二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【カエル編】 ( No.20 )
日時: 2013/09/17 23:25
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: MDks2Yj8)

 三番隊隊長の弱点といえば。
 ヌメヌメしていてゲロゲロと鳴く、アレなんです。


 08訓 何だかんだ言って頼れるのは兄


「…ん?」


 あー…土方栄蓮、只今覚醒です。布団? 布団の上?
 ふと目線を隣にやると、首がカックカックしてる兄さん発見。


「…兄さん?」
「……」
「…寝てるの?」
「……」


 …見守っててくれたのかな? ってか何があったんだっけ?
 あ、そうだそうだ。カエルがいたんだ。本当…有り得ない。


「……んぁ?」
「あ。兄さんおはよう」
「あァ…。チッ、ちょっとうとうとしちまったみてェだ。……気分は?」
「最ッ悪!」
「だろうな」


 煙草を吸い始める兄さん。ちょ、臭いんですけど?!


「あのカエルの天人…何?」
「……実はな」


 …兄さんの話はこうだった。

 先日、“宇宙海賊春雨”の一派と思われる船が没したらしい。
 没させたのはたった2人の侍。その内の1人は桂。
 春雨の連中は江戸に大量の麻薬を持ち込み、売りさばいていた。
 そして…それには幕府の官僚が一枚絡んでいるらしい。


「…幕府の…官僚が…?」
「あぁ。麻薬の売買に手を貸す代わりに、利益の一部を海賊から受け取っていたらしい」


 腐ってるなぁ…。攘夷浪士の吐いたゲロよりゲロいよ。
 

「勿論真偽は定かじゃねェ。
 …が、江戸に散らばる攘夷浪士は噂を聞きつけ、奸賊討つべしと暗殺を画策しているようだ。
 そこで…真選組の出番ってわけだ」

「なるほど、分からん」
「こんだけ丁寧に言ったのに分かんねぇのかオメェはァァァッ?!」


 ギャァァァァッ! 煙草臭いィィィィッ!
 ちょ、こっち来んなや馬鹿にーさんんんんんんッ!


「ホンッと馬鹿だなオメェは!」
「それが貴方の妹なんだ!」
「何でそんなに上からチックなの? ねぇ教えて? マヨネーズ様?」
「普通ケチャップだよ! マヨネーズとかじゃーどーうー」
「なんっでお前ほんとそんなウザイの?! 敬えやァァッ!」


 煙草臭い兄を誰が敬えるかァァァァッ!
 兄さんは溜息をついたあともう1度座り直した。


「簡単に言うと…あのカエルを守らなきゃなんねェんだ」
「まじか」
「マジだ」
「マジすか」
「マジだよ」


 あれ、マジッてなんだっけ? 分かんなくなってきた。 

 あ、今の作者の呟きね? つーか何マジ○か学園チックな台詞入れてんだ作者。
 っていうか待って? カエル守るんだったら…カエルの傍にいなくちゃだよね?


「イヤ、あの…私無理かも…」
「…………」


 ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!
 何かすっごい兄さんに睨みつけられたァァァァッ! …気がする!


「…分ァってるよ」
「…へ?」


 スパーっと兄さんは煙草の煙をはく。


「テメーの蛙嫌いは全員知ってる。近藤さんも寝かせてやれってよ」
「近藤さんが…」
「それに…任務帰りだしな。ゆっくり休め、この馬鹿妹」
「…馬鹿妹は余計だよッ!」


 クシャッと前髪を撫でられる。あ、何か懐かしい感覚ゥー。
 昔はよくこうしてもらったっけか…ハハハ、私も年をとったもんだわ!


「…つーか何でお前そんなカエルが嫌いなんだ?」
「昔…総悟が顔面につけてきたから」



『栄蓮ー。オイ栄蓮ー。ちょっとこっち来いよー』
『はいはい…何さ何さ』
『…目ぇ瞑って?』
『…なんで』
『いーいーかーらー! 早くしろィ!』


 じだんだを踏む小僧を一瞬でも可愛いと思った自分が馬鹿だったのよ…。
 確か顔にベチャッて言う感覚がありましたよねー。


『ッ…ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァッ?!』
『ブッハハハハッ! ひっかかった! ひっかかったァァァッ!』
『なにこれ?! なにこれ?! 気持ち悪ゥゥゥッ』
『名づけて顔面カエル大作せーん! 栄蓮にはお似合いだ〜ッ』
『ちょ、いやァァァッ! ギャァァァァァァァァァッ!!!!!』

『…あり? ……ちょっと、やり過ぎた、かねィ?』





「…ということがありましてですね」
「……(笑ってる)」
「って何笑っとるんじゃ馬鹿兄さんんんんんッッ!!!!!!」
「馬鹿とは何だ馬鹿とはァァァッ?!」




 ——ドォォォォォォォォォンッ!

 

「ギャァァァァァァスッ?!」
「何だ?! 敵か?!」


 私と兄さんが同時に立ち上がった時、襖が開いた。
 そこにいたのは八雲で。


「副長、隊長! 大変です!」
「「?!」」

「近藤さんが——ッ!」




( 局長ォォォ!! )