二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【銀魂】 情報屋ナギ 【出会い編(ver.定春)】 ( No.114 )
- 日時: 2014/02/13 18:14
- 名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Cj5Qj.rN)
- プロフ: http://www.youtube.com/watch?v
Dr.クロ様
デッドオアアライブっす…(´Д`)
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神楽、九六、百華の三人がいなくなった後、やはり一行は定春に襲われた。
そして思い切り道に飛び出し…そこをドォンッと車にはねられたのだった、
30訓 飼うならちゃんと責任をもて
「こここっ…これは、狛神ィィ?!」
凪達をひいた本人の同席者であるハタ皇子が、目を回している定春を見て声を上げた。
傍に倒れている凪達には目もやらずに、定春にかけよる。
「な、なぜこのような珍種が…! じ、じぃ! 縄はあるか?!」
「あ、ありますとも」
ハタ皇子は定春を車の上に乗せ、その体を縄で車にくくりつけた。
「…こんなことしていいんですか、皇子? 私らただのチンピラですな」
「これは保護だ! こんな貴重な生物を野放しにはできん!
…ゆくぞ。クククク、またコレクションが増えちゃった」
ブロロロロと音を立ててその場を去ってゆくじぃとハタ皇子。
う、と銀時と凪は片目を開けてそれを見た。
…そんな時、三人娘もその黒塗りの車を見つけた。
くくりつけられている定春を見て、ハッと三人の瞳が開く。
「「「定春…?!」」」
その瞬間、三つの影は動いた。
一方、ハタ皇子は車の中で愛猫を撫でながら随分と機嫌がよさそうだ。
「すごいものを手に入れてしまった…。前回来たときはひどい目にあったが…。
これでペスを失った傷も癒えるというもの。のう、じぃ?」
「左様で……、……?!」
ギョッと運転席のじぃが目を見開いた。それはそうだ。
フロントガラスに金髪の女と銀髪の男が包帯まみれでベッタリとはりついているのだから。
「ギャ…ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!! ゾンビだァァァァァァァ!!」
「だーれがゾンビだ。こちとらピンピンしてらァ」
金髪の女…もとい凪はそう言い、銀時とともにニンマリと笑った。
「オーイ、車止めろボケ。こいつは勘弁したってくれや」
「なーんか…めっさ気に入ってるみたいだかんね。おいそこの皇子、顔色悪いぞ。早く車をとめろ」
「この顔色はもとからだってんだァァァァァァァァァァ!」
ギッとじぃが窓から身を乗り出したその時…。
背後からドドドドドドッという凄まじい音が聞こえてきた。
「うオオオオオオオ!!」
「なっ…さ、三人娘がものスゴイスピードで…!!」
「「「定春返せェェェェェ!!!!」」」
誰だソレ?! と驚愕しているハタ皇子にもかまうわけがない。
ブァッと三人はかまえ、次いで思い切り車を吹き飛ばした。
「「「…あ」」」
(定春乗ってたの、忘れてた)
ドシャアアアッと音を立てて車ごと水中につっこんだ。
…肝心の目的を見失うほどに、必死になりすぎていたようだ。
茫然と神楽は跪いた。
「う…うぅっ…」
「神楽…」
「私…また…同じこと、繰り返してしまったヨ…っ」
悲しみに涙を流す神楽の服を、クイクイと百華が引っ張った。
そしてその指が木の上へとむく。
「お嬢さん、何がそんなに悲しいんだィ」
「!」
「女に涙は似合わないっしょ」
「アム」
「「ぎぃやぁぁぁあぁああ!!!!」」
「ぎ…銀ちゃん! 凪ィ! 定春ゥゥッ!」
二人が定春を救ってくれていたようだ。但し腕を噛まれているが。
歓喜のあまりに神楽は大急ぎで、木からおりた定春のもとへと向かった。
「よかった…! ホントよかったヨ…!
…銀ちゃんも凪も…買うの反対してたのに…」
「…凪も俺も知らねーよ。面倒見んならてめーで見な。
テメーの給料からそいつのエサ代キッチリ引いとくからな」
「銀時さん、貴方給料なんて支給したことあるんですか?」
「…ないでしょ?」
「うるせェェェ!」
「…アリガト銀ちゃん、それに凪も。…給料なんてもらったことないけど」
定春とともに微笑む神楽を見て、百華と九六も嬉しそうに微笑んだのだった。
(アイタタタ…。…瑠璃音ー、生きてるー…?)
(…ナ、ナントカ…)
(メーガネー、死んでるー?)
(なんで僕は死んでる前提なんですか漆さん?!)