二次創作小説(紙ほか)
- Re: 銀魂“真選組討伐部隊・零番隊帰還”キャラ募集! ( No.116 )
- 日時: 2013/11/12 21:12
- 名前: 楼蘭 (ID: 9RGzBqtH)
二十五訓/表と裏。自我と非我。どれも全て要は自分自身だよね?
「ったく、何浮かれてんだか」
「十四郎、やたらと不機嫌だな」
「当たり前…うわっ!!いつから!」
どうやら気がつかなかったらしい。松菊はずっと隣を歩いていた。
「最初からいたけど。ってか聞きたいことがあってよ」
「何だ?」
「伊東カモ・太郎ってだれ?」
「いや!そんな奴俺も知らないんですけどぉ!?」
「あれ?良い党カモ・太郎?」
「どこの選挙の太郎だよ!伊藤鴨太郎だろ」
「あぁ!そんな名前。んで、何奴?」
「一年前ぐらいに入った奴で参謀だ」
「散歩か。んで役所は?」
「いや、参謀だって。誰が散歩っつった」
「参謀?」
「文武両道で能力的にかなり優れているため参謀の地位を任されている奴だ。頭がキレる」
「んじゃ、戦い面での頭脳が十四郎なら普段の真選組の頭脳ってわけだ。あっ、俺ちょっと用あるから鍛冶屋で待っててくれよ」
松菊は反対方向に歩いた。
「なんで俺が待たなきゃなんねぇんだ?」
という土方の異論は聞こえず。
松菊は一人歩いていた。
「黒き太陽?」
「ん?」
松菊はふと振り返ると赤毛の花魁華札がいた。
「久しいな」
「華札さんじゃねぇか。いつ帰ってきたんだ?」
「今じゃ。今度は星を回ろうと思ってな」
「星?ってターミナルと逆じゃね?」
「…そうなのか?」
「……方向音痴かよ」
「やかましいわ。わらわは別に迷ってなどおらん」
「…いや、そこ否定すんなよ。ちょっと待って。どうせ俺戻るから途中まで送ってやるよ」
「相変わらず上からな若造じゃ」
「送らせていただきますよ」
「うむ、くるしゅうない。ところでお主。何をしておるのじゃ?」
「明日夕凪の誕生日」
「兎のか」
「んで、ちょっとしたプレゼントをな。おっ、これこれ」
松菊は手に取ると店の中に入って行った。
「お待たせ」
「何を買ったんじゃ?」
「秘密」
「何を買ったんじゃ?」
「だから秘密だって!恥ずかしいだろ!」
「恥ずかしいものを買ったのか!」
「誰がいつそんなこと言った!?」
「ならはようみせんか」
「これだけはやだね」
「餓鬼」
「どうせ齢二十代の餓鬼だよ」
「可愛げがない」
「男に可愛げがあってたまるか」
子どもじみた喧嘩をする方が恥ずかしいだろ…。
そうこうしてるあいだに十四郎と別れた道に到着。
「ここを真っ直ぐ行って二つ目の角を曲がったら近道だから」
「うむ。感謝する」
「んじゃぁな。またお土産宜しく」
「却下じゃ」
そう言って別れた。
「さてと、あとは十四郎にケーキ奢ってもらって」
浮かれてる松菊。だが目の前で思いっきり人が飛んできた。
「うわっ!!なんだ?」
前をみると栗毛の眼鏡をかけた男が刀を抜いていた。っというより隊長服を着ていた。
「真選組の隊員が襲われていると聞き駆けつけてみれば」
「は?えっと…えっ?」
「君は、零番隊隊長・黒田松菊さんだったはず」
「俺の名前を」
「僕は伊東鴨太郎だ」
「あっ!……インテルっぽいな」
「いや、それを言うならインテリ」
「あっ!十四郎!?怪我してんぞ?」
「何でもねぇよ」
土方は立ち上がり歩き出した。
「あっ、ったく。伊東さん?また後でな」
そう言って松菊は土方の後を追いかけた。
屯所に帰ると夕凪が抱きついてきた。
「まつ!なんで勝手に僕ほってくの!?」
「大人の事情だ」
「ん?……トシ?」
夕凪は隣の土方を見て首を傾げた。
「どうした?」
「別に。それより怪我してるよ。塩塗らなきゃ」
「お前心配してるんだよな?」
「塩……そりゃ激痛だな」
「ん?」
夕凪は再び首を傾げた。