二次創作小説(紙ほか)
- Re: 銀魂 −銀の世界のその果ては− ( No.39 )
- 日時: 2013/09/29 17:29
- 名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)
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あずまs、きてくれて有難う!!
***
「旦那ァ」
「ん?」
「ちょっといいですかィ」
沖田は三人をじぃっと見渡し、次の言葉を紡いだ。
「旦那とアンタの剣に、同じ筋が通ってるようなきがしましてねィ・・・何か理由があるんですかィ?」
その言葉に、銀時たちのふざけた空気が一変し、凍りつく。
「何で?」
「戦ってて解ったんでさァ。どちらも我流みたいですがねィ、奥のほうは同じなんでさァ。・・・俺としては、師が同じとかだと思いやすけど」
沖田が言い終えた後、銀時たちは顔を見合わせた。
視線を合わせてから、三人はこちらを向いた。
「さすがだよなァ。総てを悟るってだけあらァ」
「名前に劣らぬすばらしい洞察力だ・・・」
「感心してどうすんだ、ヅラァ」
道場の入り口のほうから、神楽たちが駆け寄ってくる。
「銀ちゃん、サド、何話してるアルか?」
「総悟?」
「ああ、近藤さん。今ですね、旦那達の剣について話してるんでさァ」
「剣?万事屋の剣のことか?」
「そうでさァ。旦那達二人の剣に同じものを見つけましてねィ」
五人全員、銀時のほうを向くと、三人は諦めに近い溜息をついたかと思えば、くるりと方向転換し、まるで「来い」と言うかのように手招きをした。
沖田たちは慌てて道場を出て、銀時たちの後を追った。
*
部屋を緊張のような張り詰めた空気が包む。
息苦しさに、神楽と新八は顔を見合わせ、近藤と土方は眉を潜め、沖田は相変わらずのポーカーフェイスで銀時たちが話し始めるのを待った。
「俺たちはさ・・・・」
そこから語られたのは。
銀時が昔、「屍を喰らう鬼」と罵られたこと。
そんな銀時を救ってくれた恩師が居ると言うこと。
その師の元へついた銀時が、高杉と桂に出会ったこと。
その師の名が、吉田松陽であるということ。
「な・・・」
近藤と土方、沖田は絶句する。
吉田松陽といえば、あの有名な攘夷思想家である。
そんな人物が、目の前の三人の師だったとは。
話はまだ続いていた。
その師の元で、剣術を学んだ。
師はそのころから、幕府の人間と関わるようになったらしい。
そして、挙句の果てには。
「先生は・・・・先生は、犯してもない罪を被せられて・・・・」
———幕府の奴等に、殺された———