二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 情報屋ナギ 【えいりあん編】 ( No.35 )
日時: 2013/11/16 19:32
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: y9vyUWjB)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11696976554.html

参照≒「凪と銀時」アップ。銀さんに見えると…いいな!((←


 Dr.クロ様

九六ちゃんは凪の親友との事ですのでかなり出られるかと!
吉原炎上編とかではもう絶対連れて行きますハイ(( あと可愛いので気に入りましt((黙
次の神楽との出会い編で登場させる予定ですので、お待ち下さい!


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 タコ型エイリアンによって持ち上げられた新八、瑠璃音、漆。
 銀時と凪が助けようと足に力を込めたその時——長谷川がその首に銃口を当ててきた。


 10訓 お母さんの言うことはちゃんと聞こうね!


「勝手なマネするなって言ってるでしょ」
「…てめェ」

「うわァァァ! た…助けてェェェ!」
「な…凪ィィ!」
「パソコン攻撃じゃァァァ!」
「「ギャァァァァ?!」」


 漆が背に負っていたパソコンでエイリアンを叩いている。
 その破片が瑠璃音や新八に飛びまくっているようだ。


「…おいグラサン。その銃口とっとと下ろせ。エイリアンより先に斬るぞ」

「悪いな、情報屋。無傷で捕獲なんざ不可能なのは百も承知だよ。
 だが…多少の犠牲が出なきゃバカ皇子はわかんないんだって」

「…アレの処分許可得るためにウチの助手も凪の助手もエサにするってか。
 どーやらてめーら幕府は、ホントに腐っちまってるみてーだな」


 銀時と凪は長谷川の方を見ずに言う。が、その威圧感は凄いものだ。
 恐らく長谷川でなければ恐れをなして銃を下ろしているだろう。


「ギャァァァァ! く…食われるゥゥゥ!」
「し…新八ッ!」
「ギャァァァァー! も…萌え袖食いちぎられたァァァー!」
「どうでもいいわァァァ!!」


 相も変わらず元気な三人を見て、銀時と凪は少々安心した。

 …今邪魔なのは銀時の首につきつけられている銃口だ。 
 恐らく凪が動いたとしてもこの男は発砲するだろう。


「…言ったろ。俺達は奴等天人と暮らしていくしかないんだってば。
 腐ってよーが俺は俺のやり方で、国を護らしてもらう。…それが俺なりの武士道だ」

「…クク。そーかい」

「んじゃ…私達ァ私達の武士道でいかせてもらう!!」

「なっ?!」


 銀時の首につきつけられていた銃を蹴り上げる凪。
 その瞬間二人は走り出した。


「待てェッ! たった三人の人間と一国…どっちが大事か考えろ!!」
「たったァ? 今の私達にとってはその“三人”の方が優先だねェ!」
「目の前でテメーの仲間が傷つきそうになってんのに、国なんざ知るわけねーだろ!」


 今度こそ足に力をこめて飛び上がる二人。狙うはエイリアンだ。


「新八ィ、瑠璃音ェ、漆ィィィィ!! 気張れェェェェ!!」
「き…気張れったって…!!」
「うぐ…っ…」
「萌え袖ェェェー…!」
「オメーはいつまでソレ引きずってんだァァァ!!」


 木刀と小太刀をそれぞれふりあげる銀時と凪。
 その目にはエイリアンとそれに捕らえられている仲間しか映っていない。


「幕府が滅ぼうが国が滅ぼうが関係ないもんね! 
 俺達は…てめーの肉体カラダが滅ぶまで…背筋伸ばして生きてくだけよっ!」

「この体が滅んでも…仲間だけは絶対見捨てねェェェ!!」


 ズプンッと、木刀と小太刀がエイリアンにつきささる。
 そのまま勢いよく両刀がエイリアンを引き裂いた。

 血の雨が降り注ぎ、それは全員にかかってしまう。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! 余のかわいいペスが…噴水のごとく喀血しておるではないかァァ!!」


 紫色のその丸顔を両手で抱え込みながらハタ皇子が叫んだ。
 一方の長谷川は血の雨を浴びながら煙草を吸っている。


(…背筋伸ばして生きる? 仲間だけは見捨てない? …大事にする?
 まるでガキの学級目標か先生の口癖じゃねーか。“友達は大事にしましょう”…ってか)


「がぺぺ…っ。うっわ、最悪…口ん中まで血が入ってきた……」
「だ、大丈夫か、凪? あ…ハンカチがあった。使うと良いぞ」
「萌え袖ェェ…パソコンンンンー……」
「パソコンは自分で戦闘武器にしたんだろうーが。あんがと、瑠璃音」


(…そういや、お袋もよく言ってたな。背中曲がってるぞ、しゃんと立てって…。
 それに…仲間は絶対大事にしろ…ってな)


「凪ィ、パソコン新台買って〜…」
「は?! ンな金…あるけど。まだまだパソコンあるっしょ?」
「三台も壊れたんだけどー…あと十台くらいはあるけど」
「もう十分じゃねェェ?!」


(…母ちゃん。俺…今…まっすぐ立てて、仲間大事にできているか?)


 長谷川は自嘲気味に笑った。ハタ皇子が長谷川につっかかる。


「長谷川! 今回の件は父上に報告させてもらうぞよ!!」
「……せーよ」
「……な?」
「うるせーって言ってんだ!! このムツゴロー星人!!」
「うぐォ!」


 長谷川がハタ皇子をぶっ飛ばす。
 鈍い音を立ててハタ皇子がふっ飛んでいった。


「あ〜あ! いいのかな〜んな事して〜?」
「…しるかバカタレ。ここは侍の国だ。好き勝手させるかってんだ」
「…ま、仕事が欲しけりゃ情報屋にきなよ。紹介してあげるから」
「……え?」


 長谷川がきょとんとした表情になる。


「いや、間違いなくリストラじゃろう」
「……ぇ」
「バカだな、一時のテンションに身を任せる奴は身を滅ぼすんだよ」
「それ気分でパチンコ行って大負けするどこぞの天パのこと言ってんの?」
「う゛……」
「あー、やっと家に帰れる〜……」
「アンタそればっかりだな」



(その日、長谷川はマダオへの一歩を踏み出したのだった)
(何かっこよくしめようとしてんだァァァァ!!)