二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【真選組動乱編】 ( No.259 )
- 日時: 2014/01/13 02:14
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: rLJ4eDXw)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11748754946.html
Sora様
カッコいいですか…?! う、嬉しいです!(´∀`*)
えへへww最後はトッシーらしくしめちゃいましたwwすいませんww
八雲「フッ…平気ッスよ。実は俺でn」
栄蓮「やめろォォォォォ!」
————————————————————————————————
参照≒「護るよ」アップ。104訓にて、兄に見せる栄蓮の微笑。
—
土方と言うべきかトッシーと言うべきか分からないが、栄蓮も万事屋組と遭遇した。
運転手は銀時、助手席に神楽、後部座席に新八と土方兄妹という組み合わせが乗り込んだ。
105訓 仲間を傷つけられて平気でいられる人間になるな
「で…瞳孔女。詳しく説明しろ。…一体全体何が起きてるんだ?」
「いや、私もいまいち状況のめてないし。いきなり屯所追い出されたから。
…とりあえずそのあたりに無線あるから、繋いでみて」
「おー、了解」
そう言うと天パは片手でハンドルを握りつつ無線を握った。
「あー、あー。こちら…」
…“何番隊?”てきな視線を天パが送ってくる。
三番隊から…伊東さん側は出てないと信じたい…から…!
指を四本たてて天パに見せる。
「あー…こちら四番隊。こちら四番隊。応答願います、どーぞ」
[ 土方は見つかったか? ]
「見つかりましたが超カワイクて強い味方がついていまして敵いませんでした。どーぞアル!」
[ アル? …どんな手を使ってでも殺せ。近藤を消したとしても、土方がいたのでは意味がない。
近藤暗殺を前に不安要素は全て除く。土方栄蓮はまず消えた ]
コイツ絶対いつかボコってやる。
…なるほど。そんな計画があったから追い出されたわけか。
[ その土方栄蓮に忠実な風霧八雲も消えた ]
「…風霧八雲は本当に暗殺されたのですか。遺体確認は?」
[ 否、まだ遺体は確認できていない。数人の隊士が戻ってきたが…かなりうろたえていた ]
…まだ死んだと確認できてないのに消えたって言ってんのね。
甘いなぁ。…八雲はンなあっさり殺られる奴じゃあないっての!
良い子の皆はあれだけ出血しても死ななかった紅桜編を思い出してみようネ!
[ 未だに全員が土方側の三番隊隊士数名も排除した ]
「今なんつったァァァ?!」
「ちょっ、落ち着け瞳孔女…ッ!」
いまだにぜんいんがひじかたがわのさんばんたいたいしすうめいも…。
はいじょした? 排除? ……殺した?
…もう——…会えない?
「ッゲス野郎がァァァァァァァ!!!!!!」
[ ッ?! な、なんだいきなり?! ]
「落ち着け瞳孔女! 気持ちは分かんなくもねェから! つーか分かるから!」
近藤さんを暗殺するために殺された? 邪魔だから?
なによりも…“全員が土方側?”
ああ…、もう……。
[ と、とにかくだ! 伊東派以外の隊士に気づかれるなよ!
あくまで攘夷浪士の犯行と土方側の裏切り行為による対処に見せかけるのだ。
この段階で伊東さんの計画が発見すれば、真選組が真っ二つに割れる ]
「…ッ」
[近藤の方は成功したようなものだ。伊東さんの仕込んだ通り、隊士募集の遠征につき既に列車の中。
つき従う隊士は全て伊東派の仲間。三番隊も一名たりともいない。奴はたった一人だ。
近藤の地獄行きは…決まった]
「…万事屋ァ、ぱっつぁん、神楽ァ」
「なんだよ。何か異様に声のトーンが低いんだけど。呼び方違うんだけど」
「顔めっさ悪顔アル。お前ホントに女かヨ」
んなこたもう知らねーわ。…近藤さんが地獄行き? …させるもんか。
第一あの人が行くとしたら、天国だろーと思うけどなぁ。
私のような悪童が地獄に行くんだよ。…まァんなこたいいや。
「近藤さんに刃向ける奴も私は許さない主義でねェ…」
「栄蓮さん…」
「近藤さんや兄さんや…皆をこんな目にあわせた伊東派を…。…仲間を…」
「………」
「真選組の目ェ覚まさせるの…手伝ってくれっかなァ?」
近藤さんを傷つけるようなら、速攻で粛清してやる。
でも…殺すばかりでは意味ないから、目を、覚まさせるんだ。
「…ギャラは?」
「甘い物とか酢昆布とか…えーっと…かけられてる人間綺麗にするグッズとか買うよ」
「それどう言う意味ですか。人間をかけてる眼鏡って言いたいんですか」
「フッ…しゃあねぇ、やってやらァ」
「シリアスパートアル、ぱっつぁん。あんまり大声でツッコむなヨ」
「じゃあそうさせないでください」
…心強いなァ、このメンバー。
「…行くか」
天パがニッと笑ってそう言ったと同時に、車のスピードがあがった。
—
「久しぶりだな、武州に帰るのは」
そう言った近藤は窓から外を眺めているようだ。
武州に向かう電車の中。伊東と近藤は向かい合わせで座っている。
「あそこは俺やトシや栄蓮、総悟や八雲の生まれ育った地でね。
どいつもこいつも喧嘩ばかりしてる荒れた所だった。
考えてみたらやってる事は今と変わらんな」
「……」
「たまに不安になる。俺ァあの頃からちったァマシな奴になれたのかって。
…少しは前に進めているのかって」
「…君は立派な侍だ。僕は君程清廉な人物に会ったことがない。…無垢ともいうのかな。
君は白い布のようなものだな。何ものも受け入れ、何色にも染まる。
…真選組とはきっと…その白い布に皆がそれぞれの色で思いを描いた御旗なのだろう」
伊東は近藤を真っ直ぐに見つめながら言う。近藤は神妙な表情で聞いているようだ。
「比べて僕の色は黒だ。何ものにも染まらないし、全てを黒くぬりつぶしてしまう。
どこへいっても黒しか映らない。私の通った後には全て私の色になってしまう」
——ザッ
一斉に周りに控えていた多勢の隊士達が立ち上がり、近藤に刃を向けた。
近藤は表情を変えずそれを見つめる。
「近藤さん、すまないね。君達の御旗はもう真っ黒になってしまったんだよ」
「プッ…。ガハハハハハハハハッ!!」
豪快に近藤は笑った。伊東や周りの隊士は顔をしかめている。
「さすが伊東先生! 面白いことを言うなァ! 俺達が真っ黒に染まった?
なる程、俺が白い布だとするならば確かにそうかもな」
「……」
「だが俺なんざいいとこちぢれた毛だらけのふんどしってトコかな。
白い布に皆がそれぞれの色で思いを描いた御旗?
そんな甘っちょろいもんじゃないさ、奴等は」
「……」
「先生の周りにいる連中はしらんが…奴等は違う。奴等は色なんて呼べる代物じゃねェ」
ひらりと片手を開き、近藤は心底楽しげにニカッと笑った。
「垢だよ。洗っても洗ってもとれねェしみついちまった汚れだ。
しつこくて洗ってもとれねェもんだから、しまいには愛着までわいてきやがって困ったもんだよ」
『 近藤さん、今日はストーカーしねェんですかィ 』
『 近藤さん、今日はストーカー失敗ッスか 』
『 疑問符ついてないんだけど。ほぼ確定口調なんだけど 』
『 総悟、八雲ォ! 今日はってなに! いつも失敗してるじゃん! ねっ、兄さん! 』
『 …栄蓮、それフォローしてるつもりか? 』
『『『『『『 ガハハハハハハハハッ! 』』』』』』
「だが汚れも寄せ集まって…年季が入るうちに見れるようになってきてね」
『 近藤さん! 』
『 近藤さん 』
『 局長ォ〜 』
『 こーんどーうさーん 』
「——いつの間にか…、…立派な御旗になっていやがった」
どこか嬉しそうに話す近藤。それに訝しげな表情をしていた彼らは気づかなかったのだ。
コツコツと、一つの足音が近づいてきていることに。
「学もねーし思想もねェ、理屈より感情で動くような連中だ。
何を考えてるか分からん、得体のしれない連中だ。先生、あんたの手にゃ負えない。
————奴等は何色にもぬりつぶせないし、何ものにも染まらん」
ゴォン、という音が全員の耳に入ってきた。
ふと伊東がそちらに視線をやると、そこには伊東派へとついていた沖田の姿。
「沖田くん、何をやっている? 君は見張りのはず」
「………が…何やってんだ」
「?!」
「てめーが…何やってんだってきいてんだァ…クソヤロー…」
ゆっくりと進んでくる沖田。その沖田の肩を伊東派の隊士一人が掴んだ。
「…手を離せ」
「沖田君、伊東先生になんて口を……」
次の瞬間、血飛沫が舞った。
沖田の肩を掴んでいた隊士が倒れこむ。
刀を持ち直し、鋭く光る赤い眼光を沖田は伊東にぶつける。
「その人から…手を離せっていってんだァァァァ!!」
( 黒髪の男は、ニィッと笑った )