二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.292 )
日時: 2014/02/03 20:37
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: K.HEaMnc)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11762526916.html

Sora様

栄蓮「黒田隊長…真選組に上司も何もないですよ…(´д`)」
八雲「だって沖田隊長も副長に死ね死ね言ってますし」
晴香「ふふっ…可愛いだなんて。嬉しいです」
八雲「大人気ないだけだr」
晴香「ん?(´∀`)+」
八雲「……」

親はねェ…もうねェ…(
書いてて何で私はこうしてしまったと感じてます←
とっとと終わらせますっ!

栄蓮「フッ…親なんて…」
八雲「親なんて…」

ヤベーですうちのオリキャラ両方親に問題ありっす←
松菊様ァァ親(松陽先生)の素晴らしさを是非ウチの子にィィィィィ!((


栄蓮「駄作…?」
八雲「フッ…。楼蘭さんよォ、駄作っつーのはねェ…」
晴香「花火が送った絵のことを言います(´∀`)+」


……………。…毎度あんな絵でスイマセン、いやもう切実に。


 —


 ブログにて「子晴香、子八雲」アップです!


 —


 117訓 殺したいんじゃなくて護りたいもの


『 …嘘でしょう…? 』


 まずい。本当に…まずい状況。
 このままでは八雲が…危険な奴の所に売られる。


 お父さんとお母さんはもう正気の沙汰ではない。
 …きっと今何を言っても無駄。
 だったら…だったら…、どうすれば…。


『 と…徳川様… 』
『 ん…? なんだね、晴香 』
『 お願いです…。お願いですから…八雲だけは… 』
『 …… 』
『 八雲だけは…この道場に… 』


 そう言って土下座をする。…お願いだから…。
 お願いだから…八雲にだけは、そんな地獄同然の苦しみを味わわせないで…。

 親が了承したとしても…お願い…。…お願い…!


『 ダメだ 』
『  !!  』
『 既に金は積んでいる。…おい貴様ら、もう待つのに疲れた。
  弟の方を連れて来い 』


 …徳川の命令で黒服の男三人が道場から出ようとする。


 恐らく八雲は偽りの話を聞けば是非行きたいと言うだろう。
 かといって私が本当のことを話したらどうなるの?


 …きっと、あの幼い精神は、…崩れる。




 …だったら。


『 …? 何をしているの、晴香 』
『 邪魔になっているだろう 』


 道場に唯一置かれていた真剣を持って、入口に立ちふさがる。
 黒服の男も両親も、徳川も私を見る。

 鞘から刀を抜いて…真っ直ぐに連中に向けた。


『 八雲のもとには行かせない 』
『 …貴様… 』
『 行くと言うなら…、…斬る 』
『『 晴香?! 』』


 御免なさい、お父さん、お母さん。もう二人の事は分かったよ。
 二人が自分の私欲の金をとるっているのなら…。


 私は、八雲を護る。八雲にそんな辛い思いをさせてたまるか。


『 どきなさい、晴香! 』
『 うるさい!!!! 』
『『 ! 』』

『 八雲は私が護る! 八雲をそんな危険な目にはあわせない! 』


 鋭い三人の黒服男の視線を感じる。…ひるむわけがない。


『 貴様ら、死なない程度にやれ 』
『 !! 』


 ダァンッと床を蹴ってこちらに向かってくる男たち。
 ふっと目を瞑り…精神を研ぎ澄ます。



 …分かる。どんな風に攻撃しようとしているのか。
 …分かる。どんな風に攻撃すればいいのか。

 どこを斬れば、いいのか。



『 っらァアァアァッ!!!! 』
『『『 ! 』』』


 カッと目を開けて、私を囲もうとしていた男達を斬り裂いた。
 ドサドサッと倒れる男たち。頬に飛ぶ鮮血。


 …やった、かな…?


『 ぐ… 』
『 …っ 』


 まだだった…! 三人一斉だったからどうやら浅かったみたい…!
 

『 ク…くくくっ! 素晴らしい! 素晴らしいぞ! 』
『 …… 』
『 素晴らしき剣豪だ…。…ご両親よ、主らも参加しなされ。三人ではちと荷が重い 』
『 …え…? 』


 徳川のその言葉に両親の方を見ると…。
 …二人は既に、抜刀していて。


『 …なんで…? 』
『 晴香。子が間違ったことをしていたら力ずくでとめるのが親よ 』
 
 
 間違っていることをしているのはどっち…?
 間髪いれず両親は私に斬りかかってきた。
 

『 やめてよ… 』
『 剣を捨てなさい! どうしてそこまでするの! 』
『 っ八雲を護りたいからよ!! 』
『 高官殿に面倒を見てもらってもいいだろう! 』
『 金に溺れて私達を売ろうとしてるくせに何言ってんの!! 』


 そう叫べば二人の反論がとまった。
 …どうして…。…否定して、くれないのよ…!

 一番、否定してほしかったのに…!


『 …いつまで手こずっている 』
『 も、申し訳ございません、徳川様…! 』
『 すぐにとらえます… 』


 私は絶対入口の前から退かない。
 そう言わんばかりに睨みつけると…両親と黒服男達が連携して斬りかかってきた。


 落ち着いて。
 落ち着いて。
 落ち着いて。


『 とらえた——グッ! 』


 まず、一人。


『 貴様…! 』
『 …… 』
『 アァアアァアア! 』


 声をあげて斬りかかってくる黒服の男の懐に入り込み、その体に突き刺す。
 二人目。…あと斬るべきは、一人。


『 くっ… 』
『 はアァアァアア! 』



 ブンッと刀を振り上げて、
 一瞬怯んだその男を、一閃で切り裂いた。












 ——————————はずだった、のに。




『 ……え…? 』
『 ガ…ふっ…!! 』


 目の前で倒れゆくのは、紛れもない、…お父、さん。
 はっと黒服の男を見れば、



 咄嗟にお父さんを引き寄せて、盾にして、…自分を護ってる。

 
 それを、私が、——————————


『 あ…あなた!! 』
『 ! 』


 落ち着け。もう一度斬りかかって、お母さんを盾にされたらどうする。
 落ち着け。落ち着け。大丈夫、お父さんも手応えはそんなに深くなかった。


 落ち着け。
 落ち着け。
 落ち着け。




 落ち着いて、お母さん。



『 よ…よくも主人を盾にィ!! 』
『 待ってお母さん! とまって!! 』


 大事なお父さんを盾にされたのが、逆鱗に触れたんだろう。
 お母さんが男に向かっていく。


 待って。待って。そいつ、強いよ。
 そんなに頭に血が上ってちゃ、
 お母さん。待って。



 ——待って。



『 ア゛ァ゛ア゛ァ゛っ!!! 』



 叫び声が聞こえた。
 宙を舞う、鮮血。
 父の上に倒れこむ、母。


 母を斬りつけた、男。




『 あ…あ……あ…ああああああああああああああああッ!!!! 』

























 それからのことはいまいち覚えていない。
 頭が真っ白になって、もうひとりの黒服の男を斬りつけてた。



 気がつけば、もう、徳川はいなくて。




 血だまりの中に、父と母が倒れ込んでる。
 私はその中心で、茫然と座り込んでた。


『 ぐ… 』
『 …… 』


 …しぶとい奴等。まだ三人は生きてたみたい。
 傷口をおさえながら、フラフラと道場から出て行く。



『 …ああ 』


 殺さなきゃ。


 あの状態では八雲を連れ去るなんてことはないだろうけど、
 …追いかけて、殺さなきゃ。



 そう思ってグッと立ち上がり刀をひきずって歩く。
 …はずだった。そう、そのはずだった。




 ——————目の前に目を見開いて立つ八雲さえいなければ。



『 あ…、あねき…? 』
『 … 』
『 ど、どうしたんだよコレ…? だ、大丈夫かよ?! 』
『 来ないで 』
『 ! 』



 故意じゃなかったけど。
 やりたくなったけど。
 …護りたかった、だけだけど。


 
 今八雲に全てを知られるくらいなら。
 …全部全部私が悪いことにして。だって私も悪いもの…。
 全部全部抱え込んで。
 


 せめて今だけでもいい。
 …この子に、自分がされそうになっていたことだけは…知らないでいて欲しい。

 もっと大きくなって、全てを知ってもたえられるようになったその時。
 親は狂ってて、貴方が危険な奴に売られそうになっていたことを話そう。


 もし出会えて。その時、貴方が、望むのなら。



『 私が…斬ったのよ… 』
『 な…、…なんで…? 』
『 さァ…? 』



 そのまま茫然としている八雲の横を通り過ぎて、囁く。
 



『 サヨナラ、八雲 』



( もう会わないことを、望むわ )



 —


八雲の精神が壊れることが分かっていたからこの時晴香は隠しました。
実際真実が分かってたら八雲壊れてます。