまに脳内で全力リピってます(`・ω・´) )
((じゃねーよ))

【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul! 】 ( No.323 )
日時: 2014/03/08 11:35
名前: 牡丹 (ID: x2W/Uq33)

次回が分かりましたwwww”あれ”ですねwwww

今回も面白かったです!いやー…沖田くんの嬉しそうな笑顔を見てみたいものです。

更新楽しみにしてますね!!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul! 】 ( No.324 )
日時: 2014/03/08 19:55
名前: Sora (ID: 9yNBfouf)



いやいや、もう一訓と見比べてヤバイですよ(ー ー;)
悲惨すぎますよd(‾ ‾)
落ち着いた(ジャンプのこととなると別人)イケメン隊長のはずだったのに…気づけばツッコミがかりに……

かっこいいと言うのは栄蓮と八雲君の事です!
この二人はヤバイっす( ´▽`)


松菊「いやいや、心持ちだけでも安心できます」
夕凪「敬ってまぁすよ?………多分」
松菊「多分ってついたよ!?ねぇ!」
夕凪「敬うってよくわかんないよ…」
松菊「栄蓮隊長、ご説明よろしくお願いします」

栄蓮かわゆいぃ!
おばか加減が底を知らない感じが!!

僕もイメージとしてはあります!!
でもオフ会も焼肉屋さんも行った事ない道のせかぃぃぃ(ー ー;)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul! 】 ( No.325 )
日時: 2014/03/08 22:32
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: 5D.A9gym)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11791153623.html

 牡丹様

分かってもらえましたか! よかったです!(´∀`)
沖田の嬉しそうな顔は…ミツバ編の笑顔をもっと幸せそうにしたような感じの…((ry
有難う御座います! 頑張りますッ!


 Sora様

でも私もよくよくキャラが分かんなくなりますw
八雲とかは最初はクールでいつでも冷静でツッコミ担当だったはずなのに…。
いつの間にかボケまくってました(゜д゜)←

カエルとかジェットコースターで気絶する奴をかっこいいと言っちゃいけません((


八雲「黒田隊長の事は敬うべきっス。1+1を3とかいう隊長は敬えないけど」

栄蓮「それ過去の話だからね?! 今はちゃんとできるからね?!」

八雲「じゃーあ隊長ォォォォ! 敬うの説明を柳田副隊長に分かりやすくどーぞ!」

栄蓮「夕凪副隊長、敬うっていうのはね! うーんと…。
   …隊士からの近藤さんへの想いみたいなものだよ!」

八雲「あれって敬ってるって言うんスか?」


栄蓮はホントに底を知らない馬鹿ですねw

ホントに未知の世界ですよ…(´Д`)
誰か私をオフ会に連れて行ってくれェェェェェェ! って感じですよ…((


————————————————————————————————


 参照≒えっと…あの…アレです、武州兄妹が描きたくなったんです!←


 —


「久々の登場だなァ、クソ女ァ?」
「地獄に落ちなさい、パープル?」


 …なんでこうなった?


 128訓 男にはそういう時期があるらしい


 まァ、なんかァ…。
 見回り中にね、道中でぼんやりしてるお妙さんと出会ったわけです。

 
 …そして冒頭に戻ります。


「あ? なに? お前がぼんやりしてたら人様の迷惑になんだよ気づけや」
「貴方のような目障りなもしゃもしゃ髪が動いている方が迷惑よ気づけや」
「はァ? 色気も胸もクソもねェゴリラ女よりかはマシだよ気づけや」
「貴方のような紫色の毛玉が存在している方が迷惑よ気づけや」


 何この人たち。何この人たち。何この人たち。マジ怖いんだけど。
 八雲もお妙さんも超絶至近距離で睨み合ってるんだけど。チンピラか。チンピラか君達は。


「お、お妙さん、久しぶりだねェ! 元気にしてた?」
「うるっせーんだよ色気なし女黙れや」
「ひどくない? マジでひどくない? めっさ八つ当たりじゃない?」


 泣くよ? マジで泣くよ? 泣き喚くよ?
 つーか八雲もなんでそんなにお妙さんに敵対心もってんの?!

 …いやまァ、お花見の時に殺られたのが原因だとは思うけども!


「大体なァ、道の真ん中でぼけーっとしてる時点で邪魔なんだよ」
「あーらごめんなさいねェ? でもそんな私に今現在話しかけて立ち止まってる毛玉さんも邪魔ではなくて?」
「誰が毛玉だまな板女が。俺ァいいんだよ、テメーとは違うからな」
「何が違うの? あァ、毛玉と人間ということ? 成程ごめんなさい、気づかなかったわ」
「ねェ隊長、この女マジで斬殺していいッスか? いいよね? ねェいいよね?」
「落ち着け八雲」


 よくやるよォォこのふたりィィィ…!
 さっきから道行く人達が2人の殺気に冷や汗浮かべてるよォォォ…!


「…で? お妙さん、ぼんやりしちゃってどうしたの?」
「でも…栄蓮さんに話してもなんの解決にもならないし…」
「ねェ八雲、涙腺崩壊していい? もう崩れそうだよ? もう悲しすぎるよ?」
「落ち着け隊長」


 まァなんやかんやで話してくれるらしいです…あ、涙が。

 近くの団子屋に入って、お妙さんと向かい合う。
 あー…、…元気ないなァ? お妙さん。


「実は…新ちゃんの様子がおかしいんです」
「え? メガネの?」


 アイツのツッコミがなくなったら万事屋は基本ボケばかりになるよ?


「えぇ…。最近はウチに帰ってきても部屋にすぐ閉じこもってしまって、返事もしないし…。
 それに朝方まで寝ないで部屋で何かシコシコやっているようなんです」

「「シコシコ?」」

「そうなんです。部屋の前に丸めた紙みたいな物が散乱していて…。
 一体…夜な夜な何をシコシコやっているのかしら?」


 いやナニですね、えぇ。その表現からいくとそれですね、えぇ。
 つーかこれ団子屋で話すことじゃないよ周囲からの視線が痛いよォォォ…!


「それァアレだ。…やっぱ男だし、あっち系の雑誌でも見ながら夜な夜な一人で」
「もう言わんでいい。言わんでいいよ、八雲」
「え、何? 続きをお願い、パープル」
「お妙さんも続きを促さなくてもいいよォォォォ?!」


 分かるでしょ?! 分かるでしょ?!
 イヤあの、健全な子は分からんでいいよ! その内分かるようになるから、ウン!


「で…銀さんにも言って、一応様子を見てもらっているんですけど…やっぱり不安で…」
「そっか…。メガネの事が心配でぼんやりしてたんだね…」
「えぇ…、ホント、一体夜な夜な何をシコシコしているのかしら…」
「お妙さん? もうさっきからそこしか心配してなくない?」
「チ」
「だから言わんでいいっつってんだろーがァァァァッ!!」


 もォォォ八雲ォォォォォ! 言わなくていいからァァァァァッ!
 

「もうね、八雲! そのチから始まるやつはモンハン編で言いすぎたから!
 ちょっと封印! もう言うな! もうなにも言うなァァァァ!」

「いや、でもッスねェ…」

「ま…まさかアレなの、パープル…ッ?!」

「お妙さんも言わせようとしないでよマジで!!」


 つーか何でこういう時だけは相性いいんだよこの二人!
 さっきまで気づけや気づけやばっかり言ってたくせにィィィ!


「ハァ…。お妙さん、何か協力できることはある?」
「栄蓮さん…」
「まっ、新八さんとは結構な付き合いだし。俺達に出来る事があればやるよ」
「クソパープル…」
「オイ、今クソがつかなかった?」


 まァ確かにメガネとも腐れ縁だもんね〜。
 悩める青少年…いやまァ発情期なんだろうね、うん!


「じゃああの…一応2人も、新ちゃんの様子を見てくれます?」
「そんな事ならお安い御用だよ! 任せておいて!」
「ふふっ…有難う御座います、栄蓮さん」


 んじゃ、とりあえずメガネのところに行きますかァッ!



( 隊長、差し入れにエロ本とか縄とか蝋燭とか持っていくっスか? )
( いくかァァァァァァァァッ! つか何で後半全てSM?! )
( いや、志村の頭文字のSはドSのSかと )
( いやいやいや、ドSのSは総悟のためにあるSだからね、うん )
( あと坂田のSもッスね )
( そだね〜。あ、でもさっちゃんさんもSがつくよ? )
( いや、あの人は究極のマゾッスよ )
( 確かに ) 


  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.326 )
日時: 2014/03/09 09:22
名前: Sora (ID: kXLxxwrM)



花火さんもですか!
でも八雲君はそうなってもかっこいいっすよ(=´∀`)人(´∀`=)

ノープロブレム!
こちらも爬虫類とお化けでアウトっすから(=゜ω゜)


夕凪「なるほど!ゴリラでも局長の事を命張って守る事なんだ!ありがとうございます(`_´)ゞ栄蓮隊長」
松菊「ってことで敬えよ?」
夕凪「松、即答してね?」
松菊「あぁ」
夕凪「1×1=?」
松菊「2」
夕凪「………八雲君、こっちも敬えないほど馬鹿でした( ´▽`)」
松菊「は?」

そこがかわゆいんじゃないっすか!!
惚れ惚れしちゃいます\(//∇//)\

僕も連れてってぇぇぇほしいっす(`_´)ゞ
未知の世界への船出にd(‾ ‾)

ってか考えたんすけど、栄蓮と八雲君が止めると言うことは………をてことですよね?
−−ーきます?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.327 )
日時: 2014/03/13 21:56
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Di8TedTz)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11795352504.html


 Sora様


夕凪ちゃんと松菊様は可愛い&格好いいからいいんです!
ウチなんて馬鹿全開とアホ全開コンビですからね…(´Д`)←
いい年こいてダメ女とダメ男なのです((


八雲「いやいや、松菊隊長は中身がいいから敬えるッス」
栄蓮「ふっはははァ! 1×1くらいは私もできるよォォォ!」
八雲「隊長、即答ッスよ即答」
栄蓮「おっしゃ来い!」
八雲「1×0は?」
栄蓮「1に決まってんじゃん!」
八雲「赤ちゃんからやり直してきてください」
栄蓮「え?」


そう言ってもらえると嬉しいですね(´∀`)ww
書いててコレ馬鹿すぎてダメだわwwってよくなるので((


栄蓮「…………」
八雲「すんませんSora様、ウチの馬鹿作者、一切何も考えてないッス」

本能の赴くままにかk

八雲「朽ち果てろ」


————————————————————————————————


 栄蓮と八雲はお妙と別れ、いそいそと志村家へ向かった。
 ガラリと新八の部屋の扉を開くと、そこには銀時もいた。


 129訓 顔は一緒でも差があるのはやはり何かが違うからだ


「あれ、八雲君に瞳孔女? 何の用だよ?」
「いや、新八さんが夜な夜なシコシコやってると聞いたんスよ」
「メガネ〜差し入れ〜。はい、ローション」
「いらんわァァァァァァッ!」


 え〜? 折角八雲と一緒に選んで買ってきたのに…!
 まァとりあえずお邪魔しますか〜。


「…で! お二方は僕の状態をどのように聞いたんですか?!」
「夜な夜なシコシコやってると聞きました」
「…誰からですか」
「まな板女」
「……ハァ〜」


 ちょ、オイ。なんだよぅそのため息は。折角様子見に来たのに…!
 …ってことは別に夜な夜なシコシコしてる場合じゃなかったのかな?

 じゃあ、何してるんだろ?


「天パ。結局のところこのチェリーボーイは何してんの?」
「誰がチェリーボーイだァァァァァッ!」
「え、新八さん経験あるんスか?! チェリーボーイじゃないんスか?!」
「経験な…いけど言わないでくれます?!」
「チェリボーイッッ!」
「ぶっ飛ばしますよ銀さんンンン?!」


 いやいや、恥ずかしがることはないさ、うん。
 メガネくらいの歳なら全然も恥ずかしいことじゃないからね、うん。


「だって未だに八雲もチェリーボギャァァァッ!!」
「死ぬか。死ぬか隊長。つーか死ね」
「ひどォォォォォォォッ?!」


 刀で本気で斬られそうになったよ?! ひどくない?! マジひどくない?!


「馬鹿だなァ瞳孔女。八雲くんはな、きっとそりゃお前のためうォォォォォオッッ?!」
「死ぬか。死ぬか腐れ天パ。つーか殺す」
「さっせんしたァァァァッ!」


 こ、これ禁句だわァァァ…! 八雲にチェリーボーイは禁句だわァァァ…!
 

「で、でさ…! メガネは一体全体何してたの…?」
「えっと…実は…」


 メガネのお話曰く。


 メガネはある日砂浜でボトルメッセージを拾ったらしく、
 そこに入っていた写真を見てその相手が超絶可愛く、
 ぜひぜひ文通がしたいとなったらしく、
 それで毎夜毎夜文章を練っていたらしく、
 

「もういいですしつこいですそろそろ説明終わってください」
「まァ要するにシコってたと!」
「どんなまとめ方だァァァァァッ!!」
「完全に違う方向に行ってんだろ。馬鹿だろお前。要するにはムラムラしてたんだよ」
「さらに違うんですけどォォォォ?!」


 まァ手紙なんてのは心だよ心! 心が必要なんだよォ!
 そしてその前に…!


「やっぱ必要なのは…」
「「「見た目でしょ」」」
「何ですかその林○の今でしょ的なノリは」


 メガネが惹かれたのは見た目。
 …ということは向こうも見た目で惹かれるんじゃない?


「でも…確かに否定できません。いやしかし…こんな冴えない僕に勝ち目は…」
「新八、眼鏡をとれ」
「!」


 て、天パ…。アンタまさかメガネを支えてやろうってのかい…!


「ムッ…ムダですよ。眼鏡なんかとったって僕なんか」

「新八。健全な魂ってのはなァ表にも現れるもんだ。
 …安心しろ、お前はいいモンもってる」

「銀さん…」


 次の瞬間! メガネは勢いよく着替えをなしたァァァ!

 オールバァァァック! ビラビラな衣装ォォォ! キラキラァァァァ!
 よっしゃァァ天パ、八雲ォォ! 撮ったれェェェ!


「はーい眼鏡〜、こっち向いてー」
「もーちょい! もーちょい左っスね〜」
「「ハイ笑って、新八く」」
「僕を撮れよォォォォォォォォォッ!」


 いやそうなるよね〜。だって18禁コンビ、眼鏡だけ撮ってるからね、うん。
 いや〜ホントに失礼なやつらだね、ウン!


「新八の成分の95%は眼鏡だ」
「どっちかっつーともうこっち(眼鏡)が新八さんッスよ」
「5%しか僕の居場所ねーのかよ!」
「残りは3%が水分で2%がゴミだな」
「ゴミの方に入ってんの?! もしかして2%ないの?!」
「いや、0.1%はあるッスよ」
「何の励ましにもなってねーよ!」


 ホントにこのメガネの扱いはなんなんだろうね〜。
 総悟と同じ顔してるけどホント違うよネ。


「まっ、大丈夫ッスよ、新八さん。
 沖田隊長とそんなに顔変わんないんですし、きっと沖田隊長がかけても同じ感じッスから」

「そ、そうですかね…」

「つーことでもっといいモチーフ探そうぜ。
 うーんと…あれもちがァうこれもちがァう」


 とかなんとか言いながら天パと八雲は色んなものに眼鏡をかけていく。
 …つかもうメガネが可哀想だよ。見てらんないよ。


「もっといいモチーフはないもんかねぇ」
「いや、本体にかけてあげようよ。そろそろ可哀想だかんね」
「あ〜…ないッスね〜…」
「オメーらマジひどいなオイ」


 ——カシャッ


「……」
「「よし、これだ」」
「近藤さん来てませんかねィ」
「いやそれ総悟ォォォォォォォォッ!!」


 しかも何で総悟もピースしてんの?! なんでそんなノリ気なの?! 
 つーか数文字前の八雲のメガネに対する沖田隊長どうたらこうたらどうなったの?!

 めっさ褒めてるよ?! 褒めまくってるよ?!


「かなりカッコよく撮れたな、新八」
「これなら行けるッスね、新八さん」
「新八じゃねーよそれェェェ! 何? 死んでいい?」
「しょうがないよメガネ! だって総悟だもの! 総悟なんだもの! 鈴だもの!」 
「何のフォローにもなってねーよォォォォォォ! つかフォローする気ある?!」



(イヤ〜、やっぱり新八さんと沖田隊長は違ったっスね)
(そりゃ光栄でィ)
(あれだな、神とミジンコの差だな)
(おーい君達、何かもうメガネが天井にロープかけてるよ?)

 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.328 )
日時: 2014/03/14 00:15
名前: 初音 (ID: CymMgkXO)

今晩は!初音といいます。
栄蓮ちゃんや八雲のやり取りが可愛らしくて好きです〜。
モンハン編とかチェリーボーイのやり取りとK(
更新頑張ってください。応援してます!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.329 )
日時: 2014/03/14 00:35
名前: Sora (ID: kXLxxwrM)



いやいや(ー ー;)
こっち最強野生児と二枚目オトメン野郎ですからd(‾ ‾)
栄蓮と八雲君は美女と美男子o(`ω´ )o

夕凪「八雲君、中身すっからかんだよ。フルとカラコロいうぐらいすっからかんだよ」
松菊「俺解けたから!ちゃんと解けたから!」
夕凪「そんな威張ることじゃないんだけど……」
松菊「んじゃお前、マンホールがなんで丸いか知ってんのかよ」
夕凪「四角いと落ちるから。丸だと絶対に落ちないし」
松菊「マジか!」
夕凪「八雲君……問題出して来て答えを知らないおバカは一生治らないですよぅd(‾ ‾)」

もうね!馬鹿さ加減が尋常じゃないぐらいにかわゆいっすo(`ω´ )o
最高すぎるぐらい最高っすよ(=´∀`)人(´∀`=)

あぁ……ベビーフェイスのサドスティック星の王子と人間かけたメガネを一緒にしちゃダメっすよ(=゜ω゜)ノ
ミジンコと太陽ぐらいに違いますよd(‾ ‾)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.330 )
日時: 2014/03/19 23:46
名前: 花火(携帯) (ID: k7pNoPCO)


放置しててホントすいませんΣ(・□・;)
もうすぐまた更新します……
参照数が非常にのびててびっくりしました←
本当にありがとうございます!( ´ ▽ ` )

これからもどうぞよろしくお願いします♪

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.331 )
日時: 2014/03/22 12:59
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: .bb/xHHq)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11795352504.html

 初音様

こんばんは! コメント有難う御座います!
可愛らしくて好きだなんて…とっても嬉しいです!(´∀`)
有難う御座います! 頑張ります!
初音様の小説も楽しみにしてますね!♪


 楼蘭様


栄蓮「私美女だってさ! 聞いた? 聞いた?」
八雲「設定上はそうっスね。性格がただのアバズレッスけど」
栄蓮「ひどくない?(´;ω;`)」
八雲「てか、マンホールが丸いのってそういう理由なんスね」
栄蓮「凄いねェ夕凪副隊長! どこでそんな知識を手に入れんの〜?」


最高すぎるくらい最高だなんて嬉しいです(´∀`)♪
でも、松菊様もシリアスパートとギャグパートのギャップが素晴らしいです!(黙
かっこいいし癒されるしもうハッピーセットですね!←

ぱっつぁんは原作でもどこでも扱いがある意味素晴らしいですww


————————————————————————————————


 数日たったある日、文通相手から新八に返事が届いた。
 なんやかんやで銀時に呼び出された2人は、今日も志村家にやってきていた。


 130訓 日本語は色々と難しい


「“私の名前はうららといいます。新八さん、私の手紙を拾ってくれてありがとう。
  本当に誰かに届くなんて思ってもいなかったのでとても嬉しいです。
  私、新八さんのことがもっと知りたいです。
  新八さんは江戸で一体なにをしているのですか?”」


 総悟の写真が効いたのか、メガネに返事が届いた…!
 あれから結局総悟で取り直して、バッチリきまった写真を送ったからねー…。

 そりゃァ相手も文通したいと思ってくれるね、うん!


「栄蓮さん、心の中でかなり失礼なことを言うのやめてくれません?」
「でも良かったじゃん! メガネごときのことを知りたいって言ってくれてるよ?」
「栄蓮さん、いま“ごとき”って言いました?」


 どーするどーする? 絶賛発情期ナウだからあんなことやそんなことしちゃう?
 …もしかして八雲より先にチェリーボーイ卒業しちゃう?


「いや、でも…コレ彼女が知りたがってるのって…、…僕じゃなくて沖田さんじゃね?」
「え、大丈夫ッスよ。新八さんも写ってるじゃないっスか(斬られ役で)」
「すいません八雲さん、その()のなか言葉にしてくれます?」
「いいじゃねェか、二枚目に勘違いされるならそれに越したことはねーよ」


 うん、今天パあっさりとかなり失礼なこと言ったよね!


「てか、むこうさんが勝手に勘違いしてもそれはもうこちらは知らないって話だから」
「こんなもん誰が見たって勘違いするわ!」
「細かいことは気にしちゃダメっスよ、新八さん」
「そうそう、とりあえずは第一関門突破——」


「甘いな」


 な…なぬ?! 軒下から声が…しかも近藤さんの?!


「第一関門? そんなものはまだまだ先。
 お前達はまだ門の前にすら立てちゃいない」

「門から入ってくることもできない奴に言われたくねェェェ!」

「ぐぼォォォッ!」

「近藤さん、アンタ沖田隊長が探してたんスよ?」

「ホントにもう…いつからそこにいたんですか?」


 そのうちホントに警察につきだされても知りませんよ、マジで!
 …って、近藤さんが警察だよ。


「大丈夫だ、二週間ほど前からさ!」
「なにが大丈夫なんですかァァァ! アンタホント仕事してくださいよ!」
「栄蓮、俺達には頼れる副長がいるだろう!」
「ウチの兄さんを過労死させる気ですかァ?!」


 てか近藤さん随分と自信がありそうなんだけど。経験あんの?


「近藤さん、アンタ文通の経験でもあるんスか?」

「フッ…文通かァ。懐かしいな、実は俺も昔やったもんだよ!
 手紙がくるたびにドキドキしてなァ…?
 “この度は貴殿が利用された有料アダルトサイト利用料金について”だったかなァ!
 何度振り込みに行ったかわからんよ!」

「文通じゃねーよそれ! 架空請求!」


 有料アダルトサイトって…。
 架空請求に素直に答えちゃってどーすんの?


「架空じゃない! 確かに俺の胸に残っているゥゥゥ!」
「って利用したんですかアダルトサイトォォォ!」


 あァ…ストーキングしてるだけかと思えば…!
 いつの間にそんなアダルトなサイトを見てたんだよ近藤さんん…!


「という事で、ここは俺に任せておけ! 話は大部分聞いていた!
 相手は新八君に興味を持ち始めた! しかし一体なにを語る?!」


 ———————
 僕は江戸で万事屋のバイトとして働いています。
 万年金欠で趣味はアイドルの追っかけです。
 ———————


「こんなもんでモテるかァァァァ! なんだよ万事屋って! うさんくさッ!
 なんだよアイドル追っかけって! 気持ち悪ッ!」

「いや、一般女性追っかけてるアンタの方が気持ち悪いッス」

「うるさァァァァい! モテる男は黙っておきなさい!
 文章というものは言い方を変えるだけで大分印象が変わるといっているんだ!
 そうだな…。…例えば…」


 ———————
 僕は銀さんという侍の下、士道を学ぶべく日夜修行に励んでいます。
 趣味は音楽鑑賞。こればっかりには財布のヒモもゆるみます。
 おかげで万年金欠です。
 ———————


「「おォォォォォォ!」」
「さっきと書いている事は同じなのに印象がまったく違う!」
「すごいですよ近藤さん!」


 ———————
 僕の夢は実家の剣道場を再興させることです。
 姉も僕の夢を支えようと一緒に頑張ってくれています。
 姉は本当によく出来た女性で、
 キレイだし気も回るし僕も結婚するなら姉のような奥さんが欲しいと常々思っています。
 ———————


「……。…なんかだんだんキモイ文章になってきたんだけど」
「……。…そっスね」


 ———————
 最近はその美しさもさらに磨きがかかり、弟の目から見てもまぶしささえ感じます。
 その美しさはたとえるなら一輪の花。
 触れれば散ってしまいそうな儚さをもっていながら、
 その花は決して折れない凛とした強さも内包しているのです。
 ———————


「いよいよシスコン文章になってきたよ」
「……。つかこれただの近藤さんの気持ちじゃね?」


 ———————
 さらに驚嘆すべくはそんな美しさを持ち合わせながら彼女はそれに傲ることなく、
 その魂すらも清く美しく暁光の如く光り輝いていることにあります。
 これは奇蹟でしょうか。いや奇蹟ではない。
 何故なら奇蹟とは彼女の存在そのものであり、
 今我々が目にしているのは奇蹟が起こしたプチ奇蹟に過ぎないからです。
 ———————


「さらに驚くことに姉は…」
「「長いわァァァァァァァァァ!」」


 つーか気持ち悪ッ?! ただの姉自慢の文章じゃね?! 何度も言うけど気持ち悪っ!
 いや確かにメガネはシスコンだけどここまではいかないよ?!


「確かに僕を語る上で姉上の存在は欠かせませんよ。
 でももうちょっと簡潔にしないと何のための手紙が分かりませんよ」

「コレ続けていったら原稿用紙何枚分っスかね」

「そ、そうか…。仕方ない、涙をのんで一行にまとめよう」


 ————————
 ムラムラします。
 ————————


「「どんな弟だァァァァァァァァァッ!」」
「いや確かにメガネは発情期ナーウですけども! 気持ち悪すぎるんですけどォォォ?!」
「イヤ別に発情期じゃないですからね?!」
「全く、近藤さんは…。じゃあこんなのはどうッスか?」


 ————————
 僕の江戸の町はみんな仲良しです。
 日夜皆でムラムラし、色んなことをヤっています。
 ————————


「「もっとダメだろーがァァァァァッ!」」
「てかもう意味変わってるから! ヤってるとかいうなァァァァァ!」
「つーかなんで皆で仲良くムラムラ?! 逆に気持ち悪いんですけど?!」
「しょうがねぇなァ。まずいキーワードは全部とりゃぁいいんだよ」


 ————————
 僕は銀さんという侍の下で日夜皆でムラムラして
 色んなことをヤっています。
 ————————


「もっともっとダメになってんだろうがァァァァァ!!」
「もうただムラムラしてヤってることを報告する文章になってんじゃんかよ?!」
「いやヤってねーけども! てか一番マズイキーワードがまるまる残ってるんだよ!」
「「「週休二日制でムラムラしています」」」
「休みはとらんでいいからムラムラとれェェェ! てか仲良くハモんなァァァ!」


 ホ、ホントに…ダメだわ、こ奴ら…!


「もういいです! 前半だけを使ってあとは却下! …あとは…」



(君は…うららさんは、
   一体どんな生活を送っているんですか?)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.332 )
日時: 2014/03/23 23:51
名前: 凛 ◆LuqsQs0P4w (ID: zJordqWS)


.

はじめまして!凛(Rin)っていいます!
花火さんの小説が大好きです!///
栄蓮ちゃんがほんとに可愛いです!しかもかっこいいです!
八雲くんはもうひたすらかっこいいです!そして18禁です!笑
シリアスパートの2人はもうかっこよすぎです!

個人的には3番隊コンビの絡みが1番好きです!
他には栄蓮ちゃんとお兄さんの絡みと18禁コンビの絡みです。笑
あとお妙さんと八雲くんの絡みと銀さんと栄蓮ちゃんの絡みも大好きです!
そして癒されまくるのが栄蓮ちゃんと総悟くんの絡みですかね...。
ミツバ篇の絡みでは総悟くんの優しさが溢れていて、本当に感動しました!*

これからも応援してます!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.333 )
日時: 2014/03/24 12:41
名前: Sora (ID: Uj9lR0Ik)


夕凪「大丈夫!アバズレってことは他人とは違うってことだから( ´▽`)」
松菊「それ……褒めてんの?」
夕凪「マンホールの奴はトシと要お姉ちゃんに聞いたのぉ〜」
松菊「え?ガン無視??酷くね?」


あぁ…うちのは…ここでしかかっこよさでないんでしょうがないっす(=゜ω゜)ノ
八雲くんみたく頭の方もよければなんですけどねぇ〜

八雲君と栄蓮のセットは超イケビコンビっすよ( ´ ▽ ` )ノ
うちの子供ハッピーセットは足元にも及ばないっす(=´∀`)人(´∀`=)

ぱっつぁんは……これでいいのだ☆
しかし十八禁男子は三人組でしたねぇ〜
2人組じゃなかった……
僕も読みが浅かった(~_~;)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.334 )
日時: 2014/03/24 17:27
名前: 安倍美雪 (ID: 9V8/lVdD)


 栄連ちゃん、あいかわらず可愛いですね……。

 どうも、お久しぶりです。元『安倍』です。覚えてらっしゃらないと思いますが……。
 やっぱり花火さんは文才が豊富ですね…羨ましいです!。゜(゜´Д`゜)゜。

 すみません、少し質問なんですが、目次のリンクはどうやって作ってらっしゃるんですか?分からなくて……。

 お暇な時に教えて頂けたらありがたいです。

 今後も、更新頑張って下さい!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.335 )
日時: 2014/03/25 00:18
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: WEsxdsuS)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11803853462.html

 凛様


初めまして凛様! コメント本当に有難う御座います!
貴女様はわたくしめを殺す気ですか(^p^)← 大好きだなんて嬉しすぎます!
かっこいいとか可愛いとか…あ、嬉しすぎてお花畑g((黙

色んな絡みを好いてもらえているようでとっても嬉しいです!(´∀`)
ミツバ編をも好いてもらえているとは…感激です(´;ω;`)!

本当に有難う御座います! これからも頑張ります!


 Sora様


栄蓮「何だろう。褒められてる気がしないよ?」
八雲「副隊長。この人の場合は悪い方面のアバズレッスからね」
栄蓮「…(´;ω;`)」
八雲「要は隊長よりかはまだ賢いッスからね。変わんないけど」
栄蓮「じゃあ八雲ォォ! 君はなんでマンホールが丸いか知ってたの?!」
八雲「…………」
栄蓮「こっちもガン無視ィィィィ?!」


子供ハッピーセットじゃなくて大人ハッピーセットです(何それ
なんていうんですかね…。松菊様はもうかっこよすぎて見てて幸せ(´∀`)
夕凪ちゃんは可愛すぎてほんっとに癒されるんです! ホントに!

八雲は設定は頭いいはずなのに今やただの馬鹿野郎ですよ( ´∀`)←


ぱっつぁんは全く嫌いじゃないのにこんな扱いになっちゃいますww
ホントですね…。意外なところに近藤さんという刺客が((((;゜Д゜))))


 安倍 美雪様


お久しぶりです! 覚えておりますよ!(´∀`)
栄蓮がかわゆいやら文才が豊富やら…。今日は嬉しい事がいっぱいです!
本当に有難う御座います!

えっとですね、まず入力モードを半角英数にします!
次に『Shift』キーを押しながら『る』のキーを2回押してください。
そうすれば『>>』となると思うので、次にスレのナンバーをいれます。
すると『>>0』こうなります。完成です(´∀`)

目次の欄を作り、題名を書いて上の作業をしていくと目次ができあがります!
こんな感じでしょうか? 分かりにくくて本当にすいません(´;ω;`)

これからも頑張ります!( ´∀`)


————————————————————————————————


「え、返事が返ってきたの?」
「はい! 今回も是非お力をかりたいと思いまして!」
「いや、俺達アレで力になれてたんスか?」


 131訓 目には目を、歯には歯を、シスコンにはシスコンを


 ——————————
 新八さんにもお姉さんがいるんですね。私にも姉がいます。
 でも新八さんの姉とは違ってとても弱い姉です。
 幼い頃から身体からだが弱かったこともあって、家にこもりがちでいつも一人。
 すっかり引っ込み思案になってしまって、
 身体が治った今も人とうまく接することができません。 
 まともに話せるのは妹の私と執事の狭州父蔵セバスチャンゾウくらい。
 たまに外に出たと思えば海ばかりながめて、遠い世界に思いを馳せています。
 自分の殻を破ることもできないのに。
 ——————————


「“こんな姉をどう思いますか?”…かァ」
「お…思ったよりガップリ姉の話題に食いついてきたぞ…」
「全然自分のこと書いてないっスね」
「ホントですね…」
「だから言ったんだよ、姉ちゃんの話題は省けってよ」


 お姉さん思いな人なんだなぁ…。にしてもどうするか…。
 ここから元の話題に戻すのは結構厳しいよね?

 すんばらしいフォローをいれないと…。


「あっ、やっぱココにいやがった」

「「「「「!」」」」」

「近藤さん、いい加減にしてくれよ。仕事ほったらかしてブラブラブラブラしやがって。
 隊士達にフォロー入れる俺の身にもなってくれ。ついでに三番隊は堂々とサボりすぎだ」


 ……、…こ、こんなところにフォローの男が…ッ!
 つーかサボってたんじゃないですゥ〜。人助けの一環ですゥ〜だ。


「ちょ、丁度いいところに! フォローの男、土方十四郎!」
「え」
「上にも下にも問題児をかかえフォロー三昧の日々!」
「まァ、部下に命狙われてるくらいッスからね」 
「十四フォロー兄さん、この手紙を読んでみて!」
「十四フォロー兄さんってなんだよ?!」
「お願いします、フォロ方さん!!」
「統一しろよッ! もう何もかかってねーよ!」


 とかなんとか言いながら兄さんはその手紙を読み始めた。
 …ってか煙草くせーわな十四フォロー兄さん。


「オイ、メガネ。お前こんな女のどこがいいんだ」
「「え?」」
「コイツァどう見てもB型の女だぞ」


 そう言うと兄さんはB型女子の特徴をスラスラ言い始めた。
 オイ兄さん、それはどうかと思うよ私。うん、ダメだと思うよ私。


「オイ何? おたくのお兄さんB型の女に何か恨みでもあんの?」
「……。…兄さん、B子さんのことまだ引きずってたんだね」
「B子さんて誰だよォォォ?!」
「トシ、アレまだ引きずってたのか」
「我等が副長ながら情けないっスね…」
「テメーら適当なこと言ってんじゃねェェェェェ!」


 まァ、要するには絶妙なさじ加減のフォロー!
 そして相手が気づかぬ程の自然な話題替えが必要だと!


「チョロいな。まァ、俺に任せな」


 ——————————
 お姉さんのことを思うととても心が痛みます。
 でもうららさんのお姉さんを思う気持ちはきっと伝わっています。
 いつかきっと心を開いてくれると思います。

 ……開くといえばうららさんはいつになったら股をひらいてくれるんでしょうか。
 ——————————


「「「不自然すぎるだろーがァァァァ!」」」
「しかもアンタはなんつー話題にかえようとしてんだボケェェェ!」
「原始人でももっとマシな口説き方しますよ銀さん!」
「恋をする時人は皆原始に帰るのさ」
「お前だけ帰れェ! 二度と戻ってくるなァァ!」

「全く話にならんな。フォローが足らん。ペラペラじゃねーか!」


 ——————————
 お姉さんを思うと…
 ムラムラします。
 ——————————


「「「見境なしかい!」」」
「結局アンタはムラムラしてるんでしょーが! それしかないんでしょーが!」
「アメーバでももっとマシな思考してるぞ!」
「恋をする時、人は皆ネバネバさ」
「「お前の頭ん中がネバネバだろ!」」

「しょうがないっスねェ。俺がやってやるっスよ!」


 ——————————
 お姉さんを思うと本当に心配です。
 でもきっとうららさんの優しい想いは届いてますよ。僕はそう思います。
 うららさんの優しい気持ちがあれば、きっとお姉さんは殻を破ることができますよ。
 うららさんがお姉さんを大好きなように、お姉さんもきっとうららさんが大好きですから。

 ……大好きといえばうららさんはSMか鬼畜どっちが大好きですか?
 ——————————


「「「だからどんな話題にしてんだァァァァァ!」」」
「なんでSMor鬼畜?! つかなんでそういう話題にしかもってけないの18禁コンビっつかトリオォォォ?!」
「なんでそっち系しか浮かばねーんだよ馬鹿が!」
「好きすぎると人は皆馬鹿になるもんッスよ」
「「「おめーは馬鹿ベストワンだよ!!」」」


 こ…こうなれば…あとは! 我等が救世主!


「フォロにい!!」
「だからフォロにいってなんだよォォ人かわってんだろォォォ?! …仕方ねェ」


 そう言うと兄さんはもんのすごいスピードで書き始めたァァァ!
 めんどくさ…じゃなくて文字数足りないから省略ゥゥゥゥ!

 なんと兄さんはうららちゃんに超ド級のフォローをし!
 さらにはお姉さんにまでもフォローをし!

 そして最後にィィィィ!


「“君に…会いたいだけだから”…だとォォォォ?!」
「いや、これを消して終いだ」
「なんだと?! ま…まさか、そのような文章は新八君のようなウブな少年は照れて書けない一文…」
「じゃ、じゃあ…照れて消したことを演出するために…?!」


 メガネにまでフォローをォォォォォォォ! こ、これが…!


「「「「「これがフォロ方十四フォロー!!」」」」」


 我が兄ながら尊敬するよォォォ! すんげェェェェェ!


「至急送れ」
「ハイッ! ありがとうございます!」


 そう言ってドタドタと走っていくメガネ。
 その背中を見送り…天パがフッと笑った。


「オイ、おめーら。礼は…言わねーよ」
「わかってるさ。男なら誰しも一度は通る道だろ?」
「そっスね」
「……」
「……」
「…クク」
「「「「ワハハハハハハハハハッ!」」」」


 何この人たち。女の私にはわかんねーよ。誰か教えてよ。


「あ」

「え? どうしたの、兄さん?」

「いや、あの…。
 …やべぇ、近藤さんと八雲が書いた文消すの忘れてた」


 ………………………………………………。…………え?


(“お姉さんを思うとムラムラします。”)
(“うららさんはSMか鬼畜どっちが大好きですか?”)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.336 )
日時: 2014/03/25 19:02
名前: Sora (ID: Ft4.l7ID)
プロフ: http://s.ameblo.jp/sora-rouran/entry-11740602985.html



松菊「いや、まずアバズレって時点でいいも悪いもなくね?」
夕凪「栄蓮隊長!褒めてマヨ!」
松菊「マヨってなに?栄蓮隊長ケチャラーだろ」
夕凪「褒・め・て・た・よ!って言ったの!」
要「ところで八雲副隊長?アタシはそこまでバカじゃありませんよ?」
松菊「要は総悟の尻拭いで忙しいもんな」
要「今も逃げられたばかりです」
夕凪「…僕一つ思ってたんだけど、アバズレってなに?」
松菊「知らんのかぃ!」


いや!僕的にはイケビコンビの方が物凄く!癒されますけどねぇ〜( ´▽`)
栄蓮なんてかわゆすぎるでしょ( ´ ▽ ` )ノ

大丈夫!まだバカじゃありませんよ(≧∇≦)


トリオっすね……
ってか今回これ読んでて銀ちゃんの見た瞬間、思いっきり桃天吹き出したんですけど(~_~;)
帰りの電車でもムラムラからsmからニヤニヤしてて物凄く白い目で見られました(T ^ T)
今回の面白すぎる(≧∇≦)
ただ………心の準備が必要ですね(=´∀`)人(´∀`=)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.337 )
日時: 2014/03/26 00:53
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: EFgY0ZUv)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11804741397.html


 Sora様


八雲「要、お前は頭良いようでただの馬鹿だろ。だってこの作者から生まれたんだから」
栄蓮「それを言うなら八雲だって一緒じゃん」
八雲「俺ァ馬鹿ですけど。え、なにか?」
栄蓮「開き直んなァァァァァァ!」
八雲「夕凪副隊長、アバズレっつーのはね、うちの隊長みたいなのッス」
栄蓮「ウン、分カリ易イデショー」


そうですかねー?(´・ω・`)
そう言っていただけるとは嬉しい限りなのです(´∀`)!

栄蓮より夕凪ちゃんの方が倍の倍の倍可愛いと思うんですが(´Д`)
言動とか喋り方とかもう…実に女の子でかわゆい! って感じです←


桃天美味しいですよね! よく飲みます!(関係ねぇ
面白いんでしょうかねー…。自信ないのでそう言ってもらえると嬉しいです(´∀`)♪


————————————————————————————————


「銀さんんんん! 皆さんんんん!
 ちょっとォォォこの手紙見てくださいよォォォォ!」


 知らねェェェ! 私は知らねェェェェ!


「悪いのは八雲、近藤さん、兄さん、毛玉ァァァ! 私関係ないィィィ!」
「おいィィィィ毛玉って誰のことだァァァァァァ! 俺も知らない俺も知らないィィィ!」
「俺も知らないっス俺も知らないっスよォォォォ! ワリーのは副長だァァァ!」
「俺も知らん! トシだよな! トシが悪いんだよな!」
「元はといえば近藤さんと八雲が悪いんだよォォ! 俺も知らねーよ!」


 私はツッコミを頑張ったァァァ! だから何も悪くないィィィ!
 例えメガネとうららちゃんの文通が終わったとしても何も悪くないんだァァァァ!


「やりました! ついにやりました! うららちゃん、僕と会いたいって!」


 ……………え?


 ——————————
 姉のことまるで自分の兄弟のように心配してくれて嬉しかったです。
 私も是非新八さんと姉を合わせたいです。
 私も一緒に江戸に行くので、是非会いましょう。
 ——————————


「いや〜まさかこんなに早く彼女と会えるとは! アタックしてみるもんですね!
 皆さんのアドバイスのおかげです! ホントありがとうございました!」


「「「「「……」」」」」


 …メガネの謝礼なんて耳に入ってこないよ。イヤ入ってきてるけど。
 え、どゆこと? なにこれ? なにこの奇蹟? プチ奇跡どころじゃないよ?


「…あんな手紙受け取って、それでも会いたいってことは…」
「…うん。まさか、だけど…」


(((((あっちも…ムラムラしてるゥゥゥゥゥゥ?!)))))


 ああああああああッ! チェリーボーイ卒業の時期かァァァァァ!
 ウチの八雲よりも早くメガネがチェリーボーイを卒業ゥゥゥゥ?!


「「いっ…いけませんんんんん!」」
「ギャアアアアアアア?! 近藤さん、栄蓮さん、何するんですかァ!」
「いけませんよ! 16歳でムラムラなんていけません!」
「そうですよォ! お父さんとお母さんが認めませんんんん!」
「こんな馬鹿な親もった覚えねーよォォォォォォ!」


 つ、つーか、さ…? 確か、確かなんだけど…。


「天パ…。うららさんに送った写真って…あの総悟がバッチリきめてる…」
「ああ…。ど、どーすんだ…コレ」



 132訓 王道でもマイナーでも面白ければそれでよし




「どうも、ぼく、志村新八でーす」



 ……………………。…………………………………………………。
 公園の茂みナウ。公園の茂みからメガネ(笑)を見守ってるナウ。


「イヤ、栄蓮さん。(笑)って何ですか。何ですかソレ」
「いや、だってさ…? だって、あれ…」


 …総悟なんだもの。鈴○なんだもの。沖田なんだもの。

 うららさんとメガネが会う約束をつけてしまった日が来てしまった。
 でもまァ、向こうには総悟が志村新八という認識になっているわけで。
 ……、…ということで総悟がデートにと。


「あー…沖田隊長もようやっと一人立ちっスね〜…。赤飯たかねーと」
「そうだねー…。あァ〜、まさかこんな日が来ようとはー…」
「ふざけんなァァァ志村新八は僕ゥゥ! 何で一番美味しいところをもってかれなきゃいけないんだァァァ!」
「しょうがないじゃん、総悟の写真で食いつきがよかったんだもん」
「う゛ッ」


 まァ、要するには人は見かけだと。そういうことですねー…。
 良い子のみんなは人を見た目で判断しちゃいけませんよ!


「で、このあとのプランとかあるんスか」

「とーぜんだろ。誰がこのままいくといった」

「えっ? じゃあ名乗り出るんですか? 
 この状況で“実は僕が手紙書いてました”って名乗り出るって言うんですか?」

「落ち着け。今そんなことしても月からスッポンのウ○コに落ちるようなもんだ」

「スッポンでよくね?」

「高倉健から高倉健のウ○コのウ○コに落ちるようなもんだ」 

「高倉健のウ○コでよくね? いやよくねーけども」


 まァ、要するには天と地の差だと。そういうことですねー…。
 良い子のみんなはココテストに出るから忘れちゃいけませんよ!


「沖田(やつ)には今回悪役になってもらう」
「「「悪役ゥ?」」」


 天パのプランはこんな感じ。


 総悟はメガネの因縁のライバル。
 ある日メガネが可愛い子と文通を始めたと知り、これを横取りしようとした。
 そこでメガネの一通目の手紙をもみつぶし自分の写真を送ったと。
 その後悪役総悟が勝手に約束を交わしその純潔を狙う!


「しかーし! そこに現れるのが新八だよ!」
「ベタッスね。もっとこう…襲われそうになっている時に登場とかはどうっスか?」
「おっ、そのアイディアもらうわ」
「もらうなァァァァァッ! つーかさらにベタなんですけど?!」

[ 事実は小説よりもベタなりでさァ ]


 おっ、総悟じゃん。無線かァ。…つかよく総悟がそんな役をうけもったね?


[ まァ、そん位の方がわかりやすくていいでしょ。
  難しいのは覚えるのタリーんで ]

「本音出ちゃってるんですけど」

「いいんですか、沖田さん。こんなことしてもらって」

[ 旦那にゃ借りも色々あるんでね ]


 総悟って天パに結構なついてるよね。…なんで?
 このニートでぐーたらでウザってぇぇぇ野郎の何がいいの?


「オイコラ瞳孔女、声に出てるぞ」
「事実です」
「殺すぞクソアマァァァ!」

[ それに近藤さんの提言で、局中法度に新しいのが加わりまして。
  第四十六条、万事屋憎むべし、しかし新八君にだけは優しくすべし。
  逆らえば切腹でさァ ]

「「え〜〜〜〜…」」

「キモチ悪い! 本格的に兄の座狙いだしたよ?!
 ってか栄蓮さんと八雲さんはその“え〜〜〜〜”ってどう言うことですか?!」


 切腹とかヤだよー…。でもそんな局中法度もヤだよー…。
 あ、何か朝の会議で言ってたっけか。聞いてなかったよ…。


[ ああ、そういやちぃと気になることが ]

「…ん?」

[ どうもヤッコさん、姉貴と一緒に江戸に出てきたらしいんですが。
  その姉貴が迷子になったとかで気が気がないんでさァ ]

「お姉さん? あの手紙に書いてあった?」

[ どうしやす。これじゃあ口説くどころじゃないですぜ ]


 そりゃァ心配だなァ…。どうしよっか、私探しに行こうかな。


「姉ちゃん? そんなもんいねー方が口説きやすいだろ。好機だ。
 警察に連絡したとか適当なこと言ってデート続行しろ」


[ 旦那、俺警察なんですが。あと傍に2人警察いると思うんですが ]


「女の落としどきは不安な時と酔っ払った時と卒業式だって相場が決まってんだよ。
 なんなら瞳孔女、行ってこい」


「えー…と言いたいところだけど仕方ない。行ってくるよ」


「よーし、これで俺達はこっちに専念だ。なっ、新八」


 さーてと、んじゃあ探しに行きますかァ。
 …つかどんな人かもさっぱり全くわかんないよどうするよ。


「あ、あの…すいません」
「へ?」
「し…新八って。い…今、新八って…いいました?」

「「「「…………」」」」



(((( お…おねーさん来たァァァァァァァァ! ))))  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.338 )
日時: 2014/03/26 16:57
名前: 安倍美雪 (ID: 9V8/lVdD)


 ありがとうございます!
 もう、分かりやすく教えて頂けたり、覚えておいて頂けたり……。色々嬉いです。

 目次、作れるようになりました!ありがとうございました。

 更新、頑張って下さいね!今後あるであろう、新八の苦難を思って涙しつつ続きを待っています。
 原作では沖田のドSっぷりが炸裂していましたが……、が、頑張って下さいね!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.339 )
日時: 2014/03/26 19:47
名前: Sora (ID: 06in9.NX)



要「それはあなたの基準でしかありません。だいたい、私がバカなら松菊隊長はとてつもなくバカです」
松菊「いや、基準そこ!?」
夕凪「て事は……松もアバズレ?」
松菊「どっからそうなった!?」
要「そうですね」
夕凪「そっかぁ」
松菊「ちょっとまっ!」

そうですよぅ!
イケビコンビ!
ビバかわゆい!!!(≧∇≦)

いやいや夕凪は10歳ですしね( ´ ▽ ` )ノ
生意気なんだかってところですけどね?

桃天美味しいっす(≧∇≦)
やっぱり今気になるのは結局栄蓮がどうなったかですね♪( ´▽`)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.340 )
日時: 2014/03/30 16:48
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: NTjYMQnF)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11808670633.html



 安倍美雪様


説明が下手くそなもので、分かってもらえたなら嬉しいです!(´∀`)
こちらこそもうコメントしてくださったり褒めてくださったり…嬉しすぎますよ!

沖田のドSっぷりをかけるかなぁ…とちょい不安ですが頑張ります(笑)
ブログの方でもコメント有難う御座いました!(´∀`)


  Sora様


八雲「松菊隊長がアバズレなら…うちの隊長はアバアバズレズレッスね」
栄蓮「なにそれェェェェェ?!」
八雲「アバズレの進化系ッス」
栄蓮「ふざけんなァァァァッ!」
八雲「俺ァ至ってせいじょーッスよ〜」
栄蓮「楼蘭様ァァァ! 私か八雲どっちがアバアバズレズレですか?!」


びばかわゆい…ですとぉぉぉ?!((((;゜Д゜))))
その言葉そのまんま松菊様と夕凪様にバットで打ち返します((カキーン

栄蓮は八雲に呼び戻されましたww
桃天はしょっちゅう飲みます(´∀`)!


————————————————————————————————


 突如現れた三つ編みに眼鏡の、うららの姉。
 姉のいきなりの登場に、新八は全力で土下座していた。


 133訓 女の子は優しく扱え


「すいまっせーんんんッ! お姉さまァァァァ!」


 メガネ、土下座中ナウ。必死ナウ。私知らないナウ。


「え…。じ…じゃああなたが…わた…妹と文通してた、志村新八さん」

「悪気はなかったんです騙す気もなかったんですゥゥゥ!
 いやらしい事とかそんなん一切考えてませんでした!」 

「……」

「ただァまぶしくてェ! あなたの妹さんがあまりにもキラめいててェヤケドしそうでェ!
 こんな娘と文通できたらいいなって必死で…考えてたら写真とか色々やっちゃってェ!」


 イヤ、アレは普通に八雲と天パが悪いんだけどね。私もだけどね。


「最低ですよね! 僕最低ですよね! 
 ごめんなさい! もう二度と妹さんには近付きません!」


 メガネ…必死だねェ。私たちはただ黙って傍観中。
 ってか…なんか八雲の目が鋭いんだけど。なんで? なんか恐いよ?


「…、…かります。わ…私も、わかります。…その気持ち」
「「へ?」」
「最低なのは…私…なんです。謝らなきゃいけないのは…私なんです。
 私のせいで…みんな…みんな…」


 え、どったのお姉さん。悪いのはこの天パとクルパーだよ?
 まずこの天パとクルパーがあんな写真送るからいけないんだよ?


「ま、まぁまぁ! そんな深刻にならなくても!」

「そそそそそそ! お姉さん、今日は妹さんが心配でついてきたんでしょ?」

「ひきこもりがちだったのに妹を心配して殻ァ破って…立派ですよ!」

「そ…そんなんじゃないんです。
 私…そんな大層な人間じゃないんです。私…私……」 


 やぁぁぁめぇぇぇてぇええぇええええぇえッ!
 そのムードやめてぇぇぇ! こっちまで何か申し訳なくなるからァァァァ!


「て…手伝わせてください」
「……何をッスか?」
「…、う…うららちゃんを…、…口説くのを」

「「「「……、…、……え?」」」」


 え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛?!
 おねーさんんんん?! 早まっちゃいかん! いかんぞォォォォォォ?!


「おかしいおかしいおかしい! ダメですよお姉さんんんんん!」

「い…いや、だから…。
 うららちゃんを芝居とはいえそういう目に遭わすのは嫌だから、
 私を使ってくださいと言っているんです」

「た…たとえば…?」

「たとえば…私が悪人にさらわれてそれをうららちゃんの目の前で助けるとか」

「「あ、いいねーソレ!」」

「「よくねーよ18禁コンビ!」」


 そんなことばっかしてたらホントダメでしょ?!
 これ以上私達罪を重ねたら死んでも償いきれないよ?!


「オイ、沖田くん、予定変更」

「ちょ、コラ天パ!」

「うららちゃんには何もするな。俺が人さらい役になってうららちゃんの前で姉ちゃんをさらう。
 だからお前はそれを止めようと俺にかかってきてあっさりやられろ」

「ちなみに俺と隊長は盛り上げ役ッス」

「知らんわボケ!」

「お前は普通にデートしてればいいわけだ。何もしてねーだろうな、うららちゃんに」

[ 大丈夫でさァ。元々俺が事起こす前にそちらさんが駆けつける作戦だったでしょ ]

「そういや、そうだったな」

[ 紳士的にエスコート中です。ようやくなれてきてくれたみてーで ]


 あ、あの総悟が! 総悟もやっと女の子の気持ちが分かるようになったんだね…!
 しかもあの総悟の口から“紳士的に”だなんて…! あの総悟が…!


「そうか。そのまま紳士的に俺の所までエスコートしてこい」
「いや〜、沖田隊長もやる時はやるんスねェ」
「そだね。…ん?」


 …なんかジャラジャラ聞こえない? …なんかァ変な2人組見えない?
 ……なんっか鎖が擦れる音聞こえない?!


「おう、モタモタしてねーで歩けい」
「「「どんなエスコートぉぉぉ?!」」」


 うららちゃんんんん! うららちゃんの首に首輪がァァァァァ!
 そしてそれに鎖がァァァァァァァ!


「どこが紳士的?! つかよく慣れたねうららちゃんもォォォォ?!」
「て、てか…エッエスコートじゃねーだろアレ?! ドSコートだろ?!」
「あ、坂田さん上手いッスね」
「黙っていようね八雲くん?!」
「この辺に美味いメシ屋があってな。いくかィ?」
「いくかィ? じゃないよね?! おかしいよね?! あれおかしいよね?!」
「なんで普通に喋ってんの?! 何で恥ずかしくないの?!」


 総悟とうららちゃんがたどり着いたのは……。
 ………猫達の食事の場なんだけど。


「あー、あったあった、メシ屋」

「メシ屋じゃねーよそれ!」

「まいったな、満席だ。あっ一席空いてるか。
 うららちゃん、食べてきなよ。俺のことはかまわないでいいからさ」

「何コレ何ファースト?! レディーファーストじゃないよね?!」

「どっちかっつーと(ドSによる)服従レディーファーストッスね」

「聞いたことねーよンなレディーファーストォォォォ!」


 とかなんとか言ってるうちにおじーさんと話してるよ総悟?!
 ホクロだなんたら女子高生みたいなトークしてるよこの人?!


「ひ…ひどい。う…うららちゃんが…うららちゃんが………っ」
「オイィィィお姉さんがめっさ悲しんでるよォォォォォ!」
「もうコレは直接助けに行ったほうが早いと思うよ?!」
「新八、瞳孔女、早まるなッ!」


 うららちゃんだってこんなの嫌にきまってるよ!
 可哀想だよ! 可哀想すぎるよ!


「うららちゃーんんんん!」
「!」
「助けに…」
「うにゃうッ」
「「ぐぼェッ」」


 下から思いっきり蹴られたァァァァァァァァァ!
 痛ァァァ?! 顎痛ァァァァァァ?!


「こ…これは…」
「完全に調教されているゥゥゥゥ! 完全に服従してるよォォォォ!」
「つーかオメーあの短時間でうららちゃんに何したんだァァァ!」
「お、お姉さん!」
「は、はいっ」


 作戦ンンンン! 天パが悪者になってお姉さんをさらってェェェ! 


「た…助けてェェうららちゃ〜〜〜ん」
「ブハハハハハ! なかなかにイイ生娘ではないか! これは高く売れそうだ!」
「もっと別のキャラなかったのォォォ?!」
「ギャー大変ダー。ウララサンノオネーサンガァァァァァ」
「協力する気ないよね八雲くんんんん?!」 


 あっこっち見た! やっぱりお姉さんは大事だから…


「ホクロホクロ」

「またホクロかいィィィ! おめーらどんだけホクロ気になってんだ!」

「沖田隊長何してるんスか! もう人格変わってるっスよ!」

「すいやせん、思った以上に覚醒しちまったようで。
 まァ、でも俺が惚れろといえば誰にでも惚れますよ」

「「そんな偽りの愛はいらねェェェ!」」



「…………、……めんなさい」


 ちょ、おねーさん落ち込んでるじゃん! またブルーじゃん!
 またこっちまで切ない気分になるじゃん!


「御免なさい…」
「お、おねえさ」
「私…! 新八さんの…うららちゃんの…誰の役にも、たてない…」
「、ちょっ」
「な…なんだろう…? 私って…ほ、本当に…、っ本当に…ごめんなさい!!」
「あっお姉さん!」


 走ってどっか行っちゃったよおねーさん! 
 八雲とメガネが追いかけてくれてるけど…も、もう…ほんっとに……!


「総悟ォォォォォォッ!」
「あ、今のかなり土方さんに似てたぜ、栄蓮」
「嬉しくねェェェェェ!」



(オイ、待てよ。…なァ、新八さんと文通してたの、アンタだろ?)

 

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.341 )
日時: 2014/03/31 19:00
名前: Sora (ID: Ft4.l7ID)



えっ!?((((;゜Д゜)))))))
僕に聞く?!
えっと……エアーを呼んでしょうg((殴

松菊「何のエアーよんでんだ?おんどりゃ」
夕凪「両方とも大差変わらないよ?微妙に栄蓮隊長が勝ってるけど」
松菊「お前が答え導き出してどうすんだよ」
夕凪「じゃぁ松は?」
松菊「俺は……カエル同盟組んでる栄蓮隊長を補佐して、八雲君に一票」

どっちもてきt((殴


いやいや!こっちはダメっすよ!
似合う方へラケットを使って打ち返します(パンッ

八雲君、なんだかんだ言って優しいよね(=゜ω゜)ノ
また追っかけてるし( ´▽`)
桃天かいろはすのりんごのどちらかっすね( ´ ▽ ` )ノ

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.342 )
日時: 2014/03/31 19:52
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ma3wYmlW)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11809711384.html


 
 Sora様


八雲「ホレ見てみろォォ! 隊長だよやっぱァァァァ!」

栄蓮「はァァァァァァァ?! 八雲だって一票入ってるじゃん!」

八雲「ってか何? カエル同盟なんていつの間に?」

栄蓮「フッ…私と松菊隊長はそういう深い絆で結ばれてるのさ!」

八雲「じゃーあ俺ァ夕凪副隊長ッスね。お化け…とか? 
   いや、別に恐いわけじゃないけどね? そんなんじゃないけどね?」

栄蓮「オバケ同盟でも組んでんの?」


はうっ?! 返ってきた…だと?!((((;゜Д゜))))←
じゃ、じゃあ私は全力でアタックして打ち返します!((ドゴォッ


八雲くんは不器用ですからねー…(´∀`)
分かりますー! 確かみかんもありますよね!


————————————————————————————————


 参照=「メガネ八雲」アップです(´∀`)
 文通編で沖田がかけてたので何となく八雲にもかけてみました((


 — 


 近藤と土方がパトカーで夜の見回りをしているようだ。
 星の綺麗な夜。2人の間にある空気もとても和やかである。


「そういや、今日って新八君が例の文通の娘と会う日じゃないか」
「知らねーよ、覚えてねーよ、そんなこと」


 うまくいっているといいなァと言う近藤に対して、
 土方は沖田や三番隊コンビの姿が見えないことからある程度の推測をした。

 ————その時だ。


「…! トシ、前!」
「!」


 いきなり道の陰から飛び出してきた女に、慌ててハンドルをきる。
 再び走り去っていく女の背中に向かって、土方は怒声をなげかけた。


「……、…なんだあの女。何か追われてるようだったが」
「ああ。一体なにが……、……?!」


 ふっと2人の影にさらに影が重なり、上を見上げる土方と近藤。
 そこには——首輪と鎖で首を繋がれている少女が、飛びかかってこようとしていた。


「「お…、おわアアァアアァアアァアアッ!!」」


 そしてそのまま、少女はパトカーにつっこんできた。


 134訓 地味だろうが何だろうが最後に笑うのは真っ直ぐな奴だ


 はー! パトカー確保ォォ! ナイスだわーうららちゃん!
 …まァ、今は総悟に何かされて何かに目覚めてるんだけどネ。


「ささっ。旦那、栄蓮、早く乗って下せェ」
「なかなか使えるじゃねーか、アレ」
「一家に一台ほしいでしょう」
「うららちゃんをモノ扱いしないでくんない?!」

「なっ…なにしてんだオメーらァァァ!」


 あ、近藤さんと兄さん。見回りかなァ、お疲れさんでーす。
 さーて発車ァァァァァ! 今はそれどころじゃなーい!


「ちょ、待っ、発車すんなってb」
「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ」」
「うわっ、すごいですねー。発車してんのに必死に窓枠にしがみつくなんざ!」
「表彰もんでさァ。ヘイ土方、そのまま息を止めろ」
「テメーが車をとめろォォォォ!」


 しょうがない。このままじゃ2人ともひきずられるよ。
 ……ってか、八雲がいないんだけど? あり?

 近藤さんと兄さんをパトカーに乗せ、再び発車した。ちょ、キツイ。


「…で、一体全体これはどういうことだ」
「いや、まぁ…ちょっと勝手が違ってきたみてーで」
「……、…ごめんなさい。新八さんと文通してたのは、私じゃないんです」
「「…はァ?!」」


 なんかねー…そうらしいねー…。
 私もホントについさっき聞いたんだけどねー…。

 …、……もしかして八雲、最初から…。


「お姉さんが…新八君の本当の文通相手だって?!」


「…ああ、そうだ。
 お姉さんがうららちゃんと上手くいくよう俺達に手を貸してくれたのも、
 恐らく写真見てすっかりうららちゃんに見惚れてた新八見ていたたまれなくなったからなんだろ」 
 

 ホントに…お姉さんの感情が、すんごく複雑に絡まってる。


「だが、いろいろ沖田(じゃま)が入ってな」
「沖田と書いて邪魔と呼ぶのはやめてくだせぃ」
「おまけに瞳孔女(やくたたず)もいてな」
「オーイ、それなんて書いてなんてよんでるー?」


 まぁ…要するに、騙してたのはむこうも同じだったと。
 …悪気なんていうものは、きっとないんだろうけど。


「お姉ちゃん…。あの引っ込み思案のお姉ちゃんが、
 手紙を見て新八さんに会いたいっていったの…」

「……」

「きっとお姉ちゃん、新八さんのこと……」


 …そっか。そんな風に思ってたんだ、お姉さん。
 だからこそ役にたてないなんて思って、許せなくて、逃げたんだ。


「それよか、新八君は? それに八雲もいねーぞ」

「何も知らねぇよ。知らねぇまんま姉ちゃん追いかけて行っちまった」

「…八雲もかよ?」

「多分、八雲くんは全部分かってる。
 だからこそ本当の殻を破らせようと、追いかけて行ったんだと思うぜ」


 だからお姉さんを見る目があんなに鋭かったんだ…。
 …あやつ、洞察力は人一倍あるからね。


「…だったら今頃メガネと八雲がその女見つけてる頃だろ。
 いい加減車を返せ。公務執行妨害で逮捕するぞ」

「しょうがないじゃん兄さん、人助けだよ?」

「テメェはサボりすぎだ。帰ったら始末書書け。
 テメェらがサボったせいであちこちから文句がきてる」

「え、だって暇じゃん? 総悟もめっさサボってたし」

「テメェは暇じゃねぇだろォォォォ! 
 いつ浪士が出てくるかわかんねーんだぞコルァ!」


 そ、そんなに怒らなくても…。
 いつもは(一応)真面目に(してるかな?)してるんだからさァァァ!


「じゃあお姉ちゃんがもしも事件に巻き込まれたらどうすんだよ」
「知らん。事件なんざ起きてから言え。俺達ゃくだらねー仕事こなす万事屋じゃねーんだ」 
「土方さん、それなら心配いらねーや」 
「あ?」


「事件、起きました」


 …アレ、なんだろう? 
 ビルの屋上の淵ギリギリに立ってるおねーさんが見えるゾ?



( ちょっ…あ、あれ…おねーさん…! )
( し…しんぱっ…さっ…! )
( あ、八雲さ…ってなんでそんな泣いてるんですかァァァァ?! )
( つ、捕まえたら、あ、暴れられて、こ、股間…け、蹴られた…っ )
( こっちもなんか事件発生してるんですケドォォォォ?! )
  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.343 )
日時: 2014/04/01 22:30
名前: Sora (ID: MGziJzKY)



夕凪「結果引き分けだよね〜」
松菊「ってかいつの間に八雲君と親しくなってんの?」
夕凪「えっ?んーと類は友を呼ぶ的な?」
松菊「ってかそっちお化け同盟?」
夕凪「違うよ。元々この世にいた見えない人達から全力で逃げよう同盟だよ?」
松菊「なげぇよ」

どわっ!∑(゜Д゜)
えっと!えっと……トスで返しますヽ(‾д‾;)ノ=3=3=3


八雲君……不器用すぎで大変な事件の渦中にいるみたいですけどね?(~_~;)
ってかチェリーボーイ脱退しそうになってない?別の意味で(・・?)
みかんは……一トキなんかカビとかで回収されてあれ以降飲むに飲めない……僕、変に潔癖なんですよねぇ〜(・Д・)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.344 )
日時: 2014/04/04 15:36
名前: あきな (ID: RKif8kSb)

はじめまして。あきなといいます。
いつも楽しく笑って読ませていただいております。
栄蓮、八雲、晴香等のオリジナルキャラクターが驚く程に馴染んでおり、まさに銀魂といったようで、読んでいてとても楽しいです。
しかしながら、いくつか気になる点があるので、申させていただきます。
オリジナルキャラクターの栄蓮の視点でほとんどが繰り広げられているのですが、時々いきなり三人称の視点に切り替わりますよね。
正直いきなり視点が切り替わると、分かりにくいです。
ですので、三人称の視点にするのならば、そのお話の冒頭から、全て統一すべきかと思います。
あと、花火さんは原作通りに少々すすめすぎかと。
最近はそうでもなく、漫画に書かれている文章が一部ずつとでも省かれているので、それで良いかと思います。
真選組動乱篇や紅桜篇、ミツバ篇等の栄蓮や八雲をいれた、ちょっとまた別のお話はよかったです。
しかし、伊東の過去を丁寧に、原作通りに書かれていた話は、正直いらないかと思いました。
ほとんどの人達が知っておられるだろうからです。
ただ、シリアス、ギャグともにいいと思うので、頑張ってください。
批判したいわけではありません。
長々と申し訳ございませんでした。これからも頑張ってください。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【文通編】 ( No.345 )
日時: 2014/04/05 00:35
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: g2/uP3Bc)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11812928538.html

 Sora様

八雲「フッ…元々この世にいた見えない人達から全力で逃げよう同盟は無敵ッスよ」
栄蓮「イヤ長いって。…じゃあ私達ももうちょい長くしますかね?」
八雲「たとえばどんなのッスか?」
栄蓮「気持ち悪くゲロゲロなく気持ち悪く気持ち悪い生物を駆除しよう同盟てきな」
八雲「どんだけ気持ち悪いんスか」
栄蓮「だって…アレ、やばくない?」


なぬぉっΣ(゜д゜lll) トスで返された…ですと?!((
じゃ、じゃあキリンスマッシュで責めます!!((キリーンキリーン、キリーンスマッシュッッッ


確かにある意味脱退しそうですねwwオメデトウ!((黙
潔癖なんですか! とかいいつつ私も基本みかんは飲みません←
今日も桃天グビグビいきました(´∀`)


 あきな様

はじめまして! コメント有難う御座います!
褒め殺しですか、泣けます。…とっても嬉しいです!(´∀`)
そしてアドバイスも有難う御座います!

何ていうかもう…気にしていた点をズバァッとやられました←
最近はないように気をつけていたんですが…すいません(;´Д`A
やっぱ分かりにくいですよね…気をつけます!

原作通りすぎ…ですかね?( ´∀`)←
確かに最近はかなり短縮して書いてますww! 気づいていただけて嬉しいです!
い、伊東さんのお話はですね…あまりにも伊東さんを悪役にしすぎたので反省の意をこめt((黙

いやいやいやいや! アドバイスとってもありがたいです!
よろしければこれからも宜しくお願いします! 頑張ります!(´∀`)


————————————————————————————————


「お姉ちゃん! 何やってんのよ! バカなことはやめて!」


 …おねーさん、自殺しそうになってるんですけど。
 …ヤバインデスケド。かなり高いビルなんですけど。


 135訓 美味しそうなものがたくさんあっても不味けりゃ意味がない


「うららちゃん…。見て、あのたくさんの人を。
 あれだけ引っ込み思案だった私が…あれだけ人の前に立つのが苦手だった私が…、
 こんなにたくさんの人の前に立てるようになったよ」


 てかただのギャラリーなんですけど。皆さんかなり冷や汗かいてるんですけど。


「皮肉なものね…もう死んでもいいって…。
 自分の事がどうでもいいってなったら…あんなに苦しんでたのに途端に変われた」


 ちょ、おねーさん病み期か? 病み期かオイ?


 …自分が可愛かっただけだと。
 だから他人からの思いを知るのが恐かったと。


「ちょっと待っておねーさん。と、とりあえず落ち着こう?」
「私…、…汚い…」
「おねーさん、ねっ? ちょっ、聞こう? 落ち着こう?」
「こんなに…汚い自分…もう、嫌………」
「おねーさァァァァァァァァァァんんんんんんん!!」
「ホラ見ろ、B型の女は話聞かねーっていったろ」


 こんの大ボケ兄さんがァァァ! 
 フォロ方だろーが! 十四フォローだろーが! フォローしろやボケ!


「私はA型です」
「………ヤベ、聞こえてた」
「A型って土方さんと同じじゃないですか。道理で最低のはずだ」
「一緒にすんじゃねーよあんなのと! 血液型で人を判断すんな!」
「それアンタが言えないよ兄さん?!」
「ちょっとォォ刺さってますから! 全部お姉ちゃんに刺さってますから!」
「……、…死にます」
「「「待て待て待て待て待て待て!!」」」


 な、なんとか説得しないと! なんとかしないと!


「え、A型なのかアンタ。いいトコ沢山あるぞ、な、なァ?」
「俺に振るんじゃねーよ。栄蓮、なんかねェのか」
「え、瞳孔女ってA型なの?」
「あ、うん。まぁn」
「死にます」
「「「待て待て待て待て待てェ!!」」」


 つーかどう言う意味?! 今のどう言う意味?!
 明らかタイミングおかしかったよね?! 私と一緒って分かって死ぬっつったよねどう言う意味?!


「あのアレ、A型はアレ、前髪がAを逆さまみたいになってるよね」
「完全に俺と栄蓮限定だろーがァァァ! つーかそれいいトコ?!」
「ひろがらないパサつかないよね」
「「シャンプーのCM?!」」
「あ、あとアレ、瞳孔も開いてるよね。威圧あるよね」
「嬉しくないんですけど!」


 ってか近藤さん…なんか座り込んでるんですけど?
 アレ? なんか泣いてね? なんか涙目じゃね?


「近藤さん、何で泣いてるんですか?」
「な、泣いてねーよ」
「いや、泣いてんだろ」
「泣いてねーっていってんだろうっせーよ」
「いやアレだろ、お前もひょっとしてAが…」
「死にます」 バッ
「「「「なんでだよォォォォ?!」」」」


 飛び降りたァァァァ?! おねーさん飛び降りちゃったよォォォォ?!

 条件反射で体が動いた。アレ、何も考えずに私も飛び降りたけど。
 ……アレ、これ私も死なない?


「ギャァァァァァァァァァスッ?!」
「アホかオメーはァァァァァァァ!」
「——隊長ォ!」
「——旦那ァ!」


 一緒に飛び降りていた天パに鎖が、私に縄が投げられた。
 それを掴んで全力でおねーさんに手を伸ばす。


「「おおおおおおおおおおおおッ」」
「瞳孔女ァァァッ! ゴムゴムのォォォォォォォォ?!」
「できるかボケェェェェェェェェ!」


 届けと言わんばかりに思いっきり腕をのばした。
 
 落ちていくおねーさんの左手を天パが、
 右手を私がなんっっっっっとか掴むことができた。


 八雲がロープを支えてくれてるらしく、三人で宙に浮く。


「…、…放して」
「……」
「あなた達が離さないなら、私が離す」
「で、新八に助けてもらうってか?」
「!」
「ふふっ…残念だけど、あの駄メガネにはこんな事は無理だよ?」


 何故ならメガネだからだ! て、てか…腕が痛いぞゥ…!


「すいません…飛び降りるつもりはなかったんです。
 …つい、入り込んでしまって…」

「……」

「素敵な手紙だったから…。新八さんの…、……皆さんの手紙」


 …おねーさんは一人ではなく、皆で手紙を書いてたことに気づいてたらしい。
 
 手紙の内容は、私達からメガネ宛て。
 メガネの為に私達が頭を悩ませてたのが文面から伝わってきたとか。


「…でも、私の手紙は…いつも自分に宛てた手紙でした。
 誰か助けて、って…私に手を差しのべてくれって…。
 手紙の相手なんて見てなかった。私は自分しか見てなかったんです」

「……」


 人は自分のためではなく、誰かの為に手紙を書けば、いくらでも素敵な文が書ける。
 自分じゃなくて誰かの為になら、いくらでも強くなれる。

 …そんな大切な事に気づかせてくれたメガネに、おねーさんは何かしてあげたいと思ったみたい。


「差出人は不明でいいんです。私ってわからなくても、…うららちゃんのままでも。
 それでも新八さん宛てに、手紙を書きたかった」

「………」

「でも…届かなかったみたいですね、…私の手紙」

「……、…おねーさん」

「え?」

「アレ」


 顎でむかいのビルの屋上をさす。
 そっちを見たおねーさんの目も、見開かれて。

 …だって、メガネがいるんだから。


「し…新八さん」

[ 名前を教えてください ]

「……」

[ 僕も今度はちゃんと君宛てに手紙を送りたいから ]

「! …新八さ…、気付いて…」

「……とっくに届いてたよ。あんたの手紙…ちゃんと。
 返事…返してやってくれるか?」

「…っ」


 コクリと頷いたおねーさんを見て、私は天パに一旦おねーさんを託した。
 ビルの壁を蹴って勢いを付け、一室の窓ガラスを割ってオフィスに侵入する。え、何これ痛い。


「だ、大丈夫ですか…?」
「だ、大丈夫です! さ、コレ!」


 ペンとルーズリーフゥゥ! …さて、返事をしてあげてくださいな。
 
 じっと見ていれば、いつの間にかおねーさんの目から涙が溢れてて。
 紙には癖のあるあの手紙の字で、しっかり書かれていた。


[ きらら です ]


 ビルの屋上からそれが見えたのか、メガネは優しく笑ってる。


[ ようやくちゃんと文通できたね。きららさん ]


 …良かったね、ふたりとも。
 そんな思いを込めて、私もきららさんに微笑みかけた。



( 隊長アンタは馬鹿か馬鹿なのか何いきなり飛び降りてんだ馬鹿か馬鹿だろ )
( 句読点を入れろォォォォ! 仕方ないじゃん! ナイスタイミング! 縄ありがと! )
( …まァ、それでこそアンタか )
( え? )
( なんでも。…イヤー…頭空っぽのくせに無駄に重かったっスー… )
( アンタにはデリカシーの欠片もないの?! )  


Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【 silver soul !! 】 ( No.346 )
日時: 2014/04/08 16:45
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: /1TIrKlR)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11817097340.html




 どうしよ…何書こう…(´;ω;`)
 吉原炎上編…いこうかな…。あんまりシリアスになる気がしな(ry
 でもな…どうしよ…カブるし…どうしよ…カブっていいですか…どうしよ…(落ち着け

 

 —


「うごェッ! げふっおヴぇ! グロフェッ!」
「グロフェってなんだよグロフェッってェ?!」 



 136訓 裏の裏の裏をよめ



 …どうもー。真選組攘夷浪士討伐専門三番隊副隊長、風霧八雲にございます。
 イヤー…皆さん、春っスねー…。でも時々気温が急激に下がったりして困りますよねー…。


「だからって何でアンタは討ち入り前日に風邪ひくんスかァァァァ!」
「ごめっ…ゴフげふおごェっ! ごめ、んごフっゲホゲフッ! ご、め…げほゲフげはガハッ」
「こっちこそすいませんでしたァァァァァァァァ!」


 ダメだァァァァァ! 久々の風邪描写で咳がすんごい事になってらァァァァ!
 
 俺達三番隊の隊長は現在ひでぇ風邪の真っ最中。討ち入り前日に発症。
 ちなみにちなみに。なんとお熱は40度越え。笑


「なんで笑?!」
「え? あ、間違えたッス。泣」
「明らか本心笑だよね?! 全くいたわる気ないよねゲフゲハッ!」
「ねげふげはって何?!」



 最悪だ…。もうホントに最悪だ…。どうしろと。俺にどうしろと。

 明日は最近見つけた干支露府エトロフ党という攘夷浪士の派閥に討ち入りの日だ。
 人数は200を越えるそこそこのグループ。


 …だからそんな中で隊長がいねェっつーのは、俺的にも、隊士達てきにもかなりイタイ。


「……、…でも、この状態のアンタを連れてくわけにはいかねーし…」
「ごめ、…ん…」
「………」
「情けなくて…んと…ごめ……」


 スゥスゥと聞こえ始めた寝息。薬が効いてきたらしい。


 …情けないなんて、そんなことがあるか。

 知っているんだ。隊長が朝方まで今度討ち入る派閥について調べていたこと。
 寝不足の日々が続いて、おまけに気温の変化が激しいものだから、この人は風邪ひいちまったってこと。


 …変な名前してるけど、干支露府党はかなり危険な派閥だ。
 だからこそ三番隊に討伐命令が下ったんだ。


「——オイ八雲、入るぞ」
「!」


 スッと障子をあけたのは副長。…ヘビースモーカーめ、煙草くせぇ。
 …でも今は吸ってない。まぁ、理由は単純明快だ。


「明日の討ち入り、栄蓮は恐らくってか絶対行けねぇ」
「ソレさっき俺が読者様様にお伝えしたッス」
「そこでだ。スケットを用意した」
「スルーかオイ」


 スッともう一度障子が開いて、入ってきたのは………。






「オイ八雲、コレ見ろィ。なんか栄蓮バカの癖にすんげー頑張ってるぜバカのくせによィ。
 何か紙にしっかり作戦とか書いてファイリングしてあらァバカのくせに」


 ………、……スイマセン、俺も明日お休みしていいッスか?



( ってかアンタは何で隊長の努力を己の物にしてるんスか )
( んなことしてねェ。折角だし使ってやるだけでさァ )
( あ、どもっす。…ってか何で沖田隊長? )
( 頭はワリーが腕だきゃァいい )
( ドヤ顔で普通のこといいますもんね )
( あとサボリ防止だ )
(( 副長/土方死ねェェェェェェェェ!! ))
( なんでだァァァァァァァ?! )



( 最悪だ…。どちみちサボりそうなお方が来ちまった……  )  

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.347 )
日時: 2014/04/15 15:08
名前: 花火(携帯) (ID: BoToiGlL)

高校慣れん…通学キッツ…。
もうちょいしたら更新したい思いますε-(´∀`; )
夜RPGするまもなく爆睡なもんで…(ーー;)
つーことで七時間ってきます(‾^‾)ゞ泣

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.348 )
日時: 2014/04/15 17:52
名前: 竜 スマホより (ID: PBOj5esF)

桜蘭さん更新しませんね。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.349 )
日時: 2014/04/17 21:39
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Ay9mdA1D)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11817097340.html


 竜様

そうですね…きっとお忙しいんでしょう(´;ω;`)


————————————————————————————————


「…んでまァ、現場に来たはいいものの」


 沖田隊長早速どこ行きやがったァァァァァァァァァ!


 137訓 「今日から○○する!」「あ、やっぱ明日から!」とか言う奴は先延ばしにしすぎて結局しない


「副隊長! 周辺を捜索したけど沖田隊長いねーよどうしよう!」
「何でタメ口だ殺すぞテメェ。そっちは!」
「ダメです、いません!」
「んがァァァァァァァァそっちはァァァァァァァァ?!」
「いまs」
「あのクソガキャァァァァァァァァァァ!」
「まだ言ってないんですけどォォォォォ?!」


 最年少天才剣士がおサボりってどーよ?!
 至急配備された一番隊隊長がいねぇってどーよ?! 無線だゴルァァァ!


「オイ副長テメッとりあえず死ねや!」

[ んだとゴルァァァァ?! どうした?! 何かあったのか?! ]

「何かじゃねーよサボりだこのクソマヨ野郎が! ニコチン魔めが!
 MOSだゴルァ! マヨに溺れて死ねだゴルァァ!」

[ それ漫画違うから! 主旨同じだけど違うからヤメテ!
  捜索はしたのかよ?! ]

「当たり前ッスよ! ちょ、どうしたらいいんスか? 帰っていい? 俺もう帰っていい? いいよね?」

[ とりあえず落ち着け ]


 うォォォ…。どう落ち着けとォォォォォ…!
 クッソー…豆腐の角に頭ぶつけて死ねコノヤロー! …どうやって死ぬんだ?


「あの人に限って敵前逃亡はまずないッスから。サボリだよどうしよう泣きそう」
[ だから落ち着けってんだ。…今どこにいるんだ? ]
「干支露府党アジトの10km圏内にある建物ッス」
[ 総悟に無線で連絡は? ]
「一度とったけど出てもらえまなかっ…、…あ」


 誰かから無線入ってらァ…沖田隊長か?
 一旦副長との無線をきり、プチッときりかえた。


[ んふぉ、やっとつながtt ]
「何をしてんだテメーはァァァァァァァァァァ!」


 んふぉってなんだよ! 何してんだよコイツ!
 俺が今どんな思いで…んがあああああああああああああああああ!


[ ラーメン。腹が減っては戦はできぬっていうだろィ ]
「アンタの場合は満腹でも戦に出ねぇだろ。つか何ラーメン食ってるんスか。戻ってきて下さいよ?!」
[ 知ってたか? ラーメンに七味をすんげーかけるとマジでうめぇぜ。あ、そばも ]
「味覚がおかしいアンタだけだよいいからとっとと戻ってこいよ斬るぞ」


 討ち入り予定時間まであと30分…間に合うかな。
 作戦も皆に伝えねぇといけねぇのに…隊長が調べてくれたやつも知らせねェとだし…あとは…。


「っとにかく…今日はアンタがいないとマジで困るんスよ」

[ ヘイヘイ。んじゃああと三杯ほど食ったら行くから先逝っとけィ ]

「アレ? 何か違う気がするんスけど? 気のせい? 気のせいか? 
 ……ダメっす、アンタも一緒に…」

[ おっちゃーんラーメン一丁、めっさゆっくりしてくだせェー ]

[ ラージャ! ]

[ つーことで八雲、あとは頼まァ ]

「ラーzy…じゃねーよマジで斬るぞアンタァァァ?!
 何ゆっくりで頼んでんだよしかもラージャじゃねぇよいい加減にしろやァァァ!」

[ んじゃ、 ]


 ああああああああああああああああ?! 無線きりやがったァァァ?!
 ちょ、どーすんだよコレェェェェェ?! 


「チックショー…」


 あー…ホントダメだわ…もうホント憂鬱だわ…ホント最悪だ…。
 …こんな時隊長ならどうすんのかなー…あー…。


「…とりあえず笑いそうだな」


 ヘラッと笑ってー…まったくアイツはー…みたいな感じで…。
 怒りつつも頭の片隅では自分なりの作戦を必死に考えて…。

 んで、誰ひとりとして犠牲にならない方法を考える。


「…できるかねェ、俺に」


 …なんかあのバカ全開の笑顔思い出したら勇気湧いてきた。
 うん、なんくるないさー。


「風霧副隊長! 突入の予定時間ですが…どうしましょう?」
「俺達だけで行けるでしょうか……」


 どこか不安そうな隊士達。…そりゃそうか。
 なんせ相手は危険な党。おまけに俺らの隊長はいねぇ。助っ人もサボリときた。

 …じゃあ、俺が護るしかねぇ。


「…、…大丈夫だ」
「風霧副隊長…」
「俺が絶対に護る。だから、お前らは己の剣技を最大にいかしてくれ」


 そう言えばどこか明るくなる隊士達の表情。何これ、何か恥ずかし。
 

「大変です風霧副隊長ォォォォォォォォォォ!」
「……? どうした?」
「おっ…沖田隊長が…沖田隊長がァァァァァ!」
「え」



「沖田隊長が“来たぜィ八雲〜”とか言って一人で敵の本拠地にィィィィィ!」


「「「「「「な」」」」」」




 
 なにをしとんじゃァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!








( テッテメェ、なにもんだ?! )
( あれ、八雲はどこでィ? あのヤロー、俺をはめやがったのか? )
( 聞けやコルァ! 誰だてめェ! 名乗りやがれ! )
( うるっせぇなぁ…。…真選組一番隊隊長、沖田総悟でィ )
( 沖田…あの沖田か )
( え、なに? どの沖田? その沖田? )
( それこそどの沖田?! )
( この沖田? え、あの沖田? )
( もう意味わかんねーよ!! )

 

 


Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.350 )
日時: 2014/04/19 13:39
名前: YUKI☆ (ID: L6rZBPa0)
プロフ: http://ameblo.jp/yu-00-00-yu/


どうも!正式にYUKI☆を名乗らせて頂きます安倍です。

もう沖田くんが可愛い……っ!八雲君が大変なのは日頃の行いですね。ご愁傷様です。そして久しぶりのお風邪栄蓮ちゃん。お大事にー!

更新頑張ってください!

と、小説を書かいております。まだ作ったばかりですが、お暇でしたら遊びに来て頂けると嬉しいです。

YUKI☆で「白い少女は黒い天使と出会いまして。」

題名長くてすみません……。

駄文&宣伝失礼しました!

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.351 )
日時: 2014/05/02 18:50
名前: 花火(携帯) (ID: 6nOSsJSp)

更新できてない…すいません…_|‾|○
GW中に一話でも更新したいなぁ…(T ^ T)
とりあえず課題破壊してきます!←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.352 )
日時: 2014/05/11 00:25
名前: 花火(携帯) (ID: YNBvTGT8)

YUKI☆ 様

私の書く沖田はなんかずれてるような気がww
八雲は…そうですね。ちょっとは栄蓮の苦労をわかればいいのです!笑

YUKI様の小説…ですとΣ(・□・;)
PCからアクセスした際、ぜひぜひお邪魔させていただきます!^_^
題名フツーにいいと思います(*^^*) 脱帽ってやつd(黙

、、、、、

PCからアクセスする時間がないので携帯花火です←
やりにくいずぇ…(‾ー‾)
のちのちPCからアクセスして修正かけます。
でもって携帯慣れないので更新ちょびちょびです…orz
PCさわりてェェェェェ((黙





「何なんだよあの人馬鹿なの馬鹿なんだよねてか馬鹿だろォォォォ!」
「落ち着いてください副隊長ォォォォ!」
「あァァァァァァァもう僕うち帰るゥゥゥゥゥ!」
「落ちつけっつってんだてか誰だァァァァ!」

138訓


「干支露府党…リーダーはおめぇさんかよィ?」


敵に囲まれた中でも、沖田はリーダー格の男をみて妖しく笑った。
そんな沖田を見て男も鼻で笑う。


「あぁ、そうだ。しかしまぁ一人でくるとは…つくづく馬鹿な男だな」
「あ、それそれー! 俺めっさ騙されたんだぜィ? ひどくね?」
「いや知らねーよ!」
「大体人を呼ぶんならテメェが先に行けってんでィ」


緊張感の欠片もない沖田を浪士達は唖然と見ている。
え、何こいつ? 斬っていい? 斬っていいのかな?


「おかげでラーメンちぃと食いそびれちまった。帰ろっかねィ」
「待て待て待て待て待て待て! 敵だよね? あんた敵だよね?」
「Yes」
「ムカつく! 無駄に発音いいんだけど?! 何こいつ!」
「もっと緊張感もてや!!」
「人間気楽に生きてかねーと、
どっかのニコチン野郎みてぇにかってぇ頭になっちまわァ」


そういいながらも沖田の手は腰の刀にのびている。
金属が擦れて発された音に、浪士達の表情が一気にひきしまった。


「ダラダラいくのァ好きじゃあねェ。とっとと終わらせてやる」


沖田の瞳にも先程まであったおふざけの色はない。
鋭い視線が浪士達を射抜く。伊達じゃないその威圧感。


「ふっ…一人で勝てると思っているのか?」
「ざっと二百人前後…まァいけるんじゃねェ?」
「なめやがって…!」


浪士達の瞳に殺気がこもった。一斉に刀をぬく。
沖田は肩に刀をチャキっとかけ、ニタリと笑った。


「来やがれモブども。
この真選組一番隊隊長、沖田総悟が相手してやらァ」


それが引き金となった。
腹から声を出しながら、浪士達は沖田に襲いかかりーー






「テメェは一人で何してるんだァァァァァァァ!!!!」
「「「「「「「ギャァァァァァァァァァァァァッッッ」」」」」」」


入口の扉が蹴破られ、額に怒りマークを浮かべた八雲がとびこんできた。
あっと沖田が声をあげる。


「テメェ八雲。俺を騙しやがって。
あとでアルミホイル噛み噛みの刑な」

「どんな刑だァァァァァァァ?! てか俺騙してねーし?!
アンタが勝手に行っただけだし?!」




保留orz

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.353 )
日時: 2014/05/27 16:50
名前: ひくま (ID: CKHygVZC)

始めまして、えと、ひくまっす←
…………私、生涯バラガキの大ファンでして、更新を毎日楽しみにしてて←
それで今日、番外編の方を見つけさせていただきまして←
オリキャラを投稿させていただました!…でも、説明力無くて←
あはは←まとめる力もなくて←
…とりあえず、私はここで
何回も言って申し訳ありませんが((
更新頑張ってくださああああry←

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.354 )
日時: 2014/06/23 22:18
名前: 匿名さん (ID: uY/SLz6f)

更新まだ?

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.355 )
日時: 2014/07/05 16:00
名前: あずま (ID: yV4epvKO)

久しぶりです花火さん!!
最近更新されてないようで、物凄く寂しいです…>_<…
参照数も10000こえておられますね!!おめでとうございます!!(*^_^*)
まだ更新を待ってる人がいますよ僕のように( ゜д゜)!!!!←笑
更新、待ってます!!!(*^_^*)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.356 )
日時: 2014/07/27 16:12
名前: なな (ID: 6nOSsJSp)

花火さん

はじめまして。ななていいます。
最近この小説を見つけまして、かなりの勢いではまっております。
ギャグ最高です(笑)シリアスも、緊迫感があっていいです。
更新心から楽しみにしてますm(_ _)m


追記 ( ´ ▽ ` )←この顔文字いいですね(笑)癒されます。

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【風霧八雲の憂鬱編】 ( No.357 )
日時: 2014/11/03 15:25
名前: 匿名 (ID: mb1uU3CQ)

更新もうされないんですか?