二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【芙蓉編】 ( No.232 )
- 日時: 2013/12/28 02:33
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: g2/uP3Bc)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11737598532.html
Sora様
分かりますよホンットww
私なんて小学校から9年間仲いい子にでさえもすんごい蔑んだ視線を投げかけられるww
ドSコンビ「メリーゲコスマス!!」
カエル「ゲコッ」
栄蓮&松菊様「ゲコスマスってなにぎゃああぁぁああああぁぁ!!!!!」
ドSコンビ「ぶはははははははっ」
なんかめっさ楽しんでるドSコンビ←
どっちも厄介でしょうね!(`・ω・´)+←
最強最悪のマヨケチャコンビですから((
原作よりも格好いいですか? よ…良かったです(´∀`)
牡丹様
最初は私もたまちゃんんんんんってなりました((
変わりませんねwwでも混ぜるな危険な奴らですよww((
————————————————————————————————
源外が落ちてしまい、新八も落ちていった。神楽も八雲も定春もまだ来ない。
さて…と伍丸弐號が、腹を貫通されている栄蓮と銀時の方を見た。
93訓 友達っていうのは気づけばできてるもんだ
「次はお前達だ。何か言い残す事はあるか」
伍丸弐號が栄蓮と銀時に向かって冷たく言い放つ。
フッ…と二人は笑った。
「ッ…娘に人殺めさせるたァね。何でも思い通りになる娘。結局アンタがほしかったのはそいつかい?」
「自分を一人ぼっちにしない娘、決して死なない娘。ずっと一緒にいてくれる娘。
アンタがほしかったのは娘なんかじゃない。思い通りになるただのメイドさん」
冷たい視線を浴びせながら栄蓮と銀時は言った。
そしてにっと笑う二人を見て伍丸弐號は眉を顰めた。
「…なにを笑っている」
「いやいやなんでも。…思い通りの女がほしいならさァどうぞ」
「ただし…、ちとゴツいか? 一人変なもんまじってるしな」
「……!」
「「ご主人様ァァ〜?」」
伍丸弐號の背後にはメイド服の源外のカラクリ達と神楽。そして隊服の八雲だ。
八雲もニタリと笑いながら小馬鹿にしたように言っている。
「なっ…これは私のカラクリじゃない…?!」
「野郎共ォォ!! 男のカラクリって奴を見せてやれェェ!!」
「げっ…源外さん!」
源外が自作だと思われるマシンに乗りながら伍丸弐號のメイド共を攻撃する。
チッと弐號は舌打ちしそちらへ向かおうとした時——ガッと後ろから誰かが彼を捕らえた。
「なッ…芙蓉…?!」
「……」
「芙蓉ォォ! 何故だァァァ! 離せ! 離すのだ! 何故お前が…!」
「残念ながら聞き入れられません。私のマスターはあなたじゃない」
あの方達です、とたまは新八と源外によって救出されている銀時と栄蓮の方を見ながら言った。
「まさかお前…私に従うフリをし仲間を…!」
「……」
「バカな! そこまでの感情を奴らに! 離せ! 離すのだ、芙蓉!」
「護るべきものも護れず生き残っても死ぬんです。一旦護ると決めたものは…何が何でも護り通す。
博士…あなたのデータにはありますか? …そんな生き方が」
「なにを…」
——ドガンッ!
瞬間、弐號の頭部が木刀と真剣によって貫かれた。たまは一時避難だ。
大量のエネルギーがためられている場に二人は弐號を押し付ける。
「江戸中のエネルギーが集束した光の束にブチこまれちゃ、てめーのせこい魂も塵芥だろ」
「そろそろオシマイにしましょーよ。…おとーさん?」
「グッ…!」
「「冥土でメイドと乳こねくりあってろエロジジイぃぃぃ!!!!!」」
パリィンッと音を立てて光の集束された束に押し込まれる弐號。
その時だ。弐號の腕が栄蓮と銀時の体に巻きついてくる。
「銀さんんんん! 栄蓮さんんんん!」
「…っ…!」
「消えてゆく…魂が…消えてゆく…!」
「っぐ…!!」
ともに光の集束に引き込まれていく二人。必死に踏ん張っている。
「や…めろ…! やめてくれ…!」
「…ぐぅ…ッ!」
「私を…私を一人にしないでくれ…!!」
その姿が林流山そのものに戻った。流山は必死に手を伸ばす。
その手が求めているのは、ただひとり。
「ふっ…芙蓉ォ…! っふ」
——ガシャァッ!
派手な音を立ててモップが、傘が、真剣が、木刀が追加されて流山にささった。
流山の瞳が見開かれると同時に、たまの瞳から涙が溢れた。
「ふっ…、…芙蓉ォ……」
「——さようなら」
「……!」
「さようなら、お父さん」
—— おとうさん…
「————」
フッと流山の瞳が細まり…その口元に優しい笑みが浮かんだ。
そしてそのまま光の集束の中に、流山の姿は消えていった。
「…………」
「…………」
「…流山…。…バカヤローめ」
栄蓮と銀時はふっとたまの方を見る。こちらに背を向けているようだ。
そんな時、カランと音をたててたまがもっぷを落とした。
「…よかったんでしょうか、これで。芙蓉様に…博士に笑顔をと…したことなのに」
「…………」
「なのに…私の中の芙蓉様は…、っ笑ってくれません…! 泣き止んでくれません…っ」
涙を流しながらたまは言った。
眉根をさげて静かに一行はそれを見つめる。
「不安定で…思考回路もうまくはたらきません…。私はどうすればいいんですか…?
っどうすれば…このバグから、復旧できるのですか……?」
「……バグじゃねーよ」
銀時が静かに言った。たまの視線がこちらに向く。
「そいつはお前が正常に機能してる証拠だ。だから逃げる必要も、恐れる必要もねェ。
妊婦は鼻の穴からスイカ出すような苦しみに耐えてガキを産む。
芸術家はケツの穴から宇宙ひねり出すような苦しみに耐えて作品産みだすんだ。
…誰だって壁にぶつかって、全部投げ出して逃げてー時はある」
「そんな時にどうするかは自分次第。逃げるも悩むも、己の精神次第。
でも苦しむからこそ見つかるもんがあることを忘れちゃいけない。
みーんな面倒臭いカラクリ背負って…のたうち回って生きてる。
そりゃ涙が…オイルが流れることもあるよ。…それでいいんだよ」
フッと五人は微笑み、たまの傍に立ってやる。
「そんでも止まんねェ時は…俺達がオイル拭いてやらァ」
「その後馬鹿みたいに…泣いた時よりもおっきくおっきく、一緒に笑えばいいんだから」
新八がたまにそっとハンカチを差し出した。ポタリと雫が落ちた。
「…がとう…! ありがとう…っ、みんな…!!」
——ドォォォォォンッ!
巨大な爆発が起きて、五人ははっとそちらを見た。
…どうやら制御されていたエネルギーが暴発しかけているらしい。
「ま、まずいですよ! こんなところで暴発なんておきたら…江戸が吹っ飛びますよ!!」
「…じゃあ私が…っ!」
「何考えてんだねーちゃん! とっととこっから脱出しやがれ!」
「って源外さんこそ残る気満々じゃね?!」
「ちょ、爆発が起きますよ!」
ドォンッと言う音をたてて大きな爆発が起きた。
唯一制御できそうな機械がある部分と今栄蓮達が立っている場をつなぐ部分が壊れたようだ。
ただひとりを除いて全員が届かない場所にいる。…ただひとりを、除いて。
「ッたま!!」
「たまさん?!」
「…博士が引き起こした事態です。家政婦がなんとかせねばなるめーよ。
源外さん、無線がわりです。指示をお願いします」
源外に向かってポイと無線を投げ、一人その場に残るたま。
はっと新八や神楽の瞳が見開かれた。
「たまさん! たまさァん!!」
「った…! ……?! 銀ちゃん?!」
ガシッと銀時が二人を掴んで源外のつくったマシンに乗り込んだ。
栄蓮もくしゃりと顔を歪めるが、八雲に背中を押されて静かに乗り込む。
「ッたまァァァァ!!!!!」
たまを一人残して六人は宙に浮いた。たまは一人、今にも暴発しそうな制御装置に近づく。
「護るべきものも護れずに生き残っても死んだと同じ。…それはきっと志の死、魂の死を指しているんでしょう。
カラクリの私にはわかるはずもないと思っていましたが…少しだけ分かった気がします」
無線に向かってたまは言う。マシンの中で栄蓮達は静かにそれを聞いている。
「…私にも護りたいものができました。
何度電源を切ろうと…ブレーカーが落ちようと…この身が滅ぼうと忘れない」
カチャリとたまは制御装置に手をかけた。涙はとめどなく溢れている。
だが…優しく優しくたまは微笑んだ。
「だから…みんなも、私…のこと…忘…れない、で…」
[ たまちゃん! ]
「そうすれば…私…、私の魂は…ずっと、みんなの中で…生き続けるから」
[ たまァァァ! ]
「お…父さん…。私…」
—— “ たまァ〜 ”
—— “ たまちゃーん ”
—— “ たまさーん!! ”
「——友達が……できたよ……」
( “機械”じゃない…本当の友達——…… )