二次創作小説(紙ほか)
- Re: 銀魂“真選組討伐部隊・零番隊帰還” ( No.13 )
- 日時: 2013/10/20 19:48
- 名前: 楼蘭 (ID: aUfirgH8)
七訓/敵と味方。案外おんなじ目的だったりする時あるくね?
「今日も平和だなぁ」
夕凪熱事件から数日後の夜中。松菊は珍しく一人で歩いていた。
夕凪?夕凪は厠です。
「あぁ…暇だな」
「トゥ!」
「げふぁっ!」
背後より夕凪の蹴りが入り平和な時間は終わった。
「何晒しとんじゃ!」
「蹴り」
「ふざけんな!服汚れたろうが!」
「総ちゃんがくれた服に着替える?」
「そのふざけたロッカー的な服を俺に着ろと?」
「夏は暑いからノースリーブ式だって」
「明らかにふざけの産物じゃねぇか」
「僕は着ないけどね」
「俺もきねぇよ。ってかこんなのきれるか!」
松菊は服を投げた。
「ってか明るいな。夜なのに」
「吉原だからね」
「ってかなんでお前入れたんだよ」
「えっ?ぼっ僕…はぐれちゃって…家帰れないから…ぐすっ…ここにね…知り合いがね…来てるから…入って…いい?って上目線&涙目で聞いたら快くいれてくれたの」
「なんでそんなに頑張っちゃった?」
「ん〜嫌な予感しかしないから」
「あれ?イカレ警察のかたがたじゃねぇか」
「あっ、銀時君だ。なんでこんなとこいるの?出会いがないから?さみしいねぇ」
「お前には無償に言われたくねぇ。ってかおまえなんで入ってんの?」
「いれてくれたもん」
「ってかお前はなんでここに?」
「俺?これ」
松菊はポケットから紙を出した。
中身は
“同胞ゴロし、今だのうのう生きとったとは笑止千万。我が手で殺してやる”
「…同胞ゴロし?」
「攘夷戦争の内容だろうな」
「その紙の出処がここだから来たんだけどね」
「お前はなんで攘夷戦争に参加してたんだ?」
「ん?俺?…まぁお前ならいいか。俺のな、育て親が幕府に殺されたからさ」
「松陽って人だよ」
「学問とかいろいろ教えてもらってさ。あの人、楽しそうにしてたんだよ。教えるの。門下生って言うのか?あれいっぱい人を集めてて、まぁ俺は捨て子らしくて育ててもらった後、遠出をして帰ったら何もかもなかったのさ」
「ん?銀時君、どうしたの?」
「松…陽…?まさか吉田松陽先生か?」
「えっ?知ってんのか?」
「マジかよ…松陽先生の言ってたのってお前かよ」
「動いちゃダメだよ」
「「えっ?」」
夕凪は二人の間をすり抜けた。
その瞬間四方から刀が飛んで来た。
夕凪は焦ることなく近くに置いてあった長椅子を持ち上げ飛び上がった。
「もう終わり?僕ら舐められてる?出て来てよ。ここは吉原。こんなことするところじゃないんだけど?」
「その同胞ゴロしの身柄を渡せ!」
「松を?渡すわけないじゃん。僕の命が尽きようと松は渡さない」
「ならば力ずくで活かせてもらう!」
一人が全身黒ずくめで向って来た。
「あはっ、遅いよ」
夕凪はその黒ずくめの襟首を掴み地面に押し付けた。
「かはっ」
「真選組討伐部隊・零番隊副隊長柳田夕凪。謀叛の輩が仕掛けて来たため逮捕」
突如十人ほどがこれまた黒ずくめで向って来た。
が構うことなく夕凪は一斉に検挙。
「何の騒ぎじゃ」
「ツッキー」
「銀時、また貴様の仕業か」
「この嬢ちゃんだよ」
「銀時君、だれ?」
「吉原自警団・月読じゃ」
「僕は真選組討伐部隊・零番隊副隊長柳田夕凪だよ」
「そいつらが襲ってきたんで夕凪が捕まえた」
「そうか」
「んで、ねぇ。首謀者だれ?」
「しらん」
「だれ?」
「しらねぇよ!」
「…誰って聞いてんのこっちだっての。おい、誰だ?あぁ?答えろやゴラッ、こちとら討伐部隊なだけにまどろっこしいの嫌いなんだよ。答えろや」
「あれ?あの…性格変わってない?」
「夕凪はキレるとあぁなる。因みに口調は大好きな教育番組の獄卒魔神・ウサ太君の口調」
「何それ」
「囚人だったウサ太が魔神にとりつかれて敵をぶっ倒していく番組」
「そんなもん教育番組でやってんのか!?」
「超好きだぜ。ウサ太君」
「わかったよ」
「銀時、地上の子供は恐ろしい」
「…」
「あの人達松のいう通りアレの怨みをもつ親族だった。まだいるみたい」
月読が顔を青くしているのも気にせず報告する夕凪。
「なんか荒れそうだな…」