二次創作小説(紙ほか)

Re: 魔天使マテリアル ( No.34 )
日時: 2013/10/12 20:50
名前: 瑠李 (ID: x2W/Uq33)

サーヤが姿を消してから数週間。
マテリアル達の精神は最悪だった。


「一体…何処に行ったんだ、サーヤ…!」


悲痛な声も、今は空しく響くばかり。

彼女は、重い使命と力を背負ったマテリアル達にとって、まさに光だった。
優しく、傷も悲しみも包み込んでくれる。
そんな彼女は今、ここには居なくて。
それがどうしようもなく、自分の無力さを実感させる。
レイヤは唇を噛みしめ、拳を強く握り込む。


「レイヤ君…」
「レイヤ…」


志穂と徹平が心配そうに声をかける。
それを耳にしたレイヤは、はっとして我に帰る。


「ごめん…イラついてた」
「大丈夫ですか…?」
「…ああ」


レイヤは疲れた顔でそう答えた。
この様子だと、ロクに寝ていないのだろう。
レイヤは立ち上がるとウィンドミルの二階へと上がっていった。

そんな様子を、今まで黙って成り行きを見守っていた伊吹と圭吾が見ていた。