二次創作小説(紙ほか)

Re: 【銀魂】 情報屋ナギ 【美女とゴリラとお妙編】 ( No.96 )
日時: 2014/01/07 15:15
名前: 花火 ◆Pt1jMZuGaQ (ID: Iohw8dVU)
プロフ: http://ameblo.jp/hanabi1010/entry-11744605181.html

 Sora様

頑張りますッ!(´∀`)

 Dr.クロ様

私もなんとか生還です…グフッ((
三人娘ほんと強いですからね…(´∀`)

 竜様

了解です! 有難う御座いますm(_ _)m!

 己傘下様

なるほど! 修正しておきます! 有難う御座います!
いえいえ、ぜひぜひそういうご指摘ください!

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 突如現れたストーカー男と美女。とりあえずフルボッコタイムは終了した。
 顔面傷だらけで、男はお妙を相も変わらず見ているようだ。


 24訓 不器用な奴が一番泥をかぶる


「本当に申し訳ございませんでした、ウチのバカが…」
 ((((((((お母さん?!))))))))
「あ、いえ…お気になさらないでください…」
「ほら、アンタも頭下げろ」
「グボッ!!」


 頭下げるというか机に叩きつけられた“勲”と呼ばれた男。
 凪はいつも以上に目を座らせている。


「私は近藤美月と申します。で、こちらが弟の近藤勲です」
「し、志村妙です」
「坂田銀時。こっちのメガネが志村新八で、そこのチャイナ服が神楽」
「…神風凪。そこのパソコン持ってんのが式部漆、簪つけてんのが瑠璃音」
「夏八木百華です。よろしくお願いします」
「…神無月九六」


 個性的なメンバーに美月は口元を緩めて微笑んだ。
 その笑みに一行は思わず息を呑むほどの美人である。


「よろしくお願いしますね。ホラ勲、アンタも」
「分かったから姉さん! 自分でするから! もうさっきから机に頭うちつけられてるだけだからソレェ!」
「……………………」
「無視ィィィ?!」

(…仲いいな)


 凪が心の中で静かに呟いた。恐らくほかもそう思っているだろう。
 コホン、と近藤が咳払いをして、じっとお妙を見た。


「お妙さん! 俺は君がどんな人生を歩んでいようと、俺はありのままの君を受け止めるよ!
 君がケツ毛ごと俺を愛してくれたように…!」

「愛してねーよ」

「…い・さ・お?」

「待ってェェェ! 待って姉さんんんん! お願いだから銃しまってェェェェ!」

「…ケツ毛ごと愛するってどういうことじゃ?」

「…さぁ?」


 瑠璃音と九六も首を傾げている。
 グシッと凪は煙草を灰皿におしつけて、近藤を見た。


「オイゴリラ」
「誰がゴリラァァァ?! …ん? …アンタどっかで…」
「そんなにお妙と付き合いてーんなら…この銀髪クソ天パと決闘すれば?」
「「え」」


 近藤と銀時の声が見事に重なった。あぁ、と美月も手をたたく。


「そうね、それがいいんじゃないかしら。坂田さん、うちの馬鹿を負かしてください」
「姉さァァァァァァァァん?! なーんで俺負ける設定ィィィィィ?!」


 —


「…で…なんでこうなんのォ〜?」


 漆が帰りたそうにぼやいた。ゴチィンッと凪からの鉄拳が振り下ろされる。


「一応銀時の勝負も見てやんねーと」
「知らないよォ〜…」
「まァ、まずあの銀時さんが負けることなんてないでしょうけどね」
「ももちゃん分かってるねー」
「いや、勝負はどうなるか分かんないアル。でもそんな時は私の傘が火を吹くネ」
「…じゃあ私の傘も火を吹くかも」
「ぬしらここら一帯を炎上させる気じゃろう」


 瑠璃音の冷静なツッコミが入った。フッとクールに夜兎娘は笑う。
 新八とお妙はどこか不安気に見ているようだ。

 そんななかで美月が申し訳なさそうに頭を下げてきた。


「あの…本当に、こんなことになってしまってすいません…」
「あ、いいんですよ? 発案したのはどこぞのシリコン女ですし」
「シリコンじゃねーよモノホンだっつってんだろ」
「もう一種のお約束言葉になってきてるよ」


 橋の上から対決を見守る一行。だが銀時はまだ来ていないようだ。


「おっそいなァ〜…。早く帰りたいのに〜…」
「もうすぐ来ますよ」
「あ、来たアル」


 どうやら銀時が厠からようやくの登場だ。
 近藤は待っていましたと言わんばかりに声を上げた。


「遅いぞコラ! 大の方か!!」
「フッ…ヒーローが大なんてするわけねーだろ…」
「なんかすごい格好つけておるんじゃが」
「…糖の方だ!!」
「糖尿に侵されたヒーローなんて聞いたことねーよ!!」
「全然かっこついてねーし」


 橋の上で傍観する一行は呆れ顔である。美月も苦笑している。


「獲物はどーする? 真剣が使いたければ貸すぞ。お前の好きにしろ」
「俺ァ木刀で充分だ。このままやろうや」
「…なめているのか、貴様」
「ワリーが人の人生かけて勝負できる程、大層な人間じゃないんでね。
 代わりと言っちゃなんだが…」


 フッと銀時は微笑して目を閉じた。
 次の瞬間カッと目を開け、橋の上にいる凪の方を指差す。


「俺が負けたらあの金髪三つ編み女の胸タプっていいぞぶぇファッ!!!!!」
「銀さあああああああああああああんんんんん?!」


 どこかから大岩が出現し見事に銀時は押しつぶされている。
 橋の上の凪はどす黒いオーラを放っているようだ。


「オイコラ腐れ天プワァ…なーに私を犠牲にしてんだァ…マジぶっ殺すぞつーか死ねェ…」
「出たよ。完全なる毒舌モード入ったよこの人」
「…ていうか既に半死にだよ…」
「オーイ銀時さーん、生きてますかー。なんならも一個岩乗せてあげましょうかー」
「百華ァァァァァァァ! 主は何を言うておるのじゃァァァァァ!」


 そんな会話が橋上で繰り広げられている中、銀時がなんとか出てきた。
 ガペペッと口の中に入ってきた砂利をはきだしている。


「ったくゥ…あんだけデケーんだからちょっくらサービスしてもいいよなァ?」
「ふざけんなよカスまじ死に晒せよ腐れ天パ糖尿寸前野郎が朽ち果てやがれ」
「凪ィ〜。もう止まんなくなってるよォ〜」
「…どうせなら…。…勲!!」


 美月の呼びかけに近藤が反応し、彼女を見た。


「手っ取り早く決着つけなさい。但し木刀でね」
「…木刀?」
「命賭けるなんてことまではしなくてもいいのよ」
「お、おうよ」
「だったら俺の愛刀貸してやらァ。使えよ」
「…お前はどうするんだ?」
「新八ィー。木刀貸してくれー」
「は、はいッ!」


 橋の上から新八が自分の持っていた木刀を銀時に投げた。
 近藤が銀時の洞爺湖で、銀時は新八の木刀で戦うこととなる。


「…ではでは」
「いざ…尋常に…」
「「勝負!!」」


「行ったれ銀さんんんんん!」
「頑張るのじゃァァァァァ!」


 橋の上からも声援がとんだ。銀時と近藤は木刀を大きく振りかざす。
 …が、その時。近藤の持っていた洞爺湖の半分がおちた。


「…あれ?」
「はあああああああああ!」
「ちょっ、待っ…あれェェェェェェ?! 先っちょが…」
「うおらァァァァァァァ!!」

「ねェェェェェェェェェェェェッ!!!!!」


 ドゴォッと吹っ飛ばされる近藤。
 橋の上では凪だけではなく全員が目を座らせた。


「甘ェ…天津甘栗より甘ェ…。敵から獲物借りるなんざよォ…」

「な…んだと…」

「厠で先っちょ削っといた。ブン回しただけで折れるくらいにな」

「ッ貴様ァ…そこまでやるかァ…!」

「こんなことのために誰かが何かを失うのはバカげてるぜ。
 全て丸くおさめるにゃ、コイツが一番だろ」

「…コレ…丸い、か……?」


 ガクリと気を失う近藤。
 銀時は上機嫌で橋の近くへとやってきた。


「よォ〜。どうだいこの鮮やかな手ぐ…ちゃぶァ!!!!」
「「「「「「ふざけんなよカスまじ死に晒せよ腐れ天パ糖尿寸前野郎が朽ち果てやがれ」」」」」」
「オイィィィィィィ凪と同じこと言ってんぞォォォォォォ!!!!」


 凪とお妙、美月をのぞくメンツにフルボッコにされる銀時。
 ハァ…と凪は溜息をついた。


「あんなことして勝って嬉しいんですか、この卑怯者!」
「見損なったヨ! 侍の風上にもおけないネ!!」
「こっちは早く帰りたかったのに何無駄な時間過ごさせてんだァァ!」
「遊園地のチケットおごれェェェ!」
「ホントにお主は糖尿じゃのぅ!!!」
「私の傘が火を吹きそうだよ?」
「漆あたりからなんかおかしくねェェェェェェェ?!」

(まァそのおかしくなってるあたりからは、ちゃんとオメーの気持ち分かってんのさ)


 不器用なやつだ、と凪は微笑した。
 そして笑みを浮かべて銀時達を見ている美月に声をかける。


「美月さん、なーんかすいませんでしたね」
「お気になさらず。…いい人じゃないですか、坂田さん」
「すんごい不器用ですけどね」


 一番泥をかぶることになったのは銀時だが…まァよしとしよう、と凪はしめくくった。

 
(アレ…? 副長、あそこで倒れてんのって局長じゃないですか?)
(何言ってやがる優…って…マジだ)
((近藤局長…))