二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 生涯バラガキ 【記憶喪失編】 ( No.83 )
- 日時: 2013/10/08 22:41
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: I3lm3qcr)
- プロフ: ちょっと文省略しすぎた(´;ω;`)
Sora様
八雲とお妙さんの関係は栄蓮と神楽みたいな感じですね(笑)
喧嘩もするけど協力し合う時はしあうみたいな( ´∀`)
...Let's ジャスタウェイ! でございまs((
瑠李
ジャスタウェイのあの目がなんかすき←
もうオラには感情ねーよみたいな((黙
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結局あの日から栄蓮と近藤の行方は掴めず終い。
さらには銀時までもが行方不明となるしまつ。
屯所内で八雲は、ただただ茫然としていた。
33訓 忘れさせちゃいけないことは思い出させろ
「えーと…山崎。…ん? コレなんて読むんだ?」
「退です。山崎退」
“さがる”ってうっても“退”出てこないよ面倒くさいよ…。
…武装警察真選組の観察である山崎退はとある工場に来ていた。
そこは何か事件の匂いがするらしい。
「おたくもリストラされたのかい? ここにいる奴ァ皆そんなもんさ。
オーイ皆ァ、新入りだぞォ。似た者同士仲良くやってくれー」
無論山崎はリストラなどではない。れっきとした仕事である。
行方不明となっている栄蓮と近藤の所在も知りたいところだ。
栄蓮が行方をたって以来、何かもうニコチンとドSと二枚目が色々とおかしい。
(一体どこに行っちゃったんだよ〜栄蓮隊長ォォ…!)
「——こんにちは。新入りさん…ですか?
私も最近入ったばかりなんです。宜しくお願いしますね?」
「あ、どうも。こちらこ……」
丁寧語で話しかけてきた人物を見て山崎はフリーズした。
いや、どう見ても栄蓮である。髪はおろしているようだが。
ちょっと大きめの作業服に身を包んで、綺麗な笑みを浮かべているが。
「ッて栄蓮隊長ォォッ?! なァァにしてるんですかァァッ?!」
「え? えれんたいちょー? …ごめんなさい、よく分からないんですが…」
「皆さん心配してるんですよ?! それより近藤さんは?!」
「あ、あの…ッ! な、なんか…ご、ごめんなさい…ッ」
「——オイ、ジミー。栄蓮さん泣かせちゃダメだぞ」
どこかで聞いたことのある声。
ギギギギギ、と山崎は首を回転させて声の主の方を見る。
「あ、銀時さん。お疲れ様です〜!」
「お疲れ様、栄蓮さん。このあとどう? 飯食いに行く?」
「アンタらなんでそんな仲良くなってんだァァァッ!」
…銀時である。
ウフフアハハと会話している2人を見ていると山崎はだんだんイライラしてきた。
「何してるんですか万事屋の旦那ァ! アンタ万事屋は?」
「ヘイ新入り、その2人記憶喪失だから何言っても分かんねェぜ」
「栄蓮隊長はともかく…旦那まで記憶喪失ゥゥ?!」
「あ、でも…万事屋は解散しました」
「解散んんんん?!」
何だかもう訳がわからなくなってきた山崎である。
——そして仕事が始まった。
ベルトコンベアに乗って流れてくる何かを組み合わせる地道な仕事だ。
「オイィィィ! テメッ何やってんだァ?!
こういう流れ作業は1人がミスったらラインが全部止まっちまうんだよ!」
「ス…スイマセン」
早速お叱りをうける山崎。…しかし、しかしだ。
何かもうやる気の失せる表情をした顔。
棒の手が2本胴体部分についたコレは一体なんなのだろうか。
「あの…コレ、なんなんですか? 何作ってるんですか?」
「はァ? アレだよお前…ジャスタウェイに決まってんだろーが!」
「だからジャスタウェイって何だって聞いてんだろうがァァ!」
「ジャスタウェィはジャスタウェィだァァ! それ以上でもそれ以下でもねェェ!」
イヤ名前だけは妙に立派だが、非常に見ていて苛立つ表情をしている。
恐るべしジャスタウェイ。
「こんなもんはなァ! ただひたすら手ェ動かしてりゃいいんだよ!
見ろォ、坂田と栄蓮をォォ!」
「うおおおお! スゲェェ! 速ェェ!」
「流石坂田さんと栄蓮さん!
次期工場長候補と副工場長候補は違うねェェ!!」
「ふふ〜、何か天職見つけちゃった感じです〜」
「「「おおおおお! いいねェ栄蓮さん!」」」
「イヤアンタには既に隊長という天職があるからァァァァッ!」
—
「ふぅ〜…ひと仕事した後のお弁当は美味しいですね〜、銀時さん」
「そうですね〜、栄蓮さん。あっ、お茶飲みますか?」
「え? いいんですか? 有難う御座います、銀時さん」
「もうアンタら爆発しろよ」
休憩時間。非常に山崎は疲れた様子だ。
とりあえず栄蓮を発見したと土方に伝え、改めて栄蓮の方を向き直った。
「栄蓮隊長、帰りましょう。貴女の居場所はここじゃないんですよ!」
「え…? い、いえ…あの…。そんな事を言われても…」
「アンタは隊長なんです! 三番隊隊長、土方栄蓮なんですよ! キャラ戻してください!」
「キ、キャラ戻してくださいと言われましても……」
「——コラ貴様ァァ! 栄蓮さんに何をしているかァァッ!」
変なのが来た…と山崎は身構える。
…が、次の瞬間フリーズした。いやどう見てもゴリラである。近藤である。
「ゴッ、ゴリさん! お疲れ様です〜」
「いやァ、お疲れ様です栄蓮さん! 最近この職にも慣れきましたn」
「——何してんだアンタはァァァッ!」
「グフッ」
山崎のパンチが近藤にクリーンヒットである。
ズザザァァッと倒れこむ近藤。慌てて寄り添う栄蓮と銀時。
「何してるんですか! えっと…あの…えっと…新入りさん!」
「山崎だァァッ! もう何でもいいから名前だけはちゃんと呼んでください!」
「ジミー! ゴリさんも僕たちと同じで記憶喪失なんだ! デリケートに扱わなきゃなんだァァ!」
「記憶喪失ゥゥ?! ちょ、局長までェェ?! バカのくせに! バカのくせにィィ!」
「言いすぎですよジミーさん! バカはバカなりにバカな悩み抱えてるんです!」
「もう面倒くせェよアンタらァァ! て言うか山崎だっつってんだろォ!」
ガッと山崎が近藤の腕を掴む。
その拍子に近藤が持っていたジャスタウェイが、少し離れたところに落下した。
…次の瞬間。
——ドガァァァァァンッ!
「「「…………」」」
「……………………」
…物凄い爆発である。
1つのジャスタウェィの爆発により、倉庫内にあるジャスタウェィにも次々と誘爆している。
ぼーぜんあんぐりといった感じだ。
「……う」
「嘘ォォッ! ジャスタウェィがァァッ! ジェスタウェィがァァッ!」
「爆発物だったなんてェェェッ!」
「で、でも悪いのはそんなのを作らせてたおやじさんです!
おやじさんであって、悪いのはジャスタウェィではないです!」
「アンタいい加減に目ェ覚ませ隊長ォォォッ!」
迫ってくる炎から逃げながら山崎は叫ぶ。
安全なところに4人は逃げ込む。ほぅ、と息をつく栄蓮。
「ッ…栄蓮隊長! とっととアイツらやっちゃいましょう!」
「え…? で、でも…私…は…」
「ッ…! いい加減に記憶取り戻してくださいよォォォ!」
「いやそんなこと言われましてもォォォ?!」
「アンタがいなくなって…特に! もう風霧副隊長がボロボロなんです!
確か風霧副隊長のことは…昔、栄蓮隊長が助けたんですよね?!
昔栄蓮隊長が風霧副隊長のことを変えたんですよね?!
そんなアンタが副隊長の前から姿消してどーすんですか!
そんなアンタが! 副隊長のこと忘れて…どーすんですかァァッ!」
「な、なに…言って——」
『…俺に、関わんな…。もしくは…、殺せ…! ッ…殺してくれ…!!』
——…アンタが私を殺す理由がないように私にもアンタを殺す理由はない。
『…頼む…。もう…恐ェんだ…。裏切られんのも…誰かを殺すのも…もう…恐ェ…。
俺に……居場所なんざ…ねェんだ……ッ——!』
「…ッッ!」
突如浮かんだソレに、栄蓮は両目を見開く。
何だ今のはと頭の中で自問自答を必死に繰り返す。
「ッ…とりあえず、副長達には連絡入れました。
ですからここはまず逃げましょ——」
「——まさかオメェらが…幕府の犬だったとはなァ」
「「「!!」」」
静かに山崎の首に刀があてられる。
ここの現工場長…いわゆるおやっさんだ。不敵な笑みを浮かべている。
「しかし残念だったなァ。こう見えても昔は同心として悪党を追い回したマムシと呼ばれてたのさ。
…しつこさには評判があってねェ」
「ザ、ザキさん!」
「もう少しで幕府に目にもの見せることができたのに…。
だが…こうなったらもう後へは引けねぇ。
準備万端とは言えねーがやってやるぜ。
腐った世の中…俺の爆弾によってひっくり返したらァ…」
(はーい、危ないからさがりなさーい)