二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 情報屋ナギ 【出会い編(ver.瑠璃音)】 ( No.19 )
日時: 2013/11/07 21:52
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: ChGJKnnB)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11675920754.html

参照≒「凪と瑠璃音」アップ。
先に謝っておきます。あずま様ごめんなさい((


 あずま様

あばばばばばばばば! こちらこそ有難う御座います!
とてつもなく不安でしたのでそう言って戴けると嬉しいです(´∀`)!
凪や栄蓮達を大好きだなんて…有難う御座います♪

リアルご多忙…無理はしないでくださいね♪ 瑠璃音ちゃんお任せ下さい!(笑)


 Sora様

瑠璃音ちゃん可愛いですよね…!(´∀`)
今からみんなでフルボッコだZE☆タイムです(((←


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 街中を懸命に駆け回る天人達。が、少女は見つからないらしい。
 その時だ。その天人達の前に、ピンク色の髪が揺れた。


 07訓 ピンチの時は自分の長所を活かすべし


「き…貴様! ようやっと見つけたぞ! 大人しくしろ!」
「い…嫌じゃ! こ…この天人共がッ! 捕まえれるなら捕まえてみよ!」
「な……何だとこのガキィ! 全員かかれェェ!!」


 その瞬間少女は走り出す。やはり逃げ足は本当に速い。
 しかし天人達もやっと見つけた少女を必死に追い始める。


「クッソ…! いつまでもちょこまかと…!」
「——あ〜れ〜ェ」
「ぎゃふっ!」


 二、三体の天人が転ぶ。どうやら凪の足につまずいたようだ。
 一方の凪は酔っている(ふりをしている)ようで、ふらふらしている。


「な…何だこの女ァァ! 酔ってんのか?! 酔ってんのかコイツ?!」
「コレは酔えば酔うほど強くなると言われている…二日酔い拳というのさ」
「ただの二日酔いだろうがァァ!! ぐぬっ…?!」


 ガッと二、三体の天人を捕獲する凪。しかしまだ天人は沢山残っている。 
 走り去ってゆく少女と天人共の背中を見つめて凪はひとり息を吐いた。


「はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…!」


 少女もそれなりに疲れてきたようだ。かなり息が上がっている。
 
 後ろから追ってきている天人の手が伸び、少女を掴もうとする。
 その瞬間その天人の顔面に何かがぶつかった。


「はァーいィィィ! ケーキ投げ投げタイムじゃァァァァ!!」
「もったいねェェ! …けどうめェェェェ!!」
「ちくしょォォォ羨ましいぞテメーらァァァ!」
「何だこの銀髪ゥゥゥ?!」


 涙を流しながらケーキを投げてくる銀時に、天人共は数人やられたようだ。

 残る天人はあと少しになってきた。が、まだ少女は走らねばならない。
 コレは少女の足の速さをいかせるような作戦なのだ。だから逃げ続けなければいけないのである。


「はぁっはぁっ…ま、まだか……!!」
「このガキィィィ!! 死ねェェェ!!」
「——!!」


 振りかざされる天人の刀。くっと少女は目を見開く。
 
 …が、次の瞬間天人達の体は網に包まれて宙に浮かんでいた。
 ふと少女がそちらを見ると、ブイサインをしている新八。


 天人共捕獲大作戦、どうやら上手くいったようである。


「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

「お疲れ様…! だ、大丈夫…?」

「し…心配は、いらぬ……」

「良かった…。君の足のおかげで天人共をここまでおびき出せたんだよ。
 …ご苦労さま」

「べ…別に…そちらのためにやったわけでは、な、ないわ…」


 大きく深呼吸をする少女の背中をさすってやる新八。

 天人達は網にひっかかりながらも暴言をはいている。
 ——その時だ。ブラックな黒い影が天人共を覆った。


「さァァァァァてェェェ…天人野郎さァァァんんん…?」
「こっからは俺達のターンだァァァ…」


 ニタァァァァァと凪と銀時は笑う。
 その足元には恐らく先程二人にそれぞれやられたと思われる天人達が縛られて転がされている。 

 …ちなみに顔はボッコボコにされているようだ。


「「うおらァァァ!! 死ねコラァァァ!!」」
「「「「ギャァァァァァァァァッ」」」」

「「…………」」


 新八と少女は顔を見合わせ、同時に吹き出したのだった。


 —


「あの天人共は知り合いの警察に連れて行ってもらったから。
 …もう追われる心配も命狙われる心配もないよ」

「…すまぬ。迷惑をかけた……」


 夕暮れ時。万事屋の中で凪は少女に言った。
 これで一件落着である。少女はもう逃げる必要もなにもない。

 …が、少女の顔色はどこか浮かない。


「…………」
「…………」
「…………」


 その理由を三人とも分かっている。
 凪は煙草を吸いながら、チラチラと銀時と視線をあわせているようだ。


( お前なんとか言え銀時 )
( はァ?! 馬鹿かオメーは! 何で男の俺が言わなきゃなんねーんだよ?! )
( 愛に男も女も関係ねーよ! )
( 愛ってなんだ愛ってェェ! じゃあオメーが言えよォォ! )
( 無理 )
( なんでだよォォォォ?! )


 そう。…帰る場所がないのだ。
 耐え兼ねた新八は少女に近寄り、顔を覗き込む。…今にも泣きそうだ。


「…はァ」
「銀さん…」


 小さく溜息をついた銀時を新八は見る。
 鼻をほじりながら、銀時は少女の方を見た。


「ちゃんと働けよ」
「……え?」
「元貴族だか豪族だか知らねーが、ここで暮らすならちゃんと働けよ」
「……! よ…よい…のか…?」
「あ…? 別にいーよ。なァ、新八、凪?」
「僕もいいですよ!」
「…どっちでも」


 思わずといった感じで、少女の顔に笑顔がほころぶ。
 それはその年齢によく合う笑顔で、本当に可愛らしい表情だ。


「すまぬ。世話に…なる」
「世話してやんよ」
「なんじゃその上から目線はァァァ?!」
「まァまァ」


 また万事屋は明るくなりそうだ、と銀時は思った。
 そういえば、と凪は少女を見る。


「アンタ、名前は?」
「……瑠璃音じゃ! よろしゅう頼むぞ!」


 
(…何が“名前は?”だよ)
(…あ??)
(お前知ってたんだろ。瑠璃音の素性も名前も全部…最初っから)
(……情報屋だからね)
(恐ろしい女だなァオイ)
(ちなみにオメーが一万パクったことも知ってる) 
(サッセンしたァァァァ!!)