二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【追憶編】 ( No.295 )
- 日時: 2014/02/04 22:38
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: QUK6VU.N)
- プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11762526916.html
Sora様
晴香「お、男前だなんて…嬉しいです…」
八雲「はァ? 黒田隊長の方が男前だし。夕凪副隊長の方が可愛いし」
晴香「ジャットコースタービビりんが何言ってんのよ?」
でもカッコいいとかほんっと嬉しいです!(´∀`)
有難う御座います!
八雲&栄蓮「なるほど」
栄蓮「…なんていうか…夕凪副隊長の方が大人だね、私らより」
八雲「つか松菊隊長ってグレてるんスか? …どったの?」
栄蓮「アンタの方がグレてるでしょ?」
八雲「グレまくりの悪童がなーに言ってるんスか?」
牡丹様
イヤイヤイヤイヤ! 更新読みましたが伊織ちゃんには敵いませぬ!
逆にあの可愛さとかっこよさを栄蓮と八雲と晴香にいいいい(ry
ですが嬉しいです! 有難う御座います!(´∀`)
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走って走って走って、三人の男を見つけた。
重傷を負っていたその体に止めをさし、雨降る中息絶える男達。
ザアアアッ…という雨の中、座り込んで、ただ空を見上げた。
『 …、…あは…、ははは…! …あはははは…っ! 』
何がおかしいのかも分からない。ただ笑いがこみ上げてきた。
それでも瞳からは涙があふれる。…あぁ、おかしな私。
『 …っあぁああぁぁ——————————!! 』
ただ、泣き叫んだ。
親も、国も、何もかもが狂っている気がした。…私自身も。
行くあてもない。…いっそのこと死んでしまおうか?
血濡れた刀を見てフッと笑った、その時。
『 オイ女ァ。…何やってんだ? 』
その男は、あらわれた。
118訓 女が護るんじゃなくて男が護るもの
「…ん…」
もぞりと晴香が身じろきした。ふっと高杉は目を開ける。
「…晴香」
「…ぅ…?」
「…目ェ覚めたか」
傍に寄ってその顔色を高杉が確かめる。
まだ少し血色はないが、それでも随分と顔色はよくなっている。
「…晋助…、…私…」
「弟と全力でやりあってぶっ倒れてたんだ。…覚えてねェのか?」
「あー…ぅー…」
ズキズキと痛む頭を押さえながら必死に晴香は思い出す。
そうだ、自分は八雲と殺りあっていたのだ。…全てを伝えて、本気で。
そしてその途中に浪士達が撤退し始めたから、決着にと刀を盛大に振った。
…そこからの記憶がない。
「…私…、八雲に…負、けた…のかしら…」
「…さァな」
「ながい…夢を、見ていた…」
「…そうか」
——そうだ。あの雨の日、高杉と出会ったのだ。
『 ……。…良い目をしてやがる 』
『 …だれ 』
『 ククッ…人に名を聞くときは自分からじゃねぇのか? 』
『 …風霧晴香 』
『 晴香…な。…高杉晋助だ 』
そう言うと男は…高杉はジッと自分の瞳を見てきた。
そして凶悪にニタリと笑ったのだ。
『 …憎悪に満ちた瞳だなァ。…殺したい奴でもいんのか? 』
『 …ころしたい、やつ… 』
『 ……ああ 』
『 ………………だ 』
『 あ? 』
『 とくがわ、さださだ 』
——金で全てを壊したあの男を。最後は部下さえも見捨てたあの男を。
自分の声とは思えぬほどに冷たい声だった。
それでも真っ直ぐに高杉を見つめれば、彼はやはり笑った。
『 そうか。…ならともにこい 』
『 え……? 』
『 俺ァ腐ったこの世界をぶっ壊す 』
『 ……ぶっ…あっははははははっ! 』
久々だった。あんなにも腹を抱えて笑ったのは。
あまりにも大きすぎるその話に、晴香は心底愉快げに笑ったものだ。
『 世界を…ぶっ壊すって…ッ、…っ正気…? 』
『 あぁ。無論…テメェの殺したい男も…ぶっ殺す 』
『 …… 』
『 もう一度言うぞ? 』
————『 俺と来い、晴香 』
…その言葉は今でも残っている。それからだ。
自分を受け入れてくれて、固まっていた心を溶かしていってくれた。
鬼兵隊が…この、高杉晋助が。
「…晋助、ごめん。…私…、…なにもできなかった…」
「あ? …何言ってやがる。十分真選組の足止めはしたろう」
「晋助……」
「……あとは休みゃァいい」
——優しすぎるのだ。不器用で極悪だが、その身は優しすぎる。
いつもいつもいつもいつも、優しくしてくれる。
だからこそ…この男を、こんなにも護りたいと思うのだ。
「っ晋助…!」
「……なんだ」
「私…、晋助を護るから」
「……」
「…絶対、晋助の望みを叶えてみせる」
真っ直ぐに晴香は高杉を見て言った。
フゥッと高杉は紫煙をはき、妖艶に笑った。
「…相変わらず馬鹿な女だ。…オメーは」
「ちょ…誰が馬鹿よっぃぃいいぃたたたたたたたァァ…!」
「大人しく寝とけ」
「ちょっ、晋助ェ! ちゃんと返事してよ! 何か恥ずかしいじゃないのォォォ!」
「…………」
「し…晋助のバカヤロォォォォォォォォ!」
頬を紅潮させて叫んでいる晴香を背に、フッと高杉は笑う。
「…馬鹿な女だ。…俺が————……」
「晋助様ァァァ! 晴香さんはァァ晴香さんはァァァァァァ!」
「この部屋の中だ」
「晴香さんんんんんんんん!」
————死なせやしねぇよ。…オメェを。
————仲間を。この鬼兵隊隊員誰ひとり。
————“俺”が…護ってやる。
「きゃあぁあああっ! いだいいいいいまたこちゃんんんん!」
「晴香さんんんんん!」
「また子さん何をして…こ、これはァァァ?!」
「また子殿が晴香を襲っているでござる」
「「断じて違う!」」
騒ぎ声を聞きながら、心地よさげにフゥッとまた高杉は紫煙をはいた。
—
「…………」
「…………」
…ぜーんぶ八雲が今話してくれた、晴香さんの過去。
何かすっごいスッキリした顔をしてる。
「…はぁ〜。…スッキリしました! 長い話ですいません」
「いやいや、気にしないで」
「…つか隊長、理解できたんスか? あーゆーおけぃ?」
「どこまで馬鹿にしてんの?!」
頑張ったよ?! 頑張って理解したよ?! 理解できたよ?!
「…八雲」
「…はい?」
「これから…どーすんの?」
「………」
「晴香さんと対峙したとき…アンタ彼女を斬れる?」
晴香さんが風霧家の父を斬ったとは言え…明らかに盾にした男がアウトォォォだし。
母の方は晴香さん何にも悪くないし。…八雲の彼女に対する恨みはもう0の筈…。
「…馬鹿ッスねぇ、隊長」
「あ゛?!」
「…俺ァ今、アンタらを護るためだけにいることにしたんスよ。
ずっと姉貴を斬ることも考えてましたが…今はそれだけだ」
「八雲…」
「だから、斬れます。アンタを…アンタらを護るためならね」
…ウン、あんまり斬らせないようにしよう!
そんなね! 悲しい思いはね! させたくないものね!
「さて…酒でも飲みますか、隊長?」
「んー? 酒?」
「……。…今夜は月が綺麗っスから」
フッと空を見上げれば…大きな大きな、黄金色に輝く満月。
本当に綺麗。…なんか、癒される。
「…そだね。飲もう! 飲んでその感情を流しちゃおう!」
「いやそれは考えてないッス」
「気にすんなァァ! さァァァァ飲むぜェェェェェェ!!」
「うおォォォォォォ!」
( アンタが隊長で、良かった )
—
アレ…?
何か字数余ったので次回から何が始まるか分かる人には分かるセリフ←
「一番隊、……厠」
「「「「「「……( д )……」」」」」」
追憶編読んで下さり、有難う御座いました!