二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.76 )
- 日時: 2013/10/06 22:45
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: y88BZl/P)
…アレ? なに…コレ……? 空が…真っ赤…だ…。
…アレ? 違…う…? 真っ赤なのは…わた、…し——…
31訓 記憶喪失とかンなベタな…え、マジで?
「「「八雲ォォォッ!」」」
「あ…近藤さん、副長、沖田隊長」
病院内全力で走ってきたみたいだけど…いいのか?
まァ…そんなのんきな状況でもないから仕方ねェか…。
「栄蓮が! 栄蓮が事故にあったって本当かァァ!」
「落ち着いてください、近藤さん」
「八雲…ホント何があったんでィ? 説明してくれよィ」
「あー…っとですね」
隊長は今日見回りの途中に坂田さんに出会ったらしく。
ちょっと2人で立ち話を…とトーキングしていたらしい。
そこに車がボカンとつっこんできた…そうだ。
「ッたく…見回りの途中に話なんかしてるからだ」
「自業自得でさァ」
「アンタら血も涙もないな」
すぐそばには新八さん達もいる。見ねぇ顔がいくつか。
「八雲さん…お互い大変ですね……」
「そっスね…。まァ、こっちはあんな感じなんスけど…」
「血も涙もない感じですか? …こっちもです」
「マジか」
その時。隊長と坂田さんを引いたらしい男がやってきた。
…いかにも事故起こしそうな感じだ。
「いやァ、マジすんませんでしたァ。電話してたら確認遅れちゃって。
ホントッ、マジすんませーん」
「貴様ァァッ! 俺の栄蓮に何してくれてんだァァァァッ!」
イヤ、アンタの隊長じゃないっス、近藤さん。
「テンメェェ…運転中に電話たァいい度胸じゃぁねーかァァ…。
切腹だ切腹ゥゥッ! 栄蓮引いた罪は切腹で償えやァァァッ!」
「ちょいと写真撮らせてもらえやすかねィ、アンタの。
藁人形に貼り付けてガンガン叩いてやりまさァ」
何この人たち。マジ恐いんだけど。
しかも神楽さん達まで坂田さんの敵とってるし。ちょっと同情。
「ちょっと…皆さんいい加減にしたらどうっスか。恐ェっすよ」
「八雲……。そうだな、ちょっと落ち着いたほうが」
「おいこらよそ見野郎。指1本1本切り落としてってやらァ。
それか首をカクッとやってやろうか? あ? 隊長に何してんだコラ」
「「「「「オメェが1番恐ェわァァァッ!!」」」」」
…俺ァ正常っすよー。うん。正常…だよな、うん。
「アンタらうるさいよォォ!! ここは病院だって分かってんのかァァ!!」
「いや君の方がうるさい」
医師さんナイスツッコミ。俺も思いました。
その時、開いた扉から全員が中に入って行く。え、いいのか?
…まァ、とっとと隊長笑ってやるか。
「……アレ?」
何だ…2人とも意外と元気そうだ。頭に包帯巻いてるけど。
みんなも安心したようで、いつも通り接している。
「隊長、具合はどうなんスか?」
「え、あ、えっと……あの」
…そーいや、髪下ろした隊長久々に見たかも知んねぇ。
ずっと髪くくってるからなー。…なんてのんきに考えた。
「ッたく。手間かけさせやがって…」
「栄蓮んんんん! 良かったァァ! 元気そうで父ちゃん嬉しいぞォォ!」
「近藤さん、それやめて下せェ」
…アレ? …なんか隊長の様子が…おかしいような?
それに…坂田さんの様子もおかしい気がする…?
「栄蓮さん! 栄蓮さんも元気そうで良かったです!」
「銀ちゃんもババアも心配かけさせんなヨ!」
「へ〜ェ…この子が噂の税金泥棒の唯一の女かい」
「フッ…私ニハ劣ルガ、ナカナカノ顔ダナ」
イヤ隊長の方が余裕で顔いいよ。何だこの猫耳天人。
「……あの、すいません」
「…何スか、ソレ…気持ち悪ィ」
「ここは…何処ですか?」
………………………………………………………………。
「……は……?」
「あ…ソレ、僕も思ってました…。それに君達は一体…?」
「ぼ、僕…? 銀さん、一体何を言って…?」
……まさか……?
「どうやらこのお二方、記憶喪失になってしまったようです」
「「「「「「「「………………」」」」」」」」
「「「「「「「「「え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ッ?!」」」」」」」」」
(多分その時の副長と沖田隊長の顔を、俺は一生忘れないと思う)