二次創作小説(紙ほか)

Re: 魔天使マテリアル  「さよなら、また会おう」 ( No.66 )
日時: 2013/10/18 19:22
名前: ルイ (ID: x2W/Uq33)

「っぎゃああ!」


朝7時、階下から聞こえた悲鳴にて、起床。
何事かと降りていけば、真っ白い皿になにやら黒い物体。


「・・・母さん それ何」
「・・・えへへ・・・ちょっと・・・お、お、オムライスを・・・作ろうと思って・・・」
「・・・・失敗したんだ」
「・・・ハイ」


レイヤが小さく溜息をついて、裏口から入ってきた伊吹を見やると、伊吹は額に手をやり、言った。


「・・・だから・・・お前の料理は・・・食材に対する・・・冒涜だと・・・言っているだろう」


なんだか背後に黒いオーラが見えてきた。
見覚えがあると思えば、レイヤの殺人光線のそれと酷似していた。
綾香は冷や汗を浮かべ、ゴメンと言う。


「でもこれは・・・食べられないね・・・」


綾香の言葉に、キツイ言葉が。


「「サーヤ(紗綾)のほうがよっぽど上手い」」


と。


「紗綾!?あの子料理できるの!?私の子なのに!」
「相当できる。サーヤのほうが上手い。並以上」
「に比べてお前は並み以下、凡人にも達してないぞ」
「なっ・・・涼、アンタね・・・」


綾香は伊吹を睨み、愚痴をこぼす。
でも、そう言われて仕方ないほど、綾香の料理の腕は壊滅的だったのだ。


「母さん、子供の頃なに食べてたんだ・・・」
「黎夜・・・アンタもね、こーんなちっちゃい頃はもっとこう、純粋でよく笑って可愛かったのに!何よこれ、何この無愛想さ!」


綾香はレイヤに抱きつき泣くフリをする。
抱きつかれたレイヤはと言うと、首を絞められ窒息寸前だった。

伊吹は、「料理どころか力加減する出来ないのか・・・ああ、だから卵焼きに玉子のカラが入ってるのか」などと呟いていた。

そんなひと時の暖かい時間とは裏腹に、魔界での”儀式”は進行していた。